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【発明の名称】 流路遮断構造
【発明者】 【氏名】門脇 あつ子

【要約】 【課題】火災等が発生した場合、送給流路を確実に遮断することができる流路遮断構造を提供すること。

【解決手段】送給流路を遮断して流体の流れを阻止する流路遮断構造であって、送給流路に設けられた熱膨張部材34を備え、熱膨張部材34が熱によって膨張して送給流路を実質上遮断して流体の流れを阻止し、これによってこれより下流側における流体の漏れを防止する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 送給流路を遮断して流体の流れを阻止する流路遮断構造であって、前記送給流路に設けられた熱膨張部材を備え、前記熱膨張部材が熱によって膨張して前記送給流路を実質上遮断して流体の流れを阻止することを特徴とする流路遮断構造。
【請求項2】 前記送給流路は燃料用ガスが流れるガス流路であり、前記熱膨張部材は前記ガス流路を規定する部材の内周面の一部又は全周に配設され、熱によって膨張して前記ガス流路を実質上遮断することを特徴とする請求項1記載の流路遮断構造。
【請求項3】 前記送給流路は燃料用ガスが流れるガス流路であり、前記熱膨張部材は連続する前記ガス流路を規定する一対の部材の接続部に配設され、熱によって膨張して前記ガス流路を実質上遮断することを特徴とする請求項1記載の流路遮断構造。
【請求項4】 流体が流れる内部流路を有するハウジング本体と、前記内部流路内に設けられた熱膨張部材を備え、前記熱膨張部材が熱によって膨張して前記内部流路を実質上遮断して流体の流れを阻止することを特徴とする流路遮断構造。
【請求項5】 前記ハウジング本体が燃料用ガスが流れるガス流路に挿入又は接続され、前記熱膨張部材が熱によって膨張して前記内部流路を実質上遮断し、これによって前記ガス流路を通しての燃料用ガスの送給を阻止することを特徴とする請求項4記載の流路遮断構造。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料用ガス等の流体が流れる流路を遮断してその流れを阻止する流路遮断構造に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、燃料用ガスを供給するガス供給システムは、燃料用ガスを供給するための埋設管、この埋設管から分岐して各家屋に導かれた分岐供給管、分岐供給管に接続されたガスメータ、及びガスメータから延びる送給管等を備え、この送給管に各種ガス接続器具(例えば、ガスコンセント、ガスコック等)が接続され、かかるガス接続器具を介してガス機器(例えば、ガスコンロ、ガス炊飯器、ガスストーブ等)が接続される。
【0003】このようなガス供給システムでは、ガス漏れを防止するために各種安全装置が設けられている。例えば、ガスメータには、安全装置としての安全弁が設けられ、ガス流量が異常に大きくなると、安全弁が閉状態となって燃料用ガスの送給が強制的に停止するように構成されている。また、ガスコックには、安全装置としてのヒューズ弁が設けられ、ガスコックを流れる燃料用ガスの流量が異常に大きくなると、ヒューズ弁がガス流路を遮断して燃料用ガスの送給が強制的に停止するように構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のガス供給システムでは、上述した各種安全装置が設けられているが、ガスメータにおける安全弁はコルク材から形成され、またガスコックにおけるヒューズ弁は合成樹脂から形成されている。それ故に、火災等が発生した場合、コルク材製の安全弁、合成樹脂製のヒューズ弁が焼失するおそれがあり、火災により焼失すると、安全弁、ヒューズ弁による遮断機能が失われ、燃料用ガスを確実にシールすることができない。このような問題は、例えば燃料用油を供給する油供給システムでも同様に存在する。
【0005】本発明の目的は、火災等が発生した場合、送給流路を確実に遮断することができる流路遮断構造を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、送給流路を遮断して流体の流れを阻止する流路遮断構造であって、前記送給流路に設けられた熱膨張部材を備え、前記熱膨張部材が熱によって膨張して前記送給流路を実質上遮断して流体の流れを阻止することを特徴とする。本発明に従えば、流路遮断構造は熱膨張部材を備え、熱によってこの熱膨張部材が大きく膨張する。従って、火災等によって熱が加わると、熱膨張部材が熱膨張して送給流路を実質上遮断し、送給流路を通しての流体の流れが停止される。尚、流体としては燃料用ガス(例えば都市ガス、LPガス)等の気体、また燃料用油等の液体がある。
