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【発明の名称】 電気自動車の走行制御方法及び装置
【発明者】 【氏名】横山 裕

【氏名】野本 大志

【要約】 【課題】クリープ制御とブレーキペダルのオン・オフによる回生トルクの切り換え制御とを組み合わせ、ブレーキペダルのオン時にも、簡単な制御でスムーズな減速感が得られる共に、回生エネルギーの回収効率を高めることができる電気自動車の走行制御方法を提供する。

【解決手段】ブレーキペダルがオフ時の第1の状態では、第1の回生トルクT1を第1の設定車速V1からそれよりも低速の第2の設定車速V2でゼロとなるように減少を開始させると共に、第2の設定車速V2以下の低速領域でクリープトルクを発生させ、ブレーキペダルがオン時の第2の状態では、第1の回生トルクT1よりも大きい第2に回生トルクT2を第1の設定車速V1よりも低速の第3の設定車速V3から減少を開始させると共に、クリープトルクの発生を制限する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 モ―タを駆動源として車輪を駆動する電気自動車の走行を制御する電気自動車の走行制御方法において、シフトポジションが走行レンジにあり、かつアクセルペダル及びブレーキペダルが踏み込まれていない第1の状態にあるときは、第1の設定車速を越える速度領域では上記モータから第1の回生トルクを発生させ、第1の設定車速以下の低速領域では発生させる回生トルクを第2の設定車速でゼロとなるように減少させると共に、第2の設定車速以下の低速領域でクリープトルクを発生させ、上記シフトポジションが走行レンジにあり、アクセルペダルが踏み込まれておらず、かつブレーキペダルが踏み込まれている第2の状態にあるときは、上記第1の設定車速よりも低速の第3の設定車速を越える速度領域では上記モータから上記第1の回生トルクよりも大きい第2の回生トルクを発生させ、第3の設定車速以下の低速領域では発生させる回生トルクを減少させると共に、クリープトルクの発生を制限することを特徴とする電気自動車の走行制御方法。
【請求項2】 上記第3の設定車速を、上記第1の設定車速と上記第2の設定車速との間に設定したことを特徴とする請求項1に記載の電気自動車の走行制御方法。
【請求項3】 上記第3の設定車速を、上記第2の設定車速よりも低速に設定したことを特徴とする請求項1に記載の電気自動車の走行制御方法。
【請求項4】 上記第1の状態では、上記第2の設定車速と上記第3の設定車速よりも低速の第4の設定車速との間で上記モータの発生トルクをゼロとし、上記第4の設定車速以下からクリープトルクを発生させることを特徴とする請求項3に記載の電気自動車の走行制御方法。
【請求項5】 上記第2の状態では、クリープトルクをゼロに制限することを特徴とする請求項1〜4に記載の電気自動車の走行制御方法。
【請求項6】 モータを駆動源として車輪を駆動する電気自動車の走行制御装置において、上記モータを駆動するモータ駆動手段と、シフトポジションを検出するシフトポジション検出手段と、ブレーキペダルの踏み込みの有無を検出するブレーキ操作検出手段と、アクセルペダルの踏み込みの有無を検出するアクセル操作検出手段と、車速を検出する車速検出手段と、上記シフトポジション検出手段、ブレーキ操作検出手段、アクセル操作検出手段及び車速検出手段の出力に基づいて、上記シフトポジションが走行レンジにあり、かつアクセルペダル及びブレーキペダルが踏み込まれていない第1の状態にあるときは、第1の設定車速を越える速度領域では上記モータから第1の回生トルクを発生させ、第1の設定車速以下の低速領域では発生させる回生トルクを第2の設定車速でゼロとなるように減少させると共に、第2の設定車速以下の低速領域でクリープトルクを発生させ、上記シフトポジションが走行レンジにあり、アクセルペダルが踏み込まれておらず、かつブレーキペダルが踏み込まれている第2の状態にあるときは、上記第1の設定車速よりも低速の第3の設定車速を越える速度領域では上記モータから上記第1の回生トルクよりも大きい第2の回生トルクを発生させ、第3の設定車速以下の低速領域では発生させる回生トルクを減少させると共に、クリープトルクの発生を制限するように上記モータ駆動手段を制御するコントロール手段とを有することを特徴とする電気自動車の走行制御装