| 【発明の名称】 |
電力回生ブレーキ制御装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】石田 啓二
|
| 【要約】 |
【課題】停止精度を向上した回生ブレーキを備えた電気車を提供する。
【解決手段】電力供給源15の電圧を検知する電圧検知手段7を有し、この電圧検知手段7で検知した電力供給源15の電圧が、設定された回生失効電圧以上になったときに電力回生ブレーキの使用を中止させる電力回生ブレーキ制御装置3,7であり、回生失効電圧を調整する失効電圧調整手段7を備えてなり、この失効電圧調整手段7は、次の停車位置に対する自車の現在位置を認識し、この認識した自車の位置情報により、自車が次の停車位置に所定の距離まで近づいたことを検知すると、次の停車位置に近づくに連れて回生失効電圧を漸次高くする。これにより、停車位置に対して近い位置にある電気車1の回生失効の発生が低減し、停止精度を向上することができる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 電力供給源の電圧を検知し、該検知した前記電力供給源の電圧が、設定された回生失効電圧以上になったときに電力回生ブレーキを失効させる電力回生ブレーキ制御装置であり、自車の次の停車位置までの距離が他車の前記次の停車位置までの距離よりも近いとき、自車の前記回生失効電圧を他車の前記回生失効電圧よりも高く制御することを特徴とする電力回生ブレーキ制御装置。 【請求項2】 電力供給源の電圧を検知し、該検知した前記電力供給源の電圧が、設定された回生失効電圧以上になったときに電力回生ブレーキを失効させる電力回生ブレーキ制御装置であり、前記回生失効電圧を調整する失効電圧調整手段を備え、該失効電圧調整手段は、次の停車位置に対する自車の現在位置を認識し、該認識した自車の位置情報により、自車が前記次の停車位置に所定の距離まで近づいたことを検知すると、前記次の停車位置に近づくに連れて前記回生失効電圧を漸次高くしてなることを特徴とする電力回生ブレーキ制御装置。 【請求項3】 前記失効電圧調整手段は、前記次の停車位置が含まれる変電設備区間と別の変電設備区間を走行中は、前記回生失効電圧を最大にしてなることを特徴とする請求項2に記載の電力回生ブレーキ制御装置。 【請求項4】 前記失効電圧調整手段は、前記次の停車位置に対する他車の現在位置を認識し、該認識した他車の位置情報によって自車より前記次の停車位置に近い他車が存在しないことを検知した場合は、自車が前記次の停車位置が含まれる変電設備区間を走行中であっても、前記回生失効電圧を最大にしてなることを特徴とする請求項2または3に記載の電力回生ブレーキ制御装置。 【請求項5】 前記失効電圧調整手段は、前記回生失効電圧を調整するための補正値を演算してなることを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の電力回生ブレーキ制御装置。 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の電力回生ブレーキ制御装置を備えてなる電気車。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、電力回生ブレーキ制御装置に係り、特に、架線など車外から電力の供給を受けて走行する電気車に備えられる電力回生ブレーキ制御装置に関する。 【0002】 【従来の技術】車外から電力の供給を受けて走行する様々な電気車、例えば電車、モノレール、新交通システムなどでは省エネルギー化のため、減速時にモータを発電機として使用し、車両の運動エネルギーを吸収しながら発電した電力を架線などへ戻す電力回生ブレーキ、または回生ブレーキと称される制動方式を採用することにより、省エネルギー性を向上している。 【0003】ところで、回生ブレーキを使用して減速する場合、減速中の電気車によって電力供給手段、例えば架線などへ戻された電力を使用する他の電気車が存在しないと、電力供給手段の電圧を上昇させてしまう。このため、電力供給手段の電圧が電気車に搭載された機器類、例えばモータや主回路などの定格電圧などを越える過電圧になる場合には、回生ブレーキを失効させるいわゆる回生失効を行う必要がある。