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【発明の名称】 コネクティングロッド付スタビライザー及びその製造方法
【発明者】 【氏名】高橋 正樹

【氏名】加賀 実康

【氏名】花村 輝久

【要約】 【課題】安価で容易に組付けられるコネクティングロッド付スタビライザーを提供する。

【解決手段】両端部に凹所のない平潰し面2を有するスタビライザー1と、平潰し面2に加硫接着剤で接着されたブッシュ4と、基端7が平潰し面2及びブッシュ4を貫通してブッシュ4を締付挟持するコネクティングロッド6とから成り、スタビライザー両端部の平潰し面に凹所を設ける必要がなく、ブッシュ4が平潰し面2に加硫接着剤で接着されているため、コネクティングロッド6の組付け作業が楽になる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 両端部に凹所のない平潰し面を有するスタビライザーと、前記平潰し面に加硫接着剤で接着されたブッシュと、基端が前記平潰し面及びブッシュを貫通してブッシュを締付挟持するコネクティングロッドと、から成ることを特徴とするコネクティングロッド付スタビライザー。
【請求項2】 スタビライザーの両端部に凹所のない平潰し面を形成して該平潰し面に加硫接着剤を塗布したブッシュを貼付し、コネクティングロッドの基端を前記平潰し面及びブッシュに貫通し、前記コネクティングロッドの基端に螺合したナットで前記ブッシュを締め付けた後、前記スタビライザー及びコネクティングロッドに塗装を施して加熱し、塗装の乾燥と加硫接着剤の接着固定とを同時に行うことを特徴とするコネクティングロッド付スタビライザーの製造方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車等に車輪の緩衝装置として使用されるスタビライザーの両端にコネクティングロッドを固定した、コネクティングロッド付スタビライザー及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のコネクティングロッド付スタビライザーは、コ字型をしたスタビライザーの両端部を両側から平潰しして孔を貫通させ、平潰しした両面に孔を中心とする円形の凹部を設けてブッシュ用の座面を成形し、その座面にそれぞれゴム製のブッシュを嵌合して配設し、ブッシュ及び平潰し面の孔にコネクティングロッドの基端を貫通させ、コネクティングロッドの基端にナットを螺合してブッシュを締付挟持することによりコネクティングロッドの基端をスタビライザーの両端部に固着した後、コネクティングロッドの先端を車両の車体床下に締結して、スタビライザーを車両に装着する組付け方法が採られており、組付け工程では、スタビライザー、ブッシュ、コネクティングロッド、ナット等の部品を個々に順次組み付けていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが従来のコネクティングロッド付スタビライザーでは、スタビライザー両端部の平潰しした両面に設ける凹部の成形用金型の磨耗が激しいので、凹部の形状が正しく成形されるようにするため、凹部の成形用金型を常に修正しなければならず、その為に多額の製造費用を必要としていた。
【0004】また従来の組付け方法では、先ずコネクティングロッドの基端をスタビライザーの両端部にナットで固着する組付け工程を行った後、コネクティングロッドの先端を車両の車体床下に締結する工程を行うという2段階の装着工程を必要としていた。
【0005】本発明は、このような従来の費用と工程を軽減し、安価で容易に組付けられるコネクティングロッド付スタビライザー及びその製造方法を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、両端部に凹所のない平潰し面を有するスタビライザーと、前記平潰し面に加硫接着剤で接着されたブッシュと、基端が前記平潰し面及びブッシュを貫通してブッシュを締付挟持するコネクティングロッドと、から成ることを特徴とするコネクティングロッド付スタビライザーに係るもので、スタビライザー両端部の平潰し面に凹所を設ける必要がなく、ブッシュが平潰し面に加硫接着剤で接着されているため、コネクティングロッドの組付け作業が楽になる。