| 【発明の名称】 |
ハイブリッド車両の制御装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】森本 一彦
【氏名】小俣 美昭
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| 【要約】 |
【課題】
【解決手段】 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 エンジンとこのエンジンに直結された駆動機能及び発電機能を有する電動発電機とを搭載したハイブリッド車両を設け、前記電動発電機の駆動状態及び発電状態を前記ハイブリッド車両の運転状態及びエンジンの運転状態に基づき制御するとともに前記エンジンを自動始動条件及び自動停止条件により自動始動及び自動停止するよう制御するハイブリッド車両の制御装置において、前記自動停止条件の成立によりエンジンを自動停止する際に前記電動発電機を発電運転するよう制御する制御手段を設けたことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。 【請求項2】 前記制御手段は、前記自動停止条件の成立によりエンジンを自動停止する際にエンジン回転数が略零になった場合に前記電動発電機の発電運転を停止するよう制御することを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド車両の制御装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明はハイブリッド車両の制御装置に係り、特に、自動停止の際に未燃焼ガスの排出を防止し得て、乗車フィーリングを向上し得て、始動性を向上し得るハイブリッド車両の制御装置に関する。 【0002】 【従来の技術】車両には、動力源としてエンジンと電動発電機を搭載した、いわゆるハイブリッド車両がある。ハイブリッド車両には、搭載するエンジンに駆動機能及び発電機能を有する電動発電機を直結して設け、この電動発電機の駆動状態及び発電状態をハイブリッド車両の運転状態及びエンジンの運転状態に基づき制御する制御装置を設けているものがある。 【0003】また、ハイブリッド車両の制御装置には、エンジンの運転中にエンジンを自動始動及び自動停止するよう制御するものがある。このハイブリッド車両の制御装置は、停車中のアクセルペダルの踏込み無し等の自動停止条件の成立によりエンジンを自動停止し、自動停止中の発進操作等による自動始動条件の成立によりエンジンを自動始動するよう制御する。 【0004】このようなハイブリッド車両の制御装置としては、特開平9−71138号公報に開示されるものがある。 【0005】この公報に開示されるものは、内燃機関から車輪に至る動力伝達系に変速手段を設けるとともに発電・電動手段を設け、車両停止時に所定の条件を満足した際に内燃機関を停止し、再発進時に内燃機関を再始動する自動始動停止制御手段を備えた車両において、再発進時において、内燃機関の回転数の上昇を抑制すべく発電・電動手段を制御する機関回転数抑制制御手段を設けたものである。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】ところで、ハイブリッド車両のエンジンを自動停止する場合には、エンジンへの燃料の供給を停止することにより停止処理を行っている。 【0007】ところが、エンジンは、燃料の供給を停止されても直ちに停止せず、慣性にしたがって空転を伴いながら停止するため、この停止に向かって空転している間に、吸気ポートの内壁に付着している燃料をシリンダに吸い込むことになる。エンジンは、この空転している間にシリンダに吸い込んだ燃料の空燃比が不適切になることから、不完全燃焼状態、あるいは未燃焼の生ガスの状態で排出することになる。 【0008】このため、エンジンは、自動停止する際に、未燃焼ガスを排出して排ガス性能を悪化させる不都合があり、また、迅速に停止せずに空転していることによりエンジンが停止するまでの時間が長くなり、乗車フィーリングを悪化させる不都合があり、さらに、空転によって吸気ポート内に残量する燃料が減少することにより再始動時の初爆が遅くなり、始動性を悪化させる不都合がある。 【0009】 【課題を解決するための手段】そこで、この発明は、上述不都合を除去するために、エンジンとこのエンジンに直結された駆動機能及び発電機能を有する電動発電機とを搭載したハイブリッド車両を設け、前記電動発電機の駆動状態及び発電状態を前記ハイブリッド車両の運転状態及びエンジンの運転状態に基づき制御するとともに前記エンジンを自動始動条件及び自動停止条件により自動始動及び自動停止するよう制御するハイブリッド車両の制御装置において、前記自動停止条件の成立によりエンジンを自動停止する際に前記電動発電機を発電運転するよう制御する制御手段を設けたことを特徴とする。 