| 【発明の名称】 |
電気自動車用制御装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】吉原 重之
【氏名】八幡 光一
【氏名】片山 博
【氏名】片田 寛
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| 【要約】 |
【課題】角度センサの取り付け位置の調整作業が不要な電気自動車用制御装置を提供することにある。
【解決手段】モータ制御装置40は、インバータ30を制御して、モータ10を制御する。記憶回路42には、レゾルバ50によって検出されたモータの角度に基づいて求められた角度補正値が記憶されており、角度補正回路44は、記憶回路42に記憶された角度補正値を用いて、レゾルバ50によって検出されたモータの角度を補正する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】同期モータと、このモータの角度を検出する角度センサと、上記同期モータに電流を通電するインバータと、このインバータを制御するモータ制御手段とを有する電気自動車用制御装置において、上記角度センサによって検出されたモータの角度に基づいて求められた角度補正値を記憶する記憶手段と、この記憶手段に記憶された角度補正値を用いて、上記角度センサによって検出されたモータの角度を補正する角度補正手段とを備えたことを特徴とする電気自動車用制御装置。 【請求項2】請求項1記載の電気自動車用制御装置において、上記制御手段は、モータの角度位置の調整の指令に基づき、上記インバータを用いて、上記モータに直流通電し、上記記憶手段には、このモータへの直流通電時に上記角度センサによって検出されたモータの角度に基づいて求められた角度補正値を記憶するようにしたことを特徴とする電気自動車用制御装置。 【請求項3】請求項2記載の電気自動車用制御装置において、上記制御手段は、上記同期モータの3相の内の2相にのみ直流通電することを特徴とする電気自動車用制御装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、電気自動車用制御装置に係り、特に、電気自動車用モータ駆動用制御回路に用いるに好適な電気自動車用制御装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来の電気自動車の走行用モータの制御装置においては、位相角制御が用いられており、モータの回転数を制御するには、走行用モータに供給する電流のベクトルを走行用モータの回転に応じて正確に回転させる必要がある。そのため、電気自動車においては、電気自動車の走行用モータのロータ位置(角度)を正確に検出する必要がある。回転体の位置を正確に検出するには、回転体の位置(角度)を検出する手段としてレゾルバが用いられる。 【0003】しかしながら、角度検出装置としてレゾルバ利用の装置を用いたとしても、レゾルバの出力から回転体の角度を求める角度センサが正確に取付けられていないと、正確なモータ制御が困難である。そこで、例えば、特開平2−311141号公報に記載されているように、磁極位置検出器なる角度センサの取付装置の構造を改良するものが知られている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平2−311141号公報に記載されている方法でも、磁極位置調整が必要なため、調整作業が煩雑になるという問題があった。 【0005】本発明の目的は、角度センサの取り付け位置の調整作業が不要な電気自動車用制御装置を提供することにある。 【0006】 【課題を解決するための手段】(1)上記目的を達成するために、本発明は、同期モータと、このモータの角度を検出する角度センサと、上記同期モータに電流を通電するインバータと、このインバータを制御するモータ制御手段とを有する電気自動車用制御装置において、上記角度センサによって検出されたモータの角度に基づいて求められた角度補正値を記憶する記憶手段と、この記憶手段に記憶された角度補正値を用いて、上記角度センサによって検出されたモータの角度を補正する角度補正手段とを備えるようにしたものである。かかる構成により、記憶回路に記憶された角度補正値を用いて、電気的に角度センサの出力を補正するようにしているため、角度センサの取り付け位置調整を不要とし得るものとなる。 【0007】(2)上記(1)において、好ましくは、上記制御手段は、モータの角度位置の調整の指令に基づき、上記インバータを用いて、上記モータに直流通電し、上記記憶手段には、このモータへの直流通電時に上記角度センサによって検出されたモータの角度に基づいて求められた角度補正値を記憶するようにしたものである。 【0008】(3)上記(2)において、好ましくは、上記制御手段は、上記同期モータの3相の内の2相にのみ直流通電するようにしたものである。かかる構成により、モータは所定の角度に正確に位置付けられるため、角度補正の精度を向上し得るものとなる。 