| 【発明の名称】 |
ハイブリッド車両 |
| 【発明者】 |
【氏名】田米 正樹
【氏名】近藤 康宏
【氏名】角谷 直之
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| 【要約】 |
【課題】ハイブリッド車両におけるシステムの高効率化,低コスト化及び安全性向上を可能とする。
【解決手段】ハイブリッド車両に搭載するモータ駆動システムにおいて、モータに高リラクタンス及び低誘起電圧型モータを備え、電力調整器に電気エネルギー貯蔵手段に対するフェールセーフ機能を備えることで、ハイブリッド車両システムの高効率化,低コスト化及び安全性向上を可能とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 電力を貯蔵する電気エネルギー貯蔵手段と、前記電気エネルギー貯蔵手段の電力を用いて駆動するモータと、前記モータを制御するモータ制御手段と、前記モータと前記電気エネルギー貯蔵手段との間に設けられ、両者の電力変換を行う電力調整器と、燃料で駆動するエンジンと、前記エンジンを制御するエンジン制御手段とを備え、前記モータの駆動力と前記エンジンの駆動力とを用いて走行するハイブリッド車両において、前記モータは、永久磁石を持つ第1の回転体部と磁気的突極性を持つ構造の第2の回転体部とを回転軸方向に連結した回転子と、前記回転子を駆動する界磁を発生する固定子とを有することを特徴とするハイブリッド車両。 【請求項2】 前記第1回転体部と、前記第2回転体部とは、前記第1の回転体部の最大トルクの発生する電流位相と、前記第2の回転体部の最大トルクの発生する電流位相とが実質上同一になるような機械角で組み合わせられていることを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド車両。 【請求項3】 電気エネルギー貯蔵手段の異常を監視する異常監視手段と、前記異常監視手段からの信号に基づき、前記電力調整器の動作を制御する電力調整器制御手段とをさらに備えたことを特徴とする請求項1または2に記載のハイブリッド車両。 【請求項4】 前記異常監視手段は、前記エネルギー貯蔵手段の電圧を監視する電圧監視手段、前記エネルギー貯蔵手段の電流を監視する電流監視手段、前記エネルギー貯蔵手段の温度を監視する温度監視手段、前記電力調整器の異常を監視する電力調整器監視手段の全部または一部を有することを特徴とする請求項3に記載のハイブリッド車両。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、ハイブリッド車両に関し、より詳しくはパラレル型のハイブリッド車両に関する。 【0002】 【従来の技術】近年、地球の環境保護の観点から、排気の原因となるエンジンを駆動源とせず、クリーンな電力によって車両を駆動させる電気自動車が注目されている。電気自動車は、大容量の駆動用電源から供給される電力によって電動機を回転させ、車両の駆動力とするものである。 【0003】ところが、この電気自動車は駆動用電源を必要とし、その充電に長時間を要すると共に、駆動用電源を充電するための設備も必ずしも十分には存在していないのが現状である。そこで、燃料の供給が容易な従来のエンジンと、エネルギーとしてクリーンなモータとを組み合わせ、両者によって直接駆動輪を回転させるパラレル型のハイブリッド型車両も開発されている(特開昭59−63910号公報、USP4533011号)。 【0004】このパラレル型のハイブリッド型車両としては、クラッチ等の接続により、走行速度や、走行地域といった各種条件に応じ、モータによる駆動とエンジンによる駆動とを、適宜切り換えて、それらのエンジン及びモータの駆動力(機械的な動力)を、変速装置等の動力伝達手段を介して駆動輪に伝達して走行するものが一般に知られている。 【0005】この種のハイブリッド車両では、例えば車両の加速時にモータに駆動力を生成させ、それをエンジンの出力と併せて駆動輪に伝達することで、車両の必要な加速性能を確保しつつエンジンの出力を抑制し、ひいては、エンジンの燃料消費や排気ガスの少量化を図るようにしている。 【0006】さらに、例えば車両の減速時には、駆動輪から動力伝達手段を介してモータに伝達される車両の運動エネルギーによって、該モータを発電機として駆動して回生発電を行わしめ、その回生発電出力をモータの電源バッテリ等の電気エネルギー貯蔵手段に回収することが一般に行われている。