トップ :: B 処理操作 運輸 :: B60 車両一般

【発明の名称】 車軸取付装置
【発明者】 【氏名】早坂 善広

【氏名】老川 智宏

【要約】 【課題】溶接部分の弱点を解消し、強度上信頼性の高い車軸取付装置を提供する。

【解決手段】車体のフレーム1に固着されたメインハンガー2に一端が枢着されたリーフスプリング3と、リーフスプリング3の下側に上部アクスルシート6を介して接する車軸7と、車軸7の下側に接する下部アクスルシート13と、車軸7の両側に固着され且つ上下両端が上部アクスルシート6と下部アクスルシート13とに固着された対のサイドプレート14と、上部アクスルシート6、下部アクスルシート13、サイドプレート14をリーフスプリング3に固定する固定手段11とを備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 車体のフレームに固着されたメインハンガーに一端が枢着されたリーフスプリングと、該リーフスプリングの下側に上部アクスルシートを介して接する車軸と、該車軸の下側に接する下部アクスルシートと、前記車軸の両側に固着され且つ上下両端が前記上部アクスルシートと下部アクスルシートとに固着された対のサイドプレートと、前記上部アクスルシート、下部アクスルシート、サイドプレートをリーフスプリングに固定する固定手段と、を備えたことを特徴とする車軸取付装置。
【請求項2】 上部アクスルシート及び下部アクスルシートのそれぞれの端部を、車軸の長手方向に線接触させたことを特徴とする請求項1に記載の車軸取付装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トレーラー等に使用する車軸取付装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図3は、トレーラー等に使用されている従来の車軸取付装置の一例を示す側面図であって、車体の下側に取り付けられているフレーム1には、下方に向けてメインハンガー2が固着されていて、このメインハンガー2にはリーフスプリング3の前端が連結ボルト4で枢着されており、リーフスプリング3の後端とフレーム1との間にはエアスプリング5が取り付けられている。
【0003】リーフスプリング3の中間部分の下側には、上部アクスルシート6を介在させて車軸7が配置され、更に車軸7の下側には下部アクスルシート8が配置されて、図4の部分的な拡大図に示すように、上部アクスルシート6及び下部アクスルシート8の両端近傍は溶接9によって車軸7に固着される。そして図3に示すようにリーフスプリング3の中間部分の上側にパッド10を添装し、Uボルト等の固定手段11により、パッド10、上部アクスルシート6、下部アクスルシート8と共に車軸7をリーフスプリング3の中間部分に固定している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上部アクスルシート6、下部アクスルシート8は、鋳造または鍛造で製作したものを、仕上げ加工せずにそのまま図4に示すように溶接9によって車軸7に固着しているので、溶接9をした近傍において車軸7と上部アクスルシート6、下部アクスルシート8との間には、隙間12が存在するようになる。
【0005】ところが、トレーラーはトラクタヘッドと連結して使用されるため、トレーラーの車軸取付装置はトラック等の車軸取付装置とは異なり、車体がローリングした際の強い剛性が求められる。これは、トレーラーがトラクタヘッドとキングピン1本で連結されているため、コーナリングの際に、トラクタヘッド以上にトレーラーの車軸取付装置に大きなロールモーメントが働くためである。
【0006】トレーラーの車体がローリングした際に、車軸取付装置で最も強度上厳しい部分は、車軸7とリーフスプリング3との間に介在されている上部アクスルシート6の溶接9部分であって、トレーラーの車体がローリングした際には上下方向の荷重の他にねじれ等の外力も作用し、上部アクスルシート6を車軸7に溶接9で直接固着してあると、車体ローリング時のひずみが溶接9部分に集中して溶接9部分に亀裂が発生し、最悪の場合には車軸7が折損して大事故になることもある。
