| 【発明の名称】 |
電気二重層コンデンサ装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】山本 康一
【氏名】松本 謙治
【氏名】為乗 浩司
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| 【要約】 |
【課題】直列接続された複数の電気二重層コンデンサの端子間電圧のバランスを得るに際し、無駄な電力損失の発生の防止が図れ、かつ安価な電気二重層コンデンサ装置を提供する。
【解決手段】直列接続された複数の電気二重層コンデンサ(10−1、10−2、…)と、該複数の電気二重層コンデンサの各々に並列接続され各電気二重層コンデンサの放電状態を制御する複数の電流制御手段(12−1,12−2、…)と、前記複数の電気二重層コンデンサの各々の端子間電圧を設定電圧と比較する複数の電圧比較手段(16−1、16−2、…)とを有し、該複数の電圧比較手段の比較出力により前記複数の電流制御手段を制御して各電気二重層コンデンサの端子間電圧のバランスを揃えるように制御する制御手段30とを有する電気二重層コンデンサ装置であって、制御手段は、前記複数の電気二重層コンデンサの充電時は前記複数の電流制御手段の制御動作を停止させる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 直列接続された複数の電気二重層コンデンサと、該複数の電気二重層コンデンサの各々に並列接続され各電気二重層コンデンサの放電状態を制御する複数の電流制御手段と、前記複数の電気二重層コンデンサの各々の端子間電圧を設定電圧と比較する複数の電圧比較手段と、該複数の電圧比較手段の比較出力により前記複数の電流制御手段を制御して各電気二重層コンデンサの端子間電圧におけるバランスを揃えるようにする制御手段とを有する電気二重層コンデンサ装置であって、前記制御手段は、前記複数の電気二重層コンデンサの充電時は前記複数の電流制御手段の制御動作を停止させることを特徴とする電気二重層コンデンサ装置。 【請求項2】 前記制御手段は、前記複数の電気二重層コンデンサの充電中に前記複数の電気二重層コンデンサのいずれかの電気二重層コンデンサの端子間電圧が設定電圧に達した際に、前記設定電圧に達した電気二重層コンデンサに並列接続された電流制御手段を駆動し、前記設定電圧に達した電気二重層コンデンサを放電可能状態とし、前記複数の電気二重層コンデンサの各々の端子間電圧におけるバランスを揃えるように制御することを特徴とする請求項1に記載の電気二重層コンデンサ装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、直列接続された複数の電気二重層コンデンサを有する電気二重層コンデンサ装置に係り、特に加速時等にエンジン出力をモータの駆動力により駆動補助(アシスト)するように構成されたハイブリッド車両の上記モータの電源として使用するに好適な電気二重層コンデンサ装置に関する。 【0002】 【従来の技術】電気二重層コンデンサは、化学反応によらない単純な物理変化を利用するために、寿命が半永久的であり、かつ非常に短時間での大電流による充電が可能であるという長所を有する点を考慮してハイブリッド車両のアシスト用モータの電源に使用することが提案されている。ところで、電気二重層コンデンサは耐圧が低く、すなわち絶対定格電圧が約3Vと低いために、通常、複数の電気二重層コンデンサを直列に接続して定格電圧を高くする使い方が一般的である。大容量の電気二重層コンデンサを使用する際に、電気二重層コンデンサの両端間に過電圧が印加された場合には劣化するので、電気二重層コンデンサの両端間に過電圧が印加されるのを防止するために過電圧防止用の制御回路を直列接続された複数の電気二重層コンデンサの各々に付加する必要があると言える。 【0003】また、電気二重層コンデンサの自己放電性により直列接続された複数の電気二重層コンデンサの各々についてコンデンサの端子間電圧におけるばらつきが発生することは周知の事実であり、このばらつきを解消せずに電気二重層コンデンサを複数、使用することは個々の電気二重層コンデンサの性能を十分に発揮できない結果となる。すなわち、直列接続された複数の電気二重層コンデンサが充放電される際には、各電気二重層コンデンサには同等の電流が流れる。