【0007】また、本発明では、前記送給流路は燃料用ガスが流れるガス流路であり、前記熱膨張部材は前記ガス流路を規定する部材の内周面の一部又は全周に配設され、熱によって膨張して前記ガス流路を実質上遮断することを特徴とする。本発明に従えば、熱膨張部材はガス流路の内周面の一部又は全周に設けられている。このように設けられた熱膨張部材に熱が加わると、ガス流路内に膨張してガス流路を実質上遮断し、これによって、ガス流路を通しての燃料用ガスの送給を停止することができる。
【0008】また、本発明では、前記送給流路は燃料用ガスが流れるガス流路であり、前記熱膨張部材は連続する前記ガス流路を規定する一対の部材の接続部に配設され、熱によって膨張して前記ガス流路を実質上遮断することを特徴とする。本発明に従えば、熱膨張部材はガス流路を規定する一対の部材の接続部に配設され、このように配設することによって、熱膨張部材を容易に取り付けることができる。また、熱膨張部材に熱が加わると、上記接続部にて膨張してガス流路を実質上遮断し、これによって、ガス流路を通しての燃料用ガスの送給を阻止することができる。
【0009】また、本発明では、流体が流れる内部流路を有するハウジング本体と、前記内部流路内に設けられた熱膨張部材を備え、前記熱膨張部材が熱によって膨張して前記内部流路を実質上遮断して流体の流れを阻止することを特徴とする流路遮断構造である。本発明に従えば、流路遮断構造は、内部流路を有するハウジング本体と、この内部流路内に設けられた熱膨張部材とから構成され、このように構成することによって、独立した部品として形成することができる。また、熱が加わると、熱膨張部材が熱膨張してハウジング本体の内部流路を実質上遮断し、これによって流体の流れを阻止することができる。尚、この場合も、流体として燃料用ガス等の気体、また燃料用油等の液体がある。
【0010】更に、本発明では、前記ハウジング本体が燃料用ガスが流れるガス流路に挿入又は接続され、前記熱膨張部材が熱によって膨張して前記内部流路を実質上遮断し、これによって前記ガス流路を通しての燃料用ガスの送給を阻止することを特徴とする。本発明に従えば、ハウジング本体は燃料用ガスが流れるガス流路に挿入又は接続される。従って、既設のガス供給システムに流路遮断構造を容易に取り付けることができる。また、熱が加わると、熱膨張部材が熱膨張して内部流路を実質上遮断し、これによって内部流路を通しての燃料用ガスの送給を阻止することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発明に従う流路遮断構造の各種実施形態について説明する。図1は、本発明に従う流路遮断構造を適用したガス供給システムの一部を簡略的に示す断面図であり、図2は、本発明に従う流路遮断構造の第1の実施形態を備えた管部材を示す図であり、図3は、本発明に従う流路遮断構造の第2の実施形態を備えた管部材を示す図であり、図4及び図5は、変形形態の熱膨張部材を備えた管部材を示す側面図であり、図6は、本発明に従う流路遮断構造の第3の実施形態を備えた管部材を示す図であり、図7は、本発明に従う流路遮断構造の第4の実施形態を備えた管部材を示す図である。
【0012】図1において、流体の一例としての燃料用ガス(例えば都市ガス、LPガス)を供給するための図示のガス供給システムは、地中に埋設された埋設管2を備え、この埋設管2の所定部位に分岐供給管4が接続され、分岐供給管4の一端部がガスメータ6の流入側接続部8に接続されている。このガスメータ6の流出側接続部10には送給管12が接続され、送給管12が家屋14内に導かれている。この実施形態では、この送給管12から第1及び第2分岐管16,18が分岐され、第1分岐管16が外壁20内を通って延び、その先端部が外壁20の内面に取り付けられたガスコック22に接続されている。また、第2分岐管18は内壁24内を通って延び、その先端部が内壁24に取り付けられたガスコンセント26に接続されている。このように構成されているので、分岐供給管4、ガスメータ6、送給管12並びに第1及び第2分岐管16,18が、埋設管2からの燃料用ガスをガスコック22、ガスコンセント26に供給するためのガス流路を構成する。ガスコック22には、図示していないが、ガスコンロ、ガスオーブンレンジ、ガス食器洗い乾燥機等のガス機器が接続され、またガスコンセント26には、ガスストーブ、ガスファンヒータ等のガス機器が接続される。従って、埋設管2からの燃料用ガスは上記ガス流路及びガスコック22を介してこれに接続されたガス機器に供給されるとともに、ガス流路及びガスコンセント26を介してこれに接続されたガス機器に供給される。
