| 【発明の名称】 |
ハイブリッド車両の制御装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】若城 輝男
【氏名】黒田 恵隆
【氏名】松原 篤
【氏名】北島 真一
【氏名】沖 秀行
【氏名】▲高橋▼ 秀幸
|
| 【要約】 |
【課題】車両の走行状態を運転者の意図に沿って適正化することで、燃費を向上させる。
【解決手段】ステップS351にてクルーズ発電量のマップ値CRSRGNMに補正係数KCRSRGNを乗算して得た値をクルーズ発電量CRSRGNに代入する。ステップS353にてクルーズ発電量CRSRGNにクルーズ発電量補正加算量CRGVELを加算して得た値を、新たなクルーズ発電量CRSRGNとする。ステップS361にて、クルーズ充電実施上限TH補正係数検索用スロットル開度#THCRCTNH/Lに、所定のクルーズ充電実施上限TH補正係数#KTHCRCTL/Hを対応させて、スロットル開度THの現在値THEMに応じて、クルーズ発電量CRSRGNを減量するためのクルーズ充電実施上限TH補正係数#KTHCRCTNを算出する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 車両の推進力を出力するエンジンと、車両の運転状態に応じてエンジンの出力を補助するモータと、前記エンジンの出力により前記モータを発電機として使用した際の発電エネルギー及び車両の減速時に前記モータの回生作動により得られる回生エネルギーを蓄電する蓄電装置と、前記車両の運転状態に応じて前記モータによる前記エンジンの出力補助の可否を判定する出力補助判定手段と、前記出力補助判定手段にて前記モータによる前記エンジンの出力補助を行なわないと判定した車両走行時に、前記モータによる発電量を設定して前記モータによる発電を行なう発電制御手段と、前記発電制御手段により設定された前記発電量に制限を行う発電量制限手段とを備えたことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。 【請求項2】 前記発電量制限手段は、スロットル開度に応じた制限を行うことを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド車両の制御装置。 【請求項3】 前記車両の運転状態に応じて前記発電制御手段により設定された前記発電量に補正を行う発電量補正手段を備え、前記発電量制限手段は、前記発電量の補正値に制限を行うことを特徴とする請求項2に記載のハイブリッド車両の制御装置。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、エンジン及びモータ駆動によるハイブリッド車両の制御装置に係るものであり、特に、クルーズ走行時でのモータによる充電量を、スロットル開度に応じて適正化することができるハイブリッド車両の制御装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来から、車両走行用の動力源としてエンジンの他にモータを備えたハイブリッド車両が知られている。このハイブリッド車両の一種に、モータをエンジンの出力を補助する補助駆動源として使用するパラレルハイブリッド車がある。このパラレルハイブリッド車は、例えば、加速時においてはモータによってエンジンを駆動補助し、減速時においては減速回生によってバッテリ等への充電を行なう等様々な制御を行い、バッテリの電気エネルギー(以下、残容量という)を確保して運転者の要求に対応できるようになっている(例えば、特開平7−123509号公報に示されている)。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来技術の一例によるハイブリッド車両の制御装置によれば、例えばモータは駆動せずハイブリッド車両がエンジンの駆動力で走行するクルーズモードにおいて、バッテリへの充電量の目標値が大きく設定されて、モータを発電機として使用する制御が優先されると、モータによるエンジンに対する出力補助の頻度が減少するために、運転者がアクセルペダルを踏み込む動作を行う場合が生じる。特に、登坂路におけるクルーズ走行時においては、モータを発電機として使用する制御が優先されると、車両の走行性が運転者の意図に反して悪化し、運転者がアクセルペダルを踏み込む頻度が増加する恐れがある。この場合、車両のドライバビリティーが悪化すると共に、燃料供給の停止頻度が減少して燃費が悪化してしまうという問題が生じる。本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、スロットル開度に応じてモータによる充電量を調整して車両の走行状態を運転者の意図に沿って適正化することで、燃費を向上させることが可能なハイブリッド車両の制御装置を提供することを目的とする。 【0004】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決して係る目的を達成するために、請求項1に記載の本発明のハイブリッド車両の制御装置は、車両の推進力を出力するエンジン(後述する実施の形態においてはエンジンE)と、車両の運転状態に応じてエンジンの出力を補助するモータ(後述する実施の形態においてはモータM)と、前記エンジンの出力により前記モータを発電機として使用した際の発電エネルギー及び車両の減速時に前記モータの回生作動により得られる回生エネルギーを蓄電する蓄電装置(後述する実施の形態においてはバッテリ22)と、前記車両の運転状態に応じて前記モータによる前記エンジンの出力補助の可否を判定する出力補助判定手段(後述する実施の形態においてはステップS122及びステップS135)と、前記出力補助判定手段にて前記モータによる前記エンジンの出力補助を行なわないと判定した車両走行時に、前記モータによる発電量(後述する実施の形態においてはクルーズ発電量CRSRGN)を設定して前記モータによる発電を行なう発電制御手段(後述する実施の形態においてはモータECU11)と、前記発電制御手段により設定された前記発電量に制限を行う発電量制限手段(後述する実施の形態においてはステップS362)とを備えたことを特徴とする。 【0005】上記構成のハイブリッド車両の制御装置によれば、例えばモータを発電機として使用する制御が優先されている場合であっても、発電量制限手段にて発電量に制限を行うことで、車両の走行状態を運転者の意図に沿って適正化することができ、例えば運転者がアクセルペダルの踏み込み動作を頻繁に行うことを防止して、燃費を向上させることが可能である。 【0006】さらに、請求項2に記載の本発明のハイブリッド車両の制御装置では、前記発電量制限手段は、スロットル開度(後述する実施の形態においてはスロットル開度THの現在値THEM)に応じた制限を行うことを特徴とする。上記構成のハイブリッド車両の制御装置によれば、スロットル開度が例えば所定の開度よりも大きくなった時点で運転者が車両の走行性を維持、又は向上させることを望んでいると判断して、スロットル開度の大きさに応じてモータによる発電量を制限することにより、必要に応じてモータによるエンジンの出力補助を行うことが可能となる。これにより、運転者がアクセルペダルの踏み込み動作を行う頻度を低減することができ、燃料供給の停止頻度が減少して燃費が悪化してしまうことを防止することができる。 