| 【発明の名称】 |
2次電池と発電機の併用システムの制御装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】安部 孝昭
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| 【要約】 |
【課題】2次電池と燃料電池発電システムを併用した燃料電池車における全効率を向上させる。
【解決手段】車両コントローラ20がDC/DCコンバータ13を制御して燃料電池発電システム12の発電電力をモータ11への供給電力および2次電池15への充電電力とする第1の走行モードと、燃料電池発電システムの発電電力および2次電池の放電電力をモータへ供給する第2の走行モードを繰り返す。その間、第1の走行モードにおける2次電池15への充電効率を考慮した演算による効率が最大となる燃料電池発電システム12の発電電力と2次電池15の放電電力を設定する。これにより、燃料から燃料電池発電システム12により生成された電気エネルギが2次電池15へ充電され、さらに2次電池15から放電されるまでを通した全効率が従来よりも大きく向上する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 負荷の駆動電源として2次電池と発電機を併用するシステムにおいて、発電機から2次電池へ充電可能とされ、発電機から2次電池への充電効率を演算する充電効率演算手段と、負荷の要求電力に応じて全効率データを演算する全効率データ演算手段と、負荷へそれぞれ供給する2次電池の電力と発電機の電力を制御する電力供給制御手段とを有し、該電力供給制御手段は、前記充電効率と全効率データに基づいて、負荷へ供給する2次電池の電力および発電機の電力を設定することを特徴とする2次電池と発電機の併用システムの制御装置。 【請求項2】 前記全効率データ演算手段は、要求電力に応じて、2次電池の充電効率別に発電機の発電効率および2次電池の放電効率に基づいて全効率データを演算し、前記電力供給制御手段は、前記全効率データにおいて、前記充電効率演算手段で演算された充電効率における最大の全効率を与える2次電池および発電機の各電力を設定するものであることを特徴とする請求項1記載の2次電池と発電機の併用システムの制御装置。 【請求項3】 前記充電効率演算手段は、2次電池へ発電機から充電を行なったときの効率の平均を充電効率とするものであることを特徴とする請求項1または2記載の2次電池と発電機の併用システムの制御装置。 【請求項4】 前記2次電池と発電機が車両に搭載され、前記負荷が車両駆動用のモータを含み、前記電力供給制御手段は、発電機の発電電力を前記負荷への供給電力および2次電池への充電電力とする第1の走行モードと、発電機の発電電力および2次電池の放電電力を前記負荷へ供給する第2の走行モードを有することを特徴とする請求項1、2または3記載の2次電池と発電機の併用システムの制御装置。 【請求項5】 負荷の駆動電源として2次電池と発電機を併用するとともに発電機から2次電池へ充電可能とされたシステムにおいて、発電機および2次電池から電力を負荷へ供給する際、発電機の発電電力と2次電池の放電電力の配分を、負荷の要求電力と発電機から2次電池へ充電したときの充電効率に基づいて全効率が最大となる値に設定することを特徴とする2次電池と発電機の併用システムの制御方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、車両の駆動源等に用いられる2次電池と発電機の併用システムの制御装置に関する。 【0002】 【従来の技術】近時、電気自動車において、車両駆動用モーターおよび補機の電源として、2次電池と発電機を備えた車両の開発が進み、そのエネルギー効率の向上が検討されている。また、このような車両に搭載される発電機として燃料電池発電システムも選択されるようになっている。燃料電池発電システムと2次電池を備えた車両では、大別して2つの走行モードがある。1つは、走行中、燃料電池発電システムの発電電力を駆動用モータならびに補機へ供給するとともに、2次電池へも供給するモードで、停車時もこのモードに含まれる。これを、以下、2次電池を充電する走行モードと呼ぶ。他のモードは、燃料電池発電システムの発電電力と2次電池の双方から駆動モータおよび補機へ電力を供給するもので、これを以下、2次電池を放電する走行モードと呼ぶ。 【0003】このような走行モードを有する車両において、エネルギー消費性能を向上させるためには、それぞれの走行モードにおいて燃料電池発電システムと2次電池の総合的な効率を上げることが必要である。一般的に2次電池と燃料電池発電システムの効率は図4に示すような特性を示す。2次電池には内部抵抗によるジュール損失があるので、充電あるいは放電電力が大きいほど効率が低下し、放電ではa、充電ではbのようになる。燃料電池発電システムも、2次電池と同様のジュール損失に加え、酸素供給のためのコンプレッサの効率の影響を受け、cのように発電電力が大きいほど効率が低下していく特性となる。 