| 【発明の名称】 |
ハイブリッド駆動式移動装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】水野 裕
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| 【要約】 |
【課題】バッテリの寿命を維持し、かつ十分な駆動力が得られること。
【解決手段】バッテリの第1の許容充電量領域D1と、第1の許容充電量領域D1の上限を越えた第2の許容充電量領域D2を設定し、回生電流値を第2の許容充電量領域D2内の充電容量により制御して充電し、またバッテリの第1の許容充電量領域D1と、第1の許容充電量領域D1の上限を越えた第2の許容充電量領域D2を設定し、第1の許容充電量領域D1の上限値未満では、回生電流を全てバッテリの充電に利用し、第2の許容充電量領域D2内では、回生電流値をバッテリ60の充電容量に応じて制御し充電を行い、第2の許容充電量領域D2を越える場合は、回生は行わず、発電手段のみによる充電とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】発電手段と、バッテリと、推進手段に連結される電動モータと、前記発電手段の出力電流を前記バッテリに供給可能とする第1の電力供給路と、前記バッテリからの出力電流を前記電動モータに供給可能とする第2の電力供給路と、前記電動モータの減速時に得られる回生電流により前記バッテリに充電する回生電流充電路と、前記バッテリの充電状態を検知する検知手段とを備え、前記バッテリの第1の許容充電量領域と、この第1の許容充電量領域の上限を越えた第2の許容充電量領域を設定し、前記回生電流値を前記第2の許容充電量領域内の充電容量により制御して充電することを特徴とするハイブリッド駆動式移動装置。 【請求項2】発電手段と、バッテリと、推進手段に連結される電動モータと、前記発電手段の出力電流を前記バッテリに供給可能とする第1の電力供給路と、前記バッテリからの出力電流を前記電動モータに供給可能とする第2の電力供給路と、前記電動モータの減速時に得られる回生電流により前記バッテリに充電する回生電流充電路と、前記バッテリの充電状態を検知する検知手段とを備え、前記バッテリの第1の許容充電量領域と、この第1の許容充電量領域の上限を越えた第2の許容充電量領域を設定し、前記第1の許容充電量領域の上限値未満では、回生電流を全て前記バッテリの充電に利用し、前記第2の許容充電量領域内では、回生電流値を前記バッテリの充電容量に応じて制御して充電を行い、第2の許容充電量領域を越える場合は、回生は行わず、発電手段のみによる充電とすることを特徴とするハイブリッド駆動式移動装置。 【請求項3】前記回生電流充電路に過大電流防止手段を備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のハイブリッド駆動式移動装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、発電手段とバッテリを電源手段として電動モータを駆動するようにした自動車、自動二輪車、小型船舶等のハイブリッド駆動式移動装置に関する。 【0002】 【従来の技術】例えば、燃料電池と発電機、あるいは内燃機関と発電機からなる発電手段と、バッテリからなる電源手段と、この電源手段により駆動される電動モータからなるハイブリッド式の駆動装置の提案がある。 【0003】このようなハイブリッド式の駆動装置では、バッテリの寿命を維持するために、バッテリの充電状態が許容充電域の下限に近づくと発電手段の発電量を増加し、バッテリの充電状態が許容充電域の上限に近づくと発電手段の発電量を減少するように制御することが考えられる。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】ところで、単にバッテリの充電状態を許容充電域にするだけでは、ハイブリッド駆動式移動装置に適用する場合には、加速性が得られない等、動特性の悪いものになる。 【0005】また、効率上減速時の回生エネルギーを利用することが考えられるが、このためにはできる限り高い容量を維持したいが、減速時に急激な回生電流が発生し、この回生電流によりバッテリが過充電、または高率充電になり易くなる。 