【0013】このようなガス供給システムにおいては、例えば、送給管12の特定部位Rに流路遮断構造30が設けられる。図1とともに図2(a)及び(b)を参照して、送給管12は複数本の管部材32(図1において特定部位Rの管部材32のみに番号を付す)から構成され、上記特定部位Rの管部材32に、流路遮断構造30が採用されている。第1の実施形態の流路遮断構造30は、中空円筒状の熱膨張部材34を備え、この熱膨張部材34が管部材32の内周面に装着され、例えば圧入によって、或いは接着剤を用いて固定される。この熱膨張部材34は、例えば、耐火性、耐熱性を有する熱膨張性ゴム材料(例えば、株式会社十川ゴムから熱膨張材料として市販されているもの)から形成される。
【0014】このような流路遮断構造30を備えたガス供給システムでは、火災等によって熱膨張部材34に熱が加わる、例えば約200℃前後に加熱されると、図2(a)に一点鎖線で示すように、熱膨張部材34が内側に急激に膨張し、その内周面が圧接状態になってガス流路を実質上遮断し、膨張した熱膨張部材34によってガス流路を通しての燃料用ガスの流れが阻止され、火災等による燃料ガスも漏れを防止することができる。尚、この例では、送給管12の家屋14に導入される部位近傍に流路遮断構造30を設けているが、この部位に限定されず、任意の適当な部位に、例えば送給管12のガスメータ6に接続される部位近傍に、送給管12の家屋14内の適当な部位に、或いは分岐供給管4のガスメータ6に接続される部位近傍に設けるようにしてもよい。
【0015】図3(a)及び(b)は、流路遮断構造の第2の実施形態及びそれに関連する構成を示しており、この第2の実施形態の流路遮断構造30Aでは、送給管12Aの一部を構成する一対の管部材42,44の接続部に熱膨張部材34Aが設けられている。一方の管部材42の外径は他方の管部材44の内径と実質上等しく、管部材42の一端部を他方の管部材44内に挿入することによって、両管部材42,44が相互に接続される。
【0016】熱膨張部材34Aは、図3(a)及び(b)から理解されるように、環状外周部48と、この環状外周部48内を間隔をおいて設けられた直線状の膨張部50とを備え、膨張部50の両端部が環状外周部48の内周部に接続されている。このような熱膨張部材34Aは、その環状外周部50が一対の管部材42,44の間に装着され、その膨張部50が管部材42,44の接続部内に位置し、隣接する膨張部50間にスリット状開口52が形成され、燃料用ガスはかかるスリット状開口52を通して流れる。この熱膨張部材34Aも、耐火性、耐熱性を有する熱膨張性ゴム材料から形成される。
【0017】このような流路遮断構造30Aを備えたガス供給システムでは、火災等によって熱膨張部材34Aに熱が加わると、熱膨張部材34が急激に膨張し、その膨張部50が圧接状態になってスリット状開口52、即ちガス流路を実質上遮断し、膨張した熱膨張部材34Aによって燃料用ガスの流れが阻止される。尚、この流路遮断構造30Aは、上述した流路遮断構造30に代えて、或いはこれと組み合わせて用いることができる。
【0018】熱膨張部材として、上述した熱膨張部材34Aに代えて、例えば、図4又は図5に示すものを用いても同様の効果が達成される。図4に示す第1の変形形態の熱膨張部材34Bは、環状外周部(図示せず)と、この環状外周部の開口の一部に設けられた略半円状の膨張部62とを備え、環状外周部が上述したと同様にして一対の管部材44(一方の管部材42は図示していない)の接続部に装着され、環状外周部と膨張部62との間に、燃料用ガスが流れる流路開口64が形成される。この第1の変形形態においても、熱が加わわると、熱膨張部材34Bの膨張部62が急激に膨張し、管部材42及び/又は管部材44の内周面に圧接して流路開口64、即ちガス流路を実質上遮断し、膨張した熱膨張部材34Bによって燃料用ガスの流れが阻止される。
【0019】また、図5に示す第2の変形形態の熱膨張部材34Cは、環状外周部(図示せず)と、この環状外周部の開口に十字状に設けられた膨張部72とを備え、環状外周部が上述したと同様にして一対の管部材44(一方の管部材42は図示していない)の接続部に装着され、環状外周部と膨張部72との間に、燃料用ガスが流れる流路開口74が4つ形成される。この第2の変形形態においても、熱が加わわると、熱膨張部材34Cの膨張部72が急激に膨張して流路開口74、即ちガス流路を実質上遮断し、膨張した熱膨張部材34Cによって燃料用ガスの流れが阻止される。
【0020】図6(a)及び(b)は、流路遮断構造の第3の実施形態及びそれに関連する構成を示しており、この第3の実施形態の流路遮断構造30Dでは、送給管12Dの一部を構成する管部材32Dに熱膨張部材34Dが設けられている。管部材32Dの所定部位には内方に突出する固定用突部82が設けられている。この固定用突部82は管部材32Dと一体に形成してもよく、又は別体に形成して接着剤、溶接等によって固定するようにしてもよい。また、熱膨張部材34Dは卵状に形成され、この固定用突部82に固定されている。このような熱膨張部材34Dも、耐火性、耐熱性を有する熱膨張性ゴム材料から形成される。