したがって、回生ブレーキを失効させるための閾値として、例えば電気車に搭載された機器類の定格電圧などに基づいて回生失効電圧が設定されており、回生ブレーキの動作を制御する回生ブレーキ制御手段は、電力供給手段の電圧を検知し、電力供給手段の電圧がこの回生失効電圧以上になった場合には、回生ブレーキを失効させる。 【0004】このように、回生ブレーキでは、性質上、全ての運動エネルギーを吸収して所望の制動力を得られなくなる場合があるため、所望の制動力と回生ブレーキによる制動力との差を他の制動方式、例えば空気ブレーキや逆転ブレーキなどの電気ブレーキなどで補う制動力の協調制御を行っている。したがって、回生失効の際には、回生ブレーキが失効した分、他の制動方式による制動力が立ち上がるが、回生ブレーキと他の制動方式との応答時間や制動力の差などにより、他の制動方式による制動力が立ち上がったときに、電気車の減速度が変化し、乗り心地が悪化する場合がある。このような回生ブレーキが失効したときに起こる減速度の変化を低減するため、特開平05−130707号公報に記載のように、所定時間内の回生失効回数が所定回数を越えると回生ブレーキを使用しないようにした回生ブレーキ制御装置や、特開平03−285501号公報に記載のように、回生ブレーキの強さを電流値として検出し、この電流値の値に基づいて回生失効電圧を変化させることで回生失効の検知を高速化する回生ブレーキ制御装置などが提案されている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】最近では、回生ブレーキが使用可能であれば、できる限り停車間際まで回生ブレーキにより制動力を得、完全に停車させるために他の制動方式を用いる場合がある。このため、回生失効による回生ブレーキから他の制動方式への切り替えによる電気車の減速度の変化が駅などへの停車間際で発生すると、その後の運転操作では挽回できない停車位置の誤差などが発生する場合がある。すなわち、駅間を走行中に比べて駅付近では、例えば上り線や下り線両方の電気車が駅などに停車するために、同時に制動状態になることによって電力供給手段へ大きな電力が戻される。したがって、電力供給手段の電圧が回生失効電圧に達し易くなり、回生失効が発生する可能性が高くなる。特に、一方の電気車が停車間際のときに、他方の電気車が大きな減速度で駅などに進入してくることによって電力供給手段の電圧が回生失効電圧に達すると、停車間際の電気車も回生失効してしまい、停車間際の電気車の減速度が変化するために停止精度が低下し、停車位置の誤差などを生じてしまう。 【0006】ここで、特開平05−130707号公報や特開平03−285501号公報などに提案されているような従来の回生ブレーキ制御装置では、電気車が駅間などを走行中に発生する減速度の変化を低減し、乗り心地などに対する影響を抑えることはできるが、電気車の走行位置による減速度の変化の影響が考慮されていない。つまり、従来の回生ブレーキ制御装置を備えた電気車では、駅などに停車間際でも、駅に進入しようとしているときでも、同じように回生失効が発生するため、停止精度が低下してしまう。 【0007】本発明の課題は、回生ブレーキを備えた電気車の停止精度を向上することにある。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明の回生ブレーキ制御装置は、電力供給源の電圧を検知し、この検知した電力供給源の電圧が、設定された回生失効電圧以上になったときに電力回生ブレーキを失効させる電力回生ブレーキ制御装置であり、自車の次の停車位置までの距離が他車の次の停車位置までの距離よりも近いとき、自車の回生失効電圧を他車の回生失効電圧よりも高く制御することにより上記課題を解決する。 【0009】このようにすれば、駅などの停車位置に対して近い位置にある電気車の回生失効電圧が停車位置に対して遠い位置にある電気車の回生失効電圧よりも高くなるため、停車位置に対して近い位置にある電気車の回生失効の発生が低減することにより、停車間際での減速度の変化を低減することができる。すなわち、回生ブレーキを備えた電気車の停止精度を向上することができる。 【0010】また、回生失効電圧を調整する失効電圧調整手段を備え、この失効電圧調整手段は、次の停車位置に対する自車の現在位置を認識し、この認識した自車の位置情報により、自車が次の停車位置に所定の距離まで近づいたことを検知すると、次の停車位置に近づくに連れて回生失効電圧を漸次高くする。 