請求項2の発明は、スタビライザーの両端部に凹所のない平潰し面を形成して該平潰し面に加硫接着剤を塗布したブッシュを貼付し、コネクティングロッドの基端を前記平潰し面及びブッシュに貫通し、前記コネクティングロッドの基端に螺合したナットで前記ブッシュを締め付けた後、前記スタビライザー及びコネクティングロッドに塗装を施して加熱し、塗装の乾燥と加硫接着剤の接着固定とを同時に行うことを特徴とするコネクティングロッド付スタビライザーの製造方法に係るもので、ブッシュの加硫接着の加熱工程は、塗装の乾燥加熱工程を利用して行うことができるようになる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図に基づいて説明する。
【0008】図2は、本発明に係るコネクティングロッド付スタビライザーの実施形態の一例を示す斜視図であって、コ字型をしたスタビライザー1の両端部には、両面に平行するように平らな平潰し面2が形成されている。
【0009】図1は、スタビライザー1の端部の拡大断面図であって、平潰し面2のほぼ中央には、平潰し面2に直交する方向に貫通させた孔3が穿設されているが、従来のような孔3を中心とする円形の凹部は設けずに、平潰し面2全面は平らになっている。
【0010】スタビライザー1両端部の両面に形成されている平潰し面2には、加硫接着剤を塗布したゴム製のブッシュ4を、その中心が孔3の中心に合うように貼付し、さらにブッシュ4の外側に、やはり加硫接着剤を塗布した座板5を貼付する。
【0011】次に、コネクティングロッド6の基端7を、コ字型をしているスタビライザー1の外側から、座板5、ブッシュ4、平潰し面2の孔3、ブッシュ4、座板5に貫通させる。このコネクティングロッド6の基端7には、予めナット部8が一体的に形成されると共に雄ねじ9が刻設されており、さらにコネクティングロッド6の他端側の先端にも雄ねじ10が刻設されている。
【0012】座板5、ブッシュ4、平潰し面2の孔3、ブッシュ4、座板5に貫通させたコネクティングロッド6の基端7に刻設されている雄ねじ9には、ナット11を螺合して締め付け、ナット部8とナット11によってブッシュ4,4を両側から締め付ける。そしてスタビライザー1及びコネクティングロッド6全体に塗装を施し、加熱乾燥炉に入れて加熱すると、塗装の乾燥加熱工程において、ブッシュ4並びに座板5に塗布されている加硫接着剤も同時に加熱されて加硫され、ブッシュ4はスタビライザー1の平潰し面2に、座板5はブッシュ4に、それぞれ強固に接着する。
【0013】これによりコネクティングロッド6は、スタビライザー1の両端部に一体的に結合された状態になるため、スタビライザー1を車両に装着する工程は、コネクティングロッド6先端の雄ねじ10を、床下の所定位置にねじ締結するだけの1段階の工程のみですむことになり、コネクティングロッド6を車両の車体床下に容易に装着することが可能になる。
【0014】
【発明の効果】請求項1の発明は、スタビライザーの平潰し面に凹所を設ける必要がないため、凹部の成形用金型の磨耗による補修費が不要になって製作費が低減され、ブッシュが平潰し面に加硫接着剤で接着されるため、ブッシュのスタビライザー平潰し面に対する接着が強固になり、ブッシュの摺動磨耗がなくなって耐久性が増加し、またコネクティングロッドの装着作業が楽になる効果がある。
【0015】請求項2の発明は、塗装の乾燥加熱工程を利用して、ブッシュのスタビライザー平潰し面に対する加硫接着を同時に行うため製作費が低減され、スタビライザーにコネクティングロッドが一体的に結合された状態になっているため、車両へのスタビライザーの装着作業が楽になる効果がある。
【出願人】 【識別番号】000176833
【氏名又は名称】三菱製鋼株式会社
【出願日】 平成11年7月28日(1999.7.28)
【代理人】 【識別番号】100078994
【弁理士】
【氏名又は名称】小松 秀岳 (外2名)
【公開番号】 特開2001−39141(P2001−39141A)
【公開日】 平成13年2月13日(2001.2.13)
【出願番号】 特願平11−213910