| 【発明の名称】 |
ハイブリッド車両の制御装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】若城 輝男
【氏名】黒田 恵隆
【氏名】北島 真一
【氏名】澤村 和同
【氏名】泉浦 篤
【氏名】中本 康雄
|
| 【要約】 |
【課題】蓄電装置の残容量が減少傾向にあり初期残容量が所定量減少した場合に蓄電装置の充電を行うハイブリッド車両の制御装置を提供する。
【解決手段】走行開始時のバッテリの初期残容量に対する放電量の下限閾値と上限閾値を設定する下限閾値設定手段S060及び上限閾値設定手段S061と、バッテリ残容量が下限閾値まで減少した場合にモータ制御をバッテリ回復傾向に変更するモード設定手段S054と、バッテリ残容量が上限閾値に到達した場合にモード設定手段により変更されたモードの設定を解除するモード設定解除手段S062と、バッテリの初期残容量に対する現在の残容量の放電量を検出する放電深度検出手段S063を備え、放電深度に応じてモータによるエンジン駆動補助の可否を判定する閾値を変更することを特徴とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 車両の推進力を出力するエンジンと、該エンジンの出力を補助する補助駆動力を発生するモータと、モータに電力を供給し又は車両減速時のモータの回生作動により得られた回生エネルギーを蓄電する蓄電装置と、前記車両の運転状態に応じて前記モータによるエンジンの出力補助の可否を判定するアシスト判定手段と、前記アシスト判定手段によりモータによるエンジンの出力補助を行なう判定をした場合に前記エンジンの運転状態に応じて前記モータのアシスト量を設定するアシスト量設定手段と、該アシスト量設定手段により設定されたアシスト量に基づいて前記モータによる前記エンジンへの出力補助を行なうアシスト制御手段とを備えたハイブリッド車両の制御装置であって、車両の走行開始を検出する走行開始検出手段と、蓄電装置の残容量を算出する残容量検出手段と、走行開始が検出されたときの蓄電装置の初期残容量に対する現在の残容量の放電量を検出する放電深度検出手段と、前記初期残容量に対する放電量の下限閾値を設定する下限閾値設定手段と、上記初期残容量に対する発電量の上限閾値を設定する上限閾値設定手段と、蓄電装置の残容量が上記下限閾値まで減少した場合に前記モータの制御を変更するモード設定手段と、蓄電装置の残容量が上記上限閾値に到達した場合に前記モード設定手段により変更されたモータの制御モードの設定を解除するモード設定解除手段と、前記モード設定手段によりモータの制御が変更された場合に前記放電深度検出手段により検出された放電深度に応じて、前記アシスト判定手段による判定の基準となるエンジン出力補助の判定閾値を補正する判定閾値補正手段とを備えたことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。 【請求項2】 前記判定閾値補正手段により補正される判定閾値は車速に応じて補正されることを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド車両の制御装置。 【請求項3】 前記判定閾値補正手段に換えて、モータによるエンジンの駆動補助量を補正するアシスト量変更手段、あるいはクルーズ走行時における蓄電装置への充電量を補正するクルーズ発電量変更手段を備えていることを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド車両の制御装置。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、エンジン及びモータ駆動によるハイブリッド車両の制御装置に係るものであり、特に、モータ駆動により蓄電装置の充放電バランスが放電過多となる走行状態における充放電バランスを回復させることができるハイブリッド車両の制御装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来から、車両走行用の動力源としてエンジンの他にモータを備えたハイブリッド車両が知られている。ハイブリッド車両にはシリーズハイブリッド車とパラレルハイブリッド車がある。シリーズハイブリッド車はエンジンによって駆動される発電機の発電出力等を用いてモータを駆動し、モータによって車輪を駆動する車両である。したがって、エンジンと車輪が機械的に連結されていないため、エンジンを高燃費低エミッションの回転数領域にてほぼ一定回転で運転することができ、従来のエンジン車両に比べ良好な燃費及び低いエミッションを実現できる。 【0003】これに対しパラレルハイブリッド車は、エンジンに連結されたモータによってエンジンの駆動軸を駆動補助すると共に別途設けた発電機あるいは上記モータを発電機として使用して電気エネルギーを蓄電装置に充電するものである。したがって、エンジンと車輪が機械的に連結されているにも関わらず、エンジンの負荷を軽減できるため、やはり従来のエンジン車に比べ良好な燃費及び低エミッションを実現できる。 【0004】上記パラレルハイブリッド車には、エンジンの出力軸にエンジンの出力を駆動補助するモータが直結され、このモータが減速時等に発電機として機能してバッテリ等に蓄電をするタイプや、エンジンとモータのいずれか、あるいは、双方で駆動力を発生することができ発電機を別に備えたタイプのもの等がある。 【0005】このようなハイブリッド車両にあっては、例えば、加速時においてはモータによってエンジンを補助し、減速時においては減速回生によってバッテリ等への充電を行なう等様々な制御を行い、バッテリの電気エネルギー(以下、残容量という)を確保して運転者の要求に対応できるようになっている。例えば、高速走行の後には大きな減速回生が得られるため、バッテリは減速時に消費分の一部を回収することができ、山道等の登坂走行の後には、その後に下り坂を走行する場合の減速回生によりバッテリを充電することができる(例えば、特開平7−123509号公報に示されている)。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来のハイブリッド車両にあっては、例えば、減速した後すぐに急加速する等、減速回生を十分に確保できない状況で運転したり、山道の登坂走行の後に、更に平坦地で走行を続けなければならないような場合がある。前者のような運転をした場合には、回生を取れないため走行を続けるうちにバッテリ等の残容量は増加することなく減少してゆき、後者のような道路状況では、下り坂での走行がないかぎり登坂走行において使用した余分なバッテリ残容量を回復することはできないという問題がある。そこで、この発明は、上記蓄電装置の残容量が増加より減少傾向にあり残容量が初期読み込み値から所定量減少した場合に蓄電装置の充電を行うハイブリッド車両の制御装置を提供するものである。 【0007】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために、請求項1に記載した発明は、車両の推進力を出力するエンジン(例えば、実施形態におけるエンジンE)と、該エンジンの出力を補助する補助駆動力を発生するモータ(例えば、実施形態におけるモータM)と、モータに電力を供給し又は車両減速時のモータの回生作動により得られた回生エネルギーを蓄電する蓄電装置(例えば、実施形態におけるバッテリ3)と、前記車両の運転状態に応じて前記モータによるエンジンの出力補助の可否を判定するアシスト判定手段(例えば、実施形態におけるステップS005)と、前記アシスト判定手段によりモータによるエンジンの出力補助を行なう判定をした場合に前記エンジンの運転状態に応じて前記モータのアシスト量(例えば、実施形態における最終アシスト指令値ASTPWRF)を設定するアシスト量設定手段(例えば、実施形態におけるステップS209、S211、S216)と、該アシスト量設定手段により設定されたアシスト量に基づいて前記モータによる前記エンジンへの出力補助を行なうアシスト制御手段(例えば、実施形態におけるモータECU1)とを備えたハイブリッド車両の制御装置であって、車両の走行開始を検出する走行開始検出手段(例えば、実施形態におけるステップS050)と、蓄電装置の残容量(例えば、実施形態における残容量SOC)を算出する残容量検出手段(例えば、実施形態のバッテリECU31)と、走行開始が検出されたときの蓄電装置の初期残容量(例えば、実施形態のステップS057におけるバッテリ残容量のイニシャル値SOCINT)に対する現在の残容量の放電量(例えば、実施形態のステップS063における放電深度DOD)を検出する放電深度検出手段(例えば、実施形態のバッテリECU31)と、前記初期残容量に対する放電量の下限閾値(例えば、実施形態におけるステップS060の下限閾値SOCLMTL)を設定する下限閾値設定手段(例えば、実施形態におけるステップS060)と、上記初期残容量に対する発電量の上限閾値(例えば、実施形態におけるステップS061の上限閾値SOCLMTH)を設定する上限閾値設定手段(例えば、実施形態におけるステップS061)と、蓄電装置の残容量が上記下限閾値まで減少した場合に前記モータの制御を変更するモード設定手段(例えば、実施形態におけるステップS054)と、蓄電装置の残容量が上記上限閾値に到達した場合に前記モード設定手段により変更されたモータの制御モードの設定を解除するモード設定解除手段(例えば、実施形態におけるステップS062)と、前記モード設定手段によりモータの制御が変更された場合に前記放電深度検出手段により検出された放電深度に応じて、前記アシスト判定手段による判定の基準となるエンジン出力補助の判定閾値(例えば、実施形態における、スロットルアシストトリガ閾値MAST、吸気管アシストトリガ閾値MTHAST、吸気管アシストトリガ閾値MASTTH)を補正する判定閾値補正手段(例えば、実施形態のステップS152を備えたステップS103、ステップS162を備えたステップS111、ステップS172を備えたステップS123)とを備えたことを特徴とする。 