| 【発明の名称】 |
ハイブリッド車両の回生制御装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】黒田 恵隆
【氏名】松原 篤
【氏名】泉浦 篤
【氏名】北島 真一
【氏名】若城 輝男
【氏名】澤村 和同
|
| 【要約】 |
【課題】減速回生時におけるエネルギーの回収を十分に行なえると共に、減速回生時におけるエンジン負荷の増加によるエンジンストールを防止することができるハイブリッド車両の回生制御装置を提供する。
【解決手段】エンジンEとモータMとバッテリ3と、車両減速時にモータMによる回生量を設定し、これに基づいてモータMによる回生を行なうモータECU1とを備えたハイブリッド車両の回生制御装置であって、エンジン回転数センサS2と、エンジン回転数の変化量を検出するFIECU11と、エンジン回転数が所定値以下である場合、あるいはエンジン回転数のダウン量が所定値より大きい場合に、前記回生制御手段による回生を停止することを特徴とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 車両の推進力を出力するエンジンと、該エンジンの出力を補助するモータと、該モータに電力を供給する蓄電装置と、車両減速時にモータによる回生量を設定して、該回生量に基づいて前記モータによる回生を行なう回生制御手段とを備えたハイブリッド車両の回生制御装置であって、エンジン回転数の変化量を検出するエンジン回転数変化量検出手段と、前記車両が減速時にモータによる回生を行なっている際に、前記エンジン回転数変化量検出手段により検出されたエンジン回転数の変化量が所定値より大きい場合に前記回生制御手段による回生を停止する回生停止手段とを備えたことを特徴とするハイブリッド車両の回生制御装置。 【請求項2】 エンジン回転数を検出するエンジン回転数検出手段を備え、前記車両が減速時にモータによる回生を行なっている際に、前記回生停止手段は、前記エンジン回転数変化量検出手段により検出されたエンジン回転数の変化量が所定値より大きい場合、あるいは前記エンジン回転数検出手段により検出されたエンジン回転数が所定値以下である場合に、前記回生制御手段による回生を停止することを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド車両の回生制御装置。 【請求項3】 エンジン回転数を検出するエンジン回転数検出手段を備え、前記車両が減速時にモータによる回生を行なっている際に、前記回生停止手段は、前記エンジン回転数変化量検出手段により検出されたエンジン回転数の変化量が所定値より大きく、かつ前記エンジン回転数検出手段により検出されたエンジン回転数が所定値以下である場合に、前記回生制御手段による回生を停止することを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド車両の回生制御装置。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、エンジン及びモータ駆動によるハイブリッド車両の回生制御装置に係るものであり、特に、減速回生時における急激なエンジン回転数の低下によるエンジンストールを防止できるハイブリッド車両の回生制御装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来から、車両走行用の動力源としてエンジンの他にモータを備えたハイブリッド車両が知られている。このハイブリッド車両の一種に、モータをエンジンの出力を補助する補助駆動源として使用するパラレルハイブリッド車がある。このパラレルハイブリッド車は、例えば、加速時においてはモータによってエンジンを駆動補助し、減速時においては減速回生によってバッテリ等への充電を行なう等様々な制御を行い、バッテリの電気エネルギー(以下、残容量という)を確保して運転者の要求に対応できるようになっている(例えば、特開平7−123509号公報に示されている)。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】上記従来のパラレルハイブリッド車両にあっては、とりわけ減速時において得られる回生電力を回収することにより無駄に排出されていたエネルギーを無駄なく使用できる点でエネルギーマネージメント上有利であるが、回生はエンジン負荷に他ならないため、例えば減速回生実施中にエンジン回転数が急激に低下したような場合は、回生によるエンジンにかかる負荷が大き過ぎると場合によってはエンジンストールを起こす可能性があるという問題がある。しかしながら、このような事態を防止するために回生に大きな制限を加えれば、回生により回収できるエネルギーが少なくなり、その分発電量を増加させる等の対策が必要になり燃費向上に逆行するという問題がある。そこでこの発明は、減速回生時におけるエネルギーの回収を十分に行なえると共に、減速回生時におけるエンジン負荷の増加によるエンジンストールを防止することができるハイブリッド車両の回生制御装置を提供するものである。 