| 【発明の名称】 |
液滴噴霧装置駆動方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】廣田 寿一
【氏名】大西 孝生
【氏名】武内 幸久
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| 【要約】 |
【課題】
【解決手段】隣り合うノズル孔11aをそれぞれ有する2つの圧力室10n、10n-1は、時間T1から加圧を開始し時間T2で加圧を終了しそのままの状態を時間T3まで保持する。そして、時間T3から減圧を開始し時間T4までに減圧を終了し、次の加圧に備える周期を繰り返す。この時、一方の圧力室10nが減圧を始める時間T3から次の加圧を開始する時間T5までの間に、他方の圧力室10n-1の加圧を開始する時間T1(-1)を設定する。これにより、一方の導入孔から流路へ逆流した影響を他方の導入孔が受けることを低減でき、他方の圧力室10n-1が加圧を始めて生じた逆流が、流路20を同じにして隣り合った一方の圧力室10nの導入孔12に及んだときに、一方の圧力室10nが減圧を開始する状態になっている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 複数の圧力室がそれら各圧力室に設けられた導入孔を介して同一の流路に接続され、該圧力室の体積変化により吐出口から液滴を吐出することによって噴霧を行う液滴噴霧装置にあって、該圧力室を少なくとも2以上のグループに分け、それらグループ間において該体積変化を生じさせる駆動タイミングを互いに異なるよう設定したことを特徴とする液滴噴霧装置駆動方法。 【請求項2】 前記圧力室の壁の一部に圧電/電歪素子を設け、前記グループごとの該圧電/電歪素子に電圧信号を印加する指令時期を異なるようにした請求項1記載の液滴噴霧装置駆動方法。 【請求項3】 前記圧力室のグループを、隣り合う吐出口を有する圧力室で2分した請求項1記載の液滴噴霧装置駆動方法。 【請求項4】 複数の圧力室がそれら各圧力室に設けられた導入孔を介して同一の流路に接続され、該圧力室を加圧した後に減圧をする体積変化により吐出口から液滴を吐出することによって噴霧を行う液滴噴霧装置にあって、1つの圧力室の減圧開始時からその圧力室の次の加圧開始時までの間に、他の圧力室の加圧を開始することを特徴とする液滴噴霧装置駆動方法。 【請求項5】 前記1つの圧力室の減圧開始時からその圧力室の次の加圧開始時までの間のうち、1つの圧力室の減圧開始時に、他の圧力室の加圧を開始する請求項4記載の液滴噴霧装置駆動方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、液体原料又は燃料を吐出することにより、上記液体を処理し又は作動する各種機械に使用される原料燃料吐出装置に組み付けられる液滴噴霧装置の駆動方法に関する。 【0002】 【従来の技術】従来の液滴噴霧装置は、複数の圧力室がそれら各圧力室に設けられた導入孔を介して同一の流路に接続され、該圧力室の体積変化により吐出口から液滴を吐出することによって噴霧を行う液滴噴霧装置であって、1つの流路に対し複数の圧力室に供給される液体は、各圧力室に形成された導入孔を通して蓄積され、該圧力室の体積変化により、それぞれの各圧力室の他方に連結されているノズル孔より液滴を吐出し、全体が噴霧状となる装置であった。特に、圧力室の壁の一部に圧電/電歪素子が形成され、該素子に印加される電圧信号によって該素子に圧力変化が生じさせる液滴噴霧装置は、液滴の噴霧状態に秀でたものであった。そして、原料燃料吐出装置の用途により液体を大量に吐出する場合は、複数個を取り付ける液滴噴霧装置の圧力室を増やしたり吐出周期を高めたりしていた。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかし、吐出量を増やすため圧力室を多数個設けた液滴噴霧装置では、噴霧のため圧電/電歪素子により加圧された液体が、導入孔から流路へ逆流を起こす量が大きくなるために、吐出直後に導入孔から液体が供給される場合に円滑に流入がされずにノズル孔から気泡が圧力室に流入する現象が起きたり、気泡の流入を防ぐため圧力室の減圧速度が遅くなり吐出周期を長くする設定に変更しなければならなくなり、もって吐出量を多くできないという問題があった。 