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【発明の名称】 電動車両の制御装置
【発明者】 【氏名】松山 公久

【氏名】斉藤 幹夫

【要約】 【課題】バッテリ温度検出回路が温度検出不能の状態になっても車両を直ちに停止させることなく使用者の便宜を図ることができる電動車両の制御装置を提供する。

【解決手段】バッテリ温度を検出する温度検出センサ106aがリード線を介して接続される温度検出回路103aを備え、該温度検出回路103aによる検出温度に基づいて車両状態を制御するようにした電動車両の制御装置18において、上記リード線の断線等により上記温度検出が不能になったときには制御結果が所定の安全レベルとなるように制御する制御手段109を備えた。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 バッテリ温度を検出する温度検出センサがリード線を介して接続される温度検出回路を備え、該温度検出回路による検出温度に基づいて車両状態を制御するようにした電動車両の制御装置において、上記リード線の断線等により上記温度検出が不能になったときには制御結果が所定の安全レベルとなるように制御する制御手段を備えたことを特徴とする電動車両の制御装置。
【請求項2】 請求項1において、バッテリを複数に分割してなるバッテリブロックのそれぞれの温度を検出する複数の温度検出回路を備え、上記制御手段は、外部からの走行指令に基づいて走行制御を行うものであり、何れかの温度検出回路による温度検出が不能になったとき、該温度検出不能の温度検出回路以外の温度検出回路の検出値を採用して走行制御を行うことを特徴とする電動車両の制御装置。
【請求項3】 請求項2において、上記制御手段は、全ての温度検出回路による温度検出が不能になったとき、放電電流量を所定値以下に制限しつつ上記走行制御を行うことを特徴とする電動車両の制御装置。
【請求項4】 請求項1において、バッテリを複数に分割してなるバッテリブロックのそれぞれの温度を検出する複数の温度検出回路を備え、上記制御手段は、バッテリ温度に基づいて自己放電量を計算するものであり、何れかの温度検出回路による温度検出が不能になったとき、該温度検出不能の温度検出回路以外の温度検出回路の検出値を採用して上記自己放電量の計算を行うことを特徴とする電動車両の制御装置。
【請求項5】 請求項4において、上記制御手段は、全ての温度検出回路による温度検出が不能になったとき、自己放電量が所定値以上となる温度条件を採用して上記自己放電量の計算を行うことを特徴とする電動車両の制御装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バッテリを電源とする駆動モータにより車輪を回転駆動するようにした電動車両の制御装置に関する。なお、本発明における電動車両は、モータ駆動力のみで走行するもの及びモータ駆動力と人力との合成力で走行するいわゆる電動補助車両の両方を含む。
【0002】
【従来の技術】最近、バッテリを電源とする電動スクータ等の電動車両が注目されている。この種の電動車両では、充放電の繰り返しが可能である鉛,Ni−Cd,Ni−MHに代表される二次電池(充電式バッテリ)が使用されている。これらのバッテリは充放電の方法により航続距離や充放電サイクルが大きく変化する。またバッテリ容量の正確な把握が求めれる。このためバッテリの充放電制御を行うことにより、航続距離や充放電サイクルを少しでも向上させるようなバッテリの管理や容量を正確に把握するための容量計算が行われている。
【0003】上記バッテリ管理方法の1つの手段として、バッテリ温度を検出している。これはバッテリの温度が航続距離や充放電サイクル、容量計算に影響を及ぼすためであり、バッテリを管理する上での一つの重要な手段である。通常バッテリ温度の検出には、バッテリ側の温度センサと制御装置との間をリード線で結線する構造が取られることが多い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところがバッテリ温度を検出するようにした場合、リード線が断線した場合にはバッテリ管理ができなくなるために処理を中断せざるを得ない。特に、走行中に断線が検出された場合には、処理を中断し車両を停止させることとなり、使用者の不便は避けられない。また、自己放電量の計算にバッテリ温度を使用している場合にリード線の断線により処理が中断されると容量計算に誤差が生じる。
