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【発明の名称】 車輌の減衰係数制御装置
【発明者】 【氏名】村田 正博

【要約】 【課題】車輌の過渡旋回時の運動性能を車輌の状況に応じて適正に向上させる。

【解決手段】車輌の旋回内側に配置されたヒーブ制御用の仮想のショックアブソーバ122F、122R及びロール制御用の仮想のショックアブソーバ124F、1241Rの減衰係数に基づき実際のショックアブソーバの目標減衰係数が演算される(S620〜780)減衰係数制御装置。車体のヒーブ加速度Ghf、Ghrが演算され(S20、60)、車体のロール角加速度Grf、Grrが演算され(S30、70)、車体のヒーブ加速度の絶対値が大きいほど大きくなるようヒーブ制御用の仮想のショックアブソーバ122F、122Rの減衰係数Cgf、Cgrが演算され(S40、80)、また車体のロール角加速度の絶対値が大きいほど大きくなるようロール制御用の仮想のショックアブソーバ124F、1241Rの減衰係数Cf、Crが演算される(S40、90)。
【特許請求の範囲】
【請求項1】各車輪に対応して減衰係数可変の実際のショックアブソーバが設けられた車輌の減衰係数制御装置にして、車輌の旋回状態を検出する手段と、前記車輌の状態量を検出する手段と、前記車輌の旋回状態に基づきばね上の重心に対しリフトすると推定される側へ前記ばね上より所定の距離車輌横方向に隔置された仮想位置に前記ばね上の仮想の揺動中心を有すると共に前記仮想の揺動中心の周りに作用する第一の仮想のショックアブソーバ及び前記仮想位置にて上下方向に作用する第二の仮想のショックアブソーバを有する車輌モデルと、前記車輌の状態量に応じて前記第一若しくは第二の仮想のショックアブソーバの仮想減衰係数を可変設定する仮想減衰係数設定手段と、少なくとも前記仮想減衰係数に基づき前記実際のショックアブソーバの目標減衰係数を演算する手段と、前記目標減衰係数に基づき前記実際のショックアブソーバの減衰係数を制御する手段とを有することを特徴とする車輌の減衰係数制御装置。
【請求項2】前記車輌の状態量を検出する手段は前記ばね上のロール運動状態量を検出し、前記仮想減衰係数設定手段は前記ばね上のロール運動状態量に応じて前記第一のショックアブソーバの仮想減衰係数を可変設定することを特徴とする請求項1に記載の車輌の減衰係数制御装置。
【請求項3】前記車輌の状態量を検出する手段は前記ばね上のヒーブ運動状態量を検出し、前記仮想減衰係数設定手段は前記ばね上のヒーブ運動状態量に応じて前記第二の仮想のショックアブソーバの仮想減衰係数を可変設定することを特徴とする請求項1に記載の車輌の減衰係数制御装置。
【請求項4】前記車輌の状態量を検出する手段は前記ばね上のピッチ運動状態量を検出し、前記仮想減衰係数設定手段は前記ばね上のピッチ運動状態量に応じて前記第一若しくは第二の仮想のショックアブソーバの仮想減衰係数を可変設定することを特徴とする請求項1に記載の車輌の減衰係数制御装置。
【請求項5】前記ばね上のピッチ運動状態量は前記ばね上の加減速度を含み、前記仮想減衰係数設定手段は前記ばね上の加減速度に応じて前記第一若しくは第二の仮想のショックアブソーバの仮想減衰係数を可変設定することを特徴とする請求項4に記載の車輌の減衰係数制御装置。
【請求項6】前記ばね上の加減速度は運転者による加減速操作量に基づき推定される推定加減速度であることを特徴とする請求項5に記載の車輌の減衰係数制御装置。
【請求項7】前記車輌の状態量を検出する手段は前記ばね上の質量を推定し、前記仮想減衰係数設定手段は前記ばね上の質量に応じて前記第一若しくは第二の仮想のショックアブソーバの仮想減衰係数を可変設定することを特徴とする請求項1に記載の車輌の減衰係数制御装置。
【請求項8】前記車輌の状態量を検出する手段は前記ばね上の振動状態量を検出し、前記仮想減衰係数設定手段は前記ばね上の振動状態量に応じて前記第一若しくは第二の仮想のショックアブソーバの仮想減衰係数を可変設定することを特徴とする請求項1に記載の車輌の減衰係数制御装置。
【請求項9】前記車輌の状態量を検出する手段は前記ばね上とばね下との相対速度を検出し、前記仮想減衰係数設定手段は前記相対速度に応じて前記第一若しくは第二の仮想のショックアブソーバの仮想減衰係数を可変設定することを特徴とする請求項1に記載の車輌の減衰係数制御装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車等の車輌の減衰係数制御装置に係り、更に詳細には過渡旋回時の車輌の運動性能を向上させるよう改良された減衰係数制御装置に係る。
【0002】
【従来の技術】各車輪に対応して減衰係数可変のショックアブソーバが設けられた自動車等の車輌の減衰係数制御装置の一つとして、例えば本願出願人の出願にかかる出願公開前の特願平10−92675号の明細書及び図面には、車輌の旋回情報を検出する手段と、車体ロール量の変化を求める手段と、車体ロール量の増大過程に於いては旋回内側のショックアブソーバの減衰係数を旋回外側のショックアブソーバの減衰係数よりも相対的に高く制御する手段とを有することを特徴とする車輌の減衰係数制御装置が記載されている。
【0003】この先の提案にかかる減衰係数制御装置によれば、車体ロール量の増大過程に於いては、旋回内側のショックアブソーバの減衰係数が旋回外側のショックアブソーバの減衰係数よりも相対的に高く制御され、これにより下向きに作用する旋回内側のショックアブソーバの減衰力が上向きに作用する旋回外側のショックアブソーバの減衰力よりも相対的に高く制御されるので、全体として車体に作用する下向きの力が増大し、これにより車高を低減して車輌の過渡旋回時に於ける運動性能を向上させることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記先の提案にかかる減衰係数制御装置に於いては、車輌の旋回状態に基づき車体の重心に対しリフトすると推定される側へ車体より所定の距離車輌横方向に隔置された仮想位置に車体の仮想の揺動中心を有すると共に仮想の揺動中心の周りに作用する第一の仮想のショックアブソーバ及び仮想位置にて上下方向に作用する第二の仮想のショックアブソーバを有する車輌モデルに基づき、各車輪に対応して設けられた減衰係数可変の実際のショックアブソーバの減衰係数が制御されるようになっている。
【0005】一般に、車輌は旋回走行時にも路面より外乱入力を受け、また運転者により加減速操作が行われると加減速に起因する荷重移動が生じる。しかるに上記先の提案にかかる減衰係数制御装置に於いては、第一及び第二の仮想のショックアブソーバの仮想減衰係数の如き車輌モデルのパラメータは一定であるため、旋回走行時に車輌が路面より外乱入力を受けたり運転者により加減速操作が行われる場合には車輌の状況に応じて実際のショックアブソーバの減衰係数を適切に制御できないという問題がある。
【0006】本発明は、仮想の揺動中心の周りに作用する第一の仮想のショックアブソーバ及び仮想位置にて上下方向に作用する第二の仮想のショックアブソーバを有する車輌モデルに基づき実際のショックアブソーバの減衰係数を制御するよう構成された先の提案にかかる減衰係数制御装置に於ける上述の如き問題に鑑みてなされたものであり、本発明の主要な課題は、車輌の状況に応じて第一若しくは第二の仮想のショックアブソーバの仮想減衰係数を可変設定することにより、車輌の過渡旋回時の運動性能を車輌の状況に応じて適正に向上させることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述の主要な課題は、本発明によれば、請求項1の構成、即ち各車輪に対応して減衰係数可変の実際のショックアブソーバが設けられた車輌の減衰係数制御装置にして、車輌の旋回状態を検出する手段と、前記車輌の状態量を検出する手段と、前記車輌の旋回状態に基づきばね上の重心に対しリフトすると推定される側へ前記ばね上より所定の距離車輌横方向に隔置された仮想位置に前記ばね上の仮想の揺動中心を有すると共に前記仮想の揺動中心の周りに作用する第一の仮想のショックアブソーバ及び前記仮想位置にて上下方向に作用する第二の仮想のショックアブソーバを有する車輌モデルと、前記車輌の状態量に応じて前記第一若しくは第二の仮想のショックアブソーバの仮想減衰係数を可変設定する仮想減衰係数設定手段と、少なくとも前記仮想減衰係数に基づき前記実際のショックアブソーバの目標減衰係数を演算する手段と、前記目標減衰係数に基づき前記実際のショックアブソーバの減衰係数を制御する手段とを有することを特徴とする車輌の減衰係数制御装置によって達成される。
【0008】上記請求項1の構成によれば、車輌の旋回状態に基づきばね上の重心に対しリフトすると推定される側へばね上より所定の距離車輌横方向に隔置された仮想位置にばね上の仮想の揺動中心を有すると共に仮想の揺動中心の周りに作用する第一の仮想のショックアブソーバ及び仮想位置にて上下方向に作用する第二の仮想のショックアブソーバを有する車輌モデルを有するので、車輌の過渡旋回時に第二の仮想のショックアブソーバによってばね上の旋回外輪側のリフトが抑制され、これによりばね上の重心が低下されると共に、車輌の状態量に応じて第一若しくは第二の仮想のショックアブソーバの仮想減衰係数が可変設定されるので、実際のショックアブソーバの減衰係数が車輌の状態量に応じて適切に制御され、これにより車輌の状態量の如何に拘わらず第一及び第二の仮想のショックアブソーバの仮想減衰係数が一定である場合に比して、車輌の過渡旋回時に於けるばね上の振動が車輌の状態に応じて適切に制御される。
【0009】また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項1の構成に於いて、前記車輌の状態量を検出する手段は前記ばね上のロール運動状態量を検出し、前記仮想減衰係数設定手段は前記ばね上のロール運動状態量に応じて前記第一の仮想のショックアブソーバの仮想減衰係数を可変設定するよう構成される(請求項2の構成)。