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、モータを駆動源として車輪を駆動する電気自動車(モータと内燃機関とのハイブリッド車を含む)の走行を制御する方法及び装置に関し、特に、クリープ制御とブレーキペダルのオン・オフによる回生トルク制御とを行う電気自動車の走行制御方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の電気自動車として、例えば特開平6−70406号公報には、ブレーキペダルの踏み込みの有無(オン・オフ)を検出すると共に、アクセルペダルの踏み込みの有無(オン・オフ)を検出し、走行中においてアクセルペダルがオフされたときは所定レベルの回生トルクを発生させて回生制動を行わせ、更にブレーキペダルがオンになった時は上記の所定レベルにさらに上乗せされた回生トルクを発生させて回生制動を行わせるようにしたものが開示されている。
【0003】また、特開平6−78416号公報には、電気自動車を内燃機関を用いたAT車の走行フィーリングに近づけて、車庫入れや幅寄せ等の際における車両の取り回しを容易に行い得るようにするために、シフトポジションが走行レンジに設定され、アクセルペダル及びブレーキペダルがオフで、かつ車速が設定速度よりも低速のときに、一定の擬似クリープトルクを発生させて車両をクリープ走行させるようにしたものが開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のブレーキペダルのオン・オフによる回生トルクの切り換え制御と、車速が設定速度よりも低速のときにクリープトルクを発生させるクリープ制御とを組み合わせ、ブレーキペダルのオン時にも、ブレーキペダルのオフ時と同様に設定速度でクリープ領域へ移行させるようにすると、図5に車速とモータ発生トルクとの関係を示すように、ブレーキペダルのオン時はオフ時よりも回生トルクが大きいため、ブレーキペダルがオン時の回生トルクT2の減少開始速度Vonを、ブレーキペダルがオフ時の回生トルクT1の減少開始速度Voff よりも高速に設定することになる。
【0005】しかし、回生制動力が高い車速で低下することになるため、ブレーキの効き出しが遅れるような感じ、いわゆるブレーキ抜け感が生じ、スムーズな減速感が得られないと共に、回生エネルギーの回収効率も低下することになる。
【0006】このような現象を回避する方法としては、例えば図6に示すように、ブレーキペダルがオン時の回生トルクT2の減少開始速度Vonを、ブレーキペダルがオフ時の回生トルクT1の減少開始速度Voff と等しくして、速度ゼロでブレーキペダルがオフの時と同じクリープトルクを発生させるように制御することが考えられる。
【0007】このようにすれば、ブレーキペダルがオン時でもオフ時と同じ車速から回生制動力が減少を開始することになるので、ブレーキ抜け感が生じるのを防止することができると共に、回生制動力がゼロとなる速度がブレーキペダルのオフ時よりも低速となるので、図6にハッチングを施して示す領域E1分だけ、回生エネルギーを増大することができる。
【0008】しかし、この場合には、ブレーキペダルがオン時においてもオフ時と同じクリープトルクを発生させるようにしていることから、強い回生制動力を急激に減少させることになり、やはりスムーズな減速感が得られないと共に、制御も複雑になる。また、回生エネルギーの増大分も少なく、回収効率も十分とは言えない。
【0009】従って、かかる点に鑑みてなされた本発明の第1の目的は、クリープ制御とブレーキペダルのオン・オフによる回生トルクの切り換え制御とを組み合わせ、ブレーキペダルのオン時にも、簡単な制御でスムーズな減速感が得られる共に、回生エネルギーの回収効率を高めることができる電気自動車の走行制御方法を提供することにある。
