| 【発明の名称】 |
有軌道台車システム |
| 【発明者】 |
【氏名】倉本 宏
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| 【要約】 |
【課題】
【解決手段】 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 複数台の有軌道台車を共通の軌道に沿って走行させ、該軌道に沿って設けた給電線から非接触に有軌道台車に給電するシステムであって、同時に加速する有軌道台車の台数を所定台数以下に制限するための手段を設けたことを特徴とする、有軌道台車システム。 【請求項2】 各有軌道台車に、加速を禁止された状態と加速を許可された状態の2つの状態を記憶させるための手段と、加速時に他の有軌道台車を加速禁止状態へ移行させるための加速禁止要求信号を送信し、かつ加速終了時に加速禁止要求信号の解除信号を送信するための手段とを設けたことを特徴とする、請求項1の有軌道台車システム。 【請求項3】 有軌道台車が、加速禁止要求信号の送信後に加速禁止承認信号を受信した後に、加速を開始するように構成したことを特徴とする、請求項2の有軌道台車システム。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の利用分野】この発明は非接触給電型の有軌道台車システムに関する。 【0002】 【従来技術】集電部からの発塵や火花を防止するため、非接触給電を用いた有軌道台車が提案されている。例えばクリーンルーム用の地上走行や天井走行の有軌道台車、あるいは防爆仕様の自動倉庫のスタッカークレーンである。非接触給電では、給電線に高周波電力を加え、台車側のコイルで誘導電力を取り出して使用する。しかしながら非接触給電の場合、台車が使用する瞬間電力が給電線への供給電力を超過すると、電力が供給できなくなる。特に有軌道台車では、走行用にサーボモータを用いるのが普通で、サーボモータでは最大瞬間電力は走行時の平均電力よりもかなり大きく、最大瞬間電力に合わせて大きな電源から給電線に電力を供給すると、設備コストが大きくなる。 【0003】 【発明の課題】この発明の課題は、簡単な構成で有軌道台車システムの瞬間最大電力を低く抑え、比較的小さな電源を用いて非接触給電で、複数の有軌道台車を同時に走行させることができるようにすることにある(請求項1〜3)。 【0004】 【発明の構成】この発明の有軌道台車システムは、複数台の有軌道台車を共通の軌道に沿って走行させ、該軌道に沿って設けた給電線から非接触に有軌道台車に給電するシステムであって、同時に加速する有軌道台車の台数を所定台数以下に制限するための手段を設けたことを特徴とする。 【0005】好ましくは、各有軌道台車に、加速を禁止された状態と加速を許可された状態の2つの状態を記憶させるための手段と、加速時に他の有軌道台車を加速禁止状態へ移行させるための加速禁止要求信号を送信し、かつ加速終了時に加速禁止要求信号の解除信号を送信するための手段とを設ける。これらの信号は有軌道台車システムを管理するコントローラに送信しても、有軌道台車間の直接通信で送信しても良い。特に好ましくは、有軌道台車が、加速禁止要求信号の送信後に加速禁止承認信号を受信した後に、加速を開始するように構成する。 【0006】 【発明の作用と効果】この発明では、複数の有軌道台車を共通の軌道に沿って走行させ、非接触給電で電力を供給し、同時に加速する有軌道台車の台数を所定台数以下に制限する。同時に加速する有軌道台車の台数が最大瞬間消費電力を定めることになるが、この台数が所定台数以下となるので、比較的小さな電源で、同時に多数台の有軌道台車を共通の軌道に沿って走行させることができる。またこのためには、同時に加速する有軌道台車の台数を制限すれば良く、簡単な構成で、最大瞬間消費電力を給電能力の範囲に制限できる(請求項1〜3)。 【0007】請求項2の発明では、各有軌道台車は自己は加速許可状態にあるか否かを記憶しており、加速時には他の有軌道台車を加速禁止状態へ移行させるので、1台の有軌道台車のみが加速を実行できる。そして加速が終了すると加速禁止要求信号を解除する。このため複数の有軌道台車が同時に加速しようとした場合、そのうちの1台のみが加速を実行し、他の有軌道台車は、先に加速した有軌道台車の加速が終了するまで、加速のタイミングを遅らせることになる。