【0007】さらに、請求項3に記載の本発明のハイブリッド車両の制御装置は、前記車両の運転状態に応じて前記発電制御手段により設定された前記発電量に補正を行う発電量補正手段(後述する実施の形態においてはステップS351及びステップS353)を備え、前記発電量制限手段は、前記発電量の補正値に制限を行うことを特徴とする。上記構成のハイブリッド車両の制御装置によれば、例えば蓄電装置の残容量や空調装置の作動状況や各種補機類での消費電流等に基づいて補正された発電量の補正値に対して制限を行うことができる。 【0008】 【発明の実施の形態】以下、本発明のハイブリッド車両の制御装置の一実施形態について添付図面を参照しながら説明する。図1は本発明の一実施形態によるハイブリッド車両の制御装置1を備えるハイブリッド車両10の構成図である。このハイブリッド車両10は、例えばパラレルハイブリッド車両をなすものであり、エンジンE及びモータMの両方の駆動力は、オートマチックトランスミッションあるいはマニュアルトランスミッションよりなるトランスミッションTを介して駆動輪たる前輪Wf,Wfに伝達される。また、ハイブリッド車両10の減速時に前輪Wf,Wf側からモータM側に駆動力が伝達されると、モータMは発電機として機能していわゆる回生制動力を発生し、車体の運動エネルギーを電気エネルギーとして回収する。 【0009】本実施の形態によるハイブリッド車両の制御装置1は、モータECU11と、FIECU12と、バッテリECU13と、CVTECU14とを備えて構成されている。モータMの駆動及び回生作動は、モータECU11からの制御指令を受けてパワードライブユニット21により行われる。パワードライブユニット21にはモータMと電気エネルギーの授受を行う高圧系のバッテリ22が接続されており、バッテリ22は、複数、例えば20個のセルを直列に接続したモジュールを1単位として更に複数、例えば10個のモジュールを直列に接続したものである。ハイブリッド車両10には各種補機類を駆動するための12ボルトの補助バッテリ23が搭載されており、この補助バッテリ23はバッテリ22にダウンバータ24を介して接続される。FIECU12により制御されるダウンバータ24は、バッテリ22の電圧を降圧して補助バッテリ23を充電する。 【0010】FIECU12は、モータECU11及びダウンバータ24に加えて、エンジンEへの燃料供給量を制御する燃料供給量制御手段31の作動と、スタータモータ32の作動の他、点火時期等の制御を行う。そのために、FIECU12には、トランスミッションTにおける駆動軸の回転数に基づいて車速Vを検出する車速センサS1からの信号と、エンジン回転数NEを検出するエンジン回転数センサS2からの信号と、トランスミッションTのシフトポジションを検出するシフトポジションセンサS3からの信号と、ブレーキペダル33の操作を検出するブレーキスイッチS4からの信号と、クラッチペダル34の操作を検出するクラッチスイッチS5からの信号と、スロットル開度THを検出するスロットル開度センサS6からの信号と、吸気管負圧PBを検出する吸気管負圧センサS7からの信号とが入力される。尚、バッテリECU13はバッテリ22を保護し、バッテリ22の残容量SOCを算出する。CVTECU14はCVTの制御を行う。 【0011】本実施の形態によるハイブリッド車両の制御装置1は上記構成を備えており、次に、ハイブリッド車両の制御装置1の動作について添付図面を参照しながら説明する。 【0012】<モータ動作モード判別>このハイブリッド車両10の制御モードには、「アイドル停止モード」、「アイドルモード」、「減速モード」、「加速モード」及び「クルーズモード」の各モードがある。以下に、図2及び図3のフローチャートに基づいて各モードを決定するモータ動作モード判別の処理について説明する。図2及び図3はモータ動作モード判定を示すフローチャートである。 【0013】ステップS001においてMT/CVT判定フラグF_ATのフラグ値が「1」であるか否かを判定する。判定結果が「NO」、つまりMT車であると判定された場合はステップS002に進む。ステップS001における判定結果が「YES」、つまりCVT車であると判定された場合はステップS010に進み、ここでCVT用インギア判定フラグF_ATNPのフラグ値が「1」であるか否かを判定する。ステップS010における判定結果が「NO」、つまりインギアであると判定された場合はステップS010Aに進み、スイッチバック中(シフトレバー操作中)であるか否かをスイッチバックフラグF_VSWBの状態によって判定する。判定の結果、スイッチバック中である場合はステップS022に進み、「アイドルモード」に移行して制御を終了する。アイドルモードでは、燃料カットに続く燃料供給が再開されてエンジンEがアイドル状態に維持される。また、アイドルモードでは、12ボルト系の消費電流が大きくなると、バッテリ22からこれを補うために電力が供給される。ステップS010Aにおける判定の結果、スイッチバック中でない場合はステップS004に進む。 【0014】また、ステップS010における判定結果が「YES」、つまりN,Pレンジであると判定された場合は、ステップS014に進みエンジン停止制御実施フラグF_FCMGのフラグ値が「1」であるか否かを判定する。ステップS014における判定結果が「NO」であると判定された場合はステップS022の「アイドルモード」に移行して制御を終了する。ステップS014においてフラグ値が「1」であると判定された場合はステップS023に進み、「アイドル停止モード」に移行して制御を終了する。アイドル停止モードでは、例えば車両の停止時等に一定の条件でエンジンEが停止される。 【0015】ステップS002においては、ニュートラルポジション判定フラグF_NSWのフラグ値が「1」であるか否かを判定する。ステップS002における判定結果が「YES」、つまりニュートラルポジションであると判定された場合は、ステップS014に進む。ステップS002における判定結果が「NO」、つまりインギアであると判定された場合は、ステップS003に進み、ここでクラッチ接続判定フラグF_CLSWのフラグ値が「1」であるか否かを判定する。判定結果が「YES」でありクラッチが「断」と判定された場合は、ステップS014に進む。ステップS003における判定結果が「NO」でありクラッチが「接」であると判定された場合は、ステップS004に進む。 【0016】ステップS004においてはIDLE判定フラグF_THIDLMGのフラグ値が「1」か否かを判定する。判定結果が「NO」、つまりスロットルが全閉であると判定された場合はステップS011に進む。ステップS004における判定結果が「YES」、つまりスロットルが全閉でないと判定された場合はステップS005に進み、モータMによりエンジンEの出力補助(以下において、モータアシストと呼ぶ)を行うか否かに関するモータアシスト判定フラグF_MASTのフラグ値が「1」であるか否かを判定する。ステップS005における判定結果が「NO」である場合はステップS011に進む。ステップS005における判定結果が「YES」である場合は、ステップS006に進む。 【0017】ステップS011においては、MT/CVT判定フラグF_ATのフラグ値が「1」であるか否かを判定する。判定結果が「NO」、つまりMT車であると判定された場合はステップS013に進む。ステップS011における判定結果が「YES」、つまりCVT車であると判定された場合はステップS012に進み、リバースポジション判定フラグF_ATPRのフラグ値が「1」であるか否かを判定する。判定結果が「YES」、つまりリバースポジションである場合は、ステップS022に進む。