【0009】 【発明の実施の形態】以下、図1〜図3を用いて、本発明の一実施形態による電気自動車用制御装置の構成について説明する。最初に、図1を用いて、本実施形態による電気自動車用制御装置の全体構成について説明する。 【0010】車両走行用のモータ10は、本例においては、例えば、三相交流PMモータ,すなわち、永久磁石によって励磁される三相交流同期モータを使用している。駆動電力源であるバッテリ20の放電出力は、インバータ30により三相交流に変換された上で、モータ10に供給される。インバータ30は、直流を三相交流電流に変換するための6個のスイッチング素子Q1,…,Q6を備えている。 【0011】モータ制御装置(C/U)40は、インバータ30による電力変換動作を制御する。C/U40には、モータ10に付設されている角度センサであるレゾルバ50によって検出されたモータ10の位相角信号が入力する。また、C/U40には、モータ10の出力するトルクの指令値であるトルク指令信号が入力する。トルク指令信号は、車両操縦者によるアクセルペダルの踏み込み量を示すアクセル信号等に基づいて、図示しない自動車走行制御装置によって求められる。 【0012】C/U40の制御回路48は、入力した位相角信号とトルク指令に基づいて、モータ10に対する電流指令を生成して、インバータ30に出力する。制御回路48は、生成した電流指令及びインバータ30からフィードバックされるモータ10の電流の検出値に基づき、インバータ30を構成するスイッチング素子Q1〜Q6をスイッチングするためのスイッチング信号,例えば、PWM(パルス幅変調)信号を生成し、インバータ30に供給する。 【0013】C/U40は、角度センサ回路42と、記憶回路44と、角度補正回路46と、制御回路48とを備えている。ここで、図2を用いて、本実施形態による電気自動車用制御装置に用いる角度センサ回路42とレゾルバ50の構成について説明する。図2は、本発明の一実施形態による電気自動車用制御装置に用いる角度センサ回路とレゾルバの構成の説明図である。 【0014】レゾルバ50は、モータ52の出力軸と同期して回転する回転部52と、励磁コイル54と、検出コイル56,58とを備えている。角度センサ回路42は、例えば、R/D(レゾルバ/デジタル)変換器であり、レゾルバ50の励磁コイル54に励磁電流を供給する。回転部52がモータ10の回転に伴って回転すると、その回転数に応じたsin信号が検出コイル56によって検出され、cos信号が検出コイル58によって検出される。角度センサ回路42は、検出されたsin信号及びcos信号に基づいて、角度出力値θを出力する。 【0015】ここで、レゾルバ50の回転部52は、モータ10の出力軸に取り付けられるが、回転部52が正確に取付けられていないと、正確なモータ10の磁極位置を検出できないため、従来は、レゾルバ50の調整作業が必要であった。レゾルバ50の取り付け位置の誤差は、ほぼ±10度程度存在する。それに対して、本実施形態では、記憶回路44と角度補正回路46を設けることにより、調整作業を不要にしているものである。 【0016】C/U40の制御回路48には、レゾルバ50の調整を行なうための調整スイッチからの信号が入力する。制御回路48は、調整スイッチからの調整信号が入力すると、インバータ30の中の所定のスイッチング素子Q1〜Q6に通電して、モータ10に直流通電する。 【0017】ここで、図3を用いて、本実施形態による電気自動車用制御装置におけるモータ10の直通通電の原理について説明する。図3は、モータに通電する3相電流とモータの角度との関係の説明図である。横軸はモータ角度(位相角)を表し、縦軸は電流を表している。 【0018】モータ10に通電される3相電流U,V,Wは、互いに、位相が120度ずれた交流信号である。例えば、U相電流が0で、V相に+Iの電流が流れ、W相に−Iの電流を流れたとき、モータ角度(位相角)は、0度である。そして、U相,V相,W相の各電流が図示するような交流電流として変化することにより、モータ角度も連続的に変化する。換言すると、U相電流が0で、V相に+Iの直流電流を流し、W相に−Iの直流電流を流すと、そのときのモータ角度(位相角)は、0度となる。 【0019】そこで、図1に示した構成において、調整スイッチがオンになると、制御回路48は、インバータ回路30のスイッチング素子Q4とスイッチング素子Q5のみをPWM駆動して電流制御を行なう直流通電を行なうと、U相は通電されず、V相とW相にのみ通電され、しかも、V相とW相は直列に接続されるため、それぞれを流れる電流Iは、絶対値が等しく、正負が反対の電流とすることができ、モータは電気角度0度に正確に位置する。ここで、レゾルバ50を位置調整すること無く取付けた場合は、レゾルバ50の出力値は0度を出力しないことになる。そこで、制御回路48は、調整スイッチがオンとなったときの角度センサ回路42が出力する角度信号θを取り込み、そのときの本来の角度(この例では、0度)との差(θ−0)を、角度補正値θ0として、記憶回路44に出力して、記憶する。