【0008】このように構成することで、例えば、急加速と減速の繰り返しによる回生の取れない走行をした場合や、登坂走行後の平坦地走行等のように登坂走行時に減少した蓄電装置の残容量を回生により回復できないような場合に、蓄電装置の残容量が所定量減少したことを検出したら、蓄電装置の残容量を回復方向にすることができる。また、蓄電装置の残容量を回復方向とする場合には、放電深度に応じて判定閾値補正手段により前記判定閾値を持ち上げてアシスト頻度を下げることにより蓄電装置の残容量の減少を抑制することができる。 【0009】請求項2に記載した発明は、前記判定閾値補正手段により補正される判定閾値は車速(例えば、実施形態に置ける制御用車速VP)に応じて補正される(例えば、実施形態のステップS103におけるステップS154、ステップS111におけるステップS164、ステップS123におけるステップS174)ことを特徴とする。このように構成することで、渋滞等の低車速時における発進停止の繰り返しにより十分な回生を確保できないような場合であっても、車速、及び放電深度に応じて判定閾値を持ち上げることで、アシスト頻度を下げて蓄電装置の残容量をより回復方向に補正することが可能となる。 【0010】請求項3に記載した発明は、前記判定閾値補正手段に換えて、モータによるエンジンのアシスト量を補正するアシスト量変更手段(例えば、実施形態におけるステップS219)、あるいはクルーズ走行時における蓄電装置への充電量(例えば、実施形態におけるクルーズ発電量CRSRGN)を補正するクルーズ発電量変更手段(例えば、実施形態におけるステップS307A)を備えていることを特徴とする。このように構成することで、アシスト量変更手段によりアシスト量を少なく設定したり、あるいはクルーズ発電量変更手段によりクルーズ発電量を多めに設定すれば蓄電装置の残容量を速やかに回復方向にすることが可能となる。 【0011】 【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態を図面と共に説明する。図1はパラレルハイブリッド車両において適用した実施形態を示しており、エンジンE及びモータMの両方の駆動力は、オートマチックトランスミッションあるいはマニュアルトランスミッションよりなるトランスミッションTを介して駆動輪たる前輪Wf,Wfに伝達される。また、ハイブリッド車両の減速時に前輪Wf,Wf側からモータM側に駆動力が伝達されると、モータMは発電機として機能していわゆる回生制動力を発生し、車体の運動エネルギーを電気エネルギーとして回収する。 【0012】モータMの駆動及び回生作動は、モータECU1からの制御指令を受けてパワードライブユニット2により行われる。パワードライブユニット2にはモータMと電気エネルギーの授受を行う高圧系のバッテリ3が接続されており、バッテリ3は、例えば、複数のセルを直列に接続したモジュールを1単位として更に複数個のモジュールを直列に接続したものである。ハイブリッド車両には各種補機類を駆動するための12ボルトの補助バッテリ4が搭載されており、この補助バッテリ4はバッテリ3にダウンバータ5を介して接続される。FIECU11により制御されるダウンバータ5は、バッテリ3の電圧を降圧して補助バッテリ4を充電する。 【0013】FIECU11は、前記モータECU1及び前記ダウンバータ5に加えて、エンジンEへの燃料供給量を制御する燃料供給量制御手段6の作動と、スタータモータ7の作動の他、点火時期等の制御を行う。そのために、FIECU11には、ミッションの駆動軸の回転数に基づいて車速Vを検出する車速センサS1からの信号と、エンジン回転数NEを検出するエンジン回転数センサS2からの信号と、トランスミッションTのシフトポジションを検出するシフトポジションセンサS3からの信号と、ブレーキペダル8の操作を検出するブレーキスイッチS4からの信号と、クラッチペダル9の操作を検出するクラッチスイッチS5からの信号と、スロットル開度THを検出するスロットル開度センサS6からの信号と、吸気管負圧PBを検出する吸気管負圧センサS7からの信号とが入力される。尚、図1中、21はCVT制御用のCVTECUを示し、31はバッテリ3を保護し、バッテリ3の残容量SOCを算出するバッテリECUを示す。 【0014】このハイブリッド車両の制御モードには、「アイドル停止モード」、「アイドルモード」、「減速モード」、「加速モード」及び「クルーズモード」の各モードがある。 【0015】<モータ動作モード判別>次の、図2、図3のフローチャートに基づいて前記各モードを決定するモータ動作モード判別について説明する。ステップS001においてMT/CVT判定フラグF_ATのフラグ値が「1」であるか否かを判定する。判定結果が「NO」、つまりMT車であると判定された場合はステップS002に進む。ステップS001における判定結果が「YES」、つまりCVT車であると判定された場合はステップS010に進み、ここでCVT用インギア判定フラグF_ATNPのフラグ値が「1」であるか否かを判定する。ステップS010における判定結果が「NO」、つまりインギアであると判定された場合は、ステップS010AにおいてスイッチバックフラグF_VSWBの状態をみて、スイッチバック中(シフトレバー操作中)であるか否かを判定する。ステップS010Aにおける判定結果が「NO」、つまりスイッチバック中でない場合はステップS004に進む。ステップS010Aにおける判定結果が「YES」、つまりスイッチバック中である場合には、ステップS022の「アイドルモード」に移行して制御を終了する。アイドルモードでは、燃料カットに続く燃料供給が再開されてエンジンEがアイドル状態に維持される。 【0016】また、ステップS010における判定結果が「YES」、つまりN,Pレンジであると判定された場合は、ステップS014に進みエンジン停止制御実施フラグF_FCMGのフラグ値が「1」であるか否かを判定する。ステップS014における判定結果が「NO」である場合はステップS022に進む。ステップS014における判定が「YES」である場合はステップS023に進み、「アイドル停止モード」に移行して制御を終了する。アイドル停止モードでは、例えば車両の停止時等に一定の条件でエンジンが停止される。 【0017】ステップS002においては、ニュートラルポジション判定フラグF_NSWのフラグ値が「1」であるか否かを判定する。ステップS002における判定結果が「YES」、つまりニュートラルポジションであると判定された場合は、ステップS014に進む。ステップS002における判定結果が「NO」、つまりインギアであると判定された場合は、ステップS003に進み、ここでクラッチ接続判定フラグF_CLSWのフラグ値が「1」であるか否かを判定する。判定結果が「YES」でありクラッチが「断」と判定された場合は、ステップS014に進む。ステップS003における判定結果が「NO」でありクラッチが「接」であると判定された場合は、ステップS004に進む。 【0018】ステップS004においてはIDLE判定フラグF_THIDLMGのフラグ値が「1」か否かを判定する。判定結果が「NO」、つまりスロットルが全閉であると判定された場合はステップS011に進む。ステップS004における判定結果が「YES」、つまりスロットルが全閉でないと判定された場合はステップS005に進み、モータアシストアシスト判定フラグF_MASTのフラグ値が「1」であるか否かを判定する。ステップS005における判定結果が「NO」である場合はステップS011に進む。