| 【発明の名称】 |
電動車両用電源システム |
| 【発明者】 |
【氏名】寺田 潤史
【氏名】山田 稔明
|
| 【要約】 |
【課題】電池の劣化状態を把握し、電池の劣化状況を正確に判定することのできる電動車両用電源システムを提供する。
【解決手段】充電式電池102と、該電池の残存容量を含む電池状態を管理する電池管理装置105とを備えた電動車両用電源システム21において、リフレッシュ放電時に、リフレッシュ放電前の走行時放電容量とリフレッシュ放電によるリフレッシュ時放電容量との和に基づいて上記電池のリフレッシュ出し切り実力容量を求める実力容量確定手段及び該電池の求められた実力容量と初期容量とを比較して該電池の劣化度合いを求める電池劣化度判定手段として機能する電池管理制御部117を備える。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 充電式電池と、該電池の残存容量を含む電池状態を管理する電池管理装置とを備えた電動車両用電源システムにおいて、リフレッシュ放電時に、リフレッシュ放電前の走行時放電容量とリフレッシュ放電によるリフレッシュ時放電容量との和に基づいて上記電池のリフレッシュ出し切り実力容量を求める実力容量確定手段と、該電池の求められた実力容量と初期容量とを比較して該電池の劣化度合いを求める電池劣化度判定手段とを備えたことをことを特徴とする電動車両用電源システム。 【請求項2】 請求項1において、上記実力容量確定手段は、パルス波形をなす放電電流により行なわれたリフレッシュ放電におけるリフレッシュ時放電容量と上記走行時放電容量との和に基づいて上記電池のリフレッシュ出し切り実力容量を求めることを特徴とする電動車両用電源システム。 【請求項3】 請求項1又は2において、上記実力容量確定手段は、前回の充電後に走行することなくリフレッシュ放電がなされた場合には、リフレッシュ時放電容量のみからリフレッシュ出し切り実力容量を求めることを特徴とする電動車両用電源システム。 【請求項4】 充電式電池と、該電池の残存容量を含む電池状態を管理する電池管理装置とを備えた電動車両用電源システムにおいて、走行により電池電圧が予め設定された実力容量判定電圧値に達するまでに放電した走行時放電容量により上記電池の走行出し切り実力容量を求める実力容量確定手段と、該電池の求められた走行出し切り実力容量と初期容量とを比較して電池の劣化度合いを求める電池劣化度判定手段とを備えたことを特徴とする電動車両用電源システム。 【請求項5】 請求項4において、上記実力容量確定手段は、走行時の放電停止電圧値を上記実力容量判定電圧値として走行出し切り実力容量を求めることを特徴とする電動車両用電源システム。 【請求項6】 請求項1ないし5の何れかにおいて、上記電池劣化度判定手段は、放電前の充電が正常に完了していることを劣化度判定条件の1つとして電池の劣化度合いを求めることを特徴とする電動車両用電源システム。 【請求項7】 請求項1ないし6の何れかにおいて、上記電池劣化度判定手段は、自己放電容量が所定値以下であることを劣化度判定条件の1つとして電池の劣化度合いを求めることを特徴とする電動車両用電源システム。 【請求項8】 請求項1ないし7の何れかにおいて、上記電池劣化度判定手段は、リフレッシュ出し切り実力容量又は走行出し切り実力容量を求める時点における電池温度が所定の範囲内であることを劣化度判定条件の1つとして電池の劣化度合いを求めることを特徴とする電動車両用電源システム。 【請求項9】 請求項1ないし8の何れかにおいて、上記電池劣化度判定手段は、前回のリフレッシュ放電完了からの充放電回数が所定値以下であることを劣化度判定条件の1つとして電池の劣化度合いを求めることを特徴とする電動車両用電源システム。 【請求項10】 請求項1ないし9の何れかにおいて、上記電池の劣化度を、上記リフレッシュ出し切り実力容量又は走行出し切り実力容量と初期容量とを比較する劣化判定を複数回連続して行った後に確定することを特徴とする電動車両用電源システム。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、例えば電動自転車,電動車椅子,電動スクータ等にエネルギ源として使用されるNi−Cd,Ni−MH等の充電式電池の劣化度合いを求めることができるようにした電動車両用電源システムに関する。 【0002】 【従来の技術】電池の劣化度合いを判定しようとした場合、電池の現時点での放電可能容量(実力容量)の初期容量からの減少度合いや内部抵抗の上昇度合い(I−V特性)から判定する方法が考えられる。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】ところが電池の内部抵抗は電池の状態、例えば電池温度,充放電状態,活性度等により大幅に変動するため、一般ユーザーが使用している状況でかつ安定した状態で電池の内部抵抗を測定することは非常に困難である。一方、放電可能容量により電池の劣化を判断するようにした場合にはどの時点で電池の放電容量を測定するかが問題となる。 【0004】本発明は、上記従来の状況に鑑みてなされたもので、電池の劣化状態を把握し、電池の劣化状況を正確に判定することのできる電動車両用電源システムを提供することを課題としている。 