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【発明の名称】 自動車のセミアクティブ・サスペンションを制御する方法と装置
【発明者】 【氏名】ジャングイド リッツォート

【氏名】リカルド カポネート

【氏名】オルガ ディアマンテ

【要約】 【課題】ユーザ(車両製造業者)の必要や要求に容易に適合でき、特定の運転条件に迅速に応答できる、セミアクティブ・サスペンション用の改良した制御システムを提供すること。

【解決手段】車両は、車体(2)とホイール(4)の間に配置され、制御装置(18)によって制御されるアクチュエータ(14)により制御される方法で変化できる減衰係数を有する、少なくとも1つのセミアクティブ・サスペンション(5)を備える。制御装置は、車体の加速度信号を生成する加速度測定センサ(15)と、サスペンション位置信号を生成する電位差計(16)と、車体の速度と減衰速度の演算のための信号調節ユニット(21)と、車体の速度と減衰速度に基づいてアクチュエータの後続位置を演算するファジィ制御ユニット(23)と、アクチュエータ用の制御信号(S1)を生成する駆動ユニット(21)を備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 自動車のセミアクティブ・サスペンションを制御する方法であって、1つのホイール(4)と車体(2)の間に配置されかつアクチュエータ(14)により制御される方法で変化できる減衰係数を有する、少なくとも1つのセミアクティブ・サスペンション(5)に作用する力に対応する量を検出するステップと、前記量に基づいて前記アクチュエータの実際の後続位置の値を演算するステップと、前記実際の後続位置の値に基づいて前記アクチュエータ(14)を制御するステップとを含み、後続位置の値を演算する前記ステップが、ファジィ論理を使用して前記量を処理するステップを含むことを特徴とする方法。
【請求項2】 前記量が少なくとも車体の速度および減衰速度を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】 前記量がさらに車体の加速度および減衰加速度を含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】 前記量がさらに前記車体の横揺れおよび縦揺れの信号を含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項5】 量を検出する前記ステップが、前記車体の加速度の第2の信号を検出するステップと、前記加速度信号を積分するステップと、前記ホイールと前記車体間の相対位置を検出するステップと、前記相対位置信号を微分するステップとを含むことを特徴とする請求項2から請求項4のいずれかに記載の方法。
【請求項6】 実際の後続位置の値を演算する前記ステップが、後続位置の理論値を決定するステップと、前記アクチュエータの現在位置の値を検出するステップと、前記実際の後続位置の値を得るため後続位置の前記理論値に基づいて前記現在位置の値を変更するステップと、前記実際の後続位置の値を現在位置の値として記憶するステップと、前記実際の後続位置の値に基づいて制御信号を生成するステップとを含むことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の方法。
【請求項7】 変更する前記ステップが、前記現在位置の値を単位量だけ増加または減少することを含むことを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】 前記ファジィ論理が、クリスプ・タイプのメンバシップ関数を出力に使用することを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載の方法。
【請求項9】 前記ホイールの近くの前記車体の加速度を検出するステップと、各ホイールと前記車体間の距離変数を検出するステップと、前記ホイールのそれぞれの車速値および減衰速度値を決定するステップと、前記ホイールの車体の速度および減衰速度の前記値に従って前記アクチュエータのそれぞれの実際の後続位置の値を、ファジィ論理を用いて決定するステップと、それぞれ実際の後続位置の値に基づいて前記アクチュエータを制御するステップとを含むことを特徴とする、各ホイールと前記車体間に配置されかつそれぞれアクチュエータを有する4つのセミアクティブ・サスペンションを具備した車両用の、請求項1から請求項8のいずれかに記載の方法。
