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【発明の名称】 車載用小物入れ
【発明者】 【氏名】国武 幸宏

【氏名】加藤 昌克

【要約】 【課題】カード用収容部に侵入した異物を容易に除去すること。

【解決手段】本発明では、小物入れ本体10に係止部38,39を設ける一方、ホルダプレート70に弾性脚81,82を設け、これら小物入れ本体10およびホルダプレート70の相対的なスライド移動により、弾性脚81,82の爪部81b,82bを前記係止部38,39に対して係脱させるようにしている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 開閉移動する小物入れ本体の壁内面にホルダ構成体を設け、これら小物入れ本体の壁内面とホルダ構成体との間にカード用収容部を構成するようにした車載用小物入れにおいて、前記小物入れ本体と前記ホルダ構成体との間に、これらの相対的なスライド移動により前記ホルダ構成体を前記小物入れ本体に対して係脱させる保持手段を設け、該保持手段により前記ホルダ構成体を前記小物入れ本体に保持させたことを特徴とする車載用小物入れ。
【請求項2】 前記保持手段は、前記小物入れ本体および前記ホルダ構成体のいずれか一方に設けた一対の弾性脚と、これら小物入れ本体およびホルダ構成体のいずれか他方に設けた係止部と、を備え、前記弾性脚がそれぞれの先端部に爪部を有する一方、前記係止部が前記スライド移動に伴う前記爪部の通過域に位置しており、前記弾性脚の弾性変形により各爪部がそれぞれ前記係止部に係脱されるものである請求項1記載の車載用小物入れ。
【請求項3】 前記小物入れ本体の壁内面に沿って前記カード用収容部を複数並設し、かつ前記小物入れ本体および前記ホルダ構成体の間におけるこれら複数のカード用収容部の相互間に位置する部位に互いに係脱可能な係止手段を設け、前記保持手段を作用させるべく前記小物入れ本体および前記ホルダ構成体をスライド移動させた場合に前記係止手段を互いに係止させて両者の離隔移動を阻止する一方、前記保持手段を解除させるべく前記小物入れ本体および前記ホルダ構成体をスライド移動させた場合に前記係止手段を解除させる請求項1記載の車載用小物入れ。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車載用小物入れに関し、より詳細には、開閉移動する小物入れ本体の壁内面にホルダ構成体を設け、これら小物入れ本体の壁内面とホルダ構成体との間にカード用収容部を構成するようにした車載用小物入れの改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の車載用小物入れとしては、例えば実公昭48−37956号公報に示されるものがある。この小物入れでは、開口を覆う蓋体の壁内面に裏板を設け、これら蓋体と裏板との間にカード状の小物を収容するためのカード用収容部を構成するようにしている。こうした小物入れによれば、収容物の種類に応じてその収容先を区別することができる。従って、例えば高速道路の通行券やプリペイドカード、あるいは給油の際に必要となるクレジットカードなど、頻繁に出し入れするカード類を上記カード用収容部に収容させれば、これらカード類が走行中において他の小物と混在する事態を防止でき、その取り扱い性を著しく向上させることが可能になる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、実公昭48−37956号公報において蓋体の壁内面との間にカード用収容部を構成する裏板は、当該蓋体の壁内面に対してビスや接着剤によって取り付けられたものである。従って、これを取り外すことは困難である。また仮に、蓋体から裏板を取り外すことができたとしても、これを復元する作業がさらに困難である。しかも、上述したカード用収容部は、カード類を収容させるのに好適なものであるため、蓋体の壁内面と裏板との間隔がごく狭く、さらにこの間隔に対して奥行きが極めて大きなものである。
【0004】従って、上記小物入れにあっては、例えば、カード用収容部にコイン等のごく小さい異物が誤って入り込んでしまった場合、これを除去することが困難であるばかりか、この異物がその後のカード類の収容を妨げるようになる。