判定結果が「NO」、つまりリバースポジション以外であると判定された場合はステップS013に進む。 【0018】ステップS006においては、MT/CVT判定フラグF_ATのフラグ値が「1」であるか否かを判定する。判定結果が「NO」、つまりMT車であると判定された場合はステップS008において最終充電指令値REGENFが「0」以下か否かを判定し、「0」以下であると判定された場合はステップS009の「加速モード」に進み終了する。ステップS008において最終充電指令値REGENFが「0」より大きいと判定された場合は制御を終了する。この「加速モード」では12ボルト系の消費電流が大きくなるとエンジンEの駆動補助に使用されるはずの電力の一部がバッテリ22から12ボルト系の消費電力に持ち出される。 【0019】ステップS006における判定結果が「YES」、つまりCVT車であると判定された場合はステップS007に進み、ブレーキON判定フラグF_BKSWのフラグ値が「1」であるか否かを判定する。ステップS007における判定結果が「YES」、つまりブレーキを踏み込んでいると判定された場合はステップS013に進む。ステップS007における判定結果が「NO」、つまりブレーキを踏み込んでいないと判定された場合はステップS008に進む。 【0020】ステップS013においてはエンジン制御用車速VPが「0」か否かを判定する。判定結果が「YES」、つまりエンジン制御用車速VPが0であると判定された場合はステップS014に進む。ステップS013における判定結果が「NO」、つまりエンジン制御用車速VPが0でないと判定された場合はステップS015に進む。ステップS015においてはエンジン停止制御実施フラグF_FCMGのフラグ値が「1」であるか否かを判定する。ステップS015における判定結果が「NO」である場合はステップS016に進む。ステップS015においてフラグ値が「1」であると判定された場合はステップS023に進む。ステップS016においては、エンジン回転数NEとクルーズ/減速モード下限エンジン回転数#NERGNLxとを比較する。ここでクルーズ/減速モード下限エンジン回転数#NERGNLxにおける「x」は各ギアにおいて設定された値(ヒステリシスを含む)である。 【0021】ステップS016における判定の結果、エンジン回転数NE≦クルーズ/減速モード下限エンジン回転数#NERGNLx、つまり低回転側であると判定された場合は、ステップS014に進む。一方、ステップS016における判定の結果、エンジン回転数NE>クルーズ/減速モード下限エンジン回転数#NERGNLx、つまり高回転側であると判定された場合は、ステップS017に進む。ステップS017においてはブレーキON判定フラグF_BKSWのフラグ値が「1」であるか否かを判定する。ステップS017における判定結果が「YES」、つまりブレーキを踏み込んでいると判定された場合はステップS018に進む。ステップS017における判定結果が「NO」、つまりブレーキを踏み込んでいないと判定された場合はステップS019に進む。 【0022】ステップS018においてはIDLE判定フラグF_THIDLMGのフラグ値が「1」か否かを判定する。判定結果が「NO」、つまりスロットルが全閉であると判定された場合はステップS024の「減速モード」に進み制御を終了する。尚、減速モードではモータMによる回生制動が実行される。ステップS018における判定結果が「YES」、つまりスロットルが全閉でないと判定された場合はステップS019に進む。尚、この減速モードでは12ボルト系の消費電流が大きいとバッテリ22への回生電力の一部が12ボルト系の消費に当てられる。 【0023】ステップS019においてはフューエルカット実行フラグF_FCのフラグ値が「1」であるか否かを判定する。判定結果が「YES」、つまりフューエルカット中であると判定された場合はステップS024に進む。ステップS019の判定結果が「NO」である場合は、ステップS020に進み最終アシスト指令値ASTPWRFの減算処理を行ない、さらにステップS021において最終アシスト指令値ASTPWRFが「0」以下か否かを判定し、「0」以下であると判定された場合はステップS025の「クルーズモード」に移行する。このクルーズモードではモータMは駆動せずハイブリッド車両10はエンジンEの駆動力で走行する。ステップS021において最終アシスト指令値ASTPWRFが「0」より大きいと判定された場合は制御を終了する。 【0024】「バッテリ残容量SOCのゾーニング」次に、ハイブリッド車両10の各種制御モードに大きな影響を与えるバッテリ残容量SOCのゾーンニング(いわゆる残容量のゾーン分け)について説明する。バッテリの残容量の算出はバッテリECU13にておこなわれ、例えば、電圧、放電電流、温度等により算出される。 【0025】この一例を説明すると通常使用領域であるゾーンA(SOC40%からSOC80%ないし90%)を基本として、その下に暫定使用領域であるゾーンB(SOC20%からSOC40%)、更にその下に、過放電領域であるゾーンC(SOC0%からSOC20%)が区画されている。ゾーンAの上には過充電領域であるゾーンD(SOC80%ないし90%から100%)が設けられている。各ゾーンにおけるバッテリ残容量SOCの検出は、例えば、ゾーンA,Bでは電流値の積算で行い、ゾーンC,Dはバッテリの特性上電圧値等を検出することにより行われる。尚、各ゾーンA,B,C,Dの境界には、上限と下限に閾値を持たせてあり、かつ、この閾値はバッテリ残容量SOCの増加時と減少時とで異なるようにしてヒステリシスを設定してある。 【0026】「アシストトリガ判定」次に、アシストトリガ判定、具体的にはアシスト/クルーズのモードを領域により判定する動作について図4から図8を参照しながら説明する。図4及び図5はアシストトリガ判定のフローチャート図であり、図6はTHアシストモードとPBアシストモードの閾値を示すグラフ図であり、図7はPBアシストモードにおけるMT車の閾値のグラフ図であり、図8はPBアシストモードにおけるCVT車の閾値のグラフ図である。 【0027】先ず、図4に示すステップS100においてエネルギーストレージソーンCフラグF_ESZONECのフラグ値が「1」か否かを判定する。判定結果が「YES」、つまりバッテリ残容量SOCがゾーンCにあると判定された場合はステップS136において最終アシスト指令値ASTPWRFが0以下であるか否かを判定する。ステップS136における判定結果が「YES」、つまり最終アシスト指令値ASTPWRFが0以下であると判定された場合は、ステップS137においてクルーズ発電量減算係数KTRGRGNに1.0を代入し、ステップS122においてモータアシスト判定フラグF_MASTに「0」を代入してリターンする。 【0028】ステップS100及びステップS136における判定結果が「NO」の場合は次のステップS103でスロットルアシストトリガ補正値DTHASTの算出処理が行われる。その処理内容については後述する。次に、ステップS104で、スロットルアシストトリガテーブルからスロットルアシストトリガの基準となる閾値MTHASTNを検索する。このスロットルアシストトリガテーブルは、図6の実線MSASTNNで示すように、エンジン回転数NEに対して、モータアシストをするか否かの判定の基準となるスロットル開度THの閾値MTHASTNを定めたもので、複数、例えば20個のエンジン回転数NEの値NEAST1,…,NEAST20のそれぞれに応じて閾値MTHASTNが設定されている。 