【請求項10】 車両の車体(2)と前記車両のホイール(4)の間に配置されるセミアクティブ・サスペンション(5)を制御し、前記セミアクティブ・サスペンションがアクチュエータ(14)により制御される方法で変化できる減衰係数を有する装置であって、前記セミアクティブ・サスペンション(5)に作用する力に対応する量を検出する検出手段(15、16)と、前記量に基づいて前記アクチュエータの実際の後続位置の値を演算する演算手段(21、23、21a、23a)と、前記実際の後続位置の値に基づいて前記アクチュエータ(14)を駆動する駆動手段(21b)とを備え、前記演算手段(21、23、21a、23a)が、ファジィ制御ユニット(23、23a)を具備することを特徴とする装置。
【請求項11】 前記量が少なくとも車体の速度および減衰速度を有することを特徴とする請求項10に記載の装置。
【請求項12】 前記検出手段が、前記車体(2)に配置される加速度測定センサ(15、15a〜15d)と、前記ホイール(4)と前記車体(2)の間に配置される電位差計要素(16、16a〜16d)とを備え、かつ、前記加速度測定センサに接続される積分手段(34a)と、前記電位差計要素に接続される微分手段(34b)とを備えることを特徴とする請求項11に記載の装置。
【請求項13】 前記演算手段(21、23、21a、23a、21b)が、前記量に基づいて後続位置の理論値を演算するための演算手段(43、44)と、前記アクチュエータの現在位置の値を取得するための取得手段(45)と、前記取得手段および前記演算手段に接続されかつ前記駆動手段に接続される出力を有する増加/減少手段(45)と、前記増加/減少手段の前記出力に接続されたメモリ手段(47)とを備えることを特徴とする請求項10から請求項12のいずれかに記載の装置。
【請求項14】 前記ホイールそれぞれについて車体の加速度の信号を取得する第1の取得手段(15a〜15d)と、前記ホイールそれぞれについてサスペンション位置の信号を取得する第2の取得手段(16a〜16d)と、前記ホイールそれぞれについて、前記第1と前記第2の取得手段に接続され、車体の速度および減衰速度の値を演算する演算手段(21a)と、車体の速度および減衰速度の前記値を受信し、車体の速度および前記ホイールの減衰速度の前記値に基づいて、前記アクチュエータそれぞれの実際の後続位置の値を演算するようになされたファジィ演算手段(23a)と、前記ファジィ演算手段に接続され、前記アクチュエータそれぞれの駆動手段(21b)とを備えることを特徴とする、各ホイールと前記車体間に配置される4つのセミアクティブ・サスペンション(5a〜5d)を装備し、かつそれぞれアクチュエータ(14a〜14d)を有する車両用の、請求項10から請求項13のいずれかに記載の装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車のセミアクティブ・サスペンションを制御する方法と装置に関する。
【0002】アクティブ・サスペンション・システムの設計は知られているように、一方では、快適さ(主に加速度の影響を排除することによる)を増すために乗客に加わる力を最小にすること、他方ではホイールの跳躍を防止することによって運転の安全性と自動車の操作性を最大にすることを目的とする。
【0003】
【従来の技術】過去の伝統的なサスペンション・システムでは、これら両方の要求を満たすことはできず、所望の車両特性に従って快適さの面、あるいは安全性の面を優先して、これらの間の妥協点を選択することが必要であった。この問題を克服するため、サスペンションの剛性が各モータによって駆動される流体圧ポンプによって変化できる、アクティブ・サスペンション・システムが開発された。このシステムでは、必要とする動きの種類に従って、これらの減衰係数を変更するためポンプによりサスペンション内に存在する空気またはガスの圧力を調節する。このように、快適さと安全性を同時に改善することができる。
【0004】しかし、アクティブ・サスペンション・システムは、きわめて高価であり、高レベルの消耗を伴う。そこで、サスペンションの剛性の調節をサスペンション緩衝器の内部の液体(オイル)の流れを変更することによって行うセミアクティブ・サスペンション・システムが開発された。
【0005】特に、1つの知られた解法によると、制御システムは、オイルが通過する断面を変更するように、所与の数、例えば9個のプリセット位置を有する弁を徐々に開閉するステッピングモータを制御する。別の知られた解法によると、制御システムはオイルの粘性に作用し、サスペンションの所望の剛性に従って粘性を適切に変更する。