【0006】この発明は、かかる点に鑑みてなされたもので、バッテリの寿命を維持し、かつ十分な駆動力が得られるハイブリッド駆動式移動装置を提供することを目的としている。 【0007】 【課題を解決するための手段】前記課題を解決し、かつ目的を達成するために、この発明は、以下のように構成した。 【0008】請求項1に記載の発明は、『発電手段と、バッテリと、推進手段に連結される電動モータと、前記発電手段の出力電流を前記バッテリに供給可能とする第1の電力供給路と、前記バッテリからの出力電流を前記電動モータに供給可能とする第2の電力供給路と、前記電動モータの減速時に得られる回生電流により前記バッテリに充電する回生電流充電路と、前記バッテリの充電状態を検知する検知手段とを備え、前記バッテリの第1の許容充電量領域と、この第1の許容充電量領域の上限を越えた第2の許容充電量領域を設定し、前記回生電流値を前記第2の許容充電量領域内の充電容量により制御して充電することを特徴とするハイブリッド駆動式移動装置。』である。 【0009】この請求項1に記載の発明によれば、バッテリの第1の許容充電量領域と、この第1の許容充電量領域の上限を越えた第2の許容充電量領域を設定し、回生電流値を第2の許容充電量領域内の充電容量により制御して充電することで、バッテリの充電量の許容領域をより上限側に制御することが可能となり、バッテリの寿命を維持しつつ、充分な駆動力を得ることができる。また、バッテリの充電量の許容領域をより上限側に制御することで、急加速時、余裕のある放電出力を得ることができる。また、発電量を急激に増加しなくても良いので、改質装置を伴う燃料電池のように、時定数が大きい発電手段にも使用可能である。 【0010】請求項2に記載の発明は、『発電手段と、バッテリと、推進手段に連結される電動モータと、前記発電手段の出力電流を前記バッテリに供給可能とする第1の電力供給路と、前記バッテリからの出力電流を前記電動モータに供給可能とする第2の電力供給路と、前記電動モータの減速時に得られる回生電流により前記バッテリに充電する回生電流充電路と、前記バッテリの充電状態を検知する検知手段とを備え、前記バッテリの第1の許容充電量領域と、この第1の許容充電量領域の上限を越えた第2の許容充電量領域を設定し、前記第1の許容充電量領域の上限値未満では、回生電流を全て前記バッテリの充電に利用し、前記第2の許容充電量領域内では、回生電流値を前記バッテリの充電容量に応じて制御して充電を行い、第2の許容充電量領域を越える場合は、回生は行わず、発電手段のみによる充電とすることを特徴とするハイブリッド駆動式移動装置。』である。 【0011】この請求項2に記載の発明によれば、バッテリの第1の許容充電量領域と、この第1の許容充電量領域の上限を越えた第2の許容充電量領域を設定し、第1の許容充電量領域の上限値未満では、回生電流を全て前記バッテリの充電に利用し、第2の許容充電量領域内では、回生電流値をバッテリの充電容量に応じて制御して充電を行い、第2の許容充電量領域を越える場合は、回生は行わず、発電手段のみによる充電とすることで、バッテリの充電量の許容領域をより上限側に制御することが可能となり、バッテリの寿命を維持しつつ、充分な駆動力を得ることができる。また、バッテリの充電量の許容領域をより上限側に制御することで、急加速時、余裕のある放電出力を得ることができる。また、発電量を急激に増加しなくても良いので、改質装置を伴う燃料電池のように、時定数が大きい発電手段にも使用可能である。 【0012】請求項3に記載の発明は、『前記回生電流充電路に過大電流防止手段を備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のハイブリッド駆動式移動装置。』である。 【0013】この請求項3に記載の発明によれば、回生電流充電路に過大電流防止手段を備えることで、負荷急減時の余剰出力により、バッテリが過充電、または高率充電となることがなく、バッテリの劣化を防止できる。また、バッテリは、負荷急増時も深放電となることがなく、劣化を防止できる。 【0014】 【発明の実施の形態】以下、この発明のハイブリッド駆動式移動装置の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。 