| 【発明の名称】 |
斑点模様を形成する塗装装置および斑点模様の塗装方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】田中 英彦
【氏名】田中 邦昭
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| 【要約】 |
【課題】水平移動可能な大型被塗装物の塗装装置を使用しながら、塗装時期および塗装面積に関係なく、斑点を常に一定のばらつき状態となるように斑点模様を自動塗装することができる塗装装置および斑点模様を形成する塗装方法を提供する。
【解決手段】床面に対し水平に配置された大型被塗装物の上方に、塗料が下方に向かって噴出されるスプレーガンを備えるゴンドラを配置し、このゴンドラを前後左右に水平移動できるように支持した塗装装置において、スプレーガンは、塗料を吐出する塗料吐出口と、塗料吐出口から吐出される塗料を滴状にして拡散させるための拡散エアを放出する拡散エア放出口とを備え、エアの圧力が0kg/cm2より大きく0.1kg/cm2以下の範囲で拡散エア放出口からエアを放出させながら、塗料吐出口から塗料を吐出させる構成とした。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】床面に対し水平に配置された大型被塗装物の上方に、塗料が下方に向かって噴出されるスプレーガンを備えるゴンドラを配置し、このゴンドラを前後左右に水平移動できるように支持した塗装装置において、スプレーガンは、塗料を吐出する塗料吐出口と、塗料吐出口から吐出される塗料を滴状にして拡散させるための拡散エアを放出する拡散エア放出口とを備え、エアの圧力が0kg/cm2より大きく0.1kg/cm2以下の範囲で拡散エア放出口からエアを放出させながら、塗料吐出口から塗料を吐出させることを特徴とする斑点模様を形成する塗装装置。 【請求項2】床面に対し水平に配置された大型被塗装物の上方に、塗料が下方に向かって噴出されるスプレーガンを備えるゴンドラを配置し、このゴンドラを前後左右に水平移動できるように支持した塗装装置により塗装する塗装方法であって、スプレーガンは、塗料を吐出する塗料吐出口と、塗料吐出口から吐出される塗料を滴状にして拡散させるための拡散エアを放出する拡散エア放出口とを備え、エアの圧力が0kg/cm2より大きく0.1kg/cm2以下の範囲で拡散エア放出口からエアを放出させながら、塗料吐出口から塗料を吐出させて、斑点状の模様を塗装することを特徴とする斑点模様の塗装方法。 【請求項3】スプレーガンの塗料吐出口から吐出される塗料の粘度がフォードカップNo.4法(JIS K5400)により8秒以上で120秒以下の範囲としている請求項2に記載の斑点模様の塗装方法。 【請求項4】床面に対し水平に配置される大型被塗装物がパイプから構成されており、パイプを回転させながら、かつ、ゴンドラをパイプの長手方向に水平移動させながらスプレーガンによりパイプの外周面に塗料を吐出させて、パイプ外周面全体に斑点状の模様を塗装するようにしている請求項2または請求項3に記載の斑点模様の塗装方法。 【請求項5】パイプの外周速度が0.4m/秒以上で1.3m/秒以下となるようにパイプを回転させるようにしている請求項4に記載の斑点模様の塗装方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、床面に対し水平に配置された大型被塗装物の上方に、塗料が下方に向かって噴出されるスプレーガンを備えるゴンドラを配置し、このゴンドラを前後左右に水平移動できるように支持した塗装装置、および、この塗装装置により塗装する塗装方法に関する。 【0002】 【従来の技術】大きなサイズの平板状の大型被塗装物、たとえば2500mm×8000mmサイズの金属パネルの表面を自動的に塗装する大型被塗装物の塗装装置として、この金属パネルを床面に対し水平に配置し、この金属パネルの上方に、塗料が下方に向けて噴出されるスプレーガンを装着したゴンドラを配置し、このゴンドラを前後左右に水平移動できるように支持した大型被塗装物の塗装装置が知られている(実公昭62−12453号公報)。 