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【発明の名称】 車両用のマルチモータ駆動装置
【発明者】 【氏名】ディルク スパニエル

【要約】 【課題】効率度のさらなる改善を許容する。

【解決手段】2つの電気モータ1、2が被駆動車両ホイール8に接続可能な共通の出力3、5、6と、コントローラ11とに割り当てられ、前記コントローラ11は、制御要素(アクセルペダル)の信号、および走行速度用またはそれに相関する信号送信機12の信号に対応して自動的に設定される最適な効率度をもたらす負荷分布を許容するマルチモータ駆動装置において、コントローラ11によって自動的に変更することができるトランスミッション5が出力に配設され、前記コントローラ11が最適な効率度に対応するギヤ速度を選択する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】車両に使用することができ、2つの電気モータ(1、2)が、被駆動車両ホイール(8)に駆動に関して接続可能な共通の出力(3、5、6)と、異なった負荷分布でモータの作動を許容する独立したコントローラ(11)とに割り当てられ、前記コントローラは、運転者の端部で作動することができる制御要素(アクセルペダル)の信号、および走行速度用または走行速度に相関するおよび/またはそれに類似するパラメータ用の信号送信機(12)の信号に対応して自動的に設定される最適な効率度をもたらす負荷分布を許容するマルチモータ駆動装置において、コントローラ(11)によって自動的に変更することができるトランスミッション(5)が出力に配設され、前記コントローラ(11)が最適な効率度に対応するギヤ速度を選択することを特徴とするマルチモータ駆動装置。
【請求項2】同一型式の電気モータ(1、2)が設けられることを特徴とする請求項1記載の駆動装置。
【請求項3】非同期モータが配設されることを特徴とする請求項1または2に記載の駆動装置。
【請求項4】選択可能な2つのギヤ変速比を有する2段トランスミッションが設けられることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の駆動装置。
【請求項5】コントローラ(11)がトランスミッション(5)の効率度も考慮し、また駆動装置の最適な全体効率度に対応するトランスミッションの速度とモータ(1、2)の負荷分布とを設定または選択することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の駆動装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両に適するマルチモータ駆動装置であって、当該マルチモータ駆動装置において、2つの電気モータが、被駆動車両ホイールに駆動に関して接続可能な共通の出力と、さらに、異なった負荷分布でモータの作動を許容する独立したコントローラとに割り当てられ、コントローラは、運転者の端部で作動される例えばアクセルペダルのような制御要素の信号、および走行速度用または走行速度に相関するおよび/またはそれに類似するパラメータ用の信号送信機の信号に対応して自動的に設定される駆動装置の最適な効率度をもたらす負荷分布を許容する。
【0002】
【従来の技術】今日まで、バッテリのエネルギー密度は比較的低いので、電気駆動装置が高い効率度で作動できる場合に限り、電気的に駆動される車両用における満足な範囲のバッテリ充電が可能であった。電気モータでは、その効率度はそれぞれのトルクと回転数とに著しく左右される。現在、1つのみの電気モータを有する駆動装置によって可能である平均効率度よりも高い平均効率度を達成するために、出力需要が相対的に低い走行状態においてモータのスイッチを切るか、あるいはモータの負荷に多かれ少なかれ差を設けることが、マルチモータ駆動装置によって可能である。
【0003】米国特許第5289890号によって最初に記述されたタイプの既知の駆動装置では、一方の電気モータの最適な効率度が相対的に低い回転数の範囲にあり、他方の電気モータの最適な効率度が相対的に高い回転数の範囲にあるような方法で、構造上異なった2つの電気モータが提供される。走行モードのための出力需要が2つのモータの最大出力の合計よりも低い限り、走行速度に応じて、一方または他方のモータに主に負荷をかけることが可能であり、すなわち少なくとも1つのモータが比較的最適に作動する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、効率度のさらなる改善を許容することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的は、本発明に従って、コントローラによって自動的に変更されるトランスミッションが出力部に配設され、またコントローラが、常に効率度に関して最適であるトランスミッション状態を調整することによって達成される。
【0006】本発明の1つの好適な実施形態によれば、このために同一型式の電気モータを使用する方法の提供が行われる。
【0007】本発明は、一般的な概念として、車両の最適な効率度に関して車両の走行状態に必要であるモータ回転数とモータモーメントそれぞれを変更するために、トランスミッションを使用することに基づいている。この結果、効率度を、著しく拡大した動作状態の範囲内で増加させることが可能となる。特に、電気モータの効率度の非常に低い動作状態を実質的に常に回避することができるので、両方の上下の走行速度における優れた効率の程度および/または効率度の増加を保証するために、同一型式の2つの電気モータを使用することが可能である。
【0008】またコントローラは、モータの間の負荷分布を設定し、また駆動装置の最適な全体効率度を達成する目的でそれぞれのギヤ速度を設定するために、広範囲のパラメータに関係するトランスミッションの効率度、特に回転数とトルクならびに温度を考慮することが好ましい。
