| 【発明の名称】 |
燃料電池搭載車両 |
| 【発明者】 |
【氏名】堀口 宗久
【氏名】加藤 憲二
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| 【要約】 |
【課題】配管の管路抵抗を小さくすることができ、燃料電池搭載車両を小型化することができ、電流の発生を安定させることができるようにする。
【解決手段】燃料電池スタック10と、車外から取り込んだ空気を前記燃料電池スタック10に供給する空気搬送手段と、走行方向における燃料電池スタック10より下流側に隣接させて配設され、水素ガスを発生させて前記燃料電池スタック10に供給する水素供給装置とを有する。そして、燃料電池スタック10から排出されたガスを前記水素供給装置に供給し、水素供給装置からの水素ガスの放出を促進させる。燃料電池スタック10及び水素供給装置内の空気及びガスを燃料電池搭載車両の走行方向における上流側から下流側に向けて流すことができるので、空気供給・ガス排出系の配管を簡素化し、空気及びガスの流れ方向が大きく変化するのを防止することができる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 単位ユニットを複数積層することによって形成され、水素ガスと空気とを反応させることによって電流を発生させる燃料電池スタックと、車外から取り込んだ空気を前記燃料電池スタックに供給する空気搬送手段と、走行方向における燃料電池スタックより下流側に隣接させて配設され、水素ガスを発生させて前記燃料電池スタックに供給する水素供給装置とを有するとともに、燃料電池スタックから排出されたガスを前記水素供給装置に供給し、水素供給装置からの水素ガスの放出を促進させることを特徴とする燃料電池搭載車両。 【請求項2】 走行方向における前記水素供給装置より下流側に隣接させて配設され、該水素供給装置から排出されたガスを冷却し、ガス中の水を凝縮させる凝縮器を有する請求項1に記載の燃料電池搭載車両。 【請求項3】 単位ユニットを複数積層することによって形成され、水素ガスと空気とを反応させることによって電流を発生させる燃料電池スタックと、水素ガスを発生させて前記燃料電池スタックに供給する水素供給装置と、車外から取り込んだ空気を前記燃料電池スタックに供給する空気搬送手段と、走行方向における燃料電池スタックより下流側に配設され、前記水素供給装置から排出されたガスを冷却し、ガス中の水を凝縮させる凝縮器とを有することを特徴とする燃料電池搭載車両。 【請求項4】 前記水素供給装置は水素貯蔵合金が充填された水素貯蔵合金タンクである請求項1又は3に記載の燃料電池搭載車両。 【請求項5】 前記燃料電池スタックの冷却用の水を収容する水タンクを有するとともに、該水タンクは、燃料電池スタック及び水素供給装置の下方に配設される請求項1に記載の燃料電池搭載車両。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、燃料電池搭載車両に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、燃料電池搭載車両においては、積層型の燃料電池、すなわち、燃料電池スタックによって発生させられた電流を駆動モータに供給し、該駆動モータを駆動することによってトルクを発生させるようにしている。 【0003】そのために、前記燃料電池搭載車両に燃料電池システムが配設され、該燃料電池システムは、水素が貯蔵され、水素ガスを発生させる水素吸蔵合金タンク、前記水素ガス及び空気が供給され、水素と空気中の酸素とを反応させて水を生成するとともに、反応に伴って電流を発生させる燃料電池スタック、及び該燃料電池スタックから排出されたガス中の水を凝縮させ、空気と水とを分離させる凝縮器を備える。また、前記燃料電池スタックには、電解質膜を挟んで空気極及び燃料極が配設され、前記空気極に臨ませて空気供給路が、前記燃料極に臨ませて燃料供給路が形成される。そして、前記水素と酸素とが反応する際に熱が発生する。そこで、水タンクから供給された水をノズルから前記空気供給路に霧状にして噴射させ、燃料電池スタックを冷却するようにしている。 