【0003】この大型被塗装物の塗装装置は、ゴンドラを前後に往復動作させながら、少しずつ左右どちらか一方に位置を移動させることにより、スプレーガンで大型被塗装物の表面全体に塗料を吹き付けることができるようになっている。 【0004】この大型被塗装物の塗装装置によれば、ゴンドラを常に大型被塗装物の上方に配置させた状態で走行させることができるので、大型被塗装物の表面全体をスムーズにしかも均一に塗装することができる。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】ところで、この大型被塗装物の塗装装置のスプレーガンは、塗料を吐出する塗料吐出口と、塗料吐出口から吐出される塗料を拡散させて噴霧状にするための拡散エアを放出する拡散エア放出口とを備えており、拡散エア放出口からエアを放出させながら、塗料吐出口から塗料を吐出させることにより塗料を噴霧し、大型被塗装物の表面全体にムラなく塗装するようになっている。 【0006】すなわち、塗料吐出口から塗料を吐出するだけでは、走行方向にそって線状に塗料の液が滴下していくだけで、大型被塗装物の表面にムラなく塗膜層を形成できないので、塗料吐出口から塗料が吐出される際に、塗料吐出口近くでエアを吹き付けることにより、塗料吐出口から吐出される塗料を拡散させて噴霧させるようにしている。 【0007】しかしながら、塗料を噴霧させるスプレーガンでは、拡散されすぎて、直径10mm前後の小さな斑点状の模様を塗装することができず、点状の模様としては、非常に細かいナシ地模様程度しか塗装できなかった。 【0008】なお、刷毛などを用いて手動で塗料をまき散らすことにより、斑点状の模様は形成できるが、たとえば2500mm×8500mmサイズのように大きなサイズの金属パネルの表面に、塗装作業時期および塗装面積、そして、塗装面に関係なく、常に斑点のばらつき状態が同じ状態となるような均一な模様を形成することはできなかった。 【0009】本発明は、上記の問題に鑑みてなしたものであって、水平移動可能な大型被塗装物の塗装装置を使用しながら、塗装時期および塗装面積に関係なく、斑点を常に一定のばらつき状態となるように斑点模様を自動塗装することができる塗装装置および斑点模様を形成する塗装方法を提供することを目的とする。 【0010】 【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、床面に対し水平に配置された大型被塗装物の上方に、塗料が下方に向かって噴出されるスプレーガンを備えるゴンドラを配置し、このゴンドラを前後左右に水平移動できるように支持した塗装装置において、スプレーガンは、塗料を吐出する塗料吐出口と、塗料吐出口から吐出される塗料を滴状にして拡散させるための拡散エアを放出する拡散エア放出口とを備え、エアの圧力が0kg/cm2より大きく0.1kg/cm2以下の範囲で拡散エア放出口からエアを放出させながら、塗料吐出口から塗料を吐出させる構成とした。 【0011】また、請求項2に記載の発明は、床面に対し水平に配置された大型被塗装物の上方に、塗料が下方に向かって噴出されるスプレーガンを備えるゴンドラを配置し、このゴンドラを前後左右に水平移動できるように支持した塗装装置により塗装する塗装方法であって、スプレーガンは、塗料を吐出する塗料吐出口と、塗料吐出口から吐出される塗料を滴状にして拡散させるための拡散エアを放出する拡散エア放出口とを備え、エアの圧力が0kg/cm2より大きく0.1kg/cm2以下の範囲で拡散エア放出口からエアを放出させながら、塗料吐出口から塗料を吐出させて、斑点状の模様を形成するようにした。 【0012】さらに、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の斑点模様の塗装方法の発明において、スプレーガンの塗料吐出口から吐出される塗料の粘度をフォードカップNo.4法(JIS K5400)により8秒以上で120秒以下の範囲のものを使用して塗装するようにした。 