【0011】このようにすれば、簡単な構成で、自車の次の停車位置までの距離が他車の次の停車位置までの距離よりも近いとき、自車の回生失効電圧を他車の回生失効電圧よりも高くすることができるので好ましい。 【0012】また、回生失効電圧の調整手段は、次の停車位置が含まれる変電設備区間と別の変電設備区間を走行中は、回生失効電圧を最大にするものであれば、次の停車位置が含まれる変電設備区間以外の区間を走行中は、回生失効電圧が最大になるため、回生失効頻度が低減し、電力回生効率、すなわち省エネルギー性を向上できるので好ましい。 【0013】さらに、失効電圧調整手段は、次の停車位置に対する他車の現在位置を認識し、この認識した他車の位置情報によって自車より次の停車位置に近い他車が存在しないことを検知した場合は、自車が次の停車位置が含まれる変電設備区間を走行中であっても、回生失効電圧を最大にする。このようにすれば、次の停車位置が含まれる変電設備区間内であっても、この変電設備区間内に自車より次の停車位置に近い他車が存在しない場合には、回生失効電圧が最大になるため、回生失効頻度が低減し、電力回生効率、すなわち省エネルギー性を向上できるので好ましい。 【0014】また、回生失効電圧の調整手段は、回生失効電圧を調整するための補正値を演算するものである。さらに、上記のいずれかの電力回生ブレーキ制御装置を備えた電気車とする。 【0015】 【発明の実施の形態】(第1の実施形態)本発明を適用してなる電気車の第1の実施形態について図1乃至図3を参照して説明する。図1は、本発明を適用してなる回生ブレーキ制御装置を備えた電気車の概略構成及び動作を示す図である。図2は、本発明を適用してなる回生ブレーキ制御装置の概略構成及び動作を示す図である。図3は、停車駅までの距離と、回生失効電圧の補正値及び回生失効電圧の関係を示す図である。 【0016】本実施形態の車両1は、図1に示すように、失効電圧調整器3、速度発電器5、主回路制御器7、モータ9、主幹制御器11、パンタグラフ13などを備えており、電力供給手段である架線15から供給される電力により走行する。このような車両1において、運転台に配置された主幹制御器11は、運転士の操作に応じて、加速・減速の指令17を主回路制御器7へ出力する。主回路制御器7は、この指令17に応じ、加速指令の場合にはモータ9の電流を制御して必要な加速度を発生させる。減速指令の場合にはモータ9を発電機とすることで、車両1の運動エネルギーを電気エネルギーに変換して制動力を得、車両1を減速させると共に、主回路制御器7とパンタグラフ13などを介してモータ9で発生した電力18を架線15へ戻す回生ブレーキ動作を行う。このとき、主回路制御器7には、モータ9や車両1に備えられた様々な電気装置類の定格電圧などから安全性を考慮した最大許容電圧に基づいて回生失効電圧が設定されている。主回路制御器7は、架線の電圧を検知するための図示していない電圧検知部を備えており、この図示していない電圧検知部が、回生ブレーキ動作によって架線15に戻された電力によって架線15の電圧が上昇し、架線15の電圧が回生失効電圧に達したことを検知すると、車両1の装置類を保護するために回生ブレーキ動作を停止させ、いわゆる回生失効させる。 【0017】速度発電器5は、車輪19の回転速度に応じた速度パルス信号21を回生失効電圧調整器3へ出力する。回生ブレーキ制御装置22は、図2に示すように、回生失効電圧を調整する失効電圧調整器3と回生ブレーキ動作を制御する主回路制御器7などからなり、失効電圧調整器3は、位置認識部23、駅位置記録部25、そして回生失効電圧の補正値演算部27などを有している。位置認識部23は、入力してくる速度パルス信号21のパルス数をカウント、つまり累積加算して自車の位置を認識する。また、駅位置記録部25は、各駅の位置データを表1に一例を示すような情報として記録している。 【0018】 【表1】
