トップ :: B 処理操作 運輸 :: B05 霧化または噴霧一般;液体または他の流動性材料の表面への適用一般




【発明の名称】 熱遮蔽方法および塗装物
【発明者】 【氏名】森山 信

【氏名】佐藤 康生

【氏名】長尾 五郎

【氏名】沢村 隆光

【氏名】潮田 裕之

【氏名】野村 清

【氏名】三木 勝夫

【要約】 【課題】自動車等の熱遮蔽を行うには、塗膜表面に熱遮蔽手段を講じなければ効果がないと考えられていた。そのため特に自動車等、商品の意匠(外観)が重要なファクターとなる物品については、選定できる塗料が限定されてしまい適用が困難であった。

【解決手段】塗装板の片面に赤外線反射機能を有する金属顔料含有塗膜を形成させ、この塗膜形成面が赤外線照射を受けない側となるように配置する。この方法によれば、塗装面の意匠の制約なく熱遮蔽機能を発揮することができる。また、金属顔料含有塗膜側に内装材を配置すれば、家屋室内、自動車車内等の装飾についても制約されることがない。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 塗装板の片面に赤外線反射機能を有する金属顔料含有塗膜を形成させ、この塗膜形成面が赤外線照射を受けない側となるように前記塗装板を配置することを特徴とする熱遮蔽方法。
【請求項2】 自動車ボディの内側に、赤外線反射機能を有する金属顔料含有塗膜を形成させることを特徴とする自動車内部の熱遮蔽方法。
【請求項3】 前記金属顔料含有塗膜がリーフィングアルミニウムおよび/またはノンリーフィングアルミニウム含有塗膜である請求項1または2記載の熱遮蔽方法。
【請求項4】 前記塗膜を形成させた面に、さらに内装材を隣接させることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の熱遮蔽方法。
【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項記載の熱遮蔽方法によって形成された塗装物。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、太陽光等による閉鎖空間の温度上昇を防ぐための熱遮蔽方法およびこの熱遮蔽方法により形成された塗装物に関し、特に自動車車内の温度上昇を抑制するに好適な熱遮蔽方法および塗装物に関する。
【0002】
【従来の技術】炎天下に自動車を放置すると車内温度が上昇する。これを抑制するためにエアコンを使用するとガソリンの使用量が増え、COガスの排出量も増加する。このような、温度上昇抑制のためのエネルギー消費は、自動車のみでなく、オフィス、住宅、倉庫等の建築物、飛行機、船舶等の乗り物においても広く行われており、消費するエネルギーも膨大である。
【0003】上記の事情から、エネルギーを消費することなく温度上昇を防ぐ一手段として種々の遮熱塗料が提案されており、例えば特公昭59−31545号公報には酸化ニッケル、三酸化アンチモン等の顔料を含む熱反射エナメルが、特許第2593968号公報には重金属を含有しない黒色の太陽熱遮蔽塗料組成物が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記熱反射エナメルや太陽熱遮蔽塗料組成物は、その性質から、太陽光の当たる塗装物の最表面に塗らなければ効果がないと考えられている。そのため特に自動車等、商品の意匠(外観)が重要なファクターとなる物品については、選定できる塗料が限定されてしまうという難点があった。従って、本発明が解決しようとする課題は、塗膜最表面に塗らなくても熱遮蔽効果を発揮できる塗膜を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために、本発明の熱遮蔽方法は、塗装板の片面に赤外線反射機能を有する金属顔料含有塗膜を形成させ、この塗膜形成面が赤外線照射を受けない側となるように上記塗装板を配置する。また、自動車ボディに適用する場合は、ボディの内側に赤外線反射機能を有する層を配置する。なお、上記自動車ボディの内側とは、室内、ボンネット内、トランク内等を指す。
【0006】上記金属顔料含有塗膜の例としてはリーフィングアルミニウムおよび/またはノンリーフィングアルミニウム含有塗膜が挙げられる。また、上記塗膜を形成させた面に、内装材を隣接させることもできる。これらの方法によって形成された本発明の塗装物は、顕著な熱遮蔽効果を発揮する。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図1に基づいて具体的に説明する。図1は本発明の熱遮蔽方法によって得られる塗装物の一例を示す断面図である。塗装物1は、基材2の片面に、赤外線反射機能を有する金属顔料含有膜層3が形成されている。基材2の、金属顔料含有膜層3と反対の面には、プライマー層4、中塗り層5、および上塗り層6がこの順に形成されている。このようにして製造した塗装物1は、上塗り層6の側(図では上方)から太陽光が入射するように配置される。このようにすることで、熱が上塗り層6、中塗り層5、プライマー層4および基材2を透過しても、赤外線反射機能を有する金属顔料含有膜層3で反射される。このため、金属顔料含有膜層3の裏(図では下方)には熱が伝わらない。