このようにして、簡単な制御で、複数の有軌道台車から1台のみを選んで、加速させることができる。 【0008】請求項3の発明では、加速禁止要求信号の送信後に加速禁止承認信号を受信した後に、加速を実行する。このため同時に2台の有軌道台車が加速禁止要求信号を送信したような場合でも、2台が同時に加速することがない。 【0009】 【実施例】図1〜図3に実施例を示す。図1において、2は地上敷設あるいは天井敷設等の軌道であり、共通の軌道2に沿って複数の有軌道台車4が巡回走行している。6は軌道2に沿って設けた複数のステーションで、8はこれらの有軌道台車システム全体を制御するためのシステムコントローラである。なおここではクリーンルーム用の有軌道台車システムを例とするが、防爆仕様の自動倉庫で複数のスタッカークレーンを走行させる場合に、共通の電源から非接触給電するもの等でも良い。 【0010】図2に有軌道台車4への非接触給電を示すと、軌道2には複数の給電線10が設けてあり、これに交流あるいは3相等の高周波電流を流し、有軌道台車4に給電線10と僅かな間隔をおいて向き合うように設けたコイル12で電力をピックアップし、走行モータやブレーキ及び走行車輪とガイド車輪とを備えた走行ユニット14に給電して走行させる。また16は有軌道台車4の走行制御部で、システムコントローラ8から搬送指令を受けて、ステーション6,6間を走行する。 【0011】給電線10には図示しない電源から高周波電力を加え、例えば軌道2の全体に対して1つの電源を用いるものとする。有軌道台車4はサーボモータを用いた走行ユニット14で走行し、定速走行時の消費電力は加速時よりかなり小さい。これに対して加速時の瞬間最大消費電力は大きく、有軌道台車システム全体の最大瞬間消費電力は、同時に加速状態にある有軌道台車4の台数で定まる。従って同時に加速状態にある有軌道台車の台数を例えば1台〜3台程度の範囲に制限すれば、有軌道台車システム全体の瞬間最大消費電力を電源の給電能力の範囲内に止め、小さな電源で円滑に非接触給電できる。 【0012】図3に実施例での加速許可のアルゴリズムを示し、この図は個々の有軌道台車4毎にその状態を示したもので、同時に加速する有軌道台車4の台数は1台に制限されている。有軌道台車4の走行制御部16は、自己が加速許可状態にあるか、加速禁止状態にあるかのいずれであるか(データ長1ビット)を、記憶している。そしてシステムコントローラ8から入力された搬送指令に基づき、加速の必要がある場合、走行制御部16は加速指令を発生して記憶する。ここで加速禁止状態にある場合、加速禁止要求信号の解除信号を受信して、自己の状態が加速許可状態に書き換えられるまで、加速せずにそのときの状態を維持する。 【0013】ここで加速指令が発生した有軌道台車が加速許可状態にある場合、走行制御部16は他の台車を加速禁止状態に設定するように加速禁止要求信号を送信する。加速禁止要求信号は例えばシステムコントローラ8に送信して、システムコントローラ8から他の有軌道台車4を加速禁止状態に設定してもよく、あるいは有軌道台車4,4間の直接の通信で、他の有軌道台車を加速禁止状態に設定しても良い。 【0014】システムコントローラ8を介して他の有軌道台車を加速禁止状態に設定する場合、複数の有軌道台車からほぼ同時に加速禁止要求信号が発生した場合でも、システムコントローラ8はそのうちの1つを選んで、選ばれた加速禁止要求信号を発信した有軌道台車以外を加速禁止状態に設定する。そしてシステムコントローラ8は、加速禁止要求信号を発信した有軌道台車4に、(複数台が加速禁止要求信号を発信した場合、システムコントローラ8が選んだもの)に、加速禁止承認信号を送信する。有軌道台車4は加速禁止承認信号を受信した後に加速を開始し、加速終了後に加速禁止要求信号の解除信号をシステムコントローラ8に送信する。システムコントローラ8は、これに基づいて、他の有軌道台車を加速許可状態に設定し、加速指令が発生している有軌道台車があれば、加速禁止要求信号をシステムコントローラ8に送信する。 【0015】有軌道台車4,4間の直接通信で、他の有軌道台車を加速禁止状態に設定する場合、加速指令が発生し、加速許可状態にある有軌道台車4は同様に加速禁止要求信号を、他の台車に送信する。ただしこの場合、加速禁止要求信号の競合を避けるための手続が必要である。