【0004】ところで、燃料電池スタックから排出されるガスは、燃料電池スタックを冷却するのに伴って排出されるので、温度が高い。そこで、前記ガスを、凝縮器に送る前に前記水素吸蔵合金タンクに供給し、水素吸蔵合金を加熱するようにしている。したがって、水素吸蔵合金から水素ガスを発生させるのが促進されるので、前記燃料電池システムの効率を高くすることができる。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従来の燃料電池搭載車両において、車外から取り込んだ空気をファンによって燃料電池スタックに供給し、該燃料電池スタックから排出されたガスを水素吸蔵合金タンクに供給し、さらに、該水素吸蔵合金タンクから排出されたガスを凝縮器に供給する必要があるので、空気供給・ガス排出系の配管が、長くなるだけでなく、複雑になってしまう。 【0006】また、燃料電池スタック内の反応によって生成された水、及び燃料電池スタックを冷却した後の水を水タンクに回収する必要があるとともに、水素吸蔵合金タンクにおいて水素吸蔵合金を加熱するのに伴って凝縮した水、凝縮器において凝縮した水等を水タンクに回収する必要があるので、水供給系の配管も長くなってしまう。 【0007】したがって、各配管の管路抵抗がその分大きくなるので、空気を燃料電池スタックに供給するために大型のファンを使用したり、各水を回収するためにポンプを使用したりする必要が生じ、燃料電池搭載車両が大型化してしまう。 【0008】また、燃料電池スタックの負荷が大きい場合に、十分な量の空気を燃料電池スタックに供給することができなくなったり、水タンクに回収される水の量が少なくなって、十分な量の水を前記ノズルに供給することができなくなったりするので、電流の発生が不安定になってしまう。 【0009】本発明は、前記従来の燃料電池搭載車両の問題点を解決して、配管の管路抵抗を小さくすることができ、小型化することができ、電流の発生を安定させることができる燃料電池搭載車両を提供することを目的とする。 【0010】 【課題を解決するための手段】そのために、本発明の燃料電池搭載車両においては、単位ユニットを複数積層することによって形成され、水素ガスと空気とを反応させることによって電流を発生させる燃料電池スタックと、車外から取り込んだ空気を前記燃料電池スタックに供給する空気搬送手段と、走行方向における燃料電池スタックより下流側に隣接させて配設され、水素ガスを発生させて前記燃料電池スタックに供給する水素供給装置とを有する。 【0011】そして、燃料電池スタックから排出されたガスを前記水素供給装置に供給し、水素供給装置からの水素ガスの放出を促進させる。 【0012】本発明の他の燃料電池搭載車両においては、さらに、走行方向における前記水素供給装置より下流側に隣接させて配設され、該水素供給装置から排出されたガスを冷却し、ガス中の水を凝縮させる凝縮器を有する。 【0013】本発明の更に他の燃料電池搭載車両においては、単位ユニットを複数積層することによって形成され、水素ガスと空気とを反応させることによって電流を発生させる燃料電池スタックと、水素ガスを発生させて前記燃料電池スタックに供給する水素供給装置と、車外から取り込んだ空気を前記燃料電池スタックに供給する空気搬送手段と、走行方向における燃料電池スタックより下流側に配設され、前記水素供給装置から排出されたガスを冷却し、ガス中の水を凝縮させる凝縮器とを有する。 【0014】本発明の更に他の燃料電池搭載車両においては、さらに、前記水素供給装置は水素貯蔵合金が充填された水素貯蔵合金タンクである。 【0015】本発明の更に他の燃料電池搭載車両においては、さらに、前記燃料電池スタックの冷却用の水を収容する水タンクを有する。 【0016】そして、該水タンクは、燃料電池スタック及び水素供給装置の直下に配設される。 【0017】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。 【0018】図2は本発明の実施の形態における燃料電池システムの概念図、図3は本発明の実施の形態における単位ユニットを示す断面図である。 