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【発明の名称】 交流電気車の制御装置
【発明者】 【氏名】赤川 英爾

【要約】 【課題】故障発生時の性能低下を防止した交流電気車の制御装置を得る。

【解決手段】交流架線1からの第1の交流電圧Va1を第1の直流電圧Vd1に変換するコンバータ4と、第1の直流電圧を平滑して第2の直流電圧Vd2を生成する平滑コンデンサ5と、第2の直流電圧から所定周波数の第2の交流電圧Va2を生成して電動機7に供給するインバータ6と、コンバータおよびインバータを制御する制御回路11Aと、コンバータおよびインバータの故障を検出する故障検出回路21、22とを備え、制御回路は、コンバータおよびインバータのいずれに故障が発生したかを判別する故障判別手段を含み、故障判別手段の判別結果に応答して故障発生した一方のみの動作を停止させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 交流架線から主変圧器を介して入力される第1の交流電圧を第1の直流電圧に変換するコンバータと、前記第1の直流電圧を平滑して第2の直流電圧を生成する平滑コンデンサと、前記第2の直流電圧から所定周波数の第2の交流電圧を生成して電動機に供給するインバータと、前記コンバータおよび前記インバータを制御する制御回路と、前記コンバータおよび前記インバータの少なくとも一方の故障を検出して故障検出信号を出力する故障検出回路とを備えた交流電気車の制御装置において、前記制御回路は、前記故障検出信号が生成された場合に、前記コンバータおよび前記インバータのいずれに故障が発生したかを判別する故障判別手段を含み、前記故障判別手段の判別結果に応答して、前記コンバータおよび前記インバータのうちの故障発生した一方のみの動作を停止させることを特徴とする交流電気車の制御装置。
【請求項2】 前記故障検出回路は、前記コンバータおよび前記インバータに個別に対応した複数の回路により構成され、前記制御回路内の故障判別手段は、前記複数の故障検出回路からの個別の故障検出信号に応答して、前記コンバータおよび前記インバータのいずれかの故障発生を判別することを特徴とする請求項1に記載の交流電気車の制御装置。
【請求項3】 前記コンバータは、自己消弧型素子と、前記自己消弧型素子に逆並列接続されたダイオードとにより組合せられた複数の素子対を含み、前記制御回路は、前記コンバータの故障が判別された場合には、前記コンバータ内の自己消弧型素子のパルス幅変調動作を停止させて、前記コンバータをダイオード整流器として機能させることを特徴とする請求項1に記載の交流電気車の制御装置。
【請求項4】 前記コンバータおよび前記インバータ、前記制御回路および前記故障検出回路は、1編成列車を構成する交流電気車に並列に搭載された複数系統からなり、前記制御回路は、前記複数系統内の少なくとも1台のインバータの故障が判別された場合には、前記故障が判別されたインバータを停止させるとともに、前記故障が判別されたインバータに接続されたコンバータを所定のパルス幅変調動作させ、前記複数系統から個別に発生する高調波を互いに相殺することにより、前記交流架線側の高調波発生量を健全運転時と同等に維持することを特徴とする請求項1に記載の交流電気車の制御装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、コンバータまたはインバータの故障検出回路を備えた交流電気車の制御装置に関し、特にコンバータまたはインバータの故障発生時に故障した一方のみの制御を停止させて他方の動作を継続することにより、交流電気車の性能を向上させた交流電気車の制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図5はたとえば特開平7−31001号公報に記載された従来の交流電気車の制御装置を示すブロック構成図である。図5において、交流架線1は電気車の軌道に沿って設けられており、交流架線1には、交流電気車のパンタグラフ2が接触している。
【0003】主変圧器3は、交流架線1からパンタグラフ2を介して受電される交流電圧を変圧して車載回路に取り込む。パルス幅変調コンバータ(以下、単に「コンバータ」と称す)4は、主変圧器3の二次巻線に接続されており、交流架線1からパンタグラフ2および主変圧器3を介して入力される第1の交流電圧Va1を第1の直流電圧Vd1に変換する。