【0006】セミアクティブ・サスペンション・システムはアクティブ・サスペンション・システムを実施するよりも低コストであり、しかもエネルギ消耗が小さい。したがって、現在この方が好適である。
【0007】本セミアクティブ・サスペンション・システムは比例−積分−微分(PID)型のコントローラを使用して弁の開きを制御し、従ってシステムを制御する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ユーザ(車両製造業者)の必要や要求に容易に適合でき、特定の運転条件に迅速に応答できる、セミアクティブ・サスペンション用の改良した制御システムを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明によると、自動車のセミアクティブ・サスペンションを制御する方法と装置が、それぞれ請求項1と請求項10に規定されるように、提供される。
【0010】本発明の理解のため、全く非限定な例を提供する好適な実施形態を、添付図面を参照してつぎに記載する。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は、各ホイールに独立に作用するセミアクティブ(semiactive)サスペンションを装備した車両1の簡略化された等価回路を示す。したがって、1つのホイール用の制御のみを示し、他のホイール用の制御は以下に記載するものと同一である。
【0012】図1において、車両1が、質量Mbを有する車体2と、車体2に取り付けられた車軸3と、車軸3に担持されたホイール4を備える。セミアクティブ・タイプのサスペンション5は車軸3と車体2の間に配置される。ホイール4は等価質量Musをもつホイール・ボディ6、およびホイール・ボディ6とグラウンド10間に配置され、弾性係数K(タイヤの弾性を表す)をもつ第1の弾性要素7によって示される。セミアクティブ・サスペンション4は、弾性係数Kをもつ第2の弾性要素11と、互いに並列に配置される減衰係数Cをもつ減衰要素12によって示される。
【0013】減衰要素12は制御可能なものであり、その内部のオイルの流れを調整する弁(図示せず)を備える。この目的のため、減衰要素12は、モータ14例えばステップモータに接続される制御入力部12aを有し、モータは制御信号S1によって制御される。
【0014】詳細は図示していないが、既知のタイプの加速度測定センサ15が車体2に配置され、出力として加速度信号S2を生成し、電位差計(potentiometer)16がサスペンションに関係し、車体2に対するホイール4の位置を示す出力として位置信号S3を生成する。
【0015】簡略化した図1の場合、各ホイール毎に制御する制御システム18は図2の概略図に示される。詳細には加速度測定センサ15および電位差計16はモータ14をも含む検知・作動ブロック20の内部に示され、信号調節(conditioning)駆動ユニット21の入力部21a、21bに接続される。信号調節・駆動ユニット21は双方向ライン22を経てファジィ制御ユニット23に接続され、出力部21cがモータ14に接続され、信号S1を供給する。
【0016】信号調節・駆動ユニット21は、以下図3を参照してより詳細に記載するように、モータ12の位置の制御に必要な制御量(車両の速度と加速度、減衰の速度と加速度)を得るため、信号S1とS2の前処理を行うという目的をもつ。これらの制御量はついで双方向ライン22に沿ってファジィ制御ユニット23に供給され、ファジィ制御ユニットはモータ14の次の位置の理論値を演算する。そのあとこの位置の理論値は再び双方向ライン22を介して信号調節・駆動ユニット21に供給され、モータ14に供給される制御信号S1を生成する。
【0017】詳細には、図3に示すように、加速度信号S2と位置信号S3がまず例えば50Hzのカットオフ周波数をもつ各ローパス・フィルタ30a、30bで濾波され、つぎにこれらが各シフタ31a、31bでおよそゼロに中心をもつようにシフトされ(実施形態の一例においてこれは2Vシフトされる)、ついで各ゲイン・ステージ32a、32bで増幅され、例えば加速度信号S2は濾波およびシフト後5倍され、一方位置信号S3は10倍される。
【0018】その後、信号S2は演算ユニット34に送信され、演算ユニットは記載の簡単にするため積分セクション34aと微分セクション34bの2つのセクションに分割して示されている。加速度信号S2は積分セクション34aで積分されて車速信号Bvを得る。位置信号S3は代わりに微分セクション34bで微分されて減衰速度信号Dvを得る。加えて減衰速度信号Dvは再び微分セクション34bで微分されて減衰加速度信号Daを得る。