【0007】本発明は、このような溶接部分の弱点を解消し、強度上信頼性の高い車軸取付装置を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、車体のフレームに固着されたメインハンガーに一端が枢着されたリーフスプリングと、該リーフスプリングの下側に上部アクスルシートを介して接する車軸と、該車軸の下側に接する下部アクスルシートと、前記車軸の両側に固着され且つ上下両端が前記上部アクスルシートと下部アクスルシートとに固着された対のサイドプレートと、前記上部アクスルシート、下部アクスルシート、サイドプレートをリーフスプリングに固定する固定手段と、を備えたことを特徴とする車軸取付装置に係るもので、車軸の両側に固着された対のサイドプレートの上下両端を上部アクスルシートと下部アクスルシートとに固着するため、ねじれ等の外力に対して剛性が高くなる。
【0009】請求項2の発明は、上部アクスルシート及び下部アクスルシートのそれぞれの端部を、車軸の長手方向に線接触させたことを特徴とする請求項1に記載の車軸取付装置に係るもので、上部アクスルシート及び下部アクスルシートの端部もねじれ等の外力に対抗し、剛性が一層高くなる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図に基づいて説明する。
【0011】図1は、本発明の実施形態の一例を示す側面図であって、図3と同一部分には同一符号を付してある。
【0012】図1に示す車軸取付装置においては、車軸7の下側に配置する下部アクスルシート13を平板状のものとし、車軸7の前後両側には、上下端部が上部アクスルシート6と下部アクスルシート13とに達する長さの対のサイドプレート14,14を配置して、車軸7とサイドプレート14とを溶接15で固着し、更にサイドプレート14の上端は溶接16で上部アクスルシート6に固着し、サイドプレート14の下端は溶接17で下部アクスルシート13に固着する。
【0013】このように車軸7に固着したサイドプレート14と、サイドプレート14に固着した上部アクスルシート6及び下部アクスルシート13は、Uボルト等の固定手段11により、リーフスプリング3の中間部分に固定する。
【0014】図1に示す車軸取付装置は比較的軽荷重のトレーラーに適しており、車体がローリングした際のねじれ等の外力は、上部アクスルシート6及び前後のサイドプレート14と車軸7とで支持するようになるため、溶接16の部分に過大な力は作用しなくなる。
【0015】図2は、本発明の実施形態の他の例を示す部分的な拡大側面図であって、図1と同一部分には同一符号を付してある。
【0016】図2に示す車軸取付装置は重荷重のトレーラーに適しており、車軸7の下側に配置する下部アクスルシート18は、上部アクスルシート6と同様に端部19が車軸7の断面角部の曲面へ車軸7の長手方向に線接触するようにしており、車軸7とサイドプレート14とを溶接15で固着し、更にサイドプレート14の上端は溶接16で上部アクスルシート6に固着し、サイドプレート14の下端は溶接17で下部アクスルシート18に固着している。そして図示は省略するが、図1と同様にUボルト等の固定手段11により、リーフスプリング3の中間部分に固定するものである。
【0017】図2に示す車軸取付装置は、上部アクスルシート6及び下部アクスルシート18のそれぞれの端部19が車軸7の断面角部の曲面(特に剛性の高い部位)へ車軸7の長手方向に線接触しているため、上部アクスルシート6及び下部アクスルシート18の端部19もねじれ等の外力に対抗するようになる。
【0018】
【発明の効果】請求項1の発明は、車軸の両側に固着された対のサイドプレートの上下両端を上部アクスルシートと下部アクスルシートとに固着したので、ねじれ等の外力に対する車軸取付装置の剛性が高くなり、溶接等の固着部に亀裂が発生する等の強度上の問題がなくなる効果がある。
【0019】請求項2の発明は、上部アクスルシート及び下部アクスルシートの端部もねじれ等の外力に対抗するため、車軸取付装置の剛性が一層高くなる効果がある。
【出願人】 【識別番号】000176833
【氏名又は名称】三菱製鋼株式会社
【出願日】 平成11年6月29日(1999.6.29)
【代理人】 【識別番号】100078994
【弁理士】
【氏名又は名称】小松 秀岳 (外2名)
【公開番号】 特開2001−10318(P2001−10318A)
【公開日】 平成13年1月16日(2001.1.16)
【出願番号】 特願平11−183405