| 【発明の名称】 |
押出成形焼結体 |
| 【発明者】 |
【氏名】細田 成己
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| 【要約】 |
【課題】ダイ内に、曲面で連通した層状の空隙を成形するピンを有する押出成形装置を使用して、押出成形機およびダイに過大な負荷をかけず、かつ、接合強度が高い押出成形焼結体を得る。
【解決手段】金属粉末とバインダの混練体を、曲面で連通した層状の空隙を成形するピンを内包するダイに向かって押出すと、前記混練体は前記ピンに設けられた混練体流路を通過するとともにダイのテ−パにより圧縮、せん断され接合される。さらにピンにより曲面で連通した層状の空隙が成形された成形体が押出される。これを焼結し、押出成形焼結体を得ることができる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 曲面で連通した層状の空隙を有することを特徴とする押出成形焼結体。 【請求項2】 空隙は3層以上形成していることを特徴とする請求項1に記載の押出成形焼結体。 【請求項3】 空隙は実質的に隣り合う空隙曲面に沿った曲面を有することを特徴とする請求項1または2に記載の押出成形焼結体。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、押出成形により曲面で連通した層状の空隙を成形された金属または合金が焼結された押出成形焼結体に関する。 【0002】 【従来の技術】金属材料、超硬合金、セラミックス等の素材分野では、材料中に孔のある、いわゆる中空製品が広く使用されている。中空製品のうちでも、触媒担体などに適用される異形ハニカム構造体等の中空製品は、多孔体であり、通常板材の溶接あるいはパイプ材の溶接により製造されている。最近、溶接構造により製造する場合にはコスト高となるため、特開平8−239701号に押出成形焼結法によりハニカム成形体を得ることが提案されている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】上述の特開平8−239701号に開示されるハニカム成形体は矩形孔を形成したものであるが、このような矩形孔では、例えば触媒担体に使用する場合、十分な接触面積が得られないという問題点があった。本発明は、以上の問題に鑑み、連通した曲面空隙を層状に有する成形焼結体を提供することを目的とする。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明者は、層状のピン配置をすることで、層状の空間を押出により形成できることを見いだし、本発明に到達した。すなわち本発明は、曲面で連通した層状の空隙を有する押出成形焼結体である。また、本発明の押出成形焼結体の空隙は3層以上形成していることが好ましく、さらには、空隙は実質的に隣り合う空隙曲面に沿った曲面を有することが好ましい。 【0005】 【発明の実施の形態】以下に本発明について詳しく説明する。本発明の押出成形焼結体において、空隙が曲面となっていることにより直線状のものに比べて流体の接触する面積が大きくなり、例えば自動車の排気ガスフィルタとして用いる場合、排気ガスの吸着率の向上が図れる。 【0006】また、本発明の押出成形焼結体において、空隙は3層以上形成していることにより、さらに流体の接触面積の向上が図れるため好ましい。さらには、実質的に隣り合う空隙曲面に沿った曲面を有することにより、空隙間の間隔を狭くできるため好ましい。例えば排気ガスフィルタに用いた場合、ガスの流れの抵抗が少なくなり、圧損を低減できる。また、リラクタンス用モータのコアとして磁路形成に用いた場合には、磁束の流れをスムーズにすることができ、高速回転用のモータに用いることができる。 【0007】 【実施例】図2は、図1に示す曲面で連通した3層の空隙を有する本発明の押出成形焼結体を得るための押出成形装置の一実施例を示す図である。本実施例では、混練体の供給装置は、シリンダ2aとスクリュ2bからなる押出機2を用いた。図1に示す押出成形焼結体1の第1層孔部1a、第2層孔部1bおよび第3層孔部1cを成形する、混練体流路孔8があいたテ−パ支柱7を有する第1層成形ピン3と第2層成形ピン4および第3層成形ピン5が図3に示す順に組立てられてダイ6に内包されている。 【0008】上記した装置によって、押出機2を駆動して図示しない混練体を押出すと、前記混練体は各ピンの混練体流路孔を通過すると同時に、ダイ6の内径テ−パ6aにより圧縮、せん断されながらダイ6のベアリング部6bに送られていき、各ピンにより曲面で連通した層状の空隙が成形される。成形体を所定の長さまで押出して切断することにより図1に示すような本発明の押出成形焼結体1の焼結前の成形体が得られる。その後、前記の成形体を乾燥後、脱バインダ、焼結を行い、図1に示す本発明の押出し成形焼結体を得る。なお、上記混練体は、例えば平均粒径10μmのステンレス粉末にメチルセルロース(市販名でSM4000と60sh4000を混合したもの)、グリセリン、ステアリン酸エマルジョン、水を添加後、ニーダ混練機で15分間混錬して得ることができる。それぞれの量を容積%で示すと、メチルセルロース5%(SM4000が3.5%+60sh4000が1.5%)、グリセリン1%、ステアリン酸エマルジョン1%、水10%、残部ステンレス粉末である。 【0009】また、図5に示すような曲面で連通した層状の空隙を有する断面形状の本発明の押出成形焼結体も、図3に示すピン先端の形状をそれぞれの曲面空隙形状とし、上述した押出成形装置を使用して混練体を押出して成形体を得、前記成形体を乾燥後、脱バインダ、焼結を行って押出成形焼結体を得ることができる。 【0010】図5に本発明の押出成形焼結体の別の一例を示す。押出成形焼結体9、10および11は空隙の表面積が多くなり、自動車の排気ガス用フィルタの担体として適用可能であり、また、押出成形焼結体10は4極のリラクタンスモ−タ用ロ−タ形状としても用いることが可能である。 【0011】上述した押出成形焼結体の曲面で連通した層状の空隙は、長手方向ではストレ−トであるが、図2に示すダイ6のベアリング部6bに螺旋状の溝を数カ所設けたダイを使用して押出成形を行うことにより、長手方向にねじれた、曲面で連通した層状の空隙を得ることが可能である。また、ピンを回転させる機構を設けた押出成形装置を使用して押出成形を行っても長手方向にねじれた、曲面で連通した層状の空隙を得ることが可能である。もちろん、このような長手方向でねじれた形状も本発明の範囲内である。 【0012】本実施例において、混練体は押出成形機から押出されると内径テ−パ部を有するダイに内包された複数のピンにより多層孔が形成されていくが、ピンの支柱もダイの内径テ−パと同様なテ−パを有しているため混練体の流れは円滑である。しかも前記テ−パ部は混練体流路孔が設けて有るため次の層を成形するピンへの混練体の流れも円滑である。さらに、ダイの内径テ−パにより混練体に圧縮、せん断が作用するため接合力が強まり、成形体の強度が上がり、割れ等の防止が大幅に向上することができる。 【0013】 【発明の効果】以上述べたように、本発明により曲面で連通した層状の空隙を有する押出成形焼結体を得ることができ、触媒担体やリラクタンス用モータのコア、排気ガスフィルタ等に用いる最適な押出成形焼結体を提供することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005083 【氏名又は名称】日立金属株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年5月9日(2000.5.9) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2001−316704(P2001−316704A) |
| 【公開日】 |
平成13年11月16日(2001.11.16) |
| 【出願番号】 |
特願2000−135533(P2000−135533) |
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