|
|
【発明の名称】 |
軟水器の再生管理装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】飯塚 洋 【氏名】山本 明和 |
【課題】自動判定を行うことで、管理を省力化し、且つ軟水器の確実な再生を行うことができる軟水器の再生管理装置を提供する。
【解決手段】塩水槽1は、配管2を介して軟水器3に対し再生用の塩水を供給すると共に、塩水を調製するための原水が軟水器3側から槽内に導入可能とされている。溶解を促進させるために、攪拌装置として散気管4が塩水槽1の底部に設置され、該散気管4に対し空気配管5を介してコンプレッサ6より空気が供給可能とされている。固形状の塩と濃度センサ8とが直に接触しないようにするためにメッシュ7が塩水槽1内に設置され、このメッシュ7で囲まれた領域内に濃度センサ8と水位センサ9とが設けられている。センサ8,9の出力信号は制御器10に入力されており、該制御器10はコンプレッサ6、濃度低下表示器11及び警報器12に信号を与える。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 軟水器に充填されたイオン交換樹脂の再生に使用される塩水を貯える塩水槽を備えた軟水器の再生管理装置において、該塩水槽内の塩水濃度を検出する塩水濃度検出手段と、該塩水濃度検出手段による検出塩水濃度が規定の濃度よりも低いときに該塩水槽内の塩水濃度を高めるように作動される塩水濃度上昇手段とを備えたことを特徴とする軟水器の再生管理装置。 【請求項2】 請求項1において、前記塩水槽内の塩水濃度を上昇させる手段は、塩水槽内の塩水を攪拌する攪拌装置であることを特徴とする軟水器の再生管理装置。 【請求項3】 請求項1又は2において、前記塩水槽内の水位を検出する水位検出手段と、該水位検出手段の検出水位の下降及び再上昇に基づいて軟水器の再生作動を検出する手段と、規定濃度よりも低濃度の塩水が軟水器に供給された場合に警報を発生する警報手段とを備えたことを特徴とする軟水器の再生管理装置。 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれか1項において、前記塩水濃度検出手段は、塩水の比重に応じて浮力が変わることを利用したフロートによって濃度を検出するものであることを特徴とする軟水器の再生管理装置。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明はボイラー給水等に用いられる軟水を製造するための軟水器内に充填されたイオン交換樹脂再生管理装置に係り、特に、イオン交換樹脂の再生を自動制御にて確実に行って再生不良に起因するボイラ系統のトラブルを防止するための軟水器の再生管理装置に関する。 【0002】 【従来の技術】ボイラへの硬度成分の流入を防ぐため、ボイラ給水としては硬度成分を除去した軟水を用いる。この軟水の製造には、容器内にイオン交換樹脂を充填した軟水器と、この軟水器を再生するための再生ユニットと、塩水を貯蔵する塩水槽と、軟水器への原水(硬水)や塩水の通水を制御する制御手段とを備えた軟水装置が用いられる。 【0003】この軟水器が正常に作動しないと、ボイラ内に硬度成分が流入し、これによりボイラの熱効率の低下、ひいてはボイラの蒸気を用いるプロセス全体の稼動効率の低下、その他の様々なトラブルを引き起こす結果となる。 【0004】この軟水器の作動不良の原因として、軟水器のイオン交換樹脂の再生不良が挙げられる。この再生不良は、多くの場合、再生に用いられる塩水槽内の塩水の塩濃度の低下により引き起こされる。 【0005】従来、軟水器の性能を管理する方法として、軟水器の出口配管に硬度成分を検知する手段を設け、硬度成分がリークしたことを検知した場合には軟水器の再生を行う方法が提案されているが、この方法では再生時期を知ることができるだけであるため、上記のような塩水槽の塩水の塩濃度の低下に起因する再生不良を防止することはできない。この塩水槽内の塩水の塩濃度の低下に起因する再生不良を防止するためには、塩水槽の塩水の塩濃度と塩水量を確実に管理することが必要となる。 【0006】従来、塩水の塩濃度の測定手段として、塩水の屈折率を利用して濃度測定を行う分析機器があるが、この測定は手作業で行うものであるため、多くの手間と時間を要する。屈折率の自動分析装置を現場に適用すると、設備コストが高くなるため、実際に適用された例はない。一方、検水を持ち帰って機器分析する場合には、分析結果が出るまでに長時間を要するために、迅速な対応ができないという問題がある。しかも、軟水器の再生時期が不確実であることもあってこのような手動による分析は適用し難かった。 【0007】塩濃度を容易に測定する方法として、塩水の電気伝導率を測定することが考えられるが、やはりこのような機器は高価であるために経済性の面から適用が困難であり、その上、ある程度塩濃度が低い塩水でないと、塩濃度の変化に対応する電気伝導率の変化を十分に検知することができないため、測定精度が悪く、信頼性の面でも問題があった。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、塩水の濃度が不足するときには該濃度を高める機能を備えた軟水器の再生管理装置を提供することを目的とする。 【0009】 【課題を解決するための手段】本発明の軟水器の再生管理装置は、軟水器に充填されたイオン交換樹脂の再生に使用される塩水を貯える塩水槽を備えた軟水器の再生管理装置において、該塩水槽内の塩水濃度を検出する塩水濃度検出手段と、該塩水濃度検出手段による検出塩水濃度が規定の濃度よりも低いときに該塩水槽内の塩水濃度を高めるように作動される塩水濃度上昇手段とを備えたことを特徴とするものである。 