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【発明の名称】 空気浄化材
【発明者】 【氏名】豊田 永武

【氏名】正司 佳伸

【氏名】椙原 養達

【要約】 【課題】主として炭酸ガス濃度を低減して空気を浄化する空気浄化材に関し、炭酸ガスの濃度を低減させることができる他、窒素酸化物や硫黄酸化物等も低減させることもでき、それによって空気を浄化することのできる画期的な空気浄化材を提供することを課題とする。

【解決手段】空気浄化材に、粒径が 0.5〜3.0 μm の天然鉱石の粒子を有効成分として含有させたことを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 粒径が 0.5〜3.0 μm の天然鉱石の粒子を有効成分として含有することを特徴とする空気浄化材。
【請求項2】 粒径が 0.7〜2.0 μm の天然鉱石の粒子を有効成分として含有することを特徴とする空気浄化材。
【請求項3】 粒径が 0.9〜1.1 μm の天然鉱石の粒子を有効成分として含有することを特徴とする空気浄化材。
【請求項4】 天然鉱石が平津長石である請求項1乃至3のいずれかに記載の空気浄化材。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気浄化材、さらに詳しくは、主として炭酸ガス濃度を低減して空気を浄化する空気浄化材に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】周知のように、炭酸ガスは、植物の光合成に必要とされるものである他、動物の吐息等にも含まれており、本来有害なものではない。
【0003】しかし、自動車の排気ガス等により地球上の炭酸ガス濃度が徐々に増加し、特に近年においては、地球の温暖化が社会問題化し、炭酸ガス濃度の増加が地球温暖化の直接的な要因とさえ考えられている。
【0004】このため、地球全体における炭酸ガスの濃度を減少させることは、最近では全世界の究極的な課題でもある。
【0005】このため、炭酸ガスの固定化技術等も種々研究されているが、いずれも実効が図られておらず、実用化に至っていないのが現状である。
【0006】本発明は、このような点に鑑みてなされたもので、炭酸ガスの濃度を低減させることができる他、窒素酸化物や硫黄酸化物等も低減させることもでき、それによって空気を浄化することのできる画期的な空気浄化材を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、鋭意研究の結果、天然鉱石の粒径をある一定の範囲にした場合に、優れた炭酸ガス濃度の低減作用を奏することを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】すなわち、本発明が上記課題を解決するための手段は、空気浄化材に、粒径が0.5〜3.0 μm の天然鉱石の粒子を有効成分として含有させたことにある。
【0009】この粒径は、 0.7〜2.0 μm とすることがより好ましく、 0.9〜1.1 μm とすることがさらに好ましい。
【0010】天然鉱石の種類は問うものではないが、平津長石を用いるのが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について説明する。
【0012】一実施形態としての空気浄化材は、粒径が 1.0μm の平津長石の粒子を有効成分として含有するものである。
【0013】平津長石の組成は、次のとおりである。
成分 重量%Si 26.5SiO2 56.8Mg 0.07K 2.7K2O 3.2Fe 3.8MgO 0.12Al 15.3Al23 28.8Fe23 5.4Ca他 5.68添貼剤 残量【0014】尚、平津長石の組成は上記実施形態に限定されるものではなく、たとえば次の組成のような平津長石も使用可能である。
【0015】
成分 重量%SiO2 66.15Al23 19.37Fe23 0.06CaO 0.25MgO 0.07K2O 6.95Na2O 6.00その他 0.50【0016】また、該実施形態では、平津長石の粒子を用いたが、平津長石以外の天然鉱石の粒子を使用することも可能である。
【0017】さらに、該実施形態では、粒子の粒径を 1.0μm としたが、粒径はこれに限定されるものではなく、要は、 0.5〜3.0 μm の粒径の天然鉱石の粒子を有効成分として含有していればよいのである。
【0018】上記のような天然鉱石の粒子は、繊維、樹脂、木材、金属、プラスチック、紙、ガラス等の種々の物質に具備させることが可能である。
【0019】次に、本発明の実施例について説明する。
【実施例】(実施例1)粒径が 1.0μm の平津長石の粒子をビスコースレーヨンに混紡し、その平津長石の粒子を含んだビスコースレーヨンをカラムに詰め、長カラムを通過した排出ガス中の炭酸ガス濃度を測定した。
【0020】長カラムとしては、内径が5.8cm 、長さが95cmのステンレス製のカラムを用いた。
【0021】充填した繊維(ビスコースレーヨン)の重量は600gとした。
【0022】エアーコンプレッサーから供給される乾燥空気とボンベから供給される炭酸ガスを一定比率で混合した気体を、上記のようなカラムに一定流量で供給した。
【0023】その供給される混合気体と、カラムから排出される気体中に含まれる炭酸ガスの濃度をガス検知管法で測定し、遮光されたカラムの通過前後の炭酸ガス濃度の変動について検討した。
【0024】本実施例では、供給ガス中の二酸化炭素の調整濃度は0.5 〜1.0 %、流量は1〜5L/min(線速度:0.6 〜2.9cm/sec)とした。
【0025】本実施例での試験は、常温(22〜25℃)の室内で行った。
【0026】また同一条件での測定を5回行い、その平均値を求めた。
【0027】分析値の変動係数は約10%であった。
【0028】測定した炭酸ガス濃度の分析値及び減少率を表1に示す。
【0029】
【表1】

