トップ :: B 処理操作 運輸 :: B60 車両一般




【発明の名称】 電気車の制御装置及びコンタクタ制御方法
【発明者】 【氏名】笹澤 憲佳

【要約】 【課題】バッテリと電力変換器が接続され前記バッテリと前記電力変換器の接続を遮断する安全スイッチが開放されている場合は、前記バッテリと前記電力変換器の接続を断たなければならない。しかし、前記安全スイッチの検出信号が誤動作の場合には、車両走行不能とならないように制御することを目的とする。

【解決手段】電気車の制御装置において、コンタクタ制御部に、複数のコイルの制御状態を検出するコイル制御状態検出部と、該コイル制御状態検出部の信号に基づき安全スイッチ検出部の故障の有無を判定する故障判定部と、該故障判定部により前記安全スイッチ検出部に故障があると判断したときはリレーの開放制御を禁止するリレー開放制御部とを設けた。
【特許請求の範囲】
【請求項1】バッテリと該バッテリの電力を変換してモータへ供給する電力変換器と、前記バッテリから前記電力変換器への供給電力を断続するコンタクタと、該コンタクタが有する複数のリレーを制御する複数のコイルと、該複数のコイルと電源間に設けられた安全スイッチと、該安全スイッチの開閉状態を検出する安全スイッチ開閉状態検出部とを有し、該安全スイッチが開放されている時は前記複数のリレーがすべて開放されるように前記複数のコイルを制御するコンタクタ制御部を備えた電気車の制御装置において、前記コンタクタ制御部に、前記複数のコイルの制御状態を検出するコイル制御状態検出部と、該コイル制御状態検出部の信号に基づき前記安全スイッチ検出部の故障の有無を判定する故障判定部と、該故障判定部により前記安全スイッチ検出部に故障があると判断したときは前記リレーの開放制御を禁止するリレー開放制御部とを設けたことを特徴とする電気車の制御装置。
【請求項2】請求項1記載の電気車の制御装置において、前記コイル制御状態検出部の信号に基づいて前記安全スイッチ開閉状態検出部が前記安全スイッチの開放を検出した時には、前述リレーをすべて開放するように前述複数のコイルを制御することを特徴とする電気車の制御装置。
【請求項3】請求項1または2記載の電気車の制御装置において、前記コンタクタが有する複数のリレーは、メインリレーとチャージリレーとを含み、該各リレーをそれぞれ制御するコイルに接続された半導体スイッチを制御する半導体スイッチ制御信号を前記コンタクタ制御部で生成し、前記故障判定部では、前記各コイルの制御状態を検出するメインリレーモニタ信号およびチャージリレーモニタ信号と前記安全スイッチ開閉状態検出部の信号に基づいて、前記安全スイッチ検出部の故障の有無を判定することを特徴とする電気車の制御装置。
【請求項4】請求項3記載の電気車の制御装置において、前記安全スイッチ開閉状態検出部の信号、メインリレーモニタ信号およびチャージリレーモニタ信各信号の組み合わせの論理関係から、前記安全スイッチ検出信号の故障の有無を判定することを特徴とする電気車の制御装置。
【請求項5】バッテリと該バッテリの電力を変換してモータへ供給する電力変換器と、前記バッテリから前記電力変換器への供給電力を断続するコンタクタと、該コンタクタが有する複数のリレーを制御する複数のコイルと、該複数のコイルと電源間に設けられた安全スイッチと、該安全スイッチの開閉状態を検出する安全スイッチ開閉状態検出部とを有し、該安全スイッチが開放されている時は前記複数のリレーがすべて開放されるように前記複数のコイルを制御するコンタクタ制御部を備えた電気車の制御装置によるコンタクタ制御方法において、コイル制御状態検出部により前記複数のコイルの制御状態を検出し、故障判定部において該コイル制御状態検出部の信号に基づき前記安全スイッチ検出部の故障の有無を判定し、前記故障判定部により前記安全スイッチ検出部に故障が無いと判断したときは前記リレーの開放制御を行い、前記安全スイッチ開閉状態検出部の故障時には前記リレーの開放制御を禁止することを特徴とする電気車のコンタクタ制御方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気車に搭載されているバッテリと電動機もしくは発電機を駆動する電力変換器の接続を制御する電気車の制御装置及びコンタクタ制御方法に係り、特に電力変換器とバッテリの接続を機械的もしくは電気的に断つ安全スイッチを備えるバッテリと電力変換器間の接続の制御に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の電気車の電力変換器とバッテリの接続を機械的もしくは電気的に断つ安全スイッチを備えたバッテリと電力変換器間のコンタクタの制御方法としては、例えば特開平07-212918号公報に示されるものが挙げられる。