| 【発明の名称】 |
電動車両の充電装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】斉藤 幹夫
【氏名】塩澤 総一
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| 【要約】 |
【課題】メインスイッチをオフにした状態でも二次電池に対する自動充電機能を構成しておくことにより駐車等の時間に二次電池の容量不足分を充電することができる電動車両の充電装置を提供する。
【解決手段】発電装置1及び走行中には該発電装置1により充電されるとともに駆動モータ3の電源となる二次電池を搭載した電動車両20の充電装置において、メインスイッチ5をオフした状態で定期的に上記二次電池の残容量を検出し、該検出された残容量が所定値以下の時には上記発電装置1を起動して上記二次電池28を充電する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 発電装置及び走行中には該発電装置により充電されるとともに駆動モータの電源となる二次電池を搭載した電動車両の充電装置において、メインスイッチをオフした状態で定期的に上記二次電池の残容量を検出し、該検出された残容量が所定値以下の時には上記発電装置を起動して上記二次電池を充電することを特徴とする電動車両の充電装置。 【請求項2】 請求項1において、上記二次電池を充電する発電装置として機能すると共に走行中には上記駆動モータの電源となる燃料電池システムを搭載し、メインスイッチをオフした状態で上記二次電池の検出された残容量が所定値以下の時には上記燃料電池システムを起動して上記二次電池を充電するようにしたことを特徴とする電動車両の充電装置。 【請求項3】 請求項2において、上記燃料電池システムのセルスタック体の温度又は外気温度を検出し、該検出されたセル温度又は外気温度が凍結温度以下の場合には上記燃料電池システムを起動し、上記セルスタック体の凍結防止に必要な温度上昇が得られるよう該燃料電池システムを運転することを特徴とする電動車両の充電装置。 【請求項4】 請求項3において、上記燃料電池システムの起動後、上記セルスタック体の凍結温度以下の状態が所定時間以上継続した場合には、上記燃料電池システムで発電された電力によりセルスタック体を暖機することを特徴とする電動車両の充電装置。 【請求項5】 請求項1において、走行用エンジンと該エンジンで駆動される発電機からなるエンジン発電装置を搭載し、メインスイッチをオフした状態で上記二次電池の検出された残容量が所定値以下の時には上記エンジン発電装置を起動して上記二次電池を充電するようにしたことを特徴とする電動車両の充電装置。 【請求項6】 請求項2又は5において、上記発電装置から二次電池への電流をオンオフする充電オンオフ回路と、上記二次電池から駆動モータへの電流をオンオフする放電オンオフ回路とを設け、該放電オンオフ回路及び充電オンオフ回路を運転状態に応じて開閉制御するようにしたことを特徴とする電動車両の充電装置。 【請求項7】 請求項6において、発電装置の最大出力に基づいて駆動モータの最大許容出力を求めておき、駆動モータの要求出力を上記最大許容出力以下に規制するようにしたことを特徴とする電動車両の充電装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、発電装置及び該発電装置により充電されるとともに駆動モータの電源となる二次電池を搭載した電動車両の充電装置に関する。 【0002】 【従来の技術】発電装置として、エンジンとエンジンで駆動される発電機とからなるエンジン発電機や燃料電池等を搭載した自動二輪車等の電動車両を構成しようとした場合、収納スペースや車両重量バランス,コスト等の観点からの制約がある。このため小型の燃料電池あるいはエンジン発電装置とパワー不足分を補うための充電可能な二次電池(バッテリ)の組み合わせで動力源を構成する方法が現実的である。 【0003】 【発明が解決すようとする課題】上述のような発電装置と二次電池との組み合わせで動力源を構成する場合は、エンジンハイブリッド自動車等よりも二次電池を積極的に動力源として使用することとなるので、走行中以外では空いた時間にできるだけ充電しておく必要がある。