| 【発明の名称】 |
燃料電池車の電力制御装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】麻生 剛
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| 【要約】 |
【課題】本発明は、改質器をアイドル状態に制御した場合でも、応答遅れで残った水素ガスによる圧力上昇・温度上昇を防止し、かつ、回生時に燃料電池による2次電池への過充電を防止することができる燃料電池車の電力制御装置を提供することにある。
【解決手段】アクセルペダル30のオフ操作時に、改質器13で生成される水素ガスを所定量まで減衰するように制御しておく。ここで、改質器13からスタック15に供給される水素ガスの圧力を検出し、改質器13からスタック15に供給される水素ガスの圧力が規定圧力値以上の場合には、この水素ガスの圧力が規定圧力値未満になるまでの応答遅れ分の水素ガスをスタック15に消費させるように制御する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 改質器で生成される燃料を燃料電池に供給し、この燃料電池により電力を発電する燃料電池車の電力制御装置において、アクセルペダルのオフ操作を検出するアクセル操作検出手段と、アクセルペダルのオフ操作時に、改質器で生成される燃料を所定量まで減衰するように制御するアイドル制御手段と、改質器から燃料電池に供給される燃料圧力を検出する圧力検出手段と、改質器から燃料電池に供給される燃料圧力が規定圧力値以上かを判断する圧力判断手段と、改質器から燃料電池に供給される燃料圧力が規定圧力値以上の場合には、この燃料圧力が規定圧力値未満になるまでの応答遅れ分の燃料を燃料電池に消費させるように制御する消費制御手段とを備えたことを特徴とする燃料電池車の電力制御装置。 【請求項2】 前記燃料電池で発電される発電電圧を検出する電圧検出手段を備え、前記消費制御手段は、前記燃料電池による発電電圧が規定電圧値以上のときには燃料電池の出力電流が増加するように制御する一方、発電電圧が規定値以上ではないときには燃料電池の出力電流が減少するように制御することを特徴とする請求項1記載の燃料電池車の電力制御装置。 【請求項3】 前記燃料電池による発電電力を充電するとともに、車軸を駆動するモータへ充電されている電力を放電する2次電池と、ブレーキペダルのオン操作を検出するブレーキ操作検出手段と、ブレーキペダルのオン操作時に、2次電池の充電可能電力を算出する充電可能電力算出手段と、前記燃料電池による発電電力を算出する発電電力算出手段と、この充電可能電力と発電電力との差分量だけ回生制動を行うようにモータを制御するモータ制御手段とを備えたことを特徴とする請求項1記載の燃料電池車の電力制御装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、燃料電池車の電力制御装置に関し、特に、改質器をアイドル状態に制御した場合でも、応答遅れで残った水素ガスによる圧力上昇・温度上昇を防止ることができる燃料電池車の電力制御装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、負荷の変化に追従して燃料電池の出力を制御する装置としては、特開昭63−289773号公報に記載された燃料電池発電装置が報告されている。 【0003】この装置では、例えば負荷の急増に対して改質器が応答するまでの間は、2次電池がバックアップして負荷へ電力を供給して改質器の遅い応答を補い、燃料電池自体からの出力が負荷に対して十分な電力に到達した後には、負荷へ供給する出力の余剰分を2次電池に充電するように制御している。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】このように、従来の燃料電池発電装置では、負荷の変化に応じて燃料電池の出力を制御し、燃料電池からの出力の応答遅れの分は2次電池からの出力で補正していた。 【0005】しかしながら、減速時に回生制動を行う車両にこのような制御方法を適用した場合、燃料電池の出力が瞬断されず、2次電池を充電しながら回生充電を行うことが考えられ、2次電池に対して過充電状態となる恐れがある。 