【0019】図において、10はPEM型の燃料電池スタック、20は該燃料電池スタック10に燃料ガスとしての水素ガスを供給するための水素ガス供給系、30は前記燃料電池スタック10に空気を供給するための空気供給・ガス排出系、40は燃料電池スタック10に水を供給するための水供給系である。 【0020】前記燃料電池スタック10は、薄い膜状の単位ユニット25を複数積層することによって形成され、各単位ユニット25は、空気極11、固体高分子から成る電解質膜12、燃料極13、及びカーボン製のコネクタ板16、17から成り、前記電解質膜12は、上端及び下端を突出させて空気極11及び燃料極13によって挟まれ、前記コネクタ板16は電解質膜12の突出部分及び空気極11を覆い、前記コネクタ板17は電解質膜12の突出部分及び燃料極13を覆う。なお、空気極11及び燃料極13における電解質膜12と接触する面には、水素と酸素との反応を促進するために、白金系触媒がある程度の厚さで均一に分散させられ、触媒層が形成される。また、空気極11に代えて酸素極を使用し、空気に代えて純酸素を燃料電池スタック10に供給することもできる。 【0021】前記コネクタ板16には、空気極11に空気を供給するための空気供給路として、複数の溝18が上下方向に形成され、各溝18は、上端において吸気用のマニホルド14と、下端において排気用のマニホルド15と連通させられる。空気は、マニホルド14に供給された後、各溝18を下方に向けて流れ、マニホルド15に送られる。 【0022】また、前記コネクタ板17には、燃料極13に水素ガスを供給するための燃料供給路として、複数の溝19が水平方向に形成される。 【0023】前記燃料電池スタック10において、空気極11はカソードとして、燃料極13はアノードとして機能する。そして、空気極11に空気を、燃料極13に水素ガスを供給し、空気極11及び燃料極13に負荷51を接続すると、燃料極13において形成される水素イオンが、プロトン(H+ )の形態で水分を含んだ電解質膜12内を空気極11側に移動し、空気中の酸素と結合して水を生成する。また、前記燃料極13で発生した電荷が負荷51を介して空気極11側に移動し、電流が発生する。 【0024】このように、水素と空気中の酸素とを反応させることによって、電流が発生させ、該電流を負荷51に供給することができる。本実施の形態において、前記負荷51は、直流を相電流に変換する図示されないインバータ、及び前記相電流が供給されて駆動される図示されない駆動モータから成る。なお、燃料電池スタック10によって発生させられた電流及び電圧は、図示されない電流センサ及び電圧センサによって検出される。 【0025】ところで、前記水素と酸素とが反応する際に熱が発生するが、該熱によって燃料電池スタック10の温度が高くなると、前記反応の速度が低くなってしまう。そこで、前記マニホルド14の上端に空気極冷却手段としてのノズル41を配設し、該ノズル41から冷却用の水を霧状に噴射するようにしている。そして、マニホルド14の高さ方向の寸法が比較的大きくされ、ノズル41と空気極11との間に所定の間隔が保持される。したがって、前記ノズル41によって所定の噴出角度で水を噴射することができ、噴射された水を前記空気極11の全面に行きわたらせることができる。なお、前記ノズル41をマニホルド14の内側の側面に配設することもできる。 【0026】そして、前記水は、空気と共に溝18内を下方に向けて流れ、その間に周囲の空気、空気極11の表面、電解質膜12の表面等から潜熱を奪って蒸発する。したがって、燃料電池スタック10を冷却することができ、反応の速度が低下するのを防止することができる。また、燃料電池スタック10、特に、空気極11、電解質膜12等が熱によって破損するのを防止することができるだけでなく、電解質膜12において水分が蒸発するのを防止することができる。 【0027】そして、水素ガスと反応しなかった酸素を含む空気は、前記冷却用の水、及び反応によって生成された水と共に、ガスとしてマニホルド15に送られる。 