【0008】金属顔料含有膜層3を形成する塗膜としては、赤外線反射機能を有するものであれば材料は問わない。この赤外線反射機能とは、350〜2500nmの波長領域におけるJIS A 5759に準拠した光線反射率が20%以上、望ましくは50〜90%であることを意味する。
【0009】赤外線反射機能を有する塗膜は、例えばアルミニウムフレーク顔料を含む塗料によって形成することができる。なかでも好ましいのはリーフィングアルミニウムフレーク顔料を含む塗料である。リーフィングアルミニウムフレーク顔料とは、1〜150μmの大きさの鱗片状アルミニウム粉末表面をステアリン酸等の薄膜で覆ったものであり、この顔料を含有する塗料を基材2に塗装すると、塗膜表面にアルミニウム粉末が浮いて来て完全なアルミニウム層を形成する。また、その他の顔料としてはリーフィング機能を持たないアルミニウム粉末顔料等がある。
【0010】金属顔料含有膜層3の厚さは、1〜100μmであることが好ましく、さらに好ましくは10〜50μmである。塗膜厚が1μm未満では熱遮蔽機能が不十分となり、100μmを超えると塗膜剥離等の問題が生じることがある。
【0011】本発明の方法によれば、金属顔料含有膜層3に隣接して内装材を配置しても熱遮蔽効果は低下しない。したがって本発明の方法は、塗装面の意匠の制約がないことに加えて、室内、車内の装飾についても制約されることなく熱遮蔽効果を発揮できるという特徴がある。
【0012】上記の基材2は主として金属材料であり、その例としては自動車ボディ、屋根材、倉庫外壁等に用いられる亜鉛めっき鋼等の鋼材、アルミニウム材が挙げられるが、その他金属以外のプラスチック類、瓦材、ガラス材等のセラミクス類も使用できる。
【0013】また、図1では基材2の上にプライマー層4、中塗り層5、さらにその上に上塗り層6が形成されているが、これらの層は必須ではない。例えばトラック外板や建築材料に対する塗装の場合には中塗り層5はなくてもよい。また、逆に自動車用等の場合は上塗り層6の上に、さらに図示しないトップコート層を設けても良く、プライマー層4と中塗り層5との間に遮熱機能を高めるための図示しない断熱層を設けても良い(ここで断熱層とは、塗料中に断熱機能を有する材料、例えば中空ビーズを添加して形成した層を意味する)。さらにプライマー層4は基材2の片面だけでなく、両面に形成してもよい。
【0014】上記各層4〜6の形成に用いる塗料組成物は従来公知のもので十分であるが、いわゆる熱遮蔽塗料を使用すると、熱遮蔽効果を一層発揮することができる。このような熱遮蔽塗料としては、350〜2500nmの波長領域におけるJISA 5759に準拠した光線反射率が高い顔料を含む塗料がある。
【0015】光線反射率が高い顔料としては、上記波長領域の全てを反射する白色系顔料、その他、シアニン、マゼンタ、イエローの各顔料を適宜組み合わせて、減法混色により上記光線反射率を高くすることもできる。とくにマゼンタ系の顔料およびシアニン系の顔料の組み合わせは、赤外領域周辺の光線反射率を著しく高めるため好ましい。
【0016】上記の条件に適合するものであれば、顔料はどのようなタイプのものを用いてもよいが、例えば、酸化鉄、酸化鉛、ストロンチウムクロメート、二酸化チタン、カドミウムイエロー、カドミウムレッド、クロムイエロー、クロムグリーン、コバルトグリーン、群青、紺青、コバルトブルー等の無機顔料、また、例えば、フタロシアニングリーン、塩素化フタロシアニングリーン、フタロシアニンブルー、銅フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、インダンスレンブルー、ジオキサジンバイオレット、シンカシヤレッド等の有機顔料が挙げられる。
【0017】また、上記各顔料とは別に、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、クレー、タルク等の体質顔料を添加してもよく、さらに用途によっては、亜鉛末、ジンククロメート、リン酸アンモニウム、リン酸亜鉛等の防錆顔料、アルミニウムフレーク顔料、真珠光沢顔料、白雲母、ガラスビーズ等の光輝性顔料を併用してもよい。塗料中の顔料含有量は、塗料中の不揮発分の重量比(PWC)として表わした場合、2.5〜50重量%が好ましい。
【0018】顔料の分散に用いるビヒクルとしては、従来公知のアクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリブタジエン系樹脂、およびこれら樹脂の変性体等が挙げられる。これらの樹脂は、金属顔料含有膜層3用にも使用できる。
【0019】次に本発明の熱遮蔽方法を、自動車ボディーに適用する場合の例を用いて説明をする。
【0020】プライマー層4はカチオン電着塗料で形成することが好ましい。この場合、ビヒクルとしては耐食性、つきまわり性の点でカチオン変性エポキシ樹脂が好ましく、この樹脂を酸で中和することにより水溶性塗料として使用する。
【0021】上記カチオン変性エポキシ樹脂は、エポキシ樹脂のエポキシ環を1級アミン、2級アミンあるいは3級アミン等のアミン類によって開環してカチオン化する。