回生失効電圧の補正値演算部27は、自車の位置情報28と次駅の位置情報29とを基に、(次駅までの距離)=(次駅位置)−(自車位置) の式から次駅までの距離を算出し、算出された次駅までの距離より、回生失効電圧の補正値を算出する。なお、速度発電器5、位置認識部23、駅位置記録部25、そして補正値演算部27は、自車の現在位置から次の停車位置までの距離を認識する手段を構成している。 【0019】算出された回生失効電圧の補正値は、補正値演算部27から主回路制御器7へ補正値信号30として出力され、主回路制御器7は、(回生失効電圧)=(最大許容電圧)−(補正値) の式により、回生失効を行うための回生失効電圧を設定する。 【0020】このように、本実施形態の回生ブレーキ制御装置22では、失効電圧調整器3は、自車の位置と次の駅の位置情報に基づいて回生失効電圧の補正値を算出して主回路制御器7に補正値信号30を出力する。主回路制御器7は、入力された補正値信号30に基づき回生失効電圧を補正し、検知した架線15の電圧が補正された回生失効電圧以上になると、回生ブレーキを失効させる。失効電圧調整器3で算出する補正値は、図3に一例を示すように、車両1が次の停車駅を含む変電設備区間以外の変電設備区間を走行している場合には0となり、これにより、回生失効電圧は最大になっている。車両1が次の駅を含む変電設備区間に入ると、補正値は最大になり、回生失効電圧は最小の状態になる。さらに、車両1が次の駅の停車位置に近づき、次の駅から所定の距離に設定された減速開始位置以内、例えば200m以内になると、補正値は連続的に漸減し、次の駅の停車位置でほぼ0になる。これにしたがい、回生失効電圧は最小の状態から連続的に漸増し、次の駅の停車位置でほぼ最大になる。なお、最大補正値は、最高速度といったその車両などの性能、駅区間の距離、減速開始点から停車位置までの距離などに基づいて適宜設定される。 【0021】これにより、本実施形態の回生ブレーキ制御装置を備えた車両1では、次の駅に停車間際の車両1の回生失効電圧は、それ以外の車両1よりも高く設定されることになり、次の駅に停車間際の車両1とそれ以外の車両1が同時に回生ブレーキをかけている場合、駅停車間際の車両1の回生ブレーキが優先され、他の車両1の回生ブレーキは失効することになる。したがって、停車間際での回生失効の発生頻度を低減し、回生ブレーキから他の制動方式、例えば空気ブレーキへの移行による減速度の変化を低減できるため、停止精度を向上することができる。さらに、停止精度が向上することにより、停車位置の誤差を低減できる。 【0022】ところで、最近では、自動列車運転装置(ATO)の導入や、安全性の向上のためにプラットホームドアの設置などが進められている。ところが、従来の回生ブレーキを備えた電気車などでは、自動列車運転装置(ATO)では、回生失効による減速度の変化に対する迅速な制動力の修正動作が行えないため、停車位置に誤差を生じてしまう場合がある。また、プラットホームドアが設置されている場合には、停車位置が正確でなければ乗客などの乗降に支障を来す場合がある。これに対し、本実施形態の回生ブレーキを備えた電気車は、停止精度を向上することができるため、自動列車運転装置(ATO)を導入している路線や、プラットホームドアを使用している路線での運行に好適である。 【0023】また、次の停車位置までの距離から必要なブレーキステップを計算して制動力を制御する一段ブレーキ制御においては、回生失効による減速度の変化、すなわち制動力の変化により、計算されたブレーキステップの制動力から誤差を生じてしまうことになり、やはり停車位置に誤差が生じてしまう。このような一段ブレーキを用いる電気車においても、本発明を適用することにより、停車位置の誤差を低減することができる。 【0024】また、本実施形態では、次の停車駅が含まれる変電設備区間以外の変電設備区間を走行中は、補正値を0に設定しているが、このときの補正値は、最大値に設定することもできる。ただし、本実施形態のように、次の停車駅を含む変電設備区間以外の変電設備区間を走行中の補正値を0に設定すれば、回生失効電圧が最大になるため、回生失効頻度が低減し、電力回生効率、すなわち省エネルギー性を向上できるので好ましい。 【0025】(第2の実施形態)本発明を適用してなる電気車の第2の実施形態について図4を参照して説明する。図4は、本発明を適用してなる電気車の概略構成及び動作を示す図である。なお、本実施形態では、第1の実施形態と同一のものには同じ符号を付して説明を省略し、第1の実施形態と相違する構成及び特徴部などについて説明する。本実施形態の車両31が第1の実施形態の車両1と相違する点は、図4に示すように送受信機33を備えていることである。送受信機33は、失効電圧調整器3で検知した自車の次駅までの距離信号35を送信し、他車の次駅までの距離信号37を受信して失効電圧調整器3へ出力する。駅位置記録手段25は、表2のように、各駅の位置データと併せて各駅が含まれる変電設備区間の開始位置データを記録している。 【0026】 【表2】