【0028】なお、前記空気極11は、燃料電池スタック10を作動させている間、生成された水、及び噴射された水に常に接触させられるので、耐水性の高い材料によって形成する必要がある。また、空気極11の表面に水の膜が形成されると、空気極11の実効面積が小さくなるので、空気極11を撥水性の高い材料によって形成する必要がある。そこで、本実施の形態においては、空気極11として、カーボンクロスを基材とし、(C+PTFE)を塗布してガス拡散層を形成したものを使用した。また、電解質膜12としてはナフィオン(商品名:デュポン社製)の汎用的な薄膜を使用した。電解質膜12の膜厚は空気極11側から水を逆浸透させることができるように設定される。そして、前記燃料極13としては、部品を共通化させるために空気極11と同じものを使用した。 【0029】また、前記水素ガス供給系20は、水素吸蔵合金が充填(てん)された燃料供給装置及び水素供給装置としての水素吸蔵合金タンク21、該水素吸蔵合金タンク21と燃料極13とを接続する水素ガス供給管22、該水素ガス供給管22に配設され、前記燃料極13に供給される水素ガスの圧力を調整するための水素供給調圧弁23及び排気管24を備える。 【0030】前記水素吸蔵合金は、常温下で水素ガスを放出し、低温下で水素ガスを吸蔵する性質を有する。したがって、水素供給調圧弁23の開度を変えるだけで水素ガスの圧力を調整することができる。なお、寒冷地においては、燃料電池搭載車両が極めて低温の雰囲気に置かれることになるので、水素吸蔵合金は水素ガスを放出しなくなる。そこで、外気の温度が設定値より低くなると、図示されない加熱手段としてのヒータが通電させられ、水素吸蔵合金が加熱される。 【0031】燃料極13に供給された水素ガスは、主として水素イオンになって空気極11側に移動し、残りが排気管24を介して排気ガスとして大気中に排出される。なお、該排気ガスを前記マニホルド14に供給し、マニホルド14内において空気と混合することもできる。 【0032】また、前記空気供給・ガス排出系30は、空気搬送手段としてのファン38、分離手段としての凝縮器33、ファン38とマニホルド14とを接続する空気供給管31、マニホルド15と水素吸蔵合金タンク21とを接続するガス排出管32、水素吸蔵合金タンク21と凝縮器33とを接続するガス排出管37、大気中に空気を排出する排気管36、及び大気中に排出される空気の量を調整する空気量調整手段としての調整弁34を備える。 【0033】前記ファン38を作動させることによって、車外から取り込まれた空気を前記マニホルド14に供給することができる。また、マニホルド15から排出されたガスは、ガス排出管32を介して加熱媒体として水素吸蔵合金タンク21に供給され、該水素吸蔵合金タンク21において水素吸蔵合金を加熱し、水素ガスの放出を促進させる。したがって、水素吸蔵合金によって十分な量の水素ガスが放出される。 【0034】そして、前記水素吸蔵合金を加熱した後のガスは、ガス排出管37を介して凝縮器33に供給される。該凝縮器33は、前記ガスを冷却し、ガス中の水を凝縮させ、水と空気とを分離させる。そのために、前記凝縮器33に隣接させて図示されない冷却ファンが配設され、該冷却ファンを作動させることによって凝縮器33が冷却される。なお、凝縮器33を冷却水によって冷却することもできる。そして、凝縮器33において分離させられた空気は、排気管36を介して大気中に排出される。なお、前記ガス排出管32には、ガスの温度を検出する温度検出手段としての温度計39が配設される。 【0035】前記空気供給・ガス排出系30においては、車外から取り込まれた空気を前記マニホルド14に供給するためにファン38が使用され、空気圧縮機は使用されない。したがって、前記空気供給・ガス排出系30において実質的に大気圧が維持される。 【0036】そして、前記水供給系40は、水収容手段としての水タンク42、水搬送手段としてのポンプ(P)46、ノズル41、前記凝縮器33と水タンク42とを接続する水排出管50、前記水タンク42とポンプ46とを接続する水供給管45、及び前記ポンプ46とノズル41と接続する水供給管52を備える。 