トップ :: B 処理操作 運輸 :: B60 車両一般




【発明の名称】 クリーン搬送装置
【発明者】 【氏名】古川 正平

【要約】 【課題】クリーン状態を保ち、高速走行可能な自走式のクリーン搬送装置を提供すること。

【解決手段】走行路上に水平に敷設するようにし左右一対の走行レール1,1を有する走行路と、この走行路に設けた給電線路5から非接触で集電し、かつ走行路に設けた二次導体7と走行台車9上に設けた一次側コイル8とでリニアモータを構成して走行する走行台車9とからなる搬送装置において、上下一対の往復導体よりなる非接触給電線路5を走行路に沿って垂直方向に架設し、二次導体7を走行路上に水平に設けるようにする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 左右一対の走行レールを有する走行路と、該走行路に設けた給電線路から非接触で集電し、かつ走行路に設けた二次導体と走行台車上に設けた一次側コイルとでリニアモータを構成して走行する走行台車とからなる搬送装置において、上下一対の往復導体よりなる非接触給電線路を走行路に沿って垂直方向に架設し、二次導体を走行路上に水平に設けたことを特徴とするクリーン搬送装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クリーン搬送装置、特に非接触給電リニアモータ駆動により高速駆動可能なクリーン搬送装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、クリーンルーム内で物品を搬送する場合、走行路に沿って配設した走行レール上を、走行台車側に配設した走行車輪が転動することにより走行車輪と走行レールとの摩擦力により走行するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来のクリーン搬送装置は、走行台車が走行車輪と走行レールとの摩擦力により走行する際、走行車輪部から粉塵が、また、摺動式給電部からの粉塵が発生し、この粉塵による絶縁の低下、クリーン度の低下が生じるため、一定のクリーン度を維持するための保守が必要になるという問題点があった。
【0004】本発明は、従来のクリーン搬送装置の有する問題点を解決し、クリーン状態を保ち、高速走行可能な自走式のクリーン搬送装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、本発明のクリーン搬送装置は、左右一対の走行レールを有する走行路と、該走行路に設けた給電線路から非接触で集電し、かつ走行路に設けた二次導体と走行台車上に設けた一次側コイルとでリニアモータを構成して走行する走行台車とからなる搬送装置において、上下一対の往復導体よりなる非接触給電線路を走行路に沿って垂直方向に架設し、二次導体を走行路上に水平に設けたことを特徴とする。
【0006】上記の構成からなる本発明のクリーン搬送装置は、走行台車への給電は電磁誘導による非接触とし、走行駆動をリニアモータにより摩擦によらず、直接推力を得るようにしているので、走行車輪は荷重の支持及び案内のみに使用し、粉塵の発生を最小限にすることができ、またこれにより、起動停止時及び曲線路走行時に発生し易い駆動車輪のスリップを防止でき、発塵を最低限に抑制することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明のクリーン搬送装置の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0008】図1〜図2は、本発明のクリーン搬送装置の一実施例を示し、図において11は、地上側の固定フレームで、このフレーム11に走行路10を吊垂支持し、かつ走行路10を走行台車9の走行に必要な部分のみ開口して他部をカバーCにて密閉するようにして、所定のクリーン度を保持できるようにする。
【0009】走行路10には、その上部に対向して左右一対の走行レール1,1を敷設し、密閉された走行路内底部に、走行路全長に亘って二次導体、例えば、リアクションプレート7を敷設し、また内側面には同様に走行路全長に亘って給電線路5を配設する。このリアクションプレート7は、アルミ等の導体と鉄電磁鋼板からなり、走行路上に水平に敷設するようにし、また、給電線路5は、走行路全長に亘って走行路に並設された往復導体からなり、垂直方向の上下に配設し、この給電線路に高周波電源から高周波電流を流し、これにより走行台車が曲路走行時においても電磁誘導により非接触にて給電を可能とする。また、この二次導体としてのリアクションプレートに変えて、LDM,NSを用いることができるが、このLDM,NSの場合は、極ピッチで交互にN極,S極となるように取り付けた永久磁石で構成することができる。
【0010】搬送物を搭載可能とした走行台車9には、下部にリニアモータ一次側8を備えた受電制御装置4を配設し、リニアモータ一次側8は、リアクションプレート7と上下に対向し、かつその水平面を所要の空隙を有するようにして配置する。また、走行台車9のボギー部にはピックアップコイル6を開口部が横向きとなるようにして配置して、曲路走行時においても走行台車に非接触による給電を可能とする。
【0011】また、走行台車9には、走行車輪2,2を設けて前記走行レール1,1上を走行するようにし、かつ走行レール1,1の側面に当接するようにして案内車輪3,3も配設し、これにより走行台車の走行を安定させる。なお、12は位置センサである。
【0012】以下、このクリーン搬送装置の作用について説明する。給電線路5に高周波電源装置(図示省略)から高周波電流を流すと、走行台車9のボギー部に取り付けられたピックアップコイル6に電磁誘導により非接触で給電され、走行台車9は地上側からの通信指令により、リニアモータ一次側8を励磁し、走行路全長に亘って敷設されたリアクションプレート7との間に推力を発生し、走行路に取り付けたストライカと車上のセンサによりアドレス及び位置を検出し、所定のステーションまで自走して停止する。
【0013】このように、給電線路を走行路平面に対して垂直に架設し、ピックアップコイル6の開口部を曲路半径方向にし、ボギー部に取り付けたことにより、曲路においても給電線路5がピックアップコイル6のほぼ中央に支持され、また、リニアモータ一次側8を、走行路上に水平に敷設するようにしたリアクションプレート7と上下に対向し、かつその水平面を所要の空隙を有するようにして配置することにより曲路、直線路においても機械的に干渉することがなくなり、これにより、安定した電力の供給と走行が可能となる。
【0014】
【発明の効果】本発明のクリーン搬送装置によれば、走行台車への給電は電磁誘導による非接触とし、走行駆動をリニアモータにより摩擦によらず、直接推力を得るようにしているので、走行車輪は荷重の支持及び案内のみに使用し、粉塵の発生を最小限にすることができ、またこれにより、起動停止時、及び曲線路走行時に発生し易い駆動車輪のスリップを防止でき、車輪の磨耗を抑制して発塵を最低限に抑制することができる。
【出願人】 【識別番号】000233206
【氏名又は名称】日立機電工業株式会社
【出願日】 平成11年7月12日(1999.7.12)
【代理人】 【識別番号】100102211
【弁理士】
【氏名又は名称】森 治 (外1名)
【公開番号】 特開2001−25107(P2001−25107A)
【公開日】 平成13年1月26日(2001.1.26)
【出願番号】 特願平11−196822