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【発明の名称】 ホットスタンプ箔用カセット及びホットスタンプ装置
【発明者】 【氏名】八幡 明宏

【氏名】今井 栄治

【氏名】高沢 清継

【要約】 【課題】ホットスタンプ箔テープの交換を容易にする。使用済ホットスタンプ箔テープの回収を確実にする。

【解決手段】ホットスタンプ箔テープ4を収納するカセット27であって、ホットスタンプ装置の巻き取り軸と同軸上に設けられたホットスタンプ箔テープ4の巻き取りリール25と巻き出しリール26と、巻き取り軸に係合し巻き取りリール25に形成された係合部25cと、巻き出しリール26に設けられたブレーキ機構30と、カセット稜線に対して一定の角度傾いて設けられたガイドローラ31,32と、ホットスタンプ箔テープ4の通路上に設けられホットスタンプ箔テープ3が巻き付けられる制御ローラ33とを備えて構成する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ホットスタンプ箔テープを収納するカセットであって、ホットスタンプ装置の巻き取り軸と同軸上に設けられた上記ホットスタンプ箔テープの巻き取りリールと巻き出しリールと、上記巻き取り軸に係合し上記巻き取りリールに形成された係合部と、上記巻き出しリールに設けられたブレーキ機構と、カセット稜線に対して一定の角度傾いて設けられたガイドローラと、上記ホットスタンプ箔テープの通路上に設けられ上記ホットスタンプ箔テープが巻き付けられる制御ローラとを備えたことを特徴とするホットスタンプ箔用カセット。
【請求項2】 請求項1記載のホットスタンプ箔用カセットを巻き取る上記巻き取り軸にトルクリミッタを設けたことを特徴とするホットスタンプ装置。
【請求項3】 上記制御ローラの回転を検出して上記ホットスタンプ箔テープの終了を検出する検出手段を備えた請求項1記載のホットスタンプ箔用カセットを用いたことを特徴とするホットスタンプ装置。
【請求項4】 上記制御ローラの回転を検出して上記ホットスタンプ箔テープの巻き上げ動作の状態を検出する手段を有することを特徴とする請求項3記載のホットスタンプ装置。
【請求項5】 カセットの有無を検出する検出手段を備えたことを特徴とする請求項3記載のホットスタンプ装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ホットスタンプ箔用カセット及びホットスタンプ装置に関する。更に詳述すると、本発明はホットスタンプテープを収納し交換が容易なホットスタンプ箔用カセット及びこれを用いるホットスタンプ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図33に従来のホットスタンプ装置(箔押し機)の概略構成を示す。従来のホットスタンプ装置は、媒体(チケット,クレジットカード等)の製造ラインに設置されており、一度に多数枚の媒体に対してホログラム箔等のホットスタンプ箔を転写する大型の装置であった。このホットスタンプ装置は、オープンリール状の巻き出しリール101と巻き取りリール102によってホットスタンプ箔103を順次繰り出し、ガイド104,105によってヒータ106で加熱される熱版107と台座108の間に導いている。熱版107と台座108の間には図示しない媒体も導かれ、ホットスタンプ箔103を媒体に重ね合わせた状態で加圧装置109によって熱版107を台座108に向けて強く押し付け媒体にホットスタンプ箔を転写している。
【0003】このホットスタンプ装置が使用される製造ラインの単位ロット(1回にスタンプされる媒体の数量)は数百から数千さらに数万枚という大量のものであり、ホットスタンプ装置では一度に多数枚の媒体にホットスタンプを行っている。多数枚の媒体の全てについて高品位のホットスタンプを得るためには、加圧装置109によってトン単位の圧力を発生させる必要がある。このため、ホットスタンプ装置は重量が数百kgから数トンにも達する大きなものであった。また、熱版107の熱容量が大きいため、加熱用のヒータ106としては電熱線タイプのものが使用されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記のホットスタンプ装置では、セルフサービスターミナル用のホットスタンプ装置に適用する場合、サービス担当者が、巻き出し側の軸にホットスタンプ箔103が巻かれている巻き出しリール101をセットすると共に、巻き取り側の軸に空の巻き取りリール102をセットし、巻き出しリール101→ガイド104→ホットスタンプ部(ヒータ106と熱版107の間)→ガイド105→巻き取りリール102へとホットスタンプ箔103を通し、さらに巻き取りリール102にホットスタンプ箔103の先端部をテープなどで固定しなければホットスタンプを行うことができないため、ホットスタンプ箔105を交換するために多くの手間がかかってしまうという問題があった。