したがって、例えば、充電時には、充電開始時点における初期電圧(コンデンサの端子間電圧の初期値)の異なる電気二重層コンデンサには同一電流で充電がなされ、各電気二重層コンデンサの端子間電圧の上昇傾向も同一となる。 【0004】このため、上記初期電圧が高い電気二重層コンデンサはいち早く過充電状態となり、初期電圧が低い電気二重層コンデンサは初期電圧の高い電気二重層コンデンサに比較して同一時点で充電電圧が低い結果となる。この結果、充電開始時における端子間電圧(初期電圧)が異なる状態で充電された、複数の直列接続された電気二重層コンデンサから得られるエネルギーは、充電開始時に端子間電圧が揃った同数の電気二重層コンデンサより選られるエネルギーより少なくなることとなる。 【0005】そこで、直列接続された複数の電気二重層コンデンサの各々について過電圧が印加されないように監視し、かつ端子間電圧にばらつきがないように充電制御すれば、直列接続された複数の電気二重層コンデンサを有する電気二重層コンデンサ装置の性能は発揮できるが、この制御は困難であり、かつ装置が高価になるという問題がある。そこで、低価格の電気二重層コンデンサ装置でその性能を十分に発揮するために、各電気二重層コンデンサの端子間電圧のばらつきを無くすように従来から制御が行われていた。 【0006】従来の電気二重層コンデンサ装置の構成を図5に示す。同図では説明の便宜上、単一の電気二重層コンデンサについてのみ示しているが、実際には複数の電気二重層コンデンサが直列接続され、各電気二重層コンデンサについて制御回路が設けられている。同図において、電気二重層コンデンサ1の端子間には制御トランジスタ2と、基準電圧と電気二重層コンデンサ1の端子間電圧とを比較する電圧比較部3と、電気二重層コンデンサ1の端子間電圧から基準電圧を生成する基準電圧生成部4とからなる制御回路が設けられている。 【0007】制御トランジスタ2は、電圧比較部3の比較結果に基づいてオン、オフ動作し、電気二重層コンデンサの端子間電圧を制御する。この場合に基準電圧を、電気二重層コンデンサの過電圧値より数パーセント低く設定することにより、電気二重層コンデンサ1の端子間電圧が基準電圧を超えたときのみトランジスタ2がオン状態となり、電気二重層コンデンサ1の端子間に過電圧が印加されないように制御される。ここで、自己放電特性の優れた電気二重層コンデンサは、そうでない電気二重層コンデンサに比較して同一の充電に対し、基準電圧を超える頻度が高いため時間経過により電気二重層コンデンサの端子間電圧のばらつきも軽減することができる。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述した従来の電気二重層コンデンサ装置では、電圧比較部3で電気二重層コンデンサの端子間電圧と比較される基準電圧が、電気二重層コンデンサの過電圧とほぼ同等に設定されているために、電気二重層コンデンサの端子間電圧が過電圧付近まで達しない限り、直列接続された複数の電気二重層コンデンサにおける端子間電圧のばらつきを収束させることはできない。また、電気二重層コンデンサの端子間に過電圧が印加されるのを防止するために、電気二重層コンデンサの端子間電圧が基準電圧に達した後に、さらに充電される充電電圧に相当する電流量をトランジスタ2側にバイパスするように設定する必要がある。 【0009】したがって、トランジスタ2自体が電気二重層コンデンサ1に流れる電流を吸収することができ、かつその電力損失はコレクタ損失内であることが絶対条件となる。バイパスさせる電流量が大きい場合には複数のトランジスタをダーリントン接続したものをバイパス用のトランジスタとして選択し、さらに放熱フィンを追加する必要性が生じる可能性があり、電気二重層コンデンサ1つに対して設けられる制御回路の1回路が非常に高価なものになる。 【0010】また、電気二重層コンデンサ装置でより大きなエネルギーを得ようとして電気二重層コンデンサの使用個数を増加させれば、その増加した電気二重層コンデンサの使用個数に応じた制御回路数分の価格が増加することとなる。