【0004】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために、請求項1に記載した発明は、車両の推進力を出力するエンジン(例えば、実施形態におけるエンジンE)と、該エンジンの出力を補助するモータ(例えば、実施形態におけるモータM)と、該モータに電力を供給する蓄電装置(例えば、実施形態におけるバッテリ3)と、車両減速時にモータによる回生量(例えば、実施形態における最終発電指令値REGENF)を設定して、該回生量に基づいて前記モータによる回生を行なう回生制御手段(例えば、実施形態におけるモータECU1)とを備えたハイブリッド車両の回生制御装置であって、エンジン回転数(例えば、実施形態におけるエンジン回転数NE)の変化量(例えば、実施形態におけるエンジン回転数変化量DNE)を検出するエンジン回転数変化量検出手段(例えば、実施形態におけるFIECU11)と、前記車両が減速時にモータによる回生を行なっている際に、前記エンジン回転数変化量検出手段により検出されたエンジン回転数の変化量が所定値(例えば、実施形態における所定値#DNRGNCUT)より大きい場合に前記回生制御手段による回生を停止する回生停止手段(例えば、実施形態におけるステップS101)とを備えたことを特徴とする。このように構成することで、減速回生時において減少するエンジン回転数の変化量が所定値より大きい場合、すなわちエンジンにかかる回生による負荷がエンジン回転数の全領域において大きいと判断したら(例えば、高回転数であってもエンジンがストールする可能性があるので)、回生を停止することでエンジンにかかる回生による負荷を無くすことが可能となる。 【0005】請求項2に記載した発明は、エンジン回転数を検出するエンジン回転数検出手段(例えば、実施形態におけるエンジン回転数センサS2)を備え、前記車両が減速時にモータによる回生を行なっている際に、前記回生停止手段は、前記エンジン回転数変化量検出手段により検出されたエンジン回転数の変化量が所定値より大きい場合、あるいは前記エンジン回転数検出手段により検出されたエンジン回転数が所定値(例えば、実施形態における所定値#NERGNCUT)以下である場合に、前記回生制御手段による回生を停止することを特徴とする。このように構成することで、減速回生時において減少するエンジン回転数の変化量が所定値以下の場合であっても、エンジン回転数が所定値以下の場合、すなわちエンジン自体の自立回転が難しい領域では、回生を停止することでエンジンにかかる回生による負荷を無くすことが可能となる。 【0006】請求項3に記載した発明は、エンジン回転数を検出するエンジン回転数検出手段を備え、前記車両が減速時にモータによる回生を行なっている際に、前記回生停止手段は、前記エンジン回転数変化量検出手段により検出されたエンジン回転数の変化量が所定値より大きく、かつ前記エンジン回転数検出手段により検出されたエンジン回転数が所定値以下である場合に、前記回生制御手段による回生を停止することを特徴とする。このように構成することで、減速回生時において減少するエンジン回転数の変化量が所定値より大きく、かつエンジン回転数が所定値以下である場合は、より確実にエンジンのストールの可能性が判断できるので、回生を停止することでエンジンにかかる回生による負荷を無くすことが可能となる。 【0007】 【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態を図面と共に説明する。図1はパラレルハイブリッド車両において適用した実施形態を示しており、エンジンE及びモータMの両方の駆動力は、オートマチックトランスミッションあるいはマニュアルトランスミッションよりなるトランスミッションTを介して駆動輪たる前輪Wf,Wfに伝達される。また、ハイブリッド車両の減速時に前輪Wf,Wf側からモータM側に駆動力が伝達されると、モータMは発電機として機能していわゆる回生制動力を発生し、車体の運動エネルギーを電気エネルギーとして回収する。 【0008】モータMの駆動及び回生作動は、モータECU1からの制御指令を受けてパワードライブユニット2により行われる。パワードライブユニット2にはモータMと電気エネルギーの授受を行う高圧系のバッテリ3が接続されており、バッテリ3は、例えば、複数のセルを直列に接続したモジュールを1単位として更に複数個のモジュールを直列に接続したものである。ハイブリッド車両には各種補機類を駆動するための12ボルトの補助バッテリ4が搭載されており、この補助バッテリ4はバッテリ3にダウンバータ5を介して接続される。FIECU11により制御されるダウンバータ5は、バッテリ3の電圧を降圧して補助バッテリ4を充電する。 【0009】FIECU11は、前記モータECU1及び前記ダウンバータ5に加えて、エンジンEへの燃料供給量を制御する燃料供給量制御手段6の作動と、スタータモータ7の作動の他、点火時期等の制御を行う。