これは、バッテリと電力変換器間に設置された安全スイッチの着脱状態を検出する検出部としてコンタクタリレーAがオンしている状態でバッテリー電圧を検出する電圧センサーなどが備えられており、検出部の信号により、前述安全スイッチが外されていると判断される場合、バッテリと電力変換器間の接続を開放する。さらに前述検出部の検出信号が、前述安全スイッチが外されている状態を指示している場合には、コンタクタ制御装置によりリレーを介してコンタクタを強制的にオフし、前述バッテリと電力変換器との接続を断つことを可能としている。
【0003】
【本発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の構成においては、コンタクタリレーAがオフの場合には、前述安全スイッチが外されているか否かを判定できない。また、コンタクタリレーAがオンしている状態でも、電圧センサーなどの新たな検出手段が必要になる。さらに、前述安全スイッチの検出手段からバッテリと電力変換器の接続を制御するコンタクタ制御装置へ着脱状態を伝えるには信号線等の伝達手段を有する。ここで、検出もしくは検出状況の伝達手段が故障し、前述安全スイッチが装着されているにも関わらず、バッテリと電力変換器間のコンタクタ制御装置に前述安全スイッチが外れていると誤情報を伝達すると、コンタクタ制御装置により強制的にバッテリと電力変換器間のコンタクタを開放するように制御され、車両駆動用モータの駆動が不可能となる。この場合、特にモータのみを駆動力としている電気自動車の場合では車両走行不能に陥る。
【0004】本発明の目的は、新たな検出手段を用いず通常の制御に使用する信号を使用して、バッテリと電力変換器が接続され前述安全スイッチが開放されていることを検知し、速やかにバッテリと電力変換器の接続を断ち、バッテリと電力変換器が接続されていない場合には、前述安全スイッチの検出信号を診断し、検出信号の誤動作の場合には車両走行不能とならないように制御することのできる電気車の制御装置および制御方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目標を達成するために本発明は、バッテリと該バッテリの電力を変換してモータへ供給する電力変換器と、前記バッテリから前記電力変換器への供給電力を断続するコンタクタと、該コンタクタが有する複数のリレーを制御する複数のコイルと、該複数のコイルと電源間に設けられた安全スイッチと、該安全スイッチの開閉状態を検出する安全スイッチ開閉状態検出部とを有し、該安全スイッチが開放されている時は前記複数のリレーがすべて開放されるように前記複数のコイルを制御するコンタクタ制御部を備えた電気車の制御装置において、前記コンタクタ制御部に、前記複数のコイルの制御状態を検出するコイル制御状態検出部と、該コイル制御状態検出部の信号に基づき前記安全スイッチ検出部の故障の有無を判定する故障判定部と、該故障判定部により前記安全スイッチ検出部に故障があると判断したときは前記リレーの開放制御を禁止するリレー開放制御部とを設けたことにある。
【0006】本発明の他の特徴は、前記電気車の制御装置において、前記コンタクタが有する複数のリレーは、メインリレーとチャージリレーとを含み、該各リレーをそれぞれ制御するコイルに接続された半導体スイッチを制御する半導体スイッチ制御信号を前記コンタクタ制御部で生成し、前記故障判定部では、前記各コイルの制御状態を検出するメインリレーモニタ信号およびチャージリレーモニタ信号と前記安全スイッチ開閉状態検出部の信号に基づいて、前記安全スイッチ検出部の故障の有無を判定することにある。
【0007】本発明によれば、安全スイッチ検出信号と安全スイッチの下流に有る各リレーのモニタ信号の信号状態をみる事により、安全スイッチの判定信号が故障している際にも安全スイッチがONしているかOFFしているかの判断ができ、電気車を走行可能状態とすることが可能である。本発明によれば、コンタクタリレーがオフの場合でも、安全スイッチが外されているか否かを判定できる。また、電圧センサーなどの新たな検出手段を必要としない。