本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、直列接続された複数の電気二重層コンデンサの端子間電圧のバランスを得るに際し、無駄な電力損失の発生の防止が図れ、かつ安価な電気二重層コンデンサ装置を提供することを目的とする。 【0011】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、直列接続された複数の電気二重層コンデンサ(10−1、10−2、…)と、該複数の電気二重層コンデンサの各々に並列接続され各電気二重層コンデンサの放電状態を制御する複数の電流制御手段(12−1、12−2、…)と、前記複数の電気二重層コンデンサの各々の端子間電圧を設定電圧と比較する複数の電圧比較手段(16−1、16−2、…)と、該複数の電圧比較手段の比較出力により前記複数の電流制御手段を制御して各電気二重層コンデンサの端子間電圧におけるバランスを揃えるようにする制御手段(30)とを有する電気二重層コンデンサ装置であって、前記制御手段は、前記複数の電気二重層コンデンサの充電時は前記複数の電流制御手段の制御動作を停止させることを特徴とする。 【0012】請求項1に記載の電気二重層コンデンサ装置によれば、制御手段により、複数の電圧比較手段の比較出力により前記複数の電流制御手段を制御して直列接続された複数の電気二重層コンデンサの各々の端子間電圧におけるバランスを揃えるように制御する際に、前記複数の電気二重層コンデンサの充電時には前記複数の電流制御手段の制御動作を停止させるようにしたので、直列接続された複数の電気二重層コンデンサの端子間電圧のバランスを得るに際し、充電時にバイパスさせることに起因する無駄な電力損失の発生を防止できる。また、請求項1に記載の電気二重層コンデンサ装置によれば、電気二重層コンデンサから電流をバイパスさせる際にバイパス用のトランジスタに流れる電流量を低減することによりバイパス用のトランジスタに安価なものを使用でき、安価な電気二重層コンデンサ装置が得られる。 【0013】また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の電気二重層コンデンサ装置において、制御手段(30)は、前記複数の電気二重層コンデンサ(10−1、10−2、…)の充電中に前記複数の電気二重層コンデンサのいずれかの電気二重層コンデンサの端子間電圧が設定電圧に達した際に、前記設定電圧に達した電気二重層コンデンサに並列接続された電流制御手段を駆動し、前記設定電圧に達した電気二重層コンデンサを放電可能状態とし、前記複数の電気二重層コンデンサの各々の端子間電圧におけるバランスを揃えるように制御することを特徴とする。 【0014】請求項2に記載の電気二重層コンデンサ装置によれば、制御手段は、前記複数の電気二重層コンデンサの充電中に前記複数の電気二重層コンデンサのいずれかの電気二重層コンデンサの端子間電圧が設定電圧に達した際に、前記設定電圧に達した電気二重層コンデンサに並列接続された電流制御手段を駆動し、前記設定電圧に達した電気二重層コンデンサを放電可能状態とし、前記複数の電気二重層コンデンサの各々の端子間電圧におけるバランスを揃えるように制御するようにしたので、請求項1に記載の発明により得られる効果に加えて、電気二重層コンデンサの端子間に過電圧以上のレベルの電圧が印加されることによる電気二重層コンデンサの破損を防止することができる。 【0015】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。本発明の実施の形態に係る電気二重層コンデンサ装置の構成を図1に示す。同図において、本発明の実施の形態に係る電気二重層コンデンサ装置は、直列接続された電気二重層コンデンサ10−1、10−2、…を有しており、各電気二重層コンデンサ、例えば、電気二重層コンデンサ10−1の両端子間はスイッチング素子としてのPNPトランジスタ12−1と、バイパス抵抗14−1を介して接続されている。 【0016】さらに、電気二重層コンデンサ10−1の両端子間に並列に、該電気二重層コンデンサ10−1の端子間電圧VC(コンデンサ電圧)からバイパスを開始させるための基準電圧VREF1(バイパス開始電圧)を生成する基準電圧生成部18−1と、電気二重層コンデンサ10−1の端子間電圧VCと基準電圧VREF1とを比較し、比較結果に応じた信号をPNPトランジスタ12−1のベースに出力する電圧比較部16−1とが接続されている。