【0005】また、ホットスタンプ箔103がホログラム箔などのようにセキュリティを付与するための箔である場合、箔を簡単に引き出して持ち出すことが可能なため、これを用いて金券類の偽造が行われやすいという問題もあった。
【0006】本発明は、ホットスタンプ箔テープの交換が容易で、ホットスタンプ箔テープの持ち出しが困難なホットスタンプ箔用カセット及びホットスタンプ装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するために請求項1記載のホットスタンプ箔用カセットは、ホットスタンプ箔テープを収納するカセットであって、ホットスタンプ装置の巻き取り軸と同軸上に設けられたホットスタンプ箔テープの巻き取りリールと巻き出しリールと、巻き取り軸に係合し巻き取りリールに形成された係合部と、巻き出しリールに設けられたブレーキ機構と、カセット稜線に対して一定の角度傾いて設けられたガイドローラと、ホットスタンプ箔テープの通路上に設けられホットスタンプ箔テープが巻き付けられる制御ローラとを備えたものである。
【0008】したがって、ホットスタンプ箔テープはカセット式のものとなる。カセット内では巻き出しリールと巻き取りリールが同軸上に配置されているので、巻き出しリールから出たホットスタンプ箔テープはガイドローラによって斜めに案内されて巻き取りリールに巻き取られる。巻き取りリールを回転させる駆動力は、ホットスタンプ装置の巻き取り軸→係合部→巻き取りリールへと伝達される。制御ローラにはホットスタンプ箔テープが巻き付けられているので、ホットスタンプ箔テープの移動に伴って制御ローラも回転する。ブレーキ機構は、巻き出しリールの空転を防止する。
【0009】また、請求項2記載のホットスタンプ装置は、請求項1記載のホットスタンプ箔用カセットを巻き取る巻き取り軸にトルクリミッタを設けたものである。したがって、ホットスタンプ箔テープが最後まで引き出されて巻き取りリールでの巻き取りが不能となった場合に、トルクリミッタが作動して巻き取り軸が空回りする。
【0010】また、請求項3記載のホットスタンプ装置は、制御ローラの回転を検出してホットスタンプ箔テープの終了を検出する検出手段を備えた請求項1記載のホットスタンプ箔用カセットを用いたものである。したがって、検出手段によってホットスタンプ箔テープの終了を検出することができ、テープの新しい部分が無くなった状態での誤動作が防止される。
【0011】また、請求項4記載のホットスタンプ装置は、制御ローラの回転を検出してホットスタンプ箔テープの巻き上げ動作の状態を検出する手段を有するものである。したがって、ホットスタンプ箔テープの巻き上げ動作を検出することができ、誤動作が防止される。
【0012】さらに、請求項5記載のホットスタンプ装置は、カセットの有無を検出する検出手段を備えたものである。したがって、カセットがホットスタンプ装置に装着されていない状態での誤動作が防止される。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成を図面に示す最良の形態に基づいて詳細に説明する。
【0014】図1〜図10に、本発明を適用したホットスタンプ装置の実施形態の一例を示す。ホットスタンプ装置1は、印刷が施された付加価値媒体2の供給・排出機構3と、ホットスタンプ箔テープ4を巻き取る巻き取り用モータ5と、セラミックヒータ6とアーム7を有しホットスタンプ箔テープ4と付加価値媒体2に圧力を加えて付加価値媒体2にホットスタンプ箔を転写するスタンプ部8と、ホットスタンプが正常に押されたかを確認するベリファイ部(確認部)9とを備え、これらをカバー10で覆うように構成されている。
【0015】付加価値媒体2は、例えば図11に示すチケットである。また、供給・排出機構3は、前述の巻き取り用モータ5によって駆動される搬送ローラより構成されている。即ち、巻き取り用モータ5は供給・排出機構である搬送ローラ3の駆動源でもあり、以下、巻き取り用モータを搬送・巻取用モータ5という。
【0016】スタンプ部8を図12及び図13に示す。支軸11を中心に回転するアーム7の先端には、断熱板12、セラミックヒータ6、熱版13より構成されるヒータブロック14が取り付けられている。また、アーム7の途中には、カム15に対して転動するベアリング16が回転自在に取り付けられている。したがって、スタンプ用モータ17の回転がギア18,19を介してカム15に伝えられると、カム15の輪郭形状に応じてアーム7が上下動し、ヒータブロック14と台座20との間に付加価値媒体2とホットスタンプ箔テープ4を挟み込んで大きな圧力を発生させ、付加価値媒体2にホットスタンプ箔71を転写する。この時の圧力は30〜100kgf/cm程度、温度は付加価値媒体2が紙の場合には100〜140℃程度が好ましい。なお、熱版13の温度はサーミスタ21によって検出される。また、カム15の回転角即ちヒータブロック14の上下位置はリミットスイッチ22によって検出される。
