| 【発明の名称】 |
バッテリ駆動の車両 |
| 【発明者】 |
【氏名】桑山 純一
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| 【要約】 |
【課題】低電圧のバッテリと複数の交流モータを用いて高出力が得られるようにすることである。
【解決手段】直流/交流変換回路32,33は、交流モータ11に内蔵されるセンサで検出される回転数と運転者から指示された目標速度とに基づいて生成される制御信号により出力が制御される。交流モータ11,12は、それぞれ直流/交流変換回路32,33から出力される電流により駆動され、2個の交流モータ11,12の駆動力は駆動力伝達部材17で合成されて車輪24に伝達される。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】低電圧のバッテリと、前記バッテリの出力電圧を交流電圧に変換する直交変換回路と、前記バッテリに対して並列に接続され、前記直交変換回路から電圧が供給される複数の交流モータと、前記複数の交流モータの出力軸と係合し、前記複数の交流モータから得られる駆動力を車輪に伝達する駆動力伝達部材とからなることを特徴とするバッテリ駆動の車両。 【請求項2】前記直交変換回路は、前記複数の交流モータに対応して複数設けられ、前記複数の交流モータの中の少なくとも1つの交流モータの回転数を検出する検出手段と、前記検出手段により検出される回転数に基づいて前記検出手段を有する前記交流モータ及び他の交流モータの回転数を制御する制御手段とを有することを特徴とする請求項1記載のバッテリ駆動の車両。 【請求項3】前記駆動力伝達部材は、第1の交流モータの出力軸と係合する第1の歯車と、第2の交流モータの出力軸と係合する第2の歯車と、前記第1及び第2の歯車と連結される第3の歯車とを有し、前記第1及び第2の交流モータの駆動力を合成して前記車輪に伝達することを特徴とする請求項1または2記載のバッテリ駆動の車両。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、電気自動車、フォークリフト等のバッテリにより駆動される車両に関する。 【0002】 【従来の技術】バッテリを電源としてモータにより走行する車両、例えば、フォークリフトでは、重量の重い荷物をより高速で運搬できるように高出力化が望まれている。フォークリフトの高出力化の方法は、駆動モータの出力を大きくすることである。しかしながら、モータの出力を大きくするためにはモータの径を大きくするか、モータの軸方向の長さを長くする必要があり、モータを収容する装置の外形が大きくなるという問題点があった。また、高出力用のモータを新たに開発すると、モータのコストが高くなるという問題点もある。 【0003】このような問題点を解決するために、例えば、実願平5−42904号に係る考案(実開平7−11807号)では、バッテリに対して直流モータを2個直列に接続し、2個の直流モータの出力軸に出力合成機構を連結し、さらに出力合成機構を車軸に係合させている。これによりモータの2倍の出力を得るようにしている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、モータをバッテリに直列に接続する方法は直流モータにのみ適用できる方法であり交流モータには適用することができない。また、モータを2個直列に接続するためには、バッテリの出力電圧もそれに合わせて高くする必要がある。 【0005】例えば、3トン以下の重量の荷物の運搬に用いられるフォークリフトでは、バッテリの出力電圧は36Vや48V程度の低電圧のものが一般的であり、直流モータもバッテリの出力電圧に対応して駆動電圧が36V、あるいは48Vのモータが用いられている。 【0006】直流モータを2個直列に接続して4トン以上の荷物を運搬する高負荷のフォークリフトを実現する場合には、バッテリの出力電圧は直流モータの駆動電圧の2倍の電圧が必要となるので、その出力電圧は72Vまたは96V必要となる。そのような高い出力電圧のバッテリと電源回路が他の装置で広く使用されている場合には、それらを利用することができるが、3トン以下の負荷に用いられるフォークリフトに使用されるバッテリは50V以下の低電圧のものが多い。 【0007】従って、直流モータを直列に接続して高出力を得る方法は、高電圧のバッテリを使用し、高電圧用の専用の電源回路を設計する必要があり、開発時間がかかり、部品コストも高くなるという問題点がある。交流モータの場合について考えてみると、出力電圧が72Vまたは96Vの高電圧のバッテリと、36V用または48V用の交流モータを2個使用することも考えられるが、そのためには変圧器によりバッテリの出力電圧を降圧する必要があり、その分部品コストが上昇することになる。 