【0015】図1はハイブリッド駆動式移動装置としての一つの事例であるハイブリッド駆動式の自動二輪車1の概略構成図である。自動二輪車1には、ハイブリッド駆動装置2が備えられている。ハイブリッド駆動装置2は、電動モータユニット3、変速機4、電動車両コントローラ5、バッテリユニット6及び燃料電池ユニット7を有している。燃料電池ユニット7は、シート8の後方で駆動輪9の上方位置に配置されている。シート8の前方で、操向輪11を操向するフロントフォーク12との間には、メタノールタンク13が配置されている。メタノールタンク13には、燃料注入キャップ14が設けられている。駆動輪9は自動二輪車を移動推進するための推進手段として機能する。 【0016】燃料電池ユニット7の燃料電池とバッテリユニット6のバッテリとによるハイブリッド式により電動モータユニット3の電動モータを駆動し、変速機4を介して駆動輪9を回転させる。 【0017】図2は自動二輪車1に搭載される動力伝達系、制御系の全体の概略構成図である。自動二輪車1には、メインスイッチSW1、シート8、スタンド20、フットレスト21、アクセルグリップ22、ブレーキ23、表示装置24、灯火器やウインカ等のランプユニット25、ユーザ入力装置26、不揮発性メモリ27、タイマ28が備えられ、さらに電動モータユニット3、変速機4、電動車両コントローラ5、バッテリユニット6及び燃料電池ユニット7が備えられている。 【0018】メインスイッチSW1からON/OFF信号が電動車両コントローラ5へ送られ、電動車両が駆動される。またシート8、スタンド20、フットレスト21及びブレーキ23には、それぞれセンサS1〜S4が設けられ、このセンサS1〜S4からON/OFF信号が電動車両コントローラ5へ送られ、それぞれの動作状態が検知される。 【0019】アクセルグリップ22は出力設定手段を構成し、このアクセルグリップ22にはアクセル開度センサS5が設けられ、ユーザのグリップ操作によりアクセル開度センサS5からアクセル開度信号が電動車両コントローラ5へ送られる。アクセル開度に応じて電動モータの制御が行なわれる。電動車両コントローラ5は、アクセルグリップ22により構成される出力設定手段の出力設定値に基づき電動モータの出力を制御する制御手段を構成する。 【0020】ユーザ入力装置26からユーザは、種々のデータを電動車両コントローラ5へ入力でき、例えば車両の運転特性等を変更することができる。また不揮発性メモリ27及びタイマ28と電動車両コントローラ5との間でデータの授受が行なわれ、車両運転停止時にその時の運転状態情報を不揮発性メモリ27に記憶し、運転開始時に記憶されている運転状態情報を電動車両コントローラ5に読み込み制御する。 【0021】表示装置24は、電動車両コントローラ5から表示ON/OFF信号により駆動され、表示装置24には電動車両の運転状態が表示される。灯火器やウインカ等のランプユニット25は、DC/DC変換器25a、灯火器やウインカ等のランプ25bから構成される。電動車両コントローラ5から起動ON/OFF信号によりDC/DC変換器25aを駆動してランプ25bを点灯する。 【0022】電動モータユニット3には、モータドライバ30、駆動輪に連結される電動モータ31、エンコーダ32、回生電流センサS11及び回生エネルギ制御手段33が備えられている。電動車両コントローラ5からのデューティ信号によりモータドライバ30が電動モータ31を制御し、この電動モータ31の出力により駆動輪9が駆動される。電動モータ31の磁極位置及び回転数をエンコーダ32が検出する。エンコーダ32からモータ回転数情報が電動車両コントローラ5へ送られる。電動モータ31の出力は変速機4により変速して駆動輪9を駆動し、変速機4は電動車両コントローラ5からの変速命令信号により制御される。電動モータ31にはモータ電圧センサまたはモータ電流センサ7が設けられ、このモータ電圧またはモータ電流の情報を電動車両コントローラ5へ送る。 【0023】バッテリユニット6には、バッテリ60、バッテリコントローラ61及びバッテリリレー62が備えられ、燃料電池ユニット7には、発電手段を構成する燃料電池70、燃料電池コントローラ71、逆流防止素子72及び燃料電池リレー73が備えられる。燃料電池70の出力電流をバッテリ60に供給可能とする第1の電力供給路L1と、バッテリ60からの出力電流を電動モータ31に供給可能とする第2の電力供給路L2とが備えられ、電力調整部80を介して電力が供給される。 