【0017】スタンプ部8の台座20にはテフロンコーティングが施されており、付加価値媒体2の剥離を良好にしている。また、台座20は転写時の反力を受けるブロック23との間にボール24を介在させて支持されており、ブロック23に対する台座20の角度変化を可能にしている。これにより、転写時に支軸11を中心に回動するアーム7の先端に取り付けられたヒータブロック14の傾きの変化に台座20の角度が追従できるようになっている。さらに、台座20の位置は付加価値媒体2の厚さに応じて上下に調整可能になっている。
【0018】ホットスタンプ箔テープ4は巻き取りリール25と巻き出しリール26を備えたカセット27に収納されており、カセット27の外には出ない構造となっている。図14及び図15にカセット27を示す。このカセット27は、ホットスタンプ装置1の巻き取り軸28に同軸上に設けられたホットスタンプ箔テープ4の巻き取りリール25と巻き出しリール26と、巻き取り軸28に係合し巻き取りリール25に形成された係合部25cと、巻き出しリール26に設けられたブレーキ機構30と、カセット稜線に対して一定の角度傾いて設けられたガイドローラ31,32と、ホットスタンプ箔テープ4の通路上に設けられホットスタンプ箔テープ4が巻き付けられる制御ローラ33とを備えて構成されている。なお、ホットスタンプ箔は、例えばホログラム箔である。
【0019】巻き取りリール25と巻き出しリール26は同軸上に配置されているので、本実施形態では2本のガイドローラ31,32によってホットスタンプ箔テープ4の走行路を傾けている。即ち、カセット27内にはカセット27の稜線に対してある一定の角度傾いた2つのガイドローラ31,32が設けられており、ホットスタンプ箔テープ4をガイドローラ31,32に巻き掛けることで斜めに移動させ、巻き出しリール26と巻き取りリール25との同軸上の配置を可能にしている(図16)。
【0020】巻き取りリール25には、図17及び図18に示すようにフランジ25aが設けられており、巻き取られたホットスタンプ箔テープ4とカセット27のケース内面との摩擦を防止している。また、巻き取りリール25の外側には突出部25bが設けてあり、この部分をケース内面に摺動させることでフランジ25aとケース内面との摩擦を防止して巻き取りリール25の回転抵抗となる摩擦力を抑えている。これにより巻き取り時の巻き乱れの発生を防止し、最後まで一定トルクでジャム無く巻き取ることを可能にしている。
【0021】カセット27のケースは不透明であっても透明であっても良い。カセット27のケースを不透明な樹脂で製作した場合には、外部からホットスタンプ箔の模様を見ることを防止できる。これにより心理的な偽造防止効果が働きチケット偽造の防止を図ることができる。また、カセット27のケースを透明な樹脂で製作した場合には、外部からホットスタンプ箔テープ4の残量を見ることが可能となる。これにより、ホットスタンプ箔テープ4を全て使い切る前に次のカセット27の手配をすることが可能となり、ホットスタンプ箔テープ4切れによるホットスタンプ装置1の稼働停止ロスが防止できる。また、カセット27のケースを不透明な樹脂で製作した場合であっても、巻き出しリール26の側面に透明な窓を設けることにより、ホットスタンプ箔の模様は見ることができないが、ホットスタンプ箔テープ4の残量を確認することは可能となる。
【0022】カセット27のケースは、工場でホットスタンプ箔テープ4を収納しカセット27として組み立てられた後、熱溶着によって密閉される。これにより、カセット27内のホットスタンプ箔テープ4が不正なものにすり替えられたり、正当なホットスタンプ箔テープ4が盗まれたりするのを防止できる。
【0023】係合部25cは、巻き取りリール25の内周面の向かい合う2箇所に設けられている。係合部25cは、巻き取り軸28に形成された2つの係合突起34の間に挿入され、巻き取り軸28の回転を巻き取りリール25に伝える。