【0005】本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたもので、バッテリ温度検出回路が温度検出不能の状態になっても車両を直ちに停止させることなく使用者の便宜を図ることができる電動車両の制御装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、バッテリ温度を検出する温度検出センサがリード線を介して接続される温度検出回路を備え、該温度検出回路による検出温度に基づいて車両状態を制御するようにした電動車両の制御装置において、上記リード線の断線等により上記温度検出が不能になったときには制御結果が所定の安全レベルとなるように制御する制御手段を備えたことを特徴としている。
【0007】請求項2の発明は、請求項1において、バッテリを複数に分割してなるバッテリブロックのそれぞれの温度を検出する複数の温度検出回路を備え、上記制御手段は、外部からの走行指令に基づいて走行制御を行うものであり、何れかの温度検出回路による温度検出が不能になったとき、該温度検出不能の温度検出回路以外の温度検出回路の検出値を採用して走行制御を行うことを特徴としている。
【0008】請求項3の発明は、請求項2において、上記制御手段は、全ての温度検出回路による温度検出が不能になったとき、放電電流量を所定値以下に制限しつつ上記走行制御を行うことを特徴としている。
【0009】請求項4の発明は、請求項1において、バッテリを複数に分割してなるバッテリブロックのそれぞれの温度を検出する複数の温度検出回路を備え、上記制御手段は、バッテリ温度に基づいて自己放電量を計算するものであり、何れかの温度検出回路による温度検出が不能になったとき、該温度検出不能の温度検出回路以外の温度検出回路の検出値を採用して上記自己放電量の計算を行うことを特徴としている。
【0010】請求項5の発明は、請求項4において、上記制御手段は、全ての温度検出回路による温度検出が不能になったとき、自己放電量が所定値以上となる温度条件を採用して上記自己放電量の計算を行うことを特徴としている。
【0011】
【発明の作用効果】請求項1の発明によれば、リード線の断線等により温度検出が不能になったときには、例えば放電量を制限する等、制御結果が所定の安全レベルとなるように制御するようにしたので、バッテリの温度検出が不能の場合でも、バッテリの過剰放電を回避しつつ、例えば走行制御することができ、直ちに走行不能となる等の問題を回避でき、使用者の便宜を図ることができる。
【0012】請求項2の発明によれば、各バッテリブロック毎の温度を検出する複数の温度検出回路を備え、スロットル開度等の外部からの走行指令に基づいて走行制御を行う場合に、何れかの温度検出回路による温度検出が不能になったときには、該温度検出不能回路以外の温度検出回路の検出値を採用して走行制御を行うようにしたので、温度検出不能のブロックが生じた場合でもバッテリ全体の温度により制御する場合に比較してより精度の高い走行制御が可能であり、温度検出不能により直ちに走行不能となる等の問題を回避でき、使用者の便宜を図ることができる。
【0013】請求項3の発明によれば、全ての温度検出回路による温度検出が不能になったときには、放電電流量を所定値以下に制限しつつ上記走行制御を行うようにしたので、全ブロックの温度検出が不能の場合でも直ちに走行不能となる等の問題を回避でき、使用者の便宜を図ることができる。
【0014】請求項4の発明によれば、各バッテリブロック毎の温度を検出する複数の温度検出回路を備え、バッテリ温度に基づいて自己放電量を計算する場合に、何れかの温度検出回路による温度検出が不能になったときには、該温度検出不能回路以外の温度検出回路の検出値を採用して上記自己放電量の計算を行うようにしたので、温度検出不能ブロックが発生しても、バッテリ全体の温度に基づいて計算する場合に比較して高い精度で自己放電量を計算でき、バッテリ残容量表示精度を高めることができる。
【0015】請求項5の発明によれば、全ての温度検出回路による温度検出が不能になったとき場合には、自己放電量が所定値以上となる温度条件を採用して上記自己放電量の計算を行うようにしたので、温度検出不能の場合でも自己放電量を計算でき、バッテリ残容量の表示精度を高めることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。図1ないし図6は本発明の一実施形態による電動二輪車の制御装置を説明するための図であり、図1,図2はスクータ型電動二輪車の左,右側面図、図3は制御装置のブロック構成図、図4〜図6は動作を説明するためのフローチャート図である。
【0017】図において、1はスクータ型電動二輪車であり、これの車体フレーム2は、ヘッドパイプ3に車体後方に斜め下方に延びる1本のメインフレーム4を接続し、該メインフレーム4の下端に左, 右一対のサイドフレーム5,5の前端を接続し、該各サイドフレーム5を後方に延長した概略構造のものである。
