| 【発明の名称】 |
ハイブリッド車両の制御装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】鈴木 実
【氏名】落合 志信
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| 【要約】 |
【課題】コンタクタに関するトラブルを防止する。
【解決手段】エンジン4とモータ2とを有するハイブリッド車両の制御装置に、メインバッテリ1とパワードライブユニット8の間に設けられ、プリチャージ抵抗10cを介して両者を接続するプリチャージコンタクタ10bと、両者を直接接続するメインコンタクタ10aと、プリチャージコンタクタをオンしてパワードライブユニットに内蔵されたコンデンサ9へのプリチャージを開始し、その後プリチャージコンタクタの1次側・2次側間の電圧が所定値以下になった時にメインコンタクタをオンし、メインコンタクタをオンした後にプリチャージコンタクタをオフするコンタクタ制御手段15と、エンジン始動時にはメインコンタクタへのオン指令を禁止し、エンジン始動後にコンデンサへのプリチャージを再開させるプリチャージ制御手段15とを設けた。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 燃料を燃焼させて車両を走行させるエンジンと、メインバッテリからの電力がパワードライブユニットを介して供給されて駆動されるモータとを有するハイブリッド車両の制御装置であって、メインバッテリとパワードライブユニットの間に設けられ、プリチャージ抵抗を介してメインバッテリとパワードライブユニットを接続するプリチャージコンタクタと、メインバッテリとパワードライブユニットの間に設けられ、メインバッテリとパワードライブユニットを直接接続するメインコンタクタと、プリチャージコンタクタをオンしてパワードライブユニットに内蔵されたコンデンサへのプリチャージを開始し、その後コンデンサの電圧が所定値以上になった時にメインコンタクタをオンし、メインコンタクタをオンした後にプリチャージコンタクタをオフするコンタクタ制御手段と、エンジン始動時にはメインコンタクタへのオン指令を禁止し、エンジン始動後にコンデンサへのプリチャージを再開させるプリチャージ制御手段とを有することを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。 【請求項2】 燃料を燃焼させて車両を走行させるエンジンと、メインバッテリからの電力がパワードライブユニットを介して供給されて駆動されるモータとを有するハイブリッド車両の制御装置であって、メインバッテリとパワードライブユニットの間に設けられ、プリチャージ抵抗を介してメインバッテリとパワードライブユニットを接続するプリチャージコンタクタと、メインバッテリとパワードライブユニットの間に設けられ、メインバッテリとパワードライブユニットを直接接続するメインコンタクタと、プリチャージコンタクタをオンしてパワードライブユニットに内蔵されたコンデンサへのプリチャージを開始し、その後コンデンサの電圧が所定値以上になった時にメインコンタクタをオンし、メインコンタクタをオンした後にプリチャージコンタクタをオフするコンタクタ制御手段と、プリチャージコンタクタをオンしてから所定時間後に、コンデンサの電圧が所定値以上にならない時に、プリチャージコンタクタを故障と判定するコンタクタ故障検出手段と、エンジン始動時は前記プリチャージコンタクタの故障検知を禁止する故障検知禁止手段とを有することを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンとモータとを併用するハイブリッド自動車のモータ制御装置に関し、特に、モータと、このモータに電力を供給するバッテリとの接続をオン、オフするコンタクタの制御に関する。 【0002】 【従来の技術】ハイブリッド自動車を走行させるために交流モータを駆動するパワードライブユニットには、トランジスタ等のスイッチング素子が内蔵されていて、さらに、このスイッチング素子のオン、オフに伴う電源電圧変動を防止するために、大容量のコンデンサがスイッチング素子と並列に設けられている。バッテリからパワードライブユニットへの電力供給は、コンタクタにより断続するようになっているが、コンタクタのうち、電源供給経路を直結させるメインコンタクタをいきなり接続すると、前記コンデンサの充電のためにメインコンタクタに大電流が流れ、この電流値がメインコンタクタの許容電流値を超えてしまう。そこで、まずは電流制限抵抗と直列に接続されたプリチャージコンタクタをオンし、コンデンサが充電されて、コンデンサの電圧が充分に上昇したときに、コンデンサのプリチャージ完了と判定して、この判定後にメインコンタクタをオンする。