【0024】制御ローラ33は、巻き出しリール26の側方に配置されている。巻き出しリール26から送り出されたホットスタンプ箔テープ4はカセット27の内側から制御ローラ33に巻き付けられて外側に向けて折り返されるようにされた後、更にローラ35に外側から巻き付けられて折り返されるようにしてガイドローラ31へと引き出される。したがって、制御ローラ33とホットスタンプ箔テープ4との間には大きな摩擦力が発生し、ホットスタンプ箔テープ4の進行に伴って制御ローラ33は回転し、また、制御ローラ33が回転しなければホットスタンプ箔テープ4を進めることができない。この制御ローラ33の内周面の2箇所には突起33aが設けられており、図19に示すように、装置本体側に設けられたストッパー37と一体回転する回転体38のピン38aに係合可能となっている。したがって、制御ローラ33は2箇所の突起33aが回転体38のピン38aに係合するまでの約180度の範囲で自由回転可能となっており、突起33aがピン38aに係合した後は、ストッパー37が回転しなければ回転不能となっている。
【0025】また、上述のように制御ローラ33によってホットスタンプ箔テープ4はローラ35の前後で折り返されており、ホットスタンプ箔テープ4のローラ35を挟んだ前後の部分は互いに反対方向に進みながら摺動することなり、しかもこの摺動部分は制御ローラ33によって押圧されているので、ブレーキ機構30と相俟って巻き出しリール26の回転抵抗力を発生させている。これにより、ホットスタンプ箔テープ4にテンションを与えると共に巻き出しリール26の空回りを防止する。ブレーキ機構30は、例えば巻き出しリール26の端面に取り付けられた板ばねであり、カセット27のケース内面に接触して摩擦力を発生させる。
【0026】巻き取り軸28にはトルクリミッタ36が設けられている。トルクリミッタ36は、巻き取り軸28に対して相対回転可能なホルダ39と、巻き取り軸28へ一体(巻き取り軸28に対して相対回転不可能)に取り付けられた摩擦板40と、摩擦板40へホルダ39を押し付けるスプリング41より構成されている。ホルダ39には、カセット27の巻き取りリール25の係合部25cと係合する係合突起34が形成されている。したがって、巻き取り軸28の回転力は、摩擦板40がホルダ39に摩擦係合することで巻き取り軸28→摩擦板40→ホルダ39→係合突起34→係合部25c→巻き取りリール25へと伝達されると共に、巻き取りリール25が回転不能となっている場合には、ホルダ39に対して摩擦板40が空転し、巻き取り軸28の回転力の伝達が断たれるようになっている。
【0027】ホットスタンプ装置1のカセット27がはめ込まれる位置には、カセット27の有無を検出する検出手段としてリミットスイッチ29が設けてあり、カセット27がはめ込まれた時にはリミットスイッチ29のステータスが変化し、カセット27の有り/無しを検出する。上位からホットスタンプの実行命令がきた際には、CPU50(図22)はこのリミットスイッチ29のステータスのチェックを行い、カセット27がある場合のみホットスタンプ動作を行い、カセット27が無い場合はホットスタンプ動作を行わず、上位に対しメッセージを送信するようになっている。
【0028】搬送ローラ3の回転力はベルト42→第1のギア43→第2のギア44→第3のギア45→巻き取り軸28へと伝達される。第2のギア44は駆け上がりギアであり、搬送・巻取用モータ5が巻き取り方向に回転した場合には第2のギア44は第3のギア45に噛み合って回転力の伝達が行われ、逆方向に回転した場合には第2のギア44が第3のギア45から逃げて回転力が伝達されない構造になっている。即ち、ホットスタンプに失敗し媒体2を逆方向に搬送するために搬送・巻取用モータ5を逆回転させた場合には、第2のギア44が第3のギア45から逃げるので巻き取り軸28は逆回転しない。このため、カセット27内で巻き取りリール25から既に巻き取られたホットスタンプ箔テープ4がカセット27内に出てきて弛んでしまうことがなく、ジャムを防止することができる。なお、第2のギア44はレバー73に支持されており、レバー73が第1のギア43の回転中心を中心に回動することで第2のギア44の移動が可能になっている(図34(A),(B))。
【0029】ホットスタンプ装置1本体には、ストッパー37に係合可能なストッパーレバー46が設けられている。このストッパーレバー46はアーム7の上下動によって図6に示す位置から図8に示す位置まで移動し、リミットスイッチ72をオンオフ操作する。即ち、ストッパーレバー46が上位置(図6の位置)まで移動しなければリミットスイッチ72はオフされない。ストッパーレバー46は、その突起部46aがストッパー37の切り欠き部37aに対向している場合に上位置まで移動する。したがって、制御ローラ33の回転をストッパー37とストッパーレバー46を通じてリミットスイッチ72で検出することかできる。即ち、ストッパー37とストッパーレバー46とリミットスイッチ72が制御ローラ33の回転を検出してホットスタンプ箔テープ4の終了を検出する検出手段である。また、この検出手段は、制御ローラ33の回転を検出してホットスタンプ箔テープ4の巻き上げ動作の状態を検出する手段でもある。
