| 【発明の名称】 |
ハイブリッド車両の制御装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】小俣 美昭
【氏名】森本 一彦
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| 【要約】 |
【課題】
【解決手段】 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 車両推進装置としてエンジンとこのエンジンの出力軸に接続された駆動機能及び発電機能を有するモータとを搭載したハイブリッド車両において、前記エンジンの運転状態を制御するエンジン制御手段を設け、前記モータの駆動状態及び発電状態を前記エンジン制御手段によるエンジンの制御から独立して制御するモータ制御手段を設け、モータ運転停止時に主電池の開放電圧を検出し主電池開放電圧に応じてモータ運転時の上限電圧及び下限電圧を設定する機能を前記モータ制御手段に付加して設けたことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。 【請求項2】 前記モータ制御手段は、検出した主電池開放電圧に応じてモータ駆動トルク補正係数と発電トルク補正係数とを設定する請求項1に記載のハイブリッド車両の制御装置。 【請求項3】 前記モータ制御手段は、モータ駆動トルクをモータ駆動マップにより設定するとともに、設定されたモータ駆動トルクにモータ駆動トルク補正係数を掛け、算出された値によりモータを駆動すべく制御する請求項2に記載のハイブリッド車両の制御装置。 【請求項4】 前記モータ制御手段は、算出された値が上限値以下の場合にのみ、算出された値を駆動値として使用する請求項3に記載のハイブリッド車両の制御装置。 【請求項5】 前記モータ制御手段は、発電トルクを発電マップにより設定するとともに、設定された発電トルクに発電トルク補正係数を掛け、算出された値により発電すべく制御する請求項2に記載のハイブリッド車両の制御装置。 【請求項6】 前記モータ制御手段は、算出された値が設定値以下の場合にのみ、算出された値を発電値として使用する請求項5に記載のハイブリッド車両の制御装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明はハイブリッド車両の制御装置に係り、特に主電池開放電圧に応じてモータ運転時の上限電圧及び下限電圧を設定し、主電池の過充電や過放電を防止して電池の寿命を延ばすことを可能とするとともに、電池の寿命が延びることによって、システム全体の信頼性を高めるハイブリッド車両の制御装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】車両には、推進装置の動力源としてエンジンとモータとを搭載する、いわゆるハイブリッド車両がある。このハイブリッド車両は、エンジン及びモータの運転状態を制御するエンジン制御手段及びモータ制御手段を設け、ハイブリッド車両の運転時にエンジン及びモータの運転状態を夫々のエンジン制御手段及びモータ制御手段が検出し、検出したエンジン及びモータの運転データをエンジン制御手段及びモータ制御手段間で交換し、エンジン及びモータの運転状態を関連して制御することにより、要求される性能(燃費や排気有害成分値、動力性能等)を高次元で達成している。 【0003】このようなハイブリッド車両の制御装置としては、特開平11−332017号公報に開示されるものがある。この公報に開示されるハイブリッド車両の制御装置は、車両の推進源であるエンジンと、エンジンの出力を補助する補助出力を蓄電装置の電源エネルギーから生成する電動機としての動作と蓄電装置に充電する発電エネルギーを生成する発電機としての動作とを行う発電電動機と、発電電動機の動作制御を行う発電電動制御手段とを備えたハイブリッド車両の制御装置において、発電電動機制御手段は、発電電動機の電動機又は動作時における蓄電装置の通電電流が蓄電装置の蓄電量に応じて定めた所定の制限値以下に収まるように発電電動機の動作を制御し、発電電動機と電動授受を行う蓄電装置の放電時における端子間電圧の過大な低下や充電時における端子間電圧の過大な上昇を防止している。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のハイブリッド車両の制御装置において、モータ運転時の主電池電圧は支配要素が多く(運転出力、内部抵抗、電池温度、放電深度など)、制御に反映させた場合に、制御値(制限値など)が不連続に大きく変化することが考えられ、制御が収束しない(不安定)可能性があるという不都合がある。 