【0008】また、安全スイッチ判定信号が故障している際に、リレーを投入した場合でも安全スイッチのOFF状態を検知でき、速やかにリレーを開放する制御に遷移できる。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の実施例について、以下、図面に基づいて説明する。ここでは車両走行の駆動源にモータを用いる電気自動車の例での実施例を用いて説明するが、当然、大電力モータ及び発電機を搭載したハイブリッド電気自動車でも実現可能である。
【0010】まず、図1は、本発明の一実施例を適用した電気自動車の駆動システムの構成例を示すものである。モータ4は車両走行用の3相交流モータであり、たとえば300Vのメインバッテリ1から電力変換器3として逆変換器であるインバータを介して駆動電力が供給され、駆動力を発生する。モータ1の駆動力は変速機5を介して駆動輪6に伝達され車両が走行する。また、電力変換器3にはメインバッテリ1と電力変換器3との接続を断つために、作業者が電力変換器3の整備、点検の時に使用する安全スイッチ9が有り、この安全スイッチ9の開閉状態を安全スイッチ状態検出信号8eとして検出する。
【0011】メインバッテリ1と電力変換器3との接続は、車両コントロールユニット8が制御するコンタクタ2を介して接続される。車両コントロールユニット8およびコンタクタ2の電源として12Vの補助バッテリ7が接続されている。車両コントロールユニット8は運転者の操作によるスタータ信号10のONを検知することによりメインバッテリ1と電力変換器3の接続のためのコンタクタ2の制御を開始する。まず、補助抵抗2bに直列に接続されたチャージリレー2aを投入し、電力変換器3の内部にあるコンデンサ3aは補助抵抗2bとコンデンサ3aの値より定まる時定数で充電電流を押さえながら充電される。コンデンサ3aが十分充電された状態において、メインリレー2cを投入する。メインリレー2cを投入して一定時間経過後、チャージリレー2aを開放し、メインバッテリ1と電力変換器3との接続が完了しモータ4を駆動できる状態となる。
【0012】図2に車両コントロールユニット8の回路構成を示した。車両コントロールユニット8は、CPUやメモリ、およびメモリに格納されたプログラムを備えたマイクロコンピュータで構成されており、コンタクタの開閉を制御するコンタクタ制御部80、運転者のアクセル操作を検知しアクセルに応じたモータのトルク指令を演算するモータ制御部82、および、メインバッテリ1や補助バッテリ7を制御するバッテリ制御部83などを含んでいる。
【0013】コンタクタ制御部80は、安全スイッチの開閉状態を検出する安全スイッチ開閉状態検出部と、該安全スイッチが開放されている時は前記複数のリレーがすべて開放されるように前記複数のコイルを制御するリレー制御部を含む。また、コンタクタ制御部80は、複数のコイルの制御状態を検出するコイル制御状態検出部と、該コイル制御状態検出部の信号に基づき前記安全スイッチ検出部の故障の有無を判定する故障判定部と、該故障判定部により前記安全スイッチ検出部に故障が無いと判断したときは前記リレーの開放制御を行い、前記安全スイッチ開閉状態検出部の故障時には前記リレーの開放制御を禁止するリレー開放制御部とを有する。
【0014】メインバッテリ1と電力変換器3との接続は、車両コントロールユニット8が制御するコンタクタ2のコイル2eをオンオフすることで、ON、OFF制御される。車両コントロールユニット8のコンタクタ制御部80は、コンタクタ制御部80からのメインリレー駆動信号8dで制御される半導体スイッチ12Cを介して、前記コイル2eと接続されている。また、コイル2eと半導体スイッチ12Cの間からコイル制御状態を検出する手段として、メインリレーモニタ信号8aがコンタクタ制御部80に入力される。チャージリレー2aは、メインリレー2cと同様に、安全スイッチ9を介して補助バッテリ7に接続されたコイル2dを車両コントロールユニット8がオンオフすることで制御される。コイル2dの一端は、半導体スイッチ12Bに接続されている。車両コントロールユニット8のコンタクタ制御部80ではチャージリレー駆動信号8cとメインリレー駆動信号8dが生成される。また、コイル2dと半導体スイッチ12Bとの間からコイル制御状態を検出する手段としてチャージリレーモニタ信号8bがコンタクタ制御部80に入力される。