【0030】確認部9は、例えば搬送ローラ3により搬送される媒体2に転写されたホットスタンプ箔71の位置に対向するように配置され、ホットスタンプ箔71の光反射を検出し得るよう例えば図20に示すように反射型光発光受光素子47を有し、ホットスタンプ箔の位置と反射率との検出が可能に構成されている。反射型光発光受光素子47は、例えば図21の回路図に示すように白色LED48とフォトトランジスタ49の組み合わせで構成される反射型フォトセンサからなり、これにより、媒体2の表面に貼られたホットスタンプ箔71などの反射光を検出することができる。フォトトランジスタ49で検出された光は電流変換されて出力されるが、この場合の反射光の出力はその光量の大きさによって変化するものであり、例えば、白色LED48からの光が反射率が高いホットスタンプ箔で反射するのと、反射率が比較的低い紙部の表面で反射するのとでは自然と出力が異なるように構成されている。
【0031】図22に示すように、CPU50にはROM51、RAM52、タイマ53、通信ドライバ54、IOポート55が接続されている。また、IOポート55には、セラミックヒータ6をドライブするトランジスタ56、セラミックヒータ6(熱版13)の温度を検出するサーミスタ21、ヒータブロック14を上下させるためのスタンプ用モータ(ヒータブロック上下用モータ)17をドライブするドライバ57、ヒータブロック14の位置を検出する位置センサ58、媒体(メディア)2の搬送及びホットスタンプ箔テープ4をカセット27内で巻き取るための搬送・巻取用モータ(メディア搬送用モータ)5を駆動するモータドライバ59、メディア2の位置を検出する複数個のメディア位置センサ60,61、カセット27の有無を検出するカセットセンサ(リミットスイッチ)29、ホットスタンプ箔テープ4の終了を検出するエンドセンサ(リミットスイッチ)72、ホットスタンプが正常にできたかどうかを確認するベリファイセンサ(反射型光発光受光素子)47が接続されている。更に通信機能により制御を外から行うことが可能である。また、通信機能を使用せずに、単独で動作させることも可能である。
【0032】このように構成されたホットスタンプ装置1は、以下のように動作する。
【0033】先ず、待機状態では、メディア(媒体)2、ホログラム箔(ホットスタンプ箔)テープ4、ヒータブロック14及び台座20は図5、図6に示すような位置関係となっている。この状態では、ホットスタンプを行うヒータブロック14及び台座20はメディアパスライン62より待避している。また、セラミックヒータ6は、例えば70〜80℃程度に予熱されている。この範囲の温度に予熱しておくことで、ホットスタンプ可能な例えば100℃程度の温度に数秒で加熱することができ、ホットスタンプを迅速に行うことができる。また予熱は必須ではなく、電力消費の防止を優先する場合などは予熱しなくても構わない。
【0034】この状態で、媒体2が投入口63に投入されると、第1のメディア位置センサ60がオンとなり、搬送・巻取用モータ5が始動する。これにより、搬送ローラ3が回転し、メディア2を搬送する。そして、第2のメディア位置センサ61がオンとなる位置までメディア2が搬送されると、第2のメディア位置センサ61がオンとなり、搬送・巻取用モータ5が停止する。この位置でホットスタンプが行われる。
【0035】即ち、スタンプ用モータ17が駆動してカム15を介してアーム7を上昇させ、アーム7と一体となっているヒータブロック14をホログラム箔テープ4及びメディア2をはさみ込む状態で上方の台座20へ加圧する(図7)。この時、アーム7の上方への移動によって、ストッパーレバー46が図8に示す位置に移動し、ストッパーレバー46の突起部46aがストッパー37の切り欠き部37aより逃げると共に、ストッパーレバー46の一部が下方に位置するリミットスイッチ72をオンにする。
【0036】ヒータブロック14の加熱及び加圧によるホットスタンプで、ホログラム箔がメディア2へ転写される(図11(b))と、アーム7が下方へ待避し始め、一体となっているヒータブロック14も下方へ待避することになる。即ち、ヒータブロック14がホログラム箔テープ4から待避する。
【0037】そして、ヒータブロック14がホログラム箔テープ4から離れるタイミングで搬送・巻取用モータ5が始動し搬送ローラ3が回転してメディア排出のための搬送が開始される。同時に、巻き取り軸28も回転を開始する。即ち、搬送ローラ3からベルト42を介して回転力が第1のギア43→第2のギア44→第3のギア45へと伝えられ、歯車3と一体になっている巻き取り軸28を回転させ、ホットスタンプ箔テープ4の巻き取りを行う。なお、メディア搬送方向が逆転した場合であっても、これに巻き取り軸28が追従して逆回転(巻き付けたホログラム箔をたるませる回転)しないよう搬送ローラ3が逆回転した場合のみ第2のギア44と第3のギア45のかみ合いが外れることによって回転力を伝達しない機構が設けられている。