ステップS005における判定結果が「YES」である場合は、ステップS006に進む。 【0019】ステップS011においては、MT/CVT判定フラグF_ATのフラグ値が「1」であるか否かを判定する。判定結果が「NO」、つまりMT車であると判定された場合はステップS013に進む。ステップS011における判定結果が「YES」、つまりCVT車であると判定された場合はステップS012に進み、リバースポジション判定フラグF_ATPRのフラグ値が「1」であるか否かを判定する。判定結果が「YES」、つまりリバースポジションである場合は、ステップS022に進む。判定結果が「NO」、つまりリバースポジション以外であると判定された場合はステップS013に進む。 【0020】ステップS006においては、MT/CVT判定フラグF_ATのフラグ値が「1」であるか否かを判定する。判定結果が「NO」、つまりMT車であると判定された場合はステップS008において最終充電指令値REGENFが「0」以下か否かを判定し、「0」以下であると判定された場合はステップS009の「加速モード」に進み終了する。ステップS008において最終充電指令値REGENFが「0」より大きいと判定された場合は制御を終了する。 【0021】ステップS006における判定結果が「YES」、つまりCVT車であると判定された場合はステップS007に進み、ブレーキON判定フラグF_BKSWのフラグ値が「1」であるか否かを判定する。ステップS007における判定結果が「YES」、つまりブレーキを踏み込んでいると判定された場合はステップS013に進む。ステップS007における判定結果が「NO」、つまりブレーキを踏み込んでいないと判定された場合はステップS008に進む。 【0022】ステップS013においてはエンジン制御用車速VPが「0」か否かを判定する。判定結果が「YES」、つまり車速が0であると判定された場合はステップS014に進む。ステップS013における判定結果が「NO」、つまり車速が0でないと判定された場合はステップS015に進む。ステップS015においてはエンジン停止制御実施フラグF_FCMGのフラグ値が「1」であるか否かを判定する。ステップS015における判定結果が「NO」である場合はステップS016に進む。ステップS015においてフラグ値が「1」であると判定された場合はステップS023に進む。ステップS016においては、エンジン回転数NEとクルーズ/減速モード下限エンジン回転数#NERGNLxとを比較する。ここでクルーズ/減速モード下限エンジン回転数#NERGNLxにおける「x」は各ギアにおいて設定された値(ヒステリシスを含む)である。 【0023】ステップS016における判定の結果、エンジン回転数NE≦クルーズ/減速モード下限エンジン回転数#NERGNLx、つまり低回転側であると判定された場合は、ステップS014に進む。一方、ステップS016における判定の結果、エンジン回転数NE>クルーズ/減速モード下限エンジン回転数#NERGNLx、つまり高回転側であると判定された場合は、ステップS017に進む。ステップS017においてはブレーキON判定フラグF_BKSWのフラグ値が「1」であるか否かを判定する。ステップS017における判定結果が「YES」、つまりブレーキを踏み込んでいると判定された場合はステップS018に進む。ステップS017における判定結果が「NO」、つまりブレーキを踏み込んでいないと判定された場合はステップS019に進む。 【0024】ステップS018においてはIDLE判定フラグF_THIDLMGのフラグ値が「1」か否かを判定する。判定結果が「NO」、つまりスロットルが全閉であると判定された場合はステップS024の「減速モード」に進み制御を終了する。尚、減速モードではモータMによる回生制動が実行される。ステップS018における判定結果が「YES」、つまりスロットルが全閉でないと判定された場合はステップS019に進む。 【0025】ステップS019においてはフューエルカット実行フラグF_FCのフラグ値が「1」であるか否かを判定する。判定結果が「YES」、つまりフューエルカット中であると判定された場合はステップS024に進む。ステップS019の判定結果が「NO」である場合は、ステップS020に進み最終アシスト指令値ASTPWRFの減算処理を行ない、さらにステップS021において最終アシスト指令値ASTPWRFが「0」以下か否かを判定し、「0」以下であると判定された場合はステップS025の「クルーズモード」に移行する。このクルーズモードではモータMは駆動せず車両はエンジンEの駆動力で走行する。ステップS021において最終アシスト指令値ASTPWRFが「0」より大きいと判定された場合は制御を終了する。 【0026】<バッテリ残容量SOCのゾーニング>次に、バッテリ残容量SOCのゾーンニング(いわゆる残容量のゾーン分け)について説明する。バッテリの残容量の算出はバッテリECU31にておこなわれ、例えば、電圧、放電電流、温度等により算出される。 【0027】この一例を説明すると通常使用領域であるゾーンA(SOC40%からSOC80%ないし90%)を基本として、その下に暫定使用領域であるゾーンB(SOC20%からSOC40%)、更にその下に、過放電領域であるゾーンC(SOC0%からSOC20%)が区画されている。ゾーンAの上には過充電領域であるゾーンD(SOC80%ないし90%から100%)が設けられている。各ゾーンにおけるバッテリ残容量SOCの検出は、ゾーンA,Bでは電流値の積算で行い、ゾーンC,Dはバッテリの特性上電圧値等を検出することにより行われる。尚、各ゾーンの境界には、上限と下限に閾値を持たせてあり、かつ、この閾値はバッテリ残容量SOCの増加時と減少時とで異なるようにしてヒステリシスを設定してある。 【0028】「放電深度制限判定」図4に示すのは放電深度制限判定を行うフローチャート図である。まず、ステップS050において、スタートスイッチ判定フラグF_STSのフラグ値が「1」か否か、すなわち、最初の走行におけるスタート時か否かを判定する。判定結果が「1」、すなわち、最初の走行であると判定された場合は、ステップS057において走行開始時のバッテリ残容量SOCのイニシャル値SOCINTを読み込む。次に、ステップS058において、バッテリ残容量SOCのイニシャル値SOCINTが放電深度制限初期下限値#SOCINTLより小さいか否かを判定する。尚、上記放電深度制限初期下限値#SOCINTLは、例えば50%である。 【0029】ステップS058における判定結果が「YES」、つまりバッテリ残容量SOCのイニシャル値SOCINT<放電深度制限初期下限値#SOCINTLであると判定された場合(低容量である場合)は、ステップS059に進み、バッテリ残容量SOCのイニシャル値に放電深度制限初期下限値#SOCINTLを代入してステップS060に進む。つまり、上記放電深度制限初期下限値#SOCINTLを例えば50%とした場合、バッテリ残容量SOCが50%を下回る場合には、バッテリ残容量SOCの初期値に50%を代入するのである。また、ステップS058における判定結果が「NO」、つまりバッテリ残容量SOCのイニシャル値SOCINT≧放電深度制限初期下限値#SOCINTLであると判定された場合(高容量である場合)もステップS060に進む。 【0030】ステップS060においては、バッテリ残容量SOCのイニシャル値SOCINTに基づいて下限閾値SOCLMTLを設定し、ついでステップS061で上限閾値SOCLMTHを設定する(図5参照)。ここで、下限閾値SOCLMTLを決定する放電深度制限値#DODLMTは、バッテリ3の個々の性質にもよるが、例えば、バッテリ残容量SOCで10%程度であり、上限閾値SOCLMTHを決定する放電深度制限値解除SOC上昇値#SOCUPは、例えば、バッテリ残容量SOCで5%程度である。 【0031】したがって、例えば、バッテリ残容量SOCのイニシャル値SOCINTが55%であるときには、下限閾値SOCLMTLは45%であり、上限閾値SOCLMTHは60%となる。また、バッテリ残容量SOCの初期値が40%であった場合は、ステップS059においてバッテリ残容量SOCの初期値に例えば50%が代入されるので、下限閾値SOCLMTLは40%、上限閾値SOCLMTHは55%となる。 【0032】このように、バッテリ残容量SOCの初期値が放電深度制限初期下限値#SOCINTL以下であるときには、バッテリ残容量SOCのイニシャル値に放電深度制限初期下限値#SOCINTLを代入することで初期値の持ち上げにより下限閾値SOCLMTLまでの深度を小さくできる。したがって、スタート時点でバッテリ残容量SOCが少ないとき、つまり、放電深度制限初期下限値#SOCINTL以下であるときには、放電深度制限制御に入るまでの時間を短縮したり、また、バッテリ残容量SOCの初期値によってはスタートと同時に放電深度制限制御に入ることで速やかにバッテリの残容量SOCを回復することができる。 