| 【発明の名称】 |
電車運転操作装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】前橋 栄一
【氏名】宇賀神 博
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| 【要約】 |
【課題】入換え用電車等に頼ることなく、入換え運転や連結作業運転ができて経費の節減ができ、しかも本線通常運行時、相互乗り入れ、長時間運転でも、運転の操作性、操作精度、及び安全性の向上をはかり、かつ疲労が回復、軽減できるようにする。
【解決手段】T型ハンドル110 を、基準位置から例えば後方向に移動させてその移動量に応じた力行ノッチ情報を発生し、前方向へ移動させてその移動量に応じたブレーキ強度情報を発生する、主操作本体120 を含む主操作部100 を設ける。保持移動用パイプ211,212、位置ロック部220 及びチルト調節機構部230 を含み、主操作部100 を運転台内の左右方向にスライド移動させて固定する主操作部位置調節機構200 を設ける。運転台と主操作部100 との間で運転操作情報を伝達する情報伝達部300 を設ける。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 電車の運転台内に配置されて、その電車の力行操作及びブレーキ操作を含む運転操作を行うための電車運転操作装置であって、次の各構成を有することを特徴とする電車運転操作装置。 (イ)主軸、及びこの主軸の上端部分から左右方向に延びる左側把手、右側把手を備えてT字状に形成され、予め設定された範囲内での前後方向への移動、及び停止が可能なT型ハンドルと、このT型ハンドルの、設定された範囲内での基準位置からの前方向及び後方向のうちの一方への移動量に応じた力行ノッチ情報を発生する力行情報発生部と、前記T型ハンドルの、設定された範囲内での基準位置からの前方向及び後方向のうちの他方への移動量に応じたブレーキ強度情報を発生するブレーキ情報発生部と、を含んで成る主操作部(ロ)前記主操作部を、前記運転台内の予め定められた範囲内で左右方向にスライド移動可能なように保持する保持移動機構部と、前記主操作部を、この保持移動機構部に対し固定する位置ロック部と、を含んで成る主操作部位置調節機構(ハ)前記主操作部と運転台内部機器との間で前記力行ノッチ情報及びブレーキ強度情報を含む運転操作情報を伝達する情報伝達部【請求項2】 前記主操作部のT型ハンドルは、その主軸の上端部分がグリップ状に形成されて、このグリップ状の部分、及び左側把手、右側把手によって、設定範囲内での前後方向への移動、及び停止が可能な構造である請求項1記載の電車運転操作装置。 【請求項3】 前記主操作部位置調節機構は、その保持移動機構部が、運転台内を互いに平行に左右方向に延び、かつその一端が左右のうちの一方の窓際まで延びる2本のパイプ状部材で形成され、これら2本のパイプ状部材で主操作部を保持し、かつスライド移動させる構造である請求項1記載の電車運転操作装置。 【請求項4】 前記情報伝達部が、運転操作情報を直接伝達する電線を備えて成る請求項1記載の電車運転操作装置。 【請求項5】 前記情報伝達部が、互いに加圧接触してスライドし、運転操作情報を伝達する、運転台に固定された長尺電極と、主操作部に固定された接点電極と、を備えて成る請求項1記載の電車運転操作装置。 【請求項6】 前記情報伝達部が、光,赤外線を含む電磁波のうちの1つを媒体として運転操作情報を伝達する、送信部及び受信部を備えて成る請求項1記載の電車運転操作装置。 【請求項7】 請求項1記載の電車運転操作装置における主操作部のT型ハンドルに、力行及びブレーキの運転主要操作に付随する、運転付随操作用機器・器具を設けて成る電車運転操作装置。 【請求項8】 請求項1記載の電車運転操作装置における主操作部位置調節機構に、主操作部の操作面の前後方向の傾きを調節する、チルト調節機構部を設けて成る電車運転操作装置。 