【0005】本発明は、上記実情に鑑みて、カード用収容部に侵入した異物を容易に除去することのできる車載用小物入れを提供することを解決課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明では、開閉移動する小物入れ本体の壁内面にホルダ構成体を設け、これら小物入れ本体の壁内面とホルダ構成体との間にカード用収容部を構成するようにした車載用小物入れにおいて、前記小物入れ本体と前記ホルダ構成体との間に、これらの相対的なスライド移動により前記ホルダ構成体を前記小物入れ本体に対して係脱させる保持手段を設け、該保持手段により前記ホルダ構成体を前記小物入れ本体に保持させている。
【0007】請求項2に係る発明では、上述した請求項1に記載した保持手段として、前記小物入れ本体および前記ホルダ構成体のいずれか一方に設けた一対の弾性脚と、これら小物入れ本体およびホルダ構成体のいずれか他方に設けた係止部と、を備え、前記弾性脚がそれぞれの先端部に爪部を有する一方、前記係止部が前記スライド移動に伴う前記爪部の通過域に位置しており、前記弾性脚の弾性変形により各爪部がそれぞれ前記係止部に係脱されるものを適用している。
【0008】請求項3に係る発明では、上述した請求項1に記載の発明において、前記小物入れ本体の壁内面に沿って前記カード用収容部を複数並設し、かつ前記小物入れ本体および前記ホルダ構成体の間におけるこれら複数のカード用収容部の相互間に位置する部位に互いに係脱可能な係止手段を設け、前記保持手段を作用させるべく前記小物入れ本体および前記ホルダ構成体をスライド移動させた場合に前記係止手段を互いに係止させて両者の離隔移動を阻止する一方、前記保持手段を解除させるべく前記小物入れ本体および前記ホルダ構成体をスライド移動させた場合に前記係止手段を解除させるようにしている。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、実施の形態を示す図面に基づいて本発明を詳細に説明する。図1は、本発明に係る車載用小物入れの一実施形態を示したものである。ここで例示する小物入れは、小物入れ本体10と収容ボックス体50とを具備し、該収容ボックス体50に対して小物入れ本体10を回転させることにより、当該小物入れ本体10を開閉させるようにしたものである。
【0010】まず、上記小物入れの概要について説明する。
【0011】小物入れ本体10は、図1および図5乃至図10に示すように、蓋パネル部11、一対の本体側壁部12,13、本体背壁部14および本体底壁部15を有して構成したもので、本体底壁部15に対向する部位に本体開口16を有した箱状を成している。
【0012】蓋パネル部11は、小物入れ本体10を閉成させた場合に外部に露出する部分であり、外表面にシボを施したほぼ矩形のプレート状を成している。この蓋パネル部11は、例えば高速道路のプリペイドカードや給油の際に必要となるクレジットカード等の定型カードCD(短辺:約54mm×長辺:約86mm×厚さ:約0.8mm)に対して、その高さa(図8)が定型カードCDの長辺よりも僅かに大きく、かつその幅b(図6)が定型カードCDの短辺の2倍よりもさらに大きな長さを有している。
【0013】一対の本体側壁部12,13は、本体底壁部15に向けて漸次幅が狭くなるプレート状を成すもので、互いにほぼ平行となるように延在している。これら本体側壁部12,13には、それぞれの外表面に軸部17,18およびガイドロッド部19,20を設けている。軸部17,18は、小物入れ本体10を回転させる場合の回転軸心となる部分であり、各本体側壁部12,13の底部において互いに同一軸心となる部分からそれぞれ直角外方に向けて突出している。ガイドロッド部19,20は、後述する収容ボックス体50のガイド溝58,59との協働により、収容ボックス体50に対する小物入れ本体10の回転角度を規制するためのもので、各本体側壁部12,13において本体開口16の近傍に位置する部分から互いに同一軸心となるようにそれぞれ直角外方に向けて突出している。
【0014】また、上記本体側壁部12,13には、一方の外表面に一対のバネ受けロッド21,22を設けているとともに、他方の外表面にラック23を設けている。バネ受けロッド21,22は、軸部17の外周部に配置した金属製渦巻きバネ100の各端部に係合することにより、この渦巻きバネ100を撓めた状態に保持するためのもので、それぞれ軸部17の周囲から立設している。ラック23は、軸部18の軸心を中心とした円弧状部材の内周面に刻設したもので、該軸部18とガイドロッド部20との間に配置してある。
