| 【発明の名称】 |
荷搬送設備 |
| 【発明者】 |
【氏名】村山 繁人
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| 【要約】 |
【課題】本発明は、分岐・合流走行時に、分岐・合流部用永久磁石を保護でき、移動体への推力の低減を回避できる荷搬送設備を提供することを目的とする。
【解決手段】自走車に、電流が供給されるリニアモータの一次コイルを設け、自走車の軌道C1,C2に沿って、前記コイルと対向してN極とS極の磁極片44,44A,44Bを交互に並べて配置した荷搬送設備において、自走車の走行用車輪が前記軌道C1,C2の分岐・合流部Eを横断する通路部に、磁極片44A,44B上を覆う保護プレート51を配置する。また磁極片44A,44Bは2重に積層させて配置する。この構成によれば、自走車が分岐走行あるいは合流走行する際に、自走車Vの重量により磁極片44A,44Bが損傷することが回避でき、また磁極片44A,44Bを2重に積層させることにより、磁極片の磁界が強まり、保護プレート51による磁界の損失を補償でき、移動体の推力が維持される。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 移動体に電流が供給されるコイルを設け、前記移動体の軌道に沿って、前記コイルと対向してN極とS極の磁極片を交互に並べて配置し、前記コイルに給電することにより移動体は推力を得て移動し、荷を搬送する荷搬送設備であって、前記軌道の分岐部あるいは合流部において、少なくとも前記移動体の車輪がこれら分岐部あるいは合流部を横断する通路部に、前記磁極片上を覆う保護材を配置したことを特徴とする荷搬送設備。 【請求項2】 軌道の分岐部あるいは合流部では、N極とS極の磁極片を2重に積層させて配置したことを特徴とする請求項1に記載の荷搬送設備。 【請求項3】 軌道の分岐部では、直線の軌道に、軌道幅の所定の割合から順にその幅を広くしたN極とS極の磁極片を配置し、前記直線の軌道から分岐される分岐軌道に、この分岐軌道の内周に沿って軌道幅の、前記直線の軌道の所定の割合の残りの割合から順にその幅を広くしたN極とS極の磁極片を前記直線軌道の磁極片の軌道幅を埋めるように配置したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の荷搬送設備。 【請求項4】 軌道の合流部では、直線の軌道に、軌道幅から順にその幅を狭くしたN極とS極の磁極片を配置し、前記直線の軌道に合流する合流軌道に、この合流軌道の内周に沿って軌道幅から順にその幅を狭くしたN極とS極の磁極片を前記直線軌道の磁極片の軌道幅を埋めるように配置したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の荷搬送設備。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、リニアモータにより推力を得て一定移動軌道を移動し、荷を搬送する移動体を備えた荷搬送設備に関するものである。 【0002】 【従来の技術】上記荷搬送設備の一例が、特開平11−168805号公報に開示されている。この荷搬送設備は、電流が供給されるコイルを備えた搬送車と、該搬送車が走行し、その延在する方向に前記コイルと対向するように複数の永久磁石が設けられた走行軌道とを備えてなり、該走行軌道が二以上の方向に分岐する分岐部を有する構成とされており、前記分岐部には複数の分岐部用永久磁石が設けられ、該分岐部用永久磁石は、分岐する一の走行軌道と二の走行軌道との間に跨がって列設、配置されている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の構成では、分岐部では、分岐部用永久磁石が分岐する一の走行軌道と二の走行軌道との間に跨がって列設、配置されていることから、搬送車が分岐走行する毎に、搬送車の走行車輪が分岐部用永久磁石の同じ箇所を通過し、通過する毎に搬送車の重量が分岐部用永久磁石の同じ箇所にかかるため、分岐部用永久磁石が割れたり、ひびが入る恐れがあった。 