【0010】更に、本発明の第2の目的は、上記の走行制御方法を簡単に実施できる電気自動車の走行制御装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成する請求項1に記載の電気自動車の走行制御方法の発明は、モ―タを駆動源として変速機を介して車輪を駆動する電気自動車の走行を制御する電気自動車の走行制御方法において、シフトポジションが走行レンジにあり、かつアクセルペダル及びブレーキペダルが踏み込まれていない第1の状態にあるときは、第1の設定車速を越える速度領域では上記モータから第1の回生トルクを発生させ、第1の設定車速以下の低速領域では発生させる回生トルクを第2の設定車速でゼロとなるように減少させると共に、第2の設定車速以下の低速領域でクリープトルクを発生させ、上記シフトポジションが走行レンジにあり、アクセルペダルが踏み込まれておらず、かつブレーキペダルが踏み込まれている第2の状態にあるときは、上記第1の設定車速よりも低速の第3の設定車速を越える速度領域では上記モータから上記第1の回生トルクよりも大きい第2の回生トルクを発生させ、第3の設定車速以下の低速領域では発生させる回生トルクを減少させると共に、クリープトルクの発生を制限することを特徴とする。
【0012】請求項1の発明によると、第2の状態では、ブレーキペダルがオフ時の第1の状態における第1の設定車速よりも低速の第3の設定車速から回生トルクが減少を開始すると共に、クリープトルクの発生が制限されるので、簡単な制御でスムーズな減速感が得られる共に、回生エネルギーの回収効率を高めることが可能となる。
【0013】請求項2に記載の発明は、請求項1の電気自動車の走行制御方法において、上記第3の設定車速を、上記第1の設定車速と上記第2の設定車速との間に設定したことを特徴とする。
【0014】請求項2の発明によると、第2の状態では、第1の状態における回生トルクの減少開始速度である第1の設定車速と回生トルクがゼロとなる第2の設定車速との間の第3の設定車速から回生トルクが減少を開始することになるので、よりスムーズな減速感を得ることが可能となる。
【0015】請求項3に記載の発明は、請求項1の電気自動車の走行制御方法において、上記第3の設定車速を、上記第2の設定車速よりも低速に設定したことを特徴とする。
【0016】請求項3の発明によると、第2の状態では、第1の状態において回生トルクがゼロとなる第2の設定車速よりも低速の第3の設定車速から回生トルクが減少を開始することになるので、回生エネルギーの回収効率をより高めることが可能となる。
【0017】請求項4に記載の発明は、請求項3の電気自動車の走行制御方法において、上記第1の状態では、上記第2の設定車速と上記第3の設定車速よりも低速の第4の設定車速との間で上記モータの発生トルクをゼロとし、上記第4の設定車速以下からクリープトルクを発生させることを特徴とする。
【0018】請求項4の発明によると、第1の状態において、回生トルクがゼロとなる第2の設定車速を第1の設定車速の近傍に設定することで、第2の状態での回生エネルギーの回収効率をより高めることが可能となる。
【0019】請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の電気自動車の走行制御方法において、上記第2の状態では、クリープトルクをゼロに制限することを特徴とする。
【0020】この請求項5の発明によると、第2の状態ではクリープトルクを発生させないので、クリープトルクを発生させる場合に比べて、制御をより簡単にできると共に、回生エネルギーの回収効率も高めることが可能となり、更に無駄なエネルギー消費を無くすことができると共に、車両の停止状態を安定に維持することが可能となる。
【0021】上記第2の目的を達成する請求項6に記載の発明は、モータを駆動源として車輪を駆動する電気自動車の走行制御装置において、上記モータを駆動するモータ駆動手段と、シフトポジションを検出するシフトポジション検出手段と、ブレーキペダルの踏み込みの有無を検出するブレーキ操作検出手段と、アクセルペダルの踏み込みの有無を検出するアクセル操作検出手段と、車速を検出する車速検出手段と、上記シフトポジション検出手段、ブレーキ操作検出手段、アクセル操作検出手段及び車速検出手段の出力に基づいて、上記シフトポジションが走行レンジにあり、かつアクセルペダル及びブレーキペダルが踏み込まれていない第1の状態にあるときは、第1の設定車速を越える速度領域では上記モータから第1の回生トルクを発生させ、第1の設定車速以下の低速領域では発生させる回生トルクを第2の設定車速でゼロとなるように減少させると共に、第2の設定車速以下の低速領域でクリープトルクを発生させ、上記シフトポジションが走行レンジにあり、アクセルペダルが踏み込まれておらず、かつブレーキペダルが踏み込まれている第2の状態にあるときは、上記第1の設定車速よりも低速の第3の設定車速を越える速度領域では上記モータから上記第1の回生トルクよりも大きい第2の回生トルクを発生させ、第3の設定車速以下の低速領域では発生させる回生トルクを減少させると共に、クリープトルクの発生を制限するように上記モータ駆動手段を制御するコントロール手段とを有することを特徴とする。