しかし従来の電動車両では、駐車場に停める等してメインスイッチをオフしてしまうと充電が不能でせっかくの空いた時間を充電に有効に利用できない。 【0004】本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであり、メインスイッチをオフにした状態でも二次電池に対する自動充電機能を構成しておくことにより駐車等の時間に二次電池の容量不足分を充電することができる電動車両の充電装置を提供することを課題としている。 【0005】 【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、発電装置及び走行中には該発電装置により充電されるとともに駆動モータの電源となる二次電池を搭載した電動車両の充電装置において、メインスイッチをオフした状態で定期的に上記二次電池の残容量を検出し、該検出された残容量が所定値以下の時には上記発電装置を起動して上記二次電池を充電することを特徴としている。 【0006】請求項2の発明は、請求項1において、上記二次電池を充電する発電装置として機能すると共に走行中には上記駆動モータの電源となる燃料電池システムを搭載し、メインスイッチをオフした状態で上記二次電池の検出された残容量が所定値以下の時には上記燃料電池システムを起動して上記二次電池を充電するようにしたことを特徴としている。 【0007】請求項3の発明は、請求項2において、上記燃料電池システムのセルスタック体の温度又は外気温度を検出し、該検出されたセル温度又は外気温度が凍結温度以下の場合には上記燃料電池システムを起動し、上記セルスタック体の凍結防止に必要な温度上昇が得られるよう該燃料電池システムを運転することを特徴としている。 【0008】請求項4の発明は、請求項3において、上記燃料電池システムの起動後、上記セルスタック体の凍結温度以下の状態が所定時間以上継続した場合には、上記燃料電池システムで発電された電力によりセルスタック体を暖機することを特徴としている。 【0009】請求項5の発明は、請求項1において、走行用エンジンと該エンジンで駆動される発電機からなるエンジン発電装置を搭載し、メインスイッチをオフした状態で上記二次電池の検出された残容量が所定値以下の時には上記エンジン発電装置を起動して上記二次電池を充電するようにしたことを特徴としている。 【0010】請求項6の発明は、請求項2又は5において、上記発電装置から二次電池への電流をオンオフする充電オンオフ回路と、上記二次電池から駆動モータへの電流をオンオフする放電オンオフ回路とを設け、該放電オンオフ回路及び充電オンオフ回路を運転状態に応じて開閉制御するようにしたことを特徴としている。 【0011】請求項7の発明は、請求項6において、発電装置の最大出力に基づいて駆動モータの最大許容出力を求めておき、駆動モータの要求出力を上記最大許容出力以下に規制するようにしたことを特徴としている。 【0012】 【発明の作用効果】請求項1の発明によれば、メインスイッチをオフした状態で定期的に検出した二次電池残容量が所定値以下の時には発電装置を起動して二次電池を充電するようにしたので、非走行時の空き時間を利用して二次電池を充電でき、残容量不足分を補うことができ、消費電力の多い急加速時や登坂走行時のための電力を蓄えておくことができる。 【0013】請求項2の発明によれば、上記発電装置として、上記二次電池を充電するとともに駆動モータの電源となる燃料電池システムを搭載したので、該システムによって走行できるとともにパワー不足分を二次電池で補うことができ、走行性能を向上できる。また非走行時の空き時間を利用して二次電池を充電でき、容量不足分を補うことができ、消費電力の多い急加速時や登坂走行時のための電力を蓄えておくことができる。 【0014】請求項3の発明によれば、燃料電池システムのセルスタック体の温度又は外気温度が凍結温度以下の場合には、該燃料電池システムを起動して該セルスタック体を凍結防止温度に昇温させるようにしたので、セルスタック体の凍結による燃料電池システムの寿命低下を回避できる。 