【0006】また、例えば燃料電池からの出力を瞬断した場合、改質器に応答遅れがあるため、水素ガスH2がある時定数を持って減少しながら出力され続け、水素ガスH2が消費されないことに起因して圧力上昇・温度上昇等の恐れがある。 【0007】本発明は、上記に鑑みてなされたもので、その目的としては、改質器をアイドル状態に制御した場合でも、応答遅れで残った水素ガスによる圧力上昇・温度上昇を防止し、かつ、回生時に燃料電池による2次電池への過充電を防止することができる燃料電池車の電力制御装置を提供することにある。 【0008】 【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、上記課題を解決するため、改質器で生成される燃料を燃料電池に供給し、この燃料電池により電力を発電する燃料電池車の電力制御装置において、アクセルペダルのオフ操作を検出するアクセル操作検出手段と、アクセルペダルのオフ操作時に、改質器で生成される燃料を所定量まで減衰するように制御するアイドル制御手段と、改質器から燃料電池に供給される燃料圧力を検出する圧力検出手段と、改質器から燃料電池に供給される燃料圧力が規定圧力値以上かを判断する圧力判断手段と、改質器から燃料電池に供給される燃料圧力が規定圧力値以上の場合には、この燃料圧力が規定圧力値未満になるまでの応答遅れ分の燃料を燃料電池に消費させるように制御する消費制御手段とを備えたことを要旨とする。 【0009】請求項2記載の発明は、上記課題を解決するため、前記燃料電池で発電される発電電圧を検出する電圧検出手段を備え、前記消費制御手段は、前記燃料電池による発電電圧が規定電圧値以上のときには燃料電池の出力電流が増加するように制御する一方、発電電圧が規定値以上ではないときには燃料電池の出力電流が減少するように制御することを要旨とする。 【0010】請求項3記載の発明は、上記課題を解決するため、前記燃料電池による発電電力を充電するとともに、車軸を駆動するモータへ充電されている電力を放電する2次電池と、ブレーキペダルのオン操作を検出するブレーキ操作検出手段と、ブレーキペダルのオン操作時に、2次電池の充電可能電力を算出する充電可能電力算出手段と、前記燃料電池による発電電力を算出する発電電力算出手段と、この充電可能電力と発電電力との差分量だけ回生制動を行うようにモータを制御するモータ制御手段とを備えたことを要旨とする。 【0011】 【発明の効果】請求項1記載の本発明によれば、アクセルペダルのオフ操作時に、改質器で生成される燃料を所定量まで減衰するように制御しておく。ここで、改質器から燃料電池に供給される燃料圧力を検出し、改質器から燃料電池に供給される燃料圧力が規定圧力値以上の場合には、この燃料圧力が規定圧力値未満になるまでの応答遅れ分の燃料を燃料電池に消費させるように制御することで、改質器をアイドル状態に制御した場合でも、改質器の応答遅れにより残った水素ガスによる圧力上昇・温度上昇を防止することができる。 【0012】また、請求項2記載の本発明によれば、燃料電池で発電される発電電圧を検出するようにしておき、燃料電池による発電電圧が規定電圧値以上のときには燃料電池の出力電流が増加するように制御することで、燃料電池での燃料の消費量を増大させ改質器の燃料圧力を低減させることができる。一方、発電電圧が規定値以上ではないときには燃料電池の出力電流が減少するように制御することで、燃料電池の発電電圧が更に低下することを防止しつつ、燃料の消費を進めることができる。 【0013】また、請求項3記載の本発明によれば、ブレーキペダルのオン操作時に、2次電池の充電可能電力と燃料電池による発電電力との差分量だけ回生制動を行うようにモータを制御することで、燃料電池による2次電池への過充電を防止することができる。 【0014】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。 【0015】図1は、本発明の一実施の形態に係る燃料電池車の電力制御装置のシステム構成を示す図である。 【0016】燃料電池電気自動車のシステムの運転時に、吸い込んだ空気は、圧縮機11で圧縮され改質器13及びスタック15へ供給される。改質器13では、原料タンク(図示せず)から送られた例えばメタノールと水が混合した改質燃料を気化し改質触媒による化学反応によって燃料となる水素ガスH2を得てスタック15に供給する。