【0010】かかる軟水器の再生管理装置にあっては、塩水槽内の塩水濃度が規定濃度に不足するときに該塩水槽内の塩水濃度を高める操作が自動的に実行されるので、次回の再生動作を支障なく実行することができる。 【0011】この塩水槽内の塩水濃度を上昇させる手段は、塩水槽内の塩水を攪拌する攪拌装置であることが好ましい。 【0012】この攪拌装置を作動させて塩水槽内の塩水を攪拌すると、槽内に沈降していた塩粒子が舞い上がって低濃度の塩水への溶解が促進され、塩水濃度が高められる。 【0013】本発明では、塩水槽内の水位を検出する水位検出手段と、該水位検出手段の検出水位の下降及び再上昇に基づいて軟水器の再生作動を検出する手段と、規定濃度よりも低濃度の塩水が軟水器に供給された場合に警報を発生する警報手段とを備えることが好ましい。 【0014】本発明では、塩水濃度検出手段は、塩水の比重に応じて浮力が変わることを利用したフロートによって濃度を検出するものであってもよい。 【0015】 【発明の実施の形態】以下、図面を参照して実施の形態を詳細に説明する。図1は実施の形態に係る軟水器の再生管理装置の系統図である。 【0016】塩水槽1は、配管2を介して軟水器3に対し再生用の塩水を供給すると共に、塩水を調製するための原水が軟水器3側から槽内に導入可能とされている。この塩水槽1の下部には固形状の塩が沈降堆積している。この沈降した塩を舞い上がらせて溶解を促進させるために、攪拌装置として散気管4が塩水槽1の底部に設置され、該散気管4に対し空気配管5を介してコンプレッサ6より空気が供給可能とされている。 【0017】未溶解の塩と濃度センサ8とが直に接触しないようにするためにメッシュ7が塩水槽1内に設置され、このメッシュ7で囲まれた領域内に濃度センサ8と水位センサ9とが設けられている。この濃度センサ8としては、塩水濃度が高くなることにより浮力が増大し、所定以上の浮力を受けると信号を出力するフロート式のものが安価で好適であるが、Naイオン電極、Clイオン電極、安価な高性能の電気伝導度計などその他のいずれのものであっても良い。 【0018】水位センサ9は、塩水槽1内の水位が所定水位に達するとフロートがリミットスイッチやリードスイッチ等を作動させるフロート式のものが安価で好適であるが、電極式、光学式、超音波式などいずれのものを用いても良い。 【0019】これらのセンサ8,9の出力信号は制御器10に入力されており、該制御器10はコンプレッサ6、濃度低下表示器11及び警報器12に信号を与える。また、この制御器10は通信回線14を利用してホストコンピュータ13にデータを送信し、該ホストコンピュータ13に運転履歴を記憶させ、保守管理にこのデータを利用するようにしている。なお、警報器12としてはブザー、ランプなど各種のものを用いることができる。表示器11としては、ランプ、液晶パネルなど各種のものを用いることができる。 【0020】この塩水槽1には、水位センサ9の検出水位が所定水位となるように配管2から原水が導入される。水位センサ9が所定水位を検出した信号を出力すると、制御器10は濃度センサ8の濃度をルックアップし、この濃度が所定の濃度よりも低いときには濃度低下表示器11に濃度不足を表示させると共に、コンプレッサ6を所定時間作動させ、散気管4から空気を吹き出し、塩水槽1内の塩をバブリングして攪拌する。所定時間経過後、コンプレッサ6を停止し、濃度センサ8の濃度をルックアップする。この濃度が所定濃度に達するまでコンプレッサ6を繰り返し作動させる。なお、濃度が所定濃度に達するまでコンプレッサ6を連続的に作動させても良い。 【0021】濃度が所定濃度に達したならば、濃度低下表示器11の表示を停止する。そして、この塩水槽1内の塩水が再生に使用されるのを待つ。なお、コンプレッサ6を間欠的に作動させ、沈降塩の固結を防止するようにしても良い。 【0022】塩水槽1内の塩水が軟水器3の再生のために配管2へ送り出された場合、水位センサ9の検出水位が所定水位よりも低くなる。そして、その後原水が補給され、検出水位が所定水位まで回復する。従って、この検出水位の低下と再上昇を水位センサ9の信号から検出することにより、塩水が再生に使われたことが検出される。なお、図1の説明では塩水濃度上昇手段として空気の散気による攪拌を用いたが、モーターによるスクリュー攪拌やヒータ加熱を利用した対流攪拌を使用することも可能である。 【0023】制御器10にあっては、この再生に送り出された塩水濃度が所定濃度に達しているときには警報器12を作動させないが、塩水濃度がまだ所定濃度に達していないうちに(あるいは塩不足のために所定濃度に達し得ない場合に)塩水が送り出されたときには、警報器12を作動させ、軟水器3に再生不良が生じたことを管理者に報知する。 【0024】 【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の軟水器の再生管理装置によると、従来にない自動判定を行うことで、管理を省力化し、且つ軟水器の確実な再生を行うことができる。これにより、ボイラー内への硬度流入に起因するトラブルの減少、熱効率の維持を図り、ひいてはボイラーの蒸気を用いるプロセス全体の効率化も期待できる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000001063 【氏名又は名称】栗田工業株式会社
|
| 【出願日】 |
平成11年11月24日(1999.11.24) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100086911 【弁理士】 【氏名又は名称】重野 剛
|
| 【公開番号】 |
特開2001−149799(P2001−149799A) |
| 【公開日】 |
平成13年6月5日(2001.6.5) |
| 【出願番号】 |
特願平11−333071 |
|