【0013】請求項4に記載の発明は、請求項2または請求項3に記載の斑点模様の塗装方法において、床面に対し水平に配置される大型被塗装物をパイプから構成し、パイプを回転させながら、かつ、ゴンドラをパイプの長手方向に水平移動させながらスプレーガンによりパイプの外周面に塗料を吐出させて、パイプ外周面全体に斑点状の模様を塗装するようにした。 【0014】請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の斑点模様の塗装方法において、パイプの外周速度が0.4m/秒以上で1.3m/秒以下となるようにパイプを回転させるようにしてパイプ外周面全体に斑点状の模様を塗装するようにした。 【0015】 【発明の実施の形態】以下、本発明の斑点模様を形成する塗装装置に係る実施の形態を図面に基づいて説明する。本発明の塗装装置は、図1から図5に示すように、立方形状をしたゴンドラ1と、このゴンドラ1を前後左右に水平移動させるための水平移動装置2と、ゴンドラ1に搭載される複数の塗料ギアポンプ3、複数の塗料缶31、エアタンク4、自動スプレー制御盤5、スプレーガン6などの塗装設備とを備えている。 【0016】ゴンドラ1に搭載されるスプレーガン6は、図4および図5に示すように、ゴンドラ1の下部に、下方に向けて塗料を噴射させるように4個取り付けられており、それぞれ、異なる色の各塗料缶31から塗料ギアポンプ3を介して塗料を吐出するようになっている。なお、スプレーガン6は、本実施の形態では、4個配設しているが、スプレーガンは複数個であれば2個、3個、それ以上であってもよい。 【0017】水平移動装置2は、図1から図5に示すように、前後方向に延びる2本の縦レール21,21と、各縦レール21,21にレール長手方向に移動可能に装着される縦方向移動部材22,22と、これら縦方向移動部材22,22に掛け渡されて固定される2本の横レール23,23と、これら横レール23,23にレール長手方向に移動可能に装着される横方向移動部材24,24とを備えており、ゴンドラ1を横方向移動部材24,24に固定することにより、ゴンドラ1が前後左右に水平移動できるようになっている。 【0018】このゴンドラ1の水平移動は、図示していない制御装置で駆動制御するようにしており、制御装置により、縦方向移動部材22,22および横方向移動部材24,24を動かすようにしている。 【0019】例えば、平板状の大型被塗装物に塗布する場合には、ゴンドラ1を大型被塗装物の長手方向(縦方向)に往復運動させながら大型被塗装物の幅方向(横方向)に少しずつ移動させて、大型被塗装物の表面全体を塗装するようにしており、水平移動制御は、縦方向の半往復毎に横方向に1ピッチ(たとえば6cm)ずつずらしていくようにしている。 【0020】また、スプレーガン6は、図6および図7に示すように、塗料を吹き付けるためのノズル部61と、塗料およびエアを取り入れるための胴部62とを備えており、図8に示すように、ノズル部61の先端部に、塗料を吐出する塗料吐出口63と、塗料吐出口63から吐出される塗料を滴状に拡散させるための拡散エアを放出する拡散エア放出口64と、拡散された塗料の拡散の度合いを調整するためのエアを放出する調整エア放出部65とを備えている。 【0021】さらに、各スプレーガン6のノズル部61および胴部62には、塗料吐出口63に連通する塗料通路66と、拡散エア放出口64に連通する拡散エア通路67と、調整エア放出部65に連通する調整エア通路68とを備えている。 【0022】拡散エア通路67と調整エア通路68とは、図9に示すように、エアホース7を介してエアタンク4に連通させており、エアタンク4には、エアコンプレッサー(図示せず)から等圧調整器41を介してエアが送られるようになっており、エアホース7にエアが流出していっても、エアタンク4の入口側に設ける等圧調整器41の調整により常に一定圧(3〜5kg/cm2)のエアがエアタンク4内に貯溜されるようになっている。 