【0004】 【課題を解決するための手段】そこで、本発明者は、請求項1に係る発明では、複数の圧力室がそれら各圧力室に設けられた導入孔を介して同一の流路に接続され、該圧力室の体積変化により吐出口から液滴を吐出することによって噴霧を行う液滴噴霧装置にあって、該圧力室を少なくとも2以上のグループに分け、それらグループ間において該体積変化を生じさせる駆動タイミングを互いに異なるよう設定した液滴噴霧装置駆動方法を提供する。ここで、駆動タイミングとは、圧力室の体積が変化を開始する時刻のことを指す。これにより、圧力室はグループごとに体積変化を生じさせることになり、導入孔から流路への逆流する液量及び液圧の変動を小さくすることができる。なお、圧力室をグループに分ける基準は、加圧開始時の時期により2分類に分けてもよいし、順番にずらして時間差を設けて3分類以上に分けることも可能である。特に請求項2に係る発明は、前記圧力室の壁の一部に圧電/電歪素子を設け、前記グループごとの該圧電/電歪素子に電圧信号を印加する指令時期を異なるようにした液滴噴霧装置駆動方法である。これにより、圧電/電歪素子に印加する電圧信号を短周期で制御することにより噴霧量を増大できる。また、請求項3に係る発明では、流路を共通にする圧力室のグループを、隣り合う吐出口を有する2つの圧力室を別のグループに2分した液滴噴霧装置駆動方法である。隣り合う圧力室間では互いの導入孔から流路へ逆流した影響を最も受け易く、駆動タイミングを異ならせる効果が顕著に生じるのである。また一方、隣り合う一方の圧力室からの逆流を利用して他方の圧力室へ液体を円滑に供給することができるといった利点を有することにもなる。なお、圧力室の圧電/電歪素子に電圧信号を印加する配線は、交互に設置してもよいし、それぞれ単独に制御装置まで配線し、制御装置から電圧信号を印加するタイミングを制御させることもでき、特に、後者の場合は、信号を印加するタイミングを配線又は後から自在に設定できる。更に、請求項4に係る発明は、複数の圧力室がそれら各圧力室に設けられた導入孔を介して同一の流路に接続され、該圧力室を加圧した後に減圧をする体積変化により該吐出口から液滴を吐出することによって噴霧を行う液滴噴霧装置にあって、1つの圧力室の減圧開始時からその圧力室の次の加圧開始時までの間に、他の圧力室の加圧を開始する液滴噴霧装置駆動方法である。これにより、上記のように導入孔から流路へ逆流する影響を防止できるとともに、隣り合う一方の圧力室に生じた逆流を利用して他方への液体の供給を円滑にできるようになった。特に、請求項5に係る発明は、前記1つの圧力室の減圧開始時からその圧力室の次の加圧開始時までの間のうち、1つの圧力室の減圧開始時に、他の圧力室の加圧を開始する液滴噴霧装置駆動方法である。 【0005】 【発明の実施の形態】以下、本発明に係る液滴噴霧装置駆動方法を実施する形態を詳細に説明する。図1は、液滴噴霧装置1の吐出口11を配列した面の説明図である。一端に、外方へ開口した吐出口11を設けた圧力室10a、10b・・、10n-1、10nが順序よく配列され、それら各圧力室10nの吐出口11を設けた面に対向する面の他端に挿通して導入孔12が設けられ、その導入孔12を介して同一の流路20に多数個が接続されている。なお、流路20は液体供給源に対し1又は2以上の多数列を設けることができる。また、圧力室20にはその壁部の一部に圧電/電歪素子13が備えられ、各圧電/電歪素子13は、上部電極(図示せず)、各圧電/電歪層及び下部電極(図示せず)を積層している。各圧電/電歪素子13に積層された上部電極、下部電極のうち少なくとも一方は、隣り合う一つ置きに制御装置に接続された配線13a,13bにより連結されている。 【0006】図2は、図1のA−A線における断面図である。複数の圧力室10nに共通の流路20には、各圧力室10nに接続される導入孔12が設けられ、圧力室10nの上方壁部の一部に圧電/電歪素子13を備え、下面先端には、液体を外方へ吐出する吐出口11を穿設し先端にはノズル孔11aを形成している。なお、矢印B方向から図1を示す。圧電/電歪素子13に積層された上部電極、下部電極に、所定の電圧信号を印加することにより、上部電極と下部電極との間に生じた電界の変化により圧電/電歪層が変形し、固着された圧力室10nの壁部を変形させて圧力室10nに生じる加圧力により、圧力室10nに供給された液体を吐出口11から液滴として吐出し、複数の吐出口及び複数の流路20により液滴が噴霧状に噴出される。 【0007】図3は、圧電/電歪素子13に電圧信号を印加するタイミングを示す説明図である。