【0029】次のステップS105、ステップS106で、前記ステップS104で求められたスロットルアシストトリガの基準となる閾値MTHASTNに前述のステップS103で算出された補正値DTHASTを加えて、高スロットルアシストトリガ閾値MTHASTHを求めるとともに、この高スロットルアシストトリガ閾値MTHASTHからヒステリシスを設定するための差分#DMTHASTを引いて、低スロットルアシストトリガ閾値MTHASTLを求める。これら高低スロットルアシストトリガ閾値を、図6のスロットルアシストトリガテーブルの基準となる閾値MTHASTNに重ねて記載すると、破線MSASTNH,MSASTNLで示すようになる。 【0030】そして、ステップS107において、スロットル開度THの現在値THEMがステップS105、ステップS106で求めたスロットルアシストトリガ閾値MTHAST以上であるか否かが判断される。この場合のスロットルアシストトリガ閾値MTHASTは前述のヒステリシスを持った値であり、スロットル開度THが大きくなる方向にある場合は高スロットルアシストトリガ閾値MTHASTH、スロットル開度THが小さくなる方向にある場合は低スロットルアシストトリガ閾値MTHASTLがそれぞれ参照される。 【0031】このステップS107における判定結果が「YES」である場合、つまりスロットル開度THの現在値THEMがスロットルアシストトリガ閾値MTHAST(高低のヒステリシスを設定した閾値)以上である場合は、ステップS109に進み、判定結果が「NO」、つまりスロットル開度THの現在値THEMがスロットルアシストトリガ閾値MTHAST(高低のヒステリシスを設定した閾値)以上でない場合はステップS108に進む。ステップS109では、スロットルモータアシスト判定フラグF_MASTTHに「1」をセットし、一方ステップS108では、スロットルモータアシスト判定フラグF_MASTTHに「0」をセットする。 【0032】ここまでの処理は、スロットル開度THがモータアシストを要求する開度であるか否かの判断を行っているもので、ステップS107でスロットル開度THの現在値THEMがスロットルアシストトリガ閾値MTHAST以上と判断された場合には、スロットルモータアシスト判定フラグF_MASTTHを「1」にして、前述した「加速モード」においてこのフラグを読むことによりモータアシストが要求されていると判定される。 【0033】一方、ステップS108でスロットルモータアシスト判定フラグF_MASTTHに「0」がセットされるということは、スロットル開度THによるモータアシスト判定の領域でないことを示す。この実施形態では、アシストトリガの判定をスロットル開度THとエンジンの吸気管負圧PBとの両方で判定することとしており、スロットル開度THの現在値THEMが前記スロットルアシストトリガ閾値MTHAST以上である場合にスロットル開度THによるアシスト判定がなされ、このスロットルアシストトリガ閾値MTHASTを超えない領域においては後述の吸気管負圧PBによる判定がなされる。そして、ステップS109において、スロットルモータアシスト判定フラグF_MASTTHに「1」をセットした後、ステップS134に進み、クルーズ発電量減算係数KTRGRGNに「0」をセットし、次のステップS135でモータアシスト判定フラグF_MASTに「1」をセットしてリターンする。 【0034】一方、ステップS110においては、MT/CVT判定フラグF_ATのフラグ値が「1」であるか否かを判定する。判定結果が「NO」、つまりMT車であると判定された場合はステップS111に進む。ステップS110における判定結果が「YES」、つまりCVT車であると判定された場合はステップS123に進む。ステップS111においては、吸気管負圧アシストトリガ補正値DPBASTの算出処理が行われる。その処理内容については後述する。 【0035】次に、ステップS112で、吸気管負圧アシストトリガテーブルから吸気管負圧アシストトリガの低閾値MASTL及び高閾値MASTHを検索する。この吸気管負圧アシストトリガテーブルは、図7の2本の実線で示すように、エンジン回転数NEに対して、モータアシストするか否かの判定のための高吸気管負圧アシストトリガ閾値MASTHと、低吸気管負圧アシストトリガ閾値MASTLとを定めたもので、ステップS112の検索処理においては、吸気管負圧PBAの増加に応じて、あるいはエンジン回転数NEの減少に応じて図7の高閾値ラインMASTHを下から上に通過すると、モータアシスト判定フラグF_MASTを「0」から「1」にセットし、逆に吸気管負圧PBAの減少に応じて、あるいはエンジン回転数NEの増加に応じて低閾値ラインMASTLを上から下に通過すると、モータアシスト判定フラグF_MASTを「1」から「0」にセットするようになっている。尚、図7は各ギア毎に、またストイキ/リーンバーン毎に持ち替えを行っている。 【0036】そして、次のステップS113で、モータアシスト判定フラグF_MASTのフラグ値が「1」であるか否かを判定し、判定結果が「1」である場合はステップS114に、判定結果が「1」でない場合はステップS115に進む。そして、ステップS114においては、吸気管負圧アシストトリガ閾値MASTを、ステップS112で検索した吸気管負圧アシストトリガの低閾値MASTLとステップS111で算出された補正値DPBASTとを加えた値として算出し、ステップS116において、吸気管負圧の現在値PBAが、ステップS114で求めた吸気管負圧アシストトリガ閾値MAST以上か否かを判定する。判定結果が「YES」の場合は、ステップS134に進む。判定結果が「NO」の場合はステップS119に進む。 【0037】また、ステップS115においては、吸気管負圧アシストトリガ閾値MASTを、ステップS112で検索した吸気管負圧アシストトリガの高閾値MASTHとステップS111で算出された補正値DPBASTとを加えた値として算出し、ステップS116に進む。 【0038】次に、ステップS119においては、吸気管負圧アシストトリガ閾値MASTから、所定の吸気管負圧PBのデルタ値#DCRSPB(例えば100mmHg)を引くことで、最終吸気管負圧アシストトリガ下限閾値MASTFLを求める。次に、ステップS120において、最終吸気管負圧アシストトリガ下限閾値MASTFLと吸気管負圧アシストトリガ閾値MASTを吸気管負圧PBの現在値PBAで補間算出して、クルーズ発電量減算係数テーブル値KPBRGNを求め、ステップS121においてクルーズ発電量減算係数テーブル値KPBRGNをクルーズ発電量減算係数KTRGRGNに代入する。そして、ステップS122においてモータアシスト判定フラグF_MASTに「0」を代入してリターンする。 【0039】一方、上記ステップS110において、MT/CVT判定フラグF_ATのフラグ値の判定結果が「YES」、つまりCVT車であると判定された場合は、ステップS123に進み、吸気管負圧アシストトリガ補正値DPBASTTHの算出処理が行われる。その処理内容については後述する。 【0040】次に、ステップS124で、吸気管負圧アシストトリガテーブルから吸気管負圧アシストトリガの低閾値MASTTHL/高閾値MASTTHHを検索する。