【0005】 【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、充電式電池と、該電池の残存容量を含む電池状態を管理する電池管理装置とを備えた電動車両用電源システムにおいて、リフレッシュ放電時に、リフレッシュ放電前の走行時放電容量とリフレッシュ放電によるリフレッシュ時放電容量との和に基づいて上記電池のリフレッシュ出し切り実力容量を求める実力容量確定手段と、該電池の求められた実力容量と初期容量とを比較して該電池の劣化度合いを求める電池劣化度判定手段とを備えたことをことを特徴としている。 【0006】請求項2の発明は、請求項1において、上記実力容量確定手段は、パルス波形をなす放電電流により行なわれたリフレッシュ放電におけるリフレッシュ時放電容量と上記走行時放電容量との和に基づいて上記電池のリフレッシュ出し切り実力容量を求めることを特徴としている。 【0007】請求項3の発明は、請求項1又は2において、上記実力容量確定手段は、前回の充電後に走行することなくリフレッシュ放電がなされた場合には、リフレッシュ時放電容量のみからリフレッシュ出し切り実力容量を求めることを特徴としている。 【0008】請求項4の発明は、充電式電池と、該電池の残存容量を含む電池状態を管理する電池管理装置とを備えた電動車両用電源システムにおいて、走行により電池電圧が予め設定された実力容量判定電圧値に達するまでに放電した走行時放電容量により上記電池の走行出し切り実力容量を求める実力容量確定手段と、該電池の求められた走行出し切り実力容量と初期容量とを比較して電池の劣化度合いを求める電池劣化度判定手段とを備えたことを特徴としている。 【0009】請求項5の発明は、請求項4において、上記実力容量確定手段は、走行時の放電停止電圧値を上記実力容量判定電圧値として走行出し切り実力容量を求めることを特徴としている。 【0010】請求項6の発明は、請求項1ないし5の何れかにおいて、上記電池劣化度判定手段は、放電前の充電が正常に完了していることを劣化度判定条件の1つとして電池の劣化度合いを求めることを特徴としている。 【0011】請求項7の発明は、請求項1ないし6の何れかにおいて、上記電池劣化度判定手段は、自己放電容量が所定値以下であることを劣化度判定条件の1つとして電池の劣化度合いを求めることを特徴としている。 【0012】請求項8の発明は、請求項1ないし7の何れかにおいて、上記電池劣化度判定手段は、リフレッシュ出し切り実力容量又は走行出し切り実力容量を求める時点における電池温度が所定の範囲内であることを劣化度判定条件の1つとして電池の劣化度合いを求めることを特徴としている。 【0013】請求項9の発明は、請求項1ないし8の何れかにおいて、上記電池劣化度判定手段は、前回のリフレッシュ放電完了からの充放電回数が所定値以下であることを劣化度判定条件の1つとして電池の劣化度合いを求めることを特徴としている。 【0014】請求項10の発明は、請求項1ないし9の何れかにおいて、上記電池の劣化度を、上記リフレッシュ出し切り実力容量又は走行出し切り実力容量と初期容量とを比較する劣化判定を複数回連続して行った後に確定することを特徴としている。 【0015】 【発明の作用効果】請求項1の発明によれば、走行時放電容量と、これに続いて行われるリフレッシュ時放電容量との和に基づいて電池のリフレッシュ出し切り実力容量を求め、該実力容量と初期容量とを比較して電池の劣化度を判定するようにしたので、放電停止電圧に低下するまで走行するいわゆる「出し切り走行」を行わないユーザの場合でも電池の実力容量を正確に求めることができ、その結果劣化判定を正確に行うことができる。なお、上記「リフレッシュ出し切り実力容量」とは、走行時、放電停止電圧に低下するまで十分電池を放電させない(出し切らない)まま走行を終了し、続くリフレッシュ放電で所定の電圧値まで放電させた(出し切った)時のトータルの放電容量を意味する。従って「出し切り」とは必ずしも完全に出し切ることに限定されない。 【0016】請求項2の発明によれば、リフレッシュ放電をパルス波形をなす放電電流により行なってリフレッシュ時放電容量を求め、該リフレッシュ時放電容量と上記走行時放電容量との和に基づいて上記電池のリフレッシュ出し切り実力容量を求めるようにしたので、上記パルス波形電流値を例えば5A程度と車両走行時の電流に近づけることができ、その結果実力容量を低コストで正確に学習することができる。ちなみに、リフレッシュ放電をパルス波形電流で行わなわずに定電流,定抵抗方式で行った場合にはコスト,冷却能力の問題から放電電流値を車両走行時の放電電流値より大幅に低く設定せざるをえず、電池の劣化状態によっては実力容量を正確に求めることはできない。 【0017】請求項3の発明によれば、充電後、走行することなく直ちにリフレッシュ放電を行った場合には、このリフレッシュ時放電容量のみからリフレッシュ出し切り実力容量を求めるようにしたので、このような場合であってもリフレッシュ出し切り実力容量を確実に求めることができる。 【0018】請求項4の発明によれば、走行出し切り実力容量を、走行により電池電圧が実力容量判定電圧値、例えば請求項5の発明の走行時の放電停止電圧に達するまで放電した(出し切った)ときの走行時放電容量により求めるようにしたので、ユーザの使用形態に最も近い形で電池の劣化度判定を実施できる。 