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【発明の名称】 化粧品
【発明者】 【氏名】毛利 邦彦

【氏名】長坂 茂明

【要約】 【課題】特定の受取人によるメッセージの認識・記憶を高めることができるメッセージ入りの化粧品を提供する。

【解決手段】本発明による化粧品1によると、容器3に収容された内容物2に特定の受取人に伝達したいメッセージ4が設けられている。特定の受取人は、内容物2に付されたメッセージ4を化粧品による刺激とともに視認することになるので、化粧品による刺激が受取人によるメッセージの記憶を助長し、紙などの従来の記録媒体にメッセージが付された場合に比べてメッセージをより強く記憶することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】特定の受取人に対するメッセージを含むことを特徴とする化粧品。
【請求項2】メッセージは、文字,記号,図形,模様のうち少なくとも1つからなることを特徴とする請求項1記載の化粧品。
【請求項3】前記化粧品は、内容物と、この内容物を収容する容器とを含み、前記内容物は、メークアップ化粧料であることを特徴とする請求項1又は2記載の化粧品。
【請求項4】前記化粧品は、内容物と、この内容物を収容する容器とを含み、前記内容物は、オイルゲル形態を有することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の化粧品。
【請求項5】前記メッセージは、前記内容物に設けられていることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の化粧品。
【請求項6】前記メッセージは、前記容器に設けられていることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の化粧品。
【請求項7】前記化粧品は、内容物を収容した容器の包装物をさらに含み、前記メッセージは、前記包装物に設けられていることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の化粧品。
【請求項8】前記化粧品がリップカラーであることを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の化粧品。
【請求項9】前記内容物は、受取人の好む色を有することを特徴とする請求項3〜8の何れかに記載の化粧品。
【請求項10】前記容器は、受取人の好む色を有することを特徴とする請求項3〜9の何れかに記載の化粧品。
【請求項11】前記包装物は、受取人の好む色を有することを特徴とする請求項7〜9の何れかに記載の化粧品。
【請求項12】化粧品及び特定の受取人に対するメッセージに係る各情報を含む製造情報を依頼者から受け付ける受付手段と、前記製造情報に基づいてメッセージが含まれた化粧品を製造する製造手段とを備えたことを特徴とする化粧品の製造システム。
【請求項13】前記製造情報に基づいてメッセージが含まれた化粧品の画像を作成する画像作成手段と、作成された化粧品の画像を依頼者に提示する提示手段とをさらに備え、前記製造手段は、提示された化粧品画像に対する依頼者の応答を反映したメッセージが含まれた化粧品を製造することを特徴とする請求項12記載の化粧品の製造システム。
【請求項14】特定の受取人に対するメッセージを記憶した記憶手段と、前記受付手段がメッセージの特定情報を含む製造情報を受け付けた場合に、その特定情報に対応するメッセージを前記記憶手段から読み出す読出手段とをさらに備え、前記製造手段は、メッセージの特定情報を含む製造情報を受け付けた場合に、前記記憶手段から読み出された前記特定情報に対応するメッセージを含む化粧品を製造することを特徴とする請求項12又は13記載の化粧品の製造システム。
【請求項15】前記製造手段によって製造された化粧品を前記特定の受取人に提供する提供手段をさらに備えたことを特徴とする請求項12〜14の何れかに記載の化粧品の製造システム。
【請求項16】化粧品及び特定の受取人に対するメッセージに係る各情報を含む製造情報を依頼者から受け付ける工程と、前記製造情報に基づいてメッセージが含まれた化粧品を製造する製造工程とを備えたことを特徴とする化粧品の製造方法。
【請求項17】前記製造情報に基づいてメッセージが含まれた化粧品の画像を作成する画像作成工程と、作成された化粧品の画像を依頼者に提示する提示工程とをさらに備え、前記製造工程では、提示された化粧品画像に対する依頼者の応答を反映したメッセージが含まれた化粧品が製造されることを特徴とする請求項16記載の化粧品の製造方法。
【請求項18】メッセージの特定情報を含む製造情報を受け付けた場合に、記憶装置に予め用意された前記特定情報に対応するメッセージを読み出す工程をさらに備え、前記製造工程では、読み出されたメッセージを含む化粧品を製造することを特徴とする請求項16又は17記載の化粧品の製造方法。
【請求項19】前記製造工程にて製造された化粧品を前記特定の受取人に提供する工程をさらに備えたことを特徴とする請求項12〜14の何れかに記載の化粧品の製造方法。
【請求項20】化粧品及び特定の受取人に対するメッセージに係る各情報を含む製造情報を受け付ける受付手段と、製造情報に基づいて特定の受取人に対するメッセージを含む化粧品を製造する製造手段と、前記製造手段によって作成された化粧品を前記特定の受取人に提供する提供手段とを備えたことを特徴とするメッセージの伝達システム。