この吸気管負圧アシストトリガテーブルは、図8の2本の実線で示すように、エンジン制御用車速VPに対して、モータアシストするか否かの判定のための高吸気管負圧アシストトリガ閾値MASTTHHと、低吸気管負圧アシストトリガ閾値MASTTHLとを定めたもので、ステップS124の検索処理においては、スロッル開度THの増加に応じて、あるいはエンジン制御用車速VPの減少に応じて図8の高閾値ラインMASTTHHを下から上に通過すると、モータアシスト判定フラグF_MASTを「0」から「1」にセットし、逆にスロットル開度THの減少に応じて、あるいはエンジン制御用車速VPの増加に応じて低閾値ラインMASTTHLを上から下に通過すると、モータアシスト判定フラグF_MASTを「1」から「0」にセットするようになっている。尚、図8はストイキ/リーンバーン毎に持ち替えを行っている。 【0041】そして、次のステップS125で、モータアシスト判定フラグF_MASTのフラグ値が「1」であるか否かを判定し、判定結果が「1」である場合はステップS126に進み、判定結果が「1」でない場合はステップS127に進む。そして、ステップS126においては、吸気管負圧アシストトリガ閾値MASTTHを、ステップS124で検索した吸気管負圧アシストトリガの低閾値MASTTHLとステップS123で算出された補正値DPBASTTHとを加えた値として算出する。次に、ステップS128において、スロットル開度THの現在値THEMが、ステップS126で求めた吸気管負圧アシストトリガ閾値MASTTH以上か否かを判定する。判定結果が「YES」の場合は、ステップS134に進む。判定結果が「NO」の場合は、ステップS131に進む。 【0042】また、ステップS127においては、吸気管負圧アシストトリガ閾値MASTTHを、ステップS124で検索した吸気管負圧アシストトリガの高閾値MASTTHHとステップS123で算出された補正値DPBASTTHとを加えた値として算出し、ステップS128に進む。次に、ステップS131においては、吸気管負圧アシストトリガ閾値MASTTHから、所定のスロットル開度THのデルタ値#DCRSTHVを引くことで、最終吸気管負圧アシストトリガ下限閾値MASTTHFLを求める。次に、ステップS132において、最終吸気管負圧アシストトリガ下限閾値MASTTHFLと吸気管負圧アシストトリガ閾値MASTTHをスロットル開度THの現在値THEMで補間算出して、クルーズ発電量減算係数テーブル値KPBRGTHを求め、ステップS133においてクルーズ発電量減算係数テーブル値KPBRGTHをクルーズ発電量減算係数KTRGRGNに代入する。そして、ステップS122においてモータアシスト判定フラグF_MASTに「0」を代入してリターンする。 【0043】「THアシストトリガ補正」次に、前記ステップS103におけるスロットルアシストトリガ補正算出の処理について、図9を参照しながら説明する。図9はスロットルアシストトリガ補正算出のフローチャート図である。先ず、図9に示すステップS150において、エアコンクラッチONフラグF_HMASTが「1」か否かを判定する。判定結果が「YES」、つまりエアコンクラッチがONとなっている場合はステップS151においてエアコン補正値DTHAACに所定値#DTHAAC(例えば、20deg)を代入してステップS153に進む。 【0044】ステップS150における判定結果が「NO」、つまりエアコンクラッチがOFFとなっている場合は、エアコン補正値DTHAACに「0」を代入してステップS153に進む。これによりモータアシストの閾値の持ち上げがなされる。ステップS153においては、大気圧(PA)に応じて高地から低地に行くほど小さくなるように設定された大気圧補正値DTHAPAをテーブル検索する。 【0045】次に、ステップS154で大電流フラグF_VELMAHが「1」か否かを判定する。尚、この大電流フラグの設定については後述する。12ボルト系の消費電流が大きいときにはアシストトリガの閾値を持ち上げることで、加速モードの頻度を低下させクルーズモードの頻度を高めてバッテリ残容量SOCの低下を防止することができる。ステップS154における判定の結果、大電流が流れている場合は、ステップS155において、エンジン回転数NEの増加に伴って減少するように設定された大電流補正値DTHVELをテーブル検索してステップS157に進む。ステップS154における判定の結果、大電流が流れていないと判定された場合は、ステップS156において大電流補正値DTHVELに「0」をセットしてステップS157に進む。 【0046】次に、ステップS157においてエンジン制御用車速VPの増加に伴って減少するように設定されたスロットルアシストトリガ負荷補正量車速補正係数KVDTHASTをテーブル検索により求める。これにより低車速時になるほどアシストトリガ閾値の持ち上げ量が増加する。そして、次のステップS158において、ステップS151またはステップS152で求めたエアコン補正値DTHAACと、ステップS153で求めた大気圧補正値DTHAPAと、ステップS155またはステップS156で求めた大電流補正値DTHVELと、ステップS157で求めたスロットルアシストトリガ負荷補正量車速補正係数KVDTHASTとからスロットルアシストトリガ補正値DTHASTを求めて制御を終了する。 【0047】「PBアシストトリガ補正(MT)」次に、前記ステップS111における吸気管負圧アシストトリガ補正の処理について、図10及び図11を参照しながら説明する。図10はPBアシストトリガ補正(MT車)のフローチャート図であり、図11は大電流判定フラグを設定するフローチャート図である。 【0048】先ず、図10に示すステップS161において、エアコンクラッチONフラグF_HMASTが「1」か否かを判定する。判定結果が「YES」、つまりエアコンクラッチがONとなっている場合はステップS163においてエアコン補正値DPBAACに所定値#DPBAACを代入してステップS164に進む。ステップS161における判定結果が「NO」、つまりエアコンクラッチがOFFとなっている場合は、ステップS162でエアコン補正値DPBAACに「0」を代入してステップS164に進む。これによりモータアシストの閾値の持ち上げがなされる。 【0049】ステップS164においては、大気圧に応じて高地から低地に行くほど小さくなるように設定された大気圧補正値DPBAPAをテーブル検索する。次に、ステップS165で大電流フラグF_VELMAHが「1」か否かを判定する。尚、この大電流フラグの設定については後述する。前述したステップS154における説明と同様に12ボルト系の消費電流が大きいときにはアシストトリガの閾値を持ち上げる必要があるからである。ステップS165における判定の結果、大電流が流れている場合は、ステップS166において、エンジン回転数NEの増加に伴って減少するように設定された大電流補正値DPBVELをテーブル検索により求めてステップS168に進む。ステップS165における判定の結果、大電流が流れていない場合は、ステップS167において大電流補正値DPBVELに「0」をセットしてステップS168に進む。 【0050】次に、ステップS168において、エンジン制御用車速VPの増加に伴って減少するように設定された吸気管負圧アシストトリガ負荷補正量車速補正係数KVDPBASTをテーブル検索により求める。そして、次のステップS169において、ステップS162またはステップS163で求めたエアコン補正値DPBAACと、ステップS164で求めた大気圧補正値DPBAPAと、ステップS166またはステップS167で求めた大電流補正値DPBVELと、ステップS168で求めた吸気管負圧アシストトリガ負荷補正量車速補正係数KVDPBASTとから吸気管負圧アシストトリガ補正値DPBASTを求めて制御を終了する。 【0051】ここで、図11にて示す大電流フラグの設定を行うフローチャートについて説明する。