【0015】本体背壁部14は、蓋パネル部11よりも高さの小さいプレート状を成すもので、本体開口16に近接する端部に係止ピン24を備えている。係止ピン24は、軸状部24aと幅広の先端頭部24bとを有したもので、本体背壁部14の中央部から後方に向けて突出している。
【0016】本体底壁部15は、上述した本体開口16よりも十分に小さいプレート状を成すものである。この本体底壁部15は、一対の本体側壁部12,13および本体背壁部14のそれぞれから連続する一方、蓋パネル部11に対して離隔配置してある。すなわち、蓋パネル部11と本体底壁部15との間には、互いの中央部を連結する中央連結部25を設けてあり、該中央連結部25の両側に位置する部分にスリット26,27を構成してある。これらスリット26,27は、上述した定型カードCDの短辺よりも大きな幅を有するとともに、該定型カードCDの厚さよりも大きな幅を有したものである。各スリット26,27には、蓋パネル部11と本体底壁部15との間を連結する複数のリブ、実施形態では4本のリブ28を設けてある。図9および図10からも明らかなように、本体底壁部15の端部は、蓋パネル部11の延在方向に沿うように湾曲し、本体開口16に向けて延在している。
【0017】なお、これら小物入れ本体10を構成する各部分は、ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)樹脂等の樹脂材によって一体に成形してある。また、図には明示していないが、一対の本体側壁部12,13、本体背壁部14および本体底壁部15の各内表面、並びに本体側壁部12,13および本体背壁部14の各端面には、それぞれ植毛処理を施してある。
【0018】一方、収容ボックス体50は、図1および図4に示すように、一対の収容側壁部51,52、天壁部53、収容背壁部54および収容底壁部55を有して構成したもので、収容背壁部54に対向する部位に開口した箱状を成している。
【0019】収容側壁部51,52は、小物入れ本体10の本体側壁部12,13に対して、それぞれの側方域に配置するものである。各収容側壁部51,52は、本体側壁部12,13と同様に、収容底壁部55に向けて漸次幅が狭くなるプレート状を成すものの、該本体側壁部12,13よりも一回り大きく構成してあり、互いにほぼ平行となるように延在している。これら収容側壁部51,52には、軸受孔56,57およびガイド溝58,59を形成してある。軸受孔56,57は、各収容側壁部51,52の底部において互いに同一軸心となる部分に開口しており、それぞれの内部に小物入れ本体10の軸部17,18をそれぞれ回転可能に支持している。ガイド溝58,59は、各軸受孔56,57の軸心を中心とした円弧状を成すもので、相互に同一長さの有し、かつ互いに対向する位置に開口している。これらガイド溝58,59には、それぞれの内部に本体側壁部12,13のガイドロッド部19,20が挿通している。
【0020】また、上記収容側壁部51,52には、一方の内表面にバネ受け突起60を設けているとともに、他方の内表面に抵抗歯車61を設けている。バネ受け突起60は、軸受孔56の周囲に位置する部分から他方の収容側壁部52に向けて突出しており、その前端部に上述した渦巻きバネ100の一方の端部が当接している。抵抗歯車61は、図には明示していないが、その軸受部分に内封した流体(オイル)により、回転に抵抗を与えるように構成したもので、上述した小物入れ本体10のラック23に歯合している。
【0021】天壁部53は、小物入れ本体10を閉成させた場合に該小物入れ本体10の本体開口16を覆う部分である。この天壁部53は、収容背壁部54に近接した部分が下方に向けて傾斜しており、全体として小物入れ本体10の本体開口16よりも一回り大きなプレート状を成している。
【0022】収容背壁部54は、本体背壁部14よりも一回り大きな矩形のプレート状を成すもので、その上端部にロック手段62および複数のストッパ63を備えている。ロック手段62は、小物入れ本体10の係止ピン24を着脱可能に保持するものであり、軸受孔56,57の軸心を中心とした係止ピン24の移動軌跡延長上に配置してある。このロック手段62は、本実施形態の場合、プッシュプッシュ式ラッチと称されるもの、つまり1回目の押圧動作によって係止ピン24を保持するように作用し、さらにこの状態から押圧動作させた場合に当該係止ピン24との保持状態を解除するものである。ストッパ63は、収容背壁部54から突設した弾性緩衝部材である。各ストッパ63は、上述した係止ピン24がロック手段62に保持された場合の収容背壁部54と小物入れ本体10の本体背壁部14との間の間隙よりも大きな長さをもって突出している。