例えば加速指令が発生しているが、加速禁止要求信号を未だ送信していない有軌道台車は、他の台車からの加速禁止要求信号により加速禁止状態に移行し、加速禁止承認信号を返信する。加速禁止要求信号を発信した後に他の台車からの加速禁止要求信号を受け取った台車は、加速禁止承認信号を返信しない。そこで自分以外の全台車(軌道2に投入されているもののみ)から加速禁止承認信号を受信すれば、加速禁止要求信号の競合はなく、加速を開始する。 【0016】加速禁止要求信号が競合し、一部の台車から加速禁止承認信号を得られなかった有軌道台車は、適当な間隔をおいて再度加速禁止要求信号を送信する。この間隔はランダムに定まるようにする。このようにすると、最初は複数の有軌道台車から同時に加速禁止要求信号が発信された場合でも、次回の加速禁止要求信号の発信では、いずれかの有軌道台車の方が先に発信することになり、いずれか1台のみの有軌道台車を加速させることができる。 【0017】システムコントローラ8を介した制御でも、有軌道台車4,4間の直接の通信でも、以上のようにして、同時に加速する有軌道台車の台数を1台に制限する。そして選ばれた有軌道台車は加速を開始し、加速終了後に他の台車を加速許可状態に設定するために、加速禁止要求信号の解除信号を送信する。この送信はシステムコントローラ8を介して行っても良く、有軌道台車4,4間の直接通信で行っても良い。 【0018】このように実施例では、同時に加速する有軌道台車4の台数を1台に制限し、複数の有軌道台車が同時に加速しようとした場合、その1台を選んで加速させ、他の有軌道台車は加速が終了するまで加速の開始を遅らせることになる。このため比較的小さな電源で、多数台の有軌道台車4を同時に走行させることができる。 【0019】図4に、比較的大きな有軌道台車システムに対して、同時に複数台の有軌道台車への加速を許可するようにした例を示す。このシステムでは、加速の許可をシステムコントローラ8で行い、加速指令が発生した有軌道台車4はシステムコントローラ8へ加速の許可を要求する。システムコントローラ8は、同時に加速を許可し得る台数分のテーブルを保有しており、加速を許可する毎にこのテーブルの空きを1減算し、加速が終了する毎にテーブルの空きを1加算する。そして加速許可の要求を受け付けるとテーブルをチェックし、空きが無ければ加速不可を返信する。このため加速許可要求が拒否された有軌道台車は、加速が許可されるまで定速で走行することになる。 【0020】テーブルに空きが有れば、加速許可信号が返信され、該当する有軌道台車は加速を実行する。これと同時にシステムコントローラ8は、テーブルの空きを1減算する。加速が終了すると有軌道台車は加速の終了をシステムコントローラ8に送信し、これに伴ってシステムコントローラ8はテーブルの空きを1加算する。このようにすれば、例えば最大で3台程度の有軌道台車4が同時に加速し、電源の最大供給電力の範囲に、最大瞬間消費電力を常時制限することができる。 【0021】実施例では以下の効果が得られる。 1) 同時に加速する有軌道台車の台数を、電源からの給電能力の範囲に制限できる。 2) このための制御は簡単で、システム全体の消費電力を、各有軌道台車8の消費電力を推定して加算する等の複雑な手続き無しで、システム全体の消費電力を給電能力の範囲に制限できる。 3) 加速禁止要求信号が競合した場合でも、その内の1台のみの加速禁止要求信号を承認できる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006297 【氏名又は名称】村田機械株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年9月6日(1999.9.6) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100086830 【弁理士】 【氏名又は名称】塩入 明 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−78312(P2001−78312A) |
| 【公開日】 |
平成13年3月23日(2001.3.23) |
| 【出願番号】 |
特願平11−251727 |
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