スタック15は、多数枚からなる燃料電池の集合体であり、流入した水素ガスH2と空気中の酸素を反応させて電気エネルギーを得る。 【0017】スタック電力制御部17は、入力側にはスタック15が接続され、さらに、スタック15で発電される電流・電圧を検出するためのスタック電流・電圧検出部16が設けられおり、出力側には2次電池19やインバータ21が接続されており、燃料電池出力演算部37からの制御信号に応じてスタック15からの電圧を昇降動作可能なDC/DCコンバータから構成されている。 【0018】図2は、スタック電力制御部17を構成するDC/DCコンバータ71の具体的構成を示す図である。 【0019】このDC/DCコンバータ71の出力側には、DC/DCコンバータの出力電圧を検出するための電圧検出部73が設けられており、電圧検出部73で検出される出力電圧は燃料電池出力演算部37に出力される。そして、DC/DCコンバータ71は、燃料電池出力演算部37から与えられる指令値CNT1,CNT3に基づいてトランジスタTr1及びTr3をスイッチング動作させ、出力電流を所望の値に制御する。 【0020】具体的には、スタック電流・電圧検出部16で検出される入力電流Iを制御対象とし、燃料電池出力演算部37から与えられる指令値CNT1,CNT3が電力指令値であれば、入力電圧で除することで目標電流を算出し、また、与えられる指令値CNT1,CNT3が電流指令値であればその値を目標として動作する。 【0021】図1に戻り、2次電池19は、電力を充放電可能なバッテリであり、2次電池19には充放電時の電流Ib,電圧Vbを検出するために電流センサ,電圧センサ(図示せず)が接続されている。 【0022】インバータ21は、モータ出力演算部39から与えられる指令値に応じて3相交流を生成して駆動モータ23に出力し、駆動モータ23により車軸を駆動させる。 【0023】アクセル開度検出部31は、運転者によるアクセルペダル30の踏み込み量を検出してアクセル開度として出力する。ブレーキ踏力検出部33は、運転者によるブレーキペダル32の踏み込み量を検出してブレーキ踏力として出力する。 【0024】2次電池充電可能量演算部35は、2次電池19に接続される電流センサ,電圧センサ(図示せず)からの充放電時の電流Ib,電圧Vbに基づいて、2次電池19の充電可能量を演算する。 【0025】燃料電池出力演算部37は、アクセル開度検出部31からのアクセル開度、ブレーキ踏力検出部33からのブレーキ踏力、2次電池充電可能量演算部35で演算された2次電池19の充電可能量に基づいて、空気の吸引量及び水素ガスH2の生成量を制御してスタック15(燃料電池)による出力を制御する。同時に、燃料電池出力演算部37では、スタック電流・電圧検出部16で検出される入力側電圧Vinと、電圧検出部73で検出される出力側電圧Vout を比較し、この比較結果に応じてスタック電力制御部17を降圧動作又は昇圧動作するように制御する。 【0026】モータ出力演算部39は、アクセル開度検出部31からのアクセル開度、ブレーキ踏力検出部33からのブレーキ踏力、2次電池充電可能量演算部35で演算された2次電池19の充電可能量に基づいて、インバータ21に出力するモータ指令値及びブレーキ制御部41に出力するブレーキ制動力を演算する。 【0027】ブレーキ制御部41は、モータ出力演算部39から出力されたブレーキ制動力Brに応じた油圧をブレーキ43に加えてブレーキ制動を得る。 【0028】次に、図3〜図5に示すフローチャートに基づいて燃料電池車の電力制御装置の動作を説明する。なお、図3に示す改質器アイドル制御移行判断処理と、図5に示す回生制動力制限処理は同時に並列処理されることとする。 【0029】燃料電池電気自動車は、車両走行中に、アクセルぺダル30がオン状態で改質器通常制御を行っている。このとき、アクセルぺダル30がオン状態からオフ状態に移行した場合には、改質器アイドル制御及びスタックH2消費制御を行って慣性運動状態に入り、最終的に車両にクリープ速度を出させるようにし、再びアクセルぺダル30がオン操作された場合にも、改質器通常制御に復帰可能な運転状態を保持するものである。 