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【発明の名称】 電気自動車用電源装置
【発明者】 【氏名】神谷 克彦

【要約】 【課題】電気自動車用電源装置において、同じ機能を有する部品の共用化を図り部品点数を削減することにより、小型化し製造コストの低下を図る。

【解決手段】電気自動車用電源装置40は、トランス41、交流電源31からの交流電圧を整流する入力用整流器53、高電圧側2次コイル41bからの交流電圧を整流して高電圧用バッテリ32に充電する第1出力用整流器61、低電圧側2次コイル41cからの交流電圧を整流して低電圧用バッテリ33に充電する第2出力用整流器71、切換リレー54を介して1次コイル41aに入力される直流電圧を所定の短時間毎にオン・オフするスイッチング回路56からなる。高電圧用バッテリ32を充電するときは1次コイル41aに入力用整流器53を接続し、低電圧用バッテリ33を充電するときは1次コイル41aに高電圧用バッテリ32を接続するように切換リレー54を切り換える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 1次コイルと高電圧側及び低電圧側の各2次コイルを有するトランスと、前記トランスの高電圧側2次コイルから交流電圧を入力し整流して第1開閉リレーを介して高電圧用バッテリに充電する第1出力用整流器と、前記トランスの低電圧側2次コイルから交流電圧を入力し整流して第2開閉リレーを介して低電圧用バッテリに充電する第2出力用整流器と、交流電源から交流電圧を入力して整流する入力用整流器と、前記トランスの1次コイルに前記入力用整流器の出力側と前記高電圧用バッテリを選択的に接続する切換リレーと、前記切換リレーを介して前記1次コイルに入力される直流電圧を所定の短時間毎にオン・オフするスイッチング回路とを備え、前記高電圧用バッテリを充電するときには、前記1次コイルに前記入力用整流器を接続するように前記切換リレーを切り換えるとともに前記第1開閉リレーを閉じ、前記低電圧用バッテリを充電するときには、前記1次コイルに前記高電圧用バッテリを接続するように前記切換リレーを切り換えるとともに前記第2開閉リレーを閉じるようにしたことを特徴とする電気自動車用電源装置。
【請求項2】 前記高電圧側及び低電圧側の各2次コイルは互いに別個の2つの2次コイルにより構成してなる請求項1に記載の電気自動車用電源装置。
【請求項3】 前記交流電源からの前記入力用整流器へのAC入力を検出するAC入力センサを設け、前記AC入力を検出したとき前記1次コイルに前記入力用整流器を接続するように前記切換リレーを切り換えるとともに前記第1開閉リレーを閉じるようにした請求項1乃至請求項2に記載の電気自動車用電源装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、交流電源から入力した交流電圧を整流して高電圧用バッテリに充電する機能と高電圧用バッテリから入力した直流電圧を降圧して低電圧用バッテリに充電する機能を有する電気自動車用電源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、例えば図2に示すように、交流電源1から入力した交流電圧を整流して高電圧用バッテリ2に充電する充電ユニット10と高電圧用バッテリ2から入力した直流電圧を降圧して低電圧用バッテリ3に充電するDC/DC変換ユニット20からなる電気自動車用電源装置はよく知られている。
【0003】充電ユニット10は、交流電源1から交流電圧を入力し整流する入力用整流器11と、入力用整流器11から入力した直流電圧を第1スイッチング制御回路12により制御されて所定の短時間毎にオン・オフする第1トランジスタ13と、前記オン・オフされた直流電圧を入力して交流電圧を出力する第1トランス14と、第1トランス14からの交流電圧を入力し整流して第1開閉リレー15を介して走行用モータ4の電源となる高電圧用バッテリ2に充電する第1出力用整流器16により構成されている。
【0004】一方、DC/DC変換ユニット20は、高電圧用バッテリ2から入力した直流電圧を第2スイッチング制御回路21により制御されて所定の短時間毎にオン・オフする第2トランジスタ22と、前記オン・オフされた直流電圧を入力して交流電圧を出力する第2トランス23と、第2トランス23からの交流電圧を入力し整流して第2開閉リレー24を介してランプ、ワイパーなどの電装部品5の電源となる低電圧用バッテリ3に充電する第2出力用整流器25により構成されている。