図は、電圧を印加、即ち電界を加えた時に、圧電/電歪素子が固着された壁面が圧力室の体積減少(加圧)を起こす方向に変形する場合の信号印加の様子を示した場合であるが、固着の方法、壁面の形状等で逆に電圧を解除した時に圧力室の体積減少(加圧)を生じさせる場合もあり、その場合は、電圧の印加、解除の方向が逆になる。図3の場合では、隣り合うノズル孔11aをそれぞれ有する2つの圧力室10n、10n-1は、時間T1から加圧を開始し時間T2で加圧を終了しそのままの状態を時間T3まで保持する。そして、時間T3から減圧を開始し時間T4までに減圧を終了し、次の加圧に備える周期を繰り返す。この時、一方の圧力室10nが減圧を始める時間T3から次の加圧を開始する時間T5までの間に、他方の圧力室10n-1の加圧を開始する時間T1(-1) を設定する。これにより、一方の導入孔から流路へ逆流した影響を他方の導入孔が受けることを低減でき、一方の圧力室10nが減圧を行っている時に、流路20を同じにして隣り合った他方の圧力室10n-1が加圧を開始する状態になっているので、加圧により生じた逆流が、流路20を通じて一方の圧力室10nの導入孔12に及び、液体の流入が円滑に行われ短時間に充填を終えることができ、1周期あたりの時間を短くして大量の噴霧を行うことができる。特に、一方の圧力室10nが減圧を始める時間T3と同時に、他方の圧力室10n-1の加圧を開始する時間T1を設定することが、瞬時に流体に及ぶ逆流圧を減圧初期の流体移動に効率よく利用できる。また、図3は隣り合う圧力室間で、信号印加タイミングを異ならせる場合であったが、隣り合っていない圧力室間でタイミングを異ならせても良い。更に、流路に接続される圧力室が非常に大量の場合、タイミングを異ならせるグループを3つ以上に分けることも良い。その場合、各グループの加圧開始時間は、図4に示すように駆動周期の中に次の加圧を開始する時間T1(1)、T1(2)を等間隔に点在させても良い。 【0008】 【発明の効果】以上説明した通り、請求項1に係る本発明によれば、液滴噴霧装置の圧力室を少なくとも2以上のグループに分け、それらグループ間において該体積変化を生じさせる駆動タイミングを互いに異なるよう設定した液滴噴霧装置駆動方法であるから、圧力室が従来のように全部が同時に体積変化を生じさせることが無くなり、導入孔から流路への逆流する液量及び液圧の変動を小さくすることができる。また、請求項2に係る発明は、前記圧力室の壁の一部に圧電/電歪素子を設け、前記グループごとの該圧電/電歪素子に電圧信号を印加する指令時期を異なるようにしたので、圧電/電歪素子に印加する電圧信号を短周期で制御することにより単位時間の吐出回数を増やし噴霧量を増大できた。そして、請求項3に係る発明では、圧力室のグループを、隣り合う吐出口を有する圧力室ごとに分けたから、隣り合う一方の圧力室からの逆流を利用して他方の圧力室へ液体を円滑に供給することができる。更に、請求項4に係る発明は、圧力室を加圧した後に減圧をする体積変化により該吐出口から液滴を吐出することにより噴霧を行う液滴噴霧装置にあって、1つの圧力室の減圧開始時からその圧力室の次の加圧開始時までの間に、他の圧力室の加圧を開始するから、隣り合う他方の圧力室が加圧して生じる逆流を利用して一方への液体の供給を円滑にできるようになる。特に、請求項5に係る発明は、前記1つの圧力室の減圧開始時からその圧力室の次の加圧開始時までの間のうち、1つの圧力室の減圧開始時に、他の圧力室の加圧を開始するから、逆流圧を有効に利用できる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000004064 【氏名又は名称】日本碍子株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年8月19日(1999.8.19) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100078721 【弁理士】 【氏名又は名称】石田 喜樹
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| 【公開番号】 |
特開2001−54749(P2001−54749A) |
| 【公開日】 |
平成13年2月27日(2001.2.27) |
| 【出願番号】 |
特願平11−233263 |
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