| 【発明の名称】 |
電動車の安全制御装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】福本 運弥
【氏名】清水 保行
【氏名】重見 和男
【氏名】香川 貴人
|
| 【要約】 |
【課題】電動車の走行制御及び安全制御を効果的に行う。
【解決手段】電源スイッチ1投入後の最初の操作がアクセル2操作の時には通常走行モードへ、同じく最初の操作が手押しスイッチ3の操作の時には手押し走行モードへ切替可能に構成するとともに、通常走行モードへの切替に伴って手押しスイッチ3を緊急停止スイッチ3に切替え、該緊急停止スイッチ3操作時にはアクセル2操作に優先して電動車を強制的に停止させる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】電源スイッチ(1)投入後の最初の操作がアクセル(2)操作の時には通常走行モードへ、同じくその最初の操作が手押しスイッチ(3)の操作の時には手押し走行モードへ切替可能に構成するとともに、通常走行モードへの切替に伴って手押しスイッチ(3)を緊急停止スイッチ(3)に切替え、該緊急停止スイッチ(3)操作時にはアクセル(2)操作に優先して電動車を強制的に停止させることを特徴とする電動車の安全制御装置。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、電動車いす等の電動車に関するものであって、更に詳しくはこの電動車の安全制御装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】この種電動車、特に電動車いすにあっては、一般家庭の玄関等狭い空間への格納等の為に、手押しスイッチを設けて電磁ブレーキを解除し手押し走行可能とする技術が特開平4−255402号公報等に開示されている。又、走行中の種々のトラブル時に電動車を緊急停止させる技術も種々存在する。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】この発明は、上記の如き電動車の走行制御及び安全制御を効果的に行なおうとするものである。 【0004】 【課題を解決するための手段】電源スイッチ1投入後の最初の操作がアクセル2操作の時には通常走行モードへ、同じくその最初の操作が手押しスイッチ3の操作の時には手押し走行モードへ切替可能に構成するとともに、通常走行モードへの切替に伴って手押しスイッチ3を緊急停止スイッチ3に切替え、該緊急停止スイッチ3操作時にはアクセル2操作に優先して電動車を強制的に停止させることを特徴とする電動車の安全制御装置の構成とする。 【0005】 【発明の作用及び効果】通常の走行を行う場合には、電源スイッチ1投入後最初にアクセル2を操作することによって通常操作モードへ切替えられ、従来と同様通常の運転操作を行うことができ、又、電源スイッチ1投入後最初に手押しスイッチ3を操作した場合には手押し走行モードへ切替り、電動車の制動停止手段を解除し手押し走行可能状態に切替えることができる。又、通常走行モードへの切替え時には、手押しスイッチ3が緊急停止スイッチ3に切替えられ、走行中に該緊急停止スイッチ3を操作することによりアクセル2操作に優先して電動車を緊急停止させることができ安全であるとともに、手押しスイッチ3を緊急停止スイッチに兼用することにより、スイッチ類を減少させて操作性を向上させることができる。 【0006】 【実施例】図例は電動車椅子に本発明装置を実施したものであって、該電動車椅子は、車体フレーム4に1個の前輪5と左右一対の後輪6,6を軸架する三輪構造であって、ハンドル7の操作によって前輪5を操舵可能に構成してある。8はリヤカバーであって、モータ9やギヤボックス等の後輪6駆動部材を内装してある。10はステップ、11は椅子であって支持杆12,12によって支持してある。13はコントローラケースであり、ステップ10下部の車体フレーム4に取着してあり、走行制御用のコントローラを内装してある。14はハンドル7上部に取着の操作ボックスであり、電源スイッチ1、変速ボリュームスイッチ15、前後進切替スイッチ16、バッテリ表示メータ17等を設けてある。アクセル2はハンドル7の右側グリップ18に沿って設けられ、該アクセル2の回動操作の程度によって走行速度を調整可能に構成してある。手押しスイッチ3は、操作ボックス14の右端側操作面に設けてあり、ハンドル7の右側グリップ18を握ったままで又、アクセル2を握った状態でも操作可能な位置に設けてある。 【0007】図3は走行制御用コントローラの入力手段及び制御手段の接続状態を示すブロック図であって、電源スイッチ1の投入によりバッテリー19の電流を制御回路(イ)と駆動回路(ロ)へ供給可能に構成してある。2は速度指令信号発生器であって、具体的にはアクセル2によって回動調節される可変抵抗器によって構成され、その出力電圧を中央演算装置としてのCPU20へ出力する。なお、アクセル2を離した際に自動復帰されるニュートラル位置で、出力される電圧を停止指令電圧に設定してある。変速ボリューム15はアクセル2の最大操作時の最高速度を設定するものである。 【0008】バッテリー19の電圧は、バッテリー電圧検出器31により検出されてCPU20へ入力して演算処理され、バッテリー残量を5連のLEDからなるバッテリ表示メータ17へ出力表示する。