【0008】また、高電圧のバッテリを使用する場合でも、フォークリフトの補機、ランプ等のモータ以外の部品は最大定格電圧が48V以下のものが多いので、高電圧のバッテリを使用する場合、モータ以外の部品をバッテリの48Vの端子に接続する必要があり、バッテリが片減りするという問題が生じる。 【0009】さらに、既存の低電圧のバッテリを搭載したフォークリフトの代替を目指す場合には、充電設備の変更等が生じないようにバッテリの出力電圧を既存の機種と合わせる必要があり、従来と異なる高出力電圧のバッテリを使用することは難しい。 【0010】本発明の課題は、低電圧のバッテリと交流モータを用いて高出力が得られるようにすることである。 【0011】 【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、低電圧のバッテリと、バッテリの出力電圧を交流電圧に変換する直交変換回路と、バッテリに対して並列に接続され、直交変換回路から電圧が供給される複数の交流モータと、複数の交流モータの出力軸と係合し、複数の交流モータから得られる駆動力を車輪に伝達する駆動力伝達部材とからなる。 【0012】この発明によれば、低電圧のバッテリと低出力の複数の交流モータを使用して低コストで高出力の車両を提供できる。さらに、複数の交流モータの中の少なくとも1つの交流モータの回転数を検出する検出手段と、検出手段により検出される回転数に基づいて検出手段を有する交流モータ及び他の交流モータの回転数を制御する制御手段とを有するように構成しても良い。 【0013】このように構成することで、少なくとも1つの交流モータの回転数に基づいて複数の交流モータの回転数を制御することができるので、複数の交流モータの回転数の制御が簡単になる。例えば、1つの交流モータの回転数と運転者から指示された目標速度とに基づいて直交変換回路の出力電流を制御する制御信号を制御手段が生成し、検出手段を有する交流モータに接続される直交変換回路と、他の交流モータに接続される直交変換回路を同じ制御信号により制御して交流モータの回転数を制御することができる。 【0014】これにより、複数の交流モータの回転数の制御が同じ制御信号により行えるので交流モータの回転数の制御が簡単になる。 【0015】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施の形態のフォークリフトの交流モータ11,12と交流モータ11,12の回転を車軸に伝える駆動力伝達部17とを示す図である。 【0016】2個の3相交流モータ11,12のモータ軸13,14に歯車15,16が取り付けられている。駆動力伝達部17は、モータ軸13,14に固定された歯車15,16と係合する上下(図1の上下方向)の2個の歯車18,19と、車軸20の中央部に取り付けられるかさ歯車21と係合するかさ歯車22とを有する。この駆動力伝達部材17は、両端部の歯車15,16とかさ歯車22が軸により連結され、その軸がベアリングにより支持されている。そして、ベアリングの外周部がフォークリフトのフレームに取り付けられている。この駆動力伝達部17は、2個の交流モータ11,12の駆動力を合成して車軸20に伝達する機能をはたす。 【0017】車軸20の中央部には、かさ歯車21が固定され、車軸20の両端にはタイヤが取り付けられた車輪24が固定されている。交流モータ11,12の回転は、歯車15,16によりそれぞれ駆動力伝達部材17の歯車18,19に伝えられ、歯車18,19が回転することにより、かさ歯車22が回転する。かさ歯車22の回転は車軸20に取り付けられたかさ歯車21に伝達され、それにより車輪24が回転する。 【0018】駆動力伝達部17、車軸20及び車軸20に取り付けられたかさ歯車21はケース23で覆われている。次に、交流モータ11,12に駆動電圧を供給する電源回路を図2を参照して説明する。 【0019】バッテリ31は、出力電圧が48Vの低電圧のバッテリであり、その出力端子には直流/交流変換回路(直交変換回路)32,33が並列に接続されている。直流/交流変換回路32,33は、例えば、複数のMOSFETで構成され、それらのMOSFETをオン、オフすることで3相交流電圧に変換する。 【0020】直流/交流変換回路32の出力端子には交流モータ11の電源端子が接続され、直流/交流変換回路33の出力端子には交流モータ12の電源端子が接続されている。すなわち、交流モータ11,12はバッテリ31に対して並列に接続されている。交流モータ11,12はバッテリ31の出力電圧に対応した低電圧用の交流モータである。 【0021】次に、図3は、直流/交流変換回路32,33の一例を示す図である。直流/交流変換回路32,33は、それぞれ6個のMOSFET41〜46と、それぞれのMOSFET41〜46に並列に接続されたダイオード47〜52とからなる。MOSFET41とMOSFET42とが直列に接続され、その接続点Aが交流モータ11の電源端子の1つに接続されている。