【0005】この発明においては、上述不都合を除去し、主電池の状態によりモータ運転を制限することで、主電池の使用範囲を制限することを目的としている。そして、電池寿命、信頼性を確保する上で、電池を任意の電圧以下まで放電させず(過放電回避)、また任意の電圧による定電圧充電を行う(過充電防止)ものとする。 【0006】 【課題を解決するための手段】そこで、この発明は、上述不都合を除去するために、車両推進装置としてエンジンとこのエンジンの出力軸に接続された駆動機能及び発電機能を有するモータとを搭載したハイブリッド車両において、前記エンジンの運転状態を制御するエンジン制御手段を設け、前記モータの駆動状態及び発電状態を前記エンジン制御手段によるエンジンの制御から独立して制御するモータ制御手段を設け、モータ運転停止時に主電池の開放電圧を検出し主電池開放電圧に応じてモータ運転時の上限電圧及び下限電圧を設定する機能を前記モータ制御手段に付加して設けたことを特徴とする。 【0007】 【発明の実施の形態】上述の如く発明したことにより、モータ運転停止時には、モータ制御手段によって主電池の開放電圧を検出し、主電池開放電圧に応じてモータ運転時の上限電圧及び下限電圧を設定し、主電池の過充電や過放電を防ぎ、電池の寿命を延ばすことが可能となる。 【0008】 【実施例】以下図面に基づいてこの発明の実施例を詳細に説明する。 【0009】図1〜図9はこの発明の実施例を示すものである。図2において、2は図示しないハイブリッド車両の車両推進装置、4はエンジン、6はモータ、8はクラッチ、10は手動変速機である。このハイブリッド車両には、車両推進装置2として、エンジン4とこのエンジン4の出力軸(図示せず)に接続された駆動機能及び発電機能を有するモータ6とを搭載して設ける。 【0010】前記エンジン4には、例えばモータ6を直結して設け、このモータ6にクラッチ8を介して手動変速機10を連結して設けている。前記エンジン4には、オルタネータ12とA/C(エアコン)コンプレッサ14とスタータモータ16とを設ける。 【0011】なお、前記モータ6は、エンジン4と手動変速機10間に配設され、図示しないステータコイルとフライホイール等のロータ(図示せず)とを有している。 【0012】前記車両推進装置2に、制御装置18として、エンジン4の運転状態を制御するエンジン制御手段20を設け、モータ6の駆動状態及び発電状態を制御するモータ制御手段22を設ける。 【0013】前記エンジン4は、エンジン制御用信号線24によりエンジン制御手段20に接続され、このエンジン制御手段20は、エンジン制御手段用電力線26により副電池28に接続されている。副電池28は、前記オルタネータ12に副電池充電用電力線30により接続されている。 【0014】前記モータ6は、モータ制御用信号線32によりモータ制御手段22に接続されている。モータ制御手段22は、モータ制御手段用副動力線34により前記エンジン制御手段用電力線26を介して副電池28に接続され、また、モータ制御手段用主動力線36により主電池38に接続されている。主電池38は、モータ6に駆動電力を供給するとともにモータ6の発電電力により充電される。 【0015】前記エンジン制御手段20の入力側には、スタータ信号、車速信号、エンジン回転数信号、水温信号、吸入負圧信号、アクセル状態信号、クラッチ状態信号、そしてブレーキ状態信号等を取り込むべく接続されている。 【0016】前記モータ制御手段22に、制御回路であるモータ制御部40、駆動回路であるモータ駆動部42、入出力処理部(インターフェイス)44を設ける。 【0017】また、前記モータ6に連絡する冷却用サブラジエタ46を設けるとともに、前記モータ制御手段22によって駆動制御され、モータ6に冷却水を供給する電動水ポンプ48を設ける。 【0018】前記モータ制御手段22の出力側には、前記モータ6を接続して設ける。 【0019】更に、前記車両推進装置2の制御装置18に、エンジン4の運転状態を制御するエンジン制御手段20を設け、モータ6の駆動状態及び発電状態を制御するモータ制御手段22を設ける。このモータ制御手段22は、エンジン制御手段20との間でデータ交換をせずに、エンジン制御手段20によるエンジン4の制御から独立して、モータ6の駆動状態及び発電状態を独自に判断して制御する。 【0020】前記モータ制御手段22に、図9に示す如く、ハイブリッド車両の運転状態に基づく制御状態として、車両停車中制御状態と車両走行中制御状態とを設定して設け、これら車両停車中制御状態と車両走行中制御状態との間を遷移する際に、モータ6の運転を停止するモータ運転停止制御状態を経由するように制御する。 【0021】また、モータ制御手段22は、モータ6に駆動電力を供給するとともにモータ6の発電電力により充電される主電池38の主電池電圧信号を入力し、この主電池電圧信号により主電池状態を管理するように制御する。 