【0023】また、塗料吐出口63から、塗料を吐出させたり、吐出を停止させたりするために、スプレーガン6の胴部62に、オンオフ弁93を備えるエアオンオフホース71を接続している。 【0024】そして、塗料ギアポンプ3から塗料通路66に送られてくる塗料の流量は、図10に示すように、電磁弁8により調整され、さらに、拡散エア通路67と調整エア通路68を流れるエアのエア圧は、図9に示すように、減圧弁91,92により調整するようになっている。 【0025】本実施の形態のスプレーガン6によれば、拡散エア放出口64から後記する低圧のエア圧でエアを放出させながら、塗料吐出口63から塗料を吐出させることにより吐出された塗料を拡散して滴状にして大型被塗装物に塗布することができ、さらに、拡散エア放出口64から高圧(例えば3kg/cm2)のエア圧でエアを放出させることにより、塗料を噴霧し、大型被塗装物の表面全体にムラなく均一に塗膜を形成することもできる。 【0026】そして、各スプレーガン6は、大型被塗装物の上方に達した時に、端から順番に塗料の吐出を開始するようにしており、最初に塗料を吐出させるスプレーガン6は、拡散エア放出口64から高圧(例えば3kg/cm2)のエア圧でエアを放出させるようにしており、塗料を噴霧することにより、大型被塗装物の表面全体にムラなく均一に塗膜を形成して地色を形成する。 【0027】その他のスプレーガン6は、拡散エア放出口64から後記する低圧のエア圧でエアを放出させながら、塗料吐出口63から塗料を吐出させるようにしており、地色の上にさまざまな色の斑点状の模様を形成する。 【0028】以上の塗装装置において、小さな斑点模様を形成するためには、拡散エア放出口64から放出させるエアの圧力を0kg/cm2より大きく0.1kg/cm2以下の範囲内で、拡散エア放出口64からエアを放出させる必要がある。 【0029】このように、エアの圧力を0kg/cm2より大きく0.1kg/cm2以下の範囲内とすることにより、塗料吐出口63から吐出される塗料を小さな滴状にして拡散させて小さな斑点模様を形成することができる。 【0030】このエアの圧力は0kg/cm2より大きく0.03kg/cm2以下の範囲内とすることが直径10mm前後の斑点模様を形成するうえで好ましい。 【0031】さらに、以下の設定条件の範囲内で塗装を行うことより、所望の大きさの斑点模様を形成することができる。 【0032】スプレーガン6の塗料吐出口63から吐出される塗料の粘度はフォードカップNo.4法(JIS K5400)により8秒以上で120秒以下の範囲内のものを使用する。 【0033】塗料吐出口63から吐出される塗料の吐出量は、20cc/分以上で230cc/分以下の範囲となるようにポンプの吐出量を設定することが好ましい。 【0034】塗料吐出口63の口径は、1.6mm以上で2.5mm以下とすることが好ましい。口径を大きめにすることにより、大型の斑点模様を形成することができる。 【0035】塗料吐出口63から大型被塗装物の塗装面までの距離の設定条件を変えることにより、拡散された塗料の拡散の度合いを調整するための調整エア放出部65から放出されるエア圧を一定にしておいても、斑点間の距離(斑点の散らばり)を調整することができる。 【0036】本実施の形態では、塗料吐出口63から大型被塗装物の塗装面までの距離は、30cm以上で90cm以下とすることが好ましい。 【0037】スプレーガン6の走行スピードは、第1の実施形態では、斑点を適度にばらつかせるため、図1において縦方向への移動スピードを0.5m/秒以上で2.5m/秒以内とすることが好ましい。この走行スピードは、スピードを上げるほど斑点の散らばりを大きくでき、地色を多く出すことができる。 【0038】スプレーガン6の前後左右への走行距離は、大型被塗装物の表面全体を完全に均一に塗装するため、大型被塗装物を越えてしまうように設定する。 