ステップS180において、所定値#VELMAH(例えば、20A)より平均消費電流VELAVEが大きいか否かを判定する。判定結果が「YES」、つまり大電流が流れたと判定された場合は、ステップS182においてディレータイマTELMAが「0」か否かを判定し、「0」である場合はステップS184において大電流フラグF_VELMAHに「1」をセットして制御を終了する。ステップS182における判定の結果ディレータイマTELMAが「0」ではないと判定された場合はステップS183に進む。ステップS180における判定結果が「NO」、つまり大電流は流れていないと判定された場合は、ステップS181においてディレータイマTELMAに所定値#TMELMA(例えば、30秒)をセットし、ステップS183に進む。ステップS183では大電流フラグF_VELMAHに「0」をセットして制御を終了する。ここにおける大電流フラグF_VELMAHが前記ステップS154、ステップS165及び後述するステップS194において判定される。ここで、上記12ボルト系の消費電流が大である状態がディレータイマTELMAタイマにより一定時間続いた場合に限定しているため、例えばパワーウインドの昇降や、ストップランプの点灯、等の一時的に消費電流が増大した場合は除外されている。 【0052】「PBアシストトリガ補正(CVT)」次に、前記ステップS123における吸気管負圧アシストトリガ補正算出の処理について添付図面を参照しながら説明する。図12はPBアシストトリガ補正(CVT車)のフローチャート図である。先ず、図12に示すステップS190において、エアコンクラッチONフラグF_HMASTが「1」か否かを判定する。判定結果が「YES」、つまりエアコンクラッチがONとなっている場合はステップS191においてエアコン補正値DPBAACTHに所定値#DPBAACTHを代入してステップS193に進む。 【0053】ステップS190における判定結果が「NO」、つまりエアコンクラッチがOFFとなっている場合は、ステップS192でエアコン補正値DPBAACTHに「0」を代入してステップS193に進む。これによりモータアシストの閾値の持ち上げがなされる。ステップS193においては、大気圧に応じて高地から低地に行くほど下がるように設定されたた大気圧補正値DPBAPATHをテーブル検索する。 【0054】次に、ステップS194で大電流フラグF_VELMAHが「1」か否かを判定する。上述と同様の理由で12ボルト系の消費電流が大きいときにはアシストトリガの閾値を持ち上げる必要があるからである。ステップS194における判定の結果、大電流が流れている場合は、ステップS195において、エンジン制御用車速VPの増加に伴って減少するように設定された大電流補正値DPBVELTHをテーブル検索により求めてステップS197に進む。ステップS194における判定の結果、大電流が流れていない場合は、ステップS196において大電流補正値DPBVELTHに「0」をセットしてステップS197に進む【0055】次に、ステップS197においてエンジン制御用車速VPに応じた吸気管負圧アシストトリガ負荷補正量車速補正係数KVDPBASTをテーブル検索により求める。尚、前述と同様にエンジン制御用車速VPが大きいほど吸気管負圧アシストトリガ負荷補正量車速補正係数KVDPBASTは小さくなっている。そして、次のステップS198において、ステップS191またはステップS192で求めたエアコン補正値DPBAACTHと、ステップS193で求めた大気圧補正値DPBAPATHと、ステップS195またはステップS196で求めた大電流補正値DPBVELTHと、ステップS197で求めた吸気管負圧アシストトリガ負荷補正量車速補正係数KVDPBASTとから吸気管負圧アシストトリガ補正値DPBASTTHを求めて制御を終了する。 【0056】「クルーズモード」次に、クルーズモードについて添付図面を参照しながら説明する。に基づいて説明する。図13はクルーズモードのフローチャート図であり、図14及び図15はクルーズ発電量の算出を行なうフローチャート図であり、図16はクルーズ充電モードの処理を示すフローチャートであり、図17はクルーズ発電量係数#KVCRSRGを求めるグラフ図であり、図18はクルーズ発電量係数#CRGVELNを求めるグラフ図であり、図19はクルーズ発電量係数#KPACRSRNを求めるグラフ図である。 【0057】先ず、図13に示すステップS250においては後述する図14、図15のクルーズ発電量算出処理がなされる。そして、ステップS251に進み、徐々加減算タイマTCRSRGNが0か否かを判定し、判定結果が「NO」の場合は、ステップS259において最終クルーズ発電量CRSRGNFを最終充電指令値REGENFにセットし、ステップS260において最終アシスト指令値ASTWRFに「0」をセットして制御を終了する。 【0058】ステップS251における判定結果が「YES」である場合は、ステップS252において、徐々加減算タイマTCRSRGNに所定値#TMCRSRGNをセットしてステップS253に進む。ステップS253においてはクルーズ発電量CRSRGNが最終クルーズ発電量CRSRGNF以上か否かを判定する。ステップS253における判定結果が「YES」である場合は、ステップS257において最終クルーズ発電量CRSRGNFに徐々加算量#DCRSRGNPを加えてゆき、ステップS258において再度、クルーズ発電量CRSRGNが最終クルーズ発電量CRSRGNF以上であるか否かを判定する。ステップS258における判定の結果、クルーズ発電量CRSRGNが最終クルーズ発電量CRSRGNF以上となった場合はステップS259に進む。 【0059】ステップS258における判定の結果、クルーズ発電量CRSRGNが最終クルーズ発電量CRSRGNFよりも小さい場合は、ステップS256に進み、ここでクルーズ発電量CRSRGNを最終クルーズ発電量CRSRGNFに代入してステップS259に進む。ステップS253における判定結果が「NO」である場合は、ステップS254において最終クルーズ発電量CRSRGNFから徐々減算量#DCRSRGNMを減算してゆき、ステップS255において、最終クルーズ発電量CRSRGNFがクルーズ発電量CRSRGN以上であるか否かを判定する。ステップS255における判定の結果、クルーズ発電量CRSRGNが最終クルーズ発電量CRSRGNFより大きくなった場合はステップS256に進む。ステップS255における判定の結果、最終クルーズ発電量CRSRGNFがクルーズ発電量CRSRGN以上となった場合はステップS259に進む。したがって、ステップS251以降の処理により、発電量の急変をなくしてクルーズ発電モードにスムーズに移行することができる。 【0060】次に、図13のステップS250におけるクルーズ発電量算出のフローチャートについて図14及び図15を参照しながら説明する。ステップS300においてクルーズ発電量CRSRGNMをマップ検索する。このマップはエンジン回転数NE、吸気管負圧PBGAに応じて定められた発電量を示しており、CVTとMTで持ち替えを行っている。 【0061】次に、ステップS302に進み、エネルギーストレージゾーンD判定フラグF_ESZONEDが「1」であるか否かを判定する。判定結果が「YES」、つまりバッテリ残容量SOCがゾーンDであると判定された場合は、ステップS323に進み、クルーズ発電量CRSRGNに「0」をセットしステップS328に進む。