【0004】そのため、2次電池を充電する走行モードで、駆動モータおよび補機への供給電力を一定とした場合、2次電池への充電電力を大きくするほど燃料電池発電システムの発電電力が大きくなり、全効率が低下してしまう。ここで全効率とは、燃料から燃料電池発電システムにより発電され、さらにその発電電力が2次電池へ充電されたときの全体の効率をいう。そこで、この全効率を低下させないためには、従来、駆動モータおよび補機からの要求電力が大きいときには、2次電池の充電電力を小さくする運転方法が採用される。 【0005】図8は、2次電池を放電する走行モードでの、燃料電池発電システムの発電効率、2次電池の放電効率、ならびに全効率を示す。ここでは、駆動モータおよび補機からの要求電力を60kWとしている。2次電池を放電する走行モードでは、燃料電池発電システムの発電電力と2次電池からの放電電力の合計電力が駆動モータと補機へ供給されるので、燃料電池発電システムの発電電力に対して、燃料電池発電システムの発電効率はaのように燃料電池発電システムの発電電力の増加とともに低下する。一方、2次電池からの放電効率は、燃料電池発電システム発電電力の増加とともに2次電池からの放電電力が減少するため、bのように上昇することになる。 【0006】したがって、燃料電池発電システムおよび2次電池から供給される電力の全効率はcのようになり、燃料電池発電システムの発電電力と2次電池からの放電電力が特定の関係にあるときに全効率が最大となる。これに基づいて、上記全効率が最大となる2次電池の放電電力と燃料電池発電システムの発電電力の各供給量を設定するようにしている。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】一方、2次電池を充電する走行モードでの2次電池への充電がされた際の効率は、制御によって図9に示されるようなものがある。なお、2次電池への充電効率は、燃料電池発電システム発電効率と2次電池充電効率を乗算して表わされる。図中、aは2次電池への充電電力を一定に保持した場合の2次電池への充電効率を示し、bは2次電池への充電電力を駆動モータおよび補機へ供給する電力に比例させた場合の2次電池への充電効率を示し、cは2次電池への充電効率が所定値まで下がると2次電池への充電電力を減少させて2次電池への充電効率が所定値以下にならないようにした場合の充電効率の変化を示している。 【0008】なお、車両の減速時に駆動モータの回生電力が2次電池へ充電されるが、このときは燃料電池発電システム発電効率は関係なく、回生電力の2次電池への充電効率はdに示されるものとなる。2次電池を充電する走行モードでは、このような種々の制御を組み合わせることにより、車両のエネルギ消費性能と動力性能の両立を図るようにしている。 【0009】ところで、さらに研究を進めたところ、前述のように、2次電池を放電する走行モードにおいて全効率が最大となるように設定しても、車両の全走行を通じての効率が最大になるものではないことが判明した。すなわち、上記の設定では、燃料から燃料電池発電システムにより電気エネルギが作られ、これが2次電池へ充電され、さらに2次電池から放電されるまでを通した全効率が最大とはならない。 【0010】ここで、図10は2次電池を放電する走行モードでの、駆動モータおよび補機への供給電力が60kWの場合の全効率を示す。横軸を燃料電池発電システムの発電電力として、2次電池を充電する走行モードでの2次電池への充電がされた際の効率別に複数の曲線として示している。この図から明らかなように、全効率は2次電池への充電がされた際の効率によって変化している。例えば、2次電池への充電がされた際の効率が70%であれば、全効率の最大値は点Bの65%となる。 【0011】従来の制御では、2次電池への充電がされた際の効率が考慮されていないため、その際の効率が100%の特性曲線上で求められ、その結果、燃料電池発電システムの発電電力が20kW、2次電池の放電電力が40kW(60kW−20kW)の点で全効率が最大になるものとされる。しかし、2次電池への充電がされた際の効率が70%であったとすれば、燃料電池発電システムの発電電力が36kW、2次電池の放電電力が24kW(60kW−36kW)の点Bが最大効率となるわけで、燃料電池発電システムの発電電力が20kW、2次電池の放電電力が40kWの点Aでの全効率は得られるべき最大効率よりも低いものとなってしまう。 【0012】このように、2次電池を充電する走行モードでの2次電池への充電効率が車両の走行条件によって変化する一方、2次電池を放電する走行モードではこの2次電池への充電効率によって全効率が最大となる点が変化する。したがって本発明は、上記の問題点に鑑み、2次電池への充電効率が変化しても、発電機で電気エネルギが作られ、これが2次電池へ充電され、さらに2次電池から放電されるまでを通した全効率が常に最大となるようにした2次電池と発電機の併用システムの制御装置を提供することを目的とする。 