【0038】ホットスタンプ直後のホログラム箔テープ4はメディア2に対して軽い溶着状態でくっついており、メディア搬送直後はホログラム箔テープ4もメディア2に引っ張られ、一体となって搬送される。このメディア2に引っ張られて、ホログラム箔テープ4が繰り出されることになり、ホログラム箔テープ4が巻きかけられている制御ローラ33も繰り出し量分回転する。なお、この制御ローラ33の突起33aは上述したようにストッパー37と一体回転する回転体38のピン38aに係合しており、制御ローラ33と同量分ストッパー37も回転する。
【0039】アーム7の下方待避に伴って、ストッパーレバー46がリミットスイッチ72の付勢力によって上方に回動するが、制御ローラ33のわずかな回転によってストッパー37の切り欠き部37aの位置がストッパーレバー46の突起部46aから外れており、この状態で突起部46aがストッパー37を付勢するので、ストッパー37の回転可能状態は続く(図9)。
【0040】さらにホログラム巻き取り軸28の回転によって、引き続きホログラム箔テープ4が巻き取られるが、ホログラム箔テープ4の送り出し量分だけこのテープ4に摩擦係合する制御ローラ33が回されることになり、ストッパー37も回転し、やがてストッパーレバー46の突起部46aがストッパー37の切り欠き部37aに嵌まり込み、ストッパー37及び制御ローラ33の回転を停止させる状態になる(図10)。
【0041】制御ローラ33が回転不可能になった状態で、メディア搬送が続くと、トルクリミッタ36の摩擦板40が空転して巻き取りリール25への巻き取り力の伝達を切断する。詳述すると、制御ローラ33が回転不可能になった場合、ホログラム箔テープ4と制御ローラ33の摩擦抵抗によってホログラム箔テープ4を巻き取るのに要する力は増大し、その結果前述のトルクリミッタ36が空転してホログラム箔テープ4の巻き取りは停止する。
【0042】即ち、ホットスタンプが開始されて終了するまでの間にストッパー37は切り欠き部37aの間隙に相当する約180度回転する。つまり、係合する制御ローラ33も約180度だけ回転することになり、制御ローラ33の周長の半分だけホログラム箔テープ4が送り出されたことになる。この様にすることで、次のホットスタンプのためにホログラム箔テープ4の新しい部分がスランプ部8に対向することになる。本実施形態では、ホットスタンプ1回分に必要な長さから、この制御ロ−ラ33の外径寸法を決めている。
【0043】これにより、ホットスタンプが終了する。この後、ベリファイ部9によってホットスタンプ箔71が正常に転写されているか否かを確認し、正常に転写されていれば投出口64から媒体2を発行し、転写が異常であれば 搬送・巻取用モータ5が逆転して媒体2を投入口63に戻して排出する。
【0044】ここで、ホログラム箔テープ4のテープエンド検出について説明する。ホログラム箔テープ4がホットスタンプ中に無くなると、制御ローラ33を回すことができないためにストッパーレバー46が完全に上がりきる事が出来ず、リミットスイッチ72がオンになり続ける(図9の状態が続く)。また、ホログラム箔テープ4が最後まで引き出されてテープ4の終端が巻き出しリール26にテープ止めされている場合も、テープ4が繰り出されないため、制御ローラ33を回せなくなってストッパーレバー46が完全に上がりきることが出来ず、同様にリミットスイッチ72がオンになり続ける。これらのようにリミットスイッチ72がオンになり続けることで、テープエンドを検出する。
【0045】次に、カセット27が装填されている否かの検出について説明する。カセット27が装填される事によって、リミットスイッチ29のレバー29aが押され、リミットスイッチ29がオンになる。これにより、カセット27の装填を検出する。
【0046】このホットスタンプ装置1は図23に示すように、コンビニエンスストア、セルフサービスターミナルなどの店頭に置かれ客または店員が通信端末装置65を操作することによって、支払処理などを行い、ネットワーク66でつながれた中央のサーバ67と通信を行い、予め印刷されたチケット,クーポンなどの媒体2に対して例えばホログラム箔のようなセキュリティ性が高いホットスタンプ箔71を貼り付け、さらに反射型フォトインタラプタなどによるベリファイ部9によって、正常にホットスタンプができたかどうかの確認を行い、正常にスタンプできたメディア2だけを投出する。