【請求項21】化粧品及び特定の受取人に対するメッセージに係る各情報を含む製造情報を受け付け、前記製造情報に基づいて特定の受取人に対するメッセージを含む化粧品を製造し、製造された化粧品を前記特定の受取人に提供することを特徴とするメッセージの伝達方法。
【請求項22】コンピュータを化粧品を製造するための装置として機能させるコンピュータプログラムを記録した記録媒体であって、コンピュータに、化粧品及び特定の受取人に対するメッセージに係る各情報を含む製造情報を受け付けるステップと、前記製造情報に基づいてメッセージが含まれた化粧品の製造に係るデータを作成するステップとを実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、メッセージを含む化粧品に関する。
【0002】
【従来の技術】現代は情報過多の時代であり、街に出れば種々の文字情報、音声情報、画像情報などが氾濫している。この為、重要情報の伝達は、かかるノイズ情報の氾濫により困難を極めるようになってきている。これはまさに情報分野に於ける「悪貨は良貨を駆逐する」現象である。
【0003】その一方、現代社会に於ける少子化傾向は、他の子供との接触機会の激減と兄弟姉妹によるコミュニケーショントレーニングの喪失により、子供に於けるコミュニケーション能力の欠乏をもたらしている。更には、子供が少ないが故に親が子供を溺愛するため、子供は外部との接触機会を失い、子供のコミュニケーション能力の低下は目を覆うばかりになっている。結婚年齢の高齢化現象や離婚率の増加の裏には、この様な社会現象が存在していることが否めないのが現状であろう。
【0004】言い換えれば、現代社会において、反乱するノイズ情報の中でも重要情報が目立ち、且つ、コミュニケーションの能力をさほど必要としない、情報、更に好ましく言い換えれば、メッセージの伝達手段の開発が求められていた。
【0005】この様な状況を踏まえて、コミュニケーションの場に、ノイズに消されず、且つ、通常使用されていない刺激としての香を介在させることにより、コミュニケーション能力を高める技術が開発されている。しかし、香は直接的な手段ではないので、コミュニケーション能力そのものが低下した対象には、十分な効果を発揮できない場合があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】一方、メークアップ化粧料は、色彩刺激と嗜好性を有していることは知られているが、このものに判読可能な文字や記号を附し、メッセージ媒体として使用することは全く行われていなかった。又、手法としてメッセージと他の刺激を抱き合わせにすることにより、メッセージの認識され易さが高まる様な現象があるという説は存在するものの、科学的に検証されたことは無かったし、メッセージの認識され易さを高める刺激として、内容物、取り分けメークアップ化粧料が好適であることも全く知られていなかった。
【0007】本発明は、この様な状況下でなされたものであり、受取人によるメッセージの認識・記憶を高めることができるメッセージ入りの化粧品を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述した課題を解決するため以下の構成を採用する。即ち、本発明は、特定の受取人へのメッセージを含む化粧品である。
【0009】本発明において、メッセージは、特定の受取人(単数か複数かを問わない)に対して発行されたものであり、不特定多数人へ向けられたメッセージは含まない。メッセージは、文字,図形,記号,模様のうちの少なくとも1つを含み、これらの要素の単独使用又は組み合わせによって構成される。
【0010】メッセージは、特定の受取人宛に作成されたものであれば、不特定多数人にその意味を認識可能(判読可能)なものであっても良く、メッセージの発行者(化粧品の贈答者)と受取人(化粧品の被贈答者)との間でのみ伝達が可能なものであっても良い。
【0011】化粧品は、肌等につける内容物(化粧品そのもの)と、内容物を収容する容器(蓋も含む)と、これらの包装物(包装箱,包装紙等)を含む。内容物には、常時容器に収容する必要がないもの(例えば、石鹸)も含まれる。従って、メッセージは、内容物,容器,包装物の何れに設けられても良い。
【0012】もっとも、内容物に設けるのが、容器や包装物に付す場合に比べて、メッセージが化粧品による好ましい刺激とともに受取人に認識されメッセージが強く印象に残るようにすることができる点で好ましい。また、メッセージは、内容物,容器,包装物のうちの二以上に同時に付されるようにしても良い。
【0013】内容物は、基礎化粧料であっても、メイクアップ化粧料であっても良い。具体的には、内容物として、粉体化粧料〔(用途)アンダーメークアップ、パウダーファンデーション、アイカラー、マスカラ、チークカラー、リップカラー:(剤型)ローション、乳液、クリーム、水性ゲル、オイルゲル、軟膏〕,非水系化粧料〔口紅類、白粉・打粉類、眉目頬化粧品類、油性あるいはパウダーファンデーション類〕,及び含水系化粧料(基礎化粧品)〔(用途)化粧水、乳液、クリーム、エッセンス:(剤型)可溶化系、エマルション(水中油型、油水中型)、粘性状、ゲル状〕を例示できる。もっとも、本発明では、化粧品による刺激が基礎化粧料よりも強いメイクアップ化粧料を採用するのが好ましい。