【0021】このような流路遮断構造30Dを備えたガス供給システムでは、火災等によって熱膨張部材34Dに熱が加わると、図6(a)に一点鎖線で示すように、熱膨張部材34Dが急激に膨張し、管部材32Dの内周面に圧接してガス流路を実質上遮断し、膨張した熱膨張部材34Dによって燃料用ガスの流れが阻止される。尚、この流路遮断構造30Dは、上述した流路遮断構造30,30Aに代えて、或いはこれらと組み合わせて用いることができる。
【0022】図7は、流路遮断構造の第4の実施形態及びそれに関連する構成を示しており、この第4の実施形態の流路遮断構造30Eでは、送給管12Eの一部を構成する管部材32E内に熱膨張部材34Eが設けられている。熱膨張部材34Eは螺旋状に形成され、その断面形状が略三角状に形成され、管部材32Eの内周面に例えば接着剤によって固定される。この熱膨張部材34Eも、耐火性、耐熱性を有する熱膨張性ゴム材料から形成される。
【0023】このような流路遮断構造30Eを備えたガス供給システムでは、火災等によって熱膨張部材34Eに熱が加わると、一点鎖線で示すように、熱膨張部材34Eが急激に膨張し、その先端部が管部材32Eの内周面に圧接するとともに、その側部が対向する側部と圧接状態となり、これによってガス流路をより確実に遮断することができる。尚、この流路遮断構造30Eは、上述した流路遮断構造30,30A,30Dに代えて、或いはこれらと組み合わせて用いることができる。
【0024】上述した実施形態では、流路遮断構造を管部材に設けているが、このような構成に限定されず、このような流路遮断構造をガスメータ、ガスコック又はガスコネクタ等に設けるようにしてもよい。図8に示す第5の実施形態では、ガスメータ102の流入側接続部104に流路遮断構造106が設けられている。この流路遮断構造106では、熱膨張部材108は、図2に示す第1の実施形態と同様に中空円筒状に形成され、流入側接続部104の内周面に圧入又は接着剤によって固定される。このような流路遮断構造106を備えたガスメータ102では、火災等によって熱が加わると、熱膨張部材108が急激に膨張して流入側接続部108のガス流路を実質上遮断し、これによって埋設管2(図1参照)からガスメータ106への燃料用ガスの供給が遮断され、かくしてガスメータ102の下流側におけるガス漏れを防止することができる。尚、この形態では、流路遮断構造106をガスメータ102の流入側接続部104に設けているが、これに代えて、その流出側接続部110に設けるようにしてもよい。
【0025】図9に示す第6の実施形態では、ガスコック122の接続部124に流路遮断構造126が設けられている。この流路遮断構造126では、熱膨張部材128は、上記第5の実施形態と同様に中空円筒状に形成され、接続部104の内周面に固定される。このような流路遮断構造126を備えたガスコック122では、火災等によって熱が加わると、熱膨張部材128が急激に膨張して接続部124のガス流路を実質上遮断し、これによってガスコック122からの燃料用ガスの漏れを防止することができる。
【0026】図10に示す第7の実施形態では、ガスコネクタ132の接続部134に流路遮断構造136が設けられている。この流路遮断構造136では、熱膨張部材138は、上記第5の実施形態と同様に中空円筒状に形成され、接続部134の内周面に固定される。尚、接続部134には、図示していないが、ガス機器に接続されたガスホースが取り付けられ。このような流路遮断構造136を備えたガスコネクタ132では、火災等によって熱が加わると、熱膨張部材138が急激に膨張してガスコネクタ132内のガス流路を実質上遮断し、これによってガスコネクタ132を通してのガス漏れを防止することができる。
【0027】このガスコネクタ132においては、接続部134に中空円筒状の熱膨張部材138を設けることに代えて、例えば、ガスコネクタ132の本体部140と接続部134との連結部に熱膨張部材142を設けるようにしてもよい。かかる場合、熱膨張部材142としては、例えば、図3〜図5に示す形態のものを用いることができる。図11は、本発明に従う流路遮断構造の第8の実施形態を示している。この第8の実施形態の流路遮断構造202は中空円筒状のハウジング本体204を備え、このハウジング本体204内に内部流路が形成されている。ハウジング本体204の内部流路を規定する内周面に中空円筒状の熱膨張部材206が圧入又は接着剤によって固定されている。ハウジング本体204は、金属材料、熱硬化性樹脂等から形成され、また熱膨張部材206は耐火性、耐熱性を有する熱膨張性ゴム材料から形成される。