【0039】以上のように、本発明の大型被塗装物の塗装装置で斑点模様の塗装を行う場合、地色を塗布した後、拡散エア放出口64から低圧のエア圧でエアを放出させながら、塗料吐出口63から塗料を吐出させて、地色の上に滴を吹き付ける際、前に塗布した斑点を形成する塗料が乾燥した後に他の色で滴を滴下することにより、色の異なる斑点が重なり合ったとしても、図11に示すような、はっきりとした斑点模様を形成することができる。 【0040】また、拡散エア放出口64から低圧のエア圧でエアを放出させながら、塗料吐出口63から塗料を吐出させて、地色の上に滴を吹き付ける際、例えば、2つのスプレーガン6の間隔を縮めて配置し、前に塗布した斑点を形成する塗料が乾燥する前に他の色を滴下することにより、色の異なる斑点が重なり合うと、図12に示すような斑点同士をにじませた模様を形成することができる。 【0041】次に、他の第2の実施形態について図13および図14に基づいて説明する。図13及び図14に示す第2実施形態は、大型被塗装物が長尺なパイプPであって、パイプPの外周面に切れ目無く連続した斑点模様を均一に塗装できるようにしたものである。 【0042】長尺なパイプPに塗布する場合は、大型被塗装物であるパイプPを前記した第1実施形態の平板状被塗装物と同様、床面に対し水平に配置するのであって、図1において横方向に延びるように配置する。そして、大型被塗装物である長尺なパイプPを回転させながら塗布するようにしている。 【0043】さらに、第2実施形態では、スプレーガン6を備える塗装装置は、前記した第1実施形態と同じ構成のものを使用しており、ゴンドラ1を、スプレーガン6がパイプPの真上にくるように位置させておいて、パイプPを所定の回転速度で回転させながら塗布する際、ゴンドラ1をパイプPの長手方向(図1において横方向)に水平移動させながらスプレーガン6によりパイプPの外周面に塗料を吐出させるようにして、パイプPの外周面全体に連続した斑点状の模様を塗装するようにしている。 【0044】パイプPは、図13及び図14に示すように、パイプPの一端側をテーパー付きの第1嵌合保持部11で保持するとともに、他端側をモーター13に接続された第2嵌合保持部12で保持している。 【0045】第1嵌合保持部11は、パイプPに圧入するようにテーパー形状をしており、かつ、回転軸14に接続され、この回転軸14は、軸受15に回転可能に支持されている。さらに、この回転軸14における第1嵌合保持部11との反対側端部には、回転軸14および第1嵌合保持部11を軸受15に対し軸方向に移動させるためのハンドル部16を設けている。 【0046】また、第2嵌合保持部12は、パイプP内面に圧接可能とした爪部12aを複数備えており、爪部12aをパイプP内に嵌合し、各爪部12aを開いてパイプP内面に圧接させることにより、パイプPを保持するようになっている。さらに、第2嵌合保持部12は、駆動軸17を介してモーター13に接続されており、モーター13の駆動に伴って第2嵌合保持部12が回転駆動するようになっている。モーター13および軸受15は、所定間隔を開けて支持台18に固定されている。 【0047】そして、パイプPを第1嵌合保持部11及び第2嵌合保持部12に固定するに当たっては、まず、第1嵌合保持部11の回転軸14を軸受15に対しハンドル部16がわに移動させておいて、第2嵌合保持部12にパイプPを保持させ、第1嵌合保持部11をパイプPに圧入させ、回転軸14の軸受15に対する軸方位置を固定する。 【0048】モーター13を駆動させることにより、第2嵌合保持部12が回転し、この第2嵌合保持部12に支持されているパイプPが第1嵌合保持部11とともに軸受15に支持されながら回転するのである。 【0049】第2の実施形態では、パイプPの外周速度が0.4m/秒以上で1.3m/秒以下となるようにモーター13の回転数を設定してパイプPを回転させるようにしている。この外周速度で塗布することにより、パイプPの表面に滴下された斑点状の塗料の液ダレ遠心力により防止することができる。 