【0010】上記請求項2の構成によれば、ばね上のロール運動状態量に応じて第一の仮想のショックアブソーバの仮想減衰係数が可変設定されるので、実際のショックアブソーバの減衰係数がばね上のロール運動状態量に応じて適切に制御され、これによりばね上のロール運動状態量の如何に拘わらず第一の仮想のショックアブソーバの仮想減衰係数が一定である場合に比して、車輌の過渡旋回時に於けるばね上の振動がばね上のロール運動状態に応じて適切に制御される。
【0011】また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項1の構成に於いて、前記車輌の状態量を検出する手段は前記ばね上のヒーブ運動状態量を検出し、前記仮想減衰係数設定手段は前記ばね上のヒーブ運動状態量に応じて前記第二の仮想のショックアブソーバの仮想減衰係数を可変設定するよう構成される(請求項3の構成)。
【0012】上記請求項3の構成によれば、ばね上のヒーブ運動状態量に応じて第二の仮想のショックアブソーバの仮想減衰係数が可変設定されるので、実際のショックアブソーバの減衰係数がばね上のヒーブ運動状態量に応じて適切に制御され、これによりばね上のヒーブ運動状態量の如何に拘わらず第二の仮想のショックアブソーバの仮想減衰係数が一定である場合に比して、車輌の過渡旋回時に於けるばね上の振動がばね上のヒーブ運動状態に応じて適切に制御される。
【0013】また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項1の構成に於いて、前記車輌の状態量を検出する手段は前記ばね上のピッチ運動状態量を検出し、前記仮想減衰係数設定手段は前記ばね上のピッチ運動状態量に応じて前記第一若しくは第二の仮想のショックアブソーバの仮想減衰係数を可変設定するよう構成される(請求項4の構成)。
【0014】上記請求項4の構成によれば、ばね上のピッチ運動状態量に応じて第一若しくは第二の仮想のショックアブソーバの仮想減衰係数が可変設定されるので、実際のショックアブソーバの減衰係数がばね上のピッチ運動状態量に応じて適切に制御され、これによりばね上のピッチ運動状態量の如何に拘わらず第一及び第二の仮想のショックアブソーバの仮想減衰係数が一定である場合に比して、車輌の過渡旋回時に於けるばね上の振動がばね上のピッチ運動状態に応じて適切に制御される。
【0015】また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項1の構成に於いて、前記ばね上のピッチ運動状態量は前記ばね上の加減速度を含み、前記仮想減衰係数設定手段は前記ばね上の加減速度に応じて前記第一若しくは第二の仮想のショックアブソーバの仮想減衰係数を可変設定するよう構成される(請求項5の構成)。
【0016】上記請求項5の構成によれば、ばね上の加減速度に応じて第一若しくは第二の仮想のショックアブソーバの仮想減衰係数が可変設定されるので、実際のショックアブソーバの減衰係数がばね上の加減速度に応じて適切に制御され、これによりばね上の振動がばね上の加減速度に応じて適切に制御される。
【0017】また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項5の構成に於いて、前記ばね上の加減速度は運転者による加減速操作量に基づき推定される推定加減速度であるよう構成される(請求項6の構成)。
【0018】上記請求項6の構成によれば、ばね上の加減速度は運転者による加減速操作量に基づき推定される推定加減速度であるので、ばね上の加減速度が検出され仮想のショックアブソーバの減衰係数が検出された加減速度に応じて制御される場合に比して応答遅れなく実際のショックアブソーバの減衰係数をばね上の加減速度に応じて適切に制御することが可能になる。
【0019】また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項1の構成に於いて、前記車輌の状態量を検出する手段は前記ばね上の質量を推定し、前記仮想減衰係数設定手段は前記ばね上の質量に応じて前記第一若しくは第二の仮想のショックアブソーバの仮想減衰係数を可変設定するよう構成される(請求項7の構成)。
【0020】上記請求項7の構成によれば、ばね上の質量に応じて第一若しくは第二の仮想のショックアブソーバの仮想減衰係数が可変設定されるので、ばね上の質量の如何に拘わらず第一及び第二の仮想のショックアブソーバの減衰係数が一定である場合に比して、実際のショックアブソーバの減衰係数がばね上の質量に応じて適切に制御され、これにより車輌の過渡旋回時に於けるばね上の振動がばね上の質量に応じて適切に制御される。
【0021】また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項1の構成に於いて、前記車輌の状態量を検出する手段は前記ばね上の振動状態量を検出し、前記仮想減衰係数設定手段は前記ばね上の振動状態量に応じて前記第一若しくは第二の仮想のショックアブソーバの仮想減衰係数を可変設定するよう構成される(請求項8の構成)。
【0022】上記請求項8の構成によれば、ばね上の振動状態量に応じて第一若しくは第二の仮想のショックアブソーバの仮想減衰係数が可変設定されるので、ばね上の振動状態量の如何に拘わらず第一及び第二の仮想のショックアブソーバの減衰係数が一定である場合に比して、実際のショックアブソーバの減衰係数がばね上の振動状態量に応じて適切に制御され、これにより車輌の過渡旋回時に於けるばね上の振動がばね上の振動状態に応じて適切に制御される。
【0023】また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項1の構成に於いて、前記車輌の状態量を検出する手段は前記ばね上とばね下との相対速度を検出し、前記仮想減衰係数設定手段は前記相対速度に応じて前記第一若しくは第二の仮想のショックアブソーバの仮想減衰係数を可変設定するよう構成される(請求項9の構成)。
【0024】上記請求項9の構成によれば、ばね上とばね下との相対速度に応じて第一若しくは第二の仮想のショックアブソーバの仮想減衰係数が可変設定されるので、ばね上とばね下との相対速度の如何に拘わらず第一及び第二の仮想のショックアブソーバの減衰係数が一定である場合に比して、実際のショックアブソーバの減衰係数がばね上とばね下との相対速度に応じて適切に制御され、これにより車輌の過渡旋回時に於けるばね上の振動が相対速度に応じて適切に制御される。
【0025】
【課題解決手段の好ましい態様】図8に示されている如く、実際の車輌の二輪モデルは車体110が左右の車輪112L及び112Rにより支持され、車体110と車輪112L及び112Rとの間にはサスペンションスプリング114L及び114Rとショックアブソーバ116L及び116Rとが配設されたものとして表わされる。
【0026】図8に示された実際の車輌モデルに於いて、例えば車輌が左旋回し、車体110に右方への慣性力が作用することにより車体に旋回外方へのロールモーメントMrollが作用したとすると、そのロールモーメントは左右のサスペンションスプリング114L及び114Rのばね力Fsl及びFsrと左右のショックアブソーバ116L及び116Rの減衰力Fal及びFarとにより担持され、車体のロール量の増大過程に於いてはこれらの力によるロール抑制方向のモーメントとロールモーメントMrollとが等しくなるまで車体110が旋回外方へロールする。
【0027】この場合サスペンションスプリング114Lのばね力Fslの増大量とサスペンションスプリング114Rのばね力Fsrの減少量は実質的に互いに等しく、また従来の車輌に於いては旋回時の左右のショックアブソーバの減衰係数は互いに等しい値に制御されるので、左右のショックアブソーバの減衰力Fal及びFarも実質的に互いに等しく、従って車輌の重心118の高さは実質的に変化しない。
【0028】これに対し図9に示されている如く、車体110と左右の車輪112L及び112Rとの間にサスペンションスプリング114L及び114Rのみが配設され、車輌に対し旋回内側に配置され車体110と仮想の車輪120との間にて上下方向の減衰力を発生する一つのショックアブソーバ122と、車体のロール変位を抑制する一つのショックアブソーバ124とが配設された仮想モデルを考えると、ロールモーメントMrollはショックアブソーバ122の減衰力Fasと左右のサスペンションスプリング114L及び114Rのばね力Fsl及びFsrとにより担持され、従来の場合に比して旋回内輪側の車高の増大量が低減されることにより、重心118の高さが低下する。
【0029】従って図8に示された実際の車輌の二輪モデルに於いて図9に示されている如き仮想モデルの制御を達成できれば、車体ロール量の増大過程に於いて車輌の重心118の高さを低下させ、これにより車輌の旋回初期に於ける運動性能を向上させることができる。
【0030】いま図9に示されている如く、左右のサスペンションスプリング114L及び114Rのばね定数をKとし、旋回外輪側のショックアブソーバの減衰係数をCout とし、旋回外輪のストロークをXout とし、旋回内輪側のショックアブソーバ114Lの減衰係数をCinとし、旋回内輪のストロークをXinとし、車輌のトレッドをWとし、車輌の重心118とショックアブソーバ122との間の距離をLとし、ショックアブソーバ122及び124の減衰係数をそれぞれCg 及びCとする。
【0031】また車体110の質量をMとし、車体の上下加速度及びロール角速度をそれぞれXbdd 及びθddとし、旋回外輪及び旋回内輪のストローク速度をそれぞれXoutd及びXind とすると、図9に示された仮想モデルに於ける上下方向の力の釣り合い及び重心118の周りの力の釣り合いよりそれぞれ下記の式1及び式2が成立する。
【0032】
【数1】