【0005】このように構成した電気自動車用電源装置においては、高電圧用バッテリ2を充電するときには、第1開閉リレー15を閉じるとともに第2開閉リレー24を開いて、入力用整流器11、第1スイッチング制御回路12、第1トランジスタ13、第1トランス14及び第1出力用整流器16を使用し、低電圧用バッテリ3を充電するときには、第2開閉リレー24を閉じるとともに第1開閉リレー15を開いて、第2スイッチング制御回路21、第2トランジスタ22、第2トランス23及び第2出力用整流器25を使用する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の電気自動車用電源装置においては、充電ユニット10とDC/DC変換ユニット20に、同じ機能を有する部品、例えば電圧をオン・オフするための第1及び第2トランジスタ13,22、これらトランジスタ13,22を制御するための第1及び第2スイッチング制御回路12,21、入力電圧を降圧するための第1及び第2トランス14,23をそれぞれ設けているので、製造コストが高くなったり、各ユニットが比較的大きくなるという問題があった。
【0007】本発明は、上記問題に対処するためになされたもので、その目的は、トランスの1次側に切換リレーを設けて同じ機能を有する部品の共用化を図り部品点数を削減することにより、低製造コストかつ小型の充電用電圧を供給する電気自動車用電源装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明の構成上の特徴は、1次コイルと高電圧側及び低電圧側の各2次コイルを有するトランスと、トランスの高電圧側2次コイルから交流電圧を入力し整流して第1開閉リレーを介して高電圧用バッテリに充電する第1出力用整流器と、トランスの低電圧側2次コイルから交流電圧を入力し整流して第2開閉リレーを介して低電圧用バッテリに充電する第2出力用整流器と、交流電源から交流電圧を入力して整流する入力用整流器と、トランスの1次コイルに入力用整流器の出力側と高電圧用バッテリを選択的に接続する切換リレーと、切換リレーを介して1次コイルに入力される直流電圧を所定の短時間毎にオン・オフするスイッチング回路とを備え、高電圧用バッテリを充電するときには、1次コイルに入力用整流器を接続するように切換リレーを切り換えるとともに第1開閉リレーを閉じ、低電圧用バッテリを充電するときには、1次コイルに高電圧用バッテリを接続するように切換リレーを切り換えるとともに第2開閉リレーを閉じるようにしたことにある。
【0009】このように構成した電気自動車用電源装置の使用にあっては、高電圧用バッテリを充電するときは、トランスの1次コイルに入力用整流器を接続するように切換リレーを切り換えるとともに第1開閉リレーを閉じるので、交流電源から入力した交流電圧が入力用整流器により整流され、この整流された直流電圧がトランジスタにより所定の短時間毎にオン・オフされてトランスの1次コイルに印加される。トランスにより変圧された交流電圧がトランスの高電圧側2次コイルから第1出力用整流器に出力されて整流され、第1開閉リレーを介して高電圧用バッテリに出力されてこれを充電する。一方、低電圧用バッテリを充電するときは、トランスの1次コイルに高電圧用バッテリを接続するように切換リレーを切り換えるとともに第2開閉リレーを閉じるので、高電圧用バッテリから入力した直流電圧がトランジスタにより所定の短時間毎にオン・オフされてトランスの1次コイルに印加される。トランスにより変圧された交流電圧がトランスの低電圧側2次コイルから第2出力用整流器に出力されて整流され、第2開閉リレーを介して低電圧用バッテリに出力されてこれを充電する。
【0010】また、高電圧側及び低電圧側の各2次コイルは互いに別個の2つの2次コイルにより構成することが好ましい。
【0011】また、交流電源からのAC入力を検出するAC入力センサを切換リレーの前に設け、AC入力を検出したとき1次コイルに入力用整流器を接続するように切換リレーを切り換えるとともに第1開閉リレーを閉じることが好ましい。
【0012】
【発明の効果】本発明によれば、高電圧用バッテリ及び低電圧用バッテリを充電するためにそれぞれ別個のトランジスタ、スイッチング制御回路及びトランスを設けることなく、前記両バッテリを充電するために共用できるトランジスタ、スイッチング制御回路及びトランスをそれぞれ一つずつ設けるとともにトランスの1次コイルへの入力を選択的に切り換える切換リレーを設けるだけで前記両バッテリを充電することができる。したがって、従来に比べて部品点数を削減することができるので、電気自動車用電源装置を小型化し製造コストを低下させることができる。