なお、コンデンサの電圧が充分上昇したことは、コンタクタの両端の電圧が所定値以下になったこと等から判断する。以上の過程を経て、メインコンタクタによってバッテリからパワードライブユニットへの電源供給経路が直結されたときに、初めてモータが動作可能状態となる。なお、メインコンタクタをオンした後は、プリチャージコンタクタは不要になるので、このプリチャージコンタクタはオフされる。 【0003】また、制御装置は、プリチャージコンタクタのオンから所定時間後の、パワードライブユニットの入力端すなわちコンタクタの2次側の電圧により、プリチャージコンタクタの故障を検出する。すなわち、プリチャージコンタクタのオンから所定時間が経過してもコンタクタの2次側の電圧が上がらない場合には、コンタクタの1次側・2次側間の電圧が所定値以上となることが検出され、コンタクタが故障していると判断される。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】上記従来技術の第1の問題点を図6のタイミング図を参照して説明する。図6は補助バッテリの電圧がコンタクタオン可能電圧を一旦上回ってから低下した場合である。 【0005】上記コンタクタは12Vの補助バッテリから電力を供給され、オン、オフする。また、このコンタクタは、補助バッテリから電力を供給されて動作するコンピュータ等の制御装置によって制御される。ところで、エンジンのみを用いた自動車に限らず、ハイブリッド自動車においても、エンジンの始動にはスタータモータを使用するので、スタータオン時に補助バッテリの電圧が低下する場合がある。 【0006】制御装置がプリチャージコンタクタへオン指令を出してプリチャージコンタクタをオンした後に、補助バッテリの電圧が上記のような理由で低下すると、補助バッテリの電圧がコンタクタのオン保持電圧(6〜7V程度)以上あれば、プリチャージコンタクタのオン状態は維持されるので、コンデンサの電圧が上昇してプリチャージが完了するが、プリチャージが完了した時に制御装置がメインコンタクタにオン指令を出しても、補助バッテリの電圧がメインコンタクタのオン電圧(9〜10V程度)以下であればメインコンタクタはオフのままである。 【0007】制御装置がプリチャージ完了と判定した後にメインコンタクタへオン指令を出すと、この指令と同時に制御装置はプリチャージコンタクタをオフにするが、このとき上記のようにメインコンタクタがオフのままであれば、パワードライブユニット内のコンデンサは放電してしまい、プリチャージ前の状態に戻ってしまう。これは、バッテリからパワードライブユニットへの電源供給経路に、DC−DCコンバータが接続されていて、このDC−DCコンバータが動作を開始し、コンデンサの電荷がDC−DCコンバータに向かって放電されてしまうためである。その後、制御装置がメインコンタクタへオン指令を出したままで補助バッテリの電圧がコンタクタオン電圧まで回復すると、メインコンタクタがオンするが、プリチャージが完了していない状態なので、メインコンタクタに大電流が流れ、このメインコンタクタが溶着する可能性がある。 【0008】また、上記従来技術の第2の問題点を図7のタイミング図を参照して説明する。図7は補助バッテリの電圧がコンタクタオン可能電圧より低い値を推移した場合である。 【0009】エンジン始動中にバッテリ電圧が低下すると、制御装置がプリチャージコンタクタへオン指令を出しても、プリチャージコンタクタがオフのままのことがある。これは、補助バッテリの電圧が低下すると、コンタクタの接点部を動かすリレーの保持力が低下するので、補助バッテリの電圧がリレーのオン継続電圧(6〜7V程度)以下になるとコンタクタがオフしてしまうからである。 【0010】また、補助バッテリの電圧が低下すると、制御装置(具体的にはコンピュータ等)がリセットしてコンタクタへのオン指令が消失し、その後補助バッテリの電圧が制御装置の起動電圧(5V程度)まで復帰して制御装置が再起動すると、再起動後は、制御装置は、コンデンサがプリチャージされる前の状態であると判断するので、コンデンサへのプリチャージを再開するが、コンタクタへオン指令を出した時に、補助バッテリの電圧がコンタクタをオンすることができる最低電圧(9〜10V程度)以下であれば、コンタクタをオンできない。従って、制御装置がプリチャージ指令を出してもコンタクタがオフのままとなり、コンタクタの2次側電圧が上昇せず、所定時間後にコンタクタが故障していると誤判断される。 【0011】本発明は、上記の問題を解決するためになされたもので、コンタクタに関するトラブルを防止することを目的とする。詳細には、コンタクタ故障の誤検出を防止し、またメインコンタクタの溶着を防止することを目的とする。 