【0030】まず、図2を参照して、燃料電池出力演算部37による改質器アイドル制御移行判断処理について説明する。 【0031】2次電池19の充電可能電力(別途演算)とほぼ等しい電力で燃料電池を運転している場合、まず、ステップS10では、アクセル開度検出部31で検出されたアクセル開度からアクセルぺダル30がオフ状態かを判断する。ここで、アクセルぺダル30がオフ状態の場合には並列処理としてステップS30及びS40に進む。一方、アクセルぺダル30がオン状態の場合にはステップS20に進む。 【0032】アクセルぺダル30がオン状態の場合には、車両が通常の運転状態にあるので、ステップS20では、改質器13に対して通常の制御処理を施す。なお、本実施の形態では、通常の制御処理に関する説明を省略することとする。 【0033】アクセルぺダル30がオフ状態の場合、ステップS30では、燃料電池出力演算部37は、改質器アイドル制御処理として、改質器13にアイドル制御信号を出力する。この結果、今まで改質器13からスタック15へ供給していた水素ガスH2の供給が徐々に所定量まで減衰される。改質器13の応答遅れ時間として例えば0.5〜2分程度だけ水素ガスH2が規定圧力値になるまで減衰しながら出力される。 【0034】この場合、スタック15から出力される電力は、アクセルぺダル30がオフ状態になっても急に停止せず、遅れて出力される水素ガスH2を消費するように徐々に低下させる。このため、スタック15で水素ガスH2が消費されないことに起因した圧力上昇や、消費されずに残った水素ガスH2による改質器13での温度上昇を避けることができる。 【0035】次に、図4に示すフローチャートを参照して、ステップS40でのスタックH2消費制御処理について説明する。 【0036】まず、ステップS110では、改質器13からスタック15に供給される水素ガスH2の圧力をH2圧力検出部25で検出する。 【0037】そして、ステップS120では、スタック15に供給される水素ガスH2の検出圧力が規定圧力値以上かどうかを判断する。検出圧力が規定圧力値未満になった場合には処理を終了する。 【0038】一方、スタック15に供給される水素ガスH2の検出圧力が規定圧力値以上の場合には、ステップS130に進み、スタック電流・電圧検出部16によりスタック15の出力電圧を検出する。 【0039】そして、ステップS140では、スタック15から出力される検出電圧が規定電圧値以上かどうかを判断する。 【0040】ここで、スタック15の検出電圧が規定電圧値以上の場合にはステップS150に進み、燃料電池出力演算部37はスタック電流を増大させるようにスタック電力制御部17を制御する。 【0041】具体的には、燃料電池出力演算部37では、スタック電流・電圧検出部16で検出される入力側電圧Vinと電圧検出部73で検出される出力側電圧Vout を比較する。 【0042】ステップS150では、【数1】Vin < Voutとなり、入力側電圧Vinの方が出力側電圧Vout より低い場合には、昇圧動作を行うため、CNT1によりトランジスタTr1をON制御した状態で、所望の電流Iが流れるように、あるデューティ比の矩形波からなるCNT3をトランジスタTr3に出力してスイッチング動作させる。この結果、トランジスタTr3がON制御時に、スタック15から入力される電力がインダクタL1に充電され、トランジスタTr3がOFF制御時に、インダクタL1から電力が放電されてコンデンサC3の端子間電圧に加わり昇圧される。 【0043】なお、燃料電池出力演算部37は、コンデンサC3の端子間電圧を電圧検出部73で監視しておき、コンデンサC3の端子間電圧が目標値以下に低下したら、再びCNT3によりトランジスタTr3をON制御し、コンデンサC3の両端電圧を上昇させる動作を繰り返すことで、外部指令に応じた直流電圧を得ることができる。 【0044】この結果、スタック電圧Vinが規定電圧値より高い場合には、所定の微量値分だけ現在値より指令値を増加させ、水素ガスH2の消費量を増大させ水素ガスH2の圧力を低減させることができる。 【0045】一方、スタック15の検出電圧が規定電圧値未満の場合にはステップS160に進み、燃料電池出力演算部37はスタック電流を減少させるようにスタック電力制御部17を制御する。 