【0015】以下、コンタクタ制御部80の制御を中心にして、上記各部のにより実行される処理フローを説明する。
【0016】安全スイッチ9が閉じている状態では、メインリレー駆動信号8d及びチャージリレー駆動信号8cがともにLoレベルであった場合には、メインリレーモニタ信号8aとチャージリレーモニタ信号8bは補助バッテリ7と接続されているためHiレベルを示す。逆にたとえば、コンタクタ制御部80によりメインリレー駆動信号8dがHiレベルとされると、半導体スイッチ12CがONされコイル2eの車両コントロールユニット8側の端子を地絡させる。この時、補助バッテリ7からの電流がコイル2eを通電することによってメインリレー2cをONさせ、メインリレーモニタ信号8aはLoレベルを示す。チャージリレー2aについてもメインリレー2cと同様のしくみでリレーがONされ、チャージリレーモニタ信号8bはLoレベルを示す。
【0017】安全スイッチ9が開放されている状態では、メインリレー駆動信号8d及びチャージリレー駆動信号8cのHi−Loレベルに関わらず、メインリレーモニタ信号8a及びチャージリレーモニタ信号8bはLoレベルを示す。つまり、メインリレーモニタ信号8a及びチャージリレーモニタ信号8bは安全スイッチ9と直列に接続され、12Vの補助バッテリ7に対し、安全スイッチ9の下流に位置するため、メインリレー駆動信号8d及びチャージリレー駆動信号8cがLoレベルである場合には、安全スイッチ9に前記リレーモニタ信号8a、8bのHi-Loレベルは依存される。
【0018】コンタクタ制御部80の動作を、図3ないし図7で説明する。図3に、電気車起動時のコンタクタ投入前の安全スイッチ判定制御フローを示す。本制御フローは、図7のタイムチャートに示すように、運転者がイグニッションスイッチをONしてから車両走行をさせるためにスタータ信号10をONするまで実行される。なお、図7のタイムチャートは、安全スイッチ9が常にON状態にある場合の状態を示している。
【0019】ステップ100において、安全スイッチ検出信号8eを基に安全スイッチ9の状態を検知する。まず、安全スイッチ9がOFF状態で安全スイッチ検出信号8eが正常の場合について考える。ステップ100で安全スイッチ検出信号8eがLoレベルなので、安全スイッチ9はOFF状態であると判定しステップ101へ遷移する。ステップ101においてメインリレーモニタ信号8aの判定、ステップ102においてチャージリレーモニタ信号8bの判定を行う。ここで、図2を用いて前述したように、実際に安全スイッチ9がOFFされていれば必ずメインリレーモニタ信号8a及びチャージリレーモニタ信号8bはLoレベルを指示するため、正常な場合、ステップ101あるいは102からステップ106へ遷移し、リレー投入を回避する。
【0020】次に、安全スイッチ9がON状態でかつ、安全スイッチ検出信号8eが故障(断線)している場合を想定すると、ステップ100において、安全スイッチ検出信号8eはLoレベルを指示するため、実際の安全スイッチ9はON状態であるにもかかわらず、安全スイッチはOFF状態であると判定しステップ101へ遷移する。ステップ101において、メインリレーモニタ信号8aの判定を行う。ここで、図2を用いて前述したように、実際に安全スイッチ9がONされてれば必ずメインリレーモニタ信号8a及びチャージリレーモニタ信号8bはHiレベルを指示するため、メインリレーモニタ信号8aをHiと判定し、ステップ101からステップ102へ遷移する。ステップ102においても同様にチャージリレーモニタ信号8bをHiと判定し、ステップ103で安全スイッチが故障と判定する。そして、スタータ信号ON待ち判定へ移行し、運転者によりスタータ信号10がONされるまで、リレー投入前判定を繰り返す。スタータ信号ON待ち状態でスタータ信号10がONされると、リレー投入制御開始ステップ105へ遷移する。
【0021】次に、安全スイッチ9がON状態でかつ、安全スイッチ検出信号8eが正常の場合について考える。ステップ100で安全スイッチ検出信号8eがHiレベルなので、安全スイッチ9はON状態であると判定しステップ107へ遷移する。ステップ107において、メインリレーモニタ信号8aの判定を行う。ここで、前述したように実際に安全スイッチ9がONされていれば必ずメインリレーモニタ信号8a及びチャージリレーモニタ信号8bはHiレベルを指示するため、ステップ109へ進み、安全スイッチ9が正常であると判定する。そして、スタータ信号ON待ち判定へ移行し、運転者によりスタータ信号10がONされるまで、リレー投入前判定を繰り返す。スタータ信号ON待ち状態でスタータ信号10がONされると、リレー投入制御開始ステップ105へ遷移する。