そして、調整スイッチがオフになると、制御回路48は、モータ10の直流通電を停止する。 【0020】その後、アクセルを踏むなどして、インバータ30を動作させる場合は、制御回路48は、通常の交流電流をモータ10に通電する。このとき、角度センサ回路42が出力する角度値θは、角度補正回路46に入力する。角度補正回路46は、記憶回路44に記憶されている角度補正値θ0と、角度センサ回路42が出力する角度値θとに基づいて、θ1=θ―θ0の演算をおこない、補正された角度値θ1を、制御回路48に出力する。制御回路48は、この補正された角度値θ1に基づいて、モータ制御を行なうことにより、レゾルバ50の位置調整を行うことなく、正確なモータ駆動が実現できる。 【0021】なお、上述の説明では、U相電流が0で、V相に+Iの直流電流を流し、W相に−Iの直流電流を流すことにより、モータ角度(位相角)を0度としているが、他の角度でも補正を行うことができる。例えば、図3に示す例において、モータ角度60度,120度,180度,240度,300度を得ることができる。モータ角度を60度とするためには、U相電流が+Iの直流電流で、V相に−Iの直流電流で、W相電流を0にすればよいものである。そのためには、制御回路48は、インバータ回路30のスイッチング素子Q1とスイッチング素子Q4のみをPWM駆動して電流制御を行なう直流通電を行なうと、モータは電気角度60度に位置する。 【0022】同様にして、モータ角度を120度とするためには、制御回路48は、インバータ回路30のスイッチング素子Q1とスイッチング素子Q6のみをPWM駆動して電流制御を行なう直流通電を行なうと、モータは電気角度120度に位置する。また、モータ角度を180度とするためには、制御回路48は、インバータ回路30のスイッチング素子Q3とスイッチング素子Q6のみをPWM駆動して電流制御を行なう直流通電を行なうと、モータは電気角度180度に位置する。モータ角度を240度とするためには、制御回路48は、インバータ回路30のスイッチング素子Q2とスイッチング素子Q3のみをPWM駆動して電流制御を行なう直流通電を行なうと、モータは電気角度240度に位置する。モータ角度を300度とするためには、制御回路48は、インバータ回路30のスイッチング素子Q2とスイッチング素子Q5のみをPWM駆動して電流制御を行なう直流通電を行なうと、モータは電気角度300度に位置する。また、モータ角度が0度のとき、制御回路48は、θ1=θ−0の演算を行うものとしたが、このときは、θ1=θであるため、調整スイッチがオンになったとき、角度センサ回路42の出力θを、角度補正値θ1として、そのまま記憶回路44に記憶するようにしてもよいものである。 【0023】なお、本実施形態による電気自動車用制御装置としては、モータのみを制御する場合だけでなく、モータとエンジンの併用するハイブリッド自動車におけるモータの制御にも用いることができるものである。 【0024】以上の説明したように、位置調整時には、モータを直流通電し、そのときの角度センサ回路の出力される角度信号に基づいて求められた角度補正値を記憶し、通常のモータ制御時には、角度センサ回路の出力を角度補正値に基づいて補正することにより、機械的な位置調整作業を行うことなく、電気的に位置調整を行える。また、3相の内の2相にのみ直流通電することにより、モータは所定の角度に正確に位置付けられるため、角度補正の精度を向上し得るものとなる。さらに、モータ制御装置に簡単な記憶回路を追加するだけで構成できるため、部品点数が少なく信頼性が高くできる。また、角度センサの調整のために、従来必要とされたモータ駆動装置が不要になる。 【0025】 【発明の効果】本発明によれば、電気自動車用制御装置において、角度センサの取り付け位置の調整作業を不要とすることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005108 【氏名又は名称】株式会社日立製作所 【識別番号】000232999 【氏名又は名称】株式会社日立カーエンジニアリング
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| 【出願日】 |
平成11年6月16日(1999.6.16) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100077816 【弁理士】 【氏名又は名称】春日 讓
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| 【公開番号】 |
特開2001−8307(P2001−8307A) |
| 【公開日】 |
平成13年1月12日(2001.1.12) |
| 【出願番号】 |
特願平11−169953 |
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