【請求項9】 前記主操作部位置調節機構は、その保持移動機構部が、運転台内を互いに平行に左右方向に延びる2本のパイプ状部材で形成されて2本のうちの一方は運転台に固定され、そのチルト調節機構部が、前記保持移動機構部の2本のパイプ状部材の他方を、固定された一方のパイプ状部材に対し、そのまわりに設定角度だけ回転可能、固定可能として、前記主操作部の操作面の傾きを調節する構造である請求項8記載の電車運転操作装置。 【請求項10】 請求項1記載の電車運転操作装置に加え、電車の運転停止状態のときのみ主操作部の移動を可能とする位置移動停止手段を設けて成る電車運転操作装置。 【請求項11】 請求項1記載の電車運転操作装置に加え、主操作部の位置が、電車運行会社ごとのマスターコントロールキーをキー穴に差し込んだ状態でその電車運行会社が指定する位置にのみ調節できて、この位置でのみ運転操作を可能とする、運行会社別位置調節手段を設けて成る電車運転操作装置。 【請求項12】 請求項1記載の電車運転操作装置に加え、その主操作部の下方に足踏み型の警笛ペダルを備えて成り、かつこの警笛ペダルを前記主操作部の位置と連動させる連結機構を備えて成る電車運転操作装置。 【請求項13】 請求項1記載の電車運転操作装置に加え、その主操作部の下方に足踏み型のデッドマンペダルを備えて成り、かつこのデッドマンペダルを前記主操作部の位置と連動させる連結機構を備えて成る電車運転操作装置。 【請求項14】 請求項1記載の電車運転操作装置に加え、主操作部における、T型ハンドルによる基準位置からの力行操作方向及びブレーキ操作方向を、力行操作を後方向、ブレーキ操作を前方向とするか、力行操作を前方向、ブレーキ操作を後方向とするかの切換え操作を、電車運行会社ごとのマスターコントロールキーをキー穴に差し込んだ状態で可能としてその電車運行会社の指定方向のみに設定できる、力行・ブレーキ操作方向切換手段を設けて成る電車運転操作装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は電車運転操作装置に関し、特に電車の運転台内に配置されて、その電車の力行操作及びブレーキ操作を主体とする電車の運転操作を行うための電車運転操作装置に属する。 【0002】 【従来の技術】鉄道やモノレールなどの電車、気動車、機関車等(以下、これらをまとめて単に電車という)の運転台には、これら電車の力行操作を行う装置と、ブレーキ操作を行う装置とが必ず配置されている。このような電車の運転台における電車運転操作装置には、長い間、力行操作を行う装置として縦軸式のマスターコントローラが、またブレーキ操作を行う装置として、同様に縦軸式のブレーキ弁等が用いられて来た。このような縦軸式のマスターコントローラ(主幹制御器)及びブレーキ操作部を備えた従来の電車運転操作装置の第1の例を図2に示す。 【0003】この第1の例の電車運転操作装置は、運転台内に配置された、マスターコントローラ500、ブレーキ操作部600、警笛ペダル410x、スイッチボックス710、及び表示パネル部800等を備えて成り、これらの詳細は次のとおりである。まず、マスターコントローラ500は、水平面内を回転させて操作できるマスコンハンドル510と、このマスコンハンドル510の回転軸と連動してその基準点からの回転量に応じた力行ノッチ情報を出力するマスコン本体520とを備え、運転台の前方左側に配置されている。 【0004】ブレーキ操作部600は、同様に水平面を回転させて操作できるブレーキハンドル610と、このブレーキハンドル610の回転軸と連動してその基準点からの回転量に応じたブレーキ強度情報を出力するブレーキ操作本体620とを備え、運転台の前方右側に配置されている。 【0005】これらのほかに、電車の運転、運行上に必要な、各種スイッチ類を配備したスイッチボックス710が運転台前方のマスターコントローラ500とブレーキ操作部600との間に、また、圧力計、速度計及び各種表示灯等を配備した表示パネル部800がマスターコントローラ500及びブレーキ操作部600の前方に、更に警笛ペダル410xが運転台床面に配置されている。 