【0022】出発原料であるエポキシ樹脂の例としては、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、フェノールノボラック、クレゾールノボラック等の多環式フェノール化合物とエピクロルヒドリンとの反応生成物であるポリフェノールポリグリシジルエーテル型エポキシ樹脂が挙げられる。この樹脂は、2官能のポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ビスフェノール類、2塩基性カルボン酸等により鎖延長して用いることができる。
【0023】また同じくアミン類によるエポキシ環の開環反応の前に、分子量またはアミン当量の調節、熱フロー性の改良等を目的として、一部のエポキシ環に対して2−エチルヘキサノール、ノニルフェノール、エチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル、プロピレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテルのようなモノヒドロキシ化合物を付加して用いることもできる。
【0024】エポキシ環を開環し、アミノ基を導入する際に使用し得るアミン類の例としては、ブチルアミン、オクチルアミン、ジエチルアミン、ジブチルアミン、メチルブチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、N−メチルエタノールアミン、トリエチルアミン、N,N−ジメチルエタノールアミンなどの1級、2級または3級アミンを挙げることができる。なお、3級アミンは中和剤として用いる酸との塩の形でも使用できる。また、アミノエチルエタノールアミンメチルイソブチルケチミンの様なケチミンブロック1級アミノ基含有2級アミンも使用することができる。これらのアミン類は、全てのエポキシ環を開環させるために、エポキシ環に対して少なくとも等しい当量で反応させる必要がある。
【0025】上記カチオン変性エポキシ樹脂の数平均分子量は1500〜5000の範囲が好ましい。数平均分子量が1500未満の場合は、硬化形成塗膜の耐溶剤性および耐食性等の物性が劣ることがある。反対に5000を超える場合は、樹脂溶液の粘度制御が難しく合成が困難なばかりか、得られた樹脂の乳化分散等の操作上ハンドリングが困難となることがある。さらに加熱・硬化時のフロー性が悪く塗膜外観を著しく損ねる場合がある。
【0026】上記カチオン変性エポキシ樹脂からなる水溶性ビヒクルに、4級アンモニウム塩化したアミン変性エポキシ樹脂等に分散した顔料を添加する。その他、必要に応じて体質顔料、防錆顔料、有機溶剤、界面活性剤等を加えても良い。
【0027】上記カチオン電着塗料は、架橋剤として公知のブロックポリイソシアネートが使用される。このブロックポリイソシアネートはトリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等のポリイソシアネート類を、特定の温度、例えば120〜150℃で解離するメタノール、エタノール、ジエタノールアミン、オキシム、ε−カプロラクタム等のブロック剤でブロックしたものである。
【0028】上記中塗り層5を形成する塗料のビヒクルとしては、ポリエステルメラミン樹脂やアルキドメラミン樹脂が好ましく、この樹脂を構成するモノマーの例としては、トリメチロールプロパン、ネオペンチルグリコール、無水フタル酸、イソフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、アジピン酸、ε−カプロラクトンが挙げられる。また顔料としては、特に制限はないが、上記波長領域の光を反射する顔料を含む塗料を使用すれば、遮熱効果をさらに上昇することができる。
【0029】また、上記上塗り層6を形成する塗料のビヒクルとしては、ソリッドカラー用にはアルキドメラミン樹脂系またはポリエステルメラミン樹脂系、メタリックカラーあるいはクリヤー用にはアクリルメラミン樹脂等が好適に使用できる。またソリッドカラー用、メタリックカラー用とも使用する顔料には何の制限もないため、自由な意匠を表現することができる。
【0030】各層に用いる塗料形態も、プライマー層4がカチオン電着塗料である場合を除いて、有機溶剤型、水性、粉体等どれでも可能である。また、塗装方法もスプレー塗装、刷毛塗り塗装、浸漬塗装、ロール塗装、流し塗装等どのような方法も使用できる。
【0031】熱遮蔽方法に関する手順の具体例は次の通りである。すなわち、基材2をアルカリ脱脂・洗浄、化成処理後、電着槽へ浸漬してプライマー層4を被覆させ、水洗後、120〜180℃で焼き付ける。次にスプレー塗装により中塗り層5および上塗り層6を順次スプレー塗布する。焼付けは各層別々に行うこともできるが、上塗り層6およびクリヤーコートを同時に焼付ける2コート1ベーク法によることが好ましい。また、さらに熱遮蔽性を上昇させる目的でプライマー層4と中塗り層5との間に断熱層を設ける等、必要に応じて層を増減してもかまわない。
【0032】プライマー層4の乾燥膜厚は少なくとも10μm、好ましくは10〜30μm、さらに好ましくは15〜20μmである。また、中塗り層5および上塗り層6の乾燥膜厚はそれぞれ20〜50μm、好ましくは30〜40μmである。