【0047】この流れを図24のフローに示す。これにより、ホットスタンプ装置1を使用してホットスタンプを行い、カラーコピーやスキャナーとカラープリンタなどによる偽造チケット・クーポンの製造を防止することができる。また、チケットにホログラム箔をホットスタンプしたものを図11に示す。
【0048】このホットスタンプ装置1では、オンデマンドで1枚ずつホットスタンプをすることが可能であり、偽造し難いセキュリティ性の高いチケット、クーポンの発行が可能である。
【0049】また、ホットスタンプ箔テープ4がカセット27に収納されているために、店頭での交換が簡単にできる。しかもホットスタンプ箔テープ4がカセット27から外に単独で出ることがないので、偽造されにくい。
【0050】また、ホットスタンプ箔テープ4のエンドセンサ(リミットスイッチ)72を有しているので、ホットスタンプ箔テープ4がなくなったことをオペレータもしくはネットワークにより、コントロールセンタに通知可能である。
【0051】また、カセット有無センサ(リミットスイッチ)29のために、ホットスタンプ箔テープ4の無い状態でスタンプをしてしまうミスを防止可能である。
【0052】また、セラミックヒータ6の温度及び加熱時間を制御することにより、常に最適なホットスタンプ条件で行うことが可能である。
【0053】また、熱容量の小さい小型熱版13及びセラミックヒータ6を用いることにより、待ち時間がほとんど無しでホットスタンプ可能である。
【0054】また、装置が小型になったことにより、店頭で必要に応じて1枚ずつホットスタンプをすることが可能である。
【0055】また、ベリファイ部9を備えているので、不良スタンプ品の投出が防止でき、発行した媒体のセキュリティ性を高くすることができる。
【0056】また、熱及び圧力でスタンプするタイプの箔であればどのようなものでも適用可能なので、様々なセキュリティ機能を盛り込むことが可能であり、よりセキュリティ性を高めることができる。また、装飾用の金・銀・蛍光その他の箔を使用することにより、店頭での平板状メディアに対する付加価値アップが可能であり、アミューズメント目的での使用も考えられる。
【0057】また、スタンプされる媒体2は紙、プラスティックなど平板状のものならば全て適用可能なため、様々なメディア2に対してセキュリティ性を高められる。
【0058】さらに、セラミックヒータ6の熱容量が小さく、必要な時にだけ加熱を行うため、エネルギー消費量が小さく、地球環境に優しい装置を提供することができる。
【0059】また、巻き出しリール26と巻き取りリール25が1つのカセット27内の同軸上に収納されているために、店頭での交換が簡単にできる。また、ホットスタンプ箔テープ4が単独でカセット27から外に出ることがないので、悪用されにくい。
【0060】また、ホットスタンプ箔テープ4の巻き取り量を一定量になるように制御可能なため、無駄な巻き取りを防止できホットスタンプ箔を効率よく使用可能である。
【0061】また、ホットスタンプ箔テープ4の終了を自動的に検出することにより、ホットスタンプ箔テープ4の無い状態でホットスタンプを行うことを防止することができる。
【0062】また、巻き取り軸28が巻き取り方向にしか回転しないため、ホットスタンプが失敗して、ユーザーに媒体2を投出しない等の場合に逆回転の駆動をしても、カセット27内でホットスタンプ箔テープ4が弛むことがなく、常にきれいに巻き取ることが可能であり、ジャムの発生を防止することができる。
【0063】さらに、巻き取りリール25にフランジ25aが付いているため、巻き乱れが発生せず、巻き取りの力が常に安定しているため、装置のジャムが発生しない。
【0064】なお、上述の形態は本発明の好適な形態の一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。例えば、上述の説明では、付加価値媒体(メディア)2としてチケットを例に説明していたがこれに限るものではなく、例えばクレジットカードであっても良い。即ち、図25に示すように、クレジットカード2の発行装置の最終工程でホログラム箔71をカード2にホットスタンプして客に発行するようにしても良い。
【0065】また、図26に示すように、ホットスタンプ箔71として、磁気ストライプを貼付けるようにし、これに磁気情報を書き込むことにより、ユーザー情報などを記録し、セキュリティ性をさらに高めるようにしても良い。
【0066】また、図27に示すように、ホットスタンプ箔71として、クレジットカードなどの裏面に用いられている署名箔を貼り付けるようにしても良い。
【0067】また、図28に示すように、ホログラム箔、磁気ストライプ等複数種類のホットスタンプ箔71を1台のホットスタンプユニットで貼り付けるようにしても良い。なお、この場合の作業フローを図29に示す。