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】ところで、この種のハイブリッド車両では、車両の加速時にモータに補助出力を発生させる際には、該モータはバッテリ等の、電力を供給するための電気エネルギー貯蔵手段の電気エネルギーを比較的大きく消費するため、電気エネルギー貯蔵手段に貯蔵されている電気エネルギーが少ない状態で、車両の加速時にモータに補助出力を発生させると、電気エネルギー貯蔵手段の劣化を招き易い。 【0008】従って、このような場合には、モータによる補助出力の生成を行わず、該モータを動作停止状態(モータの通電遮断状態)とすることが好ましいと考えられる。 【0009】また、車両のクルーズ走行時(定速走行時)には、エンジンの燃料消費を十分に少ないものとしつつ該エンジンの出力だけで支障なく車両の走行を行うことができ、また、必要以上に電気エネルギー貯蔵手段の電気エネルギーを消費することは該電気エネルギー貯蔵手段の劣化を招き易いことから、一般には、前記モータは動作停止状態とされる。 【0010】しかるに、従来のハイブリッド車両では、エンジンの出力を用いて車両の走行を行っている際には、モータのロータは常時、エンジンの出力軸と連動して回転するようになっている(モータのロータが、エンジンの出力軸に直結されたり、ギヤ等を介してエンジンの出力軸に接続されている。例えば特開平8−193531号公報、特開平9−14360号公報を参照)。 【0011】このため、従来のハイブリッド車両では、エンジンの出力を使用した車両の走行時に、車両の走行状態や電気エネルギー貯蔵手段のエネルギー貯蔵状態(例えばバッテリの残容量)等に応じてモータを動作停止状態としたとき、該モータのロータがエンジンの負荷となり、それがエンジンの燃料消費を増加させる一つの要因となっていた。 【0012】特に、モータとして磁石式の電気モータを使用した場合には、車両の駆動軸、または駆動系統に直結した電気モータの回転子が回転すると、回転子に設けた永久磁石により誘起電圧が発生する。この誘起電圧、すなわち固定子に鎖交する磁束により、電気モータの固定子に鉄損が発生する。 【0013】この鉄損は、特にモータに通電していなくても生じるため、エンジン出力の低下や、モータが発熱するために定格出力の低下,効率の低下を引き起こすこととなり、一充電走行距離の短縮といったハイブリッド車両の課題となっている。 【0014】また、このような問題の解決策としては、モータとして、磁石を全く使用しないリラクタンスモータを用いることが考えられそうだが、リラクタンスモータを使用した場合には、要求出力を得るために該モータが比較的大きな体格となってしまう。 【0015】ハイブリッド車両は、現状においても走行源としてエンジン,モータと2つの駆動用システムを搭載しているため、車両スペ−スに余裕がない。ゆえに、前記にあるように該モータの体格が大きくなることは好ましくなく、リラクタンスモータを用いることには困難があった。 【0016】さらに、モータが動作停止状態,つまりエンジンの出力だけで車両が高速走行を行っている際に、誤動作等によりモータが通電状態で適切な制御が行われないとモータのロータは常時、エンジンの出力軸と連動して回転するようになっているため、モータが発電機として駆動して回生発電を行い、電源バッテリ等の電気エネルギー貯蔵手段に過大な電圧が印可する。それが該電気エネルギー貯蔵手段の貯蔵している電気エネルギーが十分な状態では、該電気エネルギー貯蔵手段の劣化,もしくは破損に繋がり、危険な状態に陥る恐れがある。 【0017】本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、ハイブリッド車両システムにおける高効率化及び安全性の確保を可能とすることを目的とする。 