【0012】 【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明は、燃料を燃焼させて車両を走行させるエンジン(実施形態ではエンジン4)と、メインバッテリ(実施形態ではメインバッテリ1)からの電力がパワードライブユニット(実施形態ではパワードライブユニット8)を介して供給されて駆動されるモータ(実施形態ではモータ2)とを有するハイブリッド車両の制御装置であって、メインバッテリとパワードライブユニットの間に設けられ、プリチャージ抵抗(実施形態では抵抗10c)を介してメインバッテリとパワードライブユニットを接続するプリチャージコンタクタ(実施形態ではプリチャージコンタクタ10b)と、メインバッテリとパワードライブユニットの間に設けられ、メインバッテリとパワードライブユニットを直接接続するメインコンタクタ(実施形態ではメインコンタクタ10a)と、プリチャージコンタクタをオンしてパワードライブユニットに内蔵されたコンデンサ(実施形態ではコンデンサ9)へのプリチャージを開始し、その後コンデンサの電圧が所定値以上になった時にメインコンタクタをオンし、メインコンタクタをオンした後にプリチャージコンタクタをオフするコンタクタ制御手段(実施形態ではモータ制御ユニット15)と、エンジン始動時にはメインコンタクタへのオン指令を禁止し、エンジン始動後にコンデンサへのプリチャージを再開させるプリチャージ制御手段(実施形態ではモータ制御ユニット15)とを有することを特徴とするハイブリッド車両の制御装置である。 【0013】上記構成によれば、エンジン始動中はコンタクタがオンされないので、エンジン始動中におけるサブバッテリの出力電圧の変動によって、プリチャージコンタクタのオン期間とメインコンタクタのオン期間との間に、プリチャージコンタクタとメインコンタクタとの両方がオンされない期間ができてしまうことを防止することができ、従ってプリチャージなしで、いきなりメインコンタクタをオンすることを防止できる。その結果、発熱によるメインコンタクタの溶着を防止することができる。 【0014】請求項2に記載の発明は、燃料を燃焼させて車両を走行させるエンジンと、メインバッテリからの電力がパワードライブユニットを介して供給されて駆動されるモータとを有するハイブリッド車両の制御装置であって、メインバッテリとパワードライブユニットの間に設けられ、プリチャージ抵抗を介してメインバッテリとパワードライブユニットを接続するプリチャージコンタクタと、メインバッテリとパワードライブユニットの間に設けられ、メインバッテリとパワードライブユニットを直接接続するメインコンタクタと、プリチャージコンタクタをオンしてパワードライブユニットに内蔵されたコンデンサへのプリチャージを開始し、その後コンデンサの電圧が所定値以上になった時にメインコンタクタをオンし、メインコンタクタをオンした後にプリチャージコンタクタをオフするコンタクタ制御手段と、プリチャージコンタクタをオンしてから所定時間後に、コンデンサの電圧が所定値以上にならない時に、プリチャージコンタクタを故障と判定するコンタクタ故障検出手段(実施形態ではモータ制御ユニット15)と、エンジン始動時は前記プリチャージコンタクタの故障検知を禁止する故障検知禁止手段(実施形態ではモータ制御ユニット15)とを有することを特徴とするハイブリッド車両の制御装置である。 【0015】上記構成によれば、エンジン始動中はコンタクタがオンされないので、コンタクタ故障検出手段が、エンジン始動中における補助バッテリの電圧低下によってコンタクタがオンされない状態を、コンタクタの故障として誤検出することを防止できる。 【0016】 【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態であるハイブリッド自動車のモータ制御装置を図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態であるハイブリッド自動車のモータ制御装置を含む、ハイブリッド自動車の一種であるパラレルハイブリッド自動車の制御システムの全体構成を示すブロック図である。この図における符号1はメインバッテリであり、このメインバッテリ1の+側端子1aおよび−側端子1bからは150Vの電圧が出力される。符号2は、前記メインバッテリ1から供給される電力によって駆動され、自動車を走行させるモータである。このモータ2の回転軸には、このモータ2の回転数を検出するための回転センサ3が連結されている。 【0017】符号4は、燃料を燃焼することによって駆動され、自動車を走行させるエンジンである。このエンジン4の回転軸は、前記モータ2の回転軸と連結されていて、モータ2によってエンジン4を補助(アシスト)することが可能となっている。エンジン4の回転軸には、さらに、このエンジン4を始動させるためのスタータ5が連結されている。 