【0018】上記左, 右のサイドフレーム5,5は、メインフレーム4から車幅方向外方に拡開しつつ下方に延びた後、車体後方に屈曲して略水平に直線状に延びる水平部5aと、該水平部5aの後端から上方に屈曲した後、後方斜め上方に延びる傾斜部5bとから構成されている。そして上記左右のサイドフレーム5,5の前端付近と上記傾斜部5bの前端付近とはブラケット6a,6bを介して補強パイプ6により連結されており、側面から見たとき該補強パイプ6と上記水平部5bとで囲まれた空間内に後述するバッテリユニット15が搭載されており、また上記後側のブラケット6bの上端部によりシート16が前ヒンジを介して上下方向に回動可能に支持されている。
【0019】上記ヘッドパイプ3には操向軸7が回転自在に枢支されている。該操向軸7の下端にはフロントフォーク8が、上端には操向ハンドル9がそれぞれ固定されており、該フロントフォーク8の下端には前輪10が軸支されている。
【0020】上記操向ハンドル9はハンドルカバー20で囲まれている。また上記ヘッドパイプ3の前方にはフロントカバー21が、後方にはレッグシールド22がそれぞれ装着され、両者でヘッドパイプ3を囲んでいる。上記レッグシールド22の下端部に続いて後方に延びるフートボード23が上記サイドフレーム5,5の水平部5aに搭載された電池ユニット15の上方を覆うように配設されている。また該フートボード23の左, 右側縁に続いて上記バッテリユニット15及び水平部5a,補強パイプ6の側方及び下方を覆うようにアンダカバー24が配設されている。さらにまた上記傾斜部5bの側方は上記シート16の下方を覆うサイドカバー25によって覆われている。なおシート16下方のサイドカバー25内には該シート16により開閉される収納ボックスが配設されている。
【0021】上記車体フレーム2の左,右の傾斜部5b,5bにより電動式駆動装置14が懸架支持されている。この電動式駆動装置14は、上記バッテリユニット15と、該ユニット15を電源として後輪17を回転駆動する動力ユニット13と、上記操向ハンドル9の右端部に配設されたスロットルグリップの回動操作(スロットル開度)及び車速に基づいて上記動力ユニット13への給電量を制御するコントロールユニット18と、該コントロールユニット18からの制御信号に応じて駆動モータ50の回転を制御するパワーモジュール27、及び上記バッテリユニット15を充電する充電器26とを備えている。
【0022】上記コントロールユニット18はサイドカバー25内の後端部に起立させて搭載されている。該コントロールユニット18の後側にはキャリア28を支持する左,右一対の脚部28aが立設されており、該キャリア28の前端部はシート16の後端部を支持する門形のステー16aに固定されている。このようにして上記コントロールユニット18はキャリア28,脚部28a,ステー16a及びサイドフレーム5の後端部で囲まれた空間内に位置しており、外力が直接作用することがないようになっている。
【0023】また上記充電器26はシート16の後端部を支持する門形のステー16aの内側に位置するように搭載されている。さらにまた上記パワーモジュール27は後輪17の右側上部を覆うように配置され、その前側上部はサイドカバー25内に位置しており、ガソリンエンジン搭載車の場合の消音器に似た外観を呈している。
【0024】上記バッテリユニット15は、充電可能な多数のNi−Cd電池セル15eを直列接続してなる第1〜第4バッテリブロック15a〜15dを直列接続してなり、電池ケース32内に配置されている。この電池ケース32は、左, 右のサイドフレーム5,5の水平部5a,5a間に架け渡して固定された4本のステー33上に搭載されている。
【0025】上記動力ユニット13は、左, 右の傾斜部5bの下面に固定された左,右の懸架ブラケット11,11間に挿通固定されたピボット軸12により上下揺動自在に枢支されている。またこの動力ユニット13の後端と左側のサイドフレーム5の傾斜部5bの後端との間には1本の緩衝器19が介設されている。
【0026】上述のように上記バッテリユニット15は、多数の電池セル15eを直列接続してなり、該電池セル15eは4組の第1〜第4バッテリブロック15a〜15dに分割されており、該第1〜第4バッテリブロック15a〜15dのそれぞれにバッテリ温度検出センサ106a,バッテリ電圧検出センサ106bが装着されている。