【0018】 【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するために、第1の本発明(請求項1に対応)は、電力を貯蔵する電気エネルギー貯蔵手段と、前記電気エネルギー貯蔵手段の電力を用いて駆動するモータと、前記モータを制御するモータ制御手段と、前記モータと前記電気エネルギー貯蔵手段との間に設けられ、両者の電力変換を行う電力変換器と、燃料で駆動するエンジンと、前記エンジンを制御するエンジン制御手段とを備え、前記モータの駆動力と前記エンジンの駆動力とを用いて走行するハイブリッド車両において、前記モータは、永久磁石を持つ第1の回転体部と磁気的突極性を持つ構造の第2の回転体部とを回転軸方向に連結した回転子と、前記回転子を駆動する界磁を発生する固定子とを有することを特徴とするハイブリッド車両である。 【0019】また、第2の本発明(請求項2に対応)は、前記第1回転体部と、前記第2回転体部とは、前記第1の回転体部の最大トルクの発生する電流位相と、前記第2の回転体部の最大トルクの発生する電流位相とが実質上同一になるような機械角で組み合わせられていることを特徴とする上記本発明である。 【0020】また、第3の本発明(請求項3に対応)は、電気エネルギー貯蔵手段の異常を監視する異常監視手段と、前記異常監視手段からの信号に基づき、前記電力変換器の動作を制御する電力変換器制御手段とをさらに備えたことを特徴とする上記本発明である。 【0021】また、第4の本発明(請求項4に対応)は、前記異常監視手段は、前記エネルギー貯蔵手段の電圧を監視する電圧監視手段、前記エネルギー貯蔵手段の電流を監視する電流監視手段、前記エネルギー貯蔵手段の温度を監視する温度監視手段、前記電力変換器の異常を監視する電力変換器監視手段の全部または一部を有することを特徴とする上記本発明である。 【0022】以上のような構成を有する本発明のハイブリッド車両システムは、永久磁石を備える第1の回転体部及び磁気的突極性を備えた構造の第2の回転体部を回転軸方向に連結した回転子と、電流を供給することで前記回転子を駆動する界磁を発生する固定子とを備えたモータを備え、該モータの出力を走行源として車両に搭載することで、従来までの磁石式モータを使用したハイブリッド車両システムに対して、モータ出力としては、第1の回転体部に配設された永久磁石の漏れ磁束を、第2の回転体部701に回り込ませて、第2の回転体部を磁気飽和させることによって、第2の回転体部の突極比を高めることにより、第2の回転体部に発生するリラクタンストルクを増大させることによる高出力化が実現できるため同等出力を維持したまま、仮にモータが動作停止状態でエンジンによりモータが回転させられる場合にもロータに使用する磁石量を減らしているため、誘起電圧の発生を抑え、鉄損を低減させることができる。 【0023】 【発明の実施の形態】以下、図を参照して本発明の実施の形態を説明する。 【0024】(実施の形態1)図1は、本発明の実施の形態1によるハイブリッド車両の構成図である。図1において、101は従来までの車両の走行源である、燃料で駆動するエンジンである。102はトランスミッションである。103はエンジン1と共に、もしくは個別に車両の走行源となり得るモータである。105はバッテリ等の電気エネルギー貯蔵手段である。104は電気エネルギー貯蔵手段105からモータ103へ伝達される電力、またはモータ103から電気エネルギー貯蔵手段105に伝達される電力を変換する電力調整器である。107はハイブリッド車両を構成する本体である。106は本体107を駆動させるための車輪である。 【0025】また、図7は、本実施の形態によるハイブリッド車両に用いられるモータ103の模式構成図である。図7において、モータ103は、永久磁石を備え、磁石式モータとして動作する第1の回転体部700,磁気的突極性を有し、リラクタンスモータとして動作する第2の回転体部701および回転軸702とから構成される回転子と、回転子の周囲に設けられた、電流を供給することで前記回転子を駆動する界磁を発生する固定子703とを有するものである。 【0026】なお、本発明のハイブリッド車両に用いられるモータは、第1の回転体部と、第2の回転体部とは、回転軸の方向にて連結した構成を有するものであり、本実施の形態においては、図に示すように、第2の回転部体部701が、2つの第1の回転体部700に挟まれた構成例を示したが、第1の回転体部700と第2の回転体部701との構成はこれに限定するものではなく、第1の回転部体部700が、2つの第2の回転体部701に挟まれた構成としてもよく、また、第1の回転体部700と第2の回転体部701とが一つづつ連結した構成としてよい。