【0004】平滑コンデンサ5は、中間直流回路を構成しており、第1の直流電圧Vd1を平滑して第2の直流電圧Vd2を生成する。インバータ6は、第2の直流電圧Vd2から所定周波数の第2の交流電圧Va2を生成し、電動機7は、第2の交流電圧Va2の供給により駆動する。
【0005】コンバータ4およびインバータ6は、それぞれ、故障検出器8および9を内蔵している。故障検出器8および9は、たとえば電流計または電圧計により構成されており、電流値または電圧値からなる検出信号D1およびD2を出力する。
【0006】故障検出回路10は、各故障検出器8および9からの検出信号D1およびD2に基づいてコンバータ4およびインバータ6の故障を検出し、故障発生時に故障検出信号Eを出力する。
【0007】制御回路11は、各種運転指令(図示せず)および故障検出信号Eに応答して動作指令信号Cを出力し、コンバータ4およびインバータ6を制御する。
【0008】次に、図5に示した従来の交流電気車の制御装置の動作について説明する。まず、交流架線1からパンタグラフ2を介して主変圧器3に印加された交流電圧は、変圧器3の二次巻線を介して降圧され、第1の交流電圧Va1としてコンバータ4に入力される。
【0009】コンバータ4は、第1の交流電圧Va1に対してパルス幅変調制御を行うことにより、力率をほぼ1に保ちながら第1の直流電圧Vd1を出力し、第1の直流電圧Vd1を一定値に制御する。
【0010】第1の直流電圧Vd1の出力側に接続された平滑コンデンサ5は、第2の直流電圧Va2を生成する直流電圧源として機能する。インバータ6は、第2の直流電圧Va2に基づいて、可変電圧可変周波数(VVVF)の第2の交流電圧Va2を出力し、電動機7を駆動制御する。
【0011】一方、コンバータ4およびインバータ6内に収納された故障検出器8および9は、コンバータ4またはインバータ6の電流値または電圧値などの検出信号D1およびD2を故障検出回路10に入力する。
【0012】故障検出回路10は、検出信号D1およびD2が異常値を示す場合には故障が発生したものと見なし、故障検出信号Eを制御回路11に入力する。制御回路11は、故障検出信号Eに応答して、コンバータ4およびインバータ6に対する動作指令信号Cを直ちにオフとし、交流電気車の制御装置の動作を停止させる。
【0013】このとき、コンバータ4またはインバータ6のいずれか一方のみが故障した場合であっても、動作指令信号Cのオフによりコンバータ4およびインバータ6の両方の動作が停止するので、制御装置全体が動作停止状態となる。
【0014】したがって、1編成の電気車列車に複数台の制御装置が搭載されている場合には、1台の制御装置の完全停止により車両性能が低下してしまい、また、1台の制御装置のみで電気車列車を運行している場合には、列車自体が運行不能に陥ることになる。
【0015】また、たとえば特開平8−50703号公報に参照されるように、1編成列車の交流電気車に図5と同構成の制御装置を複数台搭載し、各コンバータ4毎のパルス幅変調制御に位相差(2個の場合には、高調波の波長λの1/2の位相差)を持たせることにより、各コンバータ4から発生する高調波を列車全体で相殺して交流架線1上の交流電圧への影響を抑制する技術も提案されている。
【0016】しかし、このように高調波を相殺する装置において、複数台のうちの1台の制御装置が動作停止すると、列車全体から発生する高調波を相殺することができなくなり、高調波が大幅に増加して、交流架線1上の交流電圧に悪影響を与えてしまうことになる。
【0017】また、1台の制御装置が故障停止した場合に高調波を相殺するためには、残りの制御装置内の各コンバータ4に設定されたパルス幅変調制御の位相差を、再度設定し直す必要が生じてしまうことになる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】従来の交流電気車の制御装置は以上のように、たとえば特開平7−31001号公報に記載された装置の場合には、コンバータ4またはインバータ6のいずれか一方のみが故障してもコンバータ4およびインバータ6の両方の動作停止させているので、車両性能が低下したり列車自体が運行不能になるという問題点があった。