【0033】車体のロール運動を減衰させるパラメータとしてCn =WC/2とすると、上記式2は下記の式3の如く表わされる。
【0034】
【数2】

【0035】また図8に示された実際の車輌の二輪モデルに於ける上下方向の力の釣り合い及び重心118の周りの力の釣り合いよりそれぞれ下記の式4及び式5が成立する。
【0036】
【数3】

【0037】上記式1及び式4より下記の式6が成立する。
【0038】
【数4】

【0039】またここでCm =Cn /Lとすると、上記式3及び式5より下記の式7が成立する。
【0040】
【数5】

【0041】ここで図9に示された仮想モデルに於いてショックアブソーバ122により発生される上下力を下記の式8に従ってTと置くと、上記式6〜8より下記の式9〜11が成立する。
【0042】
【数6】

【0043】
【数7】

【0044】式9+式11より旋回内輪のショックアブソーバの減衰係数Cinを以下の如く求めることができる。
【0045】
【数8】

【0046】また上記式12を式9に代入して旋回外輪のショックアブソーバの減衰係数Cout を以下の如く求めることができる。
【0047】
【数9】

【0048】更に上記式12及び式13を整理して旋回内輪及び旋回外輪のショックアブソーバの減衰係数Cin及びCout はそれぞれ下記の式14及び式15の如く表わされる。
【0049】
【数10】

【0050】尚旋回内輪側及び旋回外輪側のショックアブソーバにより発生される減衰力はそれぞれ下記の式16及び式17の如く求められる。
【0051】
【数11】

【0052】また同様の考え方に基づき、車体ロール量の減少過程に於いては、車輌の旋回外側に仮想のショックアブソーバ122及び124が配設された仮想モデルに基づき、旋回内輪側及び旋回外輪側のショックアブソーバの減衰係数Cin及びCout をそれぞれ下記の式18及び式19の如く制御することにより、車輌の重心118の高さを低下させ、車輌の旋回終期に於ける運動性能を向上させることができる。
【0053】
【数12】

【0054】従って本発明の一つの好ましい態様によれば、上記請求項1の構成に於いて、車体ロール量の増大過程に於いては旋回内側のショックアブソーバの減衰係数Cin及び旋回外側のショックアブソーバの減衰係数Cout はそれぞれ上記式14及び式15に従って演算されるよう構成される(好ましい態様1)。
【0055】また本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項1の構成に於いて、車体ロール量の減少過程に於いては旋回外側のショックアブソーバの減衰係数が旋回内側のショックアブソーバの減衰係数よりも高く制御されるよう構成される(好ましい態様2)。
【0056】また本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記好ましい態様2の構成に於いて、車体ロール量の減少過程に於いては旋回内側のショックアブソーバの減衰係数Cin及び旋回外側のショックアブソーバの減衰係数Cout はそれぞれ上記の式18及び式19に従って演算されるよう構成される(好ましい態様3)。
【0057】また本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記好ましい態様1の構成に於いて、車輌モデルは前輪側の車輌モデルと後輪側の車輌モデルとよりなるよう構成される(好ましい態様4)。
【0058】また図10に示されている如く、前輪側及び後輪側の車輌モデルについてのL、W、T、Cg 、CをそれぞれLf 及びLr 、Wf 及びWr 、Tf 及びTr 、Cgf及びCgr、Cf 及びCr とし、旋回内側前輪及び旋回外側前輪のストローク速度をそれぞれXfind及びXfoutd とし、旋回内側後輪及び旋回外側後輪のストローク速度をそれぞれXrind及びXroutd とし、Tf 及びTr をそれぞれ下記の式20及び式21により表される値として、車体ロール量の増大過程に於いては旋回内側前輪のショックアブソーバの減衰係数Cfin 及び旋回外側前輪のショックアブソーバの減衰係数Cfoutはそれぞれ下記の式22及び式23に従って演算され、旋回内側後輪のショックアブソーバの減衰係数Crin 及び旋回外側後輪のショックアブソーバの減衰係数Croutはそれぞれ下記の式24及び式25に従って演算されることが好ましい。
【0059】
【数13】

【0060】
【数14】

【0061】従って本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記好ましい態様4の構成に於いて、車体ロール量の増大過程に於いては旋回内側前輪のショックアブソーバの減衰係数Cfin 及び旋回外側前輪のショックアブソーバの減衰係数Cfoutはそれぞれ上記式22及び式23に従って演算され、旋回内側後輪のショックアブソーバの減衰係数Crin 及び旋回外側後輪のショックアブソーバの減衰係数Croutはそれぞれ上記式24及び式25に従って演算されるよう構成される(好ましい態様5)。
【0062】同様に本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記好ましい態様3の構成に於いて、車輌モデルは前輪側の車輌モデルと後輪側の車輌モデルとよりなるよう構成される(好ましい態様6)。
【0063】また本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記好ましい態様6の構成に於いて、車体ロール量の減少過程に於いては旋回内側前輪のショックアブソーバの減衰係数Cfin 及び旋回外側前輪のショックアブソーバの減衰係数Cfoutはそれぞれ下記の式26及び式27に従って演算され、旋回内側後輪のショックアブソーバの減衰係数Crin 及び旋回外側後輪のショックアブソーバの減衰係数Croutはそれぞれ下記の式28及び式29に従って演算されるよう構成される(好ましい態様7)。
【0064】
【数15】