要するに、本発明第1の回転体部700と、第2の回転体部701とが、各々の個数によらず、回転軸702の方向にて連結した構成を有していればよい。 【0027】このような構成を有する本実施の形態によるハイブリッド車両によれば、永久磁石を備える第1の回転体部700及び磁気的突極性を備えた構造の第2の回転体部701を回転軸方向に連結した回転子702と、電流を供給することで前記回転子を駆動する界磁を発生する固定子とを備えたモータ103を備え、該モータ103の出力を走行源として車両に搭載することで、従来までの磁石式モータを使用したハイブリッド車両システムに対して、モータ出力としては、第2の回転体部701の発生するリラクタンストルクによる出力によって、従来のモータと同等の出力を維持したまま、仮にモータ103が動作停止状態で、エンジン1によりモータ3が回転させられる場合、もしくはハイブリッド車両が下り坂を走行する等の原因によりモータ103が回転させられる場合にも、回転子に使用する永久磁石の量を減らしているため、誘起電圧の発生を抑え、モータの鉄損を低減させることができ、モータの定格出力、効率を同等以上とし、ハイブリッド車両の一充電当たりの走行距離を延長することが可能となる。 【0028】なお、モータ103の動作に際しては、両端の第1の回転体部700に配設された永久磁石の漏れ磁束を、両側から第2の回転体部701に回り込ませて、第2の回転体部を磁気飽和させることによって、第2の回転体部701の突極比を高めることにより、第2の回転体部に発生するリラクタンストルクを増大させることができ、これによって従来例と同等以上の出力が得られる。 【0029】又、モータ103が動作停止状態,つまりエンジン101の出力だけで車両が高速走行を行っている際にも、ロータに使用する磁石量を減らしているため、該モータの高速回転時の回転による発生電圧を低減させ、電源バッテリ等の電気エネルギー貯蔵手段105の劣化,破損を防止することができる。 【0030】(実施の形態2)図2は、本発明の実施の形態2によるハイブリッド車両の、モータ駆動を行うシステムのブロック図である。図2において、201は、例えばバッテリ等で実現される電気エネルギー貯蔵手段である。202はIGBT(大電力トランジスタ)等の、電力変換を行うための半導体である。203は半導体2をON/OFFするスイッチ手段である。205は本実施の形態1の、永久磁石を備える第1の回転体部及び磁気的突極性を備えた構造の第2の回転体部を回転軸方向に連結した回転子と、電流を供給することで前記回転子を駆動する界磁を発生する固定子とを備えたモータである。204はモータ205の制御手段を含むマイコンである。206は電気エネルギー貯蔵手段201からモータ205へ伝達される電力、またはモータ205から電気エネルギー貯蔵手段201に伝達される電力を変換する電力調整器である。207は電気エネルギー貯蔵手段201の電圧を監視する電圧監視手段である。208は電気エネルギー貯蔵手段201の電流を監視する電流監視手段である。209は電気エネルギー貯蔵手段1の温度を監視する温度監視手段である。2010は電圧監視手段207、電流監視手段208及び温度監視手段9等を含む異常監視手段である。2011はマイコン204を監視するマイコン異常監視手段である。2012は電気エネルギー貯蔵手段201の温度を検出する温度検出器である。2013は半導体204の温度を検出する温度検出器である。2014はモータ205の温度を検出する温度検出器である。2015は電気エネルギー貯蔵手段1に流入もしくは流出する電流を検出する電流検出器である。2016〜2018はモータ205に流入もしくは流出する電流を検出する電流検出器である。2019はモータ205の回転子の位置検出器である。 【0031】以上のような構成を有する、本実施の形態2によるハイブリッド車両の動作を、以下に説明する。なお、以下の説明において、電気エネルギー貯蔵手段201は、バッテリを例にとって説明する。 【0032】はじめに、マイコン204が正常に動作してる場合は、異常監視手段2010内の電圧監視手段207が上記バッテリの電圧を、電流監視手段208が電流を、温度監視手段209が温度をそれぞれ監視している。 