【0019】請求項6の発明では放電前の充電が正常に完了していることを、請求項7の発明では自己放電容量が所定値以下であることを、請求項8の発明では電池の実力容量を求めた時点における電池温度が所定の範囲内であることを、請求項9の発明によれば前回のリフレッシュ放電完了からの充放電回数が所定値以下であることを、それぞれ劣化度判定条件の1つとしたので、即ち上記各劣化度判定条件が欠けた場合には劣化度判定を行わないこととしたので、正常な電池を誤って劣化電池と判定してしまうことがない。 【0020】請求項10の発明によれば、劣化判定に当たって、実力容量と初期容量との比較による劣化判定を複数回連続で実施した後に劣化度を確定するようにしたので、この点からも正常な電池を誤って劣化電池と判定するのを防止できる。 【0021】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。図1ないし図15は、本発明の第1実施形態による電動補助自転車用電源システムを説明するための図であり、図1は上記電源システムのうち充電装置を非車載とし、着脱式電池ケースを車載した電動車両としての電動補助自転車の側面図、図2は上記電源システムのブロック構成図、図3は上記電源システムの変形例を示すブロック構成図、図4〜図6は上記電源システムの電池管理装置と充電装置との間で送受信される信号データを説明するための図、図7, 8はリフレッシュ放電時の放電電流値,電池電圧値の時間経過を示す特性図、図9, 10,14,15は上記電池管理装置の動作を、図11〜図13は上記充電装置の動作を、それぞれ説明するためのフローチャート図である。 【0022】図において、1は本実施形態電源システムのうち充電装置112を非車載とし、着脱式電池ケース100を車載した電動車両としての電動補助自転車であり、これの車体フレーム2はヘッドパイプ3と、該ヘッドパイプ3から車体後方斜め下方に延びるダウンチューブ4と、該ダウンチューブ4の後端から上方に略起立して延びるシートチューブ5と、上記ダウンチューブ4の後端から後方に略水平に延びる左, 右一対のチェーンステー6と、該両チェーンステー6の後端部と上記シートチューブ5の上端部とを結合する左, 右一対のシートステー7と、上記ヘッドパイプ3とシートチューブ5とを接続するトップチューブ11とを備えている。 【0023】上記ヘッドパイプ3にはフロントフォーク8が左右に回動可能に枢支されている。該フロントフォーク8の下端には前輪9が軸支されており、上端には操向ハンドル10が固着されている。また上記シートチューブ5の上端にはサドル12が装着されている。さらに上記チェーンステー6の後端には後輪(車輪)13が軸支されている。 【0024】なお、図示していないが、上記操向ハンドル10の中央には速度メータ等を備えた計器パネル(不図示)が設けられており、このパネル部分に、リフレッシュ放電が必要と判断された時にその旨が表示される表示装置を設けても良い。 【0025】上記車体フレーム2の下端部には、クランク軸16の両端突出部に取り付けられたクランクアーム16aを介してペダル16bに入力されたペダル踏力(人力)と、内蔵する電動モータ17からの人力の大きさに比例した補助動力との合力を出力するパワーユニット15が搭載されている。即ち、ペダル踏力の大きさがモータ駆動指令28となる。このパワーユニット15からの出力はチェーン30を介して上記後輪13に伝達される。 【0026】なお、本実施形態自転車1は外部からモータ駆動指令28を入力するための自走レバー14をも備えており、該自走レバー14を操作することにより、ペダル16bに入力することなく電動モータ17からの動力のみで走行することも可能となっている。 【0027】また上記電動モータ17等の電源となる電池ケース100は、上記シートチューブ5の後面に沿うようにかつ左,右のシートステー7,7に挟まれるように車体に対して着脱自在に配設されている。上記電池ケース100は、多数の単電池101を直列に接続してなる電池(充電式電池)102を収納しており、また上記電池102の温度を検出する温度センサ103と、該電池102の電流値を測定する電流計104とを備えている。さらにまた、上記電池ケース100は、上記電池102の管理等を行なう電池管理装置105を備えている。 【0028】また、上記電池ケース100は、車載時にはコネクタ107, 108によりモータ駆動回路22と装着と同時に自動接続され、またコネクタ110, 111により上記電動補助自転車1の走行制御を行なう走行制御部109と通信I/F120a,120bを介して自動接続される。 【0029】一方、上記電池ケース100は、充電時には、車体から取り外された状態で、あるいは車載状態のままでコネクタ113,114により非車載で全く独立に構成された充電装置112の出力側と接続され、またコネクタ115, 116により上記充電装置112の通信I/F127,120cを介して接続される。ここで図1において、100aは電池ケース100に設けられたた充電口であり、ここに上記コネクタ113,114,115,116の電池ケース側端子が配置される。また121は上記充電装置112の充電プラグであり、この中に上記コネクタ113〜116の充電装置側端子が配置されており、上記充電口100aに差し込み自在となっている。上記電池ケース100と充電装置112とで本実施形態における電源システム21が構成される。なお、上記コネクタ107,108と113,114、及びコネクタ110,111と115,116は共通にしても良い。 