【0030】表1からも明らかなように、本実施例では、供給ガスの流量が1.0L/minのときに12%の濃度低減が認められ、流量が2.0L/minのときに6%の濃度低減が認められた。
【0031】比較例として、平津長石の粉末を混紡していない繊維で同様の試験を行ったところ、炭酸ガスの減少率は0%であった。
【0032】従って、本実施例の炭酸ガスの低減効果が認められた。
【0033】尚、このカラムに平津長石の粉末200gを詰めても効果はなく、カラム内の充填率が炭酸ガス濃度に影響を及ぼすことがわかった。
【0034】(実施例2)本実施例では、上記実施例1の長カラムに代えて、内径5.8cm で長さ20cmの短カラムを用いた。
【0035】充填した繊維(ビスコースレーヨン)の重量は200gとした。
【0036】その他の試験方法や測定条件等は、上記実施例1と同様であるため、その詳細な説明は省略する。
【0037】測定した炭酸ガス濃度の分析値及び減少率を表2に示す。
【0038】
【表2】

【0039】表2からも明らかなように、本実施例では、流量を0.1L/minとしたときに8%程度の濃度低減が観測され、流量を0.2L/minとしたときに4%程度の濃度低減が認められた。
【0040】比較例として、平津長石の粉末を混紡していない繊維で同様の試験を行ったところ、炭酸ガスの減少率は0%であった。
【0041】従って、本実施例においても炭酸ガスの低減効果が認められた。
【0042】(実施例3)本実施例では、実施例1や実施例2のように平津長石の粒子を混紡したビスコース繊維を不織布とし、その不織布を充填した長カラムを通過した排出ガス中の炭酸ガス濃度を測定した。
【0043】具体的には、不織布にした素材の断片1kg を、実施例1と同様の長カラムに詰めて、同様の試験を行った。
【0044】その結果を表3に示す。
【0045】
【表3】

【0046】繊維の場合に比べて材料の空間密度が大きいにもかかわらず、炭酸ガス濃度0.5 %、流量1L/minの条件下で1%の炭酸ガス濃度の減少が見られた。
【0047】このことは、接触効率を増大させる構造のカラムを用いれば、低減効果を改善できることを示唆するものと考えられる。
【0048】以上の実施例1乃至3から、平津長石の粉末を混紡した繊維若しくは、その不織布は、遮光されたカラム内で、空気中の炭酸ガスを吸着除去する機能性材料として実用化できる可能性が示された。
【0049】
【発明の効果】叙上のように、本発明の空気浄化材は、粒径が 0.5〜3.0 μm の天然鉱石の粒子を有効成分として含有するものであるため、これを用いて空気中の炭酸ガス濃度を低減することが可能となった。
【0050】この結果、自動車の排気ガス等により徐々に増加しつつある炭酸ガス濃度に対しても対処することが可能となり、ひいては地球の温暖化等の問題にも対処することが可能になるという効果がある。
【0051】また、炭酸ガスのみならず、一酸化炭素CO、窒素酸化物NOx 、硫黄酸化物SOx 等の有害物質をも減少させることができるという効果がある。
【出願人】 【識別番号】599087800
【氏名又は名称】豊田 和志
【識別番号】394005188
【氏名又は名称】正司 佳伸
【識別番号】599087811
【氏名又は名称】椙原 養達
【出願日】 平成11年6月24日(1999.6.24)
【代理人】 【識別番号】100074332
【弁理士】
【氏名又は名称】藤本 昇 (外2名)
【公開番号】 特開2001−856(P2001−856A)
【公開日】 平成13年1月9日(2001.1.9)
【出願番号】 特願平11−178398