【0022】更に、モータ制御手段22に、図9に示す如く、車両停車中制御状態として、アイドリング発電制御状態の停車時(モード6)と、発進駆動(「発進アシスト」ともいう)制御状態(モード1)と、始動駆動(「始動アシスト」ともいう)制御状態(待ちはモード2、実行はモード3)と、エンジン回転数安定化駆動(「エンジン回転数安定化アシスト」ともいう)制御状態(モード4)とを設定して設ける。 【0023】前記モータ制御手段22は、アイドリング発電制御状態の停車時(モード6)においては、モータ6により発電して鉛蓄電池からなる主電池38を充電するように制御し、発進駆動(「発進アシスト」ともいう)制御状態(モード1)においては、モータ6を駆動してハイブリッド車両の発進をアシストするように制御し、始動駆動(「始動アシスト」ともいう)制御状態(待ちはモード2、実行はモード3)においては、モータ6を駆動してエンジン4の始動をアシストするように制御し、エンジン回転数安定化駆動(「エンジン回転数安定化アシスト」ともいう)制御状態(モード4)においては、モータ6を駆動してエンジン4のエンジン回転数を安定させるように制御する。 【0024】更にまた、モータ制御手段22に、図9に示す如く、走行中制御状態として、アイドリング発電制御状態の走行時(モード7)と、加速アシスト、負荷調整電圧、減速回生発電(弱回生)制御状態(モード5)と、減速回生発電(強回生)制御状態(モード8)とを設定して設ける。 【0025】前記モータ制御手段22は、アイドリング発電制御状態の走行時(モード7)においては、モータ6により発電して主電池38を充電するように制御し、加速アシスト、負荷調整電圧、減速回生発電(弱回生)制御状態(モード5)においては、加速のアシストや負荷電圧の調整、減速時の回生発電を制御し、減速回生発電(強回生)制御状態(モード8)においては、減速時の回生発電を制御する。 【0026】そして、前記モータ制御手段22に、モータ運転停止時に主電池38の開放電圧を検出し主電池開放電圧に応じてモータ運転時の上限電圧及び下限電圧を設定する機能を付加して設ける。 【0027】詳述すれば、前記モータ制御手段22は、検出した主電池開放電圧に応じてモータ駆動トルク補正係数と発電トルク補正係数とを設定する機能を有する。 【0028】また、前記モータ制御手段22は、モータ駆動トルクをモータ駆動マップにより設定するとともに、設定されたモータ駆動トルクにモータ駆動トルク補正係数を掛け、算出された値によりモータを駆動すべく制御する機能を有する。 【0029】更に、前記モータ制御手段22は、算出された値が上限値以下の場合にのみ、算出された値を駆動値として使用する機能を有する。 【0030】更にまた、前記モータ制御手段22は、発電トルクを発電マップにより設定するとともに、設定された発電トルクに発電トルク補正係数を掛け、算出された値により発電すべく制御する機能を有する。 【0031】また、前記モータ制御手段22は、算出された値が設定値以下の場合にのみ、算出された値を発電値として使用する機能を有する。 【0032】ここで、先ず、前記モータ制御手段22の主電池管理制御について説明すると、この主電池管理制御は、始動アシスト以外の制御モードに対して実施されるものであり、主電池管理制御の後述するトルク指令制限制御は、アイドル安定化アシストであるエンジン回転数安定化駆動(「エンジン回転数安定化アシスト」ともいう)制御状態(モード4)、アイドリング発電制御状態の停車時(モード6)、アイドリング発電制御状態の走行時(モード7)には行われない。 【0033】また、主電池電圧のみによって行う主電池管理制御は、モータ運転停止時に主電池38の開放電圧を検出し、主電池開放電圧に応じて、モータ運転時の上限電圧の設定を行うとともに、モータ運転時の下限電圧の設定を行い、しかもトルク指令制限(駆動/発電)をも行う。 【0034】前記主電池管理制御は、(1)モータ運転停止中の主電池開放電圧を検出する。 (2)確定値よりモータ運転時の上限電圧を設定する。 (3)確定値よりモータ運転時の下限電圧を設定する。 (4)確定値よりトルク指令制限係数を設定する。 (5)モータ運転開始(6)モータ運転停止の動作により電池管理を実施する。 【0035】すなわち、手順(1)において、モータ運転停止中の主電池開放電圧、例えば主電池開放電圧:197V(制御用確定値) を検出する。 【0036】また、手順(2)において、確定値よりモータ運転時の上限電圧を、例えば上限電圧:210Vに設定する。このときの上限電圧は、図6に示す如く、上限電圧テーブルの検索値とする。 【0037】手順(3)において、確定値よりモータ運転時の下限電圧を、例えば下限電圧:180Vに設定する。