【0019】また、たとえば特開平8−50703号公報に記載された装置のように、複数台の制御装置から発生する高調波を相殺するように構成した場合には、1台の制御装置の動作停止時に列車全体から発生する高調波が大幅に増加し、交流架線1上の交流電圧に悪影響を与えるという問題点があった。
【0020】さらに、高調波の相殺機能を復帰させるためには、故障停止していない他のコンバータ4のパルス幅変調制御の位相差を再度設定し直す必要があるという問題点があった。
【0021】この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたもので、コンバータまたはインバータの故障発生時に、故障した一方のみを停止させて他方を運転することにより、性能の低下を防止することのできる交流電気車の制御装置を得ることを目的とする。
【0022】また、複数台の制御装置を搭載して高調波を相殺する装置の場合には、1台の制御装置内のインバータが故障停止しても、その故障制御装置内のコンバータを運転して高調波の相殺機能を保持することにより、高調波の増加を抑制することのできる交流電気車の制御装置を得ることを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1に係る交流電気車の制御装置は、交流架線から主変圧器を介して入力される第1の交流電圧を第1の直流電圧に変換するコンバータと、第1の直流電圧を平滑して第2の直流電圧を生成する平滑コンデンサと、第2の直流電圧から所定周波数の第2の交流電圧を生成して電動機に供給するインバータと、コンバータおよびインバータを制御する制御回路と、コンバータおよびインバータの少なくとも一方の故障を検出して故障検出信号を出力する故障検出回路とを備え、制御回路は、故障検出信号が生成された場合に、コンバータおよびインバータのいずれに故障が発生したかを判別する故障判別手段を含み、故障判別手段の判別結果に応答して、コンバータおよびインバータのうちの故障発生した一方のみの動作を停止させるものである。
【0024】また、この発明の請求項2に係る交流電気車の制御装置は、請求項1において、故障検出回路は、コンバータおよびインバータに個別に対応した複数の回路により構成され、制御回路内の故障判別手段は、複数の故障検出回路からの個別の故障検出信号に応答して、コンバータおよびインバータのいずれかの故障発生を判別するものである。
【0025】また、この発明の請求項3に係る交流電気車の制御装置は、請求項1において、コンバータは、自己消弧型素子と、自己消弧型素子に逆並列接続されたダイオードとにより組合せられた複数の素子対を含み、制御回路は、コンバータの故障が判別された場合には、コンバータ内の自己消弧型素子のパルス幅変調動作を停止させて、コンバータをダイオード整流器として機能させるものである。
【0026】また、この発明の請求項4に係る交流電気車の制御装置は、請求項1において、コンバータおよびインバータ、制御回路および故障検出回路は、1編成列車を構成する交流電気車に並列に搭載された複数系統からなり、制御回路は、複数系統内の少なくとも1台のインバータの故障が判別された場合には、故障が判別されたインバータを停止させるとともに、故障が判別されたインバータに接続されたコンバータを所定のパルス幅変調動作させ、複数系統から個別に発生する高調波を互いに相殺することにより、交流架線側の高調波発生量を健全運転時と同等に維持するものである。
【0027】
【発明の実施の形態】実施の形態1.以下、この発明の実施の形態1を図について詳細に説明する。図1はこの発明の実施の形態1を示すブロック構成図であり、図1において、前述(図5参照)と同様のものについては同一符号を付して、それぞれ詳述を省略する。また、制御回路11Aは、前述の制御回路11に対応している。
【0028】この場合、コンバータ4およびインバータ6に対応してそれぞれ分離された故障検出回路21および22が設けられている。
【0029】コンバータ4に接続された故障検出回路21は、故障検出器8からの検出信号D1に基づいてコンバータ4のみの故障を検出し、コンバータ4の故障発生時に故障検出信号E1を出力する。
【0030】インバータ6に接続された故障検出回路22は、故障検出器9からの検出信号D2に基づいてインバータ6のみの故障を検出し、インバータ6の故障発生時に故障検出信号E2を出力する。