【0065】また本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項2の構成に於いて、ばね上のロール運動状態量はばね上のロール角加速度であるよう構成される(好ましい態様8)。
【0066】また本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項2の構成に於いて、ばね上のロール運動状態量はばね上のロール加速度であるよう構成される(好ましい態様9)。
【0067】また本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記好ましい態様6又は7の構成に於いて、仮想の減衰係数Cf 及びCr はばね上のロール角加速度に応じて可変設定されるよう構成される(好ましい態様10)。
【0068】また本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項3の構成に於いて、ばね上のヒーブ運動状態量はばね上のヒーブ加速度であるよう構成される(好ましい態様11)。
【0069】また本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項3の構成に於いて、ばね上のヒーブ運動状態量はばね上のヒーブ速度であるよう構成される(好ましい態様12)。
【0070】また本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記好ましい態様6又は7の構成に於いて、仮想の減衰係数Cgf及びCgrはばね上のヒーブ加速度に応じて可変設定されるよう構成される(好ましい態様13)。
【0071】また本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項6の構成に於いて、運転者による加減速操作量はブレーキペダルのストロークであるよう構成される(好ましい態様14)。
【0072】また本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項6の構成に於いて、運転者による加減速操作量はエンジンのスロットル開度速度であるよう構成される(好ましい態様15)。
【0073】また本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項8の構成に於いて、車輌の状態量を検出する手段はばね上の上下加速度を検出し、ばね上の共振周波数帯域を通過帯域としてばね上の上下加速度をバンドパスフィルタ処理することにより各車輪毎にばね上のあおり度Daiを演算し、仮想減衰係数設定手段はばね上のあおり度Daiに応じて第一若しくは第二の仮想のショックアブソーバの仮想減衰係数を可変設定するよう構成される(好ましい態様16)。
【0074】また本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項8の構成に於いて、車輌の状態量を検出する手段はばね上の上下加速度を検出し、ばね上のごつごつ振動周波数帯域を通過帯域としてばね上の上下加速度をバンドパスフィルタ処理することにより各車輪毎にばね上のごつごつ度Dgiを演算し、仮想減衰係数設定手段はばね上のごつごつ度Dgiに応じて第一若しくは第二の仮想のショックアブソーバの仮想減衰係数を可変設定するよう構成される(好ましい態様17)。
【0075】また本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項8の構成に於いて、車輌の状態量を検出する手段はばね下の振動状態量を検出し、仮想減衰係数設定手段はばね下の振動状態量に応じて第一若しくは第二の仮想のショックアブソーバの仮想減衰係数を可変設定するよう構成される(好ましい態様18)。
【0076】また本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記好ましい態様18の構成に於いて、車輌の状態量を検出する手段は各車輪のストロークの時間微分値としてストローク速度を演算すると共に、ばね下のばたつき振動周波数帯域を通過帯域として各車輪のストローク速度をバンドパスフィルタ処理することにより各車輪毎にばね下のばたつき度Dbiを演算し、仮想減衰係数設定手段はばね下のばたつき度Dbiに応じて第一若しくは第二の仮想のショックアブソーバの仮想減衰係数を可変設定するよう構成される(好ましい態様19)。
【0077】
【発明の実施の形態】以下に添付の図を参照しつつ、本発明を幾つかの好ましい実施形態について詳細に説明する。
【0078】第一の実施形態図1は本発明による減衰係数制御装置の第一の好ましい実施形態を示す概略構成図である。
【0079】図1に於て、10FL及び10FRはそれぞれ車輌12の左右の前輪を示し、10RL及び10RRはそれぞれ左右の後輪を示している。操舵輪である左右の前輪10FL及び10FRは運転者によるステアリングホイール14の転舵に応答して駆動されるラック・アンド・ピニオン式のパワーステアリング装置16によりタイロッド18L及び18Rを介して操舵される。
【0080】ばね下としての各車輪10FL〜10RRとばね上としての車体20との間にはそれぞれ減衰係数可変式のショックアブソーバ22FL〜22RRが配設されており、各ショックアブソーバの減衰係数Ci(i=fl、fr、rl、rr)は後述の如く車輌の旋回時に電気式制御装置24により制御される。
【0081】電気式制御装置24には車高センサ26FL、26FR、26RL、26RRより車輪10FL〜10RRのストロークXi(i=fl、fr、rl、rr)を示す信号、上下加速度センサ28FL、28FR、28RL、28RRより車輪10FL〜10RRに対応する部位に於ける車体20の上下加速度Gbi(i=fl、fr、rl、rr)を示す信号、及び横加速度センサ30より車体の横加速度Gyを示す信号が入力される。
【0082】尚図には詳細に示されていないが、電気式制御装置24は例えばCPUとROMとRAMと入出力ポート装置とを有し、これらが双方向性のコモンバスにより互いに接続された一般的な構成のマイクロコンピュータを含んでいる。また車高センサ26FL〜26RRは車輪のバウンド方向を正として車輪のストロークXiを検出し、上下加速度センサ28FL〜28RRは上方への加速度を正として車体の上下加速度Gbiを検出し、横加速度センサ30は車輌の左旋回方向を正として横加速度を検出する。
【0083】電気式制御装置24は、それぞれ図10(A)及び(B)に示された前輪側及び後輪側の車輌モデルに基づきショックアブソーバ22FL〜22RRの減衰係数を制御する。特にこの実施形態の電気式制御装置24は、後述の如く図2及び図3に示されたフローチャートに従って横加速度Gyに基づき車輌が過渡旋回状態にあるか否かを判別し、車輌が定常旋回状態にあるときには各車輪のショックアブソーバの減衰係数Ciを予め設定されたハードの減衰係数Chighに制御し、車輌が過渡旋回状態にあっても、車体のロール量が増大する過程に於いては旋回内側のショックアブソーバの減衰係数が旋回外側の減衰係数よりも高くなるよう制御し、逆に車体のロール量が減少する過程に於いては旋回外側のショックアブソーバの減衰係数が旋回内側の減衰係数よりも高くなるよう各ショックアブソーバの減衰係数を制御し、これにより過渡旋回時に於ける車高を低下させ車体の重心を低下させる。
【0084】また電気式制御装置24は、前輪側について車体のヒーブ加速度Ghf及びロール角加速度Grfを演算し、後輪側について車体のヒーブ加速度Ghr及びロール角加速度Grrを演算し、車体のヒーブ加速度Ghf及びGhrの絶対値が高いほど仮想のショックアブソーバ122F及び122Rの減衰係数Cgf及びCgrが大きくなるよう減衰係数Cgf及びCgrを可変設定し、車体のロール角加速度Grf及びGrrの絶対値が高いほど仮想のショックアブソーバ124F及び124Rの減衰係数Cf及びCrが大きくなるよう減衰係数Cf及びCrを可変設定する。
【0085】次に図2及び図3に示されたフローチャートを参照して図示の第一の実施形態に於ける減衰係数の制御について説明する。尚図2及び図3に示されたフローチャートによる制御は図には示されていないイグニッションスイッチの閉成により開始され、所定の時間毎に繰返し実行される。
【0086】まずステップ10に於いては各車輪のストロークXiを示す信号等の読み込みが行われ、ステップ20に於いては下記の式30に従って前輪側の車体のヒーブ加速度Ghfが演算され、ステップ30に於いては下記の式31に従って前輪側の車体のロール角加速度Grfが演算される。
Ghf=(Gbfl+Gbfr)/2 ……(30)
Grf=(Gbfl−Gbfr) ……(31)
【0087】ステップ40に於いては前輪側の車体のヒーブ加速度Ghfの絶対値に基づき図4に示されたグラフに対応するマップより前輪側の仮想のショックアブソーバ122Fの減衰係数Cgfが演算され、ステップ50に於いては前輪側の車体のロール角加速度Grfの絶対値に基づき図5に示されたグラフに対応するマップより前輪側の仮想のショックアブソーバ124Fの減衰係数Cfが演算される。
【0088】同様にステップ60に於いては下記の式32に従って後輪側の車体のヒーブ加速度Ghrが演算され、ステップ70に於いては下記の式33に従って後輪側の車体のロール角加速度Grrが演算される。
Ghr=(Gbrl+Gbrr)/2 ……(32)
Grr=(Gbrl−Gbrr) ……(33)
【0089】ステップ80に於いては後輪側の車体のヒーブ加速度Ghrの絶対値に基づき図6に示されたグラフに対応するマップより後輪側の仮想のショックアブソーバ122Rの減衰係数Cgrが演算され、ステップ90に於いては後輪側の車体のロール角加速度Grrの絶対値に基づき図7に示されたグラフに対応するマップより後輪側の仮想のショックアブソーバ124Rの減衰係数Crが演算される。
【0090】ステップ100に於いては例えば減衰係数Cgf及びCgrの前回値と今回値との偏差ΔCgf及びΔCgrが演算されると共に、偏差ΔCgf及びΔCgrの絶対値が基準値Cgo(正の定数)を越えているときには偏差の絶対値がCgoになるよう今回値が補正されることにより、減衰係数Cgf及びCgrの変化率が制限される処理が行われる。