【0033】次に、ステップS062で前回のDODリミット判定フラグF_DODLMTに「0」をセットし、前回の放電深度制限制御モードの設定を解除する。そして、ステップS063に進む。ステップS063においては、バッテリ残容量の現在値SOCがイニシャル値SOCINTからどれだけ放電しているかを示す放電深度DODを求めて制御を終了する。つまり、この放電深度DODはDODリミット判定フラグF_DODLMTのフラグ値の如何にかかわらず求められることとなる。 【0034】そして、走行を始めステップS050でスタートスイッチ判定フラグF_STSが「0」と判定されると、ステップS051においてエネルギーストレージゾーンD判定フラグが「1」か否かを判定し、判定結果が「NO」、つまりゾーンD以外である場合はステップS052に進む。ステップS051における判定結果が「YES」、つまりゾーンDである場合はステップS062に進む。次のステップS052において現在のバッテリ残容量SOCが放電深度制限実施上限値SOCUPHよりも大きいか否かを判定する。判定結果が「YES」、つまり現在のバッテリ残容量SOC>放電深度制限実施上限値SOCUPHであると判定された場合(高容量である場合)は、ステップS056に進む。ステップS052の判定結果が「NO」、つまり現在のバッテリ残容量SOC≦放電深度制限実施上限値SOCUPHであると判定された場合(低容量である場合)は、ステップS053に進む。尚、上記放電深度制限実施上限値SOCUPHは、例えば、70%が設定される。 【0035】次の、ステップS053でバッテリ残容量SOCが前記下限閾値SOCLMTLよりも小さいか否かを判定する。判定結果が「YES」、つまりバッテリ残容量SOC<下限閾値SOCLMTLであると判定された場合(低容量である場合)は、ステップS054でDODリミット判定フラグF_DODLMTに「1」をセットして放電深度制限制御モードが設定され、ステップS063に進む。これにより、モータ動作モード判別における後述する関連モード等、具体的にはアシストトリガ判定において、また、第2、第3実施形態においてこのDODリミット判定フラグF_DODLMTの状態に応じた制御がなされる。 【0036】ここで、放電深度制限制御モードに入ると、図5に示すようにバッテリ残容量SOCが増加するような発電がなされるが、ステップS053においてバッテリ残容量SOC≧下限閾値SOCLMTL、すなわち、バッテリ残容量SOCが下限閾値SOCLMTL以上であると判定された場合(高容量である場合)は、ステップS055でDODリミット判定フラグF_DODLMTの状態を判定する。 【0037】ステップS055における判別結果が「YES」、すなわち放電深度制限制御モードが設定されていると判定された場合には、ステップS056において、バッテリ残容量SOC>上限閾値SOCLMTH、すなわちバッテリ残容量SOCが上限閾値SOCLMTHよりも大きいか否かを判定する。ステップS056においてバッテリ残容量SOC>上限閾値SOCLMTH、すなわち、バッテリ残容量SOCが上限閾値SOCLMTHよりも大きい(高容量である)と判定されるとステップS057に進み、バッテリ残容量SOCのイニシャル値SOCINT、及びこれに応じて上限閾値SOCLMTH、下限閾値SOCLMTLが更新される。この更新によるバッテリ残容量SOCの増加は、ステップS051にてバッテリ残容量SOCがDゾーンとなるまで継続される。よって、速やかにバッテリ残容量SOCを回復することができると共に、必要以上に充電がなされるのを防止できる。 【0038】ステップS055において、DODリミット判定フラグF_DODLMTのフラグ値が「0」、すなわち放電深度制限制御モードの設定が解除されている場合、あるいはステップS056においてバッテリ残容量SOC≦上限閾値SOCLMTH、すなわちバッテリ残容量SOCが上限閾値SOCLMTH以下であると判定された場合は(低容量である場合)はステップS063に進む。 【0039】次に、このような放電深度制限制御モードの具体的内容について説明する。上記放電深度制限制御モードは、後述する「アシストトリガ判定」に関係しているので、その内容を以下に説明する。 【0040】「アシストトリガ判定」図6、図7に示すのはアシストトリガ判定のフローチャート図、具体的にはアシスト/クルーズのモードを領域により判定するフローチャート図である。ステップS100においてエネルギーストレージソーンCフラグF_ESZONECのフラグ値が「1」か否かを判定する。判定結果が「YES」、つまりバッテリ残容量SOCがCゾーンにあると判定された場合はステップS136において最終アシスト指令値ASTPWRFが0以下であるか否かを判定する。ステップS137における判定結果が「YES」、つまり最終アシスト指令値ASTOWRFが0以下であると判定された場合は、ステップS137においてクルーズ発電量減算係数KTRGRGNに1.0を代入し、ステップS122においてモータアシスト判定フラグF_MASTに「0」を代入してリターンする。 【0041】ステップS100及びステップS136における判定結果が「NO」の場合はステップS101において発進アシストトリガ判定がなされる。この発進アシストトリガ判定処理は発進性能の向上を目的として、吸気管負圧PBが所定圧以上の高負圧の発進時にアシストトリガ値とアシスト量とを通常のアシスト量とは別に算出するための処理であり、その処理の結果、発進アシスト制御が必要と判定された場合には、発進アシスト要求フラグF_MASTSTRに「1」がセットされる。次に、ステップS102においてスクランブルアシストトリガ判定がなされる。このスクランブルアシストトリガ判定処理は、加速時に一時的にアシスト量を増量することにより、加速感を向上させるための判定であり、基本的にはスロットルの変化量が大きいときにはスクランブルアシス要求フラグF_MASTSCRに「1」を代入するようになっている。そして、次のステップS103でスロットルアシストトリガ補正値DTHASTの算出処理が行われる。その処理内容については後述する。 【0042】次に、ステップS104で、スロットルアシストトリガテーブルからスロットルアシストトリガの基準となる閾値MTHASTNを検索する。このスロットルアシストトリガテーブルは、図8の実線で示すように、エンジン回転数NEに対して、モータアシストするか否かの判定の基準となるスロットル開度の閾値MTHASTNを定めたもので、エンジン回転数NEに応じて閾値が設定されている。 【0043】次のステップS105、ステップS106で、前記ステップS104で求められたスロットルアシストトリガの基準閾値MTHASTNに前述のステップS103で算出された補正値DTHASTを加えて、高スロットルアシストトリガ閾値MTHASTHを求めるとともに、この高スロットルアシストトリガ閾値MTHASTHからヒステリシスを設定するための差分#DMTHASTを引いて、低スロットルアシストトリガ閾値MTHASTLを求める。これら高低スロットルアシストトリガ閾値を図8のスロットルアシストトリガテーブルの基準閾値MTHASTNに重ねて記載すると破線で示すようになる。 【0044】そして、ステップS107において、スロットル開度の現在値THEMがステップS105、ステップS106で求めたスロットルアシストトリガ閾値MTHAST以上であるか否かが判断される。この場合のスロットルアシストトリガ閾値MTHASTは前述のヒステリシスを持った値であり、スロットル開度が大きくなる方向にある場合は高スロットルアシストトリガ閾値MTHASTH、スロットル開度が小さくなる方向にある場合は低スロットルアシストトリガ閾値MTHASTLがそれぞれ参照される。 【0045】このステップS107における判定結果が「YES」である場合、つまりスロットル開度の現在値THEMがスロットルアシストトリガ閾値MTHAST(高低のヒステリシスを設定した閾値)以上である場合は、ステップS109に、判定結果が「NO」、つまりスロットル開度の現在値THEMがスロットルアシストトリガ閾値MTHAST(高低のヒステリシスを設定した閾値)以上でない場合はステップS108に進む。ステップS109では、スロットルモータアシスト判定フラグF_MASTTHに「1」をセットし、一方ステップS108では、スロットルモータアシスト判定フラグF_MASTTHに「0」をセットする。 【0046】ここまでの処理は、スロットル開度THがモータアシストを要求する開度であるか否かの判断を行っているもので、ステップS107でスロットル開度の現在値THEMがスロットルアシストトリガ閾値MTHAST以上と判断された場合には、スロットルモータアシスト判定フラグF_MASTTHを「1」にして、前述した「加速モード」においてこのフラグを読むことによりモータアシストが要求されていると判定される。 