| 【発明の名称】 |
電動車両の制動制御装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】高橋 秀明
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| 【要約】 |
【課題】制動による車両の停止時にオーバーシュートによる車体の揺れを防止して、車両を円滑に停止位置に停止させることのできる電動車両の制動制御装置を提供すること。
【解決手段】前輪3,4を駆動する前輪用電動モータ7,8と、後輪11,12を駆動する後輪用電動モータ14,15とを備え、車両進行方向とは異なる方向の回転トルクを前輪用及び後輪用電動モータ7,8,14,15に発生させて制動する電動車両の制動制御装置1であって、車速が所定値以下になったときに、前輪用及び後輪用電動モータ7,8,14,15に対して互いに異なる方向の回転トルクを発生させることで、オーバーシュートの発生を防止する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 前輪を駆動する前輪用電動モータと、後輪を駆動する後輪用電動モータとを備え、車両進行方向とは異なる方向の回転トルクを前輪用及び後輪用電動モータに発生させて制動する電動車両の制動制御装置であって、車速が所定値以下になったときに、前輪用及び後輪用電動モータに対して互いに異なる方向の回転トルクを発生させることを特徴とする電動車両の制動制御装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、前輪を駆動する前輪用電動モータと、後輪を駆動する後輪用電動モータとを備え、車両進行方向とは異なる方向の回転トルクを前輪用及び後輪用電動モータに発生させて制動する電動車両の制動制御装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】鉄道車両や電気自動車、あるいは、倉庫等で荷物の搬出入を行う自動運転車両として、前輪を駆動する前輪用電動モータと、後輪を駆動する後輪用電動モータとを備えた構成の電動車両が種々開発されている。従来、この種の電動車両の制動制御装置としては、制動時には車速を監視し、車速がゼロに近づくように、前輪用電動モータと後輪用電動モータとに、車両進行方向と逆向きの回転トルクを発生させる方式のものが一般的である。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】ところが、車速を監視していて、その車速がゼロに近づくように、単純に前輪用電動モータと後輪用電動モータとの双方に車両進行方向と逆向きの回転トルクを発生させる制動制御では、乗員や積み荷等の負荷の変動によってオーバーシュート現象が生じる場合がある。このオーバーシュート現象は、図4に示すように、車両進行方向とは逆方向の制動トルクが、車速がゼロとなる時点でも作用するため、車速が負となる領域に突入してしまう現象で、その結果、停止位置近傍で車体に揺れが発生するという不都合が起こる。 【0004】本発明は上記事情に鑑みて成されたもので、制動による車両の停止時にオーバーシュートが発生せず、オーバーシュートによる車体の揺れを起こさずに、車両を円滑に停止位置に停止させることのできる電動車両の制動制御装置を提供することを目的とする。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するための本発明に係る電動車両の制動制御装置は、前輪を駆動する前輪用電動モータと、後輪を駆動する後輪用電動モータとを備え、車両進行方向とは異なる方向の回転トルクを前輪用及び後輪用電動モータに発生させて制動する電動車両の制動制御装置であって、車速が所定値以下になったときに、前輪用及び後輪用電動モータに対して互いに異なる方向の回転トルクを発生させることを特徴とする。 【0006】そして、上記構成によれば、車速が所定値以下になったときに、前輪用及び後輪用電動モータに対して互いに異なる方向の回転トルクを発生させるため、車速がゼロに近づく車両停止の直前には、車両上に働く制動トルクは、前輪用電動モータの発生する制動トルクと後輪用電動モータの発生する制動トルクとが互いに相殺して、車両進行方向と逆向きに過度に制動がかかることが防止されることになり、オーバーシュートの発生が防止される。従って、制動による車両停止時に、オーバーシュートによる車体の揺れを起こさず、車両を円滑に停止位置に停止させることができる。 【0007】 【発明の実施の形態】以下、本発明に係る電動車両の制動制御装置の好適な実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1乃至図3は本発明に係る電動車両の制動制御装置の一実施の形態を示したもので、図1は本発明の一実施の形態の制動制御装置の概略構成を示すブロック図、図2は図1に示した電動車両の制動制御装置の制御手順を示すフローチャート、図3は図1に示した電動車両の制動制御装置における制動時の車速及び制動トルクの特性図である。 