【0013】また、高電圧側及び低電圧側の各2次コイルを互いに別個の2つの2次コイルにより構成した電気自動車用電源装置によれば、両コイルにおいて電磁誘導による損失を少なく抑えることができる。
【0014】また、交流電源からのAC入力を検出するAC入力センサを切換リレーの前に設け、AC入力を検出したとき1次コイルに入力用整流器を接続するように切換リレーを切り換えるとともに第1開閉リレーを閉じることにした電気自動車用電源装置によれば、入力用整流器を交流電源に接続するだけで自動的に高電圧用バッテリを充電することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面を用いて説明する。図1は電気自動車に搭載された電気自動車用電源装置及びその周辺を示す概略図である。
【0016】この電気自動車用電源装置40は、交流電源31から入力した交流電圧を整流して高電圧用バッテリ32に充電する機能と高電圧用バッテリ32から入力した直流電圧を降圧して低電圧用バッテリ33に充電する機能を有するもので、1次コイル41a、高電圧側2次コイル41b及び低電圧側2次コイル41cを設けたトランス41を備えている。
【0017】1次コイル41a、高電圧側2次コイル41b及び低電圧側2次コイル41cには、それぞれ交流電源31から入力した交流電圧を整流してオン・オフする1次側入力回路50、トランス41にて変圧された交流電圧を整流し平滑して高電圧用バッテリ32に充電する高電圧用2次側出力回路60及びトランス41にて変圧された交流電圧を整流し平滑して低電圧用バッテリ33に充電する低電圧用2次側出力回路70が接続されている。
【0018】1次側入力回路50は、フィルタ51、AC入力センサ52、入力用整流器53、切換リレー54、入力用平滑回路55、スイッチング回路56により構成されている。入力用整流器53は、ダイオードを利用したブリッジ回路からなり、交流電源31からフィルタ51及びAC入力センサ52を介して交流電圧を入力して整流し、切換リレー54を介して1次コイル41aに出力する。フィルタ51は、交流電源31から入力した交流電圧に重畳したノイズを除去したり、電気自動車用電源装置にて発生したノイズが電源側に戻るのを防止している。AC入力センサ52は、交流電源31からの入力用整流器53へのAC入力を検出する。切換リレー54は、2組の入力端子対54a,54a及び54b,54bと1組の出力端子対54c,54cを備えていて、コイル54dに制御電流が流れていないとき、入力端子対54b,54bを出力端子対54c,54cに接続し、コイル54dに制御電流が流れているとき、入力端子対54a,54aを出力端子対54c,54cに接続する。
【0019】出力端子対54c,54cの間にはコンデンサー55aからなる入力用平滑回路55が設けられている。また、1次コイル41aの一端と入力用平滑回路55の間にはスイッチング回路56を構成するトランジスタ56aが設けられている。トランジスタ56aには、これを所定の短時間毎にオン・オフするスイッチング制御回路56bが接続されている。スイッチング制御回路56bは、後述する信号CHG及び信号DDがそれぞれHighレベル及びLowレベルのとき、高電圧用バッテリ32の電圧値に応じたデューティ比によりトランジスタ56aをオン・オフする。一方、信号CHG及び信号DDがそれぞれLowレベル及びHighレベルのとき、予め記憶した所定のデューティ比によりトランジスタ56aをオン・オフする。したがって、1次コイル41aには、入力用整流器53により整流された直流電圧が所定の短時間毎にオン・オフして印加される。
【0020】トランス41は、1次側コイル41aに入力した交流成分を1次側コイル41aと高電圧用2次コイル41b(または低電圧用2次コイル41c)との巻き数比に応じた交流電圧に変換して高電圧用2次コイル41b(または低電圧用2次コイル41c)に出力する。
【0021】高電圧用2次側出力回路60は、第1出力用整流器61、第1ダイオード62、第1出力用平滑回路63及び第1開閉リレー64により構成されている。ダイオードからなる第1出力用整流器61は、高電圧用2次コイル41bから交流電圧を入力し整流して、チョークコイル63a及びコンデンサ63bからなる第1出力用平滑回路63及び第1開閉リレー64を介して高電圧用バッテリ32に出力する。第1開閉リレー64は、入力端子64aと出力端子64bを備えていて、コイル64cに制御電流が流れているときに、入力端子64aを出力端子64bに接続するものである。なお、第1ダイオード62は、トランジスタ56aがオフになったとき、チョークコイル63aに蓄えられたエネルギーを第1ダイオード62を通してコンデンサ63bに移動させる還流ダイオードである。