【0091】同様にステップ110に於いては例えば減衰係数Cf及びCrの前回値と今回値との偏差ΔCf及びΔCrが演算されると共に、偏差ΔCf及びΔCrの絶対値が基準値Co(正の定数)を越えているときには偏差の絶対値がCoになるよう今回値が補正されることにより、減衰係数Cf及びCrの変化率が制限される処理が行われ、しかる後ステップ620へ進む。
【0092】ステップ620に於いては横加速度Gy の絶対値が制御のしきい値としての基準値Gyo(正の定数)を越えているか否かの判別、即ち車輪の旋回時に於けるショックアブソーバの減衰係数の制御が必要であるか否かの判別が行われ、肯定判別が行われたときにはステップ640へ進み、否定判別が行われたときにはステップ630へ進む。
【0093】ステップ630に於いては各車輪のショックアブソーバの減衰係数が車輌の非旋回時に於ける通常の制御ルーチンに従って設定され、しかる後ステップ780へ進む。尚この場合の減衰係数の制御は当技術分野に於いて公知の任意の要領にて行われてよい。
【0094】ステップ640に於いては横加速度Gy の時間微分値ΔGy が演算されると共に、時間微分値ΔGy の絶対値がその基準値ΔGyo(正の定数)を越えているか否かの判別、即ち車輌が過渡旋回状態にあるか否かの判別が行われ、肯定判別が行われたときにはステップ660へ進み、否定判別が行われたときはステップ650に於いて各車輪のショックアブソーバの減衰係数Ci が予め設定されたハードの減衰係数Chighに設定された後ステップ780へ進む。
【0095】ステップ660に於いては各車輪のストロークXi の時間微分値(ストローク速度)Xid(i=fl、fr、rl、rr)が演算され、ステップ670に於いては横加速度Gy が正であるか否かの判別、即ち車輌が左旋回状態にあるか否かの判別が行われ、肯定判別が行われたときにはステップ680へ進み、否定判別が行われたときにはステップ690へ進む。
【0096】ステップ680に於いては旋回内側前輪のストローク速度Xfindが左前輪のストローク速度Xfld に設定され、旋回外側前輪のストローク速度Xfoutd が右前輪のストローク速度Xfrd に設定され、旋回内側後輪のストローク速度Xrindが左後輪のストローク速度Xrld に設定され、旋回外側後輪のストローク速度Xroutd が右後輪のストローク速度Xrrd に設定される。
【0097】同様にステップ690に於いては旋回内側前輪のストローク速度Xfindが右前輪のストローク速度Xfrd に設定され、旋回外側前輪のストローク速度Xfoutdが左前輪のストローク速度Xfld に設定され、旋回内側後輪のストローク速度Xrindが右後輪のストローク速度Xrrd に設定され、旋回外側後輪のストローク速度Xroutd が左後輪のストローク速度Xrld に設定される。
【0098】ステップ700に於いてはsignGy を横加速度Gy の符号として横加速度の時間微分値ΔGy とsignGy との積が正であるか否かの判別、即ち車輌の旋回に起因する横加速度の大きさが増大過程にあり車体のロール量が増大する状況にあるか否かの判別が行われ、肯定判別が行われたときはステップ710に於いて旋回内側前輪、旋回外側前輪、旋回内側後輪、旋回外側後輪のショックアブソーバの減衰係数Cj (j=fin 、fout、rin 、rout)が前記式22〜25に従って演算され、否定判別が行われたときにはステップ720に於いて各ショックアブソーバの減衰係数Cj が前記式26〜29に従って演算される。
【0099】ステップ730に於いては左前輪のショックアブソーバの減衰係数Cflが旋回内側前輪の減衰係数Cfin に設定され、右前輪のショックアブソーバの減衰係数Cfrが旋回外側前輪の減衰係数Cfoutに設定され、左後輪のショックアブソーバの減衰係数Crlが旋回内側後輪の減衰係数Crin に設定され、右後輪のショックアブソーバの減衰係数Crrが旋回外側後輪の減衰係数Croutに設定される。
【0100】同様にステップ740に於いては横加速度の時間微分値ΔGy とsignGy との積が正であるか否かの判別が行われ、肯定判別が行われたときはステップ750に於いて旋回内側前輪、旋回外側前輪、旋回内側後輪、旋回外側後輪のショックアブソーバの減衰係数Cj が前記式22〜25に従って演算され、否定判別が行われたときにはステップ760に於いて各ショックアブソーバの減衰係数Cj が前記式26〜29に従って演算される。
【0101】ステップ770に於いては左前輪のショックアブソーバの減衰係数Cflが旋回外側前輪の減衰係数Cfoutに設定され、右前輪のショックアブソーバの減衰係数Cfrが旋回内側前輪の減衰係数Cfin に設定され、左後輪のショックアブソーバの減衰係数Crlが旋回外側後輪の減衰係数Croutに設定され、右後輪のショックアブソーバの減衰係数Crrが旋回内側後輪の減衰係数Crin に設定される。
【0102】ステップ780に於いては各ショックアブソーバの減衰係数がステップ630、650、730又は770に於いて設定された減衰係数になるよう制御され、しかる後ステップ10へ戻る。
【0103】かくして図示の第一の実施形態によれば、ステップ620に於いて車輪の旋回時に於けるショックアブソーバの減衰係数の制御が必要であるか否かの判別が行われ、ステップ640に於いて車輌が過渡旋回状態にあるか否かの判別が行われ、ステップ670に於いて車輌の旋回方向が判定され、ステップ660、680及び690に於いて各車輪のストローク速度が求められ、ステップ700及び740に於いて車体のロール量が増大する過程にあるか否かの判別が行われ、車体のロール量が増大する過程にあるときにはステップ710及び750に於いて各ショックアブソーバの減衰係数Cj が式22〜25に従って演算され、車体のロール量が減少する過程にあるときにはステップ720及び760に於いて各ショックアブソーバの減衰係数Cj が式26〜29に従って演算される。
【0104】従って図示の第一の実施形態によれば、車輌が車体のロール量が増大する過渡旋回状態にあるときには、旋回内側のショックアブソーバの減衰係数が旋回外側の減衰係数よりも高くなるよう各ショックアブソーバの減衰係数が制御され、逆に車輌が車体のロール量が減少する過渡旋回状態にあるときには、旋回外側のショックアブソーバの減衰係数が旋回内側の減衰係数よりも高くなるよう各ショックアブソーバの減衰係数が制御されるので、車高を低下させ車体の重心を低下させて過渡旋回時に於ける車輌の運動性能を向上させることができる。
【0105】また図示の第一の実施形態によれば、左右前輪のショックアブソーバの減衰係数及び左右後輪のショックアブソーバの減衰係数は相互に独立して制御されるので、例えば前記式20〜29に於けるLf 及びLr 、Wf 及びWrを適宜に設定し、Cgf及びCgr、Cf 及びCr を演算するためのマップを適宜に設定することにより、車輌の過渡旋回時に於ける車体の前後方向の姿勢を制御し、例えば旋回初期に於ける車体のノーズダイブを低減したり、旋回終期に於ける車体のノーズリフトを低減したりすることができる。
【0106】また図示の第一の実施形態によれば、車体ロール量が増大過程又は減少過程にあるか否かの判定は車体の横加速度Gy に基づき行われるので、例えば車高センサ26FL〜26RRにより検出される各輪のストロークXi に基づき車体の実際のロール量が演算され、その実際のロール量に基づき車体ロール量が増大過程又は減少過程にあるか否かが判定される場合に比して応答性よく各ショックアブソーバの減衰係数を制御することができる。
【0107】尚図3に示されたステップ620〜780は第一乃至第三の実施形態に於いて共通であるので、以上の各作用効果は後述の第二及び第三の実施形態に於いても同様に得られる。
【0108】特に図示の第一の実施形態によれば、ステップ20に於いて前輪側の車体のヒーブ加速度Ghfが演算され、ステップ30に於いて前輪側の車体のロール角加速度Grfが演算され、ステップ40に於いて前輪側の車体のヒーブ加速度Ghfの絶対値が大きいほど大きくなるよう前輪側の仮想のショックアブソーバ122Fの減衰係数Cgfが演算され、ステップ50に於いて前輪側の車体のロール角加速度Grfの絶対値が大きいほど大きくなるよう前輪側の仮想のショックアブソーバ124Fの減衰係数Cfが演算される。
【0109】同様にステップ60に於いて後輪側の車体のヒーブ加速度Ghrが演算され、ステップ70に於いて後輪側の車体のロール角加速度Grrが演算され、ステップ80に於いて後輪側の車体のヒーブ加速度Ghrの絶対値が大きいほど大きくなるよう後輪側の仮想のショックアブソーバ122Rの減衰係数Cgrが演算され、ステップ90に於いて後輪側の車体のロール角加速度Grrの絶対値が大きいほど大きくなるよう後輪側の仮想のショックアブソーバ124Rの減衰係数Crが演算される。
【0110】従って図示の第一の実施形態によれば、仮想のショックアブソーバ122F及び122Rの減衰係数Cgf及びCgrはそれぞれ車体のロール角加速度Grf及びGrrの大きさが大きいほど大きくなるよう可変設定されるので、減衰係数Cgf及びCgrが一定である場合に比して車輌の過渡旋回時に於ける車体のロール角加速度に応じて適切に実際のショックアブソーバの減衰係数を制御することができ、また仮想のショックアブソーバ124F及び124Rの減衰係数Cf及びCrはそれぞれ車体のヒーブ加速度Ghf及びGhrの大きさが大きいほど大きくなるよう可変設定されるので、減衰係数Cf及びCrが一定である場合に比して車輌の過渡旋回時に於ける車体のヒーブ加速度に応じて適切に実際のショックアブソーバの減衰係数を制御することができる。
【0111】更に図示の第一の実施形態によれば、ステップ100に於いて減衰係数Cgf及びCgrの変化率が制限され、またステップ110に於いて減衰係数Cf及びCrの変化率が制限されるので、かかる減衰係数の変化率の制限処理が行われない場合に比してショックアブソーバの減衰力の急激な変化及びこれに起因する車輌の乗り心地性の悪化を確実に防止することができる。尚この作用効果は後述の第二及び第三の実施形態に於いても同様に得られる。