【0006】マスターコントローラ500は、本来、蒸気機関車の蒸気加減弁に由来するものであり、ピストンに送る蒸気量を、マスコンハンドル510の回転に伴う弁の開閉によって調整し、力行制御を行っており、規定の蒸気量となる位置に「きざみ」(ノッチ)が付けられていた。この名残りを受けて、電車でも、力行段を「ノッチ」と表現し、また、マスターコントローラ500は、弁構造、カム構造から電気的制御へと変化しても、縦軸式が継続されていた。ブレーキ操作部600についても同様で、ブレーキ弁構造から電気的制御へと変化しても縦軸式が継続されていた。 【0007】このような、回転ハンドル型、縦軸式のマスターコントローラ500及びブレーキ操作部600では、長いハンドルを1/4回転程まわすため、操作面積が広く操作性が悪くて疲労がたまりやすく、また、設置スペースも広くなる。 【0008】そこで、ハンドル操作を回転式ではなく、前後方向の直線的な操作として、操作性を良くして疲労を軽減し、操作面積も狭く、しかも、電気的制御により設置スペースも小さくなった、マスターコントローラ及びブレーキ操作部を備えた電車運転操作装置が現れるようになった。 【0009】このような電車運転操作装置の例(従来の第2の例)を図3に示す。この第2の例の電車運転操作装置では、マスターコントローラ500x及びブレーキ操作部600xが、運転台デスク700内の左側部分及び右側部分に固定配備されており、マスターコントローラ500xは、運転台デスク700上を前後方向に操作される逆L字型のマスコンハンドル510xと、このマスコンハンドル510xの基準点からの移動量に応じた力行ノッチ情報を出力するマスコン本体520xと、を備え、ブレーキ操作部600xは、運転台デスク700上を前後方向に操作される逆L字型のブレーキハンドル610xと、このブレーキハンドル610xの基準点からの移動量に応じたブレーキ強度情報を出力するブレーキ操作本体620xと、を備えて構成される。 【0010】この第2の例のように、力行操作とブレーキ操作とを別々のハンドルで、前後方向に操作する2ハンドル式の場合、わが国では、力行操作はマスコンハンドル510xを後方に引くことによって出力を上げ、ブレーキ操作はブレーキハンドル610xを前方に倒すことによって制動力を増す、という操作が一般的である。 【0011】上述した第1の例及び第2の例では、マスターコントローラ500,500xが運転台内の左側に配置され、ブレーキ操作部600,600xが運転台内の右側に配置されている場合のものを採り上げたが、この逆の場合も多い。特に機関車では、入換え運転や連結作業において、誘導者の案内動作を見ながらブレーキ操作を行う必要があり、このためには左側窓から顔を出して後方を見る姿勢で、利き手でブレーキハンドルを操作できて、細かいブレーキ操作ができるように、左側にブレーキ操作部、右側にマスターコントローラを配置している。 【0012】また近年では、力行操作とブレーキ操作とを1つのハンドルで操作する、ワンハンドル式のものが普及しつつあり、片手操作や両手操作ができて操作性も向上している。このようなワンハンドル式の電車運転操作装置の一例(従来の第3の例)を図4に示す。この第3の例では、前後方向に操作するT型ハンドル110xを備えた主操作部100xが、運転台デスク700x内の中央に固定配備されていて、この主操作部100xのT型ハンドル110xも、基準位置から後方に引くと、その基準位置からの移動量に応じた力行ノッチ情報が主操作本体120xから出力され、基準位置から前方に倒すと、その基準位置からの移動量に応じたブレーキ強度情報が主操作本体120xから出力される構成となっている。 【0013】この主操作部100xのT型ハンドル110xの操作方向は、後方に引くと力行出力が上昇する方向であり、前方に倒すと制動力が増す方向であるので、2ハンドル式のわが国における一般的な例と一致するが、欧米の場合とは異なっている。 【0014】また、この第3の例では主操作部100xが運転台デスク700x内の中央に配備されているが、左側に配備された例もある。