【0009】その堅牢性と優れた制御特性のために、本発明のために非同期モータが好適である。前記モータは、簡単に言えば、回転数が平均回転数値以上にあって、またモータが平均トルクで動作するならば一般的に優れた効率度を有する。さらに、モータが平均回転数で動作し、またそれぞれのモータトルクが平均値以上にあるならば、この場合も優れた効率度が達成される。トランスミッションのギヤ速度を適切に変更し、第2のモータを回路に接続するかあるいは回路から分離することによって、および/または2つのモータに不均一に負荷をかけることによって、コントローラは最適な効率度を達成することが可能である。
【0010】さらに、本発明の好適な特徴に関し、請求項と図面の次の説明を参考とし、これによって特に好適な例示的な実施形態についてより詳細に説明する。
【0011】
【発明の実施の形態】図1では、効率度ηは回転数DおよびモータトルクMの関数として表される。次の場合に、比較的高い効率度が達成されることが明白である。
【0012】− モータトルクが平均値、例示した実例で約75Nmにあり、また回転数が平均値、例示した実例で約3000rpmを超える場合、− あるいは回転数が平均値、例示した実例では約3000rpmにあり、またモータトルクが平均値、例示した実例では約75Nmを超える場合。上に特定したパラメータの外側では、効率度はある状況下で著しく減少する。
【0013】図2によれば、本発明による駆動装置は、ギヤホイール4または類似のものを介して駆動装置に関してシャフト3に並列に接続した2つの電気モータ1と2を有する。シャフト3は2段トランスミッション5の入力を形成し、その出力は駆動装置に関してシャフト6とディファレンシャル機構7を介して車両の駆動ホイール8に接続している(その他より詳細に図示せず)。なお、トランスミッション5のギア速度は2段に限定されない。
【0014】電気モータ1は、個別に制御可能な変換器9を介して電力供給を受け、これらの変換器自体はバッテリ(図示せず)に接続し、また電子コントローラ11によって制御される。
【0015】コントローラ11は、その入力端部で走行速度用のセンサ12と、また、運転者の端部、例えばアクセルペダルによって作動される信号送信機13とに接続している。例示した実例では、センサ12は車両の走行速度に相関するシャフト6の回転数を感知する。信号送信機13の信号は運転者が所望する全体のモータ出力を表す。
【0016】さらに、またコントローラは、変換器に伝送される信号と、変換器9を介して行われる電気モータ1と2の電力を評価することにより、コントローラはそれぞれのモータトルクを「知る」。
【0017】コントローラ11は、センサ12の信号によって、またトランスミッション端部センサ14によって、トランスミッション5のそれぞれの変速比を「知る」ので、コントローラ11はモータ1と2の回転数も決定することができる。
【0018】したがって、コントローラ11は、電気モータ1または2が動作しているそれぞれの効率度を検出することもできる。
【0019】例えば、2段トランスミッション5のギア速度をia及びibとすると、コントローラ11は、図1の関係を利用して、ギア速度iaの効率度ηaとギア速度ibの効率度ηbを計算する。今、ギア速度iaが選択されているとき、ギア速度iaは、ia=n1a/n2aにより定義される。n2aは、シャフト6の回転数であって、センサ12によって検知される。また、n1aは、シャフト3の回転数であって、n1a=ia×n2aにより計算される。そして、効率度ηaは、図1に基づいて、n1aとモータトルクから求められる。
【0020】一方、ギア速度ibは、ib=n1b/n2bにより定義される。n2bは、シャフト6の回転数であって、センサ12によって検知される。このとき、n2bは、上記n2aと同じである。また、n1bは、シャフト3の回転数であって、n1b=ib×n2bにより計算される。ギア速度iaとibが異なるので、n1bは上記n2bと異なる。そして、効率度ηbは、図1に基づいて、n1bとモータトルクから求められる。モータトルクは、コントローラ11によって変換器9を介して制御され、ギアiaとibにおいて同じあってもよいし、異なってもよい。
【0021】次に、効率度を最適化するために、コントローラ11は、トランスミッション5のギヤ速度を変更することができ、この結果、モータ端部に必要なトルクはギヤチェンジ方向に応じて増加または低減される。
【0022】例えば、コントローラ11は、上述における効率度ηaとηbを比較し、より高いギア速度を選択する。ギア速度ibの効率度ηbの方が高い場合、コントローラ11は、トランスミッション5に信号を出力し、ギア速度をibに切り換える。
【0023】さらに、コントローラ11は、変換器9を適切に作動することによって異なった出力および/または異なったトルクによる電気モータ1と2の動作も可能にし、電気モータ1と2の一方は、極端な場合に「アイドリング(無負荷回転)状態にする」ことが可能である。
【0024】それぞれ走行状況に依存する、モータ1と2の負荷が等しいかまたは等しくないかの可能性と、トランスミッション5の2つのギヤ速度の可能性を、好ましくは、駆動装置の動作状態に応じて変化するトランスミッションの効率度も考慮して「計算する」ように、コントローラ11が一体化したコンピュータを常に使用することによって、全体の効率度に関し最適である動作状態を著しく短時間に設定することができる。
【出願人】 【識別番号】599020483
【氏名又は名称】ダイムラークライスラー・アクチェンゲゼルシャフト
【出願日】 平成12年7月10日(2000.7.10)
【代理人】 【識別番号】100094525
【弁理士】
【氏名又は名称】土井 健二 (外1名)
【公開番号】 特開2001−78314(P2001−78314A)
【公開日】 平成13年3月23日(2001.3.23)
【出願番号】 特願2000−208331(P2000−208331)