【0024】バッテリコントローラ61には、バッテリ60の充電状態を検知する検知手段が備えられ、この検知手段はバッテリ温度センサS12、バッテリ電圧センサS13、バッテリ電流センサS14から構成され、これらの情報が電動車両コントローラ5へ入力される。バッテリリレー62は電動車両コントローラ5からのON/OFF信号により作動して第2の電力供給路L2からの電力供給を制御する。 【0025】燃料電池コントローラ71へ電動車両コントローラ5から通信データが送られ、これにより燃料電池コントローラ71が燃料電池70を制御する。燃料電池コントローラ71には、燃料電池70の状態を検知する検知手段が備えられ、この検知手段は各種温度センサS21、燃料電池電圧センサS22、燃料電池電流センサS23から構成され、これらの情報が電動車両コントローラ5へ入力される。燃料電池リレー73は電動車両コントローラ5からのON/OFF信号により作動して第1の電力供給路L1からの電力供給を制御する。 【0026】図3は燃料電池ユニットの実施例を示す構成図である。 【0027】この実施の形態の燃料電池ユニット7は、メタノールタンク102、改質装置103、シフトコンバータ104、選択酸化反応器105、燃料電池70、水分回収熱交換器107、水タンク108及び燃料電池コントローラ71等から構成され、これらの構成部品は一つのケーシング7aの内に収容されている。ケーシング7aには、換気口7bが開口している。 【0028】燃料電池コントローラ71は、バルブ、ポンプ、ファン等の各機器及びセンサと接続されている。改質装置103、シフトコンバータ104、選択酸化反応器105、燃料電池70の各部には温度センサTr、Tb、Ts、Tp、Tc、Taが備えられ、これらの温度検出により各部が燃料電池コントローラ71によって適正温度に制御される。 【0029】改質装置103には、加熱器110、蒸発器111、触媒層112等が備えられている。加熱器110には、温度センサTbの温度検出によりバーナーポンプ113が駆動されてメタノールタンク102からメタノールが供給され、またバーナーファン114の駆動で取入口200からケーシング7a内の空気が供給され、これらで燃焼されて蒸発器111を加熱する。蒸発器111には、メタノールポンプ115の駆動でメタノールタンク102から供給されるメタノールと、また水ポンプ116の駆動で水タンク108から供給される水が混合して供給される。加熱器110により蒸発器111を加熱してメタノールと水の混合燃料を気化し、この蒸発器111で気化した燃料を触媒層112に供給する。 【0030】この改質装置103により、原料を改質して水素を製造し、温度センサTrの温度検出により得られた水素をシフトコンバータ104、選択酸化反応器105を介して燃料電池70に供給する。改質装置103とシフトコンバータ104との間には、バッファタンク117及び切換弁117a、117bが設けられ、この切換弁117a、117bの作動で水素が改質装置103の加熱器110に戻される。シフトコンバータ104は温度センサTsの温度検出により冷却用空気ファン118で冷却される。シフトコンバータ104と選択酸化反応器105との間には、バッファタンク124及び切換弁124a、124bが設けられ、この切換弁124a、124bの作動で水素が改質装置の加熱器110に戻される。 【0031】シフトコンバータ104から送られる水素に、反応用空気ポンプ119の駆動で供給される空気を混合して選択酸化反応器105に供給される。選択酸化反応器105は温度センサTpの温度検出により冷却用空気ファン120で導かれる取入口200からの空気によって冷却される。選択酸化反応器105と燃料電池70との間には、バッファタンク121及び切換弁121a、121bが設けられ、この切換弁121a、121bの作動で水素が改質装置103の加熱器110に戻される。 【0032】燃料電池70には、冷却加湿ポンプ122の駆動で水タンク108から水が供給され、また温度センサTcの温度検出により加圧空気ポンプ123の駆動で水分回収熱交換器107から取入口200からケーシング7aの内の空気が供給され、これらの水、空気及び水素から燃料電池70で発電を行う。