【0033】したがって、バッテリに危険な状態、つまり過充電もしくは過放電等によって引き起こされる以下の状態、すなわち、電圧が許容値を超えた場合、電圧が許容値以上で電流が流入しようとした場合、電圧が許容値以下で電流が流出しようとした場合、温度が許容値を超えた場合、の全部またはいずれかが生じると、異常監視手段2010は、これら許容値のオーバーに応じてマイコン204に異常検出信号を出力し、次に、異常検出信号を受けたマイコン204がスイッチ手段203に半導体OFF指令信号を出力し、スイッチ手段203が半導体202をOFFする。 【0034】これにより、モータ205からバッテリへの電力の供給、もしくはバッテリからモータ205への電力の供給を遮断し、バッテリを保護することができる。 【0035】上記の動作において、仮に電流監視手段208もしくは電流検出器2015が異常状態になり、バッテリの電流異常を検出できなかった場合には、温度検出器2012が、バッテリの温度が許容値を超えたことを検出し、これに基づき異常監視手段2010がマイコン204に異常検出信号を出力し、次にマイコン204がスイッチ手段203に半導体OFF指令信号を出力し、スイッチ手段203が半導体202をOFFすることでバッテリを保護する。 【0036】また、電圧監視手段207が異常状態になり、バッテリの電圧異常を検出できなかった場合でも、温度検出器2012が、バッテリの温度が許容値を超えたことを検出し、これに基づき異常監視手段2010がマイコン204に異常検出信号を出力し、次にマイコン204がスイッチ手段203に半導体OFF信号を出力し、スイッチ手段203が半導体202をOFFすることで、上記の電流監視手段208が異常状態にあるときと同様にして、バッテリを保護することができる。 【0037】一方、マイコン204が異常である場合には、前記のようにバッテリが危険な状態になり、異常監視手段2010からの異常検出信号をマイコン204が入力しても、マイコン204からは正常にスイッチ手段203に半導体OFF指令信号を出力せず、ゆえにスイッチ手段203が半導体202をOFFできない不具合が生ずる恐れがある。 【0038】本実施の形態においては、上記のような不具合が生ずるのを防ぐために、マイコン異常監視手段2011によりマイコン204を常に監視するようにしている。これにより、マイコン204が異常になった場合でも、マイコン異常監視手段2011が、スイッチ手段203を直接制御し、スイッチ手段203が半導体202に半導体OFF信号を出力し半導体202をOFFすることでバッテリを保護することができる。 【0039】そうすることで仮にマイコン204が異常になった場合にも、モータ205からバッテリへの電力もしくはバッテリからモータ205への電力を遮断し、バッテリを保護することができる。 【0040】(実施の形態3)図3は、本発明の実施の形態3によるハイブリッド車両の構成図である。図1と同一構成要素には同一番号を付している。また、3010はモータである。 【0041】本実施の形態によるハイブリッド車両は、実施の形態1と、モータ3010の構成において異なる。すなわち、本実施の形態のハイブリッド車両におけるモータ3010は、図8の、モータ3010の回転子の4分割図に示すように、永久磁石を備える第1の回転体部700及び磁気的突極性を備えた構造の第2の回転体部701を回転軸702の軸方向に連結した回転子と、電流を供給することで前記回転子を駆動する界磁を発生する固定子とを備えたモータにおいて、第1の回転体部700と、第2の回転体部701とが、それぞれ最大トルクの発生する電流位相が実質上同一になるような機械角にて組合せられた構成を有するものである。 【0042】このような構成を有する本実施の形態によるハイブリッド車両によれば、永久磁石を備える第1の回転体部700及び磁気的突極性を備えた構造の第2の回転体部701を、それぞれ最大トルクの発生する電流位相が同じになるような機械角で回転軸702方向に連結した回転子と、電流を供給することで前記回転子を駆動する界磁を発生する固定子とを備えるモータ3010を搭載したことにより、従来までの磁石式モータを使用したハイブリッド車両システムに対して、モータ出力としてはリラクタンストルクによる高出力化が実現できるため同等出力を維持したまま、仮にモータが動作停止状態で、動作しているエンジン101の駆動力に連動して回転させられる場合や、ハイブリッド車両が下り坂等を走行する等の原因によりモータ3が回転させられる場合にもロータに使用する磁石量を減らしているため、誘起電圧の発生を抑え鉄損を低減させることができ、ハイブリッド車両の一充電走行距離を延長することが可能となる。 