このときの下限電圧は、図7に示す如く、下限電圧テーブルの検索値とする。 【0038】手順(4)において、確定値よりトルク指令制限係数を設定する際に、例えば駆動時トルク指令制限係数を0.8に設定するとともに、このときの駆動時トルク指令制限係数は、図4に示す如く、駆動運転用トルク指令制限係数テーブルの検索値とし、発電時トルク指令制限係数を1.5に設定するとともに、このときの発電時トルク指令制限係数は、図5に示す如く、発電運転用トルク指令制限係数テーブルの検索値とする。 【0039】手順(5)は、上述した手順(2)〜(4)のモータ運転制限補正を実施したトルク指令によりモータ運転を行うものである。 【0040】また、手順(6)は、手順(1)に戻るものである。 【0041】次に、前記モータ制御手段22による主電池開放電圧の検出について説明すると、主電池電圧にて電池の充放電に制限を掛けるものであるが、制御の基本とする電圧は、不都合を解消するために、主電池開放電圧とする。ただし、この主電池開放電圧もモータ運転直後には過渡状態となることから、制御の応答速度を落とし(「なまし処理」)収束性を高める(「安定とする」と言い換えることもできる)ために、開放電圧の検出から制御用開放電圧の確定を行う必要がある。 【0042】主電池開放電圧の検出及び確定は、定時感覚のA/D変換により検出される主電池電圧を、トルク指令:0%であるモータ運転停止時に主電池開放電圧を確定する処理を行う。 【0043】また、主電池開放電圧を確定する処理は、モータ運転停止状態が1000msec(ROM設定値)継続したら、その時の主電池電圧の検出値を主電池開放電圧として確定する。 【0044】この主電池開放電圧が確定された際に、上述した手順(2)〜(4)(制限値設定)を実施する。 【0045】そして、手順(2)〜(4)(制限値設定)の終了後に、モータ運転停止状態が継続している場合には、図3に示す如く、再度継続時間のカウントを行い、主電池開放電圧(確定値)の更新をモータ運転開始まで繰り返すものである。 【0046】更に、前記トルク指令制限は、上述した主電池開放電圧の確定後に、その確定値によりトルク指令制限係数を設定するものである。このトルク指令制限係数は、駆動・発電運転の夫々設定する。 【0047】次に、制限係数の設定及びトルク指令の補正方策に関して説明する。 【0048】トルク指令制限係数は、主電池開放電圧(確定値)を検索軸とするテーブルにより設定する。なお、駆動運転用トルク指令制限係数テーブルは、図4に示す如きものであり、トルク指令最終値は、式(各モードのトルク指令検索値+水温補正)X(駆動時制限係数)≦100%により設定される。 【0049】また、発電運転用トルク指令制限係数テーブルは、図5に示す如きものであり、トルク指令最終値は、式(各モードのトルク指令検索値+水温補正)X(発電時制限係数)≧−35%により設定される。 【0050】トルク指令方策の補正方策は、図4及び図5に示す如き各テーブルにより、モータ駆動・発電運転時のトルク指令制限を設定した後に、トルク指令の補正計算を以下の如く行う。 【0051】駆動運転時には、式トルク指令最終値=(マップ検索トルク指令+水温補正)X駆動時制限係数により補正を行う。このとき、算出されたトルク指令最終値に、式トルク指令最終値(駆動)≦100%(トルク指令上限ガード:ROM設定値) によって上限ガードを掛け、算出した計算値により駆動運転を行う。なお、上述の式トルク指令最終値(駆動)≦100%とする意義は、最大でもモータ出力(トルク)の100%までで、計算上でそれ以上の値が算出されてもその値を無視することである。 【0052】また、発電運転時には、式トルク指令最終値=(マップ検索トルク指令+水温補正等)X駆動時制限係数により補正を行う。このとき、算出されたトルク指令最終値に、式トルク指令最終値(発電)≧−35%(トルク指令下限ガード:ROM設定値) によって下限ガードを掛け、算出した計算値により発電運転を行う。なお、上述の式トルク指令最終値(発電)≧−35%とする意義は、モータ出力(トルク)の35%までしか使用しないとするものであり、これは、これ以上発電に用いると、エンジンに対する負荷が大きすぎるためである。そして、符号「−(マイナス)」は、発電側を意味している。 【0053】更に、モータ運転時の電圧制限に関して説明すると、主電池開放電圧の確定後に、確定値によりモータ運転時(駆動・発電時)の上限、下限電圧を設定する。 【0054】更にまた、トルク指令制限の補正計算後に、トルク指令最終値に対して上限、下限電圧制限を実施する。 【0055】上限、下限電圧の設定及び電圧制限補正計算方策について説明すると、上限、下限電圧の設定において、上限、下限電圧は、主電池開放電圧(確定値)を検索軸とするテーブルにより設定する。