【0037】前記凝縮器33において空気と分離させられた水は、水排出管50を介して水タンク42に排出されて回収され、水タンク42に蓄えられる。該水タンク42には、水位センサ43が配設され、該水位センサ43によって水タンク42内の水のレベル、すなわち、水位が検出される。そして、水位があらかじめ設定された下限値以下になると、アラーム44が点滅し、水が不足していることをオペレータに知らせる。この場合、オペレータは、例えば、前記冷却ファンの回転速度を高くすることによって凝縮器33の能力を高くし、水の回収量を多くする。 【0038】なお、水位があらかじめ設定された上限値以上になったときに、水が過剰であることをオペレータに知らせることもできる。その場合、オペレータは、例えば、前記冷却ファンの回転速度を低くすることによって凝縮器33の能力を低くし、水の回収量を少なくする。また、前記水位センサ43及びファンを図示されない制御装置に接続し、水位センサ43によって検出された水位に対応させて自動的にファンの回転速度を変更することもできる。 【0039】また、前記水供給管52には水圧センサ47が配設されるとともに、水供給管45と水供給管52との間には、ボンプ46をバイパスするバイパス路49が接続され、水供給管52から水供給管45に水を戻すことができるようになっている。そして、前記バイパス路49に調圧弁48が配設され、前記水圧センサ47によって検出された水圧に対応させて前記調圧弁48の開度を調整することによって、水供給管52から水供給管45に戻される水の量を調整することができる。その結果、ノズル41から噴射される水の圧力を調整することができる。 【0040】次に、前記構成の燃料電池システムの燃料電池搭載車両への搭載状態について説明する。 【0041】図1は本発明の実施の形態における燃料電池システムの燃料電池搭載車両への搭載状態を示す平面図、図4は本発明の実施の形態における燃料電池システムの燃料電池搭載車両への搭載状態を示す側面透視図、図5は本発明の実施の形態における燃料電池システムの斜視図である。 【0042】図において、61は燃料電池搭載車両、62は駆動部、63は車室、64は燃料電池システム、W1、W2は車輪である。前記駆動部62には、駆動モータ65が配設され、該駆動モータ65を駆動することによって、前記車輪W1を駆動輪として回転させることができる。また、前記燃料電池システム64は、車室63の図示されない床の直下の車輪W1、W2間に、水平に配設される。そのために、燃料電池システム64は比較的偏平な形状にされ、燃料電池システム64を構成する各要素は、トレイ66の上に配設される。 【0043】すなわち、該トレイ66上に、燃料電池搭載車両を前進走行させる方向、すなわち、走行方向における上流側から下流側にかけて、ファン38、燃料電池スタック10、水素吸蔵合金タンク21及び凝縮器33が順に、かつ、互いに隣接させて配設される。なお、36はダクト構造を有する排気管である。 【0044】前記水素吸蔵合金タンク21は燃料電池スタック10より幅方向における寸法が小さく、幅が狭いので、水素吸蔵合金タンク21の両側に補機類が配設される。すなわち、水素吸蔵合金タンク21の走行方向に向かって左側には、水素吸蔵合金タンク21に隣接させて水補機箱68が配設され、該水補機箱68内にポンプ46、水圧センサ47、調圧弁48等が収容される。また、前記水補機箱68に隣接させて水素補機箱69、及びバッテリB1、B2から成るバッテリユニット71が配設され、前記水素補機箱69内に水素供給調圧弁23等が収容される。そして、前記水素吸蔵合金タンク21の走行方向に向かって右側には、水素吸蔵合金タンク21に隣接させてバッテリB3〜B9から成るバッテリユニット72が配設される。各バッテリユニット71、72は前記燃料電池スタック10に対して補助電源として使用され、前記駆動モータ65の負荷が大きい場合に、バッテリユニット71、72から駆動モータ65に電流を供給することができる。また、前記トレイ66の下には、燃料電池搭載車両の走行方向における中央に水タンク42が配設される。そのために、該水タンク42は偏平な形状を有し、燃料電池スタック10及び水素吸蔵合金タンク21の下方に置かれる。 