【0018】なお、前記回転センサ3は、モータ2の回転軸に連結されているが、エンジン4の回転軸とモータ2の回転軸とが連結されているので、エンジン4の回転数を検出することもできる。 【0019】モータ2およびエンジン4の駆動力は、オートマチックトランスミッションあるいはマニュアルトランスミッションより成るトランスミッション(図示せず)を介して駆動輪(図示せず)に伝達される。また、自動車の減速時には、駆動輪からモータ2に回転が伝達され、モータ2は発電機として動作し、車体の運動エネルギーを電気エネルギーに変換し、変換した電気エネルギーをメインバッテリ1に充電することによってエネルギーを回収する。 【0020】前記メインバッテリ1は、自動車をモータ2の駆動力で走行させるときには、モータ2に電力を供給し、自動車を減速させるとき等には、モータ2を発電機として動作させ、発電によって得られた電気エネルギーを充電する。このメインバッテリ1は、複数のセルを直列に接続して1つのモジュールとし、このモジュールをさらに複数直列に接続して高圧電圧(150V)を出力するように構成されている。メインバッテリ1を構成する各モジュールには温度センサ17が取り付けられている。また、これらのモジュールはバッテリボックスに収納されており、このバッテリボックスにはモジュールを空冷によって冷却するための吸気口と排気口が設けられ、さらに排気口には冷却ファン18が設けられている。バッテリボックスの吸気口は車内の空気を取り入れることができる位置に設けられ、排気口は冷却ファン18によって排気される空気を車外に排出することができる位置に設けられている。 【0021】符号6は12Vバッテリであり、この12Vバッテリ6の+側端子6aおよび−側端子6bからは12Vの電圧が出力される。この12Vバッテリ6の+側端子6aと−側端子6bとの間には、12Vバッテリ6の出力電圧V3を検出する電圧センサ6cが設けられている。また、この12Vバッテリ6の+側端子6aには、12Vバッテリ6からの電源供給をオン、オフするためのイグニッションスイッチ21が接続されている。 【0022】符号7は各種の電装品、例えばヘッドライト、デフロスター、エアコン等であり、この電装品7は前記12Vバッテリ6によって駆動される。また、前記スタータ5も、12Vバッテリ6によって駆動される。 【0023】前記メインバッテリ1とモータ2との間には、モータ2へ供給する電力の量を制御するためのパワードライブユニット8が設けられている。このパワードライブユニット8は、容量が5250μFのコンデンサ9を内蔵していて、このコンデンサ9は、メインバッテリ1からの2本の配線が接続されたパワードライブユニット8の2つの端子、すなわち+側端子8aと−側端子8bの間に設けられている。 【0024】パワードライブユニット8は、モータ2へ送る電力またはモータ2から取り出す電力の量を制御する。このパワードライブユニット8は、スイッチング素子が2つ直列接続されたものが3つ並列接続された構成を内蔵している。このパワードライブユニット8内部のスイッチング素子は、後述するモータ制御ユニット15によってオン、オフされ、これによりメインバッテリ1からパワードライブユニット8に供給される直流電流を三相交流電流に変換し、変換した三相交流電流を三相線8u、8v、8wを介してモータ2に供給する。これらの3相線8u、8v、8wには、これらの3相線8u、8v、8wを流れる電流を検出するための電流センサ19u、19v、19wが設けられている。 【0025】前記メインバッテリ1とパワードライブユニット8との間には、これらの接続をオン、オフするコンタクタ10が設けられている。このコンタクタ10は、メインコンタクタ10a、プリチャージコンタクタ10b、抵抗10cを内蔵している。プリチャージコンタクタ10bと抵抗10cとが直列に接続され、これがメインコンタクタ10aと並列に接続されている。プリチャージコンタクタ10bは、前記コンデンサ9を充電する際にオンされ、この充電時には、抵抗10cによって充電電流が制限される。 【0026】コンタクタ10に内蔵されたメインコンタクタ10aおよびプリチャージコンタクタ10bの接点部は、このコンタクタ10に内蔵された電磁石(図示せず)によって動作し、これらの電磁石には前記12Vバッテリ6から電源が供給される。 【0027】前記コンタクタ10とパワードライブユニット8との間には、電圧を変換するためのDC−DCコンバータ11が接続されている。このDC−DCコンバータ11は、前記メインバッテリ1が出力するか、あるいは前記モータ2が発電機として動作するときに出力する150Vの電圧を12Vの電圧に変換し、変換した電圧を前記12Vバッテリ6や電装品7等に供給する。なお、前記モータ2が発電機として動作するときの出力は、前記パワードライブユニット8を介してDC−DCコンバータ11に入力される。 