【0050】第2実施形態では、小さな斑点模様を形成するために、第1実施形態と同様、拡散エア放出口64から放出させるエアの圧力を0kg/cm2より大きく0.1kg/cm2以下の範囲内で、拡散エア放出口64からエアを放出させる必要がある。 【0051】このエアの圧力は0kg/cm2より大きく0.03kg/cm2以下の範囲内とすることが直径10mm前後の斑点模様を形成するうえで好ましい。 【0052】さらに、以下の設定条件の範囲内で塗装を行うことより、所望の大きさの斑点模様を形成することができる。 【0053】スプレーガン6の塗料吐出口63から吐出される塗料の粘度はフォードカップNo.4法(JIS K5400)により8秒以上で120秒以下の範囲内のものを使用する。 【0054】塗料吐出口63から吐出される塗料の吐出量は、20cc/分以上で230cc/分以下の範囲となるようにポンプの吐出量を設定することが好ましい。 【0055】塗料吐出口63の口径は、1.6mm以上で2.5mm以下とすることが好ましい。口径を大きめにすることにより、大型の斑点模様を形成することができる。 【0056】塗料吐出口63から大型被塗装物の塗装面までの距離の設定条件を変えることにより、拡散された塗料の拡散の度合いを調整するための調整エア放出部65から放出されるエア圧を一定にしておいても、斑点間の距離(斑点の散らばり)を調整することができる。 【0057】本実施の形態では、塗料吐出口63から大型被塗装物の塗装面までの距離は、30cm以上で90cm以下とすることが好ましい。 【0058】スプレーガン6の走行スピードは、斑点を適度にばらつかせるため、パイプPの長手方向に8cm/秒以上で32cm/秒以内とすることが好ましい。この走行スピードは、スピードを上げるほど斑点の散らばりを大きくでき、地色を多く出すことができる。 【0059】そして、各スプレーガン6は、パイプPの上方において、端から順番に塗料の吐出を開始するようにしており、最初に塗料を吐出させるスプレーガン6は、拡散エア放出口64から高圧(例えば3kg/cm2)のエア圧でエアを放出させるようにしており、塗料を噴霧することにより、大型被塗装物の表面全体にムラなく均一に塗膜を形成して地色を形成するようになっている。なお、第2実施形態では、地色を塗布した後に、斑点模様を形成するようにしているため、長手方向一方向においてのみ、スプレーガン6で塗布するようにしている。 【0060】その他のスプレーガン6は、拡散エア放出口64から後記する低圧のエア圧でエアを放出させながら、塗料吐出口63から塗料を吐出させるようにしており、地色の上にさまざまな色の斑点状の模様を形成するようになっている。 【0061】第2実施形態のように、パイプPに斑点模様の塗装を行う場合でも、地色の噴霧後、拡散エア放出口64から低圧のエア圧でエアを放出させながら、塗料吐出口63から塗料を吐出させて、地色の上に滴を吹き付ける際、蒸発の早い塗料を使用することにより、色の異なる斑点が重なり合ったとしても、前に塗布した斑点を形成する塗料が乾燥した後に他の色で滴を滴下させられ、図11に示すような、はっきりとした斑点模様を形成することができる。この場合、乾燥を早くするために、パイプPの表面に向かってヒーターを設置するようにしてもよい。 【0062】また、拡散エア放出口64から低圧のエア圧でエアを放出させながら、塗料吐出口63から塗料を吐出させて、地色の上に滴を吹き付ける際、例えば、2つのスプレーガン6の間隔を縮めて配置し、前に塗布した斑点を形成する塗料が乾燥する前に他の色を滴下することにより、色の異なる斑点が重なり合うと、図12に示すような斑点同士をにじませた模様を形成することができる。 【0063】以上のように第2実施形態のように筒状パイプにも切れ目無く、均一に斑点模様を形成することができる。 