中央配備の例では、本線通常運行のような場合には、利き手でハンドル操作ができるという利点があり、左側配備の例では、入換え運転や連結作業等に都合がよく、本線通常運行の場合には、左手操作となって、一般的に利き手である右手を遊ばせることになる。なお、このような電車運転操作装置は、その各部の配置、形状、構成部材等が、電車運行会社それぞれの会社方針、車種等によって様々である。 【0015】 【発明が解決しようとする課題】上述した従来の電車運転操作装置は、回転式のハンドル操作による縦軸式のマスターコントローラ500、及びブレーキ操作部600を備えた第1の例の欠点を解消するものとして、前後方向直線的なハンドル操作による運転台デスク700内配備のマスターコントローラ500x、及びブレーキ操作部600xを備えた第2の例が出現し、更にその操作性等を向上させて、力行操作及びブレーキ操作をワンハンドルで行う第3の例へと発展して来ているが、この第3の例では、ワンハンドルであるT型ハンドル110xを含んで成る主操作部100xが運転台デスク700x内に固定配備された構成となっているので、この主操作部100xが運転台デスク700x内の中央部分に配備されている場合、本線通常運行の際には、利き手でハンドル操作ができて細かいブレーキ操作等ができ、操作性を向上させることができるが、入換え運転や連結作業時の運転の際には、左側窓から顔を出して後方を見ながらハンドル操作する必要があるために、ハンドル操作が極めて困難か、出来なくなり、主操作部が左側に配備された入換え用電車や機関車を別に用意しなければならず、経費が増大するという問題点があり、主操作部100xを運転台デスク内の左側部分に配備すると、入換え運転や連結作業時の運転の際には、左側窓から顔を出してのハンドル操作も利き手でできてブレーキ操作等のハンドル操作精度を向上させることができ、入換え用電車や機関車も不要となって経費の節減もできるが、本線通常運行の際には、左手によるハンドル操作となって、一般的には利き手である右手が遊ぶ結果となり、ブレーキ操作等のハンドル操作精度が低下するだけでなく、運転士の疲労が増大する、安全な運転ができなくなるという問題点があり、また、主操作部をはじめとする各部の配備位置や形状等は電車運行会社ごとに異なっており、ワンハンドル式の主操作部が運転台デスク内の中央や左側などの位置に固定配備されていると、相互乗り入れを行っている電車運行会社間で主操作部の配備位置が異なっている場合に、会社本来の配備位置とは異なる配備位置で操作する側では、不慣れな配備位置での運転となり、運転士の操作に混乱を来し、運転士の疲労の増大、運転の安全性低下等につながる、という問題点があり、更にまた、ワンハンドル式の主操作部が運転台デスクの中央や左側などの位置に固定配備されていると、同一電車運行会社内でも、運転士によって、利き手での運転操作ができないとか、主操作部のその配備位置では疲労が蓄積されるという問題点や、同一位置で長時間運転すると、多くの運転士に疲労が蓄積されるという問題点がある。 【0016】本発明の目的は、上記従来技術の問題点に鑑みて、入換え運転や連結作業運転の場合でも、入換え用電車や機関車に頼ることなく容易に運転操作ができて経費の節減と同時に運転の操作性、操作精度、及び安全性の向上をはかることができ、しかも、本線通常運行時や、相互乗り入れ、長時間運転等の場合であっても、利き手操作、手慣れた操作や、各運転士に合った位置での操作、操作位置の変更ができて、運転の操作性、操作精度及び安全性の向上をはかることができ、かつ運転士の疲労を軽減することができる電車運転操作装置を提供することにある。 【0017】 【課題を解決するための手段】本発明の電車運転操作装置は、電車の運転台内に配置されて、その電車の力行操作及びブレーキ操作を含む運転操作を行うための電車運転操作装置であって、上記目的を達成するために次の各構成を有することを特徴とする。 (イ)主軸、及びこの主軸の上端部分から左右方向に延びる左側把手、右側把手を備えてT字状に形成され、予め設定された範囲内での前後方向への移動、及び停止が可能なT型ハンドルと、このT型ハンドルの、設定された範囲内での基準位置からの前方向及び後方向のうちの一方への移動量に応じた力行ノッチ情報を発生する力行情報発生部と、前記T型ハンドルの、設定された範囲内での基準位置からの前方向及び後方向のうちの他方への移動量に応じたブレーキ強度情報を発生するブレーキ情報発生部と、を含んで成る主操作部(ロ)前記主操作部を、前記運転台内の予め定められた範囲内で左右方向にスライド移動可能なように保持する保持移動機構部と、前記主操作部を、この保持移動機構部に対し固定する位置ロック部と、を含んで成る主操作部位置調節機構(ハ)前記主操作部と運転台内部機器との間で前記力行ノッチ情報及びブレーキ強度情報を含む運転操作情報を伝達する情報伝達部【0018】また、前記主操作部のT型ハンドルは、その主軸の上端部分がグリップ状に形成されて、このグリップ状の部分、及び左側把手、右側把手によって、設定範囲内での前後方向への移動、及び停止が可能な構造であり、前記主操作部位置調節機構は、その保持移動機構部が、運転台内を互いに平行に左右方向に延び、かつその一端が左右のうちの一方の窓際まで延びる2本のパイプ状部材で形成され、これら2本のパイプ状部材で主操作部を保持し、かつスライド移動させる構造であり、また、前記情報伝達部が、運転操作情報を直接伝達する電線を備えて成るか、互いに加圧接触してスライドし、運転操作情報を伝達する、運転台に固定された長尺電極と、主操作部に固定された接点電極と、を備えて成るか、光,赤外線を含む電磁波のうちの1つを媒体として運転操作情報を伝達する、送信部及び受信部を備えて成る構成を有している。 【0019】また、前記電車運転操作装置における主操作部のT型ハンドルに、力行及びブレーキの運転主要操作に付随する、運転付随操作用機器・器具を設けて構成される。 【0020】また、前記電車運転操作装置における主操作部位置調節機構に、主操作部の操作面の前後方向の傾きを調節する、チルト調節機構部を設けて構成され、更に、前記主操作部位置調節機構は、その保持移動機構部が、運転台内を互いに平行に左右方向に延びる2本のパイプ状部材で形成されて2本のうちの一方は運転台に固定され、そのチルト調節機構部が、前記保持移動機構部の2本のパイプ状部材の他方を、固定された一方のパイプ状部材に対し、そのまわりに設定角度だけ回転可能、固定可能として、前記主操作部の操作面の傾きを調節する構造である構成を有している。 【0021】また、前記電車運転操作装置に加え、電車の運転停止状態のときのみ主操作部の移動を可能とする位置移動停止手段を設けて構成され、また、前記主操作部の位置が、電車運行会社ごとのマスターコントロールキーをキー穴に差し込んだ状態でその電車運行会社が指定する位置にのみ調節できて、この位置でのみ運転操作を可能とする、運行会社別位置調節手段を設けて構成される。 【0022】また、前記電車運転操作装置に加え、その主操作部の下方に足踏み型の警笛ペダルを備えて成り、かつこの警笛ペダルを前記主操作部の位置と連動させる連結機構を備えて構成され、また、その主操作部の下方に足踏み型のデッドマンペダルを備えて成り、かつこのデッドマンペダルを前記主操作部の位置と連動させる連結機構を備えて構成される。 【0023】また、前記電車運転操作装置に加え、主操作部における、T型ハンドルによる基準位置からの力行操作方向及びブレーキ操作方向を、力行操作を後方向、ブレーキ操作を前方向とするか、力行操作を前方向、ブレーキ操作を後方向とするかの切換え操作を、電車運行会社ごとのマスターコントロールキーをキー穴に差し込んだ状態で可能としてその電車運行会社の指定方向のみに設定できる、力行・ブレーキ操作方向切換手段を設けて構成される。 