ステップS328においては最終クルーズ発電指令値CRSRGNFが「0」か否かを判定する。ステップS328における判定の結果、最終クルーズ発電指令値CRSRGNFが「0」ではないと判定された場合はステップS329に進みクルーズ発電停止モードに移行して制御を終了する。一方、ステップS328における判定の結果、最終クルーズ発電指令値CRSRGNFが「0」であると判定された場合はステップS330に進みクルーズバッテリ供給モードに移行して制御を終了する。 【0062】ステップS302における判定結果が「NO」、つまりバッテリ残容量SOCがゾーンD以外であると判定された場合は、ステップS303に進み、エネルギーストレージゾーンC判定フラグF_ESZONECが「1」であるか否かを判定する。判定結果が「YES」、つまりバッテリ残容量SOCがゾーンCであると判定された場合はステップS304に進み、ここでクルーズ発電量の補正係数KCRSRGNに「1」(強発電モード用)が代入され、後述するステップS322に進み、一連の処理を終了する。一方、ステップS303における判定結果が「NO」、つまりバッテリ残容量SOCがゾーンC以外であると判定された場合はステップS305に進む。 【0063】ステップS305においては、エネルギーストレージゾーンB判定フラグF_ESZONEBが「1」であるか否かを判定する。判定結果が「YES」、つまりバッテリ残容量SOCがゾーンBであると判定された場合はステップS306に進む。ステップS306においてはクルーズ発電量の補正係数KCRSRGNにクルーズ発電量係数#KCRGNWK(弱発電モード用)が代入され、ステップS313に進む。 【0064】一方、ステップS305における判定結果が「NO」、つまりバッテリ残容量SOCがゾーンB以外であると判定された場合はステップS307に進み、ここでDODリミット判定フラグF_DODLMTのフラグ値が「1」か否かを判定する。ステップS307における判定結果が「YES」である場合は、ステップS308に進み、クルーズ発電量の補正係数KCRSRGNにクルーズ発電量係数#KCRGNDOD(DOD制限発電モード用)が代入され、ステップS313に進む。 【0065】一方、ステップS307における判定結果が「NO」である場合はステップS309に進み、エアコンONフラグF_ACCのフラグ値が「1」か否かを判定する。判定結果が「YES」、つまりエアコンが「ON」であると判定された場合は、ステップS310に進みクルーズ発電量の補正係数KCRSRGNにクルーズ発電量係数#KCRGNHAC(HAC_ON発電モード用)が代入され、ステップS313に進む。 【0066】ステップS309における判定結果が「NO」、つまりエアコンが「OFF」であると判定された場合はステップS311に進み、クルーズモード判定フラグF_MACRSのフラグ値が「1」であるか否かを判定する。ステップS311の判定結果が「NO」、つまりクルーズモードではないと判定された場合は、ステップS324に進み、ここで大電流フラグF_VELMAHが「1」か否かを判定する。ステップS324における判定の結果、大電流が流れている場合は、ステップS311の判定結果が「YES」、つまりクルーズモードであると判定された場合と同様にステップS312に進み、クルーズ発電量CRSRGNにクルーズ発電量係数#KCRGN(通常発電モード用)を代入して、ステップS313に進む。このように大電流フラグF_VELMAHが「1」と判定された場合は、基本的に後述するステップS330のクルーズバッテリ供給モード、ステップS329のクルーズ発電停止モードには至らないため、バッテリ残容量SOCが減少する事態の発生を防止できる。 【0067】ステップS324における判定の結果、大電流が流れていない場合は、ステップS325に進みクルーズ発電量CRSRGNに「0」を代入して、ステップS326に進む。ステップS326においてはエンジン回転数NEが、クルーズバッテリ供給モード実行上限エンジン回転数#NDVSTP以下か否かを判定し、判定結果が「YES」、つまりエンジン回転数NE≦クルーズバッテリ供給モード実行上限エンジン回転数#NDVSTPであると判定された場合は、ステップS327に進む。ステップS327においてはダウンバータフラグF_DVが「1」か否かを判定し、判定の結果「YES」、つまり12ボルト系の負荷が高い場合にはステップS329のクルーズ発電停止モードに移行する。ステップS327における判定の結果が「NO」」、つまり12ボルト系の負荷が低い場合はステップS328に進む。 【0068】一方、ステップS326における判定結果が「NO」、つまりエンジン回転数NE>クルーズバッテリ供給モード実行上限エンジン回転数#NDVSTPであると判定された場合は、ステップS329に進む。尚、上記クルーズバッテリ供給モード実行上限エンジン回転数#NDVSTPはヒステリシスを持った値である。 【0069】また、ステップS313においては、バッテリの残容量QBAT(ゾーンAの上限に設けられているバッテリ残容量SOCと同義)が通常発電モード実行上限残容量#QBCRSRH以上であるか否かを判定する。尚、上記通常発電モード実行上限残容量#QBCRSRHはヒステリシスをもった値である。ステップS313における判定結果が「YES」、つまりバッテリの残容量QBAT≧通常発電モード実行上限残容量#QBCRSRHであると判定された場合はステップS325に進む。 【0070】一方、バッテリの残容量QBAT<通常発電モード実行上限残容量#QBCRSRHであると判定された場合は、ステップS314において、リーンバーン判定フラグF_KCMLBのフラグ値が「1」か否かを判定する。判定結果が「YES」、つまりリーンバーンであると判定された場合はステップS315において、クルーズ発電量の補正係数KCRSRGNにクルーズ発電量係数#KCRGNLB(リーンバーン発電モード用)をかけた値がクルーズ発電量の補正係数KCRSRGNに代入され、後述するステップS322に進み、一連の処理を終了する。ステップS314の判定結果が「NO」、つまりリーンバーンモードではないと判定された場合は、後述するステップS322に進み、一連の処理を終了する。 【0071】「クルーズ充電モード」次に、図15のステップS322におけるクルーズ充電モードのフローチャートについて図16から図23を参照しながら説明する。図16はクルーズ充電モード、具体的にはクルーズ充電量補正係数の算出処理を示すフローチャートであり、図17はクルーズ発電量係数#KVCRSRGを求めるグラフ図であり、図18はクルーズ発電量係数#CRGVELNを求めるグラフ図であり、図19はクルーズ発電量係数#KPACRSRNを求めるグラフ図であり、図20はエンジン回転数NEに応じたクルーズ充電量補正係数検索用スロットル開度#THCRSRNH/Lを求めるグラフ図であり、図21はクルーズ充電TH補正係数#KTHCRSRNを求めるグラフ図であり、図22はエンジン回転数NEに応じたクルーズ充電実施上限TH補正係数検索用スロットル開度#THCRCTNH/Lを求めるグラフ図であり、図23はクルーズ充電実施上限TH補正係数#KTHCRCTNを求めるグラフ図である。 【0072】先ず、図16に示すステップS350において、エンジン制御用車速VPにより、図17に示すクルーズ発電量係数#KVCRSRGをテーブル検索して、クルーズ発電量減算係数KVCRSRGを求める。次に、ステップS351において、クルーズ発電量のマップ値CRSRGNMにクルーズ発電量の補正係数KCRSRGNを乗算して得た値をクルーズ発電量CRSRGNに代入する。