【0045】したがって、車外から取り込まれた空気は、図4の破線の矢印で示されるように、ファン38内を流れた後、燃料電池スタック10に送られ、該燃料電池スタック10内を垂直方向に上から下に向けて流れ、続いて、燃料電池スタック10から排出されたガスは、水素吸蔵合金タンク21に送られ、該水素吸蔵合金タンク21内を水平方向に流れた後、凝縮器33に送られ、該凝縮器33内を流れた後、排気管36を介して排出される。 【0046】この場合、ファン38が、燃料電池搭載車両の走行方向における最も上流側において前方に向けて開口し、排気管36が、燃料電池搭載車両の走行方向における最も下流側において後方に向けて開口するので、燃料電池搭載車両を走行させるのに伴って、外気の相対的な流れが形成されるので、ファン38による外気の取込み、及び排気管36による空気の排出を容易に行うことができる。 【0047】また、燃料電池搭載車両の走行方向における上流側から下流側にかけて、ファン38、燃料電池スタック10、水素吸蔵合金タンク21及び凝縮器33が順に配設され、ファン38、燃料電池スタック10、水素吸蔵合金タンク21及び凝縮器33内の空気及びガスを燃料電池搭載車両の走行方向における上流側から下流側に向けて流すことができるので、空気供給管31、ガス排出管32及びガス排出管37、すなわち、空気供給・ガス排出系30(図2)の配管を簡素化し、空気及びガスの流れ方向が大きく変化するのを防止することができる。また、ファン38、燃料電池スタック10、水素吸蔵合金タンク21及び凝縮器33が互いに隣接させて配設されるので、空気供給・ガス排出系30の配管を極めて短くすることができる。 【0048】したがって、各配管の管路抵抗を極めて小さくすることができるので、大型のファンを使用する必要がなくなり、燃料電池搭載車両を小型化することができる。また、燃料電池スタック10の負荷が大きい場合に、十分な量の空気を燃料電池スタック10に供給することができる。 【0049】また、水タンク42内の水は、図4の一点鎖線の矢印で示されるように、一部は燃料電池スタック10に送られ、該燃料電池スタック10内を垂直方向に上から下に向けて流れた後、水タンク42に戻る。残りの水は、燃料電池スタック10から排出されたガスと共に水素吸蔵合金タンク21に送られ、該水素吸蔵合金タンク21内を水平方向に流れた後、凝縮器33に送られ、該凝縮器33内を流れた後、分離させられて、トレイ66に沿って燃料電池搭載車両の走行方向における前方に流れ、水タンク42に戻る。 【0050】この場合、該水タンク42が、燃料電池搭載車両の走行方向におけるトレイ66の中央において、燃料電池スタック10及び水素吸蔵合金タンク21の下方に配設されるので、燃料電池スタック10、水素吸蔵合金タンク21及び凝縮器33が水タンク42に近接し、水排出管50及び水供給管45、すなわち、水供給系40の配管が短くなる。しかも、水タンク42は、燃料電池スタック10、水素吸蔵合金タンク21及び凝縮器33より低い位置に配設されるので、燃料電池スタック10、水素吸蔵合金タンク21及び凝縮器33内の水は、自然落下によって水タンク42に戻る。 【0051】したがって、水供給系40の配管を短くすることができるだけでなく、簡素化することができる。その結果、配管の管路抵抗をその分小さくすることができるので、水を回収するためにポンプを使用する必要がなくなり、燃料電池搭載車両を小型化することができる。また、燃料電池スタック10の負荷が大きい場合に、水タンクに回収される水の量が少なくなることがないので、十分な量の水をノズル41に供給することができる。そして、電流の発生を安定させることができる。 【0052】次に、燃料電池スタック10の構造について説明する。 【0053】図6は本発明の実施の形態における燃料電池スタックの平面図、図7は本発明の実施の形態における燃料電池スタックの正面図である。 【0054】図において、10は燃料電池スタック、25は単位ユニットであり、各単位ユニット25はそれぞれセルを構成する。 