そのために、FIECU11には、ミッションの駆動軸の回転数に基づいて車速Vを検出する車速センサS1からの信号と、エンジン回転数NEを検出するエンジン回転数センサS2からの信号と、トランスミッションTのシフトポジションを検出するシフトポジションセンサS3からの信号と、ブレーキペダル8の操作を検出するブレーキスイッチS4からの信号と、クラッチペダル9の操作を検出するクラッチスイッチS5からの信号と、スロットル開度THを検出するスロットル開度センサS6からの信号と、吸気管負圧PBを検出する吸気管負圧センサS7からの信号とが入力される。尚、図1中、21はCVT制御用のCVTECUを示し、31はバッテリ3を保護し、バッテリ3の残容量SOCを算出するバッテリECUを示す。 【0010】このハイブリッド車両の制御モードには、「アイドルモード」、「減速モード」、「加速モード」及び「クルーズモード」の各モードがある。 【0011】「モータ動作モード判別」次の、図2、図3のフローチャートに基づいて前記各モードを決定するモータ動作モード判別について説明する。ステップS001においてMT/CVT判定フラグF_ATのフラグ値が「1」であるか否かを判定する。判定結果が「NO」、つまりMT車であると判定された場合はステップS002に進む。ステップS001における判定結果が「YES」、つまりCVT車であると判定された場合はステップS016に進み、ここでCVT用インギア判定フラグF_ATNPのフラグ値が「1」であるか否かを判定する。ステップS016における判定結果が「NO」、つまりインギアであると判定された場合は、ステップS017においてスイッチバックフラグF_VSWBの状態をみて、スイッチバック中(シフトレバー操作中)であるか否かを判定する。ステップS017における判定結果が「NO」、つまりスイッチバック中でない場合はステップS004に進む。ステップS017における判定結果が「YES」、つまりスイッチバック中である場合には、ステップS031の「アイドルモード」に移行して制御を終了する。アイドルモードでは、燃料カットに続く燃料供給が再開されてエンジンEがアイドル状態に維持される。 【0012】また、ステップS016における判定結果が「YES」、つまりN,Pレンジであると判定された場合は、ステップS031に進む。ステップS002においては、ニュートラルポジション判定フラグF_NSWのフラグ値が「1」であるか否かを判定する。ステップS002における判定結果が「YES」、つまりニュートラルポジションであると判定された場合は、ステップS031に進む。ステップS002における判定結果が「NO」、つまりインギアであると判定された場合は、ステップS003に進み、ここでクラッチ接続判定フラグF_CLSWのフラグ値が「1」であるか否かを判定する。判定結果が「YES」でありクラッチが「断」と判定された場合は、ステップS031に進む。ステップS003における判定結果が「NO」でありクラッチが「接」であると判定された場合は、ステップS004に進む。 【0013】ステップS004においてはエンジン回転数の変化量DNEが所定値#DNRGNCUT(例えば100rpm)よりも大きいか否かを判定する。尚、この判定はTDC毎の変化量を示している。判定結果が「YES」、つまりエンジン回転数の変化量、具体的には減少量が所定値#DNRGNCUTより大きいと判定された場合(エンジン回転数のダウン大)はステップS031に進む。ステップS004における判定結果が「NO」、つまりエンジン回転数の変化量、具体的には減少量が所定値#DNRGNCUT以下と判定された場合はステップS005に進む。 【0014】ステップS005においては、エンジン回転数NEが所定値#NERGNCUT(例えば、500rpm)以下であるか否かを判定する。尚、この所定値はアイドル回転数より低く、エンジンが自立復帰できる回転数より少し高い値である。ステップS005における判定結果が「YES」、つまりエンジン回転数NEが所定値#NERGNCUT以下であると判定された場合は、ステップS031に進む。ステップS005における判定結果が「NO」、つまりエンジン回転数NEが所定値#NERGNCUTより大きいと判定された場合はステップS006に進む。 【0015】ステップS006においてはIDLE判定フラグF_THIDLMGのフラグ値が「1」か否かを判定する。判定結果が「NO」、つまりスロットルが全閉であると判定された場合はステップS018に進む。ステップS006における判定結果が「YES」、つまりスロットルが全閉でないと判定された場合はステップS007に進み、モータアシストアシスト判定フラグF_MASTのフラグ値が「1」であるか否かを判定する。ステップS007における判定結果が「NO」である場合はステップS018に進む。ステップS007における判定結果が「YES」である場合は、ステップS008に進む。 【0016】ステップS018においては、MT/CVT判定フラグF_ATのフラグ値が「1」であるか否かを判定する。判定結果が「NO」、つまりMT車であると判定された場合はステップS020に進む。