【0008】この一実施の形態の電動車両の制動制御装置1は、車両の前輪3,4を駆動する前輪用電動モータ7,8と、後輪11,12を駆動する後輪用電動モータ14,15とを備える電動車両17において、制動操作時に各電動モータ7,8,14,15の動作制御によって各車輪3,4,11,12に作用する制動トルクを調整して車両を停止させる。具体的には、制動制御装置1は、制動操作時に、車両の運転者の制動操作量を検出する制動操作検出センサ21と、車両の車速を検出する車速センサ23と、制動操作検出センサ21及び車速センサ23の出力信号に応じて各電動モータ7,8,14,15の動作を制御する制動用電動モータ制御回路25とを備えた構成である。 【0009】本実施の形態の場合、制動操作検出センサ21は、運転者のブレーキペダル27の踏下量を検出する踏力センサであり、ブレーキペダル27に加えられた踏力に応じた電気信号を制動用電動モータ制御回路25に出力する。 【0010】制動用電動モータ制御回路25は、図2に示すように、制動時には車速を監視し(ステップS201)、車速が規定値Nを越えるか否かを判別して(ステップS202)、その判別結果に応じて、各電動モータ7,8,14,15の制御を変える。この場合の速度規定値Nは、車速=0となる直前の適宜値で、極めて0に近い正の速度値である。車両の重量等に応じて、経験により設定される。 【0011】前述のステップS202で、車速が規定値N以上と判定された場合には、ステップS211、S212による処理で、前輪3,4及び後輪11,12の双方に、走行方向と逆向きで運転者の制動操作量に応じた大きさの駆動トルク(K1 B)が作用するように各電動モータ7,8,14,15を動作させて車両を減速させる。 【0012】また、前述のステップS202で、車速が規定値N以下と判定された場合には、ステップS221、S222による処理で、前輪3,4に作用する制動トルクは後輪11,12に作用する制動トルクと大きさが同一で向きが逆向きとなるように各電動モータ7,8,14,15の動作を制御して、車両を減速・停止させる。 【0013】以上の電動車両の制動制御装置1では、車速が所定値以下になったときに、前輪用及び後輪用電動モータ7,8,14,15に対して互いに異なる方向の回転トルクを発生させるため、車速がゼロに近づく車両停止の直前には、車両上に働く制動トルクは、前輪用電動モータ7,8の発生する制動トルクと後輪用電動モータ14,15の発生する制動トルクとが互いに相殺して、車両進行方向と逆向きに過度に制動がかかることが防止されることになる。そのため、図3に示すように、車両停止付近で車速が負に陥ることがなくなり、オーバーシュートの発生が防止される。なお、図3において、制動トルク特性図において、制動トルクFは、前輪3,4に作用させる制動トルク、制動トルクRは、後輪11,12に作用する制動トルクを示している。従って、制動による車両停止時に、オーバーシュートによる車体の揺れを起こさず、車両を円滑に停止位置に停止させることができる。 【0014】 【発明の効果】本発明の電動車両の制動制御装置によれば、車速が所定値以下になったときに、前輪用及び後輪用電動モータに対して互いに異なる方向の回転トルクを発生させるため、車速がゼロに近づく車両停止の直前には、車両上に働く制動トルクは、前輪用電動モータの発生する制動トルクと後輪用電動モータの発生する制動トルクとが互いに相殺して、車両進行方向と逆向きに過度に制動がかかることが防止されることになり、オーバーシュートの発生が防止される。従って、制動による車両停止時に、オーバーシュートによる車体の揺れを起こさず、車両を円滑に停止位置に停止させることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000145541 【氏名又は名称】株式会社曙ブレーキ中央技術研究所
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| 【出願日】 |
平成11年11月17日(1999.11.17) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100073874 【弁理士】 【氏名又は名称】萩野 平 (外3名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−145204(P2001−145204A) |
| 【公開日】 |
平成13年5月25日(2001.5.25) |
| 【出願番号】 |
特願平11−326947 |
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