【0068】また、ホットスタンプ箔として、ホログラム箔と、磁気ストライプと、署名箔とを1つのホットスタンプ装置1で行うようにしても良い。
【0069】また、予め磁気ストライプが設けられているカード(媒体)2に、磁気情報を書き込んだ後にホログラム箔71を貼り付けるようにしても良い。この場合のフローを図30に示す。
【0070】また、図31に示すように、ホットスタンプ用メディアを多数枚重ねて保管しておくスタッカ68を設けても良い。
【0071】また、図32に示すように、セルフサービスターミナルにおける自動チケット・クーポン発行装置の一ユニットとして、チケット・クーポンの印刷装置(プリンタユニット)69の次工程部に設置され、印刷を終了した媒体2に対してホログラム箔の貼付けを行いユーザに媒体の投出を行うようにしても良い。即ち、自動チケット・クーポン発行機能を有するセルフサービスターミナル70において、印刷がなされた媒体2の供給・排出機構3と、ホットスタンプ箔テープ4を巻き取る巻き取り用モータ5と、セラミックヒータ6とアーム7を有しホットスタンプ箔テープ4と媒体2に圧力を加えて媒体2にホットスタンプ箔を転写するスタンプ部8と、ホットスタンプが正常に押されたかを確認する確認部9とを備えてセルフサービスターミナル70を構成しても良い。
【0072】また、上述のホットスタンプ装置1をカード発行装置に組み込んでも良い。即ち、カードの供給・排出機構3と、カードへのデータ読み取り・書き込み部(磁気ヘッド,ICヘッド等)と、カードにエンボス文字を刻印するエンボッサーと、ホストとの通信部とを備えたカード発行装置において、データの書き込みと、エンボス文字の刻印がなされたカードの供給・排出機構3と、ホットスタンプ箔テープ4を巻き取る巻き取り用モータ5と、セラミックヒータ6とアーム7を有しホットスタンプ箔テープ4とカードに圧力を加えてカードにホットスタンプ箔を転写するスタンプ部8と、ホットスタンプが正常に押されたかを確認する確認部9とを備えてカード発行装置を構成しても良い。
【0073】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載のホットスタンプ箔用カセットでは、ホットスタンプ装置の巻き取り軸に同軸上に設けられたホットスタンプ箔テープの巻き取りリールと巻き出しリールと、巻き取り軸に係合し巻き取りリールに形成された係合部と、巻き出しリールに設けられたブレーキ機構と、カセット稜線に対して一定の角度傾いて設けられたガイドローラと、ホットスタンプ箔テープの通路上に設けられホットスタンプ箔テープが巻き付けられる制御ローラとを備えているので、ホットスタンプ箔テープをカセット式にすることができる。このため、ホットスタンプ箔テープの交換作業が簡単になる。また、ホットスタンプ箔テープがカセット内に収納されているので、ホットスタンプ箔テープを簡単には持ち出すことが出来ず、テープの悪用を防止することが出来る。さらに、巻き出しリールと巻き取りリールが同軸上に配置されているので、カセットを小型化することができる。
【0074】また、請求項2記載のホットスタンプ装置では、請求項1記載のホットスタンプ箔用カセットを巻き取る巻き取り軸にトルクリミッタを設けているので、ホットスタンプ箔テープが最後まで引き出されて巻き取りリールの巻き取りが不能となった場合に、巻き取りリールに伝えられる駆動力を断つことができる。
【0075】また、請求項3記載のホットスタンプ装置では、制御ローラの回転を検出してホットスタンプ箔テープの終了を検出する検出手段を備えた請求項1記載のホットスタンプ箔用カセットを用いているので、ホットスタンプ箔テープの終了を検出することができ、テープの新しい部分が無くなった状態での誤動作を防止することができる。
【0076】また、請求項4記載のホットスタンプ装置では、制御ローラの回転を検出してホットスタンプ箔テープの巻き上げ動作の状態を検出する手段を有しているので、ホットスタンプ箔テープの巻き上げ動作を検出することができ、誤動作を防止することができる。
【0077】さらに、請求項5記載のホットスタンプ装置では、カセットの有無を検出する検出手段を備えているので、カセットがホットスタンプ装置に装着されていない状態での誤動作を防止することができる。
【出願人】 【識別番号】000002233
【氏名又は名称】株式会社三協精機製作所
【出願日】 平成11年7月26日(1999.7.26)
【代理人】 【識別番号】100087468
【弁理士】
【氏名又は名称】村瀬 一美
【公開番号】 特開2001−30465(P2001−30465A)
【公開日】 平成13年2月6日(2001.2.6)
【出願番号】 特願平11−210797