【0010】 【発明の実施の形態】この発明のハイブリッド車両の制御装置は、制御手段によって、自動停止条件の成立によりエンジンを自動停止する際に電動発電機を発電運転するよう制御することにより、エンジンの自動停止時に電動発電機の発電運転によってエンジンに負荷を与えて慣性による空転を無くすことができ、吸気ポート内に付着する燃料の空転によるシリンダ内への引き込みを減少させ得て、吸気ポート内に燃料を残留させることができる。 【0011】 【実施例】以下図面に基づいて、この発明の実施例を説明する。図1〜図7は、この発明の実施例を示すものである。図4において、2は図示しないハイブリッド車両に搭載されたエンジン、4はクラッチ、6はマニュアル式のトランスミッションである。エンジン2には、クラッチ4を介してトランスミッション6を連結して設けている。トランスミッション6は、複数段の、例えば5速の変速ギヤ(図示せず)を内蔵している。 【0012】前記エンジン2には、駆動機能及び発電機能を有する電動発電機8(以下「モータ」と記す)を直結して設けている。モータ8は、エンジン2の図示しないクランク軸のフライホイール側に直結して設けている。なお、モータ8は、クランク軸のクランクスプロケット側に直結して設けることもできる。このモータ8は、ロータとステータコイルとを有している。 【0013】また、エンジン2には、発電用のオルタネータ10とエアコン用のエアコンコンプレッサ12と始動用のスタータモータ14とモータ8冷却用のサブラジエータ16のサブラジエータファン18と電動水ポンプ20とを設けている。前記オルタネータ10とエアコンコンプレッサ12とは、図示しないプーリ及びベルトによりクランク軸に連絡して設けている。前記スタータモータ14は、図示しない係脱可能なピニオンとリングギヤとによりフライホイールに連絡して設けている。 【0014】前記ハイブリッド車両に搭載されたエンジン2及びモータ8は、制御装置22の制御手段24により制御される。エンジン2は、制御手段24を構成するエンジン制御手段26により運転状態を制御され、エンジン制御手段26に内蔵される自動始動停止制御部28により自動始動及び自動停止を制御される。また、モータ8は、制御手段24を構成するモータ制御手段30により駆動状態及び発電状態を制御される。 【0015】エンジン2は、エンジン制御用信号線32によりにエンジン制御手段26に接続されている。エンジン制御手段26は、エンジン制御手段用電力線34により副電池36に接続されている。副電池36は、前記オルタネータ10に副電池充電用電力線38により接続され、前記スタータモータ14とサブラジエータファン18と電動水ポンプ20とに副電池駆動用電力線40により接続されている。副電池36は、オルタネータ10により充電されるとともに、スタータモータ14とサブラジエータファン18と電動水ポンプ20とに駆動電力を供給する。 【0016】前記モータ8は、モータ制御用信号線42により前記モータ制御手段30に接続されている。モータ制御手段30は、モータ制御手段用副動力線44により前記副電池36に接続され、また、モータ制御手段用主動力線46により主電池48に接続されている。主電池48は、モータ8に駆動電力を供給するとともに、モータ8の発電電力により充電される。 【0017】前記エンジン2を制御するエンジン制御手段26は、燃料噴射制御部、点火時期制御部、ISC(アイドルスピード)制御部(図示せず)等を有し、後述するエンジン回転数センサ54、水温センサ56等から入力する信号によりインジェクタ70、イグニションコイル/イグナイタ72等を駆動し、エンジン2の燃料噴射量、点火時期等を運転状態に応じて制御する。 【0018】また、エンジン制御手段26に内蔵される自動始動停止制御部28は、図5に示す如く、入力側にイグニションスイッチ50、エコランスイッチ52、エンジン回転数センサ54、水温センサ56、車速センサ58、電気負荷60、アイドルスイッチ62、副電池電圧検出器64、第1クラッチスイッチ66、第2クラッチスイッチ68を接続して設け、出力側にインジェクタ70、イグニションコイル/イグナイタ72、ISCバルブ74、前記スタータモータ14を接続して設けている。 【0019】前記第1クラッチスイッチ66は、クラッチペダル(図示せず)が開放されていることによりクラッチ4が完全結合している状態でオフとなり、クラッチペダルが開放から踏み込まれることによりクラッチ4が完全結合状態から次第に解放されて半結合状態となる直前にオンとなり、以後クラッチペダルが全て踏み込まれてクラッチ4が完全解放状態になるまでオンとなっている。 【0020】前記第2クラッチスイッチ68は、クラッチペダルが全て踏み込まれていることによりクラッチ4が完全解放している状態でオフとなり、クラッチペダルが全踏み込みから戻されることによりクラッチ4が完全解放状態から次第に結合されて半結合状態になる直前にオンとなり、以後クラッチペダルが全て戻されてクラッチ4が完全結合状態になるまでオンとなっている。 