【0046】ステップS160では、【数2】Vin > Voutとなり、入力側電圧Vinの方が出力側電圧Vout より高い場合には、降圧動作を行うため、まず、CNT3によりトランジスタTr3をOFF制御し、所望の電流Iが流れるように、あるデューティ比の矩形波からなるCNT1をトランジスタTr1に出力してスイッチング動作させる。この結果、トランジスタTr1がON制御時に、スタック15から入力される電力がインダクタL1、ダイオードD3を介してコンデンサC3に充電され、トランジスタTr1がOFF制御時に、コンデンサC3から電力が放電されてコンデンサC3の端子間電圧が降圧される。 【0047】なお、燃料電池出力演算部37は、コンデンサC3の端子間電圧を電圧検出部73で監視しておき、コンデンサC3の端子間電圧が目標値以下に低下したら、再びCNT1によりトランジスタTr1をON制御し、コンデンサC3の両端電圧を上昇させる動作を繰り返すことで、外部指令に応じた直流電圧を得ることができる。 【0048】この結果、スタック電圧Vinの方が規定電圧値より低い場合には、所定の微量値分だけ現在値より指令値を減少させ、スタック電圧Vinが更に低下することを防止しつつ、水素ガスH2の消費を進めることができる。 【0049】なお、本実施の形態では、上述したように指令電圧値を微量値分だけ増減制御する場合について説明したが、本発明はこのような場合に限るものではなく、スタック電圧Vinに目標値を設定してフィードバック制御を用いてこの目標値にスタック電圧が一致するように制御してもよい。 【0050】次に、図5に示すフローチャートを参照して、モータ出力演算部39による回生制動力制限処理について説明する。 【0051】まず、ステップS210では、ブレーキぺダル32の操作によるブレーキ踏力をブレーキ踏力検出部33で検出する。そして、ステップS215では、このブレーキ踏力が規定踏力値以上となり、ブレーキぺダル32がオン操作されているかどうかを判断する。ブレーキぺダル32がオン操作されていない場合にはステップS210に戻り、処理を繰り返す。 【0052】一方、ブレーキぺダル32がオン操作されている場合には、ステップS220に進み、モータ出力演算部39はブレーキ踏力に基づいて制動力Broを演算する。すなわち、モータ出力演算部39では、ブレーキ踏力検出部33で検出されたブレーキ踏力から制動トルクを算出する。この算出処理は、ブレーキ踏力と比例関係で制動トルクを求めてもよい。あるいは、ブレーキ踏力に対応する制動トルクを予め記憶する1次元マップを参照して求めてもよい。 【0053】そして、並列処理としてステップS230及びステップS300に進む。ここで、ステップS230では、モータ出力演算部39は、モータ出力Pmoを演算する。すなわち、アクセル開度検出部31からのアクセル開度、ブレーキ踏力検出部33からのブレーキ踏力に基づいて、現在のモータトルクを求め、このモータトルクにモータ回転数を乗算することで、駆動モータ23が発生可能なモータ出力Pmoを演算する。 【0054】なお、モータ出力Pmoは、このモータ出力Pmoが0になるまで降下するだけの力、すなわち、制動力Broで表すことができ、【数3】Pmo=Broとなる。 【0055】そして、ステップS240では、2次電池充電可能量演算部35で演算された2次電池充電可能電力Pcを取得する。 【0056】ここで、図6を参照して、2次電池充電可能量演算部35による2次電池の最大放電電力と最大充電電力の演算方法を説明する。 【0057】まず、2次電池19に設けられている電流センサ,電圧センサ(図示せず)から充放電時の電流Ib,電圧Vbを検出し、放電中の2次電池のV−I特性をサンプリングする。 【0058】この2次電池では充放電時の内部抵抗がほぼ一致し、かつ、V−I特性の直線性がよいこととし、サンプリング結果のV−I特性を直線回帰して、さらに回帰直線を充電側および放電側に延長する。図6に示すように、回帰直線のV軸切片Eo は2次電池の開放電圧を表わし、回帰直線の傾きは2次電池の内部抵抗Rを表わす。 【0059】ここで、回帰直線は、【数4】V=Eo −I・Rと表わすことができる。 【0060】回帰直線と充電時の許容最大電圧Vmax との交点Aの電流Icmax は充電許容値を与え、交点Aでは次式が成立する。 