【0064】前記した各実施形態では、4つのスプレーガン6で順番に塗装していくようにしているので、斑点模様がはっきりと現れるように塗装する場合には、先に塗布した塗料が乾燥した後に塗布できるように、後の塗布時までの間に塗料中の溶剤(シンナー)が蒸発してしまう塗料を用いるのであって、また、斑点が互いに混ざり合ってにじんだ状態に塗装する場合には、先に塗布した塗料が乾燥しないうちに塗布できるように、後の塗布時までの間に塗料中の溶剤が蒸発してしまわない塗料を用いるのであり、形成したい模様に応じて、塗料中の溶剤の蒸発速度の設定を変えるようにしている。 【0065】なお、塗装処理中の模様の変化を防ぐためには、塗料の溶剤の蒸発スピードを安定させる必要があり、作業場の室温は、恒温状態にしておくことが好ましい。 【0066】さらに、斑点をにじませて模様を形成する場合には、スプレーガンの取り付け位置の前後(前後走行方向)にエア噴出機を取り付けておいて、このエア噴出機から噴出されるエアで、スプレーガンで吹き付けた斑点状の塗料を積極的に混合させて斑点がくずれた模様を形成することができる。 【0067】 【発明の効果】本発明によれば、床面に対し水平に配置された大型被塗装物の上方に、塗料が下方に向かって噴出されるスプレーガンを備えるゴンドラを配置し、このゴンドラを前後左右に水平移動できるように支持した大型被塗装物の塗装装置において、スプレーガンは、塗料を吐出する塗料吐出口と、塗料吐出口から吐出される塗料を滴状にして拡散させるための拡散エアを放出する拡散エア放出口とを備え、エアの圧力が0kg/cm2より大きく0.1kg/cm2以下の範囲で拡散エア放出口からエアを放出させながら、塗料吐出口から塗料を吐出させる構成とし、エアの圧力を0kg/cm2より大きく0.1kg/cm2以下の範囲で拡散エア放出口からエアを放出させながら、塗料吐出口から塗料を吐出させて、斑点状の模様を形成するようにしたので、大型被塗装物の全面に小さな斑点模様を均一に自動的に形成することができる。 【0068】また、拡散エア圧が極端に低いので、エアにより塗料が飛散しすぎて塗料のロスが生じることが少なくなり、塗料の塗着効率を高くすることができる。 【0069】さらに、大型被塗装物の塗装方法の発明において、スプレーガンの塗料吐出口から吐出される塗料の粘度をフォードカップNo.4法(JIS K5400)により8秒以上で120秒以下の範囲のものを使用することにより、斑点模様の塗膜をより安定して形成することができる。 【0070】また、床面に対し水平に配置される大型被塗装物をパイプから構成し、パイプを回転させながら、かつ、ゴンドラをパイプの長手方向に水平移動させながらスプレーガンによりパイプの外周面に塗料を吐出させて、パイプ外周面全体に斑点状の模様を塗装するようにしたので、筒状のパイプであっても、模様に切れ目が生じることなく均一に斑点模様を形成することができる。 【0071】さらに、パイプに斑点模様を形成する場合、パイプの外周速度が0.4m/秒以上で1.3m/秒以下となるようにパイプを回転させることにより、液ダレが生じない遠心力が生じ、パイプ外周面全体に液ダレすることなく所望の斑点状の模様を形成できる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】599132889 【氏名又は名称】株式会社加美塗装工業所
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| 【出願日】 |
平成12年6月29日(2000.6.29) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100076406 【弁理士】 【氏名又は名称】杉本 勝徳 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−157859(P2001−157859A) |
| 【公開日】 |
平成13年6月12日(2001.6.12) |
| 【出願番号】 |
特願2000−196057(P2000−196057) |
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