【0033】金属顔料含有膜層3は、上記各層4〜6の形成前または形成後、単独に塗布・乾燥させることによって形成することができる。しかしこの形成方法は特に限定されず、他の層、例えば中塗り層5および上塗り層6の塗装後、焼付け前に金属顔料含有膜層3も塗装し、同時に焼き付ける方法、あるいはプライマー層4にも金属顔料含有膜層3を使用し、基材2の両面に塗装する等、多種の方法が考えられる。
【0034】
【実施例】次に本発明を実施例および比較例により更に詳細に説明する。なお、各例中の%は重量%を表わす。
【0035】実施例1および比較例1脱脂洗浄および化成処理済みの30cm×40cm×0.8mm厚鉄製テストピースを、パワートップV6(日本ペイント社製、グレー色電着塗料)に浸漬塗装して水洗後150℃で焼付けた。
【0036】電着塗膜(プライマー層表裏)の乾燥膜厚は20μmであった。次に、電着塗膜の片面にオルガP−2 8101(日本ペイント社製、中塗り塗料)をスプレー塗装し、さらにその上にオルガP−2−1 202B(日本ペイント社製、上塗り塗料)をスプレー塗装して150℃で同時焼付けを行い、多層塗膜を形成した。中塗り塗膜および上塗り塗膜の乾燥膜厚は共に40μmであった。
【0037】引き続き、上記多層塗膜が形成されたテストピースの裏面に、下記組成の金属顔料含有塗料をスプレー塗装し、常温乾燥させて乾燥膜厚30μmの金属顔料含有膜層を形成した。また、金属顔料含有膜層のないものを比較例用テストピースとして作成した。
【0038】金属顔料含有膜層の赤外線反射機能を、JIS A 5759に準拠し、近赤外スペクトル測定装置(U−3500形自記分光光度計、WIランプ(ヨウ素タングステン)使用、日立製作所社製)を用いて調べたところ、3点平均光線反射率は72%であった。
【0039】
金属顔料含有塗料の組成アクリル樹脂(数平均分子量6000) 22.2%ブチル化メラミン樹脂(数平均分子量1200) 9.5%アルミニウム箔(リーフィングアルミニウム) 3.5%添加剤 5.2%(有機アマイド系、アミン系および非シリコン界面活性剤他)
溶剤 59.6%(芳香族炭化水素、エステルおよびアルコールの混合物)
【0040】上記各テストピースを図2に示す温度測定用試験ボックスにセットして遮熱試験を行い、その結果を下記表1および表2に示した。このボックス10は、断熱発泡材(ポリスチレンフォーム)製の本体11および同じ材質の枠12とからなる。
【0041】温度測定試験を実施する際には、先ず本体11にテストピース13を載せて枠12で固定する。次に、テストピース13の外面に表面温度測定用熱電対14を、裏面に裏面温度測定用熱電対15を、さらに本体11の中央部にボックス中央温度測定用熱電対16を設置し、それぞれの温度の測定は温度計17(HR2500E、横河電機社製)で行う。そしてテストピース13の中央上方15cmの位置に100V、200Wの赤外線ランプ18(東芝レフランプRF、東芝社製)を置いて熱線を照射し、1時間経過後の各温度を測定する。
【0042】本実施例および比較例で使用した温度測定用試験ボックス10は、断熱発泡材(ポリスチレンフォーム)製のため比較的蓄熱しやすく、自動車車内を想定したものである。
【0043】実施例2リーフィング塗料中のアルミニウム箔を、ノンリーフィング用のアルミニウム箔に代えて調製したシルバーベース塗料を使用した以外は実施例1と同様にしてテストパネルを作成し(金属顔料含有膜層の3点平均光線反射率58%)、上記と同様の遮熱試験を行い、その結果を表1に示した。
【0044】実施例3実施例1で使用した電着塗料に代えて、基材片面のプライマー層をリーフィング塗膜とした以外は実施例1と同様にして、テストピースを作成し、上記と同様の遮熱試験を行い、その結果を表1に示した。
【0045】実施例4、5および比較例2、3中塗り層および上塗り層の塗料を下記遮熱塗料に代え、基材とプライマー表層との間に下記組成のビーズ入り断熱層を設けた以外は実施例1と同様にして、実施例4の遮熱試験を行った。また、実施例4のプライマー層も同じ遮熱塗料に代えたものを実施例5、実施例4の金属含有顔料層をなくしたものを比較例2、実施例6の金属含有顔料層をなくしたものを比較例3として、それぞれ遮熱試験を行った。その結果を表1および表2に示した。
【0046】
遮熱塗料組成アミノ変性エポキシ樹脂(数平均分子量2200) 15.0%赤外線反射顔料 0.4%(ベンゾイミダゾロン系、フタロシアニン系およびキナクリドン系顔料の混合物)
チタンホワイト 3.3%体質顔料(Si−Al系) 1.0%防錆顔料(Pb−Si系) 0.6%溶剤(セロソルブ系) 0.3%添加剤(中和剤他) 1.8%純水 77.6%【0047】
ビーズ入り断熱層の塗料組成ポリエステル樹脂 29.8%(数平均分子量2500、酸価6、OH価100)
ブチル化メラミン樹脂(数平均分子量1200) 10.0%エポキシ樹脂 4.0%(エピクロルヒドリン−ビスフェノール型、数平均分子量900)
中空ビーズ(セラミック製) 11.0%界面活性剤(非シリコン系) 0.2%溶剤(芳香族炭化水素系、エステル系およびアルコール系の混合物)45.0%【0048】上記各実施例および比較例の結果から明らかなように、基材の裏面に金属顔料含有膜層を設けた各実施例のテストピースは、金属顔料含有膜層のない各比較例に比べて顕著な遮熱効果を有することが判明した。
【0049】
【表1】