【0047】一方、ステップS108でスロットルモータアシスト判定フラグF_MASTTHに「0」がセットされるということは、スロットル開度によるモータアシスト判定の領域でないことを示す。この実施形態では、アシストトリガの判定をスロットル開度THとエンジンの吸気管負圧PBとの両方で判定することとしており、スロットル開度の現在値THEMが前記スロットルアシストトリガ閾値MTHAST以上である場合にスロットル開度THによるアシスト判定がなされ、この閾値を超えない領域においては後述の吸気管負圧PBによる判定がなされる。そして、ステップS109において、スロットルモータアシスト判定フラグF_MASTTHに「1」をセットした後、通常のアシスト判定から外れるべくステップS134に進み、クルーズ発電量の減算係数KTRGRGNに「0」をセットし、次のステップS135でモータアシスト判定フラグF_MASTに「1」をセットしてリターンする。 【0048】一方、ステップS110においては、MT/CVT判定フラグF_ATのフラグ値が「1」であるか否かを判定する。判定結果が「NO」、つまりMT車であると判定された場合はステップS111に進む。ステップS110における判定結果が「YES」、つまりCVT車であると判定された場合はステップS123に進む。ステップS111においては、吸気管負圧アシストトリガ補正値DPBASTの算出処理が行われる。その処理内容については後述する。 【0049】次に、ステップS112で、吸気管負圧アシストトリガテーブルから吸気管負圧アシストトリガの閾値MASTL/Hを検索する。この吸気管負圧アシストトリガテーブルは、図9の2本の実線で示すように、エンジン回転数NEに対して、モータアシストするか否かの判定のための高吸気管負圧アシストトリガ閾値MASTHと、低吸気管負圧アシストトリガ閾値MASTLとを定めたもので、ステップS112の検索処理においては、吸気管負圧PBAの増加に応じて、あるいはエンジン回転数NEの減少に応じて図9の高閾値ラインMASTHを下から上に通過すると、モータアシスト判定フラグF_MASTを「0」から「1」にセットし、逆に吸気管負圧PBAの減少に応じて、あるいはエンジン回転数NEの増加に応じて低閾値ラインMASTLを上から下に通過すると、モータアシスト判定フラグF_MASTを「1」から「0」にセットするようになっている。尚、図9は各ギア毎に、またストイキ/リーンバーン毎に持ち替えを行っている。 【0050】そして、次のステップS113で、モータアシスト判定フラグF_MASTのフラグ値が「1」であるか否かを判定し、判定結果が「1」である場合はステップS114に、判定結果が「1」でない場合はステップS115に進む。そして、ステップS114においては、吸気管アシストトリガ閾値MASTを、ステップS112で検索した吸気管負圧アシストトリガの低閾値MASTLとステップS111で算出された補正値DPBASTとを加えた値として算出し、ステップS116において、吸気管負圧の現在値PBAが、ステップS114で求めた吸気管アシストトリガ閾値MAST以上か否かを判定する。判定結果が「YES」の場合は、ステップS134に進む。判定結果が「NO」の場合はステップS117に進む。また、ステップS115においては、吸気管アシストトリガ閾値MASTを、ステップS112で検索した吸気管負圧アシストトリガの高閾値MASTHとステップS111で算出された補正値DPBASTとを加えた値として算出し、ステップS116に進む。 【0051】そして、ステップS117において発進アシスト要求フラグF_MASTSTRが「1」であるか否かを判定し、判定結果が「YES」である場合はステップS134に進む。判定結果が「NO」である場合はステップS118に進む。ステップS118においてはスクランブルアシスト要求フラグF_MASTSCRが「1」であるか否かを判定し、判定結果が「YES」である場合はステップS134に進む。判定結果が「NO」である場合はステップS119に進む。 【0052】次に、ステップS119においては、図10に示すように上記吸気管負圧アシストトリガ閾値MASTから、所定の吸気管負圧のデルタ値#DCRSPB(例えば100mmHg)を引くことで、最終吸気管負圧アシストトリガ下限閾値MASTFLを求める。次に、ステップS120において、最終吸気管負圧アシストトリガ下限閾値MASTFLと吸気管負圧アシストトリガ閾値MASTを、図11に示すように吸気管負圧の現在値PBAで補間算出して、クルーズ発電量減算係数テーブル値KPBRGNを求め、ステップS121においてクルーズ発電量減算係数テーブル値KPBRGNをクルーズ発電量減算係数KTRGRGNに代入する。そして、ステップS122においてモータアシスト判定フラグF_MASTに「0」を代入してリターンする。 【0053】上記ステップS110において、MT/CVT判定フラグF_ATのフラグ値の判定結果が「YES」、つまりCVT車であると判定された場合は、ステップS123に進み、吸気管負圧アシストトリガ補正値DPBASTTHの算出処理が行われる。その処理内容については後述する。 【0054】次に、ステップS124で、吸気管負圧アシストトリガテーブルから吸気管負圧アシストトリガの閾値MASTTHL/Hを検索する。この吸気管負圧アシストトリガテーブルは、図12の2本の実線で示すように、エンジン制御用車速VPに対して、モータアシストするか否かの判定のための高吸気管負圧アシストトリガ閾値MASTTHHと、低吸気管負圧アシストトリガ閾値MASTTHLとを定めたもので、ステップS124の検索処理においては、スロッル開度THの増加に応じて、あるいはエンジン制御用車速VPの減少に応じて図12の高閾値ラインMASTTHHを下から上に通過すると、モータアシスト判定フラグF_MASTを「0」から「1」にセットし、逆にスロットル開度THの減少に応じて、あるいはエンジン制御用車速VPの増加に応じて低閾値ラインMASTTHLを上から下に通過すると、モータアシスト判定フラグF_MASTを「1」から「0」にセットするようになっている。尚、図12はストイキ/リーンバーン毎に持ち替えを行っている。 【0055】そして、次のステップS125で、モータアシスト判定フラグF_MASTのフラグ値が「1」であるか否かを判定し、判定結果が「1」である場合はステップS126に、判定結果が「1」でない場合はステップS127に進む。そして、ステップS126においては、吸気管アシストトリガ閾値MASTTHを、ステップS124で検索した吸気管負圧アシストトリガの低閾値MASTTHLとステップS123で算出された補正値DPBASTTHとを加えた値として算出し、ステップS128において、スロットル開度の現在値THEMが、ステップS126で求めた吸気管アシストトリガ閾値MASTTH以上か否かを判定する。判定結果が「YES」の場合は、ステップS134に進む。判定結果が「NO」の場合はステップS129に進む。 【0056】また、ステップS127においては、吸気管アシストトリガ閾値MASTTHを、ステップS124で検索した吸気管負圧アシストトリガの高閾値MASTTHHとステップS123で算出された補正値DPBASTTHとを加えた値として算出し、ステップS128に進む。 【0057】そして、ステップS129において発進アシスト要求フラグF_MASTSTRが「1」であるか否かを判定し、判定結果が「YES」である場合はステップS134に進む。判定結果が「NO」である場合はステップS130に進む。ステップS130においてはスクランブルアシスト要求フラグF_MASTSCRが「1」であるか否かを判定し、判定結果が「YES」である場合はステップS134に進む。判定結果が「NO」である場合はステップS131に進む。 【0058】次に、ステップS131においては、図10に示すように上記吸気管負圧アシストトリガ閾値MASTTHから、所定のスロットル開度のデルタ値#DCRSTHVを引くことで、最終吸気管負圧アシストトリガ下限閾値MASTTHFLを求める。次に、ステップS132において、最終吸気管負圧アシストトリガ下限閾値MASTTHFLと吸気管負圧アシストトリガ閾値MASTTHを、図11に示すようにスロットル開度の現在値THEMで補間算出して、クルーズ発電量減算係数テーブル値KPBRGTHを求め、ステップS133においてクルーズ発電量減算係数テーブル値KPBRGTHをクルーズ発電量減算係数KTRGRGNに代入する。そして、ステップS122においてモータアシスト判定フラグF_MASTに「0」を代入してリターンする。 【0059】「THアシストトリガ補正」図13に示すのは、前記ステップS103におけるスロットルアシストトリガ補正のフローチャート図である。