【0013】 【課題を解決するための手段】このため請求項1の本発明の制御装置は、負荷の駆動電源として2次電池と発電機を併用するシステムにおいて、発電機から2次電池へ充電可能とされ、発電機から2次電池への充電効率を演算する充電効率演算手段と、負荷の要求電力に応じて全効率データを演算する全効率データ演算手段と、負荷へそれぞれ供給する2次電池の電力と発電機の電力を制御する電力供給制御手段とを有し、該電力供給制御手段は、前記充電効率と全効率データに基づいて、負荷へ供給する2次電池の電力および発電機の電力を設定するものとした。 【0014】より具体的には、請求項2のように、全効率データ演算手段は、要求電力に応じて、2次電池の充電効率別に発電機の発電効率および2次電池の放電効率に基づいて全効率データを演算し、電力供給制御手段は、全効率データにおいて、充電効率演算手段で演算された充電効率における最大の全効率を与える2次電池および発電機の各電力を設定するものとすることができる。また、請求項3の発明は、とくに充電効率演算手段が2次電池へ発電機から充電を行なったときの効率の平均を充電効率とするものとした。 【0015】請求項4の発明は、2次電池と発電機が車両に搭載され、負荷が車両の駆動モータを含むもので、電力供給制御手段が発電機の発電電力を負荷への供給電力および2次電池への充電電力とする第1の走行モードと、発電機の発電電力および2次電池の放電電力を負荷へ供給する第2の走行モードを有するものとした。 【0016】また、請求項5の発明は制御方法であって、負荷の駆動電源として2次電池と発電機を併用するとともに発電機から2次電池へ充電可能とされたシステムにおいて、発電機および2次電池から電力を負荷へ供給する際、発電機の発電電力と2次電池の放電電力の配分を、負荷の要求電力と発電機から2次電池へ充電したときの充電効率に基づいて全効率が最大となる値に設定するようにした。 【0017】 【発明の効果】請求項1および請求項5の発明によれば、2次電池へ充電を行なったときの充電効率を考慮して負荷へ供給する2次電池の電力および発電機の電力を設定するので、2次電池が充電され、2次電池から放電されるまでの全体を通しての全効率を向上させるよう要求電力に対する2次電池の電力と発電機の電力の配分が決定される。これにより、発電装置として燃料電池発電システムやエンジン駆動による発電機などいずれの形式のものを用いても、エネルギー消費性能が向上する。 【0018】請求項2の発明では、要求電力に応じて全効率データを充電効率別に演算して準備し、実際の充電効率に対応する全効率データの中で最大値を与える2次電池および発電機の各電力を設定するので、2次電池が充電され、2次電池から放電されるまでの全効率が最大となる。 【0019】請求項3の発明では、充電効率として2次電池へ発電機から充電を行なったときの効率の平均値を用いるので、時間とともに変化する充電時の効率をそのまま用いる場合に比較して、充電効率に応じて負荷へ供給する2次電池の電力および発電機の電力を設定する際の演算負荷が軽減される。 【0020】請求項4の発明では、2次電池と発電機の電力で駆動モータを駆動する車両において、2次電池を充電しながら走行する第1の走行モードと、2次電池を放電させながら走行する第2のモードを交互に繰り返すことにより、2次電池の残容量を適正な範囲に保持して、全効率を向上させることができる。これにより、2次電池の有効利用と劣化防止が確保され、また燃費が低減する。 【0021】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を実施例により説明する。図1は燃料電池車に適用した実施例を示すブロック図である。燃料電池車は、駆動輪10を回転駆動する駆動源としてモータ11を備え、モータ11の電源として燃料電池発電システム12と2次電池15が搭載され、運転状態に応じてこれらを制御する車両コントローラ20を備えている。燃料電池発電システム12は、燃料としてメタノールを改質して水素を生成し、これを燃料電池で電気エネルギに変換する。 【0022】燃料電池発電システム12は、DC/DCコンバータ13およびインバータ14を介して負荷としてのモータ11および補機16に接続され、またDC/DCコンバータ13を介して2次電池15に接続されている。DC/DCコンバータ13は車両コントローラ20に接続され、車両コントローラ20からの指令によって、燃料電池発電システム12の発電電力をモータ11および補機16、ならびに2次電池15へ供給する作動モードと、燃料電池発電システム12の発電電力と2次電池15からの電力をモータ11および補機16へ供給する作動モードとの間で切替わる。 【0023】これにより、燃料電池発電システム12の発電電力はDC/DCコンバータ13で昇圧または降圧されて2次電池15へ供給され、またインバータ14を介してモータ11および補機16へ供給される。2次電池15の電力は、DC/DCコンバータ13を経由しインバータ14を介してモータ11や補機16に供給される。またモータ11が回生発電するときは、その回生電力はインバータ14を介して電池15へ充電される。 