【0027】そして上記コントロールユニット18は、上記第1〜第4バッテリブロック15a〜15d毎のバッテリ温度,電圧がインターフェイス102a,102bを介して入力され、各バッテリブロック毎のバッテリ温度,電圧を検出する温度検出部103a,電圧検出部103bと、上記パワーモジュール27を介して駆動モータ50に供給されるモータ電流が電流センサ104aにより検出されてインターフェイス102cを介して入力される放電電流検出部105aと、充電器26からの充電電流が電流センサ104bにより検出されてインターフェイス102dを介して入力される充電電流検出部105bとを備えている。
【0028】また上記コントロールユニット18は、上記バッテリ温度検出部103aからのバッテリ温度が所定の範囲内にない場合を温度異常として検出する温度異常検出部107を有し、該検出部107の温度異常検出出力はインターフェイス102eを介して警告灯108に出力されて点灯表示される。
【0029】さらにまた上記コントロールユニット18は、駆動モータ50への電流の供給制限又は供給終了を判断する放電制限/放電終了判定部109を有し、該判定部109は、上記温度検出部103aからのバッテリ温度,電圧検出部103bからのバッテリ電圧、上記温度異常検出部107からの異常検出信号、及び上記放電電流検出部105aからの放電電流が入力され、これらの入力値から駆動モータ50への電流の供給制限又は供給終了の指令信号をインターフェイス102fを介して上記パワーモジュール(モータ駆動回路)27に出力する。該パワーモジュール27は上記供給制限等を指示する指令信号及びスロットルグリップ9aからの駆動指令に基づいて駆動モータ50へのモータ電流を制御する。例えば、図6に示すように、バッテリ温度が0〜−10℃、−10〜−20℃になると電流供給量を50A,25A以下に制限し、また70〜75℃、75〜80℃になると電流供給量を50A,25A以下に制限する。
【0030】また上記コントロールユニット18は、コンセントを電源に接続して充電を行っている場合に、上記バッテリブロック毎に検出されたバッテリ温度,バッテリ電圧からバッテリの充電状態を判定する充電状態判定部110と、該判定部110からの充電状態信号に基づいて充電電流値を求める充電電流指令値計算部111とを有し、該計算部111からの充電電流指令値はインターフェイス102gを介して充電器26に出力され、該充電器26からの充電電流値が制御される。
【0031】また上記コントロールユニット18は、上記充電電流検出部105bからの充電電流,及び放電電流検出部105aからの放電電流が入力され、これらの電流からバッテリの充電容量又は残存容量を計算する電池容量計算部112を有し、該計算部112からの電池容量がインターフェイス102hを介して外部表示部113に出力されて容量表示が行われる。
【0032】ここで、上記放電制限/放電終了判定部109は、上記バッテリ温度の検出に当たって温度検出が不能になったとき、具体的には例えばリード線が断線した場合には、制御結果が所定の安全レベルとなるように走行制御を行う。例えば、第1〜第4バッテリブロック15a〜15dのそれぞれの温度を検出する第1〜第4温度検出回路の何れかが断線した場合には、上記判定部109は、上記断線の生じた温度検出回路以外の温度検出回路の検出値を採用して放電制限あるいは放電終了の判定を行う。そして全ての温度検出回路が断線した場合には、放電電流量を所定値以下、例えば図6における最も小さい値である20A以下に制限しつつ上記走行制御が行われる。
【0033】上記断線の検出動作及び全てのバッテリブロック検出回路が断線した場合の走行制御を図4,5のフローチャート及び図6の放電電流制限値マップに基づいて説明する。
【0034】図4において、まず全ブロック断線か否かが、例えば各検出回路の検出値が通常取り得ない値であるか否かによって判断され(ステップS1)、全ブロック断線の場合には全ブロック断線フラグがセットされ(ステップS2)、後述する図5の全ブロック断線時の走行制御が行われる。
【0035】全ブロック断線でない場合で、第1ブロックが断線しておらず、かつ第2ブロックが断線している場合には第1ブロックのバッテリ温度が第2ブロックのバッテリ温度として採用される(ステップS3〜S5)。また第1ブロック,第2ブロックの何れも断線しておらず、かつ第3ブロックが断線している場合には隣接する第2ブロックのバッテリ温度が第3ブロックのバッテリ温度として採用される(ステップS3,S4,S6,S7)。さらにまた第1〜第3ブロックの何れも断線しておらず、かつ第4ブロックが断線している場合には、隣接する第3ブロックのバッテリ温度が第4ブロックのバッテリ温度として採用される(S3,S4,S6,S8,S9)。