【0015】請求項4の発明によれば、上記燃料電池システムの起動後、上記セルスタック体の凍結温度以下の状態が所定時間以上継続した場合、つまり温度上昇が遅い場合には、上記燃料電池システムで発電された電力によりセルスタック体を暖機するようにしたので、寒冷地等で外気温度が氷点下以下の極低温に低下した場合でもセルスタック体の凍結を確実に防止でき、燃料電池システムの寿命低下を回避できる。 【0016】請求項5の発明によれば、メインスイッチをオフした状態で二次電池の検出された残容量が所定値以下の時には上記エンジン発電装置を起動して上記二次電池を充電するようにしたので、空き時間を利用して二次電池を充電でき、残容量不足を補うことができ、消費電力の多い急加速時や登坂走行時のための電力を蓄えておくことができる。 【0017】請求項6の発明によれば、上記発電装置から二次電池への電流をオンオフする充電オンオフ回路と、上記二次電池から駆動モータへの電流をオンオフする放電オンオフ回路とを設け、該両オンオフ回路を運転状態に応じて開閉制御するようにしたので、充電,放電電流を確実に制御できる。 【0018】例えば、走行中において、二次電池残容量が要充電状態にあり、かつ二次電池温度が所定の充電可能温度範囲内にある場合には、充電オンオフ回路を閉じ、放電オンオフ回路を開くことにより、放電電流は消費せずに回生電流や発電装置による発電電流は充電電流として利用でき、効率的である。 【0019】請求項7の発明によれば、発電装置の最大出力に基づいて駆動モータの最大許容出力を求めておき、駆動モータの要求出力を上記最大許容出力以下に規制するようにしたので、フルスロットル状態でも駆動モータが発電装置の最大許容出力以上の出力を要求することがなく、発電装置に過剰な負荷をかけるのを防止でき、システム全体の寿命低下ならびに、オーバーロードによるパワーダウンを防止できる。 【0020】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。図1〜図8は本発明の一実施形態を説明するための図であり、図1は本実施形態の充電装置を含む燃料電池駆動システムを搭載した自動二輪車の側面図、図2は燃料電池駆動システムの構成図、図3は燃料電池システムのコントローラの機能ブロック図、図4〜図7は充電/放電開閉回路の動作説明図、図8は動作説明用フローチャートである。 【0021】図2において、上記燃料電池駆動システムは燃料電池システム(FC)1と、駆動装置2とで構成されており、該燃料電池駆動システムは、燃料電池システム1で発生した電力を上記駆動装置2の駆動モータ3に供給することにより自動二輪車20を走行させるとともに、上記電力によりバッテリ(二次電池)28を充電するようになっている。そして運転者のスロットル操作による要求出力に対し、上記燃料電池装置1の発電能力が不足する場合には、この不足分がバッテリ28からの電力により補われる。 【0022】上記燃料電池システム1は、水素を水素供給系6によりセルスタック体7に供給するとともに、水を水供給系8により上記セルスタック体7内に循環供給し、さらに冷却用の空気を空気供給系9により上記セルスタック体7内に供給することにより電気を発生するようになっている。また、4は該燃料電池システム1の各種制御を行う後述するFCコントローラである。 【0023】上記水供給系8は、水タンク43内の水を冷却加湿用の水ポンプ44により上記セルスタック体7に供給し、ここを通過した水を水分回収用の熱交換器45を介して水タンク43内に戻すように構成されている。 【0024】上記空気供給系9は、後述の通風路25b内に配置された冷却ファン31によりバッテリ28の周囲に外気を吸引導入し、該導入した空気を上記セルスタック体7内に供給するようになっている。またブロア46により上記通風路25bから空気を分流させ、これを水分回収用の熱交換器45により水分が分離除去されたドライエアとして上記セルスタック体7内に供給するようになっている。なお上記分離された水分は上記水タンク43内に回収される。 【0025】上記水素供給系6は、メタノールタンク50と、加熱器51a,蒸発器51b及び触媒層51cを備えたリフォーマ(改質装置)51と、CO低減装置52とを備えている。