【0004】そこで、本発明は、分岐・合流走行時に、分岐・合流部用永久磁石を保護できるとともに、移動体への推力の低減を回避できる荷搬送設備を提供することを目的としたものである。 【0005】 【課題を解決するための手段】前述した目的を達成するために、本発明のうち請求項1記載の発明は、移動体に電流が供給されるコイルを設け、前記移動体の軌道に沿って、前記コイルと対向してN極とS極の磁極片を交互に並べて配置し、前記移動体のコイルに給電することにより移動体は推力を得て移動し、荷を搬送する荷搬送設備であって、前記軌道の分岐部あるいは合流部において、少なくとも前記移動体の車輪がこれら分岐部あるいは合流部を横断する通路部に、前記磁極片上を覆う保護材を配置したことを特徴とするものである。 【0006】上記構成によれば、移動体が分岐走行あるいは合流走行する際に、移動体の車輪が分岐部あるいは合流部の磁極片上を通過しても、この移動体の車輪の通路部磁極片上が保護材により覆われていることから、移動体の重量により磁極片が損傷することが回避される。 【0007】また請求項2記載の発明は、上記請求項1記載の発明であって、軌道の分岐部あるいは合流部では、N極とS極の磁極片を2重に積層させて配置したことを特徴とするものである。 【0008】上記構成によれば、N極とS極の磁極片を2重に積層させることにより、磁極片の磁界が強まり、保護材による磁界の損失が補償され、移動体の推力が維持される。 【0009】また請求項3記載の発明は、上記請求項1または請求項2に記載の発明であって、軌道の分岐部では、直線の軌道に、軌道幅の所定の割合から順にその幅を広くしたN極とS極の磁極片を配置し、前記直線の軌道から分岐される分岐軌道に、この分岐軌道の内周に沿って軌道幅の、前記直線の軌道の所定の割合の残りの割合から順にその幅を広くしたN極とS極の磁極片を前記直線軌道の磁極片の軌道幅を埋めるように配置したことを特徴とするものである。 【0010】上記構成によれば、直線軌道と分岐軌道に配置される磁極片の隙間が最小に抑えられ、常に一定の推力を得ることが可能となる。また請求項4記載の発明は、上記請求項1または請求項2に記載の発明であって、軌道の合流部では、直線の軌道に、軌道幅から順にその幅を狭くしたN極とS極の磁極片を配置し、前記直線の軌道に合流する合流軌道に、この合流軌道の内周に沿って軌道幅から順にその幅を狭くしたN極とS極の磁極片を前記直線軌道の磁極片の軌道幅を埋めるように配置したことを特徴とするものである。 【0011】上記構成によれば、直線軌道と合流軌道に配置される磁極片の隙間が最小に抑えられ、常に一定の推力を得ることが可能となる。 【0012】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は本実施の形態における荷の搬送設備の平面図、図2は同搬送設備の自走車の側面図、図3は同搬送設備の一部断面正面図である。 【0013】荷の搬送設備は、複数の自走車(移動体の一例)Vとこの自走車Vの移動軌道(搬送経路)C1,C2を形成するレール装置Bから構成されており、自走車Vはレール装置Bに案内されて移動する。移動軌道C1は、直線軌道(直線径路)を示し、移動軌道C2は直線軌道C1から分岐され・合流される分岐・合流軌道(分岐軌道あるいは合流軌道の一例)を示している。直線軌道C1から分岐され・合流される部分を分岐・合流部E(分岐部、合流部の一例)と称す。 【0014】自走車Vとレール装置Bを詳細に説明する。 〔自走車〕自走車Vは、自走車本体1と、この自走車本体1の中央部に立設された前後(自走車Vの走行方向)2本の支持体2に支持され、搬送する荷Dが載置される荷台3から構成されている。 【0015】前記荷台3の下面中央には、後述する誘導線路が発生する磁束により起電力が誘起されるピックアップコイル5が取付けられている。このピックアップコイル5は、断面がエ字状(I字状あるいはT字状でもよい)のフェライトからなるコアに10〜20ターンのリッツ線からなるケーブルを巻いて形成している。 