また、MOSFET43とMOSFET44とが直列に接続され、その接続点Bが交流モータ11の2番目の電源端子に接続されている。さらに、MOSFET45とMOSFET46が直列に接続され、その接続点Cが交流モータ11の3番目の電源端子に接続されている。 【0022】MOSFET41〜46のゲート端子41G〜46Gは制御部53に接続され、制御部53によりMOSFET41〜46がオンまたはオフに制御される。交流モータ11の内部には回転子の回転数を検出するためのセンサが設けられており、そのセンサの検出信号dは制御部53に出力される。交流モータ11内部の回転数検出用のセンサとしては、光学式のエンコーダ、磁気センサを使用した回転数計等の公知のセンサを用いることができる。 【0023】制御部53は、モータ11の回転数検出用センサにより検出される検出信号dからフォークリフトの速度を算出する。同時に、アクセルの踏み込み量等から運転者から指示された目標速度を検出し、指示された速度となるように、直流/交流変換回路32,33の出力電流を制御する。この実施の形態では、2個の交流モータ11,12を使用しているが、回転数を検出するセンサは一方の交流モータ11にのみ設け、そのセンサにより検出される回転数に基づいて2つの直流/交流変換回路32,33の出力電流を制御している。 【0024】2個の交流モータ11,12の出力特性が異なるとき、それらの交流モータ11,12に同じ電流を供給すると、それぞれの交流モータ11,12の回転数は異なることになる。しかしながら、2個の交流モータ11,12は駆動力伝達部材17により連結されているので、2個の交流モータの回転数が異なる場合でも、出力の小さい方の交流モータが出力の大きい方の交流モータの負荷となり、最終的には回転が安定する。 【0025】従って、一方の交流モータの回転数を検出し、検出した回転数に応じて2つの直流/交流変換回路11,12の出力電流を制御することで、2個の交流モータ11,12の回転数を適正に制御することができる。上述した実施の形態によれば、低負荷用フォークリフトに使用されている低電圧のバッテリと低電圧用の交流モータを用いて高負荷用フォークリフトを実現できるので、部品コストを抑えることができる。また、既存の交流モータを使用でき、新たな交流モータを設計する必要がないので、製品の開発期間をその分短縮することができる。 【0026】また、2個の交流モータの一方にのみ回転数を検出するセンサを設け、1つのセンサで検出される回転数に基づいて2つの直流/交流変換回路32,33の出力を制御する制御信号を生成しているので、直流/交流変換回路が複数ある場合でも、それらの制御が簡単になる。また、回転数を検出するセンサを1つの交流モータにのみ設ければよいので、部品コストも抑えることができる。 【0027】駆動力伝達部材17は、実施の形態に述べた平歯車18,19とかさ歯車22とからなる構造のものに限らず、他の公知の駆動力伝達機構を利用することができる。例えば、歯車の構成を多段にしても良いし、歯付きベルト等により回転力を伝達するようにしても良い。 【0028】なお、上述した実施の形態では、2個の交流モータの一方の回転数に基づいて両方の交流モータの回転数を制御したが、それぞれの交流モータにセンサを設け、それぞれ独立に、あるいは複数のセンサの検出結果に基づいてモータを制御するようにしても良い。また、回転数以外に角速度等を検出しても良い。 【0029】上述した実施の形態は、本発明をフォークリフトに適用した場合であるが、フォークリフトに限らず、バッテリを電源としてモータを駆動する装置、あるいは車両であればどのようなものにも適用できる。 【0030】 【発明の効果】本発明によれば、低電圧のバッテリと複数の交流モータを用いることで、低コストで高出力の車両を提供できる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000003218 【氏名又は名称】株式会社豊田自動織機
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| 【出願日】 |
平成12年5月16日(2000.5.16) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100074099 【弁理士】 【氏名又は名称】大菅 義之
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| 【公開番号】 |
特開2001−327004(P2001−327004A) |
| 【公開日】 |
平成13年11月22日(2001.11.22) |
| 【出願番号】 |
特願2000−143889(P2000−143889) |
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