ステップS150において大気圧(PA)に応じた大気圧補正値(DTHAPA)の検索を行う。この補正は図14に示すようにスロットルアシストトリガPA補正テーブルにおいて高地から低地に行くほど下がるように設定された補正値をテーブル検索するものである。このテーブル検索により大気圧補正値DTHAPAが求められる。 【0060】次に、ステップS151で、バッテリの放電深度DODに対する制限処理がなされているかをDODリミット判定フラグF_DODLMTが「1」であるか否かにより判定する。そして、放電深度制限制御モードにあるときは、ステップS152でDOD制限制御モード補正値#DTHDODを図15に基づいてテーブル検索して、DOD制限制御モード補正値DTHDODに代入する。 【0061】一方、放電深度制限制御モードが解除されている場合は次のステップS153に進み、DOD制限制御モード補正値DTHDODに「0」を代入する。この場合の所定値#DTHDODは、モータアシストのための判定値を持ち上げるべく正の値が設定され、放電深度制限制御モードにある場合は、モータアシストの頻度を少なくするように補正するものである。したがって、放電深度制限制御モードにある場合は、アシストに入る頻度を抑えることができるため、バッテリ残容量SOCを速やかに回復することができる。次に、ステップS154において制御用車速VPに応じたスロットルアシストトリガDOD補正量車速補正係数KVDTHDODを図16に示すようにテーブル検索により求める。尚、制御用車速が大きいほどスロットルアシストトリガDOD補正量車速補正係数KVDTHDODは小さくなる。 【0062】そして、次のステップS155において、ステップS150で求めた大気圧補正値DTHAPAと、ステップS152またはステップS153で求めたDOD制限制御モード補正値DTHDODにステップS154で求めたスロットルアシストトリガDOD補正量車速補正係数KVDTHDODをかけたものを加算してスロットルアシストトリガ補正値DTHASTを求めて終了する。したがって、渋滞等で車速が低いときに、発進停止を繰り返すことにより回生が確保できない場合に、放電深度制限モードにおいてスロットルアシストトリガDOD補正量車速補正係数KVDTHDODを大きくすることによりアシストトリガ閾値を持ち上げて、放電深度制限モードにおけるバッテリの残容量の回復を速やかに行なうことができる。 【0063】「PBアシストトリガ補正(MT)」図17に示すのは、前記ステップS111における吸気管負圧スロットルアシストトリガ補正のフローチャート図である。ステップS160において大気圧に応じた大気圧補正値(DPBAPA)の検索を行う。この補正は図18に示すように吸気管負圧アシストトリガPA補正テーブルにおいて高地から低地に行くほど下がるように設定された補正値をテーブル検索するものである。このテーブル検索により大気圧補正値DPBAPAが求められる。 【0064】次に、ステップS161で、バッテリの放電深度DODに対する制限処理がなされているかをDODリミット判定フラグF_DODLMTが「1」であるか否かにより判定する。そして、放電深度制限制御モードにあるときは、ステップS162でDOD制限制御モード補正値#DPBDODを図19に基づいてテーブル検索して、DOD制限制御モード補正値DPBDODに代入する。一方、放電深度制限制御モードが解除されている場合は次のステップS163に進み、DOD制限制御モード補正値DPBDODに「0」を代入する。この場合の所定値#DPBDODは、モータアシストのための判定値を持ち上げるべく正の値が設定され、放電深度制限制御モードにある場合は、モータアシストの頻度を少なくするように補正するものである。したがって、放電深度制限制御モードにある場合は、アシストに入る頻度を抑えることができるため、バッテリ残容量SOCを速やかに回復することができる。次に、ステップS164において制御用車速VPに応じたスロットルアシストトリガDOD補正量車速補正係数KVDPBDODを図20に示すようにテーブル検索により求める。 【0065】そして、次のステップS165において、ステップS160で求めた大気圧補正値DPBAPAと、ステップS162またはステップS163で求めたDOD制限制御モード補正値DPBDODにステップS164で求めたスロットルアシストトリガDOD補正量車速補正係数KVDPBDODをかけたものを加算してスロットルアシストトリガ補正値DPBASTを求めて終了する。したがって、渋滞等で車速が低いときに、発進停止を繰り返すことにより回生が確保できない場合に放電深度制限モードにおいてアシストトリガ閾値を持ち上げることで、放電深度制限モードにおけるバッテリの残容量の回復を速やかに行なうことができる。 【0066】「PBアシストトリガ補正(CVT)」図21に示すのは、前記ステップS123における吸気管負圧スロットルアシストトリガ補正のフローチャート図である。ステップS170においては大気圧に応じた大気圧補正値(DPBAPATH)の検索を行う。この補正は図22に示すように吸気管負圧アシストトリガPA補正テーブルにおいて高地から低地に行くほど下がるように設定された補正値をテーブル検索するものである。このテーブル検索により大気圧補正値DPBAPATHが求められる。 【0067】次に、ステップS171で、バッテリの放電深度DODに対する制限処理がなされているかをDODリミット判定フラグF_DODLMTが「1」であるか否かにより判定する。そして、放電深度制限制御モードにあるときは、ステップS172でDOD制限制御モード補正値#DPBDODTHを図23に基づいてテーブル検索して、DOD制限制御モード補正値DPBDODTHに代入する。一方、放電深度制限制御モードが解除されている場合は次のステップS173に進み、DOD制限制御モード補正値DPBDODTHに「0」を代入する。この場合の所定値#DPBDODTHは、モータアシストのための判定値を持ち上げるべく正の値が設定され、放電深度制限制御モードにある場合は、モータアシストの頻度を少なくするように補正するものである。したがって、放電深度制限制御モードにある場合は、アシストに入る頻度を抑えることができるため、バッテリ残容量SOCを速やかに回復することができる。 【0068】次に、ステップS174において制御用車速VPに応じたスロットルアシストトリガDOD補正量車速補正係数KVDPBDODを図20に示すようにテーブル検索により求める。 【0069】そして、次のステップS175において、ステップS170で求めた大気圧補正値DPBAPATHと、ステップS172またはステップS173で求めたDOD制限制御モード補正値DPBDODTHにステップS174で求めたスロットルアシストトリガDOD補正量車速補正係数KVDPBDODをかけたものを加算してスロットルアシストトリガ補正値DPBASTTHを求め終了する。したがって、渋滞等で車速が低いときに、発進停止を繰り返すことにより回生が確保できない場合に放電深度制限モードにおいてアシストトリガ閾値を持ち上げることで、放電深度制限モードにおけるバッテリの残容量の回復を速やかに行なうことができる。 【0070】したがって、上記実施形態によれば、とりわけ放電深度制限モードに入っている場合に放電深度に応じてアシストトリガ閾値を持ち上げクルーズ頻度を増すことにより、放電深度に応じてバッテリを速やかに回復することができる。また、アシストトリガの補正値を設定するにあたっては、車速に応じた補正値(車速が低いほどアシストトリガ閾値は高くなる)を設定しているため、渋滞時等において頻繁に発進停止が繰り返されるため、高速走行のように十分に回生が確保できないような場合であっても、バッテリの残容量を回復方向にすることができる。 【0071】次に、この発明の第2実施形態について、図24〜図27に基づいて説明する。この実施形態は前述した放電深度制限モードにある場合、つまりDODリミット判定フラグF_DODLMTが「1」である場合に、アシストトリガ閾値を補正する換わりに加速モードにおいてアシスト量を調整したものである。具体的には加速モードにおける最終アシスト指令値ASTPWRFを設定するにあたり、放電深度制限モードにある場合はアシスト量を少なくするものである。以下、図24、図25のフローチャートを中心にして説明する。 【0072】ステップS200において加速モードか否かを判定し、加速モードではないと判定された場合はステップS201において最終アシスト指令値ASTPWRFに「0」をセットしてステップS203に進む。ステップS200における判定の結果、加速モードである場合はステップS202において通常アシスト最終演算値ACCASTFに最終アシスト指令値ASTPWRFを代入してステップS203に進む。 