【0022】この請求項6の発明によると、シフトポジション検出手段、ブレーキ操作検出手段、アクセル操作検出手段及び車速検出手段は、電気自動車に通常搭載され、またコントロール手段も通常搭載されている電子制御ユニットをロジック変更することで容易に対処することができるので、部品の追加を伴うことなく、簡単に実施することが可能となる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明による電気自動車の走行制御方法及び装置の実施の形態を図1乃至図4によって詳細に説明する。
【0024】(第1実施の形態)図1及び図2は本発明の第1実施の形態を示すもので、図1は電気自動車の走行制御装置のブロック図、図2は車速とモータ発生トルクとの関係を示す図である。
【0025】図1において、電気自動車の駆動源としてのモータ1は、例えば3相AC誘導電動機からなり、バッテリ2を電源としてモータ駆動手段を構成するインバータ3によりコントローラ4による制御のもとに駆動されるようになっている。本実施の形態では、シフトポジションを検出するシフトポジション検出手段5、ブレーキペダルの操作の有無を検出するブレーキ操作検出手段6、アクセルペダルの操作の有無を検出するアクセル操作検出手段7及び車速を検出する車速検出手段8を設け、それらの出力に基づいてコントローラ4によりインバータ3を制御してモータ1から図2に示すようなトルクを発生させるようにする。
【0026】ここで、シフトポジション検出手段5は、公知の構成により、パーキングポジション「P」、ニュートラルポジション「N」、リバースポジション「R」、ドライブポジション「D」等を検出するようにする。
【0027】ブレーキ操作検出手段6は、ブレーキスイッチにより検出したり、ブレーキ経路の油圧を検出する油圧センサやブレーキペダルの踏み込み量を検出するストロークセンサの出力に基づいて検出して、ブレーキペダルが踏み込まれている場合にブレーキオン信号を、踏み込まれていない場合にブレーキオフ信号をコントローラ4に供給するようにする。
【0028】アクセル操作検出手段7は、例えばアクセルペダルが踏み込まれたか否かをスイッチにより検出して、アクセルペダルが踏み込まれている場合にアクセルオン信号を、踏み込まれていない場合にアクセルオフ信号をコントローラ4に供給するようにする。
【0029】車速検出手段8は、例えば車輪或いはモータ1の回転数をエンコーダ等により検出して車速を算出するように構成する。
【0030】即ち、本実施の形態では、図2に示すように、シフトポジション検出手段5により走行レンジにあることが検出され、ブレーキ操作検出手段6からブレーキオフ信号が供給され、かつアクセル操作検出手段7からアクセルオフ信号が供給されている第1の状態にあるときは、第1の設定車速V1を越える速度領域ではモータ1から第1の回生トルクT1を発生させ、第1の設定車速V1からそれよりも低速の第2の設定車速V2までの低速領域では、発生させる回生トルクを第2の設定車速V2でゼロとなるように車速の減速に比例して減少させ、更に、第2の設定車速V2から車速ゼロの低速領域でクリープトルクを発生させるように制御する。
【0031】これに対し、シフトポジション検出手段5により走行レンジにあることが検出され、アクセル操作検出手段7からアクセルオフ信号が供給され、かつブレーキ操作検出手段6からブレーキオン信号が供給されている第2の状態にあるときは、第1の設定車速V1と第2の設定車速V2との間の第3の設定車速V3を越える速度領域ではモータ1から第1の回生トルクT1よりも大きい第2の回生トルクT2を発生させ、第3の設定車速V3から車速ゼロまでの低速領域では、発生させる回生トルクを車速ゼロでゼロとなるように車速の減速に比例して減少させて、クリープトルクを発生しないように制御する。
【0032】なお、上記第1,第2の回生トルクT1、T2及び第1〜第3の設定車速V1〜V3は、コントローラ4内のメモリに予め格納しておく。