燃料電池70で用いられた水及び発電により生成した水は、水分回収熱交換器107で熱交換で水を得て水タンク108に戻される。また、燃料電池70で発電のために用いられた水素の余剰分は、改質装置103の加熱器110に戻される。 【0033】図中201aは、改質装置103内の加熱器110での燃焼排ガスと、選択酸化反応器105を冷却するために用いられた空気とをケーシング7aの外に導くための排ガス排出路であり、201bは燃料電池70で発電に供されなかった余剰空気の排出路である。 【0034】燃料電池ユニット7では、加熱器110によって蒸発器111を加熱し、この蒸発器111で気化した原料を触媒層112に供給するようにした改質装置103により、原料を改質して水素を製造し、得られた水素をシフトコンバータ104及び選択酸化反応器105を介して燃料電池70に供給して発電を行う。 【0035】燃料電池70の出力は、逆流防止素子72を介して電力調整部80に接続され、この電力調整部80はバッテリ60と電動モータ31と接続される。 【0036】電動車両コントローラ5は、バッテリ60の第1の許容充電領域と、この第1の許容充電領域内において、同域内の上限寄りに第2の許容充電領域を設定する。 【0037】請求項1に記載の発明では、回生エネルギ制御手段33を備えており、この回生エネルギ制御手段33は、図4に示すように、バッテリ60の第1の許容充電量領域D1と、この第1の許容充電量領域の上限を越えた第2の許容充電量領域D2と、第2の許容充電量領域D2の上限を越えた第3の許容充電量領域D3を設定し、電動モータ31の減速時に得られる回生電流によりバッテリ60に充電する回生電流充電路L3の回生電流値を第2の許容充電量領域D2内の充電容量により制御して充電する。 【0038】請求項2に記載の発明では、第1の許容充電量領域D1の上限値未満では、電動モータ31の減速時に得られる回生電流によりバッテリ60に充電する回生電流充電路L3の回生電流を全てバッテリの充電に利用し、第2の許容充電量領域D2内では、回生電流値をバッテリ60の充電容量に応じて制御して充電を行い、第2の許容充電量領域D2を越える場合の第3の許容充電量領域D3では、回生は行わず、燃料電池70の発電手段のみによる充電を行なう。 【0039】図5は回生エネルギ制御のフローチャートである。ステップaにおいて、電動モータ31の減速時に回生電流センサS11の電流値に基づき回生電流が生じているか否かの判断を行なう。回生電流が生じている場合には、ステップbでバッテリ60の充電状態を検知する検知手段から得られる充電状態によりバッテリ充電量が目標上限値未満か否かの判断を行ない、バッテリ充電量が目標上限値未満でない場合、即ち第2の許容充電量領域D2を越えるとステップcへ移行し、回生電流による充電を行なわない。即ち、第2の許容充電量領域D2を越える第3の許容充電量領域D3では、回生は行わず、燃料電池70の発電手段のみによる充電を行なう。 【0040】ステップbにおいて、バッテリ充電量が目標上限値未満の場合には、ステップdにおいて、バッテリ充電量が目標下限値未満か否かの判断を行ない、バッテリ充電量が目標下限値未満でない場合、即ち第2の許容充電量領域D2の場合にはステップeで回生電流値を第2の許容充電量領域D2内の充電容量により制御して充電する。 【0041】ステップdにおいて、バッテリ充電量が目標下限値未満でない場合、即ち第1の許容充電量領域D1の場合にはステップfへ移行し、回生電流充電路の回生電流を全てバッテリの充電に利用する。 【0042】このようにバッテリ60の第1の許容充電量領域D1と、この第1の許容充電領域D1の上限を越えた第2の許容充電量領域D2を設定し、第1の許容充電量領域D1の上限値未満では、回生電流を全てバッテリ60の充電に利用し、第2の許容充電量領域D2内では、回生電流値をバッテリ60の充電容量に応じて制御して充電を行い、第2の許容充電量領域D2を越え、即ち第3の許容充電量領域D3では、回生は行わず、発電手段のみによる充電とすることで、バッテリ60の充電量の許容領域をより上限側に制御することが可能となり、バッテリ60の寿命を維持しつつ、充分な駆動力を得ることができる。また、バッテリ60の充電量の許容領域をより上限側に制御することで、急加速時、余裕のある放電出力を得ることができる。