【0019】ついで車速信号Bv、減衰速度信号Dv、減衰加速度信号Da、並びに車両加速度信号Ba(ゲイン・ステージ32aからの出力信号)はファジィ制御ユニット23に供給され、以下に図4〜6を参照して記載するように、ファジィ・ルールの入力変数を表す。
【0020】ファジィ制御ユニット23の出力は出力変数Oで表され、その値は0と8の間の範囲にあり、位置の値または関連する制御電圧の値として表現される、モータ14の後続位置の理論値を構成することができる。理論的な後続位置の値は、モータ14用の駆動信号S1を発生する機能をもつ制御・駆動ユニット38(図2の概略図において、信号調節・駆動ユニット21によって実施される)に供給される。
【0021】ファジィ制御ユニット23と制御・駆動ユニット38によって行われる後続位置の演算動作が、図4に要約される。詳細には、各制御サイクルのブロック40の開始で、おそらく初期化ステップのブロック41の後、ファジィ制御ユニット23は入力変数(信号Bv、Ba、Dv、Daの値、ブロック42)を取得する。記憶されたルール(その一例が図6に示される)、および入力変数(図5aに示す一例において、全ての入力変数が同じである)のメンバシップ関数に基づいて、各ルールの活性化(activation)の程度がブロック43で演算される。ついで、ルールの活性化およびルール自体によって指定された出力変数outのメンバシップ関数の程度に従って、後続位置の理論値Oがブロック44で演算される。ついで、モータ14(以前に記憶された)の現在位置の値がブロック45で取得される。現実の後続位置の値は(モータの現在位置の単位の増加または減少のみが可能となるように)モータの現在位置の値と後続位置の理論値に基づいてブロック46で演算される。最後に、現実の後続位置の値は制御・駆動ユニット38の内部の特定の位置または特定の外部メモリに記憶され、ブロック47で出力信号S1を生成するように使用される。サイクルの終わりで、サイクルが再び初めのブロック40から開始する。
【0022】特に、よく考慮された実施形態において、入力変数Bv、Ba、Dv、Daは、図5a中にnb、ns、zo、ps、pbで示される5つのメンバシップ関数を有し、入力変数はデジタル形式であり、0と255の間に含まれ、出力変数out(その値は図6中に使用され示されるルールに従って、図5bに示すようにモータ14の9つの可能な位置に相当する、0と8の間の範囲にあり得る)は、各ルール(クリスプ値C)によって直接与えられる単一値に変わるクリスプ(crisp)タイプのメンバシップ関数を有する。
【0023】したがって、図4のブロック43は、ルール自体に示されたメンバシップ関数および変数値に従って、各ルールについて各入力変数用の信頼水準を演算すること、このように得られた最小の4つの信頼値を、ルールj用の活性化レベルμとして規定することにある。
【0024】続いて、出力値O(後続位置の理論値)はつぎのように計算される。すなわち、【数1】

【0025】ここで、nはルール数、Cとμは上記の意味をもつ。
【0026】図7は、車両の各ホイールのセミアクティブ・サスペンションの制御に関し、車両の全体的な姿勢を考慮するため、他の3つのホイールに関連するセンサによって供給される信号も使用される場合における、制御システムの構成を示す。具体的には図7の制御システム18aは、4つの検知・作動のブロック、すなわち左側前ホイールのための20a、右側前ホイールのための20b、左側後ホイールのための20c、右側後ホイールのための20dを備える。各検知・作動ブロック20a、20b、20c、20dは、各セミアクティブ・サスペンション5a〜5dを制御するため、それ自体の加速度測定センサ15a〜15dと、それ自体の電位差計16a〜16dと、それ自体のモータ14a〜14dを備える。加速度測定センサ15a〜15dと電位差計16a〜16dによって生成された信号は、信号濾波・調節ユニット21aに供給される。信号濾波・調節ユニット21aは出力部がファジィ制御ユニット23aに接続され、ファジィ制御ユニットは出力部が駆動ユニット21bに接続される。この後者のユニットは制御信号S1を、検知・作動ブロック20a、20b、20c、20dのそれぞれのモータ14に供給する。
【0027】実際、車両全体を制御するための図7の制御システム18aは、図7において2つの分離したユニットに分割され異なる数の変数を制御する調節・駆動ユニット21を除き、構造が図2の制御システム18の構造に類似する。したがって、信号濾波・調節ユニット21aは図3のブロック30a、30b、31a、31b、32a、32bと34で構成することができ、駆動ユニット21bは図3の駆動ユニット38に相当する。