【0030】上記電池管理装置105は、上記温度センサ103からの電池温度データTと、電流計104からの電流値データIと、電池102の電圧データVとが入力され、上記充電式電池102のリフレッシュ放電の制御等を行なう電池管理・制御部117と所定のデータを記憶するEEPROM106を備えており、また、該電池管理・制御部117からの信号に基づいて表示を必要とする時に表示ボタン118を押すことにより、電池残存容量,リフレッシュ情報,実力容量,劣化確定等が表示される表示装置119と、上記充電装置112や走行制御部109との通信を行なう通信I/F120cや120aとを備えている。なお、上記表示装置119は、速度メータ等が設置される車両側の表示パネル部分に設けても良い。 【0031】なお、上記EEPROM106には、上記所定のデータとして、初期もしくは先回のリフレッシュ放電からの充電回数,放電回数,充放電サイクル数や、上記電池102の初期容量,電池実力容量,走行時放電容量,リフレッシュ時放電容量,リフレッシュ表示後のリフレッシュ放電の実施の有無等が記憶される。 【0032】また上記電池管理・制御部117は、上記充電式電池102の、例えば電池温度,電圧,残存容量等の電池状態、初期もしくは先回のリフレッシュ放電からの充電回数,放電回数,充放電サイクル数,電池実力容量と放電容量との差,リフレッシュ表示後のリフレッシュ放電の実施有無等の電池履歴等に基づいてリフレッシュ放電の要否を判断し、また前述のように電池残存容量等を上記表示装置119に表示させるように機能する。 【0033】さらにまた上記電池管理・制御部117は、リフレッシュ放電時に、リフレッシュ放電前の走行時放電容量とリフレッシュ放電によるリフレッシュ時放電容量との和に基づいて電池102のリフレッシュ出し切り実力容量を求める実力容量確定手段として、あるいは走行により電池電圧が予め設定された実力容量判定電圧値、例えば放電停止電圧に低下するまでに放電した走行時放電容量により電池102の走行出し切り実力容量を求める実力容量確定手段として機能し、さらに該電池102の求められた実力容量と初期容量とを比較して該電池102の劣化度合いを求める電池劣化度判定手段としても機能する。 【0034】上記リフレッシュ時放電容量としては、後述の2段階リフレッシュ放電における1段目の放電の終了までの放電容量が用いられる。 【0035】また上記電池102の劣化度は、以下の劣化度判定条件を満足している場合にのみ求められ、これにより正常な電池を誤って劣化電池と判定するのを防止している。即ち、放電前の充電が正常に完了していること、つまり充電途中に発生した何らかの理由により所定の充電完了判定がなされる前に充電が停止されていないこと、(例えばdT/dt,−ΔV,主充電+補充電による停止は完了判定とされ、絶対温度停止やタイマー停止等は充電停止判定とされる)計測された自己放電容量が所定値以下であること、リフレッシュ出し切り実力容量又は走行出し切り実力容量を求める時点における電池温度が所定の範囲内であること、前回のリフレッシュ放電完了からの充放電回数が所定値以下であることを劣化度判定条件としており、該劣化度判定条件が1つでも欠けた場合にはリフレッシュ出し切り又は、走行出し切り実力容量の確定が見送られ、その結果、劣化度の判定は見送られる。また上記劣化度は、上記実力容量と初期容量との比較による劣化判定を複数回連続して行った上で確定される。 【0036】なお、本実施形態では、上記劣化度の確定,見送りは、具体的には上記判定条件が欠けた場合にはリフレッシュ出し切り実力容量又は走行出し切り実力容量の確定が見送られ、その結果劣化度の判定がなされない、といった方式が採用されている。 【0037】上記充電装置112は、プラグ123をコンセントに接続することにより供給された交流電源を直流に変換するAC/DCコンバータ124と、該コンバータ124の出力の電圧値, 電流値を計測する電圧計125, 電流計126と、上記充電式電池102のリフレッシュ放電を行なう放電器(放電手段)135と、上記電圧計125, 電流計126からの計測値や上記通信I/F127からの所定の信号等が入力される充電/放電制御部128とを備えている。 【0038】また、上記充電装置112は、この充電装置112と上記電池ケース100とが接続されていることを示す接続信号を、上記充電/放電制御部128に出力する電池接続検知部129を備えている。 【0039】さらにまた、上記充電装置112には、後述する表示装置133にリフレッシュ中の表示がされて、リフレッシュ放電が開始された時、これをキャンセルして充電モードに移行させる充電リフレッシュ解除スイッチ131が設けられている。 【0040】上記AC/DCコンバータ124の出力は出力制御部132を介して上記充電/放電制御部128により制御される。また表示装置133や上記放電器135は上記充電/放電制御部(放電制御手段)128により制御される。そして上記表示装置133には、充電待機中、充電中、充電完了、充電停止、リフレッシュ中、リフレッシュ終了等の情報が表示される。 【0041】なお、図3に示すように、電池102´として、複数の電池102・・102が並列に接続されたものを用いる場合、各電池102の温度を検出する複数の温度センサ103・・103が設けられ、各センサ103・・103の検出値T1・・Tnが上記電池管理・制御部117に入力されるよう構成される。図3において、図2と同符号は同一または相当部分を示している。 