【0043】この場合も実施の形態1と同様、モータ3010の動作に際しては、両端の第1の回転体部700に配設された永久磁石の漏れ磁束を、両側から第2の回転体部701に回り込ませて、第2の回転体部を磁気飽和させることによって、第2の回転体部701の突極比を高めることにより、第2の回転体部に発生するリラクタンストルクを増大させることができ、これによって従来例と同等以上の出力が得られる。 【0044】又、モータ3010が動作停止状態,つまりエンジン1の出力だけで車両が高速走行を行っている際にも、ロータに使用する磁石量を減らしているため、モータ3の高速回転時の回転による発生電圧を低減させ、電源バッテリ等の電気エネルギー貯蔵手段5の劣化,破損を防止することができる。 【0045】さらに、モータ3010は、第1の回転体部700及び第2の回転体部701を、それぞれ最大トルクを出力できることから、より高出力を得ることができ、これによって高効率のハイブリッド車両が得られる効果がある。 【0046】(実施の形態4)図4は、本発明の実施の形態4によるハイブリッド車両の、モータ駆動を行うシステムのブロック図である。図4において、図2と同一構成要素には同一番号を付している。また、4020はモータであり、実施の形態3で述べたモータ3010と同一の構成を有するものである。 【0047】以上のような構成を有する本実施の形態によるハイブリッド車両は、実施の形態2にて説明した、電気エネルギー貯蔵手段201の異常を監視する異常監視手段2010およびマイコン異常監視手段2011を搭載した、モータ駆動を行うシステムにおいて、実施の形態3に説明した、永久磁石を備える第1の回転体部及び磁気的突極性を備えた構造の第2の回転体部を、それぞれ最大トルクの発生する電流位相が同じになるような機械角で回転軸方向に連結した回転子と、電流を供給することで前記回転子を駆動する界磁を発生する固定子とを備えるモータを用いたものである。 【0048】したがって、本実施の形態によるハイブリッド車両のモータ駆動を行うシステムにおける、異常監視手段2010およびマイコン異常監視手段2011の動作は、実施の形態2と同様に行われるものであり、また同等の効果が得られるものである。 【0049】(実施の形態5)次に、図5は、上記の各実施の形態のハイブリッド車両システムの模式構成図である。図5において、図2および図4と同一構成要素には同一番号を付し、説明を省略する。また、5020は従来までの車両の走行源である、燃料で駆動するエンジンである。5021はトランスミッションである。5023はハイブリッド車両を構成する本体である。5022は本体107を駆動させるための車輪である。ただし、モータ4020の回転子はハイブリッド車両の駆動軸と直接もしくは間接的に繋がっているものとする。また、モータ5000は本実施の形態1または3において用いられているモータである。 【0050】このような構成を有する、本実施の形態によるハイブリッド車両によれば、ハイブリッド車両がエンジンの出力だけで走行しているか、下り坂を慣性で下っているか、もしくは何か外部の別の車両等に牽引されており、モータ4020が動作停止状態(モータの通電遮断状態)のとき、モータ5000の回転子は、ハイブリッド車両の駆動により回転するが、モータ5000の回転子に使用する磁石量を減らしているため、誘起電圧の発生を抑え鉄損を低減させることができ、さらにはハイブリッド車両の一充電走行距離を延長することが可能となる。又、エンジン20の出力だけでハイブリッド車両が前記のような形で高速走行を行いモータ5が高速回転をしている場合にも、ロータに使用する磁石量を減らしているため、従来までは電源バッテリ電圧を超えていた発生電圧を低減させることが可能となり、電源バッテリ等で実現される電気エネルギー貯蔵手段201の劣化,破損を防止することができる。 【0051】次に、ハイブリッド車両のモータ駆動システムにおいて、モータ5000の回転による発生電圧が、電気エネルギー貯蔵手段201の電圧を超えない状態で、半導体202が、誤作動等の原因により、電気エネルギー貯蔵手段201が危険な状態に陥るON/OFF制御を行った場合には、電圧監視手段207または電流監視手段208,温度監視手段209を含む異常監視手段2010が異常検出信号をマイコン4に出力し、マイコン204は半導体202の電源遮断を含む半導体202のOFF状態を操作し、電気エネルギー貯蔵手段2010の劣化,破損を防止する。 