【0028】前記メインバッテリ1とコンタクタ10との間には、一次側電流センサ12aおよび一次側電圧センサ12bが設けられている。一次側電流センサ12aは、メインバッテリ1から取り出されるか、あるいはこのメインバッテリ1に戻される電流を検出する。一次側電圧センサ12bは、メインバッテリ1の+側端子1aと−側端子1bとの間の電圧を検出する。なお、メインバッテリ1の+側端子1aの電位とコンタクタ10の一次側端子10dの電位とは同一である。 【0029】前記コンタクタ10およびDC−DCコンバータ11と、パワードライブユニット8との間には、二次側電流センサ13aおよび二次側電圧センサ13bが設けられている。二次側電流センサ13aは、パワードライブユニット8を経由してモータ2に送られるか、あるいはモータ2からパワードライブユニット8を経由して取り出される電流を検出する。この電流は、前記一次側電流センサ12aで検出される電流と、DC−DCコンバータ11を流れる電流との和となる。二次側電圧センサ13bは、パワードライブユニット8の+側端子8aと−側端子8bとの間の電圧を検出する。なお、パワードライブユニット8の+側端子8aの電位とコンタクタ10の二次側端子10eの電位とは同一である。 【0030】符号14は、前記メインバッテリ1を制御するためのバッテリ制御ユニットであり、このバッテリ制御ユニット14は、具体的にはCPU(中央演算装置)およびメモリによって構成されている。このバッテリ制御ユニット14には、前記一次側電流センサ12aおよび一次側電圧センサ12bの出力が入力されている。また、このバッテリ制御ユニット14は、メインバッテリ1の残容量を算出する。さらに、このバッテリ制御ユニット14は、メインバッテリ1の保護のために、このメインバッテリ1に設けられた温度センサ17の出力を入力し、メインバッテリ1の温度が所定値以下となるように、メインバッテリ1を収納するバッテリボックスに設置された冷却ファン18を制御する。 【0031】符号15は、前記モータ2を制御するためのモータ制御ユニットであり、このモータ制御ユニット15は、具体的にはCPU(中央演算装置)およびメモリによって構成されている。このモータ制御ユニット15には、前記一次側電流センサ12a、一次側電圧センサ12b、二次側電流センサ13a、二次側電圧センサ13b、電流センサ19u、19v、19w、回転センサ3、電圧センサ6cの出力が入力されている。また、このモータ制御ユニット15は、前記メインコンタクタ10a、プリチャージコンタクタ10b、パワードライブユニット8、DC−DCコンバータ11を制御している。 【0032】符号16は、前記エンジン4およびこのエンジン4のスタータ5を制御するためのエンジン制御ユニットであり、このエンジン制御ユニット16は、具体的にはCPU(中央演算装置)およびメモリによって構成されている。 【0033】なお、前記バッテリ制御ユニット14、モータ制御ユニット15、エンジン制御ユニット16は、CPU(中央演算装置)およびメモリによって構成されているが、これらの各制御ユニットは、各制御ユニットの機能を実現するためのプログラムを実行することにより、その機能を実現させる。また、バッテリ制御ユニット14、モータ制御ユニット15、エンジン制御ユニット16は、前記12Vバッテリ6から電源を供給される。また、12Vバッテリ6とモータ制御ユニット15との間には、モータ制御ユニット15への電源供給を保持するためのIG保持回路20が設けられている。 【0034】図2は、上記構成からコンタクタ10に関係する構成のみを抜き出した構成図である。図中の主要な構成を説明する。メインコンタクタ10aおよびプリチャージコンタクタ10bを内蔵するコンタクタ10は、メインバッテリ1と、モータ2へ供給する電力を制御するパワードライブユニット8との間に設けられている。パワードライブユニット3内には、コンデンサ9が設けられている。 【0035】コンタクタ10およびこのコンタクタ10を制御するモータ制御ユニット15およびスタータ5には、12Vバッテリ6から電源が供給されている。この12Vバッテリ6の+側端子6aと−側端子6bとの間には、12Vバッテリ6の出力電圧V3を検出する電圧センサ6cが設けられている。また、12Vバッテリ6の+側端子6aには、イグニッションスイッチ21が接続されている。 【0036】コンタクタ10の一次側端子10dには一次側電圧センサ12bが設けられ、コンタクタ10の二次側端子10eには二次側電圧センサ13bが設けられている。一次側電圧センサ12bおよび二次側電圧センサ13bの出力は、モータ制御ユニット15に入力されている。 【0037】次に、図3のタイミング図を参照し、上記構成の動作を説明する。ただし、ここで説明する動作の中では、スタータ5を動作させておらず、従って、12Vバッテリ6の出力電圧V3が、モータ制御ユニット15やコンタクタ10の最低動作可能電圧を下回ることはないものとする。 