【0042】次に、図4〜図6に基づいて、上記電動補助自転車1における電池管理装置105と充電装置112との間で送受信される信号データについて説明する。なお、図4〜図6は、信号データのナンバー(No),及び該ナンバーの内容を示している。 【0043】図4は、上記電池管理装置105から充電装置112にまとめて送信される充放電制御データを示しており、1として「リフレッシュ放電実行要求」が、2として「1段目リフレッシュ放電電流値」が、3として「1段目リフレッシュパルス値」が、4として「1段目リフレッシュ放電停止電圧」が、5として「2段目リフレッシュ放電電流値」が、6として「2段目リフレッシュ放電停止電圧」が、7として「リフレッシュタイマー値」が、8として「充電開始下限温度」が、9として「充電開始上限温度」が含まれている。なお、上記「リフレッシュ放電実行要求」は、具体的には「有」又は「無」が示され、リフレッシュ放電実行か否かを知らせる信号として機能する。 【0044】図5は、上記電池管理装置105から充電装置112にまとめて送信される電池状態データを示しており、1として「電池温度(1)」が、2として「電池温度(2)」が、3として「電池電圧」が、4として「現時点での電池残存容量」が、5として「電池実力容量、即ち、現時点での最大容量学習値」が含まれる。なお、この最大容量学習値とは、充放電を繰り返すうちに電池は次第に劣化し、最大容量も次第に変化(低下)していく中で現在の時点での最大容量値のことである。具体的には後述するように、リフレッシュ放電前の走行時放電容量と、リフレッシュ放電によるリフレッシュ時放電容量との和に基づいて求められる。リフレッシュ出し切り実力容量と、走行中に電池電圧が放電停止電圧に低下するまでに放電した走行時放電容量より求められる走行出し切り実力容量の2つが含まれる。 【0045】また、上記電池温度(1)は、図2に示すように上記充電式電池102を1組備える構成の電池温度を、上記電池温度(2)は、2個備える構成の2組目の電池温度をそれぞれ意味している。また図3に示すように上記充電式電池102を複数組備える場合には、電池温度(1)〜(n)まで含まれる。 【0046】図6は、上記充電装置112から電池管理装置105にまとめて送信される充電器状態データを示しており、1として「充放電制御データ要求」が、2として「電池状態データ要求」が、3として「1段目リフレッシュ中」が、4として「1段目リフレッシュ終了」が、5として「2段目リフレッシュ中」が、6として「2段目リフレッシュ終了」が、7として「充電中」が、8として「充電待機中」が、9として「充電完了」が、10として「充電停止」が含まれる。なお「充電完了」とは100%充電されたことを意味し、「充電停止」とはこれ以上充電を続けると危険である等の理由で充電を止めたことを意味する。 【0047】次に、図7,8に基づいて、本実施形態で行われる上記2段階のリフレッシュ放電について説明する。図7に示すように、1段目の放電は、電流I1 を通電時間a,遮断時間bのパルス波形で流すことにより実施され、2段目の放電は、一定電流I0 で所定時間継続される。この場合、上記時間a, bは、I0 =I1 ×a/(a+b)となるように、即ち、上記1段目, 2段目の放電における消費電力が略等しくなるよう設定される。なお、上記1段目の放電電流値I1 としては車両走行時のモータによる放電電流値、例えば5Aが用いられ、上記2段目の放電電流値I0 としてはI1 の1/10の大きさの0. 5Aが用いられる。 【0048】また、図8に示すように、上記1段目の放電において上記電池電圧が所定の放電停止電圧V1まで低下すると上記2段目の放電に切り替えられ、該2段目の放電は上記電池電圧が放電停止電圧V2に低下するまで行われる。なお、上記電池電圧V1,V2にはそれぞれ図4に示す充放電制御データ内のNo4「1段目リフレッシュ放電停止電圧」,及びNo6「2段目リフレッシュ放電停止電圧」が用いられる。 【0049】ここで本実施形態では、上記1段目の放電において、放電開始から、電圧値が1段目リフレッシュ停止電圧V1に低下するまでに放電した電池容量がリフレッシュ時放電容量として採用され、このリフレッシュ時放電容量と走行時放電容量との合計により電池102のリフレッシュ出し切り実力容量が求められる。 【0050】次に、図9〜図15のフローチャート図に基づいて、本電源システム21における電池管理装置105及び充電装置112の動作を説明する。図9, 10,14,15は上記電池管理装置105の動作を、図11〜図13は上記充電装置112の動作をそれぞれ示しており、図9は走行出し切り実力容量確定フロー及びリフレッシュ出し切り実力容量確定フローを示している。 【0051】まず、図10に基づいて電池管理装置のリフレッシュ処理を説明する。上記電池管理装置105が待機モードであって(ステップC1)、後述の接続信号(D9)の割込により、充電器接続信号が検出され(ステップC2)、上記充電装置112から送信された図6のNo1に示す「充放電制御データ要求」信号(D10)が受信されると(ステップC3)、上記電池管理装置105はリフレッシュ放電要否判定を実施し(ステップC4)、充放電制御データを作成し(ステップC5)、電池管理装置105から充電装置112に図4に示す充放電制御データが送信される(ステップC6)。 