【0061】 【数5】Vmax =Eo−Icmax ・R同様に、回帰直線と放電時の放電終止電圧Vmin との交点Bの電流Idmax は放電許容値を与え、交点Bでは次式が成立する。 【0062】 【数6】Vmin =Eo −Idmax ・Rとなる。最大充電電力Pcは、上記(5)式により、【数7】Pc=Vmax ・Icmax = Vmax ・(Eo −Vmax )/Rまた、最大放電電力Pdは、(6)式により、【数8】Pd=Vmin ・Idmax =Vmin ・(Eo −Vmin )/Rとなる。 【0063】放電中のV−I特性のサンプリング値は、2次電池の放電深度DODや温度などの2次電池の状態に応じた値であり、このようなサンプリング値を直線回帰して求められる最大充電電力Pcと最大放電電力Pdは、当然ながら放電深度DODや温度などの2次電池の状態に応じた電力である。 【0064】図5に戻り、ステップS250では、モータ出力演算部39は、燃料電池出力演算部37からスタック電力Psを取得する。 【0065】ここで、燃料電池出力演算部37では、現在の出力電流I及び出力電圧Vinからスタック電力Psを演算すると、【数9】Ps=I・Vinとなる。 【0066】そして、ステップS260では、2次電池充電可能電力Pcとスタック電力Psの差がモータ出力Pmoよりも大きいかどうかを判断する。 【0067】 【数10】Pm<Pc−Psここで、(10)式で左辺の方が大きい場合には、ステップS270に進み、モータ出力Pmとして、【数11】Pm=Pmoと設定する。 【0068】一方、(10)式で右辺の方が大きい場合には、ステップS280に進み、モータ出力Pmとして、【数12】Pm=Pc−Psと設定する。そして、並列処理としてステップS290及びステップS300に進む。 【0069】ここで、ステップS290では、モータ出力演算部39は、設定したモータ出力Pmに基づいて、駆動モータ23を制御するための指令値(PWM制御信号)を生成してインバータ21に出力する。 【0070】一方、ステップS300では、制動力Broがモータ出力Pmよりも大きいかどうかを判断する。 【0071】制動力Broの方が大きい場合には、ステップS320に進み、ブレーキ制動力Brとして、【数13】Br=Bro−Pmと設定する。 【0072】一方、制動力Broの方が小さい場合には、ステップS310に進み、ブレーキ制動力Brとして、【数14】Br=0と設定する。 【0073】ここで、ステップS330では、モータ出力演算部39は、設定したブレーキ制動力Brをブレーキ制御部41に出力する。 【0074】この結果、駆動モータ33により指示されたモータ出力が得られるとともに、ブレーキ43によりブレーキ制動が得られる。 【0075】このように、ブレーキON操作と同時に回生制動制御を開始し、この時にスタックが発電を継続している場合には、2次電池の充電可能電力と、スタックからの出力電力とを比較し、その差分電力だけ駆動モータによる回生制動を行うように制御する。この結果、ブレーキON操作時のスタックによる2次電池への過充電を防止することができる。 【0076】なお、駆動モータによる回生制動を制限した場合、運転者の所望する車両としての制動力より少なくならないように、機械式ブレーキによる制動力を制御することで、これを補うことができるようになる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000003997 【氏名又は名称】日産自動車株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年7月9日(1999.7.9) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100083806 【弁理士】 【氏名又は名称】三好 秀和 (外8名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−25105(P2001−25105A) |
| 【公開日】 |
平成13年1月26日(2001.1.26) |
| 【出願番号】 |
特願平11−196044 |
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