【0112】尚図示の第一の実施形態に於いては、減衰係数Cgf及びCgrはそれぞれ車体のロール角加速度Grf及びGrrの大きさに応じて可変設定され、減衰係数Cf及びCrはそれぞれ車体のヒーブ加速度Ghf及びGhrの大きさに応じて可変設定されるようになっているが、例えば各車輪の位置の車体の上下加速度Gbiの積分により各車輪の位置に於ける車体の上下速度Vbiが演算され、上記式30及び31と同様の演算により車体のロール速度及びヒーブ速度が演算され、減衰係数Cgf及びCgrが車体のロール速度の大きさが大きいほど大きくなるよう車体のロール速度に応じて可変設定され、減衰係数Cf及びCrが車体のヒーブ速度の大きさが大きいほど大きくなるよう車体のヒーブ速度に応じて可変設定されてもよい。
【0113】第二の実施形態図11は本発明による減衰係数制御装置の第二の好ましい実施形態に於ける減衰係数制御ルーチンの前半を示すフローチャートである。
【0114】図には示されていないが、この第二の実施形態の電気式制御装置24にはスロットル開度センサよりエンジンのスロットル開度Thを示す信号及びブレーキストロークセンサよりブレーキペダルの踏み込みストロークSbを示す信号も入力されるようになっている。
【0115】またこの実施形態の減衰係数制御ルーチンのステップ210に於いては各車輪のストロークXiを示す信号等の読み込みが行われ、ステップ220に於いては上述の第一の実施形態の減衰係数Cgf、Cgr、Cf、Crと同様の要領にて各仮想のショックアブソーバの基本の減衰係数Cgfs、Cgrs、Cfs、Crsが演算され、ステップ230に於いては例えばスロットル開度Thの時間微分値としてスロットル開度速度Vtが演算される。
【0116】ステップ240に於いてはスロットル開度速度Vtに基づき図12に示されたグラフに対応するマップより前輪側の仮想のショックアブソーバ122F及び後輪側の仮想のショックアブソーバ122Rの減衰係数の補正量Ctgf及びCtgrが演算される。
【0117】ステップ250に於いてはスロットル開度速度Vtに基づき図13に示されたグラフに対応するマップより前輪側の仮想のショックアブソーバ124F及び後輪側の仮想のショックアブソーバ124Rの減衰係数の補正量Ctf及びCtrが演算される。
【0118】ステップ260に於いてはブレーキストロークSbに基づき図14に示されたグラフに対応するマップより前輪側の仮想のショックアブソーバ122F及び後輪側の仮想のショックアブソーバ122Rの減衰係数の補正量Cbgf及びCbgrが演算される。
【0119】ステップ270に於いてはブレーキストロークSbに基づき図15に示されたグラフに対応するマップより前輪側の仮想のショックアブソーバ124F及び後輪側の仮想のショックアブソーバ124Rの減衰係数の補正量Cbf及びCbrが演算される。
【0120】ステップ280に於いては前輪側の仮想のショックアブソーバ122F、後輪側の仮想のショックアブソーバ122R、前輪側の仮想のショックアブソーバ124F及び後輪側の仮想のショックアブソーバ124Rの減衰係数Cgf、Cgr、Cf及びCrがそれぞれ下記の式34〜37に従って演算される。
Cgf=Cgfs+Ctgf+Cbgf ……(34)
Cgr=Cgrs+Ctgr+Cbgr ……(35)
Cf=Cfs+Ctf+Cbf ……(36)
Cr=Crs+Ctr+Cbr ……(37)
【0121】ステップ290に於いては上述の第一の実施形態のステップ100及び110の場合と同様の要領にて減衰係数Cgf、Cgr、Cf及びCrの変化率の制限処理が行われ、しかる後ステップ620へ進む。
【0122】かくして図示の第二の実施形態によれば、ステップ230に於いてスロットル開度速度Vtが演算され、ステップ240に於いてスロットル開度速度Vtが大きいほど大きくなるよう前輪側の仮想のショックアブソーバ122F及び後輪側の仮想のショックアブソーバ122Rの減衰係数の補正量Ctgf及びCtgrが演算され、ステップ250に於いてスロットル開度速度Vtが大きいほど大きくなるよう前輪側の仮想のショックアブソーバ124F及び後輪側の仮想のショックアブソーバ124Rの減衰係数の補正量Ctf及びCtrが演算される。
【0123】従って第二の実施形態によれば、運転者による加速操作による車輌の加速度が高いほど実際のショックアブソーバの減衰係数が高くなるよう制御されるので、車輌の加速度に拘わらず仮想のショックアブソーバの減衰係数が一定である場合に比して、車輌の加速を伴う過渡旋回時に於ける車体の姿勢変化を適切に抑制することができる。
【0124】また図示の第二の実施形態によれば、ステップ260に於いてブレーキストロークSbが大きいほど大きくなるよう前輪側の仮想のショックアブソーバ122F及び後輪側の仮想のショックアブソーバ122Rの減衰係数の補正量Cbgf及びCbgrが演算され、ステップ270に於いてブレーキストロークSbが大きいほど大きくなるよう前輪側の仮想のショックアブソーバ124F及び後輪側の仮想のショックアブソーバ124Rの減衰係数の補正量Cbf及びCbrが演算される。
【0125】従って第二の実施形態によれば、運転者による制動操作による車輌の減速度が高いほど実際のショックアブソーバの減衰係数が高くなるよう制御されるので、車輌の減速度に拘わらず仮想のショックアブソーバの減衰係数が一定である場合に比して、車輌の制動減速を伴う過渡旋回時に於ける車体の姿勢変化を適切に抑制することができる。
【0126】尚図示の第二の実施形態に於いては、車輌のピッチング状態量としての車輌の加速度はスロットル開度速度Vtに基づき推定されるようになっているが、車輌の加速度は例えば自動変速機のトルクコンバータの出力トルク等に基づき推定されてもよい。また車輌のピッチング状態量としての車輌の減速度はブレーキストロークSbに基づき推定されるようになっているが、車輌の減速度は例えば図には示されていないブレーキペダルの踏力やブレーキマスタシリンダ内の圧力に基づき推定されてもよい。
【0127】第三の実施形態図16及び図17はそれぞれ本発明による減衰係数制御装置の第三の好ましい実施形態に於ける減衰係数制御ルーチンの前段部分及び中段部分を示すフローチャートである。
【0128】この実施形態の減衰係数制御ルーチンのステップ310に於いては各車輪のストロークXiを示す信号等の読み込みが行われ、ステップ320に於いては上述の第一の実施形態の減衰係数Cgf、Cgr、Cf、Crと同様の要領にて減衰係数Cgfs、Cgrs、Cfs、Crsが演算される。
【0129】ステップ330に於いてはばね上の上下加速度Gbiが例えばばね上の共振周波数帯域を通過帯域としてバンドパスフィルタ処理されることにより、各車輪毎にばね上のあおり度Dai(i=fl、fr、rl、rr)が演算される。
【0130】ステップ340に於いてはばね上の上下加速度Gbiが例えばばね上のごつごつ振動周波数帯域を通過帯域としてバンドパスフィルタ処理されることにより、各車輪毎にばね上のごつごつ度Dgi(i=fl、fr、rl、rr)が演算される。
【0131】ステップ350に於いては各車輪のストロークXiの時間微分値としてストローク速度Xidが演算されると共に、ストローク速度Xidが例えばばね下のばたつき振動周波数帯域を通過帯域としてバンドパスフィルタ処理されることにより、各車輪毎にばね下のばたつき度Dbi(i=fl、fr、rl、rr)が演算される。
【0132】ステップ360に於いては前輪側のあおり度Dafがあおり度DaflとDafrとの和として演算され、後輪側のあおり度Darがあおり度DarlとDarrとの和として演算されると共に、それぞれあおり度Daf及びDarに基づき図18に於いて実線及び破線にて示されたグラフに対応するマップより前輪側の仮想のショックアブソーバ122F及び後輪側の仮想のショックアブソーバ122Rの減衰係数の補正量Cgafa及びCgaraが演算される。
【0133】ステップ370に於いては前輪側のごつごつ度Dgfがごつごつ度DgflとDgfrとの和として演算され、後輪側のごつごつ度Dgrがごつごつ度DgrlとDgrrとの和として演算されると共に、それぞれごつごつ度Dgf及びDgrに基づき図19に於いて実線及び破線にて示されたグラフに対応するマップより前輪側の仮想のショックアブソーバ122F及び後輪側の仮想のショックアブソーバ122Rの減衰係数の補正量Cggfa及びCggraが演算される。
【0134】ステップ380に於いては前輪側のばたつき度Dbfがばたつき度DbflとDbfrとの和として演算され、後輪側のばたつき度Dbrがばたつき度DbrlとDbrrとの和として演算されると共に、それぞればたつき度Dbf及びDbrに基づき図20に於いて実線及び破線にて示されたグラフに対応するマップより前輪側の仮想のショックアブソーバ122F及び後輪側の仮想のショックアブソーバ122Rの減衰係数の補正量Cgbfa及びCgbraが演算される。
【0135】ステップ390に於いてはそれぞれ前輪側のあおり度Daf及び後輪側のあおり度Darに基づき図21に於いて実線及び破線にて示されたグラフに対応するマップより前輪側の仮想のショックアブソーバ124F及び後輪側の仮想のショックアブソーバ124Rの減衰係数の補正量Cafa及びCaraが演算される。
【0136】ステップ400に於いてはそれぞれ前輪側のごつごつ度Dgf及び後輪側のごつごつ度Dgrに基づき図22に於いて実線及び破線にて示されたグラフに対応するマップより前輪側の仮想のショックアブソーバ124F及び後輪側の仮想のショックアブソーバ124Rの減衰係数の補正量Cgfa及びCgraが演算される。
【0137】ステップ410に於いてはそれぞれ前輪側のばたつき度Dbf及び後輪側のばたつき度Dbrに基づき図23に於いて実線及び破線にて示されたグラフに対応するマップより前輪側の仮想のショックアブソーバ124F及び後輪側の仮想のショックアブソーバ124Rの減衰係数の補正量Cbfa及びCbraが演算される。