【0024】 【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態は、主軸、及びこの主軸の上端部分から左右方向に延びる左側把手、右側把手を備えてT字状に形成され、予め設定された範囲内での前後方向への移動、及び停止が可能なT型ハンドルと、このT型ハンドルの、設定された範囲内での基準位置からの前方向及び後方向のうちの一方への移動量に応じた力行ノッチ情報を発生する力行情報発生部と、上記T型ハンドルの、設定された範囲内での基準位置からの前方向及び後方向のうちの他方への移動量に応じたブレーキ強度情報を発生するブレーキ情報発生部と、を含んで成る主操作部、上記主操作部を、上記運転台内の予め定められた範囲内で左右方向にスライド移動可能なように保持する保持移動機構部と、上記主操作部を、この保持移動機構部に対し固定する位置ロック部と、を含んで成る主操作部位置調節機構、並びに上記主操作部と運転台内部機器との間で、上記力行ノッチ情報及びブレーキ強度情報を含む運転操作情報を伝達する情報伝達部を有する構成となっている。 【0025】このような構成とすることにより、主操作部を、運転台内の予め定められた範囲内でスライド移動させ、かつ固定することができるので、入換え運転や連結作業運転の場合には主操作部を例えば左側窓際に移動させて固定すれば、入換え用電車や機関車に頼ることなく窓から顔を出して後方を見ながらでも容易にハンドル操作することができ、経費が節減できると同時に、運転の操作性、ブレーキ等の操作精度、及び運転の安全性等の向上をはかることができる。 【0026】また、本線通常運行の場合や、相互乗り入れの場合には、利き手でハンドル操作ができる位置、電車運行会社で定められていて手慣れたハンドル操作ができる位置、各運転士が好み、かつ手慣れた、その運転士に合ったハンドル操作ができる位置に主操作部を移動させ固定して操作することができるので、運転の操作性、操作精度、及び安全性の向上をはかることができ、かつ運転士の疲労を軽減することができ、更に長時間運転の場合でも、主操作部の位置を変更して操作する手や操作姿勢等を切換えることができて疲労の回復、疲労の軽減をはかることができる。 【0027】 【実施例】次に本発明の実施例について図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施例を示す電車運転台部分の斜視図である。この実施例は、電車の運転台内に配備された主操作部100、主操作部位置調節機構200、情報伝達部300、警笛ペダル410、デッドマンペダル420、及び連結機構430を含むほか、図1では符号、名称が省略されているスイッチボックス、表示パネル部等を含んで構成され、これら各部の詳細は次のとおりである。 【0028】まずはじめに、主操作部100は、主軸111、及びこの主軸111の上端部分から左右方向に延びる左側把手112、右側把手113を備えてT字状に形成され、予め設定された範囲内での前後方向への移動、及び停止が可能なT型ハンドル110と、このT型ハンドル110の、設定された範囲内での基準位置からの後方向への移動量に応じた力行ノッチ情報を発生する力行情報発生部、及び基準位置からの前方向への移動量に応じたブレーキ強度情報を発生するブレーキ情報発生部を内蔵する主操作本体120と、を含んで構成され、また、このT型ハンドル110には、「切り」の位置(例えば上記基準位置)からブレーキ操作方向などへのポジション変更するためのロック解除ボタン132や、ATS確認ボタン131などの運転付随操作用機器・器具が設けられている。 【0029】またT型ハンドル110は、その主軸の上端部分がグリップ状に形成されていて、このグリップ状の部分、及び左側把手、右側把手を、主操作部100の配備位置や運転姿勢などに応じて、左右一方の片手、利き手、或いは両手で握って力行、ブレーキ等の操作ができる。また、このT型ハンドル110は、その左側把手112、右側把手113がパイプ状に形成されていて、その先端部分にロック解除ボタン132が設けられている。 【0030】次に、主操作部位置調節機構200は、主操作部100を運転台内の予め定められた範囲内で左右方向にスライド移動可能なように保持し、運転台内を互いに平行に左右方向に延び、かつ一端が左側窓際まで延びる2本の保持移動用パイプ211,212を含む保持移動機構部210(符号210、図示省略)と、主操作部100をこの保持移動機構部210に対し固定する位置ロック部220とを含み、更に、保持移動機構部210の2本の保持移動用パイプ211,212のうちの一方(211)はその両端で運転台に固定し、2本の保持移動用パイプ211,212のうちの他方(212)を、固定された一方の保持移動用パイプ211に対しそのまわりに設定角度だけ回転可能、固定可能として、主操作部100の操作面の傾きを調節する構造を備えたチルト調節機構部230を設けて構成される。 