【0023】収容底壁部55は、本体底壁部15よりも僅かに大きなプレート状を成すもので、収容背壁部54の下端から手前側に向けて突出している。
【0024】なお、これら収容ボックス体50を構成する各部分においても、上述した小物入れ本体10と同様に、ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)樹脂等の樹脂材によって一体に成形してある。
【0025】この収容ボックス体50は、収容背壁部54が鉛直方向に沿う状態で、例えばインストルメントパネルにおいてハンドルよりも右側となる部分に設けた取付孔の内部に取り付けられることになる。
【0026】上記のような構成を有する小物入れにおいては、収容ボックス体50に対して小物入れ本体10がその軸部17,18の軸心回りに回転することが可能である。この場合、小物入れ本体10は、ガイド溝58,59に挿入したガイドロッド部19,20が該ガイド溝58,59の各端部に当接することによってその回転角度が規制されることになる。本実施形態では、小物入れ本体10の回転角度を約40°に設定してある。
【0027】また、小物入れ本体10の軸部17に配置した渦巻きバネ100は、一方のバネ受けロッド21と収容ボックス体50のバネ受け突起60との間に撓められた状態で配置されており、その弾性復元力によって上記小物入れ本体10を収容ボックス体50に対して常時開方向に付勢している。
【0028】この渦巻きバネ100の弾性力に抗して小物入れ本体10を収容ボックス体50に近接する方向に回転させると、やがて係止ピン24がロック手段62に保持され、該小物入れ本体10の蓋パネル部11がインストルメントパネルの表面と一致した状態に保持される。この場合、図3(a)および図4(a)に示すように、収容ボックス体50の開口が小物入れ本体10の蓋パネル部11によって閉塞されるとともに、小物入れ本体10の本体開口16が収容ボックス体50の天壁部53によって閉塞されることになる。従って、収容ボックス体50に収容した小物は、外部から視認できない状態となり、また走行中の振動や衝撃によっても外部に脱落することがない。またこのとき、ストッパ63が収容背壁部54と小物入れ本体10の本体背壁部14との間において弾性変形した状態にあるため、小物入れ本体10ががたつくようなこともない。
【0029】この状態から、さらに蓋パネル部11を介して小物入れ本体10を同方向に向けて押圧すると、ロック手段62による係止ピン24の保持状態が解除されるため、渦巻きバネ100の弾性復元力によって小物入れ本体10が開方向に移動するようになり、小物入れ本体10の蓋パネル部11がほぼ水平となる状態で停止する。この結果、図3(b)および図4(b)に示すように、小物入れ本体10の本体開口16が運転者に対して開口するようになり、その内部に対して小物の出し入れを容易に行うことができるようになる。なおこの場合、ラック23を介して抵抗歯車61に歯合した小物入れ本体10は、ゆっくりと開方向に移動するようになり、内部に収容した小物が飛び出してしまうような事態を招来することがない。
【0030】以下、上記小物入れの主たる特徴部分についてさらに詳述していく。
【0031】上記小物入れ本体10は、図1および図5乃至図10に示すように、各本体側壁部12,13の壁内面にそれぞれガイドプレート部30,31を有しているとともに、蓋パネル部11の壁内面に一対のガイド部材(係止手段)32,33および一対のガイド突条34,35を有している。
【0032】ガイドプレート部30,31は、本体側壁部12,13の壁内面から互いに内方に向けて突設したもので、蓋パネル部11の壁内面との間にそれぞれ側方ガイド溝36,37を構成している。各側方ガイド溝36,37は、それぞれ蓋パネル部11の壁内面に沿って延在し、互いに対向する部分が全長に亘って開口している。また、側方ガイド溝36,37の端部は、本体開口16に向かう部分が開口している一方、本体底壁部15に向かう部分が係止部38,39によって閉塞している。係止部38,39は、側方ガイド溝36,37と同一の幅を有する矩形のプレート状部材であり、各本体側壁部12,13から互いに対向する方向に向けて突設してある。なお、各ガイドプレート部30,31は、図10に示すように、本体開口16に近接する端部を薄肉に形成してある。