基準電圧生成部18−1により生成される基準電圧VREF1は電気二重層コンデンサ10−1の過電圧(例えば、3V)より数パーセント低い、例えば、2.5Vに設定される。電圧比較部16−1は、電気二重層コンデンサ10−1の端子間電圧VCが基準電圧VREF1(2.5V)を超えた場合にPNPトランジスタ12−1をオン状態とし、電気二重層コンデンサ10−1をバイパス抵抗14−1を介して放電させる。 【0017】上記構成は他の電気二重層コンデンサ10−2、…についても同様である。PNPトランジスタ12−1、12−2、…、バイパス抵抗14−1、14−2、…、電圧比較部16−1、16−2、…、基準電圧生成部18−1、18−2、…は電気二重層コンデンサ装置のバイパス部を構成している。ここで、各電気二重層コンデンサの端子間電圧のばらつきを収束させる能力を高めるためには、バイパス抵抗として抵抗値の小さいものを選択し、バイパス抵抗に電流を流すスイッチングトランジスタについての絶対定格を大きくすることで可能だが(この場合にバイパス電流は増加する。)、電気二重層コンデンサ装置を低価格で実現することが困難になる。そこで、本実施の形態においては、逆に抵抗値の大きい抵抗をバイパス抵抗として選択し、ドライブ回路を構成するスイッチングトランジスタの負担を軽減するようにしている。 【0018】さらに、電気二重層コンデンサ装置の各電気二重層コンデンサ、例えば、電気二重層コンデンサ10−1の両端子間には、基準電圧生成部18−1とは異なるレベルの基準電圧、すなわち電気二重層コンデンサ10−1の両端電圧が過電圧に達した状態を検出するための基準電圧VREF2(例えば、3Vに設定される。)を電気二重層コンデンサ10−1の端子間電圧から生成する基準電圧生成部20−1と、基準電圧生成部20−1により生成される基準電圧VREF2と電気二重層コンデンサ10−1の端子間電圧VCとを比較する電圧比較部22−1とが並列に接続されている。 【0019】電気二重層コンデンサ装置は、さらに、PNPトランジスタ12−1、12−2、…を制御して各電気二重層コンデンサの端子間電圧のバランスを揃えるコントローラ30と、電圧比較部22−1の出力をコントローラ30及び他の回路部に出力するフォトカプラ24−1と、コントローラ30からの制御信号をPNPトランジスタ12−1のベースに出力するフォトカプラ26−1と有している。フォトカプラ24−1、24−2、…の出力側は共通接続され、コントローラ30の入力側に接続されている。同様に、フォトカプラ26−1、26−2、…の入力側は共通接続され、コントローラ30の出力側に接続されている。 【0020】電圧比較部22−1は、電気二重層コンデンサ10−1の端子間電圧VCと基準電圧生成部20−1により生成される基準電圧VREF2とを比較し、端子間電圧VCが基準電圧VREF2に達し、過電圧領域に突入する瞬間に比較出力である過電圧検知信号を、フォトカプラ24−1を介してコントローラ30に出力する。コントローラ30はこの過電圧検知信号を受けて、電気二重層コンデンサ10−1、10−2、…のいずれかの端子間電圧VCが過電圧状態になったと認識し、図示してない電気二重層コンデンサ装置の充電部に充電動作を停止させるための制御信号(充電停止信号)を出力するようになっている。このとき、後述するように、各電気二重層コンデンサの充電時に各PNPトランジスタ12−1、12−2、…をオフ状態にするための制御信号(充電信号)の出力は停止される。 【0021】また、コントローラからは、電気二重層コンデンサ装置の電気二重層コンデンサが充電状態にある場合には、制御信号(充電信号)を、各PNPトランジスタ12−1、12−2、…のベースに出力し、各電気二重層コンデンサ10−1、10−2、…への充電電流をバイパスさせないようにする。基準電圧生成部20−1、電圧比較部22−1、フォトカプラ24−1及びフォトカプラ26−1からなる回路部の構成は、他の電気二重層コンデンサ10−2、…についても同様である。基準電圧生成部20−1、20−2、…、電圧比較部22−1、22−2、…、フォトカプラ24−1、24−2、…、フォトカプラ26−1、26−2、…は、電気二重層コンデンサ装置の過電圧検出部を構成している。