上記リフォーマ51は、加熱器51aでメタノールタンク50から供給されたメタノールとバーナファン51dから供給された空気との燃料により蒸発器51bを加熱し、該蒸発器51bに供給されたメタノールと水との混合燃料を気化させて水素ガスを製造する。 【0026】上記製造された水素ガスは、上記CO低減装置52に連通する配管経路の途中中で反応用空気ポンプ52aからの空気が混合され、また冷却用ファン52bからの空気により冷却され、その後に上記セルスタック体7に供給される。 【0027】上記駆動装置2は、上記燃料電池システム1から供給された電力を、車両用メインコントローラ2aにより、上記自動二輪車20のスロットルグリップからの入力指令に応じてDC/DC変換器(電力調整部)2bを介してモータ3に供給し、該自動二輪車20を走行させるとともに、上記電力によりバッテリ(二次電池)28を充電するように構成されている。上記燃料電池システム1の出力が要求に対して不足する場合には上記バッテリ28の電力により補われる。 【0028】図3の左側部分に示すように、上記DC/DC変換器2bは、上記燃料電池システム1とバッテリ28との間に介在されており、該DC/DC変換器2bは燃料電池システム1が出力する電圧/電流を変化させ新たな電圧/電流に変換する機能を有する。また後述するようにこのDC/DC変換器2bはコントローラ4から入力される基準信号電圧を検出し、DC/DC出力電圧を自在に調整する機能を持っている。 【0029】上記FCコントローラ4は図3に示す機能を有する。即ち、該コントローラ4は、主として、上記燃料電池システム1及び駆動装置2を運転するための各種装置の電源を一括管理するシステム電源制御部(システム電源制御機能)11と、バッテリ28の充電状態を制御する充電電流制御部(充電電流制御機能)12と、セルスタック体7の凍結を防止するための暖機運転制御部(暖機運転制御機能)13と、電圧,電流検出部53a,53bを介して入力された燃料電池システム1の電圧,電流に基づいてモータへの最大許容出力を設定するFC出力演算部53と、バッテリ容量と温度に基づいてモータへの最大許容出力を設定し開閉スイッチ32a,33a(リレー)を開閉する二次電池保護制御部14とを有する。 【0030】上記コントローラ4では、メインスイッチ5がオフされた後にもバッテリ28から絶えず機能維持の為の電力が供給され、またメインスイッチ5のオンオフ論理がインターフェース15aを介してメインスイッチ検出部16により検出され、オフ検出時にはシステム電源制御部11としての機能により、コントローラ電源17が低消費電力状態に制御され、またインターフェイス15b,15cを介してモータコントローラ2a,DC/DC変換器2bの電源がオフされる。なお、上記低消費電力状態では、一定時間毎にタイマ時間検出部18からタイマー信号が出力され、またメインスイッチ5のオンオフ検出信号が出力されるのが主なる機能となる。 【0031】また上記メインスイッチ5のオフの後、一定時間が経過するとコントローラ4が再起動し、上記充電電流制御部12としての機能により、電流積算から計算された積算残存容量と、図示しないセンサによりリアルタイムに検出され、電圧検出部12c,温度検出部12dを介して入力されたバッテリ電圧,温度とから二次電池残存容量が判定され、該二次電池残存容量が満充電でなければFC起動判断部12aに起動要求信号が出力され、インターフェイス15dを介して起動オンオフ信号が燃料電池システム1に出力される。また電圧指令値がDA変換器12bに出力され、インターフェイス15cを介してDC/DC変換器2bに基準電圧信号が供給される。なお、この充電電流制御部12には、DC/DC変換器2bからの充電電流が電流センサ19により常に検出され、電流検出部12eを介して入力されており、最適な充電電流でバッテリ28が充電されるようにDC/DC変換器2bの出力電圧が制御される。 【0032】ここで燃料電池システム1では、発電作用自体からは騒音は発生しないが、反応用空気ポンプや冷却ポンプや冷却ファン等のモータ音等が発生する。これらの音は走行中は気にならないが、駐車中や夜中に自動充電機能により自動的に燃料電池システム1が起動する騒音と感じることがある。 