【0022】もし、メインリレーモニタ信号8aまたはチャージリレーモニタ信号8bのいずれかがLoレベルを指示している場合、安全スイッチ9がONされていないと判断してステップ106へ遷移し、リレー投入を回避する。
【0023】以上は、安全スイッチ開閉状態検出手段の故障を検出する手段を各ステップ100〜102、104と分けて説明したが、図4に示す各信号の組み合わせの論理関係から安全スイッチ検出信号8eの故障の有無を判定する事も可能である。図4のケース200及び207は安全スイッチ検出信号8e及びメインリレーモニタ信号8a及びチャージリレーモニタ信号8bが正常状態であると判定できる。また、図4のケース201〜206の状態で上記3信号のいずれかは故障していると判定できる。開放制御を禁止する手段として図4のケース204の状態では安全スイッチ検出信号8eが故障と判定し、リレー投入制御へ遷移する。
【0024】次に、図3のリレー投入制御開始ステップ105の処理を、図5のリレー投入中の制御フローで説明する。ステップ110において、リレー投入前判定において安全スイッチ検出信号8eに故障がなく通常にリレー投入制御に遷移した場合ステップ111に遷移する。また、リレー投入前判定において安全スイッチ検出信号8e故障がありリレー投入制御に遷移した場合はステップ120に遷移する。まず、安全スイッチ検出信号8eが正常であった場合のリレー投入制御では、ステップ111でコンタクタ制御部80によりチャージリレー駆動信号8cをHiレベルとし、半導体スイッチ12BをONさせチャージリレー2aを投入する。ステップ113及び114において、コンタクタ制御部80は安全スイッチ検出信号8aがON状態であることと、チャージリレーモニタ信号8bがチャージリレー駆動信号8cの出力を受けてHi→Loへ変化する事を確認し、ステップ114へ遷移し、メインリレー2cをONとする。ここで、ステップ113及び114の条件が不成立時は、安全スイッチ9がOFFされたもしくはチャージリレーの投入の際に何らかの故障が生じていると判定し、ステップ126のリレー遮断制御126へ移行する。
【0025】ステップ114及び117によりリレーが制御された後は前述113及び114の処理と同様に安全スイッチ9の確認(ステップ118)及びチャージリレーモニタ信号の故障検知(ステップ119)を行い、その判定終了により、リレー投入制御完了(128)となる。
【0026】次に、安全スイッチ検出信号8eに故障があった場合のリレー投入制御では、ステップ120によりコンタクタ制御部80によりチャージリレー駆動信号8cをHiレベルとし、半導体スイッチ12BをONさせチャージリレー2aを投入する。ステップ121において、コンタクタ制御部80はチャージリレーモニタ信号8bがチャージリレー駆動信号8cの出力を受けてHi→Loへ変化する事を確認し、ステップ114へ遷移する。ここで、ステップ121の条件が不成立時は、安全スイッチ9がOFFされた、もしくはチャージリレー2aの投入の際に何らかの故障が生じていると判定し、ステップ126のリレー遮断制御へ遷移する。ステップ122及び124によりリレーが制御された後は前述121の処理と同様に各リレー信号の故障検知を行い、ステップ125の判定終了後、リレー投入制御完了(ステップ128)となる。
【0027】図6に、図5のリレー投入制御完了(ステップ128)に伴う、リレー投入後の制御フローを示す。ステップ130において、リレー投入前判定において安全スイッチ検出信号8eに故障がなく通常にリレー投入制御に遷移した場合ステップ131に遷移する。また、リレー投入前判定において安全スイッチ検出信号8e故障がありリレー投入制御に遷移した場合はステップ132に遷移する。まず、安全スイッチ検出信号8eが正常であった場合のリレー投入後判定では、安全スイッチ判定信号8eがOFFの時は、リレー投入状態であり実際に安全スイッチ9がはずれされた場合、即リレー遮断制御へ遷移する。また、メインリレー駆動信号8dはON状態であるにも関わらず、メインリレーモニタ信号8aがHiを検知した場合、メインリレー2cに何らかの故障が発生していると判定しリレー遮断制御に遷移する。