【0031】また情報伝達部300は、主操作部100と運転台内部機器との間で力行ノッチ情報、ブレーキ強度情報、ATS確認情報等を含む運転操作情報を、光や赤外線等の電磁波を媒体として伝達する、主操作部100に配備された送受信器310(図示省略)、及び運転台に配備された送受信器320を含んで構成される。 【0032】また、警笛ペダル410及びデッドマンペダル420は、主操作部100の下方の運転台床面に足踏み型として設けられ、これらは、連結機構430により、主操作部100の位置と連動して、移動し固定されるようになっている。 【0033】このような構成、構造とすることにより、入換え運転や連結作業運転などの場合、主操作部100を左側窓際まで移動させて固定し、ハンドル操作することができるので、窓から顔を出して後方を確認しながら容易にハンドル操作をすることができ、入換え用電車や機関車を使用しなくても済み、その分経費が節減できると同時に、運転操作性が向上し、ハンドルの細かな操作も容易になって操作精度を上げることができ、また利き手による操作も容易になって、運転の安全性を向上させることができる。 【0034】また、本線通常運行の場合には、楽な姿勢、慣れた姿勢、得意とする姿勢で、しかも、利き手によるハンドル操作ができる位置や、両手操作やグリップ状の部分を握っての操作ができる位置に、主操作部100を移動し固定して運転操作することができるので、やはり運転操作性が向上し、操作精度も上げることができ、運転の安全性を向上させることができ、かつ運転士の疲労も軽減することができる。 【0035】また、相互乗り入れの場合でも、電車運行会社それぞれの、車種や会社方針に基づいて主操作部100の位置を容易に移動、固定することができるので、それぞれの路線で慣れた配置でのハンドル操作ができ、運転操作に混乱を起こすこともなく、円滑な相互乗り入れができ、かつ運転の操作性、操作精度、安全性の確保、向上、疲労軽減等が可能となる。また、電車運行会社の方針にもよるが、主操作部100を、車種や会社方針によって定められた位置に固定するだけでなく、運転士それぞれに合った、或いは好みの位置や、利き手が異なる場合にはその利き手によるハンドル操作が可能な位置に固定することもでき、上記効果を更に向上させることができる。 【0036】更に、長時間運転の場合、楽な姿勢、得意とする姿勢や、利き手によるハンドル操作であっても、同一の姿勢、同一の手によるハンドル操作が長時間続くと疲労が蓄積して、操作精度が低下したり、運転の安全性が問題になることもある。このような場合には、主操作部100の位置を変えて姿勢や操作する手を変えることにより、疲労を回復、軽減することができ、操作精度や運転安全性等を確保、向上させることができる。 【0037】更にまた、主操作部位置調節機構200にはチルト調節機構部230が設けられているので、これにより主操作部100の操作面の前後方向の傾きを調節することができ、より一層、運転士それぞれに合ったハンドル操作ができるようになり、また長時間運転の場合の疲労回復、軽減の効果も上がる。なお、このチルト調節機構部230が設けられておらず、保持移動用パイプ212が固定配備の場合であっても、前述したような作用効果が得られるのは言うまでもない。 【0038】なおこの実施例では、主操作部100のT型ハンドル110に、力行及びブレーキの運転主要操作に付随する運転付随操作用機器・器具として、ATS確認ボタン131及びロック解除ボタン132を配備するようにしたが、勾配途中起動における、ニュートラル位置を必ず通過するために起こり得る退行を防止する機器や、その他の運転付随操作用機器・器具を配備することもできる。 