【0052】次に、マイコン204が電圧監視手段207または電流監視手段208,温度監視手段209を含む異常監視手段2010の異常検出信号を認識しない、もしくはマイコン204によるモータ5000を制御する電流指令出力異常があった場合、もしくは電流検出器2015〜2018の電流を認識しないようなマイコン動作が異常であった場合には、マイコン異常監視手段2011が半導体202を、電源遮断を含む半導体202のOFF状態を操作し、電気エネルギー貯蔵手段2010の劣化,破損を防止することができる。 【0053】次に、図6は従来までのハイブリッド車両システムの中のモータ駆動システムを示すブロック図の簡略図である。図6において、601は電源バッテリ等の電気エネルギー貯蔵手段である。603は電気エネルギー貯蔵手段601からモータ604やモータ604から電気エネルギー貯蔵手段601に電力を変換する電力調整器である。604はハイブリッド車両を駆動する走行源となるモータである。602は電気エネルギー貯蔵手段601と電力調整器603の間に接続される電気エネルギー貯蔵手段1を保護するための大電力リレーである。 【0054】ここで、本実施の形態1または3の、永久磁石を備える第1の回転体部及び磁気的突極性を備えた構造の第2の回転体部を回転軸方向に連結した回転子と、電流を供給することで前記回転子を駆動する界磁を発生する固定子とを備えたモータ、もしくは永久磁石を備える第1の回転体部と磁気的突極性を備えた構造の第2の回転体部のそれぞれ最大トルクの発生する電流位相が同じになるような機械角で両者を組合せたモータを備え、更に実施の形態2または4の、電力調整器を搭載することで、従来まで必要とされていた大電力リレー602を削除すること、またはより安価な半導体スイッチで置き換えることが可能となり、高価な大電力リレーについてのコストを低減することが可能となる。 【0055】なお、上記の各実施の形態においては、ハイブリッド車両に搭載されるモータ特性としては、高トルクかつ高速領域はさほど要求されない。このことから、本発明のハイブリッド車両では、モータの誘起電圧の低減に伴うモータ単体の最高回転数の増加により、従来までの弱め界磁制御等の複雑な計算を削除することが可能となり、ソフトのスリム化が行え、ハ−ドで構成している場合には回路部品等の削減による低コスト化が図れる。 【0056】なお、本発明の電力調整器制御手段は、各実施の形態のマイコン、半導体、スイッチ手段に相当するものであり、電力調整器監視手段は、各実施の形態のマイコン異常監視手段に相当するものである。 【0057】 【発明の効果】以上の記載から明らかなように、本発明によれば、従来までのモータを使用したハイブリッド車両システムに対して、モータ出力としてはリラクタンストルクによる高出力化が実現できるため同等出力を維持したまま、鉄損を低減させることができ、ハイブリッド車両の一充電走行距離を延長し、更に電源等バッテリの劣化,破損を防止することができる。 【0058】また、大型リレ−を削除しハイブリッド車両の低コスト化が図れる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005821 【氏名又は名称】松下電器産業株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年5月24日(2000.5.24) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100092794 【弁理士】 【氏名又は名称】松田 正道
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| 【公開番号】 |
特開2001−339804(P2001−339804A) |
| 【公開日】 |
平成13年12月7日(2001.12.7) |
| 【出願番号】 |
特願2000−153852(P2000−153852) |
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