【0031】制御回路11Aは、故障検出回路21および22により故障が検出された場合に、故障検出信号E1およびE2に応答して、コンバータ4およびインバータ6のいずれに故障が発生したかを判別する故障判別手段を含んでいる。
【0032】制御回路11Aは、故障検出信号E1、E2に基づく故障判別手段の判別結果に応答して動作指令信号C1、C2をオフに切り換え、故障した一方の回路のみの動作を停止させる。
【0033】すなわち、制御回路11Aは、コンバータ4に関する故障検出信号E1とインバータ6に関する故障検出信号E2とが別々に入力されるので、各故障検出信号E1またはE2に応じて、非故障のコンバータ4またはインバータ6のみが動作できるように、動作指令信号C1またはC2を分離して出力する。
【0034】たとえば、制御回路11Aは、コンバータ4の故障を示す故障検出信号E1が入力された場合には、インバータ6に対する動作指令信号C2のみを出力し、インバータ6の故障を示す故障検出信号E2が入力された場合には、コンバータ4に対する動作指令信号C1のみを出力する。
【0035】図2は図1内のコンバータ4の基本的な構成例を示す回路図である。一般に、パルス幅変調動作を行うコンバータ4は、図2のように、半導体スイッチング素子を有する整流ブリッジ回路により構成されている。
【0036】すなわち、コンバータ4内の整流ブリッジ回路は、GTOやIGBTなどからなる自己消弧型素子4Gと、自己消弧型素子4Gに逆並列接続されたダイオード4Dとにより組合せられた複数の半導体素子対を含んでいる。
【0037】次に、図2の回路図を参照しながら、図1に示したこの発明の実施の形態1によるコンバータ4の故障時の具体的な動作について説明する。まず、健全時におけるコンバータ4は、制御回路11Aからの動作指令信号C1に応答して、自己消弧型素子4Gをスイッチング制御して昇圧動作を行うことにより、直流電圧Vd1を一定値に制御する。
【0038】一方、コンバータ4の故障検出時においては、制御回路11Aは、動作指令信号C1をオフして、コンバータ4の制御動作を停止させる。このとき、コンバータ4は、昇圧動作は停止するものの、ダイオード4Dを介した整流動作は可能なので、ダイオード整流器として機能する。
【0039】したがって、コンバータ4は、平滑コンデンサ5を介して、インバータ6に直流電圧Vd2を供給することができる。これにより、コンバータ4の故障時においては、直流電圧Vd1が所定の目標値よりも低下する分だけ性能は低下するものの、インバータ6の制御動作を継続させることができるので、電気車として運行することができる。
【0040】このように、コンバータ4またはインバータ6の故障を判別して、故障回路部のみの動作を停止させて健全な回路部の制御動作を継続することにより、最小限の運転機能を維持して制御機能の低下を抑制することができる。
【0041】次に、図3および図4の波形図を参照しながら、図1の制御装置を複数系統有する場合における1台のインバータ6の故障時の動作について説明する。図3および図4はコンバータ4のパルス幅変調動作時の入力電流波形を示し、1編成列車中にコンバータ4およびインバータ6を含む制御装置が2系統設けられた場合の各電流波形を示している。
【0042】図3は2系統の各コンバータ4およびインバータ6がともに健全な場合の電流波形、図4は2系統のうちの1番目(No.1)の制御回路内のインバータ6が故障停止した場合の電流波形である。
【0043】各図において、2系統のうちの1番目のコンバータ4の入力電流ia11と、2系統のうちの2番目のコンバータ4の入力電流ia12と、列車全体の交流架線1からの入力電流ia1との各時間変化が対比的に示されている。
【0044】図3のように、コンバータ4およびインバータ6が健全な場合、1編成列車内のコンバータ4は、高調波を相殺するように位相差をもって変調動作している。すなわち、破線で示すように、2系統のうちの1番目のコンバータ4の入力電流ia11と2番目のコンバータ4の入力電流ia12とは、高調波の波長λの1/2の位相差を有し、高調波が互いに相殺されるようになっている。
【0045】したがって、交流架線1上の交流電圧に高調波の影響を与えることはなく、図3のように、交流架線1からの入力電流ia1は、高調波をほとんど含まない波形を示す。