ここで、各PNPトランジスタ12−1、12−2、…は本発明の電流制御手段に、電圧比較部16−1、16−2、…は本発明の電圧比較手段に、コントローラ30は本発明の制御手段に、それぞれ相当する。 【0022】上記構成からなる電気二重層コンデンサ装置の制御動作を図2及び図3に示すフローチャートを参照して説明する。なお、本実施の形態に係る電気二重層コンデンサ装置は、ハイブリッド車両の駆動補助(アシスト)用モータの電源として使用するものとして説明する。図2に示す制御ルーチンはタイマ割込みにより一定時間毎に起動され、コントローラ30により実行されるものである。エンジンキーを操作することによりバッテリより各部に電源が供給されると、図2に示す制御ルーチンが起動され、電気二重層コンデンサ装置において各電気二重層コンデンサ10−1、10−2、…の端子間電圧のチェックが行われる。すなわち、電圧比較部16−1、16−2、…において各電気二重層コンデンサにおける端子間電圧VCと基準電圧VREF1(2.5V)との大小比較が行われる(ステップ100)。 【0023】次いで、ステップ101でVC<VREF1であるか否かが判定される。ステップ101でVC≧VREF1であると判定された場合には、処理はステップ104に移行する。またVC<VREF1であると判定された場合には、車両が減速中であるか否か、換言すれば、エンジンの駆動補助用モータが回生運転することにより発電機として機能し、電気二重層コンデンサが充電されている状態にあるか否かが判定される(ステップ102)。車両が減速中でない、すなわち、走行中(電気二重層コンデンサが放電中)であると判定された場合には、ステップ108に移行する。 【0024】また、ステップ102で車両が減速中であると判定された場合には、コントローラ30よりフォトカプラ26−1、26−2、…を介して各電気二重層コンデンサ10−1、10−2、…に対応して設けられた各PNPトランジスタ12−1、12−2、…にこれらのトランジスタをそれぞれ強制的にオフ状態にする制御信号が充電期間中、出力される。この結果、充電期間中は、各電気二重層コンデンサ10−1、10−2、…バイパス動作は停止される。各電気二重層コンデンサにおける端子間電圧VCと基準電圧VREF1とが、VC≧VREF1であるか否かが判定される(ステップ103)。 【0025】ステップ103でVC<VREF1であると判定された場合には、処理はステップ100に戻る。また、ステップ103でVC≧VREF1であると判定された場合には、各電気二重層コンデンサが充電中であるか否かが判定される(ステップ104)。ステップ104で充電中でないと判定された場合には、コントローラ30から各PNPトランジスタ12−1、12−2、…を強制的にオフ状態とする制御信号がこれらのトランジスタのベースに出力されないので、ステップ108では、VC≧VREF1となっている電気二重層コンデンサについて該当するPNPトランジスタが対応する電圧比較部からの出力によりオン状態とされ、電気二重層コンデンサの端子間電圧がバイパス抵抗を介して放電される(ステップ108、109)。 【0026】次いで、ステップ110で各電気二重層コンデンサについてVC<VREF1であるか否かが判定され、複数の電気二重層コンデンサのうちいずれかがVC≧VREF1である場合には、ステップ108に戻り、ステップ108〜110の処理を繰り返す。すべての電気二重層コンデンサの端子間電圧VCがVC<VREF1となった場合には、各澱圧比較部からは、対応するスイッチング素子としてのPNPトランジスタに該トランジスタをオフ状態にする比較信号が出力されるので、各電気二重層コンデンサのバイパス動作は停止される(ステップ111)。一方、ステップ104で各電気二重層コンデンサが充電中であると判定された場合には、端子間電圧VCがVC≧VREF2となった電気二重層コンデンサがあるか否かが判定される(ステップ105)。ステップ105の判定が否定された場合には、処理はステップ104に戻り、同様の処理を行う。 