【0033】このように、本実施の形態では、第2の状態における第2の回生トルクT2の減少開始速度である第3の設定車速V3を、第1の状態における第1の回生トルクT1の減少開始速度である第1の設定車速V1よりも低速で、かつ回生トルクがゼロとなる第2の設定車速V2よりも高速としたので、ブレーキ抜け感を生じることなくスムーズな減速感を得ることができる。また、第2の状態では、車速ゼロで回生トルクがゼロとなるようにして、クリープトルクを発生させないようにしたので、図5の場合に比べて図2にハッチングを施して示す領域E2分、回生エネルギーを増大することができ、簡単な制御で回生エネルギーの回収効率を高めることができると共に、無駄なエネルギー消費を無くして、車両の停止状態を安定に維持することができる。
【0034】(第2実施の形態)図3は、本発明の第2実施の形態を説明するための車速とモータ発生トルクとの関係を示す図である。
【0035】この第2実施の形態は、図1に示した構成において、第2の状態における第2の回生トルクT2の減少開始速度である第3の設定車速V3を、第1の状態において回生トルクがゼロとなる第2の設定車速V2よりも低速に設定したもので、その他の制御は第1実施の形態と同様である。
【0036】従って、第2の実施の形態によれば、回生エネルギーの増大分が図3にハッチングを施して示す領域E3となるので、第1実施の形態の場合よりも回生エネルギーの回収効率を高めることができる。
【0037】(第3実施の形態)図4は、本発明の第3実施の形態を説明するための車速とモータ発生トルクとの関係を示す図である。
【0038】この第3実施の形態は、図1に示した構成において、第1の状態では第2の設定車速V2で回生トルクをゼロとした後、その回生トルクがゼロの状態を第3の設定車速V3よりも低速の第4の設定車速V4まで維持し、第4の設定車速V4からの低速領域でクリープトルクを発生させるようにしたもので、その他の制御は第2実施の形態と同様である。なお、第4の設定車速V4は、第1、第2の回生トルクT1、T2及び第1〜第3の設定車速V1〜V3と同様に、コントローラ4内のメモリに予め格納しておく。
【0039】従って、第3の実施の形態によれば、回生エネルギーの増大分が図4にハッチングを施して示す領域E4となるので、第1の状態において、回生トルクがゼロとなる第2の設定車速V2を第1の設定車速V1の近傍に設定することで、第2の状態での回生エネルギーの回収効率をより高めることができる。
【0040】本発明は、上記実施の形態に限定されることなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、上記各実施の形態においては、第2の状態では車速ゼロで回生トルクをゼロとして、クリープトルクを発生させないようにしたが、車速ゼロの近傍の所定の低速で回生トルクをゼロとし、その所定の低速から車速ゼロの間で、第1の状態の場合よりも制限されたクリープトルクを発生させるように制御することもできる。また、本発明は、モータ1として3相AC誘導電動機を用いるものに限らず、ブラシレスDCモータ等の公知のモータを用いる電気自動車にも有効に適用することができる。
【0041】
【発明の効果】以上説明した本発明の電気自動車の走行制御方法によると、クリープ制御とブレーキペダルのオン・オフによる回生トルクの切り換え制御とを組み合わせ、ブレーキペダルがオン時の第2の状態では、ブレーキペダルがオフ時の第1の状態における回生トルクの減少開始速度である第1の設定車速よりも低速の第3の設定車速から回生トルクが減少を開始すると共に、クリープトルクの発生が制限されるので、簡単な制御で、スムーズな減速感が得られる共に、回生エネルギーの回収効率を高めることができる。
【0042】更に、本発明の電気自動車の走行制御装置によると、シフトポジション検出手段、ブレーキ操作検出手段、アクセル操作検出手段及び車速検出手段は、電気自動車に通常搭載されているものを利用でき、またコントロール手段も通常搭載されている電子制御ユニットをロジック変更することで容易に対処することができるので、部品の追加を伴うことなく、簡単に実施することができる。
【出願人】 【識別番号】000005348
【氏名又は名称】富士重工業株式会社
【出願日】 平成12年1月31日(2000.1.31)
【代理人】 【識別番号】100100354
【弁理士】
【氏名又は名称】江藤 聡明
【公開番号】 特開2001−218303(P2001−218303A)
【公開日】 平成13年8月10日(2001.8.10)
【出願番号】 特願2000−21157(P2000−21157)