【0024】車両コントローラ20には、アクセルペダルの踏み量を検出するアクセルペダルセンサ28と、モータ11の回転数を検出する回転センサ29が接続され、アクセルペダルの踏み量およびモータの回転数等による運転状態に基づいて、要求電力が算出される。車両コントローラ20にはまた、2次電池15の総電圧を検出する電圧センサ21、電流値を検出する電流センサ22および温度を検出する温度センサ23が接続され、これらの検出値に基づいて、2次電池15の残充電量SOC、放電可能出力および充電可能入力、放電効率および充電効率が演算される。さらに車両コントローラ20には、燃料電池発電システム12の出力総電圧を検出する電圧センサ25と電流値を検出する電流センサ26が接続され、燃料電池発電システム12の発電効率が演算される。 【0025】以上のように構成された燃料電池車は、モータ11および補機16に燃料電池発電システム12の発電電力と2次電池15の放電電力を駆動用電源として供給する「2次電池を放電する走行モード」と、燃料電池発電システム12の発電電力をモータ11および補機16へ駆動用電源として供給するとともに、2次電池15へ充電電力として供給する「2次電池を充電する走行モード」を走行状態に応じて繰り返す。また、走行中に減速を行う場合は、モータ11からの回生電力が2次電池15へ充電される。 【0026】つぎに、車両コントローラ20による制御の流れを図2のフローチャートにより説明する。まず運転開始のためステップ101で図示しないキーがオンされると、ステップ102において、2次電池15の総電圧に基づいてその残容量SOCを演算する。ステップ103では、走行モードの初期設定として「2次電池を放電する走行モード」に設定する。そしてステップ104で、あらためて現在の走行モードが「2次電池を放電する走行モード」であるか「2次電池を充電する走行モード」であるかをチェックする。 【0027】「2次電池を放電する走行モード」である場合は、ステップ111へ進み、2次電池15の残容量SOCが下限の設定値SOC1より大きいかどうかをチェックする。2次電池15の残容量SOCがSOC1より大きいときは、「2次電池を放電する走行モード」を継続するものとして、ステップ112に進み、要求電力と前回の「2次電池を充電する走行モード」における2次電池15への充電効率に基づき、2次電池15の放電出力と燃料電池発電システム12の発電電力を演算する。なお、初回のフローにおける上記前回の2次電池15への充電効率は、初期値として例えば90%を設定しておく。 【0028】そしてステップ113で、DC/DCコンバータ13を制御して上記演算された放電出力と発電電力をモータ11および補機16へ供給する。つぎのステップ114で、2次電池15の残容量SOCを2次電池の総電圧または放電電流値の積算により演算したあと、ステップ111へ戻る。 【0029】ステップ111のチェックで2次電池15の残容量SOCが下限の設定値SOC1以下のときは、2次電池をさらに放電させないために、ステップ115へ進む。ステップ115では、走行モードを「2次電池を充電する走行モード」に設定して、ステップ104へ戻る。 【0030】ステップ104のチェックで、走行モードが「2次電池を充電する走行モード」であるときは、ステップ121へ進み、2次電池15の残容量が上限の設定値SOC2より小さいかどうかをチェックする。2次電池15の残容量SOCがSOC2より小さいときは、「2次電池を充電する走行モード」を継続するものとして、ステップ122へ進む。 【0031】ステップ122では、所定の発電効率の範囲内で燃料電池発電システム12の発電電力をモータおよび補機の要求電力と2次電池15への供給電力とに配分設定する。そして、ステップ123において、この設定に基づいてモータ11および補機16へ電力供給するとともに、2次電池15を充電する。ステップ124では、上記充電の間、随時に2次電池15への充電効率を演算し、つぎのステップ125でその充電効率の平均値を求める。そしてステップ126で、2次電池15の残容量SOCを演算して、ステップ121へ戻る。 【0032】ステップ121のチェックで2次電池15の残容量SOCがSOC2以上のときは、2次電池15を充電する必要がないものとして、ステップ127へ進んで、走行モードを「2次電池を放電する走行モード」に設定したあと、ステップ104へ戻る。 【0033】図3は、ステップ112における2次電池15の放電出力と燃料電池発電システム12の発電電力の演算手順の詳細を示す。まずステップ131において、車両コントローラ20はアクセルペダルセンサ28からのアクセルペダル踏み量など所定のパラメータにより算出される運転状態に基づいてモータ11および補機16の要求電力を算出する。つぎのステップ132では、要求電力から燃料電池発電システム12の発電電力値に対する全効率を演算する。ここでは、図4にaで示した2次電池15の放電における電力と効率の関係、および図4にcで示した燃料電池発電システム12の発電電力と効率の関係を基に、2次電池の充電効率をパラメータとして、図5に示すように燃料電池発電システム12の発電電力値に対する全効率を求める。