【0027】また、ステップ105の判定が肯定された場合、すなわち端子間電圧VCがVC≧VREF2となった電気二重層コンデンサがあると判定された場合には、該当する電気二重層コンデンサ、例えば、電気二重層コンデンサ10−1の端子間電圧VCがVC≧VREF2となったとすると、電気二重層コンデンサ10−1に対応して設けられた電圧比較部22−1から過電圧検知信号がフォトカプラ24−1を介してコントローラ30に出力され、コントローラ30はVC≧VREF2となった、すなわち端子間電圧が過電圧領域に達した電気二重層コンデンサがあることを認識し、各電気二重層コンデンサ10−1、10−2、…に対し充電を行っている図示してない充電部に対し充電動作を停止させるための制御信号(受電停止信号)を出力する(ステップ106)。 【0028】次いで、これまでの充電期間中にコントローラ30より出力されていた、コントローラ30よりフォトカプラ26−1、26−2、…を介して各電気二重層コンデンサ10−1、10−2、…に対応して設けられた各PNPトランジスタ12−1、12−2、…にこれらのトランジスタをそれぞれ強制的にオフ状態にしバイパス動作を禁止する制御信号(充電信号)の出力が停止される。この結果、各PNPトランジスタ12−1、12−2、…は、対応して設けられた電圧比較部16−1、16−2、…の出力によりオン、オフ状態に駆動されることが可能な状態になり、放電モードに移行する(ステップ107)。 【0029】次いで、ステップ108に移行し、ステップ108〜111のバイパス処理を行い、この処理を終了する。上述した制御ルーチンはタイマ割込みにより繰り返し、実行されることにより、各電気二重層コンデンサの端子電圧の値は収束する方向に変化し、最終的に揃うこととなる。 【0030】上記処理によりハイブリッド車両に搭載された電気二重層コンデンサ装置における各電気二重層コンデンサの端子間電圧VCが、ハイブリッド車両が走行中において時間経過と共に、変化する状態を図4に示す。図4では、説明の便宜上、直列接続された、初期電圧の異なる3つの電気二重層コンデンサの端子間電圧VCにおける変化状態について示している。同図において区間T1(t0≦t<t1)では電気二重層コンデンサへの充電能力がバイパス能力に比して非常に大きいために電気二重層コンデンサA,Bの端子間電圧VCがバイパス領域、すなわちVREF1≦VC<VREF2の電圧領域に達しても、端子間電圧VCの電圧推移に対してほとんど、バイパス効果は見られない。 【0031】このために、電気二重層コンデンサの端子間電圧VCは時間の経過により電気二重層コンデンサAの端子間電圧VCは過電圧領域VC≧VREF2に達してしまい、このまま充電状態が継続し行われると、劣化してしまうこととなる。そこで、既述したように過電圧検出部における電圧比較部から過電圧検知信号がコントローラ30に出力され、この信号に基づいてコントローラ30により充電を中止する制御が行われる。すなわち、図4において、時刻t1で電気二重層コンデンサAの端子間電圧VCが過電圧領域に達したために各電気二重層コンデンサA,B,Cへの充電は停止される。 【0032】本発明では、電気二重層コンデンサの充電期間中における充電電流をバイパスするのは無駄な電流をバイパス部(スイッチング素子及びバイパス抵抗)に流し、無駄な電力を消費することになるので、これをなくすべく充電中は一切、充電電流のバイパスは行わないようにしている。これによりバイパス効果が得られない充電時には、バイパス部の機能を停止し、放電時のみバイパス部を駆動することにより電力損失の少ない電気二重層コンデンサ装置の電圧制御を実現している。 【0033】また、図4の時刻t2で過電圧検出部により、電気二重層コンデンサAの端子間電圧VCが過電圧(VREF2)に達したと判断されたために期間T2(t1≦t<t3)では、充電中止となり、各電気二重層コンデンサA,B,Cが放電状態に移行している。電気二重層コンデンサCの端子間電圧VCの変化は、負荷駆動(走行)によるものであり、電気二重層コンデンサA,Bの端子間電圧VCの変化は、負荷駆動とバイパス効果によるものである。電気二重層コンデンサA,Bの端子間電圧VCの変化は、電気二重層コンデンサCのそれに比して単位時間当りの電圧変動が大きくなっていることが判る。 【0034】また、電気二重層コンデンサBの端子間電圧VCは、放電により時刻t2で、バイパス領域を外れたために時刻t2から負荷駆動のためだけの放電に切り替わり、電気二重層コンデンサCと同様の電圧変動となっている。