【0036】また第1ブロックが断線しており、かつ第2ブロックが断線していない場合には隣接する第2ブロックのバッテリ温度が第1ブロックのバッテリ温度として採用される(ステップS3,10,11)。また第1,第2ブロックの何れも断線しており、かつ第3ブロックが断線していない場合には、第3ブロックのバッテリ温度が第2ブロック,第1ブロックのバッテリ温度として採用される(ステップS3,S10,S12〜S14)。さらにまた第1〜第3ブロックの何れも断線しており、かつ第4ブロックが断線していない場合は(ステップS3,S10,S12,S15)、該第4ブロックのバッテリ温度が第3,第2,第1ブロックのバッテリ温度として採用される(S16〜18)。
【0037】そして全ブロック断線の場合には、図5に示すように、モータ電流を例えば図6における最小電流値である25A以下に制御しつつ上記走行制御が行われる(ステップS21〜23)。なお、全ブロック断線ではない場合には、上述のように断線しているブロックのバッテリ温度として隣接する断線していないブロックのバッテリ温度が採用され、これらのバッテリ温度に基づいて求められた最小許容電流との範囲内で走行制御が行われる。
【0038】ここで本実施形態の電動二輪車1では、バッテリ残存容量をより高精度で表示するために、車両を使用していない状態においても継続してバッテリの自己放電量を計算するようにしている。この自己放電量の計算に当たっては、バッテリ温度を検出し、検出されたバッテリ温度に基づいて、図8に示す自己放電量特性線が選択され、該特性線に基づいて自己放電量が計算される。なお、一般的にバッテリの自己放電量はバッテリ温度が高いほど大きい。
【0039】この場合、上記第1〜第4バッテリブロック15a〜15dの各ブロック毎の自己放電量が該各ブロック毎のバッテリ温度に基づいて計算される。そして全ブロック断線の場合には、図7に示すように、全ブロックのバッテリ温度を、図8において所定値以上の自己放電量となる例えば60℃とみなし、該60℃における自己放電量特性線に基づいて自己放電が計算される(ステップS31〜33)。なお、全ブロック断線ではない場合には、上述のように断線しているブロックのバッテリ温度として隣接する断線していないブロックのバッテリ温度が採用され、これらの各ブロック毎のバッテリ温度に基づいて各ブロック毎の自己放電量が求められ、合算される。
【0040】このように本実施形態によれば、リード線の断線等により温度検出が不能になったときには、例えば放電量を制限しつつ走行を制御する,あるいは自己放電量が所定値以上となる温度条件を採用して自己放電量を計算する等、制御結果が安全レベル側になるように制御するようにしたので、バッテリの温度検出が不能の場合でも、バッテリの過剰放電を回避しつつ走行制御を継続でき、直ちに走行不能となる等の問題を回避でき、またバッテリ残容量表示精度を高めることができ、使用者の便宜を図ることができる。
【0041】また、各バッテリブロック毎の温度を検出するようにした場合に、何れかの温度検出回路による温度検出が不能になったときには、該温度検出不能回路以外の温度検出回路の検出値を採用して走行制御を行うようにしたので、検出不能回路が生じた場合でも、バッテリ全体の温度により制御する場合に比較してより精度の高い走行制御が可能となる。
【0042】さらにまた本実施形態によれば、全てのバッテリブロックの温度検出が不能になったときには、放電電流量を所定値以下に制限しつつ上記走行制御を行うようにしたので、全ブロックの温度検出が不能の場合でも直ちに走行不能となることはなく、またバッテリの過剰放電を防止できる。
【0043】また、何れかの温度検出回路による温度検出が不能になったときには、該温度検出不能回路以外の温度検出回路の検出値を採用して上記自己放電量の計算を行うようにしたので、温度検出不能ブロックが発生しても、バッテリ全体の温度に基づいて計算する場合に比較して高い精度で自己放電量を計算でき、バッテリ残容量表示精度を高めることができる。
【0044】さらにまた、全ての温度検出回路による温度検出が不能になった場合には、自己放電量が最大値となる温度条件(60℃)時の自己放電量マップに基づいて上記自己放電量の計算を行うようにしたので、温度検出不能の場合でも自己放電量を計算でき、温度検出不能時には自己放電量の計算をストップする場合に比較してバッテリ残容量の表示精度を高めることができる。
【出願人】 【識別番号】000010076
【氏名又は名称】ヤマハ発動機株式会社
【出願日】 平成11年6月15日(1999.6.15)
【代理人】 【識別番号】100087619
【弁理士】
【氏名又は名称】下市 努
【公開番号】 特開2001−8311(P2001−8311A)
【公開日】 平成13年1月12日(2001.1.12)
【出願番号】 特願平11−168625