【0052】なお、上記ステップC4におけるリフレッシュ放電の要否判定は、初期もしくは先回のリフレッシュ放電からの充電回数,放電回数,又は充放電サイクル数や、先回の「リフレッシュ中」表示後のリフレッシュ放電実行の有無に基づいて行われる。例えば上記充放電サイクル数が20回以上の場合、及び先回の「リフレッシュ中」表示後にリフレッシュ解除スイッチ131がオンされるなどしてリフレッシュ放電が最後まで完了しなかった時にリフレッシュ放電要と判定される。 【0053】次に、図6の「充電器状態データ」信号の受信が待機され(ステップC7)、この信号が正常に受信されると(ステップC8)、充電器状態データ内に「リフレッシュ中」の信号が含まれているか否かが判定され(ステップC9)、リフレッシュ中であれば、電池温度, 電圧, 電流が計測され(ステップC10)、電池の残存容量が計算され(ステップC11)、図5に示す電池状態データが上記充電装置112に送信される(ステップC12)。 【0054】そして、上記電池管理装置105に上記充電装置112が接続されており(ステップC13)、現在のリフレッシュ放電が2段目ではなく(ステップC14)、1段目のリフレッシュ放電が終了すると(ステップC15)、リフレッシュ放電前の走行時放電容量と1段目リフレッシュ放電によるリフレッシュ時放電容量とのトータルの放電容量が、リフレッシュ出し切り実力容量として仮に採用される(ステップC16)。この仮のリフレッシュ出し切り実力容量はさらにステップC6内で図9(b)に示すように確定され、上記ステップC7に処理が戻る。 【0055】リフレッシュ出し切り実力容量は、図9(b)に示すように、上記サイクルカウンターが20以下で、上記充電式電池102の前回の充電が正常に完了しており、自己放電量が所定の設定値以下であり、かつ上記1段目の放電終了時の電池温度が所定の範囲内にあればリフレッシュ出し切り実力容量として確定される(ステップA1′〜A5′)。なお、上記ステップA1′〜A4′の判定条件が1つでも欠けた場合にはリフレッシュ出し切り実力容量の確定は見送られる(ステップA6′) 【0056】上記図10,図9(b)で確定されたリフレッシュ出し切り実力容量か上記図14,図9(a)で確定された走行出し切り実力容量のいずれかが電池の実力容量となる。 【0057】上記ステップC14において現在のリフレッシュ放電が2段目であって、この2段目の放電が終了した時は(ステップC17)、上記サイクルカウンターがクリアされて(ステップC18)、上記ステップC7に処理が戻る。なお、上記ステップC17において2段目の放電が終了していない時は直ちに上記ステップC7に処理が戻る。 【0058】上記ステップC9においてリフレッシュ放電中以外であると判定された場合は、電池温度, 電圧, 電流が計測され(ステップC19)、電池の残存容量が計算されて(ステップC20)、図5に示す電池状態データが充電装置112に送信される(ステップC21)。 【0059】そして、この電池管理装置105に上記充電装置112が接続されており(ステップC22)、上記「充電器状態データ」から充電完了信号が検出されると(ステップC23)、上記ステップC1の待機モードに処理が移行する。なお、上記ステップC13,ステップC22において、この電池管理装置105と上記充電装置112との接続が検出されない時も上記ステップC1の待機モードに処理が移行する。 【0060】また、上記ステップC8において、「充電器状態データ」信号が正常に受信されない時は、通信異常として(ステップC24)、異常表示2として上記表示装置133に交互点滅表示が行なわれる(ステップC25)。 【0061】次に、図11に基づいて充電準備段階にある上記充電装置112のACプラグ接続後の動作を説明する。上記充電装置112のプラグ123がコンセントに接続されると(ステップD1)、上記電池ケース100の接続検知が待機される(ステップD2)。 【0062】上記接続が検知され(ステップD2)、充電式電池102の電圧Vが20V未満であることが検出されると(ステップD3)、充電電流0. 5Aによる予備充電が開始され(ステップD4)、上記表示装置133に充電中であることが表示され(ステップD5)、タイマーがオンされて充電時間が計測される(ステップD6)。 【0063】そして、上記充電式電池102の電圧Vが20V以上になると(ステップD7)、上記充電出力が停止され(ステップD8)、この充電装置112から上記電池管理装置105に、上記ステップC2で受信される充電器接続信号が送信され(ステップD9)、また、上記ステップC3で受信される図6に示す「充放電制御データ要求」信号の送信が開始され(ステップD10)、上記ステップC6で送信された上記充放電制御データが正常に受信されれば(ステップD11)、後述のリフレッシュ放電モードに移行する。 【0064】また、上記ステップD11において、上記充放電制御データが正常に受信されない時は、通信異常として(ステップD12)、異常表示2が表示装置133に表示され(ステップD13)、この処理が終了する。 【0065】また、上記ステップD7において上記電圧が20V以上ではない状態が60分継続されると(ステップD14)、異常表示1が表示装置133に表示され(ステップD15)、この処理が終了する。 【0066】次に、図12に基づいて上記充電装置112のリフレッシュ放電処理動作を説明する。