図4における期間T1、T2のようなサイクルを繰り返すことにより初期電圧の異なる複数の電気二重層コンデンサにおける端子間電圧の値が所定値に収束し、すなわち、揃うこととなる。 【0035】以上に説明したように、本発明の実施の形態に係る電気二重層コンデンサ装置によれば、複数の電気二重層コンデンサの充電時には充電電流をバイパスするのを禁止するようにしたので、直列接続された複数の電気二重層コンデンサの端子間電圧のバランスを得るに際し、充電時にバイパスさせることに起因する無駄な電力損失の発生を防止できる。 【0036】また、本発明の実施の形態に係る電気二重層コンデンサ装置によれば、電気二重層コンデンサから電流をバイパスさせる際にバイパス用のトランジスタに流れる電流量を低減するように抵抗値の大きい抵抗をバイパス抵抗と使用するようにしたので、バイパス用のスイッチング素子としてのトランジスタに安価なものを使用でき、安価な電気二重層コンデンサ装置が得られる。 【0037】さらに、本発明の実施の形態に係る電気二重層コンデンサ装置によれば、複数の電気二重層コンデンサのいずれかの電気二重層コンデンサの端子間電圧が設定電圧(過電圧)に達した際に、前記設定電圧に達した電気二重層コンデンサに並列接続された電流制御手段を駆動し、前記設定電圧に達した電気二重層コンデンサを放電可能状態とし、前記複数の電気二重層コンデンサの各々の端子間電圧におけるバランスを揃えるように制御するようにしたので、請求項1に記載の発明により得られる効果に加えて、電気二重層コンデンサの端子間に過電圧以上のレベルの電圧が印加されることによる電気二重層コンデンサの破損を防止することができる。 【0038】 【発明の効果】請求項1に記載の電気二重層コンデンサ装置によれば、制御手段により、複数の電圧比較手段の比較出力により前記複数の電流制御手段を制御して直列接続された複数の電気二重層コンデンサの各々の端子間電圧におけるバランスを揃えるように制御する際に、前記複数の電気二重層コンデンサの充電時には前記複数の電流制御手段の制御動作を停止させるようにしたので、直列接続された複数の電気二重層コンデンサの端子間電圧のバランスを得るに際し、充電時にバイパスさせることに起因する無駄な電力損失の発生を防止できる。 【0039】また、請求項1に記載の電気二重層コンデンサ装置によれば、電気二重層コンデンサから電流をバイパスさせる際にバイパス用のトランジスタに流れる電流量を低減することによりバイパス用のトランジスタに安価なものを使用でき、安価な電気二重層コンデンサ装置が得られる。 【0040】請求項2に記載の電気二重層コンデンサ装置によれば、請求項1に記載の電気二重層コンデンサ装置において、制御手段は、前記複数の電気二重層コンデンサの充電中に前記複数の電気二重層コンデンサのいずれかの電気二重層コンデンサの端子間電圧が設定電圧に達した際に、前記設定電圧に達した電気二重層コンデンサに並列接続された電流制御手段を駆動し、前記設定電圧に達した電気二重層コンデンサを放電可能状態とし、前記複数の電気二重層コンデンサの各々の端子間電圧におけるバランスを揃えるように制御するようにしたので、請求項1に記載の発明により得られる効果に加えて、電気二重層コンデンサの端子間に過電圧以上のレベルの電圧が印加されることによる電気二重層コンデンサの破損を防止することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005326 【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年4月5日(2000.4.5) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100064908 【弁理士】 【氏名又は名称】志賀 正武 (外5名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−292507(P2001−292507A) |
| 【公開日】 |
平成13年10月19日(2001.10.19) |
| 【出願番号】 |
特願2000−103664(P2000−103664) |
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