【0022】低電圧用2次側出力回路70も、高電圧用2次側出力回路60と同様に、第2出力用整流器71、第2ダイオード72、第2出力用平滑回路73及び第2開閉リレー74により構成されている。ダイオードからなる第2出力用整流器71は、低電圧用2次コイル41cから交流電圧を入力し整流して、チョークコイル73a及びコンデンサ73bからなる第2出力用平滑回路73及び第2開閉リレー74を介して低電圧用バッテリ33に出力する。第2開閉リレー74は、入力端子74aと出力端子74bを備えていて、コイル74cに電流が流れているときに、入力端子74aを出力端子74bに接続するものである。なお、第2ダイオード72は第1ダイオード62に相当する還流ダイオードである。
【0023】高電圧用バッテリ32には走行用モータ34が接続されるとともに、高電圧用バッテリ32の+端子及び−端子は切換リレー54の入力端子対54a、54aにそれぞれ接続されている。また、低電圧用バッテリ33には電装部品35(例えばランプ、ワイパーなど)が接続されている。
【0024】また、この電気自動車用電源装置40は車両ECU36に接続されている。車両ECU36は、イグニッションスイッチ37のオン・オフを検出し、AC入力センサ52からAC入力の有無を表す信号ACを入力し、高電圧用バッテリ32から高電圧用バッテリ32の電圧値Vbを入力して、第1開閉リレー64及びスイッチング制御回路56bに高電圧用バッテリ32を充電するための信号CHGを出力し、切換リレー54、第2開閉リレー74及びスイッチング制御回路56bに低電圧用バッテリ33を充電するための信号DDを出力し、スイッチング制御回路56bにデューティ比を表す信号DUTYを出力する。
【0025】次に、このように構成した電気自動車用電源装置の動作について説明する。電気自動車が不使用状態すなわちイグニッションスイッチ37がオフであり、かつ電気自動車用電源装置40が交流電源31に接続されていない場合は、車両ECU36はイグニッションスイッチ37がオフであることを検出するとともにAC入力センサ52からAC入力のないことを表す信号ACを入力して、信号CHG及び信号DDをそれぞれLowレベル(0V)にて出力する。切換リレー54のコイル54dに制御電流が流れないので、入力端子対54b,54bは出力端子対54c,54cにそれぞれ接続されたままである。一方、第1開閉リレー64のコイル64cに制御電流が流れないので、入力端子64aは出力端子64bに未接続のままである。また、第2開閉リレー74のコイル74cに制御電流が流れないので、入力端子74aは出力端子74bに未接続のままである。したがって、高電圧用バッテリ32及び低電圧用バッテリ33はいずれも充電されない。
【0026】電気自動車が不使用状態すなわちイグニッションスイッチ37がオフであり、かつ高電圧用バッテリ32を充電するために電気自動車用電源装置40が交流電源31に接続されている場合、車両ECU36はイグニッションスイッチ37がオフであることを検出するとともにAC入力センサ52からAC入力のあることを表す信号ACを入力して、Highレベル(12V)の信号CHGをコイル64cに出力し、またLowレベル(0V)の信号DDをコイル54d及び74cに出力する。これにより、切換リレー54のコイル54dに制御電流が流れないので、入力端子対54b,54bは出力端子対54c,54cにそれぞれ接続されたままであり、入力用整流器53はトランス41の1次コイル41aに接続されている。一方、第1開閉リレー64のコイル64cに制御電流が流れるので、入力端子64aは出力端子64bに接続される。また、第2開閉リレー74のコイル74cには制御電流が流れないので、入力端子74aは出力端子74bに未接続のままである。
【0027】したがって、この状態では交流電源31から入力した交流電圧が入力用整流器53により整流され、この整流された直流電圧がトランジスタ56aにより所定の短時間毎にオン・オフされてトランス41の1次コイル41aに印加される。前述のようにトランス41により変圧された交流電圧がトランス41の高電圧側2次コイル41bから第1出力用整流器61に出力されて整流され、第1開閉リレー64を介して高電圧用バッテリ32に出力されてこれを充電する。