【0033】そこで本実施形態では、状況に応じて燃料電池システム1の自動充電機能の有効/無効をユーザが設定できるように、ユーザ操作パネルにユーザスイッチ12fを設けている。このユーザスイッチ12fのオンオフを検出することにより自動充電機能の有無を決定可能としている。 【0034】上記暖機運転制御部13としての機能により、タイマーによる一定時間毎の再起動時に、外気温度センサ13aにより検出された外気温度がインターフェイス15e,温度検出部13bを介して読み込みまれ、また燃料電池システム1のセルスタック体7の温度がインターフェイス15c,温度検出部13cを介して読み込まれ、外気温度又はセル温度として氷点下の温度が検出されたた場合には、バッテリ残容量に関わり無く起動要求信号,電圧指令値信号が出力され、燃料電池システム1が起動し、燃料電池システム1の暖機運転が行われる。 【0035】この暖機運転においては、まず、DC/DC変換器2bの基準電圧信号の調整によりDC/DC変換器2bからの出力が禁止される。するとこれにより燃料電池システム1は自身の運転に必要な電力だけを発電し、燃料消費を最小限とするとともに、セルスタック体7をゆっくり暖め、その結果凍結が防止される。 【0036】そして上記検出されたセルスタック体温度が凍結することのない温度領域になるまで上記燃料電池システム1の暖機運転が継続される。この暖機運転において、温度上昇が遅い場合は基準信号電圧が大きい値に調整され、DC/DC変換器2bからの出力禁止が解除され、燃料電池システム1による発電量が増加する。この場合、DC/DC変換器2bから出力された余分の電力はFC冷却ファン31の近傍に設けられたヒータ34で消費され、該ヒータ発熱により暖められた温風が冷却ファン31によりセルスタック体7に供給され、その結果該セルスタック体7の暖機が促進される。なお、上記余分の電力によりセルスタック体7の循環水を暖める方法を採用しても良い。この場合、循環水によりセル内部から暖められることとなる。 【0037】以上のようにしてバッテリ28が満充電され、かつ凍結回避の為の温度上昇が確認された後、コントローラ4から燃料電池システム1に対してオフ信号が出力され、自身はその後再び低消費電力状態に移行する。 【0038】なお、燃料電池システム1は発電に伴い必ず発熱する。この場合セルスタック体7が過熱すると、燃料電池自体の性能・寿命に深刻な影響を与える。このためセルスタック体に水冷構造が採用され、また空冷ならば冷却ファン等が備えられている。上記凍結回避の暖機運転おいては、上述のヒータ発熱による温風を供給する場合を除いて、温度を早く上昇させるために上記冷却ファンは回転させない構成とするのが望ましい。 【0039】さらにまた、燃料電池システム1は、セル温度か低過ぎても高過ぎても性能が低下し、最適効率の温度帯がある。よって室温での発電でもセルスタック体の暖機を促進するために起動後しばらくは冷却ファンを回さない構成とするが望ましい。 【0040】上記二次電池保護制御部14は以下のように機能する。上記電圧検出部12c,温度検出部12d及び電流検出部12eを介して読み込まれたバッテリ電圧,温度、及び充電電流,放電電流に基づいて容量計算部14aにてバッテリ容量が計算され、該バッテリ容量及び上記バッテリ温度に基づいて上記二次電池保護制御部14により駆動モータ3への最大許容出力(出力制限値)が計算される。 【0041】そしてモータ出力計算部2cに上記二次電池保護制御部14及び上記FC出力演算部53で求められた最大許容出力が入力されるとともに、スロットルセンサ2dにより検出されたスロットル開度がインターフェイス15fを介して入力され、これにより上記最大許容出力より小で、かつ上記スロットル開度に応じたモータ出力が演算され、このモータ制御信号がインターフェイス15gを介してモータコントローラ2aに出力される。 【0042】一方、上記容量計算部14aで計算されたバッテリ容量及びバッテリ温度等に基づいて作成された制御信号が充電オンオフ回路32,放電オンオフ回路33に出力される。この充電オンオフ回路32は開閉スイッチ(リレー)32aとバッテリ側への電流のみ許容するダイオード32bとからなり、また放電オンオフ回路33は開閉スイッチ(リレー)33aとバッテリからの電流のみ許容するダイオード33bからなる。