モータ9は、前後進切替リレー21を介してバッテリー19へ接続され、又、前後切替リレー21は、前進指令回路22及び後進指令回路23によってCPU20へ接続してある。 【0009】駆動トランジスタ24は、前述の速度指令信号発生器2からの指令信号を入力されCPU20によって演算処理して出力される駆動パルスによって駆動され、バッテリ19からの電流をモータ駆動回路25へ供給する。制動トランジスタ26は、同じく速度指令信号発生器2の指令信号をCPU20によって演算処理して出力される制動パルスによって駆動され、モータ駆動回路25を閉回路に構成して発電制動作用を仂らせるものである。27は速度検出手段の一列であるエンコーダーであって、モータ9又は各回転軸の回転数を検出してCPU20へ入力し走行速度を演算する。28は、負作動の電磁ブレーキであって、走行中は通電により制動を解除し、停止中はバネ力によりモータ軸に制動力を付与する。29は温度センサーであって、制御部、特に駆動トランジスタ24近傍の温度を測定してA/D変換器を介してCPU20へ入力し、温度上昇時にモータ9へ供給電流を制限、又は停止させモータ9及び制御部を保護する。電流検出器30はモータ駆動回路25中に設けられ、モータ9への供給電流を検出し、A/D変換器を介してCPU20へ入力し、負荷状態を検出するものである。 【0010】次に、その作用を説明すると、電源スイッチ1投入後、最初のアクセル2の操作が行なわれると、即ち、速度指令信号発生器2からの指令信号が手押しスイッチ3の操作入力信号よりも先にCPU20へ入力されると、CPU20により通常走行モードへ切替えられるとともに、電磁ブレーキ28を解除し、次に、速度指令信号発生器2の指令信号に応じてCPU20から駆動パルスと制動パルスが出力され通常の走行を行うことができる。この通常走行モード時には手押しスイッチ3は緊急停止スイッチ3に切替えられており、アクセル2操作による走行中に急に車や人が飛出してきた時には、操作ボックス14のアクセル2装着側に近接して設けられる該緊急停止スイッチ3を操作するとアクセル操作に優先してCPU20から非常停止信号が出力される。即ち、制動パルスの出力によるモータ発電制動を行った後電磁ブレーキ28を作用させて電動車を非常停止させる。 【0011】次に、通常走行状態から、電動車を手押し走行モードへ切替えるには、まず電源スイッチ1を切り、通常走行モードをリセットし、次に、電源スイッチ1を再投入するとともに、アクセル2操作よりも先に手押しスイッチ3を操作するとこの操作信号がCPU20へ入力されて手押しモードへ切替えられる。又、この手押しスイッチ3は非保持型スイッチであり、操作している間のみ電磁ブレーキ28を解放し、離すと電磁ブレーキ28はバネ力により復帰して制動作用を維持する。なお、手押しスイッチ3を離しても電源スイッチ1を切るまで手押しモードは維持される。従って、操縦者は、必要に応じて手押しスイッチ3を操作して手押し走行を行うことができる。 【0012】又、この手押しモードにあっても、エンコーダ27による電動車の走行速度検出は行なわれており、手押し走行速度が一定速以下、具体的には2.8km/h以下の場合には制動パルスを減少させて、手押し走行の負荷を軽減し、又、手押し走行速度が3km/h以上になると制動パルスを増加させて速度を抑制する。又、手押し走行速度が4.5km/hを越えた場合には、異常走行と判断し、制動パルスを最大量に、又、電磁ブレーキ28を短時間(1秒程度)断続して減速させた後、電磁ブレーキ28を作動させる非常停止制御を行う。なお、手押し走行時、この様な高速となる原因としては、下り坂において操縦者が乗車したまま手押し走行を行う誤った使い方をした場合等が考えられ、この様な場合にも高速になることなく安全である。 【0013】次に、エンコーダ27の故障により、手押し走行速度の検出が行なわれない場合の安全制御について説明すると、電磁ブレーキ28が解放状態で一定時間、例えば3秒間車速が検出されない場合は、エンコーダ27の異常と判断して、モータ9による発電制動と、電磁ブレーキ28の断続制御による減速の後、停止させる。又、上記車速の検出されない時間が3秒以下の場合でも、電流検出回路30により回生電流が一定値以上、例えば2A以上検出した場合には、上記と同様に非常停止制御を行う。なお、エンコーダ27故障時の手押し走行の安全制御手段としては、電磁ブレーキ28の解放時、エンコーダー27による走行速度の検出とともに、常時、電流検出回路30により回生電流の検出を行い、所定値以上例えば2A以上の回生電流を検出した場合に、エンコーダ27の検出値に関係なく下り坂走行による高速走行と判断して非常停止させてもよい。 【0014】又、上記回生電流にかえて、手押し走行前のバッテリー電圧をCPU20で記憶させ、手押し走行時の電圧と比較して所定値以上の電圧上昇時下り坂走行による回生制動による電圧上昇と判断して電動車を非常停止させてもよい。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000144980 【氏名又は名称】株式会社アテックス
|
| 【出願日】 |
平成11年7月7日(1999.7.7) |
| 【代理人】 |
|
| 【公開番号】 |
特開2001−25101(P2001−25101A) |
| 【公開日】 |
平成13年1月26日(2001.1.26) |
| 【出願番号】 |
特願平11−192449 |
|