ステップS018における判定結果が「YES」、つまりCVT車であると判定された場合はステップS019に進み、リバースポジション判定フラグF_ATPRのフラグ値が「1」であるか否かを判定する。判定結果が「YES」、つまりリバースポジションである場合は、ステップS031に進む。判定結果が「NO」、つまりリバースポジション以外であると判定された場合はステップS020に進む。 【0017】ステップS008においては、MT/CVT判定フラグF_ATのフラグ値が「1」であるか否かを判定する。判定結果が「NO」、つまりMT車であると判定された場合はステップS010に進み加速時REGEN処理がなされ、ステップS011に進む。ステップS011においては、加速時REGEN処理フラグF_ACCRGNが「1」か否かを判定する。判定結果が「YES」、つまり加速時REGEN処理が行なわれていると判定された場合はステップS013に進む。ステップS011における判定結果が「NO」、つまり加速時REGEN処理が行なわれていないと判定された場合はステップS012に進みREGENF減算処理がなされステップS013に進む。 【0018】ステップS013においては最終充電指令値REGENFが「0」以下か否かを判定し、最終充電指令値REGENFが「0」より大きいと判定された場合は制御を終了する。ステップS013における判定の結果、最終充電指令値REGENFが「0」以下であると判定された場合はステップS014の「加速モード」に進み、次にステップS015においてアシスト許可フラグF_ACCASTが「1」である場合は制御を終了する。ステップS015においてアシスト判定フラグF_ACCASTが「0」である場合はステップS020に進む。尚、上記加速モードにおいてはモータMによりエンジンが駆動補助される。 【0019】ステップS008における判定結果が「YES」、つまりCVT車であると判定された場合はステップS009に進み、ブレーキON判定フラグF_BKSWのフラグ値が「1」であるか否かを判定する。ステップS009における判定結果が「YES」、つまりブレーキを踏み込んでいると判定された場合はステップS020に進む。ステップS009における判定結果が「NO」、つまりブレーキを踏み込んでいないと判定された場合はステップS010に進む。 【0020】ステップS020においてはエンジン制御用車速VPが「0」か否かを判定する。判定結果が「YES」、つまり車速VPが0であると判定された場合はステップS031に進む。ステップS020における判定結果が「NO」、つまり車速が0でないと判定された場合はステップS021に進む。ステップS021においてはエンジン停止制御実施フラグF_FCMGのフラグ値が「1」であるか否かを判定する。ステップS021における判定結果が「NO」である場合はステップS022に進む。ステップS021における判定結果が「YES」、つまりフラグ値が「1」であると判定された場合はステップS031に進む。ステップS022においては、エンジン回転数NEとクルーズ/減速モード下限エンジン回転数#NERGNLxとを比較する。ここでクルーズ/減速モード下限エンジン回転数#NERGNLxにおける「x」は各ギアにおいて設定された値(ヒステリシスを含む)である。 【0021】ステップS022における判定の結果、エンジン回転数NE≦クルーズ/減速モード下限エンジン回転数#NERGNLx、つまり低回転側であると判定された場合は、ステップS031に進む。一方、ステップS022における判定の結果、エンジン回転数NE>クルーズ/減速モード下限エンジン回転数#NERGNLx、つまり高回転側であると判定された場合は、ステップS023に進む。ステップS023においては制御用車速VPが減速モードブレーキ判断下限車速#VRGNBK以下か否かを判定する。判定結果が「YES」である場合はステップS026に進む。ステップS023における判定結果が「NO」である場合はステップS024に進む。 【0022】ステップS024においてはブレーキON判定フラグF_BKSWのフラグ値が「1」であるか否かを判定する。ステップS024における判定結果が「YES」、つまりブレーキを踏み込んでいると判定された場合はステップS025に進む。ステップS024における判定結果が「NO」、つまりブレーキを踏み込んでいないと判定された場合はステップS026に進む。 【0023】ステップS025においてはIDLE判定フラグF_THIDLMGのフラグ値が「1」か否かを判定する。判定結果が「NO」、つまりスロットルが全閉であると判定された場合はステップS030の「減速モード」に進み、次のステップS032において加速時REGEN処理を行ない制御を終了する。尚、減速モードではモータMによる回生制動が実行される。ステップS025における判定結果が「YES」、つまりスロットルが全閉でないと判定された場合はステップS026に進む。 【0024】ステップS026においてはフューエルカット実行フラグF_FCのフラグ値が「1」であるか否かを判定する。判定結果が「YES」、つまりフューエルカット中であると判定された場合はステップS030に進む。