【0073】ステップS203においては通常アシスト算出処理がなされ、ステップS204においては発進アシスト算出処理がなされ、ステップS205においてはスクランブルアシスト算出処理がなされ、各々アシスト量の算出がなされる。そして、ステップS206において、発進アシスト許可フラグF_STRASTが「1」か否かを判定する。判定結果が「YES」である場合はステップS213に進み、ここでスクランブルアシスト許可フラグF_SCRASTが「1」か否かを判定する。ステップS213の判定結果が「YES」である場合はステップS214に進み、ここで最終スクランブルアシスト演算値SCRASTFが最終発進アシスト演算値STRASTFよりも大きいか否かを判定する。ステップS214における判定結果が「YES」の場合はステップS208に進む。ステップS214における判定結果が「NO」の場合はステップS213において「NO」の場合と同様にステップS215に進む。 【0074】ステップS206における判定結果が「NO」である場合は、ステップS207に進みスクランブルアシスト許可フラグF_SCRASTが「1」か否かを判定する。判定結果が「YES」である場合はステップS208に進む。ステップS207における判定結果が「NO」である場合はステップS211に進む。ステップS215では最終通常アシスト演算値ACCASTFが最終発進アシスト演算値STRASTFよりも大きいか否かを判定する。判定結果が「YES」の場合はステップS211に進む。判定結果が「NO」の場合はステップS216に進む。 【0075】ステップS208においては、最終通常アシスト演算値ACCASTFが最終スクランブルアシスト演算値SCRASTFよりも大きいか否かを判定する。判定結果が「YES」の場合はステップS211に進む。判定結果が「NO」の場合はステップS209に進む。そして、ステップS216においては最終アシスト指令値ASTPWRFに最終発進アシスト演算値STRASTFを代入し、ステップS211においては最終アシスト指令値ASTPWRFに最終通常アシスト演算値ACCASTFを代入し、ステップS209においては、最終アシスト指令値ASTPWRFに最終スクランブルアシスト演算値SCRASTFを代入する。したがって、その前段階での判定により、最終発進アシスト演算値STRASTF、最終通常アシスト演算値ACCASTF、最終スクランブルアシスト演算値SCRASTFのうちで、もっとも大きい数値がセットされることとなる。 【0076】そして、ステップS209、ステップS211、ステップS216のいずれかにおいて、最終アシスト指令値ASTPWRFに所定のアシスト量がセットされると、図26に示すようにステップS217で制御用車速VPに応じてアシスト量上限値ASTVHGをテーブル検索により求める。次に、ステップS218において図27に示すように放電深度DODに応じてDOD補正係数#KAPDOD(1より小さい値)をテーブル検索して求め、ステップS219において最終アシスト指令値ASTPERFに上記DOD補正係数KAPDODをかけて、ステップS220に進む。 【0077】そして、ステップS220において最終アシスト指令値ASTPWRFがアシスト量上限値ASTVHG以上か否かを判定し、判定の結果が「YES」である場合は、ステップS221においてアシスト量上限値ASTVHGを最終アシスト指令値ASTPWRFにセットし、ステップS222で最終発電量に「0」をセットしてリターンする。ステップS220における判定結果が「NO」である場合はステップS222に進みリターンする。 【0078】したがって、この加速モードにおいて、放電深度制限モードにある場合には、放電深度DODに応じて最終アシスト指令値ASTPWRFを少なくできるため、加速モードにおけるアシスト量が少なくなり、バッテリの残容量の速やかな回復に貢献できる。特に、渋滞等で発進停止を繰り返すような走行をした場合に、回生が十分に確保できない場合であって、上記アシスト量を少なくすることでバッテリの残容量の回復が期待できる。尚、この実施形態においては前記第1実施形態におけるアシストトリガ閾値の持ち上げを併用することができる。 【0079】次に、この発明の第3実施形態について、図28〜図33に基づいて説明する。この実施形態は前述した放電深度制限モードにある場合、つまりDODリミット判定フラグF_DODLMTが「1」である場合に、第1実施形態に示したアシストトリガ閾値を補正する換わりにクルーズモードにおいて発電量を調整したものである。具体的にはクルーズモードにおけるDOD発電モードにおいて、放電深度DODに応じた補正係数を設定して、放電深度制限モードにある場合は発電量を放電深度DODに応じて多くするものである。先ず、図28のフローチャートを説明する。 【0080】図28のステップS250においてクルーズモード(発電モード)か否かを判定する。判定の結果クルーズモード以外である場合は、ステップS251において最終クルーズ発電量CRSRGNFに「0」をセットしてステップS253に進む。ステップS250における判定の結果クルーズモードである場合は、ステップS252において最終充電指令値REGENFを最終クルーズ発電量CRSRGNFにセットしてステップS253に進む。ステップS253においては後述する図29、図30のクルーズ発電量算出処理がなされる。そして、ステップS254に進み、徐々加減算タイマTCRSRGNが0か否かを判定し、判定結果が「NO」の場合は、ステップS262において最終クルーズ発電量CRSRGNFを最終充電指令値REGENFにセットし、ステップS263において最終アシスト指令値ASTWRFに「0」をセットして制御を終了する。 【0081】ステップS254における判定結果が「YES」である場合は、ステップS255において、徐々加減算タイマTCRSRGNに所定値#TMCRSRGNをセットしてステップS256に進む。ステップS256においてはクルーズ発電量CRSRGNが最終クルーズ発電量CRSRGNF以上か否かを判定する。ステップS256における判定結果が「YES」である場合は、ステップS260において最終クルーズ発電量CRSRGNFに徐々加算量#DCRSRGNPを加えてゆき、ステップS261において再度クルーズ発電量CRSRGNが最終クルーズ発電量CRSRGNF以上であるか否かを判定する。ステップS261における判定の結果、クルーズ発電量CRSRGNが最終クルーズ発電量CRSRGNF以上となった場合はステップS262に進む。 【0082】ステップS261における判定の結果、クルーズ発電量CRSRGNが最終クルーズ発電量CRSRGNFよりも小さい場合は、ステップS259に進み、ここでクルーズ発電量CRSRGNを最終クルーズ発電量CRSRGNFに代入してステップS262に進む。ステップS256における判定結果が「NO」である場合は、ステップS257において最終クルーズ発電量CRSRGNFに徐々減算量#DCRSRGNMを減算してゆき、ステップS258において、最終クルーズ発電量CRSRGNFがクルーズ発電量CRSRGN以上であるか否かを判定する。ステップS258における判定の結果、クルーズ発電量CRSRGNが最終クルーズ発電量CRSRGNFより大きくなった場合はステップS259に進む。ステップS258における判定の結果、最終クルーズ発電量CRSRGNFがクルーズ発電量CRSRGN以上となった場合はステップS262に進む。したがって、ステップS254移行の処理により、発電量の急変をなくしてクルーズ発電モードにスムーズに移行することができる。 【0083】次に、図28のステップS253におけるクルーズ発電量算出のフローチャートについて図29、図30によって説明する。ステップS300においてクルーズ発電量CRSRNMをマップ検索する。このマップはエンジン回転数NE、吸気管負圧PBGAに応じて定められた発電量を示しており、CVTとMTで持ち替えを行っている。 【0084】次に、ステップS302に進み、エネルギーストレージゾーンD判定フラグF_ESZONEDが「1」であるか否かを判定する。判定結果が「YES」、つまりバッテリ残容量SOCがゾーンDであると判定された場合は、ステップS322に進み、クルーズ発電量CRSRGNに「0」をセットしステップS326に進む。ステップS326においては最終クルーズ発電指令値CRSRGNFが「0」か否かを判定する。ステップS326における判定の結果、指令値が「0」ではないと判定された場合はステップS327に進みクルーズ発電停止モードに移行して制御を終了する。ステップS326における判定の結果、指令値が「0」であると判定された場合はステップS328に進みクルーズバッテリ供給モードに移行して制御を終了する。 【0085】ステップS302における判定結果が「NO」、つまりバッテリ残容量SOCがゾーンD以外であると判定された場合は、ステップS303に進み、エネルギーストレージゾーンC判定フラグF_ESZONECが「1」であるか否かを判定する。