【0033】ガイド部材32,33は、蓋パネル部11の中央部分から直角方向に向けて突出した後、それぞれの突出端部が互いに離反する方向に向けて直角に屈曲したL字状を成す部材であり、該蓋パネル部11の壁内面との間にそれぞれ中央ガイド溝40,41を構成している。各中央ガイド溝40,41は、蓋パネル部11の壁内面に沿って延在し、それぞれ側方ガイド溝36,37に対向する部分が全長に亘って開口している。また中央ガイド溝40,41の端部は、本体開口16に向かう部分が開口している一方、本体底壁部15に向かう部分が中央連結部25で終端している。ガイド部材32,33は、ガイドプレート部30,31に対して長さを短く構成してあり、それぞれ本体開口16側の端部がガイドプレート部30,31のそれよりも本体底壁部15側に位置している。
【0034】ガイド突条34,35は、各中央ガイド溝40,41よりも僅かに側方ガイド溝36,37側に位置する部分において互いに平行に延在した線状の突出部である。各ガイド突条34,35は、中央ガイド溝40,41よりも十分に大きな長さを有しており、側方ガイド溝36,37との間に、上述した定型カードCDの短辺よりも十分に大きな間隙を確保してある。
【0035】なお、これらガイドプレート部30,31、ガイド部材32,33、ガイド突条34,35および係止部38,39は、いずれも小物入れ本体10を成形する際に一体成形してある。
【0036】一方、上記小物入れは、ホルダ構成体としてホルダプレート70を備えている。ホルダプレート70は、図1および図11乃至図15に示すように、内蓋パネル部71、一対のプレート側壁部72,73および一対の中央壁部74,75を備えて構成したものである。
【0037】内蓋パネル部71は、上述したガイドプレート部30,31の相互間隔とほぼ同一の幅を有する基端部分71aと、本体側壁部12,13の相互間隔とほぼ同一の幅を有する先端部分71bとを有している。基端部分71aは、矩形の平板状を成している。先端部分71bは、基端部から離隔するに従って漸次外方に湾曲している。
【0038】プレート側壁部72,73は、内蓋パネル部71の基端部分71aから先端部分71bに至る部位に亘って設けたもので、内蓋パネル部71の両端部からその裏面側に向けて互いに平行となるように突出している。各プレート側壁部72,73の突出端面72a,73aは、内蓋パネル部71の基端部分71aと平行となるように延在しており、蓋パネル部11の壁内面との当接面を構成する。これらプレート側壁部72,73には、それぞれの外表面にガイドブロック部76,77を設けている。ガイドブロック部76,77は、各プレート側壁部72,73のほぼ全長に亘る長さを有しており、それぞれの突出端面72a,73aに沿って延設してある。このガイドブロック部76,77は、その大部分が上述した側方ガイド溝36,37よりも僅かに小さい横断面となる角柱状を成すもので、内蓋パネル部71の基端側に位置する端部が僅かに小さい横断面となる一方、内蓋パネル部71の先端側に位置する端部が僅かに大きい横断面となるように構成している。
【0039】中央壁部74,75は、プレート側壁部72,73とほぼ同一の形状を成すもので、互いの間に、上述した一対のガイド突条34,35の相互間隔よりも僅かに大きな間隙を確保した状態で内蓋パネル部71の裏面から互いに平行となるように突出している。これら中央壁部74,75には、互いに対向する内方面にそれぞれ係止片(係止手段)78,79を設けている。係止片78,79は、中央壁部74,75の突出端面72a,73aに近接した部位から内蓋パネル部71の基端部分71aと平行、かつ相互に対向するように突出した部分である。これら係止片78,79は、中央壁部74,75のほぼ中央部分にあり、内蓋パネル部71の先端側に位置する部分が、互いの間に上述したガイド部材32,33の相互間隔よりも僅かに大きな間隙を確保した状態で相互に平行に延在している。係止片78,79において内蓋パネル部71の基端側に位置する部分は、基端に向けて漸次幅が狭くなるようになっている。これら中央壁部74,75は、各基端部間が開口しているものの、各先端部間が閉塞プレート部80によって閉塞されている。