【0055】また、前記燃料電池スタック10は、前壁71、後壁72及び側壁73、74から成るフレーム70を有し、該フレーム70内は、燃料電池搭載車両の走行方向に沿って形成された絶縁性の縦区画76、及び該縦区間76に対して直角の方向に形成された絶縁性の横区画77によって4個のセクションSC1〜SC4に分割される。セクションSC1は、フレーム70内における前部右側に形成され、側壁73側に負の極性の端子t1を、縦区間76側に正の極性の端子t2を備え、各端子t1、t2間に99セルの構造を有する。また、セクションSC2は、フレーム70内における後部右側に形成され、側壁73側に負の極性の端子t3を、縦区間76側に正の極性の端子t4を備え、各端子t3、t4間に99セルの構造を有する。そして、セクションSC3は、フレーム70内における前部左側に形成され、縦区間76側に負の極性の端子t5を、側壁74側に正の極性の端子t6を備え、各端子t5、t6間に99セルの構造を有する。また、セクションSC4は、フレーム70内における後部左側に形成され、縦区間76側に負の極性の端子t7を、側壁74側に正の極性の端子t8を備え、各端子t7、t8間に99セルの構造を有する。そして、前記端子t1、t8が燃料電池スタック10の端子を構成し、燃料電池スタック10内において、前記各端子t2、t3間、端子t4、t5間及び端子t6、t7間が結線される。したがって、端子t1で0〔V〕の電位が、端子t2、t3で99〔V〕の電位が、端子t4、t5で198〔V〕の電位が、端子t6、t7で297〔V〕の電位が、端子t8で396〔V〕の電位が形成される。 【0056】ところで、前記セクションSC1、SC2の各単位ユニット25間の電位差v1、及びセクションSC3、SC4の各単位ユニット25間の電位差v2を99〔V〕にすることができる。また、前記セクションSC1、SC3の端子t2、t5間の電位差v4、及びセクションSC2、SC4の端子t4、t7間の電位差v5を99〔V〕にすることができる。したがって、漏電、電気分解等が発生するのを防止することができる。また、縦区画76及び横区画77の幅を小さくすることができるので、燃料電池スタック10を小型化することができる。 【0057】 【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によれば、燃料電池搭載車両においては、単位ユニットを複数積層することによって形成され、水素ガスと空気とを反応させることによって電流を発生させる燃料電池スタックと、車外から取り込んだ空気を前記燃料電池スタックに供給する空気搬送手段と、走行方向における燃料電池スタックより下流側に隣接させて配設され、水素ガスを発生させて前記燃料電池スタックに供給する水素供給装置とを有する。 【0058】そして、燃料電池スタックから排出されたガスを前記水素供給装置に供給し、水素供給装置からの水素ガスの放出を促進させる。 【0059】この場合、燃料電池搭載車両の走行方向における上流側から下流側にかけて、燃料電池スタック及び水素供給装置が順に配設され、燃料電池スタック及び水素供給装置内の空気及びガスを燃料電池搭載車両の走行方向における上流側から下流側に向けて流すことができるので、空気供給・ガス排出系の配管を簡素化し、空気及びガスの流れ方向が大きく変化するのを防止することができる。また、燃料電池スタック及び水素供給装置が互いに隣接させて配設されるので、空気供給・ガス排出系の配管を極めて短くすることができる。 【0060】したがって、配管の管路抵抗を極めて小さくすることができるので、大型のファンを使用する必要がなくなり、燃料電池搭載車両を小型化することができる。また、燃料電池スタックの負荷が大きい場合に、十分な量の空気を燃料電池スタックに供給することができる。 【0061】本発明の他の燃料電池搭載車両においては、さらに、走行方向における前記水素供給装置より下流側に隣接させて配設され、該水素供給装置から排出されたガスを冷却し、ガス中の水を凝縮させる凝縮器を有する。 