なお、上記充電,放電オンオフ回路32,33はバッテリ28の−極側に設けても良い。 【0043】ここで上記開閉スイッチ32a,33aは図4〜図7に示す条件で開閉される。即ち、図4は充電及び放電の両方を禁止する場合であり、充電開閉スイッチ32a及び放電開閉スイッチ33aの両方とも開となっている。また図5は充電は許可し、放電は禁止する場合であり、充電開閉スイッチ32aは閉で、放電開閉スイッチ33aは開となっている。さらに図6は充電は禁止し、放電は許可する場合であり、充電開閉スイッチ32aは開で、放電開閉スイッチ33aは閉となっている。さらにまた、図7は充電及び放電の両方を許可する場合であり、放電開閉スイッチ32a,充電開閉スイッチ33aの両方とも閉となっている。 【0044】ここで充電禁止条件としては、バッテリ温度が上限値より高いか、下限値より低い場合か、又は満充電であるか、が採用されており、また充電許可条件としてはバッテリ温度が充電可能範囲内にありかつバッテリ容量が所定の充電可能範囲内にあることが採用されている。 【0045】また放電禁止条件としては、バッテリ容量が所定放電禁止容量値以下か、バッテリ温度が上限値より高いか、又は下限値より低いか、が採用されており、また放電許可条件としては、バッテリ残容量が所定の放電可能容量以上でかつバッテリ温度が所定の放電可能範囲内にあることが採用されている。 【0046】そして図1に示す自動二輪車20に上記燃料電池システム1及び駆動装置2が搭載されており、該自動二輪車20は以下の概略構造を有する。車体フレーム21は、前端のヘッドパイプ21aから後方斜め下方に延びるメインパイプ21bの下端に左,右一対のサイドパイプ21c,21cを接続し、該サイドパイプ21c,21cを略水平に後方に延長して低床の足載部21dを形成し、これをさらに後方斜め上方に延長したタイプのものである。 【0047】上記ヘットパイプ21aにより前フォーク22が左右操向自在に枢支され、該前フォーク22の下端で前輪23が軸支され、上端に操向ハンドル24が固定されている。また上記サイドパイプ21cの上方にはシート30が搭載されており、上記前フォーク22の周囲,車体フレーム21の左右側部は樹脂製の車体カバー25で囲まれている。 【0048】また上記サイドパイプ21cの後方斜め上方延長部によりユニットスイング式のモータユニット26の前端部が枢支されており、該モータユニット26の後端部で後輪27が軸支されている。該モータユニット26は、その軸芯を車幅方向に向けて配置されたモータ3と車両左側部にて後方に延びる伝動ケース29とを一体的に結合したものである。 【0049】また上記車体フレーム21の左右の足載部21d,21d間に架設された支持フレーム21e,21e上に、上記燃料電池システム1のセルスタック体7及び上記駆動装置2のバッテリ28等が収容されたケーシング10が搭載されている。また該ケーシング10の上側に上記水タンク43が、また車体後部に上記メタノールタンク50が搭載されている。なお50aは開閉弁、50bは圧力調整弁である。 【0050】そして上記車体カバー25内には上記ケーシング10に向けて走行風を導入する導風路25bが形成されており、該導風路25bの導風口25aは車両前方に向けて開口している。また上記導風路25bの上記ケーシング10入口部に上記冷却ファン31が配置されている。またケーシング10を出た冷却風は上記メタノールタンク50が配置された導出路25cを通って導出口25dから外部に排出される。 【0051】本実施形態の動作を図8のフローチャートに基づいて詳述する。メインスイッチ5のオフが検出されて自動充電・凍結防止プログラムがスタートすると、コントローラ4は小電力状態(低消費電力状態)に移行し、外部信号、例えばメインスイッチ5のオン検出信号あるい所定時間経過した場合のタイマ信号が入力されるまで小電力状態で待機し、外部信号が入力されると、小電力状態が解除され、外部信号の種類が判定される(ステップS1〜S4)。 【0052】外部信号がメインスイッチオン検出信号である場合には、充電オンオフスイッチ(充電用リレー)32a,放電オンオフスイッチ(放電用リレー)33aがともに閉とされるとともに、燃料電池システム起動スイッチがオンされる(ステップS5,S6)。