【0038】イグニッションスイッチ21がオンされる以前には、多くの場合、コンデンサ26の電荷は放電されていて、二次側電圧センサ13bで検出される二次側電圧V2はほぼ0である。時刻t1で、イグニッションスイッチ21がオンされると、12Vバッテリ6からモータ制御ユニット15への電源供給が開始され、このモータ制御ユニット15が起動する。 【0039】すると、時刻t2で、モータ制御ユニット15は、プリチャージコンタクタ10bをオンする。すると、メインバッテリ1の+側端子1aから、抵抗10c、オンされたプリチャージコンタクタ10b、パワードライブユニット8の+側端子8aを経由して、コンデンサ9に充電電流が流れ込み、この充電電流がコンデンサ9に充電されることによって二次側電圧が上昇する。この上昇のスピードは、抵抗10cの抵抗値とコンデンサ9の容量値とによって決まる。 【0040】モータ制御ユニット15は、プリチャージコンタクタ10bをオンした後、100msec以内に一次側電圧と二次側電圧との差が37V以下となれば、メインコンタクタ10aをオンする(時刻t3)。そして、メインコンタクタ10aのオンから一定時間T34が経過した後に、プリチャージコンタクタ10bをオフする。 【0041】すなわち、コンデンサ9が放電されていて二次側電圧がほぼ0となっているときには、まずプリチャージコンタクタ10bをオンして徐々にコンデンサ9を充電し、二次側電圧を上昇させ、一次側電圧と二次側電圧との差が充分に小さくなってからメインコンタクタ10aをオンして、メインバッテリ1とパワードライブユニット8とを完全に接続する。このような手順を踏むことによって、メインコンタクタ10aに過大な電流が流れ、このメインコンタクタ10aが溶着することを防止している。 【0042】図4は、イグニッションスイッチ21をオフした場合にもモータ制御ユニット8への電源供給を保持するためのIG保持回路20の構成を示す回路図である。IG保持回路20は、ダイオード22、23、IGHOLDリレー24を内蔵している。さらに、IGHOLDリレー24は、このIGHOLDリレー24の端子24aと端子24bとの間に接続された電磁石24cと、IGHOLDリレー24の端子24dと端子24eとの間に接続され、前記電磁石24cによって動作する接点部24fとを内蔵している。 【0043】12Vバッテリ6の+側端子6aは、イグニッションスイッチ21、ダイオード22、IGHOLDリレー24の端子24aを介して電磁石24cの一端に接続されている。電磁石24cの他端は、IGHOLDリレー24の端子24bを介して接地、すなわち12Vバッテリ6の−側端子6bと接続されている。また、モータ制御ユニット15のIGHOLD端子15aが、ダイオード23を介してIGHOLDリレー24の端子24aに接続されている。モータ制御ユニット15のIGHOLD端子15aからは、IGHOLD信号が出力される。 【0044】12Vバッテリ6の+側端子6aは、IGHOLDリレー24の端子24dを介して接点部24fの一端とも接続されている。接点部24fの他端は、IGHOLDリレー24の端子24eを介してモータ制御ユニット15と接続されている。この配線は、モータ制御ユニット15への電源ラインIGAとなっている。 【0045】上記IG保持回路20の動作を説明する。イグニッションスイッチ21がオンされると、12Vバッテリ6の+側端子6aから、オンされたイグニッションスイッチ21、ダイオード22、IGHOLDリレー24の端子24aを経由して電磁石24cへ電流が流れ、電磁石24cが磁力を発生する。この磁力によってIGHOLDリレー24に内蔵された接点部24fがオンし、12Vバッテリ6の+側端子6aからモータ制御ユニット15へ電源が供給される。 【0046】モータ制御ユニット15へ電源が供給されると、このモータ制御ユニット8は起動し、起動後、IGHODL信号を出力する。この出力によってダイオード23を介して電磁石24cに電流が流れる。この状態で前記イグニッションスイッチ21がオフされても、モータ制御ユニット15自身が電磁石24cに電流を供給するので、接点部24fはオンされ続け、モータ制御ユニット15には電源が供給され続ける。このIG保持回路20は、イグニッションスイッチ21をオフした後も、モータ制御ユニット15を動作させておきたい場合に用いられる。 【0047】次に、図5のフローチャートを参照し、本実施形態の全体の動作、すなわちイグニッションスイッチ21がオンされてから、メインコンタクタ10aのオンが完了するまでの動作を説明する。このフローは、イグニッションスイッチ21がオンされ、モータ制御ユニット15に電源が投入され、このモータ制御ユニット15が起動した後に実行される。なお、以下の文中におけるS1等の符号はフローチャート中のステップを表している。 