なお、上限電圧テーブルは、図6に示す如きものであり、下限電圧テーブルは、図7に示す如きものである。 【0056】また、電圧制限補正は、図1に示すモータ主電池管理制御用フローチャートからも明らかな如く、計算トルク値でモータ運転を行い、このモータ運転後に電圧を計測して電圧の値により補正するという意味を有している。 【0057】そして、電圧制限の補正方策において、上限、下限電圧制限係数は、図8に示す如く、設定し、設定された上限、下限電圧制限係数により、トルク指令の補正を行う。すなわち、式トルク指令最終値(電圧制限)=トルク指令値(発電or駆動)X(発電制限係数) により実施する。 【0058】モータ・アシスト・システムにおける制御状態の遷移について説明すると、制御状態は、ハイブリッド車両の運転状態によって、図9に示す如く、遷移する。 【0059】このとき、モータ6の制御状態を、以下の7種類に分類する。 ■ 加速アシスト、負荷調整電圧、減速回生発電(弱回生):モード5■ 減速回生発電(強回生):モード8■ モータ運転停止(各移行条件成立待ち状態) ■ アイドリング発電(A:停車時/B:走行時):モード6、モード7■ 特例1(発進アシスト):モード1■ 特例2(始動アシスト):モード2(待ち)、モード3(実行) ■ 特例3(エンジン回転数安定化アシスト):モード4【0060】なお、上述の制御状態■、■、■の実施中に、特例制御(特例1〜3)の移行条件が成立した時には、制御状態■、■、■を強制解除し、制御状態■のモータ運転停止を経由し、特例制御に移行する。 【0061】また、特例制御の特例1及び2は、他の特例制御に直接移行しない。 【0062】更に、各特例制御(特例1〜3)は、移行した後に、解除条件が成立するまで他の制御状態には移行しないものである。ただし、特例制御の特例3に限っては、解除条件が成立する前に、特例制御の特例1の移行条件が成立した場合に、特例制御の特例1へ移行する。 【0063】先ず、図1の制御装置18のモータ主電池管理制御用フローチャートに沿って作用を説明する。 【0064】前記モータ制御手段22は、制御用プログラムがスタート(100)すると、マップ検索により、式トルク指令=0であるか否かの判断(102)を行う。 【0065】この判断(102)がYESの場合には、YESの状態が1000msec継続しているか否かの判断(104)に移行し、判断(102)がNOの場合には、時間カウントを解除(106)し、制御モードが「3」、「4」、「6」、「7」のいずれかであるか否かの判断(108)に移行する。 【0066】上述の1000msec継続しているか否かの判断(104)において、この判断(104)がNOの場合には、時間カウントをアップ(110)した後に、制御モードが「3」、「4」、「6」、「7」のいずれかであるか否かの判断(108)に移行し、判断(104)がYESの場合には、開放電圧を確定(112)し、テーブル検索によって、駆動係数を確定するとともに回生係数を確定(114)し、図6及び図7に示すテーブル検索によって、上限電圧を確定するとともに下限電圧を確定(116)し、制御モードが「3」、「4」、「6」、「7」のいずれかであるか否かの判断(108)に移行する。 【0067】そして、この制御モードが「3」、「4」、「6」、「7」のいずれかであるか否かの判断(108)において、判断(108)がNOの場合には、リターン(130)に移行し、判断(108)がYESの場合には、駆動状態であるか否かの判断(118)に移行する。 【0068】この駆動状態であるか否かの判断(118)がYESの場合には、式マップトルクX駆動係数を演算(120)するとともに、判断(118)がNOの場合には、式マップトルクX回生係数を演算(122)し、夫々の演算後にトルクリミットの設定(124)に移行する。 【0069】このトルクリミットの設定(124)は、計算トルク値により上限を100%、下限を−35%とする。 【0070】また、トルクリミットの設定(124)の後に、電圧制限係数を算出(126)するとともに、式計算トルク値X電圧制限係数を演算(128)し、リターン(130)に移行する。 【0071】これにより、モータ運転停止時に主電池38の開放電圧を検出し主電池開放電圧に応じてモータ運転時の上限電圧及び下限電圧を設定する機能を付加した前記モータ制御手段22によって、主電池38の過充電や過放電を防ぐことができ、電池の寿命を延ばすことが可能となり、経済的に有利であるとともに、電池の寿命が延びることによって、システム全体の信頼性を高めることができ、実用上有利である。 