またユーザ設定スイッチ12f,バッテリ電圧,バッテリ温度,スロットル開度が入力される(ステップS7〜S9)とともに、バッテリ残容量が演算される(ステップS10)そしてバッテリ残容量が所定値以下のバッテリ切れである場合は放電用リレー33aがオフされ(ステップS12)、またバッテリ切れでも満充電でもない場合には放電用リレー32a,充電用リレー33aが両方ともオンに保持され(ステップS13)、モータ出力制限値(最大許容出力値)が計算され、該制限値とスロットル開度とからモータ出力値が決定される(ステップS14,15)。なお、上記ステップS11においてバッテリが満充電であると判断された場合には、充電用リレー32aがオフされ(ステップS16)、モータ出力制限値を設定することなく直ちにモータ出力値が決定される。そしてメインスイッチ5のオンが継続している場合にはステップS6に戻り、オフされた場合にはステップS1に戻る。 【0053】上記ステップS4において、外部信号がタイマ信号である場合には、セルスタック体7の温度,バッテリ電圧,バッテリ温度が入力され、バッテリ残容量が計算される(ステップS18〜S20)。そしてセルスタック体温度が所定値以上の場合で、バッテリ容量が不足している場合にはユーザー設定スイッチ12fが確認される(ステップS21〜S23)。 【0054】ユーザー設定スイッチ12fが自動充電禁止になっている場合は自己放電量が計算され、バッテリ残容量が計算され(ステップS24,S25)、その後ステップS1に戻る。またユーザー設定スイッチ12fが自動充電実施になっている場合には自動充電ステップに移行する。なおバッテリ容量が不足していない場合にユーザー設定スイッチの如何に関わらずステップS24に移行する。 【0055】上記ステップS21においてセルスタック体温度が所定値以下である場合及びステップS23でユーザー設定スイッチが自動充電実施となっている場合には、燃料電池システム起動スイッチがオンされ(ステップS26)、バッテリ電流,バッテリ電圧,バッテリ温度、さらにセルスタック体温度が入力され(ステップS27,S28)、バッテリ容量とセルスタック体温度が判断される(ステップS29)。 【0056】バッテリ容量不足の場合には、バッテリ容量の計算及び必要充電電流値の計算が行われ(ステップS30,S31)、続いて燃料電池システム要求出力が計算され、該計算値がD/A変換され、電圧値がDC/DC変換器2bに出力される(ステップS32〜S34)。 【0057】ステップS29でセルスタック体温度が所定値以下であると判断された場合で、かつ該所定温度以下の状態が所定時間以上継続している場合にはヒータ34がオンされ、また所定時間以上継続していない場合にはヒータ34はオフされる(ステップS35〜S37)。なお、バッテリ容量不足でなく、かつセルスタック体温度が所定温度以下でない場合には、処理はステップS1に移行する。 【0058】このように本実施形態によれば、メインスイッチ5をオフした状態で定期的にバッテリ28の残容量を検出し、該検出したバッテリ残容量が所定値以下の時には燃料電池システム1を起動してバッテリ28を充電するようにしたので、夜間等の非走行時の空き時間を利用してバッテリ28を十分に充電して不足分を補うことができ、走行時には燃料電池システム1の出力不足を補うことができるとともに、走行可能距離を延長できる。 【0059】また、本実施形態では、燃料電池システム1のセルスタック体7の温度又は外気温度が凍結温度以下の場合には、該燃料電池システム1を起動してセルスタック体7を凍結防止温度に昇温させるようにしたので、セルスタック体7の凍結による燃料電池システム1の寿命低下を回避できる。 【0060】さらに、上記燃料電池システム1の起動後、上記セルスタック体7の凍結温度以下の状態が所定時間以上継続した場合、つまり温度上昇速度が遅い場合には、上記燃料電池システム1で発電された電力によりヒータ34を発熱させ、これによる温風を冷却ファン31によりセルスタック体7に供給してこれを暖機するようにしたので、寒冷地等で外気温度が氷点下以下の極低温に低下した場合でもセルスタック体7の凍結を確実に防止でき、燃料電池システム1の寿命低下を回避できる。 