【0048】まず、ステップS1で、モータ制御ユニット15が、イグニッションスイッチ21がオンされているか否かを検出する。モータ制御ユニット15は、イグニッションスイッチ21がオンされていれば処理をステップS2へ進め、イグニッションスイッチ21がオフされていれば処理をステップS16へ進める。 【0049】ステップS2では、モータ制御ユニット15への電源供給をイグニッションスイッチ21がオフされた場合にも保持するため、モータ制御ユニット15がIGHOLD信号を出力し、この出力によってIG保持回路20が動作し、モータ制御ユニット15への電源供給が確保される。 【0050】次に、ステップS3で、モータ制御ユニット15が、自分自身がメインコンタクタ10aにオン指令を出しているかオフ指令を出しているかを判定する。モータ制御ユニット15は、メインコンタクタ10aへオン指令を出していれば処理をステップS13へ進め、メインコンタクタ10aへオフ指令を出していれば処理をステップS4へ進める。運転者がイグニッションスイッチ21をオンにしてモータ制御ユニット15を起動した時、およびエンジン始動時に12Vバッテリ6の電圧が低下してモータ制御ユニット15がリセットした後に12Vバッテリ6の電圧が復帰した時は、メインコンタクタ10aへの指令はオフになるため、処理をステップS4へ進める。以下に説明する所定の手順が完了し、メインコンタクタ10aへオン指令を出した時は、処理をステップS13へ進める。 【0051】ステップS4では、モータ制御ユニット15が、スタータ5が動作していて、このスタータ5がエンジン4を始動しているか否か、すなわちエンジン始動中であるか否かを検出する。モータ制御ユニット15は、エンジン始動中であるか否かを、12Vバッテリ6の出力電圧V3またはエンジン4の回転数によって判定する。 【0052】12Vバッテリ6の出力電圧によって判定する場合には、モータ制御ユニット15は、電圧センサ6cによって検出された12Vバッテリ6の出力電圧V3と所定値とを比較し、12Vバッテリ6の出力電圧V3が所定値以下であればエンジン始動中であると判断する。 【0053】エンジン4の回転数によって判定する場合には、モータ制御ユニット15は、回転センサ3によって検出されたエンジン4の回転数と所定値とを比較し、エンジン4の回転数が所定値以下であればエンジン始動中であると判断する。 【0054】そして、モータ制御ユニット15は、エンジン始動中であれば処理をステップS12へ進め、エンジン始動中でなければ処理をステップS5へ進める。 【0055】ステップS5では、モータ制御ユニット15が、自分自身がプリチャージコンタクタ10bへオン指令を出しているかオフ指令を出しているかを判定する。モータ制御ユニット15は、プリチャージコンタクタ10bへオン指令を出していれば処理をステップS8へ進め、プリチャージコンタクタ10bへオフ指令を出していれば処理をステップS6へ進める。 【0056】ステップS6では、モータ制御ユニット15が、プリチャージコンタクタ10bをオンする。これにより、メインバッテリ1の+側端子1aから、抵抗10c、オンされたプリチャージコンタクタ10b、パワードライブユニット8の+側端子8aを経由してコンデンサ9に電流が流れ込み始め、コンデンサ9への充電(プリチャージ)が開始される。 【0057】次に、ステップS7で、モータ制御ユニット15が、このモータ制御ユニット15内部の「コンタクタON処理終了フラグ」がセットされているか否かを検出する。モータ制御ユニット15は、「コンタクタON処理終了フラグ」がセットされていればこのフローを終了させ、「コンタクタON処理終了フラグ」がセットされていなければ処理をステップS1に戻す。 【0058】ステップS8では、モータ制御ユニット15が、プリチャージ時間が所定の制限時間を超えていないかどうかを検出する。モータ制御ユニット15は、プリチャージ時間が所定の制限時間を超えていれば処理をステップS11へ進め、プリチャージ時間が所定の制限時間を超えていなければ処理をステップS9へ進める。 【0059】ステップS9では、モータ制御ユニット15が、一次側電圧すなわち一次側電圧センサ12bで検出された電圧V1と、二次側電圧すなわち二次側電圧センサ13bで検出された電圧V2とを比較し、これらの電圧の差が所定値(37V)以下であるか否かを検出する。モータ制御ユニット15は、電圧差が所定値以下であれば処理をステップS10へ進め、電圧差が所定値以下でなければ処理をステップS7へ進める。 【0060】ステップS10では、モータ制御ユニット15が、メインコンタクタ10aをオンし、処理をステップS7へ進める。 【0061】ステップS11では、モータ制御ユニット15が、プリチャージコンタクタ10bに異常があると判定し、処理をステップS12へ進める。 