【0072】また、前記モータ制御手段22に、検出した主電池開放電圧に応じてモータ駆動トルク補正係数と発電トルク補正係数とを設定する機能を付加したことにより、主電池開放電圧に応じたモータ駆動トルク補正係数と発電トルク補正係数とを設定することができ、主電池38の過充電や過放電を防ぐことができ、電池の寿命を延ばすことが可能となるとともに、電池の寿命が延びることによって、システム全体の信頼性を高めることができる。 【0073】更に、前記モータ制御手段22に、モータ駆動トルクをモータ駆動マップにより設定するとともに、設定されたモータ駆動トルクにモータ駆動トルク補正係数を掛け、算出された値によりモータを駆動すべく制御する機能を付加したことにより、モータ駆動時において、主電池38の状態によって最適な駆動値を用いることができ、主電池38の状態が良好となり、システムの燃料消費の低減に貢献できるものである。 【0074】更にまた、前記モータ制御手段22に、算出された値が上限値以下の場合にのみ、算出された値を駆動値として使用する機能を付加したことにより、算出結果がたとえ誤った値を示しても、上限値によるガードを設けていることによって、エンジン2やモータ6に必要以上に負荷が掛かるおそれが全くなく、実用上有利である。 【0075】また、前記モータ制御手段22に、発電トルクを発電マップにより設定するとともに、設定された発電トルクに発電トルク補正係数を掛け、算出された値により発電すべく制御する機能を付加したことにより、発電時において、主電池38の状態によって最適な発電量を用いることができ、主電池38の状態が常に良好となり、システムの燃料消費の低減に貢献できるものである。 【0076】更に、前記モータ制御手段22に、算出された値が設定値以下の場合にのみ、算出された値を発電値として使用する機能を付加したことにより、算出結果がたとえ誤った値を示しても、設定値によるガードを設けていることによって、エンジン2やモータ6に必要以上に負荷が掛かるおそれが全くなく、実用上有利である。 【0077】なお、この発明は上述実施例に限定されるものではなく、種々の応用改変が可能である。 【0078】例えば、この発明の実施例においては、主電池として鉛蓄電池を使用する構成としたが、ニッケル・水素電池やリチウムイオン電池を使用することも可能である。 【0079】また、モータ運転停止時に主電池の開放電圧を検出する際に、主電池の充電満了値近傍となっている場合には、今後、主電池に充電される充電分を他の駆動制御用として使用する特別構成とすることも可能である。 【0080】すなわち、他の駆動制御としては、冷却モータ駆動が考えられ、主電池に充電される充電分によって冷却モータを駆動させ、冷媒の冷却を行うものである。 【0081】さすれば、主電池に充電される充電分を積極的に使用して、ハイブリッド車両の運転状態の安定化に寄与することができ、実用上有利であるとともに、冷却能力の向上にも寄与し得る。 【0082】 【発明の効果】以上詳細に説明した如くこの本発明によれば、車両推進装置としてエンジンとこのエンジンの出力軸に接続された駆動機能及び発電機能を有するモータとを搭載したハイブリッド車両において、エンジンの運転状態を制御するエンジン制御手段を設け、モータの駆動状態及び発電状態を前記エンジン制御手段によるエンジンの制御から独立して制御するモータ制御手段を設け、モータ運転停止時に主電池の開放電圧を検出し主電池開放電圧に応じてモータ運転時の上限電圧及び下限電圧を設定する機能をモータ制御手段に付加して設けたので、このモータ制御手段によって、主電池の過充電や過放電を防ぐことができ、電池の寿命を延ばすことが可能となり、経済的に有利であるとともに、電池の寿命が延びることによって、システム全体の信頼性を高めることができ、実用上有利である。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002082 【氏名又は名称】スズキ株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年4月5日(2000.4.5) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100080056 【弁理士】 【氏名又は名称】西郷 義美
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| 【公開番号】 |
特開2001−292506(P2001−292506A) |
| 【公開日】 |
平成13年10月19日(2001.10.19) |
| 【出願番号】 |
特願2000−103015(P2000−103015) |
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