【0021】自動始動停止制御部28は、イグニションスイッチ50、エコランスイッチ52等から入力する信号により自動始動条件及び自動停止条件を判断し、自動始動条件及び自動停止条件の成立・不成立によりインジェクタ70、イグニションコイル/イグナイタ72、ISCバルブ74、スタータモータ14を夫々駆動・停止し、エンジン2を自動始動及び自動停止するよう制御する。 【0022】前記モータ8を制御するモータ制御手段30は、図6に示す如く、モータ制御部76、モータ駆動部78、入出力処理部(インターフェイス)80、主電池状態管理部82、フェイルセイフ部84を有している。 【0023】モータ制御手段30は、入力側にイグニションスイッチ50、吸気圧センサ86、水温センサ56、車速センサ58、ブレーキスイッチ88、アクセルスイッチ90、第1クラッチスイッチ66、第2クラッチスイッチ68、スタータスイッチ92、主電池電圧検出器94、エンジン回転数センサ54、アイドルスイッチ62、補助入力(AUX)96を接続して設け、出力側にモータ8を接続して設けている。 【0024】モータ制御手段30は、モータ8の駆動状態及び発電状態をエンジン2の運転状態とハイブリッド車両の運転状態とに基づき制御する。モータ制御手段30によるモータ8の制御状態としては、図7に示す如く、■、共通マップ制御:加速アシスト、減速回生発電制御(弱回生)…モード5■、減速回生発電制御(強回生)…モード8■、モータ運転停止制御(各移行条件成立待ち状態) ■、アイドリング発電制御…モード6(A:停車中)、モード7(A:走行中) ■、特例制御1(発進アシスト)…モード1■、特例制御2(始動アシスト)…モード2(待ち)、モード3(実行) ■、特例制御3(アイドル回転数安定化アシスト)…モード4■、中回生発電制御…モード9■、エンジン強制停止制御…モード10の9種類を有している。 【0025】これらの制御状態は、車両の運転状態に基づき、以下のように遷移する。 1.制御状態■、■、■、■の実施中に、制御状態■、■、■、■への移行条件が成立した場合は、前記制御状態■、■、■、■を強制解除し、制御状態■のモータ運転停止を経て制御状態■、■、■、■に移行する。 2.特例制御1、2(■、■)は、他の特例制御3(■)に直接移行しない。 3.制御状態■、■、■、■は、移行後、解除条件が成立するまで他の制御条件に移行しない。但し、特例制御3(■)に限っては、解除条件が成立する前に特例制御1(■)への移行条件が成立した場合に、特例制御1(■)へ移行する。 【0026】モータ制御手段30は、イグニションスイッチ50、吸気圧センサ84等から入力する信号により、図7に示す如く、モータ8の駆動状態及び発電状態をエンジン2の運転状態とハイブリッド車両の運転状態とに基づき、前記各種制御状態により制御する。 【0027】このように、ハイブリッド車両の制御装置22は、制御手段24によって、モータ8の駆動状態及び発電状態をハイブリッド車両の運転状態及びエンジン2の運転状態に基づき制御するとともに、エンジン2を自動始動条件及び自動停止条件により自動始動及び自動停止するよう制御する。 【0028】制御手段24を構成するモータ制御手段30は、エンジン制御手段26によるエンジン2の制御から独立して、モータ8の駆動状態及び発電状態を制御するとともに、自動始動停止制御部28を内蔵するエンジン制御手段26から自動始動条件及び自動停止条件の成立・不成立を通知する自動始動指令信号及び自動停止指令信号(アイドルストップ信号:IS−SWのON・OFF)のみを受け取り、自動停止条件の成立によりエンジン2を自動停止する際に、モータ8を発電運転するよう制御する。また、モータ制御手段30は、自動停止条件の成立によりエンジン2を自動停止する際に、エンジン回転数が略零になった場合に、モータ8の発電運転を停止するよう制御する。 【0029】次に、この実施例の作用を説明する。 【0030】ハイブリッド車両の制御装置22は、モータ制御手段30によって、制御がスタートすると(200)、エンジン制御手段26から自動停止条件の成立を通知する自動停止指令信号が発令(アイドルストップ信号:IS−SWがON)されたか否かを判断する(202)。 【0031】この判断(202)がNOの場合は、リターン(204)してこの判断(202)を繰り返す。 【0032】この判断(202)がYESの場合は、自動停止条件の成立によりエンジン2の自動停止を実施しているので、図2・図3に示す如く、エンジン強制停止制御(モード10)に移行させるとともにエンジン回転数に応じたトルク指定値をトルクテーブルにより検索し(206)、この検索したトルク指定値によりモータ8を発電運転し(208)てエンジン2に負荷を与え、エンジン強制停止制御禁止フラグをONし(210)、エンジン回転数が略零(エンジン回転数≒0)になったか否かを判断する(212)。 