【0062】ステップS12では、モータ制御ユニット15が、プリチャージコンタクタ10bをオフし、処理をステップS7へ進める。 【0063】ステップS13では、モータ制御ユニット15が、自分自身がプリチャージコンタクタ10bへオン指令を出しているかオフ指令を出しているかを判定する。モータ制御ユニット15は、プリチャージコンタクタ10bへオン指令を出していれば処理をステップS14へ進め、プリチャージコンタクタ10bへオフ指令を出していれば処理をステップS16へ進める。 【0064】ステップS14では、モータ制御ユニット15が、メインコンタクタ10aがオンされてから所定の時間(時間T34)が経過したか否かを検出する。モータ制御ユニット15は、所定の時間が経過していれは処理をステップS12へ進め、所定の時間が経過していなければ処理をステップS15へ進める。 【0065】ステップS15では、モータ制御ユニット15が、このモータ制御ユニット15内部の「コンタクタ処理ON処理終了フラグ」をセットし、処理をステップS7へ進める。 【0066】ステップS16では、モータ制御ユニット15が、回転センサ3の出力から、モータ回転数Nmが規定値以下であるか否かを検出する。モータ制御ユニット15は、モータ回転数Nmが規定値以下であれば処理をステップS17へ進め、モータ回転数Nmが規定値以下でなければ処理をステップS7へ進める。 【0067】ステップS17では、モータ制御ユニット15が、IGHOLD信号の出力を中止し、IG保持回路20によるモータ制御ユニット15への電源自己保持動作を中止させ、処理をステップS7へ進める。 【0068】ステップS16、S17での動作によって、モータ2が規定値以上の回転数で回転しているときには、電源自己保持動作を中止しないようにする。これは以下の理由による。イグニッションスイッチ21がオフの状態で、モータ2が規定値以上の回転数で回転していて、このモータ2が発電機として動作しているときに電源自己保持動作を中止すると、モータ制御ユニット15への電源供給が中止され、モータ制御ユニット15によって制御されているメインコンタクタ10aおよびプリチャージコンタクタ10bがオフされる。すると、モータ2が発電を行っている状態でコンタクタ10がオフされるので、コンタクタ10を痛める可能性があるからである。 【0069】ステップS5、S8、S11のフローによって、プリチャージを開始してから所定時間が経過した時に、コンタクタ10の2次側電圧が上昇していないと、モータ制御ユニット15はプリチャージコンタクタ10bが故障していると判断する。しかし、エンジン始動中は、ステップS12でモータ制御ユニット15がプリチャージコンタクタ10bをオフし、またステップS4における分岐によって前記ステップS11が実行されることがないので、モータ制御ユニット15が、プリチャージコンタクタ10bが故障していると誤判断することを防止できる。 【0070】また、ステップS10で、モータ制御ユニット15が、プリチャージが完了してメインコンタクタ10aへオン指令を出した時に、エンジン始動により12Vバッテリ6の電圧が低下していて、実際にはメインコンタクタ10aをオンできないというケースは、ステップS4で、モータ制御ユニット15が、エンジン始動中であると判定してステップS12の方へ分岐するので防止される。 【0071】そして、ステップS12でプリチャージコンタクタ10bへオフ指令を出し、エンジン始動後、12Vバッテリ6の電圧が復帰した時(ステップS4の分岐でNOとなった時)に再度プリチャージを開始するので、プリチャージが完了していない状態でメインコンタクタ10aがオンされることはなく、従ってメインコンタクタ10aの溶着が防止できる。 【0072】 【発明の効果】本発明によれば、プリチャージコンタクタ故障の誤検出を防止することができる。また、メインコンタクタの溶着を防止することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005326 【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年10月26日(1999.10.26) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100064908 【弁理士】 【氏名又は名称】志賀 正武 (外5名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−128305(P2001−128305A) |
| 【公開日】 |
平成13年5月11日(2001.5.11) |
| 【出願番号】 |
特願平11−304608 |
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