【0040】さらに、上記ホルダプレート70は、一対の弾性脚81,82を備えている。弾性脚81,82は、上述したガイドブロック部76,77とほぼ同一の横断面を有した基部81a,82aと、この基部81a,82aの先端部から一側方に向けて膨出した爪部81b,82bとを有したものである。爪部81b,82bは、各膨出端に至る部分にそれぞれ挿入側傾斜面81c,82cおよび抜去側傾斜面81d,82dを有した山形状を成している。これら弾性脚81,82は、それぞれの爪部81b,82bを互いに外方に向け、かつ各爪部81b,82bの膨出端部間距離cが、上述した係止部38,39の相互間隔よりも僅かに大きくなる状態で、各プレート側壁部72,73の基端面から相互に平行となるように突出している。
【0041】なお、ホルダプレート70を構成する各部分は、小物入れ本体10と同様に、ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)樹脂等の樹脂材によって一体に成形してある。また、図には明示していないが、内蓋パネル部71の表面、プレート側壁部72,73の端面および閉塞プレート部80の表面にそれぞれ植毛処理を施してあるのも、小物入れ本体10と同様である。
【0042】上記のように構成したホルダプレート70は、小物入れ本体10における蓋パネル部11の壁内面に装着保持され、該蓋パネル部11との間にカード用収容部90,91を2つ構成するようになる。
【0043】すなわち、図2(a)に示すように、ホルダプレート70の裏面が蓋パネル部11の壁内面に対向する姿勢で当該ホルダプレート70を蓋パネル部11の壁内面に沿ってスライド移動させると、図2(b)に示すように、まず、ガイドブロック部76,77の各端部がそれぞれ側方ガイド溝36,37の内部に案内されるようになる。このとき、中央壁部74,75の内方面が適宜ガイド突条34,35に係合することにより、小物入れ本体10とホルダプレート70とが相互に正しい向きとなるように案内される。
【0044】さらに、ホルダプレート70をスライド移動させると、やがて一対の係止片78,79がそれぞれ中央ガイド溝40,41の内部に案内されるようになる。
【0045】しかる後、各弾性脚81,82の爪部81b,82bがそれぞれ係止部38,39に当接するようになり、ホルダプレート70のスライド移動が一旦停止する。この状態からさらにホルダプレート70を同方向にスライド移動させると、爪部81b,82bに設けた挿入側傾斜面81c,82cの作用によって弾性脚81,82が互いに内方に向けて弾性的に撓むようになり、各弾性脚81,82の変形により、爪部81b,82bが係止部38,39を乗り越える。
【0046】爪部81b,82bが係止部38,39を乗り越えると、弾性脚81,82がそれぞれ自己の弾性復元力によって元の状態に復帰するため、当該爪部81b,82bがそれぞれ係止部38,39に係合された状態となり、小物入れ本体10に対してホルダプレート70が保持されることになる。
【0047】この状態においては、ホルダプレート70における内蓋パネル部71の基端が小物入れ本体10の本体底壁部15に合致し、ホルダプレート70の表面、小物入れ本体10の本体側壁部12,13、本体背壁部14および本体底壁部15によって小物を収容するのに好適な小物用収容部92が画成されることになるとともに、ホルダプレート70における内蓋パネル部71の裏面、中央壁部74,75、小物入れ本体10の蓋パネル部11および各4本のリブ28によってカード類を収容するのに好適なカード用収容部90,91が互いに並んで2つ画成されることになる。
【0048】従って、例えば高速道路の通行券やプリペイドカード、あるいは給油の際に必要となるクレジットカードなど、頻繁に出し入れするカード類CDを上記カード用収容部90,91に収容させ、その他の小物を小物用収容部92に収容させるようにすれば、これらカード類CDが走行中において他の小物と混在する事態を防止でき、その取り扱い性を著しく向上させることが可能になる。
【0049】この場合、ホルダプレート70は、その両端部のガイドブロック部76,77が側方ガイド溝36,37内にあり、また中央部の係止片78,79が中央ガイド溝40,41内にある。従って、ホルダプレート70が蓋パネル部11の壁内面から離隔する方向に離隔移動する虞れがない。