【0028】次に、安全スイッチ検出信号8eに故障があった場合のリレー投入後判定では、メインリレー駆動信号8dはON状態であるにも関わらず、メインリレーモニタ信号8aがHiを検知した場合、安全スイッチ9がOFFされメインリレー2cが開放されたもしくは、メインリレー2cに何らかの故障が発生していると判定しリレー遮断制御に遷移する。
【0029】以上の処理のうち、安全スイッチ9がON状態にある場合のタイムチャートの一例を図7で説明する。
【0030】イグニッションスイッチが時刻T0でONされたとき、安全スイッチ9がONされていればメインリレーモニタ信号8a及びチャージリレーモニタ信号8bはHiレベルを指示する。また、安全スイッチ検出信号8eに故障がなければ安全スイッチ検出信号8eもHiレベルを指示する。この状態で、スタータ信号ON待ちとなる。もし、メインリレーモニタ信号8aまたはチャージリレーモニタ信号8bのいずれかがLoレベルを指示している場合は、安全スイッチ9がONされていないと判断してリレー投入を回避することになる。
【0031】スタータ信号ON待ち状態において、運転者により時刻T1でスタータ信号10がONされると、コンタクタ制御部80により時刻T2でチャージリレー駆動信号8cがHiレベルとなり、時刻T3でチャージリレーモニタ信号8bがLo レベルとなりスイッチ12BをONさせ、チャージリレーコイル2d.をONにしてチャージリレー2aを投入する。
【0032】リレー投入後処理として、コンタクタ制御部80により時刻T4でメインリレー駆動信号8dはON状態となり、それに伴ってメインリレーモニタ信号8aがLoレベルとなる。また、メインリレー駆動信号8dがON状態となったことにより、半導体スイッチ12CがON 状態となり、メインリレーコイル2e がON 状態となる。メインリレーコイル2e がON 状態となったことに伴い、メインリレー2c がON状態となる。時刻T5においてコンタクタ制御部80によりチャージリレー駆動信号8cがLoレベルとなり、スイッチ12BをOFFとし、これに伴って、チャージリレーモニタ信号8bがHi レベルとなり、チャージリレーコイル2d.をOFF にしてチャージリレー2aをOFFにする。
【0033】本実施例においては、安全スイッチ検出信号と安全スイッチの下流に有る各リレーのモニタ信号の信号状態をみる事により、安全スイッチの判定信号が故障している際にも安全スイッチがONしているかOFFしているかの判断ができ、電気車を走行可能状態とすることが可能である。すなわち、安全スイッチ検出信号8eとメインリレー及びチャージリレーのモニタ信号8a.、8b.により、安全スイッチ検出信号8eが故障している場合においても、安全スイッチ9がOFFされた事を認識できる。これにより、コンタクタリレーがオフの場合でも、安全スイッチが外されているか否かを判定できる。また、電圧センサーなどの新たな検出手段を必要としない。
【0034】このように、本発明によれば、安全スイッチ判定信号が故障している際に、リレーを投入した場合でも安全スイッチのOFF状態を検知でき、速やかにリレーを開放する制御に遷移できる。また、安全スイッチがON状態における安全スイッチ検出信号故障時も安全スイッチのON状態を認識で車両走行不可能とならないように制御できる。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば安全スイッチ検出信号と安全スイッチの下流に有る各リレーのモニタ信号の信号状態をみる事により、安全スイッチの判定信号が故障している際にも安全スイッチがONしているかOFFしているかの判断ができ、電気車を走行可能状態とすることが可能である。また、安全スイッチ判定信号が故障している際に、リレーを投入した場合でも安全スイッチのOFF状態を検知できき、速やかにリレーを開放する制御に遷移できる。
【出願人】 【識別番号】000005108
【氏名又は名称】株式会社日立製作所
【出願日】 平成11年9月8日(1999.9.8)
【代理人】 【識別番号】100074631
【弁理士】
【氏名又は名称】高田 幸彦 (外1名)
【公開番号】 特開2001−78310(P2001−78310A)
【公開日】 平成13年3月23日(2001.3.23)
【出願番号】 特願平11−253972