そして、ステップS352において、平均消費電流VELAVEにより、図18に示すクルーズ発電量係数#CRGVELNをテーブル検索して、クルーズ発電量補正加算量CRGVELを求めて、ステップS353に進む。ステップS353において、クルーズ発電量CRSRGNにクルーズ発電量補正加算量CRGVELを加算して得た値を、新たなクルーズ発電量CRSRGNとし、ステップS354に進む。すなわち、12ボルト系の消費電流に応じたクルーズ発電量の上乗せを行うことで、車両のクルーズ走行時においてバッテリ22のバッテリ残容量SOCを増加させ、12ボルト系への持ち出しによるバッテリ残容量SOCの減少を防止している。 【0073】次に、ステップS354では、制御用大気圧PAにより、図18に示すクルーズ発電量係数#KPACRSRNをテーブル検索して、クルーズ発電量PA補正係数KPACRSRNを求めて、ステップS355に進む。ステップS355においては、ギアポジションNGRが、所定のギアポジション閾値#NGRKCRS、例えば2速以上であるか否かを判定する。この判定結果が「NO」であると判定された場合、すなわちハイギアであると判定された場合には、ステップS356に進み、クルーズ充電TH補正係数KTHCRSRNに「1.0」を代入して、後述するステップS360以下の処理を行う。 【0074】一方、ステップS355における判定結果が「YES」であると判定された場合、すなわちローギアであると判定された場合には、ステップS357に進み、エンジン制御用車速VPが、所定の車速閾値#VKCRS以下であるか否かを判定する。なお、所定の車速閾値#VKCRSはヒステリシスを持った値である。この判定結果が「NO」であると判定された場合、すなわち高車速であると判定された場合には、ステップS356に進む。一方、判定結果が「YES」であると判定された場合、すなわち低車速で有ると判定された場合には、ステップS358に進む。 【0075】ステップS358においては、エンジン回転数NEにより、図20に示すクルーズ充電量補正係数検索用スロットル開度#THCRSRNH/Lをテーブル検索する。そして、ステップS359において、図21に示すように、ステップS358にて検索した上側クルーズ充電量補正係数検索用スロットル開度#THCRSRNHに、所定の上側クルーズ充電TH補正係数#KTHCRSRH、例えば1.0を対応させ、ステップS358にて検索した下側クルーズ充電量補正係数検索用スロットル開度#THCRSRNLに、所定の下側クルーズ充電TH補正係数#KTHCRSRH、例えば0.1を対応させて、スロットル開度THの現在値THEMに対するクルーズ充電TH補正係数#KTHCRSRNを、2点補間により算出する。 【0076】次に、ステップS360においては、エンジン回転数NEにより、図22に示すクルーズ充電実施上限TH補正係数検索用スロットル開度#THCRCTNH/Lをテーブル検索する。そして、ステップS361において、図23に示すように、ステップS360にて検索した上側クルーズ充電実施上限TH補正係数検索用スロットル開度#THCRCTNHに、所定の下側クルーズ充電実施上限TH補正係数#KTHCRCTL、例えば0.1を対応させ、ステップS360にて検索した下側クルーズ充電実施上限TH補正係数検索用スロットル開度#THCRCTNLに、所定の上側クルーズ充電実施上限TH補正係数#KTHCRCTH、例えば1.0を対応させて、スロットル開度THの現在値THEMに対するクルーズ充電実施上限TH補正係数#KTHCRCTNを、2点補間により算出する。 【0077】すなわち、スロットル開度THの現在値THEMが、所定の下側クルーズ充電実施上限TH補正係数検索用スロットル開度#THCRCTNLよりも大きい場合には、運転者が車両の走行性を維持、又は向上させることを望んでいると判断して、クルーズ発電量CRSRGNを減量するためのクルーズ充電実施上限TH補正係数KTHCRCTNを設定する。 【0078】そして、ステップS362において、クルーズ発電量CRSRGNに、ステップS354において求めたクルーズ発電量PA補正係数KPACRSRNと、クルーズ発電量減算係数KTRGRGN(図5に示す、アシストトリガ判定のステップS121、又はステップS133、又はステップS134、又はステップS137にて設定)と、ステップS350において求めたクルーズ発電量減算係数KVCRSRGと、ステップS359にて算出したクルーズ充電TH補正係数KTHCRSRNと、ステップS361にて算出したクルーズ充電実施上限TH補正係数KTHCRCTNとを乗算して得た値を、新たなクルーズ発電量CRSRGNとして、一連の処理を終了する。 【0079】本実施の形態によるハイブリッド車両の制御装置1によれば、スロットル開度THの現在値THEMに応じて、クルーズ発電量CRSRGNを減量するためのクルーズ充電実施上限TH補正係数KTHCRCTNを設定していることから、運転者の意図に沿って車両の走行状態を適正化することができる。すなわち、スロットル開度THの現在値THEMが、所定の下側クルーズ充電実施上限TH補正係数検索用スロットル開度#THCRCTNLよりも大きい場合には、クルーズ発電量CRSRGNを減量して、必要に応じてモータMによるエンジンEの出力補助を行うことができるように設定することができる。この場合、例えば登坂路等におけるクルーズ走行時のように、比較的スロットル開度が大きい状態では、クルーズ発電量CRSRGNが減量されて、モータMによるエンジンEの出力補助が適切に行われ、運転者の意図に沿った走行状態を維持することができる。これにより、頻繁にアクセルペダルの踏み込み動作が行われることはなく、燃費を向上させることができる。 【0080】 【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の本発明のハイブリッド車両の制御装置によれば、例えばモータを発電機として使用する制御が優先されている場合であっても、発電量制限手段にて発電量に制限を行うことで、車両の走行状態を運転者の意図に沿って適正化することができる。さらに、請求項2に記載の本発明のハイブリッド車両の制御装置によれば、スロットル開度の大きさに応じてモータによる発電量を減量することにより、必要に応じてモータによるエンジンの出力補助を行うことが可能となる。これにより、運転者がアクセルペダルの踏み込み動作を行う頻度を低減することができ、燃料供給の停止頻度が減少して燃費が悪化してしまうことを防止することができる。さらに、請求項3に記載の本発明のハイブリッド車両の制御装置によれば、例えば蓄電装置の残容量や空調装置の作動状況や各種補機類での消費電流等に基づいて補正された発電量の補正値に対して制限を行うことができる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000005326 【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
|
| 【出願日】 |
平成11年10月29日(1999.10.29) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100064908 【弁理士】 【氏名又は名称】志賀 正武 (外5名)
|
| 【公開番号】 |
特開2001−128310(P2001−128310A) |
| 【公開日】 |
平成13年5月11日(2001.5.11) |
| 【出願番号】 |
特願平11−310347 |
|