【0061】さらにまた、上記燃料電池システム1からバッテリ28への充電電流をオンオフする充電オンオフ回路32及びバッテリ28から駆動モータへの放電電流をオンオフする放電オンオフ回路33を設け、充電電流及び放電電流を運転状況に応じて制御するようにしたので、充電,放電電流を以下のようにして確実に制御できる。 【0062】例えば、■バッテリ温度が上限値より高いか、又は下限値より低い場合は、図4に示すように、充電オンオフ回路32,及び放電オンオフ回路33の両方を開とすることにより、充電及び放電の両方を禁止し、バッテリ28の寿命低下を回避できる。 【0063】■バッテリ残容量が放電禁止容量値以下でかつバッテリ温度が所定の充電可能範囲内にある場合は、図5に示すように、充電オンオフ回路32を閉じ、放電オンオフ回路33を開くことにより、放電電流は消費せずに回生電流は充電電流として利用でき、効率的である。 【0064】■バッテリが満充電状態にあり、またバッテリ温度が所定の放電可能範囲にある場合には、図6に示すように、充電オンオフ回路32を開き、放電オンオフ回路33を閉じることにより、燃料電池システム1の発電力とバッテリ28による補助電力を最大限に利用で、モータ駆動力を最大に発揮させることができる。 【0065】■バッテリ残容量が所定値以上であってバッテリ温度が所定の充電/放電可能範囲内に有る場合には、図7に示すように、充電オンオフ回路32及び放電オンオフ回路33の両方を開とすることにより、バッテリ28を充電しながらモータ駆動の補助電源として有効に利用でき、走行可能距離を延長できる。 【0066】さらにまた、燃料電池システム1の最大出力に基づいて駆動モータの最大許容出力を求めておき、駆動モータの要求出力をこの最大許容出力以下に規制するようにしたので、フルスロットル状態でも駆動モータが上記最大許容出力以上の出力を要求することがなく、燃料電池システム1に過剰な負荷をかけるのを防止でき、システム全体の寿命低下を防止できる。 【0067】なお、上記実施形態では、燃料電池システム1の出力調整用にDC/DC変換器2bを用いたが、本発明ではこのDC/DC変換器は必須ではない。例えば燃料電池システム1に対して、必要な電流値/電圧値をコントローラからシリアル通信等の手法により指令し、必要な電流/電圧を取り出すことも可能である。 【0068】また上記DC/DC変換器の代わりにFETのようなスイッチング素子を使用し、燃料電池システムの出力を制御することも可能である。 【0069】さらにまた、上記実施形態では、発電装置が燃料電池システム1である場合を説明しただ、本発明における発電装置としては、ガソリンエンジン,ディーゼルエンジン,ガスエンジン等とこれらで駆動される発電機からなるエンジン発電装置も採用可能であり、メインスイッチ5をオフした状態で検出されたバッテリ残容量が所定値以下の時にはこのエンジン発電装置を起動してバッテリを充電するようにしてもよく、このようにした場合でも空き時間を利用してバッテリを充電でき、バッテリ残容量不足を補うことができ、走行可能距離を延長できる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000010076 【氏名又は名称】ヤマハ発動機株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年2月14日(2000.2.14) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100087619 【弁理士】 【氏名又は名称】下市 努
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| 【公開番号】 |
特開2001−231108(P2001−231108A) |
| 【公開日】 |
平成13年8月24日(2001.8.24) |
| 【出願番号】 |
特願2000−35510(P2000−35510) |
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