トップ :: B 処理操作 運輸 :: B05 霧化または噴霧一般;液体または他の流動性材料の表面への適用一般

【発明の名称】 ダイヘッド
【発明者】 【氏名】津田 武明
【氏名】稲田 秀樹
【課題】スロット部の先端から塗工液が幅方向に均一な流量で押し出されるようにし、幅方向に均一な膜厚での塗工を可能とする。

【解決手段】液入口14からの塗工液を幅方向に広がらせるためのマニホールドと、そのマニホールドから塗工液が押し出される一定厚みのスロット部15とを備えたダイヘッドにおいて、入口側の第1マニホールド13aとスロット部側の第2マニホールド13bの2つを並んで設けるとともに、第1マニホールド13aと第2マニホールド13bの間のギャップ16に中央部から両サイドの外方に向かって広がるテーパーを付けることにより、塗工液のスロット部からの幅方向の吐出精度を向上させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 液入口からの塗工液を幅方向に広がらせるためのマニホールドと、そのマニホールドから塗工液が押し出される一定厚みのスロット部とを備えたダイヘッドにおいて、入口側の第1マニホールドとスロット部側の第2マニホールドの2つを並んで設けるとともに、第1マニホールドと第2マニホールドの間のギャップに中央部から両サイドの外方に向かって広がるテーパーを付けたことを特徴とするダイヘッド。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、連続的に走行するウェブに対して塗工液を塗布するのに使用されるエクストルージョン型のダイヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、エクストルージョン型のダイヘッドは、均一な薄膜塗工が可能であることから種々の分野で広く利用されている。このタイプのダイヘッドは、液入口からの塗工液を幅方向に広がらせるためのマニホールドと、そのマニホールドから塗工液が押し出されるスロット部とを備えている。マニホールドの形状としてはコートハンガータイプ、T型タイプ等があり、チキソ性が大きい塗工液の場合ほどコートハンガータイプがよく用いられている。そして、スロット部からの塗工液の幅方向吐出精度を向上させるためにはマニホールドの形状が重要であり、コートハンガータイプにおいては、例えばマニホールドからダイヘッド先端までの長さを幅方向で変えることで吐出精度をコントロールしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】図1はハンガーコートタイプのマニホールドを有する従来のダイヘッドの一例を示すもので、図1(a)は中央での断面図、図1(b)はダイ上板と両側板を外してダイ下板を示す平面図である。図1において1はダイ上板、2はダイ下板、3はマニホールドであり、ダイ下板2に設けられた液入口4からダイヘッド内に供給された塗工液はマニホールド3にて幅方向に広げられ、スロット部5の先端から吐出されて走行するウェブ上に塗工される。ダイヘッドのスロット部5からの塗工液の吐出精度は、マニホールド3から先端までの矢印で示す距離を変化させることで均一とすることができる。
【0004】チキソ性等の塗工液の物性により、インキによっては中央部の長さを大きくする必要があるものも有り、ダイヘッド全体が長くなって大きな占有スペースを必要とする。また、マニホールドの加工は、ダイヘッド本体に対して斜め方向に行う必要があり、精度良く加工することは難しい。
【0005】図2はハンガーコートタイプのマニホールドを有する従来のダイヘッドの別の例を示すもので、図2(a)は中央での断面図、図2(b)はダイ上板と両側板を外してダイ下板を示す平面図である。このダイヘッドは、内部のマニホールド3を2次曲線状に加工したものであるが、図1に示した直線状のマニホールドに比べてより加工が困難となる。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような問題を解決するため、本発明は、ダイヘッドにおけるマニホールドの形状をそこを流れる塗工液の圧力損失が一定となるような形状にすることとしている。そして、このような形状にすることで、マニホールドに隣接するスロット部の先端から塗工液が幅方向に均一な流量で押し出され、幅方向に均一な膜厚での塗工が可能となる。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明は、液入口からの塗工液を幅方向に広がらせるためのマニホールドと、そのマニホールドから塗工液が押し出される一定厚みのスロット部とを備えたダイヘッドにおいて、入口側の第1マニホールドとスロット部側の第2マニホールドの2つを並んで設けるとともに、第1マニホールドと第2マニホールドの間のギャップに中央部から両サイドの外方に向かって広がるテーパーを付けるようにしたものである。
【0008】図3は本発明に係るダイヘッドの一例を示すもので、図3(a)は中央での断面図、図3(b)はダイ上板と両側板を外してダイ下板を示す平面図、図3(c)は図3(b)におけるX−X線に対応する位置での下板と上板を示す断面図である。
【0009】図3において、11はダイ上板、12はダイ下板、13a,13bは並んで設けられた第1マニホールドと第2マニホールドであり、ダイ下板12には塗工液が供給される液入口14が設けられ、液入口14は第1マニホールド13aに繋がり、スロット部15は第2マニホールド13bに繋がっている。第1マニホールド13aと第2マニホールド13bはダイ下板12に設けた2本の溝状の凹みとダイ上板13の平らな内面とで形成されている。そして、2本の凹みの境界部分が僅かに低くなっていることにより、2つのマニホールド13a,13bがギャップ16で連結された状態になっており、このギャップ16は中央部(点線位置)から両サイドの外方に向かって広がるテーパーが付いている。このテーパーは、第1マニホールド13aと第2マニホールド13bを通過する塗工液の圧力損失が一定となるように設計する。
【0010】このように、第1マニホールド13aと第2マニホールド13bの間のギャップを幅方向で変化させることで、ダイヘッドのスロット部15からの塗工液の吐出精度を向上させている。コートハンガータイプのようにマニホールドから先端までの距離を変えているわけではないので、塗工液の種類によりダイヘッドの長さが長くなることもなく、また第2マニホールドを設けているため、より塗工精度を向上させることができる。また、マニホールド自体はストレートタイプであるため、加工が容易であり精度の良い加工が可能である。
【0011】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のダイヘッドは、マニホールド形状を入口側の第1マニホールドとスロット部側の第2マニホールドの2重マニホールドとし、第1マニホールドと第2マニホールドの間のギャップを幅方向に変えた仕様としたことにより、ダイヘッド全体を短くできることから、占有スペースを小さく保つことができる。また、マニホールド自体はストレートタイプでよいのでマニホールドの加工が複雑なものにならず、精度の良い加工が可能となる。
【出願人】 【識別番号】000002897
【氏名又は名称】大日本印刷株式会社
【出願日】 平成11年6月28日(1999.6.28)
【代理人】 【識別番号】100096600
【弁理士】
【氏名又は名称】土井 育郎
【公開番号】 特開2001−9342(P2001−9342A)
【公開日】 平成13年1月16日(2001.1.16)
【出願番号】 特願平11−181624