【0050】
【表2】

【発明の効果】上記のように本発明の方法によれば、塗装板の片面に赤外線反射機能を有する金属顔料含有塗膜を形成させ、この塗膜形成面が赤外線照射を受けない側となるように配置しているため、塗膜側から太陽光が入射して熱が各塗膜層および基材を透過して来ても金属顔料含有塗膜で反射される。このため、金属顔料含有塗膜の裏には熱が伝わらない。したがって塗装面の意匠の制約なく熱遮蔽機能を発揮することができる。また、金属顔料含有塗膜側に内装材を配置すれば、家屋室内、自動車内部、特に車内等の装飾についても制約されることなく熱遮蔽効果を発揮できる。さらに、エアコンの使用料が減るため省エネルギーにも貢献する。
【出願人】 【識別番号】000230054
【氏名又は名称】日本ペイント株式会社
【識別番号】000157083
【氏名又は名称】関東自動車工業株式会社
【識別番号】399006881
【氏名又は名称】三木 勝夫
【出願日】 平成11年12月3日(1999.12.3)
【代理人】 【識別番号】100086586
【弁理士】
【氏名又は名称】安富 康男 (外2名)
【公開番号】 特開2001−157871(P2001−157871A)
【公開日】 平成13年6月12日(2001.6.12)
【出願番号】 特願平11−344711