上記充電装置112がリフレッシュ放電モードであって(ステップE1)、上記ステップC5で作成された充放電制御データに「リフレッシュ放電実行要求」信号が含まれていれば(ステップE2)、上記表示装置133を構成する例えばLEDが点灯してリフレッシュ中であることを示すリフレッシュ表示が行われるとともに、この充電装置112から上記電池管理装置105に「充放電制御データ要求」信号を含む充電器状態データが送信開始され(ステップE9)、上記充電式電池の1段目のリフレッシュ放電が開始される(ステップE10)。 【0067】そして、上記ステップC12にて送信される図5に示す電池状態データが正常に受信され(ステップE11)、該データ内容に基づいて1段目のリフレッシュ放電を終了する判定がなされれば(ステップE12)、2段目のリフレッシュ放電が開始される(ステップE13)。上記1段目のリフレッシュ放電は、電池電圧が1段目放電停止電圧V1に達した時に、上記1段目の放電から2段目の放電に切り替えられる。 【0068】ここで上記1段目リフレッシュ放電の開始から上記2段目リフレッシュ放電への切り替えまでの放電容量がリフレッシュ出し切り実力容量を求めるためのリフレッシュ時放電容量として採用される。なお、2段目放電終了までの放電容量をリフレッシュ出し切り実力容量を求めるためのリフレッシュ時放電容量として採用することも可能である。また、ステップE12で1段目のリフレッシュ放電を終了する判定がなされない場合で、リフレッシュ解除スイッチがオンされない場合(ステップE12′)にはステップE11,12の処理が繰り返される【0069】次に、上記ステップC12にて送信される図5に示す電池状態データが正常に受信され(ステップE14)、該データ内容に基づいて2段目のリフレッシュ放電を終了する判定がなされれば(ステップE15)、上記リフレッシュ表示が消灯され(ステップE16)、上記ステップE9において送信開始された「充電器状態データ」信号の送信が停止されて(ステップE17)、リフレッシュ放電が終了され(ステップE18)、後述の充電モードに移行する。なお、ステップE15で2段目のリフレッシュ放電を終了する判定がなされない場合で、リフレッシュ解除スイッチがオンされない場合(ステップE15′)にはステップE14,15の処理が繰り返される【0070】また、上記ステップE11, E14において、上記電池状態データが正常に受信されない時は、通信異常として(ステップE19, E21)、異常表示2が表示装置133に表示され(ステップE20, E22)、この処理が終了する。 【0071】上記ステップE10, E13における2段階のリフレッシュ放電では、上記図7, 8に示すように、1段目の放電は2段目の電流値I0 に比べて高い電流値I1 のパルス波形で行われ、2段目は定電流, 又は定抵抗で行われる。そして、上記1段目と2段目との放電における消費電力が略等しくなるよう行なわれ、さらにまた、上記1段目と2段目との切り替えは電池電圧が1段目リフレッシュ放電停止電圧に達した時に行われる。 【0072】次に、図13に基づいて上記充電装置112の充電処理動作を説明する。この充電装置112が充電モードに移行すると(ステップF1)、該充電装置112から電池管理装置105に図6に示す「電池状態データ要求」信号を含む充電器状態データが送信開始される(ステップF2)。上記ステップC21にて上記電池管理装置105から送信される図5に示す電池状態データが正常に受信されると(ステップF3)、この電池状態データ内の電池温度が充放電制御データ内に設定されている充電開始下限温度と充電開始上限温度との間の充電開始温度内かどうか判定され(ステップF4)、該充電開始温度内でない時は充電は待機され(ステップF5)、上記表示装置133のLEDが充電待機表示として点滅されて(ステップF6)、上記ステップF3に処理が移行する。 【0073】上記ステップF4において電池温度が充電開始温度内と判定されると、充電が開始され(ステップF7)、トータルタイマーによる経過時間の計測が開始され(ステップF8)、この充電装置112から上記電池管理装置105に図6に示す「電池状態データ要求」信号を含む充電器状態データが送信される(ステップF9)。上記ステップC21にて上記電池管理装置105から送信された図5に示す電池状態データが正常に受信されれば(ステップF10)、充電の終了判定が行なわれ(ステップF11)、充電終了と判定されない時は上記ステップF9に処理が戻り、上記ステップF9〜F11が繰り返される。 【0074】上記受信された電池状態データよりステップF11において充電終了と判定された時は、この充電装置112から上記電池管理装置105に、上記ステップC23にて受信される図6に示すNo9の「充電完了」信号, 又はNo10の「充電停止」信号の何れかを含む充電器状態データが送信されるとともに(ステップF12)、補充電タイマーによる経過時間の計測が開始され(ステップF13)、補充電(例えば0.5A×2h)が開始され(ステップF14)、所定時間を経過すると補充電が停止されて、この処理が終了となる。 【0075】また、上記ステップF3又はF10において、上記電池管理装置105からの図5に示す電池状態データが正常に受信されないと、通信異常として(ステップF16,F18)、異常表示2が表示装置133に表示され(ステップF17,F19)、この処理が終了する。 【0076】次に図14に基づいて電池管理装置105による走行出し切り実力容量確定動作を説明する。