ステップS026の判定結果が「NO」である場合は、ステップS027に進み最終アシスト指令値ASTPWRFの減算処理を行ない、さらにステップS028において最終アシスト指令値ASTPWRFが「0」以下か否かを判定し、「0」以下であると判定された場合はステップS029の「クルーズモード」に移行する。このクルーズモードではモータMは駆動せず車両はエンジンEの駆動力で走行する。そして、ステップS032に進む。ステップS028において最終アシスト指令値ASTPWRFが「0」より大きいと判定された場合は制御を終了する。 【0025】「アイドルモード」次に、図4のフローチャートに基づいてアイドルモードを説明する。ステップS100において、アイドルモードか否かを判定する。判定の結果アイドルモードであると判定された場合は、ステップS102に進む。ステップS100における判定の結果アイドルモード外であると判定された場合はステップS101において、最終アイドル充電指令値IDLRGNFに「0」をセットしてステップS102に進む。つまり、アイドルモード以外の減速モード等からこのアイドルモードに入った場合にはアイドル充電しないようになっている。 【0026】ステップS102においては、MT/CVT判定フラグF_ATのフラグ値が「1」であるか否かを判定する。判定結果が「NO」、つまりMT車であると判定された場合はステップS107に進む。ステップS102における判定結果が「YES」、つまりCVT車であると判定された場合はステップS103に進み、ここでCVT用インギア判定フラグF_ATNPのフラグ値が「1」であるか否かを判定する。ステップS103における判定の結果が「YES」、つまりN,Pレンジであると判定された場合は、ステップS107に進む。ステップS103における判定結果が「NO」、つまりインギアであると判定された場合は、ステップS104において、前回のCVT用インギア判定フラグF_ATNPのフラグ値が「1」であるか否かを判定する。ステップS104における判定結果が「YES」、つまりN,Pレンジであると判定された場合は、ステップS113に進む。 【0027】ステップS113においてはアイドル外維持タイマTIDLOUTに所定値#TMIDLOUTをセットしてステップS114に進み、ここで最終アイドル充電指令値IDLRGNFに「0」をセットし、ステップS115において最終充電指令値REGENFに最終アイドル充電指令値IDLRGNFをセットし、ステップS116において最終アシスト指令値ASTPWRFに「0」をセットして制御を終了する。 【0028】ステップS104における判定結果が「NO」、つまりインギアであると判定された場合はステップS105において、ブレーキON判定フラグF_BKSWのフラグ値が「1」であるか否かを判定する。ステップS105における判定結果が「YES」、つまりブレーキを踏み込んでいると判定された場合はステップS107に進む。ステップS105における判定結果が「NO」、つまりブレーキを踏み込んでいないと判定された場合はステップS106に進む。 【0029】ステップS106においては前回のブレーキON判定フラグF_BKSWのフラグ値が「1」であるか否かを判定する。ステップS106における判定結果が「YES」、つまり前回もブレーキを踏み込んでいると判定された場合はステップS113に進む。ステップS106における判定結果が「NO」、つまり前回はブレーキを踏み込んでいないと判定された場合はステップS107に進む。 【0030】ステップS107においては、IDLE判定フラグF_THIDLMGのフラグ値が「1」か否かを判定する。判定結果が「NO」、つまりスロットルが全閉であると判定された場合はステップS108に進む。ステップS107における判定結果が「YES」、つまりスロットルが全閉でないと判定された場合はステップS109に進む。ステップS108においては、前回のIDLE判定フラグF_THIDLMGのフラグ値が「1」か否かを判定する。判定結果が「NO」、つまりスロットルが全閉であると判定された場合はステップS110に進む。ステップS108における判定結果が「YES」、つまりスロットルが全閉でないと判定された場合はステップS113に進む。 【0031】一方、ステップS109においても、前回のIDLE判定フラグF_THIDLMGのフラグ値が「1」か否かを判定する。判定結果が「NO」、つまりスロットルが全閉であると判定された場合はステップS113に進む。ステップS109における判定結果が「YES」、つまりスロットルが全閉でないと判定された場合はステップS112に進む。ステップS110においては前回の減速フューエルカット判定フラグF_DECFCが「1」か否かを判定する。判定結果が「YES」、つまりフラグ値が「1」である場合はステップS111において減速フューエルカット判定フラグF_DECFCが「1」か否かを判定する。ステップS110における判定結果が「NO」、つまりフラグ値が「0」である場合はステップS112に進む。 【0032】ステップS111における判定結果が「YES」、つまりフラグ値が「1」である場合はステップS112に進む。