補正値演算部23は、位置認識部23からの自車の位置情報28、送受信機33からの他車の位置情報37、そして次駅及び次駅が含まれる変電設備区間の位置情報29に基づいて、回生失効電圧の補正値を(1)自車位置が次の停車駅と次の停車駅を含む変電設備区間の開始点との間でなければ、第1の実施形態と同様に、(回生失効電圧の補正値)=0とする。 【0027】(2)自車よりも次の停車駅に近い列車がいなければ、(回生失効電圧の補正値)=0とする。 【0028】(3)上記(1)(2)に該当しなければ、図3に示すように、第1の実施形態と同様の動作を行う。すなわち、車両1が次の停車駅の停車位置に近づき、次の駅から所定の距離に設定された減速開始位置以内になると、補正値は連続的に漸減し、次の停車駅の停車位置でほぼ0になる。これにしたがい、回生失効電圧は最小の状態から連続的に漸増し、次の停車駅の停車位置でほぼ最大になる。 【0029】このように、本実施形態の回生ブレーキ制御装置22を備えた車両31では、次の停車駅が含まれる変電設備区間以外の変電設備区間や、次の停車駅が含まれる変電設備区間内で自車以外に駅停車間際の他車が存在しない場合には、回生失効電圧が最大となるため、回生失効の発生頻度を低減することができ、第1の実施形態よりもさらに電力回生効率、すなわち省エネルギー性を向上できる。 【0030】また、第1及び第2の実施形態では、回生ブレーキ制御装置22は、車両1、31が減速開始位置以内になると、補正値が連続的に漸減し、これに連れ、回生失効電圧は最小の状態から連続的に漸増するようにしたが、本実施形態の回生ブレーキ制御装置22のような構成に限らず、自車の方が停車位置に近い場合、自車の回生失効電圧を他車の回生失効電圧よりも高く制御するような様々な構成の回生ブレーキ制御装置を用いることができる。例えば、第2の実施形態に備えた送受信器33などで、自車の位置データ及び回生失効電圧と、他車の位置データ及び回生失効電圧とを互いに送受信し、回生ブレーキ制御装置が、他車の位置データ及び回生失効電圧と自車の位置データ及び回生失効電圧とを比較し、自車の方が停車位置に近い場合、自車の回生失効電圧を他車の回生失効電圧よりも高く制御するようにしてもよい。ただし、第1及び第2の実施形態で示した回生ブレーキ制御装置22であれば、簡単な構成で自車の方が停車位置に近い場合、自車の回生失効電圧を他車の回生失効電圧よりも高く制御し、停止精度を向上できるので好ましい。 【0031】また、第1及び第2の実施形態では、回生ブレーキ動作制御部が主回路制御器7に含まれる構成としたが、回生ブレーキの動作制御部を、主回路制御器7と別体に形成することもできる。さらに、回生ブレーキの動作制御部と失効電圧調整器3を一体に形成することもできる。 【0032】さらに、第1及び第2の実施形態では、車両1、31のような架線15からパンタグラフ13を介して電力を得る電車や列車などの電気車を示したが、本発明はこれに限らず、車両の外部から電力の供給を受ける様々な回生ブレーキを備えた電気車、例えば架線式以外の集電方式の地下鉄、モノレール、新交通システムなどに適用できる。 【0033】また、本発明は、第1及び第2の実施形態の車両1、31のような構成の電気車に限らず、様々な構成の電気車に適用することができる。例えば、主幹制御器11やその他のスイッチ類などからの運転操作などの指令に対する主回路制御器7などの制御や、故障や異常などのモニタリングなどを総合的に行う車両情報制御装置などを備えた電気車などにも本発明を適用することができる。この場合、失効電圧調整器3は、車両情報制御装置などと一体的に形成することもできる。 【0034】 【発明の効果】本発明によれば、回生ブレーキを備えた電気車の停止精度を向上することができる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000005108 【氏名又は名称】株式会社日立製作所
|
| 【出願日】 |
平成12年1月17日(2000.1.17) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100098017 【弁理士】 【氏名又は名称】吉岡 宏嗣
|
| 【公開番号】 |
特開2001−204102(P2001−204102A) |
| 【公開日】 |
平成13年7月27日(2001.7.27) |
| 【出願番号】 |
特願2000−7666(P2000−7666) |
|