【0028】代替例として、図2の制御システム18と図7の制御システム18aの両方において、信号濾波・調節のすべての動作、ファジィ処理および駆動をファジィマイクロコントローラにより行うことができる。
【0029】図7の制御システム18aは図2の制御システム18と異なり、さらに各ホイールについて2つの入力変数、すなわち車両速度Bv1、Bv2、Bv3、Bv4と減衰速度Dv1、Dv2、Dv3、Dv4を使用し、ファジィ制御ユニットの過度の複雑化を防止する。同じ目的で、入力変数のメンバシップ関数は各変数についてnb、zoとpbで示される3つだけである。これらのメンバシップ関数は図示しないが、図5aに示す同名の関数に相当する。加えて、図7のファジィ制御ユニット23は4つの出力変数O(i)を生成し、各モータ14a〜14d用のものはつぎの関係に従う。
【数2】

【0030】ここで、1=1...4は出力変数の番号であり、C(i)はi番目の出力変数のクリスプ値であり、μは各ルールの活性化レベルである。
【0031】その他の点では、図7のファジィ制御ユニット23aは、図4を参照して上述したのと同じ方法で正確に動作し、この目的のため次の形式のルール(完全には示していない)を使用する。すなわち、IF Bv1 IS nb AND Dv1 IS nb AND Bv2 IS nb ANDDv2 IS nb AND Bv3 IS nb AND Dv3 IS nb AND Bv4IS nb AND Dv4 IS nb THEN 01 IS 8 AND 02 IS 8AND 03 IS 8 AND 04 IS 8(Bv1がnb、Dv1がnb、Bv2がnb、Dv2がnb、Bv3がnb、Dv3がnb、Bv4がnb、Dv4がnbである場合、01は8、02は8、03は8、04は8である。)
【0032】具体的には、このルールは、車両運転の快適さおよび安全性の効果を最適にするように実験的に選択されている。
【0033】駆動ユニット21bは2つの部分に分割されるのが都合がよく、1つの部分はモータ14a〜14dに必要な電流の供給に使用される電力回路によって構成され、もう1つの部分は図4のブロック45〜47に記載される制御戦略(strategy)を実施し、かつモータ14a〜14dの位置が変化しないときそのエネルギ節約戦略を実施する制御回路によって構成される。
【0034】実装に関して、制御システム18または18aは図8に示すように、同じチップ上に集積回路として作ることができる。
【0035】本明細書に記載の方法とシステムの利点は、つぎのとおりである。すなわち、まず本システムによりサスペンションの減衰因子を瞬時の運転条件に従って連続して制御することができる。これは複雑化の様々なレベルで行うことができる。それは、各ホイールについてより多くの変数を使用するが各ホイールを他のホイールと無関係に制御可能にすることによって行うことができる。またそれは、4つのすべてのホイールの協働の制御を可能にすることによって行うことができる。この場合各ホイールにモニタされる変数はより少ないけれども、車両の全動きが考慮される。さらに車両の右手部分と車両の左手部分を別々に制御することによって、中間の解を実施することができる。この場合、各サスペンションの制御は、対象のホイールだけでなく同じ側に位置するホイールについてモニタされる変数(速度と加速度)に依存する。同じくこの場合、縦揺れ横揺れ(pitch−and−roll)ジャイロセンサがあってもよく、ファジィ制御ユニットはこれらのジャイロセンサ(例えば縦揺れ信号)により供給される信号の1つも入力変数として使用することができる。
【0036】最後に、添付の特許請求の範囲に規定された発明概念の範囲内にすべて入る、本明細書に記載し図示した方法と装置に、非常に多くの改良や変形を行えることは明らかである。
【出願人】 【識別番号】598089672
【氏名又は名称】エスティーミクロエレクトロニクス・エス・アール・エル
【氏名又は名称原語表記】STMicroelectronics S.r.l.
【出願日】 平成12年6月23日(2000.6.23)
【代理人】 【識別番号】100074930
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 恵一
【公開番号】 特開2001−18623(P2001−18623A)
【公開日】 平成13年1月23日(2001.1.23)
【出願番号】 特願2000−189674(P2000−189674)