【0016】自走車本体1には、走行手段として、車軸を介して遊転自在に取付けられ、自走車Vを支持する前後左右計4個の走行用車輪11と、車軸を介して遊転自在に取付けた前後左右計4個の横移動規制用車輪12と、リニアモータのステータ(一次コイル)13と、前記ピックアップコイル5より給電され、リニアモータの一次コイル13に一次電流を供給するリニアモータのドライバ14が設けられている。 【0017】また自走車本体1には、走行経路を選択するための手段として、前後にそれぞれ配置され、左右端部にそれぞれ乗り換え用車輪21を取り付けたシーソー22と、このシーソー22の中央の支軸を回転自在に支持する支持体23と、シーソー22の支軸に連結され、さらに前記ピックアップコイル5より給電され、支軸を回動させて左右の乗り換え用車輪21の位置を上下に移動させるモータなどからなる駆動部24と、前後に位置するシーソー22の中央の支軸を連結するシャフト25が設けられている。 【0018】また、自走車本体1には、自走車本体1の移動により後述する走行レール31の第1走行案内面41との接触により回動するローラ26と、このローラ26の回転軸に連結されたエンコーダ27と、このエンコーダ27から出力されるパルス信号をカウントすることにより走行位置を確認しながら、走行・停止や移動する走行経路を判断するコントローラ(図示せず)が設けられており、コントローラは走行時にリニアモータのドライバ14へ走行指令を出力し、走行経路を変更するときには駆動部24を駆動する。リニアモータのドライバ14は、コントローラの走行指令に応じてリニアモータの一次コイル13に一次電流を供給する。 〔レール装置〕レール装置Bは、自走車Vの自走車本体1が走行時に発生する塵埃を外部へ拡散させることのないように、自走車本体1をカバーする形状とされており、左右一対の走行レール31と、この左右の走行レール31にそれぞれ固定された左右の側壁パネル32と、荷台3(支持体2を含む)のみを通過可能とした左右一対の上部パネル33とから構成している。また左右一対の走行レール31は、その下端部で連結されている。 【0019】前記走行レール31は、走行用車輪11に下から接当する第1走行案内面41を有し、左右の側壁パネル32は、横移動規制用車輪12に外側から接当する第2走行案内面42を有しており、さらに走行レール31の内方に、リニアモータの一次コイル13に対向して第1走行案内面41とほぼ同じレベルで、自走車Vの走行方向に長方形状のN極とS極の磁極片(永久磁石)44が繰り返し配列されている。 【0020】また左右の側壁パネル32のそれぞれの内側面に、左右の乗り換え用車輪21にそれぞれ接当する走行案内面を有す一対の案内レール45が設けられ、さらに左右一対の上部パネル33の対向する端部に、この端部より突設されたハンガー46に支持されて誘導線路47が敷設されている。 〔レール装置の分岐・合流部〕レール装置Bの分岐・合流部Eの磁極片44の配列を図4および図5に示す。 【0021】レール装置Bの分岐・合流部Eでは、分岐方向に、直線軌道C1に、軌道幅(自走車本体1の走行方向と直角な左右方向の長さ)Lの1/2(所定の割合の一例)の幅から順に軌道幅を長く(広く)した長方形の形状のN極とS極の磁極片44Aを交互に配置し、分岐・合流軌道C2に、分岐・合流軌道C2の内周に沿って軌道幅Lの1/2(残りの割合の一例)の幅から、直線軌道C1の磁極片44Aの軌道幅を埋める軌道幅とした磁極片44Bを配置している。磁極片44Bは、ほぼ台形の形状となる。また分岐・合流部Eを形成する磁極片44,44A,44Bは、他の直線軌道C1の磁極片44を2重に積層させている。 【0022】なお、分岐・合流部Eの構成により、合流方向では、直線軌道C1に、軌道幅から順にその幅を狭くしたN極とS極の磁極片44Aを配置し、分岐・合流軌道C2に、分岐・合流軌道C2の軌道幅から順にその幅を狭くしたN極とS極の磁極片44Bを直線軌道C1の磁極片44Aの軌道幅を埋めるように配置することになる。 【0023】また分岐・合流部E上には、磁極片44,44A,44B上を覆い、磁極片44,44A,44Bの磁界を通す保護プレート(保護材の一例)51が取付られている。上記構成による作用を説明する。 