なお、図5は要求電力が60kWの場合で、先の図10と同じ特性を示している。 【0034】続いてステップ133において、全効率が最大となる燃料電池発電システム12の発電電力と2次電池15の放電電力を演算する。これは、図5上で「2次電池を充電する走行モード」で求めた2次電池15への平均充電効率に該当する特性曲線が最大値となる燃料電池発電システム12の発電電力を求めることとなる。また、2次電池15の放電出力は要求電力から燃料電池発電システム12の発電電力を引いたものとなる。 【0035】これにより、要求電力が60kWの場合において、2次電池15への充電効率が70%のときは、2次電池への充電効率を考慮しない従来の制御法で得られる点Aの62%から点Bの65%へ全効率が向上する。同様に、図6は要求電力が40kWの場合、図7は要求電力が20kWの場合の全効率を示すもので、2次電池15への充電効率が70%のときそれぞれ点Cの62%から点Dの69%へ、点Eの65%から点Fの73%へ向上している。2次電池15への充電効率が70%より小さい場合には、さらに効率向上の幅が大きくなることとなる。 【0036】本実施例では、上記のステップ122および123が発明の充電効率演算手段を構成し、ステップ131および132が全効率データ演算手段を、ステップ133および113が電力供給制御手段を構成している。 【0037】実施例は以上のように構成され、「2次電池を放電する走行モード」と「2次電池を充電する走行モード」が、2次電池15の残充電量がSOC1からSOC2の範囲内に維持されるよう繰り返され、その間、「2次電池を充電する走行モード」における2次電池15への充電効率を考慮した演算による効率が最大となる燃料電池発電システム12の発電電力と2次電池15の放電電力を設定するので、燃料から燃料電池発電システム12により生成された電気エネルギが2次電池15へ充電され、さらに2次電池15から放電されるまでを通した全効率を従来よりも大きく向上させることができる。 【0038】なお、実施例では負荷として駆動用のモータ11および補機16を例示したが、これらに限定されない。また、2次電池15の残充電量がSOC1からSOC2の範囲内に維持されるよう「2次電池を放電する走行モード」と「2次電池を充電する走行モード」を交互に繰り返すものとしたが、SOC1からSOC2の範囲内に維持される限りにおいて、必要に応じて上記2つの走行モードを適時に切替えることができる。 【0039】また、燃料電池発電システムとして、メタノールを改質して生成した水素を燃料電池に供給するタイプとしたが、これに限らず、例えば水素を直接燃料電池へ供給して電気エネルギに変換する形式のものでもよい。 【0040】さらに、フローチャートのステップ102、113、あるいは124における2次電池15の残容量SOCの演算も、2次電池の総電圧に基づいて演算するほか、燃料電池車のキーオフ時の2次電池残容量SOCを記憶させておいて、これを読み出すものとしてもよい。さらにまた、ステップ103での走行モードの初期設定は「2次電池を放電する走行モード」としたが、このほか、例えば前回キーオフしたときの走行モードを記憶させておいて、これを読み出すものとしてもよい。また、キーオンからステップ112へ進んだ初回のフローにおける2次電池15への充電効率の初期値も、同様に、前回のキーオフ時の2次電池への充電効率を記憶させておいて、これを読み出すものとすることができる。 【0041】また、図4に示した2次電池の充電効率および放電効率には2次電池の残容量SOCや2次電池の温度のパラメータを省いているが、これらの充電効率および放電効率は残容量SOCや温度によって変化するので、残容量SOCや温度別に2次電池の充電効率および放電効率の特性曲線を準備することにより、一層制御精度を向上させることができる。 【0042】さらに、実施例では発電機として燃料電池発電システムを用いた例について説明したが、本発明はこれに限定されず、例えばエンジンにより駆動される発電機を用いる場合にも同様に適用される。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000003997 【氏名又は名称】日産自動車株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年3月24日(2000.3.24) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100086450 【弁理士】 【氏名又は名称】菊谷 公男 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−275205(P2001−275205A) |
| 【公開日】 |
平成13年10月5日(2001.10.5) |
| 【出願番号】 |
特願2000−85155(P2000−85155) |
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