【0033】この判断(212)がNOの場合は、処理(206)にリターンする。この判断(212)がYESの場合、例えばエンジン回転数が300rpm以下の場合は、エンジン強制停止制御(モード10)を解除してモータ8の発電運転を停止し(214)、エンジン2を自動停止する(216)。 【0034】このエンジン2の自動停止中に、エンジン制御手段26から自動始動条件の成立を通知する自動始動指令信号が発令(アイドルストップ信号:IS−SWがOFF)されたか否かを判断する(218)。 【0035】この判断(218)がNOの場合は、処理(216)にリターンする。この判断(218)がYESの場合は、自動始動条件の成立によりエンジン2の自動始動を実施しているので、エンジン2を再始動する際の特例制御2(モード2・3)とし(220)、エンジン回転数が設定回転数以上(エンジン回転数≧#Ne)であるか否かを判断する(222)。 【0036】この判断(222)がNOの場合は、この判断(222)を繰り返す。この判断(222)がYESの場合は、エンジン強制停止制御禁止フラグをクリアし(224)し、リターンする(226)。 【0037】このように、このハイブリッド車両の制御装置22は、自動停止条件の成立によりエンジン2を自動停止する際に、エンジン回転数に応じたトルク指定値によりモータ8を発電運転するよう制御することにより、エンジン2の自動停止時にモータ8の発電運転によってエンジン2にエンジン回転数に応じた負荷を与えてエンジン回転数を急速に降下させ、慣性による空転を無くすことができ、この空転を無くしたことによりエンジン2の吸気ポート(図示せず)内に付着する燃料のシリンダ内への引き込みを減少させることができ、吸気ポート内に燃料を残留させることができる。 【0038】このため、このハイブリッド車両の制御装置22は、エンジン2の自動停止時にエンジン2の空転を無くし得ることにより迅速に停止させることができ、エンジン2が停止するまでの時間を短縮し得て、乗車フィーリングを向上することができ、また、吸気ポート内に付着する燃料の空転による吸い込みを減少させ得ることにより未燃焼ガスの排出を防止することができ、さらに、吸気ポート内に燃料を残留させ得ることにより自動停止後の自動始動時の初爆を早めることができ、始動性を向上することができる。 【0039】また、このハイブリッド車両の制御装置22は、エンジン回転数が略零になった場合に、モータ8の発電運転を停止するよう制御することにより、エンジン2の停止直前にモータ8による負荷が無くすことができ、エンジン2をスムーズに停止させることができ、停止フィーリングを向上することができる。 【0040】なお、この発明は、上述実施例に限定されるものではなく、種々応用改変が可能である。例えば、上述実施例においては、エンジン2に与える負荷としてモータ8を発電運転したが、エアコンコンプレッサ12を駆動させることにより、コンプレッサ駆動力をエンジン2に負荷として与えることもできる。 【0041】 【発明の効果】このように、この発明のハイブリッド車両の制御装置は、エンジンを自動停止する際に慣性による空転を無くすことができ、吸気ポート内に付着する燃料の空転によるシリンダ内への引き込みを減少させ得て、吸気ポート内に燃料を残留させることができる。 【0042】このため、このハイブリッド車両の性御装置は、エンジンの自動停止時にエンジンの空転を無くし得ることにより迅速に停止させることができ、エンジンが停止するまでの時間を短縮し得て、乗車フィーリングを向上し得て、吸気ポート内に付着する燃料の空転による吸い込みを減少させ得ることにより未燃焼ガスの排出を防止し得て、吸気ポート内に燃料を残留させ得ることにより自動停止後の自動始動時の初爆を早め得て、始動性を向上することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002082 【氏名又は名称】スズキ株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年4月5日(2000.4.5) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100080056 【弁理士】 【氏名又は名称】西郷 義美
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| 【公開番号】 |
特開2001−292504(P2001−292504A) |
| 【公開日】 |
平成13年10月19日(2001.10.19) |
| 【出願番号】 |
特願2000−103016(P2000−103016) |
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