【0024】まず、誘導線路47に給電されると、ピックアップコイル5の両凹部内(側部)に位置する左右の誘導線路47が発生する磁束により、ピックアップコイル5に起電力が誘起され、自走車Vのピックアップコイル5に起電力が誘起され、この起電力により発生した交流電流は、整流され、所定の電圧に整圧されて上記コントローラと、リニアモータのドライバ14と、駆動部24へ供給される。そして、コントローラより走行指令が、リニアモータのドライバ14へ出力されると、リニアモータのドライバ14は、コントローラの走行指令に応じてリニアモータの一次コイル13に一次電流を供給し、コイル13が形成する磁界と交互に配置されたN極とS極の磁極片44が形成する磁界との間の相互作用により反発力および吸引力が生じ、これが推力として転化され、自走車Vは走行レール31に案内されて移動する。 【0025】また移動軌道を変更するとき、コントローラは駆動部24へ指令して、選択した移動径路側の案内レール45に乗り換え用車輪21が接当するように、シーソー22を駆動する。そして、分岐・合流部Eに到達すると、乗り換え用車輪21が選択した移動軌道側の案内レール45に案内されることにより移動経路が変更される。 【0026】このとき、分岐・合流部E外周側に位置する自走車Vの走行用車輪11は、走行レール31の第1走行案内面41から保護プレート51上を移動し、保護プレート51により自走車Vの重量が支えられながら分岐軌道C2の第1走行案内面41へ乗り移る。したがって、分岐・合流部Eを形成する磁極片44,44A,44Bが、自走車Vの重量により、割れたり、ひびが入ったりすることを防止することができる。また分岐・合流部Eでは、磁極片44,44A,44Bが2重に積層されていることから、これら磁極片44,44A,44Bが形成する磁界が強められ、保護プレート51により磁極片44,44A,44Bの磁界が弱められても、自走車Vへ十分に推力を与えることができる。 【0027】このように、自走車Vの推力を損なうことなく、分岐・合流部Eの磁極片44,44A,44Bの破損を防止できる。また上記分岐・合流部Eの磁極片44A,44Bの形状とその配列により、磁極片が途切れる箇所を最小とすることができ、常に最適な磁界を発生することができ、同じ推力を発生することが可能となる。 【0028】なお、本実施の形態では、分岐・合流部Eでは、磁極片44,44A,44Bの全体を保護プレート(保護材の一例)51により覆っているが、図6に示すように、自走車本体1の走行用車輪11が分岐・合流部Eを横断する通路部にのみ、磁極片44,44A,44B上を覆う保護プレート(保護材の一例)52を配置するようにしてもよい。この保護プレート52によって、磁極片44,44A,44Bが、自走車Vの重量により、割れたり、ひびが入ったりすることが防止することができる。 【0029】 【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、移動体が分岐走行あるいは合流走行する際に、移動体の車輪が分岐部あるいは合流部の磁極片上を通過しても、この移動体の車輪の通路部磁極片上が保護材により覆われていることから、移動体の重量により磁極片が損傷することを回避することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000003643 【氏名又は名称】株式会社ダイフク
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| 【出願日】 |
平成12年1月19日(2000.1.19) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100068087 【弁理士】 【氏名又は名称】森本 義弘
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| 【公開番号】 |
特開2001−204108(P2001−204108A) |
| 【公開日】 |
平成13年7月27日(2001.7.27) |
| 【出願番号】 |
特願2000−9584(P2000−9584) |
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