【0138】ステップ420に於いてはMAXを( )内の数値の大きい方の値として下記の式38に従って前輪側の仮想のショックアブソーバ122Fの減衰係数の補正量Cabgfが演算されると共に、下記の式39に従って後輪側の仮想のショックアブソーバ122Rの減衰係数の補正量Cabgrが演算される。
Cabgf=MAX(Cgafa,Cgbfa) ……(38)
Cabgr=MAX(Cgara,Cgbra) ……(39)
【0139】ステップ430に於いてはMINを( )内の数値の小さい方の値として下記の式40に従って前輪側の仮想のショックアブソーバ122Fの減衰係数の補正量Cagfが演算されると共に、下記の式41に従って後輪側の仮想のショックアブソーバ122Rの減衰係数の補正量Cagrが演算される。
Cagf=MIN(Cabgf,Cggfa) ……(40)
Cagr=MIN(Cabgr,Cggra) ……(41)
【0140】同様にステップ440に於いては下記の式42に従って前輪側の仮想のショックアブソーバ124Fの減衰係数の補正量Cabfが演算され、ステップ450に於いては下記の式43に従って後輪側の仮想のショックアブソーバ124Rの減衰係数の補正量Cabrが演算される。
Cabf=MAX(Cafa,Cbfa) ……(42)
Cabr=MAX(Cara,Cbra) ……(43)
【0141】ステップ450に於いては下記の式44に従って前輪側の仮想のショックアブソーバ124Fの減衰係数の補正量Cafが演算され、ステップ450に於いては下記の式45に従って後輪側の仮想のショックアブソーバ124Rの減衰係数の補正量Carが演算される。
Caf=MIN(Cabf,Cgfa) ……(44)
Car=MIN(Cabr,Cgra) ……(45)
【0142】ステップ460に於いては例えばばね上の上下加速度と、ばね下に対するばね上の上下方向の相対速度と、ショックアブソーバの減衰力とに基づき車輌の運動方程式をばね上の質量について解く方法(本願出願人の出願にかかる出願公開前の特願平10−190548号の明細書及び図面参照)や、車輪ストロークXiの積分値に基づくばね上の質量の演算の如く、当技術分野に於いて公知の要領にて各車輪毎にばね上質量Mi(i=fl、fr、rl、rr)が演算される。
【0143】ステップ470に於いては前輪側のばね上質量MfがMflとMfrとの和として演算されると共に、それぞれ前輪側のばね上質量Mfに基づき図24に於いて実線及び破線にて示されたグラフに対応するマップより前輪側の仮想のショックアブソーバ122F及び124Fの減衰係数の補正量Cmgf及びCmfが演算される。
【0144】同様にステップ480に於いては後輪側のばね上質量MrがMrlとMrrとの和として演算されると共に、それぞれ後輪側のばね上質量Mrに基づき図25に於いて実線及び破線にて示されたグラフに対応するマップより後輪側の仮想のショックアブソーバ122R及び124Rの減衰係数の補正量Cmgr及びCmrが演算される。尚図24及び図25に於いて、Mfo及びMroはそれぞれ車輌の標準積載状態に於ける前輪側及び後輪側のばね上質量である。
【0145】ステップ490に於いてはステップ350に於いて演算された各車輪のストローク速度Xidに基づきそれぞれ下記の式46及び47に従って前輪側及び後輪側のストローク速度のヒーブ成分Xdhf及びXdhrが演算されると共に、それぞれヒーブ成分Xdhf及びXdhrに基づき図26に於いて実線及び破線にて示されたグラフに対応するマップより前輪側の仮想のショックアブソーバ122F及び後輪側の仮想のショックアブソーバ122Rの減衰係数についてのゲインKhf及びKhrが演算される。
Xdhf=(Xfld+Xfrd)/2 ……(46)
Xdhr=(Xrld+Xrrd)/2 ……(47)
【0146】ステップ500に於いては各車輪のストローク速度Xidに基づきそれぞれ下記の式48及び49に従って前輪側及び後輪側のストローク速度のロール成分Xdrf及びXdrrが演算されると共に、それぞれロール成分Xdrf及びXdrrに基づき図27に於いて実線及び破線にて示されたグラフに対応するマップより前輪側の仮想のショックアブソーバ124F及び後輪側の仮想のショックアブソーバ124Rの減衰係数についてのゲインKrf及びKrrが演算される。
Xdrf=(Xfld−Xfrd) ……(48)
Xdrr=(Xrld−Xrrd) ……(49)
【0147】ステップ510に於いてはそれぞれ下記の式50〜53に従って前輪側の仮想のショックアブソーバ122F、後輪側の仮想のショックアブソーバ122R、前輪側の仮想のショックアブソーバ124F及び後輪側の仮想のショックアブソーバ124Rの減衰係数Cgf、Cgr、Cf及びCrが演算される。
Cgf=Khf(Cgfs+Cagf+Cmgf) ……(50)
Cgr=Khr(Cgrs+Cagr+Cmgr) ……(51)
Cf=Krf(Cfs+Caf+Cmf) ……(52)
Cr=Krr(Crs+Car+Cmr) ……(53)
【0148】ステップ520に於いては上述の第一の実施形態のステップ100及び110の場合と同様の要領にて減衰係数Cgf、Cgr、Cf及びCrの変化率の制限処理が行われ、しかる後ステップ620へ進む。
【0149】かくして図示の第三の実施形態によれば、ステップ330及び360に於いて前輪側のあおり度Daf及び後輪側のあおり度Darが演算されると共に、あおり度Daf及びDarが大きいほど大きくなるよう前輪側の仮想のショックアブソーバ122F及び後輪側の仮想のショックアブソーバ122Rの減衰係数の補正量Cgafa及びCgaraが演算され、ステップ340及び370に於いて前輪側のごつごつ度Dgf及び後輪側のごつごつ度Dgrが演算されると共に、ごつごつ度Dgf及びDgrが大きいほど小さくなるよう減衰係数の補正量Cggfa及びCggraが演算され、ステップ350及び380に於いて前輪側のばたつき度Dbf及び後輪側のばたつき度Dbrが演算されると共に、ばたつき度Dbf及びDbrが大きいほど大きくなるよう減衰係数の補正量Cgbfa及びCgbraが演算される。
【0150】そしてステップ420に於いて減衰係数の補正量Cgafa、Cgbfaの大きい方の値として補正量Cabgfが演算されると共に、減衰係数の補正量Cgara、Cgbraの大きい方の値として補正量Cabgrが演算され、ステップ430に於いて補正量Cabgf、Cggfaの小さい方の値として補正量Cagfが演算されると共に、補正量Cabgr、Cggraの小さい方の値として補正量Cagrが演算され、ステップ510に於いて前輪側の仮想のショックアブソーバ122Fの基本の減衰係数Cgfsが補正量Cagfにて補正されると共に、後輪側の仮想のショックアブソーバ122Rの基本の減衰係数Cgrsが補正量Cagrにて補正される。
【0151】同様に、ステップ390に於いてあおり度Daf及びDarが大きいほど大きくなるよう前輪側の仮想のショックアブソーバ124F及び後輪側の仮想のショックアブソーバ124Rの減衰係数の補正量Cafa及びCaraが演算され、ステップ400に於いてごつごつ度Dgf及びDgrが大きいほど小さくなるよう減衰係数の補正量Cgfa及びCgraが演算され、ステップ410に於いてばたつき度Dbf及びDbrが大きいほど大きくなるよう減衰係数の補正量Cbfa及びCbraが演算される。
【0152】そしてステップ440に於いて減衰係数の補正量Cafa、Cbfaの大きい方の値として補正量Cabfが演算されると共に、減衰係数の補正量Cara、Cbraの大きい方の値として補正量Cabrが演算され、ステップ450に於いて補正量Cabf、Cgfaの小さい方の値として補正量Cafが演算されると共に、補正量Cabr、Cgraの小さい方の値として補正量Carが演算され、ステップ510に於いて前輪側の仮想のショックアブソーバ124Fの基本の減衰係数Cfsが補正量Cafにて補正されると共に、後輪側の仮想のショックアブソーバ124Rの基本の減衰係数Crsが補正量Carにて補正される。
【0153】従って第三の実施形態によれば、ばね上及びばね下の振動状況に応じて仮想のショックアブソーバの減衰係数が最適化されることによって実際のショックアブソーバの減衰係数が最適に制御されるので、ばね上及びばね下の振動状況に拘わらず仮想のショックアブソーバの減衰係数が一定である場合に比して、過渡旋回時に於ける車体のあおりやごつごつ振動及び車輪のばたばた振動を効果的に低減し、これにより車輌の乗り心地性を向上させることができる。
【0154】また図示の第三の実施形態によれば、ステップ460に於いて各車輪毎にばね上質量Miが演算され、ステップ470に於いて前輪側のばね上質量Mfが演算されると共に、前輪側のばね上質量Mfが大きいほど大きくなるよう前輪側の仮想のショックアブソーバ122F及び124F後輪側の仮想のショックアブソーバ122Rの減衰係数の補正量Cmgf及びCmfが演算され、ステップ510に於いて基本の減衰係数Cgfs及びCfsがそれぞれ補正量Cmgf及びCmfにて補正される。またステップ480に於いて後輪側のばね上質量Mrが演算されると共に、後輪側のばね上質量Mrが大きいほど大きくなるよう後輪側の仮想のショックアブソーバ122R及び124Rの減衰係数の補正量Cmgr及びCmrが演算され、ステップ510に於いて基本の減衰係数Cgrs及びCrsがそれぞれ補正量Cmgr及びCmrにて補正される。
【0155】従って第三の実施形態によれば、ばね上質量に応じて仮想のショックアブソーバの減衰係数が最適に制御されることによって実際のショックアブソーバの減衰係数がばね上質量に応じて最適に制御されるので、ばね上質量の如何に拘わらず仮想のショックアブソーバの減衰係数が一定である場合に比して、車輌の過渡旋回時に於ける車体の振動を適切に制御することができる。