【0028】このハウジング本体204は、図11に示すように、例えば、送給管を構成する管部材208内に例えば圧入によって装着される。このようにハウジング本体204を装着した状態において、火災等によって熱が加わると、熱膨張部材206が図11に一点鎖線で示すように膨張してハウジング本体204の内部流路が実質上遮断され、この内部流路を通しての燃料用ガスの送給が阻止され、下流側におけるガス漏れの発生を防止することができる。
【0029】このようにハウジング本体208をカートリッジタイプに構成するとともに、外径の異なるものを複数種用意することによって、ガス流路の種々の部位に、例えばガスメータの流入側接続部、その流出側接続部、ガスコックの接続部、ガスコネクタの接続部等に必要に応じて装着することができ、従来のガス供給システムにハウジング本体208を装着するという簡単な構成でもって火災時のガス漏れを確実に防止することができる。
【0030】図12は、本発明に従う流路遮断構造の第9の実施形態を示している。この第9の実施形態の流路遮断構造212は中空円筒状のハウジング本体214を備え、このハウジング本体214の両端部に、ハウジング本体214よりも外径が幾分小さい接続突部216,218が設けられている。ハウジング本体214内には内部流路が形成され、この内部流路はその一端から他端まで延びている。ハウジング本体214の内部流路を規定する内周面には、中空円筒状の熱膨張部材220が圧入又は接着剤によって固定されている。この形態においても、ハウジング本体214は、金属材料、熱硬化性樹脂等から形成され、また熱膨張部材220は耐火性、耐熱性を有する熱膨張性ゴム材料から形成される。
【0031】この流路遮断構造212では、ハウジング本体214の接続突部216,218が、ガス流路を規定する管部材222,224内に挿入接続され、隣接する管部材222,224間に介在される。このようにハウジング本体214を介在させた状態において、火災等によって熱が加わると、熱膨張部材220が図12に一点鎖線で示すように膨張してハウジング本体214の内部流路が実質上遮断され、上述したと同様に、ハウジング本体214の内部流路を通しての燃料用ガスの送給が阻止される。
【0032】第8及び第9の実施形態では、ハウジング本体204,214の内周面に中空円筒状の熱膨張部材206,220を設けているが、このハウジング本体204,214内に図6又は図7に示すように熱膨張部材を設けるようにしてもよい。また、ハウジング本体を相互に装着される第1及び第2ハウジング部材から構成し、第1及び第2ハウジング部材の接続部に図3〜図5に示すように熱膨張部材を装着するようにしてもよい。
【0033】以上、本発明に従う流路遮断構造の各種実施形態について説明したが、本発明はこれら実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形乃至修正が可能である。例えば、図示の実施形態では、流体としての燃料用ガスを供給するガス供給システムに適用して説明したが、これに限定されず、流体としての燃料用油を供給する油供給システム等にも同様に適用することができる。
【0034】
【発明の効果】本発明の請求項1の流路遮断構造によれば、火災等によって熱が加わると、熱膨張部材が熱膨張して送給流路を実質上遮断するので、その下流側における流体の漏れを防止することができる。
【0035】また、本発明の請求項2及び3の流路遮断構造によれば、火災等によって熱が加わると、熱膨張部材が膨張してガス流路を実質上遮断するので、その下流側における燃料用ガスの漏れを防止することができる。また、本発明の請求項4の流路遮断構造によれば、ハウジング本体と、このハウジング本体内に設けられた熱膨張部材とから構成されるので、独立した部品として従来の供給システムに適用することができる。また、熱が加わると、熱膨張部材が熱膨張してハウジング本体の内部流路を実質上遮断するので、その下流側における流体の漏れを防止することができる。
【0036】更に、本発明の請求項5の流路遮断構造によれば、ハウジング本体をガス流路に挿入又は接続することによって簡単に取り付けることができる。
【出願人】 【識別番号】000000284
【氏名又は名称】大阪瓦斯株式会社
【出願日】 平成12年3月9日(2000.3.9)
【代理人】 【識別番号】100092727
【弁理士】
【氏名又は名称】岸本 忠昭
【公開番号】 特開2001−252366(P2001−252366A)
【公開日】 平成13年9月18日(2001.9.18)
【出願番号】 特願2000−65659(P2000−65659)