また、発電量を急激に増加しなくても良いので、改質装置を伴う燃料電池のように、時定数が大きい発電手段にも使用可能である。 【0043】また、請求項3に記載の発明では、回生電流充電路L3にキャパシタ等の過大電流防止手段33aを備える。このように回生電流充電路L3に過大電流防止手段33aを備えることで、負荷急減時の余剰出力により、バッテリ60が過充電、または高率充電となることがなく、バッテリ60の劣化を防止できる。また、バッテリ60は、負荷急増時も深放電となることがなく、劣化を防止できる。 【0044】図6は電動車両コントローラ5により実施される制御のフローチャートである。メインスイッチSW1をONするとバッテリ60が接続され、初期化を行ない(ステップa1)、不揮発性メモリ27からの電動車両の過去の運転情報の読み込みを行ない(ステップa2)、さらにバッテリ60の容量管理を行なう(ステップa3)。 【0045】ステップa4でタイマ28の管理を行ない、所定時間後にメインスイッチSW1の状態を判断し(ステップa5)、ONの場合にはシート8、スタンド20、フットレスト21及びブレーキ23のセンサS1〜S4からON信号の入力、またユーザのグリップ操作によりアクセル開度センサS5からのアクセル開度信号の入力、エンコーダ32からのモータ回転数情報の入力、ユーザ入力装置26からの種々のデータの入力を行ない電動車両の運転が行なわれる(ステップa6)。 【0046】ステップa7において、電動モータ31を駆動し回生電流の入力により、回生エネルギー制御を行ない(ステップa8)、ユーザの予約イベントの登録を行なう(ステップa9)。またステップa5において、メインスイッチSW1がOFFの場合に充電の要否を判断し、充電不要の状態の場合ステップa23へ移行し、充電が必要な場合にはステップa11へ移行する。 【0047】ユーザの予約イベントの登録した後、また充電が必要な場合には、ステップa11でバッテリ温度センサS12、バッテリ電圧センサS13、バッテリ電流センサS14から情報が入力され、ステップa12で燃料電池70の発電量の計算を行ない、発電命令を送信し燃料電池70を発電させる。ステップa13では、モータ電圧またはモータ電流の情報が入力され、電動車両の負荷の記録更新を行ない(ステップa14)、ステップa15へ移行する。 【0048】ステップa15では、バッテリ60の容量管理を行ない、ステップa4での入力情報から乗車チェックの判断を行ない(ステップa16)、乗車の場合には燃料電池70の異常の判断を行ない(ステップa17)、異常がない場合には燃料電池リレー73をONする(ステップa18)。さらに、バッテリ60の異常の判断を行ない(ステップa19)、異常がない場合にはバッテリリレー62をONし(ステップa20)、電動モータ31の出力値を計算し、さらにこの指令値を計算し(ステップa21)、デューティ出力を行ない電動モータ31を駆動する(ステップa22)。 【0049】ステップa23で電動車両を停止し、メインスイッチSW1をOFFしてシステムが終了か否かの判断を行ない、システムが終了の場合には不揮発性メモリ27に終了時の電動車両の運転状態の情報を書込み終了し、システムが終了していない場合にはステップa3へ移行する。 【0050】ステップa16で下車した場合には、燃料電池リレー73とバッテリリレー62の両方をOFFし(ステップa25)、ステップa21へ移行する。またステップa17で燃料電池70が異常の場合には燃料電池リレー73をOFFし(ステップa26)、ステップa19へ移行し、バッテリ60の異常の判断を行ない(ステップa19)、バッテリ60が異常の場合にはバッテリリレー62をOFFし(ステップa27)、ステップa21へ移行する。 【0051】図7は燃料電池のフローチャートである。メインスイッチSW1がONして電源がONされると、初期化を行ない(ステップb1)、電動車両から発電指令受信か否かの判断を行ない(ステップb2)、発電指令を受信した場合には燃料電池70の起動処理を行なう(ステップb3)。 【0052】ステップb4で燃料電池70の電力供給が可能か否かの判断を行ない、電力供給が可能でない場合には温度制御を行ない(ステップb5)、燃料電池70の各部の温度センサTr、Tb、Ts、Tp、Tc、Taからの温度情報を入力し(ステップb6)、温度制御を行なう(ステップb7)。