【0156】更に図示の第三の実施形態によれば、ステップ490に於いて前輪側及び後輪側のストローク速度のヒーブ成分Xdhf及びXdhrが演算されると共に、ヒーブ成分Xdhf及びXdhrが大きいほど大きくなるよう前輪側の仮想のショックアブソーバ122F及び後輪側の仮想のショックアブソーバ122Rの減衰係数についてのゲインKhf及びKhrが演算され、ステップ500に於いて前輪側及び後輪側ストローク速度のロール成分Xdrf及びXdrrが演算されると共に、ロール成分Xdrf及びXdrrが大きいほど大きくなるよう前輪側の仮想のショックアブソーバ124F及び後輪側の仮想のショックアブソーバ124Rの減衰係数についてのゲインKrf及びKrrが演算される。
【0157】従って第三の実施形態によれば、前輪側及び後輪側ストローク速度のヒーブ成分Xdhf及びXdhrの如何に拘わらず仮想のショックアブソーバ122F及び122Rの減衰係数が一定であり、前輪側及び後輪側ストローク速度のロール成分Xdrf及びXdrrの如何に拘わらず仮想のショックアブソーバ124F及び124Rの減衰係数が一定である場合に比して、ばね上とばね下との相対速度の状況に応じて実際のショックアブソーバの減衰係数を適切に制御し、これにより車輌の過渡旋回時に於ける車体の振動を適切に制御することができる。
【0158】尚図示の第三の実施形態に於いては、(1)ばね上及びばね下の振動状況に基づく減衰係数の補正量Cagf、Cagr、Caf、Car、(2)ばね上質量に基づく減衰係数の補正量Cmgf、Cmgr、Cmf、Cmr、(3)車輪ストローク速度のヒーブ成分及びロール成分に基づくゲインKhf、Khr、Krf、Krrにより仮想のショックアブソーバの減衰係数が最適化されるようになっているが、上記(1)〜(3)の何れか一つ又は二つの項目が省略されてもよい。
【0159】以上に於ては本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかであろう。
【0160】例えば上述の各実施形態に於いては、車体ロール量の増大過程に於いては旋回内側のショックアブソーバの減衰係数が旋回外側のショックアブソーバの減衰係数よりも相対的に高く制御され、逆に車体ロール量の減少過程に於いては旋回外側のショックアブソーバの減衰係数が旋回内側のショックアブソーバの減衰係数よりも高く制御されるようになっているが、一般に車体ロール量の減少過程(旋回終期)に於いて車輌の挙動が不安定になる虞れは車体ロール量の増大過程(旋回初期)に比して低いので、車体ロール量の減少過程に於いて旋回外側のショックアブソーバの減衰係数を旋回内側のショックアブソーバの減衰係数よりも高くする制御が省略されてもよい。
【0161】具体的にはステップ720及び760に於ける減衰係数Cj の演算が省略され、その代わりに各ショックアブソーバの減衰係数Ci が例えばステップ650の場合と同様ハードの減衰係数Chighに設定され、しかる後ステップ780へ進むよう修正されてもよい。
【0162】また上述の各実施形態に於いては、車体の横加速度Gy の時間微分値ΔGy の符号に基づき車体ロール量が増大過程又は減少過程にあるか否かの判定が行われるようになっているが、この判定は例えばKh をスタビリティファクタとし、Rg をステアリングギヤ比とし、Hをホイールベースとして、図1に示された車速センサ32により検出される車速V及び操舵角センサ34により検出される操舵角δに基づき、下記の式54に基づき車輌の横加速度Gysが推定され、その推定された横加速度に基づき行われてもよい。
Gys=V2δ/[(1+Kh V2)Rg H] ……(54)
【0163】同様に車体ロール量が増大過程又は減少過程にあるか否かの判定は、車高センサ26FL〜26RRにより検出されるストロークXi に基づき演算される車体のロールレートの符号に基づき行われてもよい。またこの場合ロールレートは図1には示されていないロールレートセンサにより検出されてもよい。
【0164】また上述の各実施形態に於いては、各車輪のストローク速度Xidは車高センサ26FL〜26RRの検出結果に基づき演算されるようになっているが、各車輪のストローク速度は車体に設けられた上下加速度センサ28FL〜28RRにより検出される車体の上下加速度Gbiに基づきオブザーバにより推定され、車高センサが省略されてもよい。
【0165】また上述の各実施形態に於いては、仮想のショックアブソーバの減衰係数Cgf、Cgr、Cf、Crの変化率が制限されるようになっているが、仮想のショックアブソーバの減衰係数の変化率制限処理は省略されてもよい。
【0166】また上述の第二及び第三の実施形態に於いては、仮想のショックアブソーバの基本の減衰係数Cgfs、Cgrs、Cfs、Crsは第一の実施形態と同様に演算されるようになっているが、第二及び第三の実施形態に於ける基本の減衰係数はそれぞれ定数であってもよい。
【0167】また上述の第三の実施形態に於いては、車輪ストローク速度のヒーブ成分及びロール成分に基づき減衰係数についてのゲインKhf、Khr、Krf、Krrが演算され、各仮想のショックアブソーバの減衰係数が上記式46〜49に従って演算されるようになっているが、ばね上及びばね下の振動状況に基づく減衰係数の補正量Cagf、Cagr、Caf、Carが演算され、ばね上質量に基づく減衰係数の補正量Cmgf、Cmgr、Cmf、Cmrと同様に車輪ストローク速度のヒーブ成分及びロール成分に基づく減衰係数の補正量が演算され、これらの補正量及び基本の減衰係数の和として各仮想のショックアブソーバの減衰係数が演算されてもよい。
【0168】
【発明の効果】以上の説明より明らかである如く、本発明の請求項1の構成によれば、車輌の過渡旋回時に第二の仮想のショックアブソーバによってばね上の旋回外輪側のリフトが抑制されるので、ばね上の重心を低下させて車輌の旋回時の運動性能を向上させることができると共に、車輌の状態量に応じて第一若しくは第二の仮想のショックアブソーバの仮想減衰係数が可変設定されることにより実際のショックアブソーバの減衰係数が車輌の状態量に応じて適切に制御されるので、車輌の状態量の如何に拘わらず第一及び第二の仮想のショックアブソーバの仮想減衰係数が一定である場合に比して、車輌の過渡旋回時に於けるばね上の振動を車輌の状態に応じて適切に制御することができる。
【0169】また請求項2の構成によれば、ばね上のロール運動状態量に応じて第一の仮想のショックアブソーバの仮想減衰係数が可変設定されることにより、実際のショックアブソーバの減衰係数がばね上のロール運動状態量に応じて適切に制御されるので、ばね上のロール運動状態量の如何に拘わらず第一の仮想のショックアブソーバの仮想減衰係数が一定である場合に比して、車輌の過渡旋回時に於けるばね上の振動をばね上のロール運動状態に応じて適切に制御することができる。
【0170】また請求項3の構成によれば、ばね上のヒーブ運動状態量に応じて第二の仮想のショックアブソーバの仮想減衰係数が可変設定されることにより、実際のショックアブソーバの減衰係数がばね上のヒーブ運動状態量に応じて適切に制御されるので、ばね上のヒーブ運動状態量の如何に拘わらず第二の仮想のショックアブソーバの仮想減衰係数が一定である場合に比して、車輌の過渡旋回時に於けるばね上の振動がばね上のヒーブ運動状態に応じて適切に制御することができる。
【0171】また請求項4の構成によれば、ばね上のピッチ運動状態量に応じて第一若しくは第二の仮想のショックアブソーバの仮想減衰係数が可変設定されることにより、実際のショックアブソーバの減衰係数がばね上のピッチ運動状態量に応じて適切に制御されるので、ばね上のピッチ運動状態量の如何に拘わらず第一及び第二の仮想のショックアブソーバの仮想減衰係数が一定である場合に比して、車輌の過渡旋回時に於けるばね上の振動をばね上のピッチ運動状態に応じて適切に制御することができる。
【0172】特に請求項5の構成によれば、実際のショックアブソーバの減衰係数がばね上の加減速度に応じて適切に制御されるので、ばね上の振動をばね上の加減速に応じて適切に制御することができ、また請求項6の構成によれば、ばね上の加減速度は運転者による加減速操作量に基づき推定される推定加減速度であるので、ばね上の加減速度が検出され、仮想のショックアブソーバの減衰係数が検出された加減速度に応じて制御される場合に比して応答遅れなく実際のショックアブソーバの減衰係数をばね上の加減速度に応じて適切に制御することができる。
【0173】また請求項7の構成によれば、ばね上の質量に応じて第一若しくは第二の仮想のショックアブソーバの仮想減衰係数が可変設定されるので、ばね上の質量の如何に拘わらず第一及び第二の仮想のショックアブソーバの減衰係数が一定である場合に比して、実際のショックアブソーバの減衰係数をばね上の質量に応じて適切に制御し、これにより車輌の過渡旋回時に於けるばね上の振動をばね上の質量に応じて適切に制御することができる。
【0174】また請求項8の構成によれば、ばね上の振動状態量に応じて第一若しくは第二の仮想のショックアブソーバの仮想減衰係数が可変設定されるので、ばね上の振動状態量の如何に拘わらず第一及び第二の仮想のショックアブソーバの減衰係数が一定である場合に比して、実際のショックアブソーバの減衰係数をばね上の振動状態量に応じて適切に制御し、これにより車輌の過渡旋回時に於けるばね上の振動をばね上の振動状態に応じて適切に制御することができる。
【0175】また請求項9の構成によれば、ばね上とばね下との相対速度に応じて第一若しくは第二の仮想のショックアブソーバの仮想減衰係数が可変設定されるので、ばね上とばね下との相対速度の如何に拘わらず第一及び第二の仮想のショックアブソーバの減衰係数が一定である場合に比して、実際のショックアブソーバの減衰係数をばね上とばね下との相対速度に応じて適切に制御し、これにより車輌の過渡旋回時に於けるばね上の振動を相対速度に応じて適切に制御することができる。
【出願人】 【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
【出願日】 平成11年6月22日(1999.6.22)
【代理人】 【識別番号】100071216
【弁理士】
【氏名又は名称】明石 昌毅
【公開番号】 特開2001−1735(P2001−1735A)
【公開日】 平成13年1月9日(2001.1.9)
【出願番号】 特願平11−175401