この電池管理装置105が待機モードにおいて車両に接続されると該電池管理装置105から車両制御データが車両走行制御部109に送信され(ステップG1〜G3)、電池温度,電圧,電流が計測され、電池残容量が計算される(G4〜G5)。そして電池電圧が走行時放電停止電圧に低下したことが検出されると(ステップG6)、車両走行制御部109へ放電停止信号が出力され(ステップG7)上記車両接続時から該放電停止電圧検出時までの走行時放電容量が、上記走行出し切り電池実力容量として仮に採用される(ステップG8)。 【0077】この仮の走行出し切り実力容量はさらにステップG8内で、図9(a)に示すように、上記充電式電池102の充放電サイクルの回数を示すサイクルカウンターが20以下で、上記充電式電池102の前回の充電が正常に完了しており、自己放電量が所定の設定値以下であり、さらに上記放電停止時の電池温度が所定の範囲内にあれば走行出し切り実力容量として確定される(ステップA1〜A5)。なお、上記カウンターが20以下でないか、前回の充電が正常に完了していないか、自己放電量が所定の設定値より大であるか、放電終了時の電池温度が所定範囲内にないかの何れかに当てはまる場合には、上記走行出し切り実力容量の確定は見送られてこの処理を終了する。なお、上記ステップA3における自己放電量とは、時間の経過により自然に放電する電気量のことである。 【0078】そして電池102の劣化度合いの判定は、図15に示すようにして行われる。即ち、実力容量が確定されたか否か(ステップH0)、確定されたとしたらそれはリフレッシュ出し切り実力容量か、それとも走行出し切り実力容量かが判定され(ステップH0´)、上記確定された実力容量が所定の閾値容量、例えば初期容量の50%より小さい場合には(ステップH1,H2)、劣化カウンタのカウント値が1増加され(ステップH3)、該劣化カウント値が設定値(本実施形態の場合は3)を超えると、劣化確定が行われる(ステップH4〜H5)。なお上記実力容量が所定の閾値容量より大きい場合には、劣化カウンタのカウント値はクリアされ(ステップH6)、処理は終了する。また上記ステップH0で実力容量が確定されていなかった場合も処理は終了する。 【0079】このように本実施形態の電源システム21では、走行時放電容量と、これに続いて行われるリフレッシュ時放電容量との和に基づいて電池のリフレッシュ出し切り実力容量を求め、該実力容量と初期容量とを比較して電池の劣化度を判定するようにしたので、放電停止電圧に低下するまで走行するいわゆる出し切り走行を行わないユーザの場合でも電池の実力容量を正確に求めるとこができ、その結果劣化判定を正確に行うことができる。 【0080】また、走行出し切り実力容量を、走行により放電停止電圧に達するまで放電した(出し切った)ときの走行時放電容量により求めたので、ユーザの使用形態に最も近い形で電池の劣化判定を行なうことができる。 【0081】また充放電サイクル数が所定値以下でない場合、前回の充電が正常に完了していない場合、自己放電量が設定値以下でない場合、放電終了時の電池温度が所定範囲にない場合等、走行時放電容量,リフレッシュ時放電容量ひいては実力容量を正確に測定できないと考えられる場合には、劣化判定を行わないこととしたので、正常な電池を誤って劣化電池と判定してしまうことがない。 【0082】また劣化度確定に当たっては、劣化カウント値が設定値以上となることを条件とし、実力容量による劣化判定を複数回連続で実施するようにしたので、この点からも正常な電池を誤って劣化電池と判定するのを防止できる。 【0083】さらにまた図7, 8に示すように、1段目のリフレッシュ放電をパルス波形をなす放電電流I1 で放電するようにしたので、放電電流I1 を車両走行時の放電電流、例えば5Aに近づけることができ、必要な冷却能力を増大することなく低コストで実力容量を正確に求めることができる。また、2段目を走行時放電電流の1/10程度の低電流で放電するようにしたので冷却能力の問題を生じることなくリフレッシュ放電を行なうことができ、メモリー効果を解消することができる。 【0084】また、上記1段目と2段目とにおける消費電力を略等しくしたので、1段目と2段目との発熱量が略等しくなるため、上記0. 5Aで連続放電する時に発生する熱に対する冷却を行なうだけで良く、必要な冷却能力を増大する必要がない分コストを低減できる。 【0085】また、上記電池電圧Vが、図4に示す充放電制御データ内の1段目リフレッシュ放電停止電圧に達した時に1段目と2段目との放電を切り替えるようにしたので、1段目の高い放電電流による放電と2段目の低い放電電流による放電とを確実に切り替えることができる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000010076 【氏名又は名称】ヤマハ発動機株式会社
|
| 【出願日】 |
平成11年10月21日(1999.10.21) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100087619 【弁理士】 【氏名又は名称】下市 努
|
| 【公開番号】 |
特開2001−119804(P2001−119804A) |
| 【公開日】 |
平成13年4月27日(2001.4.27) |
| 【出願番号】 |
特願平11−299851 |
|