ステップb8において、電動車両から発電指令受信継続か否かの判断を行ない、発電指令継続の場合にはステップb4へ移行する。 【0053】発電指令受信が途絶し発電停止の場合には、燃料電池70の駆動処理を終了し(ステップb9)、システムが終了か否かの判断を行ない(ステップb10)、システムが終了の場合には終了し、終了しない場合にはステップb2へ移行する。 【0054】ステップb4において、電力供給が可能な場合には電動車両より発電データの受信を行なう(ステップb11)。ステップb12で受信データが発電停止の場合にはステップb9へ移行し、また発電指令、発電量のデータが受信されると、燃料電池の発電処理を行ない(ステップb16)、ステップb11へ移行する。 【0055】ステップb12において、受信異常の場合には異常時間を計測し(ステップb13)、ステップb14で異常時間が所定時間が経過すると異常表示を行ない(ステップb15)、ステップb9へ移行する。 【0056】上記の実施の形態においては、ハイブリッド駆動式移動装置として自動二輪車を取り上げたが、3輪あるいは4輪の自動車においても同様に上記の実施の形態の動力伝達系、制御系のシステム及び制御ソフトの適用が可能である。同様に変速機4の替わりに前後進切換装置、駆動輪9の替わりに、推進プロペラを搭載する小型船舶にも上記の実施の形態の動力伝達系、制御系のシステム及び制御ソフトの適用が可能である。 【0057】 【発明の効果】前記したように、請求項1に記載の発明では、バッテリの第1の許容充電量領域と、この第1の許容充電量領域の上限を越えた第2の許容充電量領域を設定し、回生電流値を第2の許容充電量領域内の充電容量により制御して充電することで、バッテリの充電量の許容領域をより上限側に制御することが可能となり、バッテリの寿命を維持しつつ、充分な駆動力を得ることができる。また、バッテリの充電量の許容領域をより上限側に制御することで、急加速時、余裕のある放電出力を得ることができる。また、発電量を急激に増加しなくても良いので、改質装置を伴う燃料電池のように、時定数が大きい発電手段にも使用可能である。 【0058】請求項2に記載の発明では、バッテリの第1の許容充電量領域と、この第1の許容充電量領域の上限を越えた第2の許容充電量領域を設定し、第1の許容充電量領域の上限値未満では、回生電流を全て前記バッテリの充電に利用し、第2の許容充電量領域内では、回生電流値をバッテリの充電容量に応じて制御して充電を行い、第2の許容充電量領域を越える場合は、回生は行わず、発電手段のみによる充電とすることで、バッテリの充電量の許容領域をより上限側に制御することが可能となり、バッテリの寿命を維持しつつ、充分な駆動力を得ることができる。また、バッテリの充電量の許容領域をより上限側に制御することで、急加速時、余裕のある放電出力を得ることができる。また、発電量を急激に増加しなくても良いので、改質装置を伴う燃料電池のように、時定数が大きい発電手段にも使用可能である。 【0059】請求項3に記載の発明では、回生電流充電路に過大電流防止手段を備えることで、負荷急減時の余剰出力により、バッテリが過充電、または高率充電となることがなく、バッテリの劣化を防止できる。また、バッテリは、負荷急増時も深放電となることがなく、劣化を防止できる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000010076 【氏名又は名称】ヤマハ発動機株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年10月25日(1999.10.25) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100081709 【弁理士】 【氏名又は名称】鶴若 俊雄
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| 【公開番号】 |
特開2001−128315(P2001−128315A) |
| 【公開日】 |
平成13年5月11日(2001.5.11) |
| 【出願番号】 |
特願平11−301952 |
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