【0028】なお、この場合、車両ECU36は、スイッチング制御回路56bの2つの端子にそれぞれHighレベルの信号CHG及びLowレベルの信号DDを出力するとともに、高電圧用バッテリ32から電圧値Vbを入力して電圧値Vbに応じたデューティ比を算出してスイッチング制御回路56bに信号DUTYを出力する。これにより、スイッチング制御回路56bは、信号DUTYに応じたデューティ比にてトランジスタ56を制御して、高電圧用バッテリ32の充電状態に応じた充電電圧を高電圧用バッテリ32に供給できる。
【0029】なお、高電圧用バッテリ32を充電している場合であってラジオなどを聞いている場合、すなわちイグニッションスイッチ37がオンであり、かつ電気自動車用電源装置40が交流電源31に接続されている場合も、前述と同様に高電圧用バッテリ32を充電する。
【0030】電気自動車が使用状態の場合、すなわちイグニッションスイッチ37がオンであり、かつ電気自動車用電源装置40が交流電源31に接続されていない場合、車両ECU36はイグニッションスイッチ37がオンであることを検出するとともにAC入力センサ52からAC入力のないことを表す信号ACを入力して、Lowレベル(0V)の信号CHGをコイル64cに出力し、またHighレベル(12V)の信号DDをコイル54d及び74cに出力する。これにより、切換リレー54のコイル54dに制御電流が流れるので、入力端子対54a,54aは出力端子対54c,54cにそれぞれ接続され、高電圧用バッテリ32はトランス41の1次コイル41aに接続される。一方、第1開閉リレー64のコイル64cに制御電流が流れないので、入力端子64aは出力端子64bに未接続となる。また、第2開閉リレー74のコイル74cには制御電流が流れるので、入力端子74aは出力端子74bに接続される。
【0031】したがって、この状態では高電圧用バッテリ32から入力した直流電圧がトランジスタ56aにより所定の短時間毎にオン・オフされてトランス41の1次コイル41aに印加される。前述のようにトランス41により変圧された交流電圧がトランス41の低電圧側2次コイル41cから第2出力用整流器71に出力されて整流され、第2開閉リレー74を介して低電圧用バッテリ33に出力されてこれを充電する。
【0032】なお、この場合、車両ECU36は、スイッチング制御回路56bの2つの端子にそれぞれLowレベルの信号CHG及びHighレベルの信号DDを出力する。これにより、スイッチング制御回路56bは、予め記憶されたデューティ比にてトランジスタ56を制御して、所定の充電電圧を低電圧用バッテリ33に供給できる。
【0033】このように動作する電気自動車用電源装置40によれば、高電圧用バッテリ32及び低電圧用バッテリ33を充電するためにそれぞれ別個のトランジスタ、スイッチング制御回路及びトランスを設けることなく、両バッテリ32,33を充電するために共用できるトランジスタ56a、スイッチング制御回路56b及びトランス41をそれぞれ一つずつ設けるとともにトランス41の1次コイル41aへの入力を選択的に切り換える切換リレー54を設けるだけで両バッテリ32,33を充電することができる。したがって、従来に比べて部品点数を削減することができるので、電気自動車用電源装置を小型化し製造コストを低下させることができる。
【0034】また、高電圧側及び低電圧側の各2次コイル41b、41cを互いに別個の2つの2次コイルにより構成した電気自動車用電源装置40によれば、両コイル41b、41cにおいて電磁誘導による損失を少なく抑えることができる。
【0035】また、交流電源31からのAC入力を検出するAC入力センサ52を切換リレー54の前に設け、AC入力を検出したとき1次コイル41aに入力用整流器53を接続するように切換リレー54を切り換えるとともに第1開閉リレー64を閉じることにした電気自動車用電源装置40によれば、入力用整流器53を交流電源31に接続するだけで自動的に高電圧用バッテリ32を充電することができる。
【出願人】 【識別番号】000101639
【氏名又は名称】アラコ株式会社
【出願日】 平成11年9月6日(1999.9.6)
【代理人】 【識別番号】100064724
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷 照一 (外1名)
【公開番号】 特開2001−78309(P2001−78309A)
【公開日】 平成13年3月23日(2001.3.23)
【出願番号】 特願平11−251906