ステップS111における判定結果が「NO」、つまりフラグ値が「0」である場合はステップS113に進む。ステップS112においてはアイドル外維持タイマTIDLOUTが「0」か否かを判定する。判定結果が「YES」である場合はステップS115に進む。ステップS112における判定結果が「NO」である場合はステップS114に進む。 【0033】したがって、上記実施形態によれば、例えば、減速モードにおいてはMT車がインギア状態(ステップS002において「NO」)でクラッチが接(ステップS003において「NO」)である場合に、エンジン回転数の変化(ダウン)量DNEが大きい場合(ステップS004において「YES」)、またはエンジン回転数NEが小さい場合(ステップS005において「YES」)には、ステップS031に進み、減速モードからこのサブルーチンに入ったためステップS101においてアイドル充電は停止される(ステップS101)。したがって、アイドル充電による負荷が原因となるエンジンストールを防止することができる。 【0034】また、CVT車においても減速回生時においてインギア(ステップS016において「NO」)で、スイッチバック中でない場合(ステップS017において「NO」)は同様に上述したエンジン回転数NEとエンジン回転数の変化(ダウン)量DNEの条件に該当すれば、同様にアイドル充電が停止するためMT車と同様にエンジンにかかる負荷をなくしてエンジンストールを防止できる。 【0035】そして、この実施形態では、MT車においては減速回生時にインギア状態(ステップS002において「NO」)からクラッチ断(ステップS003においてYES)で、CVT車においては減速回生時にN,Pレンジに入れたり(ステップS016において「YES」)、あるいはインギア状態(ステップS016において「NO」)からスイッチバックを行なった場合(ステップS017において「YES」)に、回生による負荷が直接エンジンにかかるがこの場合にもステップS101においてアイドル充電を停止するため、エンジンストールを起こすことはない。 【0036】したがって、減速回生の中止に至るまでのステップが単純であり、モータ動作モード判別の処理の最初に判定して迅速に減速回生を中止できるため、回生の中止に至るまでの設定条件を複雑にした場合、例えば、半クラッチ判断を入れたり下場合に生ずる減速回生中止時期の遅れによる意図しないエンジンストールを確実に防止できる。尚、この発明は上記実施形態に限られるものではなく、例えば、エンジン回転数の減少量が所定値より大きく、かつエンジン回転数が所定値以下の場合のみ回生を停止するようにしても良い。エンジンの特性によっては、エンジン回転数の変化量とエンジン回転数の両者が条件を満たしたときのみ、エンジンストールの可能性がある場合があるからである。また、上記実施形態におけるエンジン回転数の変化量に換えてエンジン回転数の変化率を検出してこれを用いるようにしても良い。 【0037】 【発明の効果】以上説明してきたように、請求項1に記載した発明によれば、減速回生時において減少するエンジン回転数の変化量が所定値より大きい場合、すなわちエンジンにかかる回生による負荷がエンジン回転数の全領域において大きいと判断したら(例えば、高回転数であってもエンジンがストールする可能性があるので)、回生を停止することでエンジンにかかる回生による負荷を無くすことが可能となるため、エンジンストールを防止することができるという効果がある。 【0038】請求項2に記載した発明によれば、減速回生時において減少するエンジン回転数の変化量が所定値以下の場合であっても、エンジン回転数が所定値以下の場合、すなわちエンジン自体の自立回転が難しい領域では、回生を停止することでエンジンにかかる回生による負荷を無くすことが可能となるため、エンジンストールを防止することができるという効果がある。 【0039】請求項3に記載した発明によれば、減速回生時において減少するエンジン回転数の変化量が所定値より大きく、かつエンジン回転数が所定値以下である場合は、より確実にエンジンのストールの可能性が判断でき、回生を停止することでエンジンにかかる回生による負荷を無くすことが可能となるため、エンジンストールを防止することができるという効果がある。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000005326 【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
|
| 【出願日】 |
平成11年10月8日(1999.10.8) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100064908 【弁理士】 【氏名又は名称】志賀 正武 (外5名)
|
| 【公開番号】 |
特開2001−112105(P2001−112105A) |
| 【公開日】 |
平成13年4月20日(2001.4.20) |
| 【出願番号】 |
特願平11−288752 |
|