【0050】一方、上述した状態からホルダプレート70に対して、これを小物入れ本体10の本体開口16に向けてスライド移動させる力を付与すると、爪部81b,82bに設けた抜去側傾斜面81d,82dの作用によって弾性脚81,82が互いに内方に向けて弾性的に撓むようになり、各弾性脚81,82の変形により、爪部81b,82bが係止部38,39を乗り越えることになる。
【0051】その後、ホルダプレート70を同方向にスライド移動させれば、先とは逆の手順により、小物入れ本体10から当該ホルダプレート70を取り外すことが可能である。
【0052】この状態においては、上述した2つのカード用収容部90,91がいずれも小物入れ本体10の内部に開放されることになる。従って、誤ってカード用収容部90,91にコイン等の異物が入り込んでしまった場合にも、上述した操作により、これを容易に除去することができるようになる。なお、取り外したホルダプレート70は、再び、スライド移動によって小物入れ本体10の蓋パネル部11に装着保持させればよい。
【0053】このように上記車載用小物入れにおいては、小物入れ本体10に対してホルダプレート70をスライド移動させることにより、当該ホルダプレート70を小物入れ本体10に対して容易に係脱することが可能である。従って、カード用収容部90,91にコイン等の異物が侵入した場合にも、これを容易に除去することができる。
【0054】なお、上述した実施の形態では、ホルダプレート70を、開成状態にある小物入れ本体10の本体開口16から手前側に引き出すようにスライド移動させてその取り外しを行うようにしているが、ホルダプレート70のスライド移動方向はこれに限るものではなく、例えば、ホルダプレート70を斜め手前側方向、左右方向等のその他の方向にスライド移動させて、小物入れ本体10に対して係脱させてもよい。また、回転することによって小物入れ本体が開閉する小物入れを例示しているが、小物入れ本体が引き出しのようにスライド移動することによって開閉する小物入れにももちろん適用することが可能である。さらに、小物入れ本体を閉塞した場合に外部に露出する蓋パネル部の壁内面にカード用収容部を設けるようにしているが、小物入れ本体の壁内面であれば、その他の部位であっても構わない。さらに、ホルダ構成体としてプレート状のものを例示しているが、本発明はこれに限定されず、小物入れ本体の壁内面との間にカード類を収容することのできるカード用収容部を構成できるものであれば、メッシュ状のものや格子状のもの等、その他の形状のものであっても構わない。
【0055】また、上述した実施の形態では、弾性脚と係止部とによる保持手段を例示しているが、ホルダ構成体のスライド移動によって該ホルダ構成体を小物入れ本体に対して係脱させるものであれば、その他の保持手段を適用してもよい。なお、弾性脚と係止部による保持手段を適用する場合に上述した実施の形態では、小物入れ本体に係止部を設ける一方、ホルダ構成体に弾性脚を設けるようにしているが、逆の態様でこれらを設けるようにすることも可能である。
【0056】さらに、上述した実施の形態では、ホルダ構成体側にのみカード収容部のための凹所、つまりプレート側壁部と中央壁部とによって囲まれる凹状部分を設けるようにしているが、この凹所は小物入れ本体側にのみ設けてもよいし、両者に設けても構わない。また、上述した実施の形態では、2つのカード収容部を設けるようにしているが、カード収容部は、ひとつでも3以上の複数であっても同様の作用効果を期待することが可能である。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、小物入れ本体に対してホルダ構成体をスライド移動させることにより、当該ホルダ構成体を小物入れ本体に対して容易に係脱することが可能である。従って、カード用収容部に異物が侵入した場合にも、これを容易に除去することができる。
【出願人】 【識別番号】000004765
【氏名又は名称】カルソニックカンセイ株式会社
【識別番号】000135209
【氏名又は名称】株式会社ニフコ
【出願日】 平成11年6月22日(1999.6.22)
【代理人】 【識別番号】100061642
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 武通 (外2名)
【公開番号】 特開2001−1837(P2001−1837A)
【公開日】 平成13年1月9日(2001.1.9)
【出願番号】 特願平11−174834