判定結果が「YES」、つまりバッテリ残容量SOCがゾーンCであると判定された場合はステップS304に進み、ここでクルーズ発電量の補正係数KCRSRGNに「1」(強発電モード用)が代入され、ステップS316に進む。ステップS303における判定結果が「NO」、つまりバッテリ残容量SOCがゾーンC以外であると判定された場合はステップS305に進む。 【0086】ステップS305においては、エネルギーストレージゾーンB判定フラグF_ESZONEBが「1」であるか否かを判定する。判定結果が「YES」、つまりバッテリ残容量SOCがゾーンBであると判定された場合はステップS306に進む。ステップS306においてはクルーズ発電量の補正係数KCRSRGNにクルーズ発電量係数#KCRGNWK(弱発電モード用)が代入され、ステップS313に進む。 【0087】一方、ステップS305における判定結果が「NO」、つまりバッテリ残容量SOCがゾーンB以外であると判定された場合はステップS307に進み、ここでDODリミット判定フラグF_DODLMTのフラグ値が「1」か否かを判定する。ステップS307における判定結果が「YES」である場合は、ステップS307Aに進み、ここで放電深度DODに応じたクルーズ発電量係数#KCRGNDOD(DOD制限発電モード用)が図31に示すようにマップ検索され、ステップS308に進み、クルーズ発電量の補正係数KCRSRGNにクルーズ発電量係数#KCRGNDOD(DOD制限発電モード用)が代入され、ステップS313に進む。 【0088】これにより通常よりも増量され、かつ放電深度DODに応じて増量して設定された発電量により速やかにバッテリ残容量SOCを回復することができる。一方、ステップS307における判定結果が「NO」である場合はステップS309に進み、エアコンONフラグF_ACCのフラグ値が「1」か否かを判定する。判定結果が「YES」、つまりエアコンが「ON」であると判定された場合は、ステップS310に進みクルーズ発電量の補正係数KCRSRGNにクルーズ発電量係数#KCRGNHAC(HAC_ON発電モード用)が代入され、ステップS313に進む。 【0089】ステップS309における判定結果が「NO」、つまりエアコンが「OFF」であると判定された場合はステップS311に進み、クルーズモード判定フラグF_MACRSのフラグ値が「1」であるか否かを判定する。ステップS311の判定結果が「NO」、つまりクルーズモードではないと判定された場合は、ステップS323に進みクルーズ発電量CRSRGNに「0」を代入して、ステップS324に進む。ステップS311の判定結果が「YES」、つまりクルーズモードであると判定された場合は、ステップS312に進みクルーズ発電量CRSRGNにクルーズ発電量係数#KCRGN(通常発電モード用)を代入して、ステップS313に進む。 【0090】ステップS324においてはエンジン回転数NEが、クルーズバッテリ供給モード実行上限エンジン回転数#NDVSTP以下か否かを判定し、判定結果が「YES」、つまりエンジン回転数NE≦クルーズバッテリ供給モード実行上限エンジン回転数#NDVSTPであると判定された場合は、ステップS325に進む。ステップS325においてはダウンバータフラグF_DVが「1」か否かを判定し、判定の結果「YES」である場合はステップS327のクルーズ発電停止モードに移行する。ステップS325における判定の結果が「NO」である場合はステップS326に進む。ステップS324における判定結果が「NO」、つまりエンジン回転数NE>クルーズバッテリ供給モード実行上限エンジン回転数#NDVSTPであると判定された場合は、ステップS327に進む。尚、上記クルーズバッテリ供給モード実行上限エンジン回転数#NDVSTPはヒステリシスを持った値である。 【0091】ステップS313においては、バッテリの残容量QBAT(SOCと同義)が通常発電モード実行上限残容量#QBCRSRH以上であるか否かを判定する。尚、上記通常発電モード実行上限残容量#QBCRSRHはヒステリシスをもった値である。ステップS313における判定結果が「YES」、つまりバッテリの残容量QBAT≧通常発電モード実行上限残容量#QBCRSRHであると判定された場合はステップS323に進む。 【0092】バッテリの残容量QBAT<通常発電モード実行上限残容量#QBCRSRHであると判定された場合は、ステップS314において、リーンバーン判定フラグF_KCMLBのフラグ値が「1」か否かを判定する。判定結果が「YES」、つまりリーンバーンであると判定された場合はステップS315において、クルーズ発電量の補正係数KCRSRGNにクルーズ発電量係数#KCRGNLB(リーンバーン発電モード用)をかけた値がクルーズ発電量の補正係数KCRSRGNに代入され、ステップS316に進む。ステップS314の判定結果が「NO」、つまりリーンバーンモードではないと判定された場合は、ステップS316に進む。 【0093】ステップS316においては、エンジン制御用車速VPにより図32に示すクルーズ発電量減算係数KVCRSRGを#KVCRSRGテーブル検索により求める。次に、ステップS317においてクルーズ発電量のマップ値CRCRGNMにクルーズ発電量の補正係数KCRSRGNとクルーズ発電量減算係数KVCRSRGとをかけた値をクルーズ発電量CRSRGNに代入する。そして、ステップS318に進み、制御用大気圧PAにより図33に示すクルーズ発電量PA補正係数KPACRSRNを#KPACRSRNテーブル検索により求める。 【0094】そして、ステップS319において、クルーズ発電量CRSRGNに、ステップS318において求めたクルーズ発電量PA補正係数KPACRSRNとクルーズ発電量減算係数KTRGRGN(アシストトリガ判定のステップS121で設定)とステップS316で求めたクルーズ発電量KVCRSRGをかけて、最終的なクルーズ発電量CRSRGNを求め、ステップS320においてクルーズ充電モードに移行する。尚、この実施形態においては前記第1実施形態におけるアシストトリガ閾値の持ち上げ、あるいは、第2実施形態における加速モードのアシスト量の減量を併用することができ、また、第1、第2実施形態を共に併用することができる。 【0095】したがって、この実施形態においても、放電深度制限制御モードにある場合に、クルーズ時における発電量を増量しており、かつ、この発電量を放電深度DODが大きいほど補正係数を大きくして増量しているため、バッテリの残容量を回復させることができる。 【0096】 【発明の効果】以上説明してきたように、請求項1に記載した発明によれば、蓄電装置の残容量が放電傾向にあり、走行開始の際の蓄電装置の残容量が初期残容量に対して所定量減少したことを検出したら蓄電装置の残容量を回復方向とすることができるため、充放電バランスを回復することができる効果がある。また、蓄電装置の残容量を回復方向とする場合には、放電深度に応じて判定閾値補正手段により前記判定閾値を持ち上げエンジンに対するモータのアシストの頻度を少なくして蓄電装置の残容量の減少を抑制することができるため、蓄電装置の残容量が少ない場合の残容量の回復を速やかに実行することができる効果がある。 【0097】請求項2に記載した発明によれば、低車速時における発進停止の繰り返しにより十分な回生を確保できないような場合であっても、車速と放電深度に応じて判定閾値を持ち上げることで、残容量が少ないほどアシストの頻度を下げて蓄電装置の残容量をより回復方向に補正することができるため、残容量の回復を速やかに実行することができる効果がある。 【0098】請求項3に記載した発明によれば、アシスト量変更手段によりアシスト量を少なく設定したり、あるいはクルーズ発電量変更手段によりクルーズ発電量を多めに設定すれば蓄電装置の残容量を速やかに回復方向にすることが可能となるため、蓄電装置の残容量が少ない場合の残容量の回復を速やかに実行することができる効果がある。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000005326 【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
|
| 【出願日】 |
平成11年9月22日(1999.9.22) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100064908 【弁理士】 【氏名又は名称】志賀 正武 (外5名)
|
| 【公開番号】 |
特開2001−95104(P2001−95104A) |
| 【公開日】 |
平成13年4月6日(2001.4.6) |
| 【出願番号】 |
特願平11−269502 |
|