【0039】また、情報伝達部300は、光や赤外線等を媒体として運転操作情報を伝達する例が示されているが、電線によって直接、運転操作情報を伝達するようにしてもよいし、運転台に固定配備された長尺電極と、主操作部100に固定配備された接点電極とを互いに加圧接触させて、運転操作情報を伝達するようにしてもよい。 【0040】また、図1には示されていないが、電車の運転停止状態のときのみ、例えば位置ロック部220によるロックが解除されて、主操作部100の移動が可能となる、位置移動停止手段を設けることができる。この位置移動停止手段を設けることにより、運転状態での主操作部100の移動ができなくなるので運転の安全性を確保することができる。 【0041】更に、電車運行会社それぞれが、その会社の仕様に統一して安全運転を確保する、等の目的を達成しようとするならば、電車運行会社ごとのマスターコントロールキーをキー穴に差し込んだ状態で、主操作部100の位置がその会社で指定する位置(単数であっても、複数であってもよい)にのみに調節できて、この位置でのみ運転操作を可能とする、運行会社別位置調節手段を設けることができる。 【0042】更にまた、主操作部100におけるT型ハンドル110による基準位置(例えばニュートラル位置)からの力行操作方向及びブレーキ操作方向を、力行操作を後方向(引き)、ブレーキ操作を前方向(前に倒す)とするか、力行操作を前方向、ブレーキ操作を後方向とするかの切換え操作を、電車運行会社ごとのマスターコントロールキーをキー穴に差し込んだ状態で可能としてその電車運行会社の指定方向のみに設定できる、力行・ブレーキ操作方向切換手段を設けることができる。このような構成とすることにより、運転の安全性を確保した上で、汎用性の向上をはかることができる。 【0043】 【発明の効果】以上説明したように本発明は、T型ハンドルを、基準位置から前方向,後方向のうちの一方へ移動させてその移動量に応じた力行ノッチ情報を発生し、他方へ移動させてその移動量に応じたブレーキ強度情報を発生する主操作部と、この主操作部を運転台内の設定された範囲内で左右方向にスライド移動可能なように保持しかつ固定する主操作部位置調節機構と、主操作部と運転台内部機器との間で、力行ノッチ情報及びブレーキ強度情報を含む運転操作情報を伝達する情報伝達部と、を有する構成とすることにより、入換え運転や連結作業運転などの場合でも、主操作部を例えば左側窓際まで移動させて固定し、窓から顔を出して後方を見ながら容易にハンドル操作することができ、入換え用電車や機関車を使用する必要がないので、経費の節減ができると同時に運転の操作性の向上、操作精度の向上、及び運転の安全性の確保、向上をはかることができ、しかも本線通常運行の場合や、相互乗り入れなどの場合でも、利き手操作、電車運行会社それぞれの指定する手慣れた操作、また、運転士の得意とする、又は適合した操作位置での操作ができ、また、長時間運転の場合には操作位置を変更するなどして姿勢や操作する手を変えることができるので、運転の操作性、操作精度、及び安全性の向上をはかることができ、かつ運転士の疲労の回復、疲労の軽減をはかることができる効果がある。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000173784 【氏名又は名称】財団法人鉄道総合技術研究所
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| 【出願日】 |
平成12年3月8日(2000.3.8) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100089761 【弁理士】 【氏名又は名称】八幡 義博
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| 【公開番号】 |
特開2001−258107(P2001−258107A) |
| 【公開日】 |
平成13年9月21日(2001.9.21) |
| 【出願番号】 |
特願2000−63405(P2000−63405) |
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