【0046】一方、2系統内の1番目のインバータ6が故障停止しても、故障系統内の1番目のコンバータ4は所定のパルス幅変調動作を継続する。すなわち、図4のように、1番目のコンバータ4の入力電流ia11は、インバータ6の負荷のない無負荷状態で、2番目のコンバータ4の入力電流ia12に対して、図3の場合と同一の位相差(破線参照)を維持しながら、変調動作を継続的に実行する。
【0047】このとき、1番目のコンバータ4から発生する高調波電流は、負荷の大きさにほとんど影響されず、コンバータ4の変調動作周波数にのみに影響される。したがって、1番目のインバータ6の故障時に1番目の系統のコンバータ4のみの動作を継続させることにより、交流架線1上の入力電流ia1(図4参照)は、健全運転時(図3参照)と同様の波形を維持する。
【0048】このように、複数系統を並列運転する場合に1つのインバータ6が故障停止しても、コンバータ4のパルス幅変調動作を継続することにより、交流架線1側の高調波発生量を故障発生前の健全運転時と同等に維持することができ、交流架線1上への高調波重畳による悪影響を防止することができる。
【0049】このように、コンバータ4またはインバータ6の故障を判別して、故障部のみの制御を停止して他方の動作を継続することにより、大幅な性能低下や大幅な高調波増加を防止することができ、高性能な制御を維持することができる。
【0050】
【発明の効果】以上のようにこの発明の請求項1によれば、交流架線から主変圧器を介して入力される第1の交流電圧を第1の直流電圧に変換するコンバータと、第1の直流電圧を平滑して第2の直流電圧を生成する平滑コンデンサと、第2の直流電圧から所定周波数の第2の交流電圧を生成して電動機に供給するインバータと、コンバータおよびインバータを制御する制御回路と、コンバータおよびインバータの少なくとも一方の故障を検出して故障検出信号を出力する故障検出回路とを備え、制御回路は、故障検出信号が生成された場合に、コンバータおよびインバータのいずれに故障が発生したかを判別する故障判別手段を含み、故障判別手段の判別結果に応答して、コンバータおよびインバータのうちの故障発生した一方のみの動作を停止させるので、性能の低下を防止することのできる交流電気車の制御装置が得られる効果がある。
【0051】また、この発明の請求項2によれば、請求項1において、故障検出回路は、コンバータおよびインバータに個別に対応した複数の回路により構成され、制御回路内の故障判別手段は、複数の故障検出回路からの個別の故障検出信号に応答して、コンバータおよびインバータのいずれかの故障発生を判別するので、性能の低下を防止することのできる交流電気車の制御装置が得られる効果がある。
【0052】また、この発明の請求項3によれば、請求項1において、コンバータは、自己消弧型素子と、自己消弧型素子に逆並列接続されたダイオードとにより組合せられた複数の素子対を含み、制御回路は、コンバータの故障が判別された場合には、コンバータ内の自己消弧型素子のパルス幅変調動作を停止させて、コンバータをダイオード整流器として機能させるので、コンバータの故障発生時にコンバータのみを停止させてインバータを運転することができ、性能の低下を防止することのできる交流電気車の制御装置が得られる効果がある。
【0053】また、この発明の請求項4によれば、請求項1において、コンバータおよびインバータ、制御回路および故障検出回路は、1編成列車を構成する交流電気車に並列に搭載された複数系統からなり、制御回路は、複数系統内の少なくとも1台のインバータの故障が判別された場合には、故障が判別されたインバータを停止させるとともに、故障が判別されたインバータに接続されたコンバータを所定のパルス幅変調動作させ、複数系統から個別に発生する高調波を互いに相殺することにより、交流架線側の高調波発生量を健全運転時と同等に維持するので、1台の制御装置内のインバータが故障停止しても、その故障制御装置内のコンバータを運転して高調波の相殺機能を保持することができ、高調波の増加を抑制することのできる交流電気車の制御装置が得られる効果がある。
【出願人】 【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
【出願日】 平成11年6月30日(1999.6.30)
【代理人】 【識別番号】100057874
【弁理士】
【氏名又は名称】曾我 道照 (外6名)
【公開番号】 特開2001−16701(P2001−16701A)
【公開日】 平成13年1月19日(2001.1.19)
【出願番号】 特願平11−185033