【0062】この場合、燃料電池搭載車両の走行方向における上流側から下流側にかけて、燃料電池スタック、水素供給装置及び凝縮器が順に配設され、燃料電池スタック、水素供給装置及び凝縮器内の空気及びガスを燃料電池搭載車両の走行方向における上流側から下流側に向けて流すことができるので、空気供給・ガス排出系の配管を簡素化し、空気及びガスの流れ方向が大きく変化するのを防止することができる。また、燃料電池スタック、水素供給装置及び凝縮器が互いに隣接させて配設されるので、空気供給・ガス排出系の配管を極めて短くすることができる。 【0063】したがって、配管の管路抵抗を極めて小さくすることができるので、大型のファンを使用する必要がなくなり、燃料電池搭載車両を小型化することができる。また、燃料電池スタックの負荷が大きい場合に、十分な量の空気を燃料電池スタックに供給することができる。 【0064】本発明の更に他の燃料電池搭載車両においては、さらに、単位ユニットを複数積層することによって形成され、水素ガスと空気とを反応させることによって電流を発生させる燃料電池スタックと、水素ガスを発生させて前記燃料電池スタックに供給する水素供給装置と、車外から取り込んだ空気を前記燃料電池スタックに供給する空気搬送手段と、走行方向における燃料電池スタックより下流側に配設され、前記水素供給装置から排出されたガスを冷却し、ガス中の水を凝縮させる凝縮器とを有する。 【0065】この場合、燃料電池搭載車両の走行方向における上流側から下流側にかけて、燃料電池スタック及び凝縮器が順に配設され、燃料電池スタック及び凝縮器内の空気及びガスを燃料電池搭載車両の走行方向における上流側から下流側に向けて流すことができるので、空気供給・ガス排出系の配管を簡素化し、空気及びガスの流れ方向が大きく変化するのを防止することができる。また、燃料電池スタック及び凝縮器が互いに隣接させて配設されるので、空気供給・ガス排出系の配管を極めて短くすることができる。 【0066】したがって、配管の管路抵抗を極めて小さくすることができるので、大型のファンを使用する必要がなくなり、燃料電池搭載車両を小型化することができる。また、燃料電池スタックの負荷が大きい場合に、十分な量の空気を燃料電池スタックに供給することができる。 【0067】本発明の更に他の燃料電池搭載車両においては、さらに、前記燃料電池スタックの冷却用の水を収容する水タンクを有する。 【0068】そして、該水タンクは、燃料電池スタック及び水素供給装置の直下に配設される。 【0069】この場合、水タンクが、燃料電池スタック及び水素供給装置の直下に配設されるので、燃料電池スタック、水素供給装置及び凝縮器内の水は、自然落下によって水タンクに戻る。 【0070】したがって、水供給系の配管を短くすることができるだけでなく、簡素化することができる。その結果、配管の管路抵抗をその分小さくすることができるので、水を回収するためにポンプを使用する必要がなくなり、燃料電池搭載車両を小型化することができる。また、燃料電池スタックの負荷が大きい場合に、水タンクに回収される水の量が少なくなることがないので、十分な量の水をノズルに供給することができる。そして、電流の発生を安定させることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】591261509 【氏名又は名称】株式会社エクォス・リサーチ
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| 【出願日】 |
平成12年3月17日(2000.3.17) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100096426 【弁理士】 【氏名又は名称】川合 誠
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| 【公開番号】 |
特開2001−268720(P2001−268720A) |
| 【公開日】 |
平成13年9月28日(2001.9.28) |
| 【出願番号】 |
特願2000−77050(P2000−77050) |
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