【0014】内容物は、通常使用されている製剤成分を組み合わせて成形することにより製造することが出来る。この様な通常使用されている製剤成分としては、例えば、スクワラン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等の炭化水素類、ホホバ油、カルナウバワックス,オレイン酸オクチルドデシル等のエステル類、オリーブ油、牛脂、椰子油等のトリグリセライド類、ステアリン酸、オレイン酸、リチノレイン酸等の脂肪酸、オレイルアルコール、ステアリルアルコール、オクチルドデカノール等の高級アルコール、スルホコハク酸エステルやポリオキシエチレンアルキル硫酸ナトリウム等のアニオン界面活性剤類、アルキルベタイン塩等の両性界面活性剤類、ジアルキルアンモニウム塩等のカチオン界面活性剤類、ソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセライド、これらのポリオキシエチレン付加物、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル等の非イオン界面活性剤類、ポリエチレングリコール、グリセリン、1,3−ブタンジオール等の多価アルコール類、増粘・ゲル化剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、色材、防腐剤、粉体等を例示できる。
【0015】化粧品にメッセージを設ける手法としては、容器や包装物にメッセージを付す場合には、インクジェットプリンタによる印刷が例示できる。また、容器にメッセージを付す場合には、更にレーザやNC旋盤による刻印等が例示できる。また、リップカラーなどの固形の内容物にメッセージを付す場合には、レーザやNC旋盤或いは活字による刻印等を例示することができる。また、メッセージを構成する材質を内容物,容器(の内部又は外部),包装物に設けるようにしても良く、メッセージが人手で設けられるものであっても良い。
【0016】上記例示中では、固形の内容物にレーザを用いて刻印する手法が、最も美麗でその効果が高く好ましい。この手法でメッセージ付与を行い易い点で、オイルゲル形態を有する内容物を本発明の内容物として採用するのが好ましい。
【0017】メッセージの情報量としては、内容物,容器,包装物の夫々に対し、1〜10個程度の文字及び/又は記号であることが好ましい。さらに、本発明では、受取人に与える化粧品の刺激として、メッセージが設けられた内容物,容器,包装物が受取人の好む色を有することが好ましい。このようにすれば、受取人に対し、メッセージとともに、受取人のメッセージ記憶を助長する刺激を多く与えることができる。
【0018】メッセージを内容物に設ける場合には、内容物自体を受取人の好む色で作成し、容器や包装物にメッセージを付す場合には、例えば、メッセージとともに受取人の好む色が認識できる態様(例えば、包装物自体を受取人の好む色にする或いは、メッセージの背景色を受取人の好む色にする)で、容器や包装物に着色を施す。
【0019】さらに、本発明は、受取人の好む色を有する内容物を透明な容器に収容し、内容物又は容器にメッセージを設け、受取人がメッセージとともに自身の好む内容物の色を容器越しに見ることができるようにされた態様,或いは内容物を収容した容器が包装物に包装された状態で、メッセージとともに受取人の好む色を認識できるようにした態様も含む。
【0020】また、メッセージは、受取人による化粧品の使用に至る過程で受取人が視認できるようにされていれば良い。即ち、例えば、容器が包装物で包装されている過程,包装物から容器が取り出された過程,容器から内容物を外部に露出させた過程の何れであっても良い。
【0021】本発明によると、化粧品に含まれたメッセージは、メッセージ単独で存在するよりも、化粧品という刺激とともに存在することにより、特定の受取人に明確に認識される。
【0022】更に、メッセージの内容により、受取人の内容物の使用の効果に影響を受与えることができる。例えば、受取人にとって喜ばしいメッセージが付されている場合には、その化粧品の使用の効果を著しく増大することが出来る。この様に化粧品の使用効果を高める目的でメッセージが設けられた化粧品も本発明に属する。
【0023】また、本発明は、化粧品及び特定の受取人に対するメッセージに係る各情報を含む製造情報を依頼者から受け付ける受付手段と、製造情報に基づいてメッセージが含まれた化粧品を製造する製造手段とを備えた化粧品の製造システムである。
【0024】本発明による製造システムによれば、依頼者は、自身で製造しなくても、特定の受取人に伝達したいメッセージを含む化粧品を得ることができる。本発明による製造システムは、製造情報に基づいてメッセージが含まれた化粧品の画像を作成する画像作成手段と、作成された化粧品の画像を依頼者に提示する提示手段とをさらに備え、製造手段は、提示された化粧品画像に対する依頼者の応答を反映したメッセージが含まれた化粧品を製造するようにしても良い。
【0025】また、本製造システムは、特定の受取人に対するメッセージを記憶した記憶手段と、受付手段がメッセージの特定情報を含む製造情報を受け付けた場合に、その特定情報に対応するメッセージを前記記憶手段から読み出す読出手段とをさらに備え、製造手段は、メッセージの特定情報を含む製造情報を受け付けた場合に、記憶手段から読み出された特定情報に対応するメッセージを含む化粧品を製造するようにしても良い。
【0026】また、本製造システムは、製造手段によって製造された化粧品を前記特定の受取人に提供する提供手段をさらに備えていても良い。
【0027】
【発明の実施の形態】〔本発明の経緯〕実施形態を説明する前に、本発明に至る経緯を説明する。
【0028】本発明によるメッセージ入り化粧品は、リップカラーの開発研究の過程にて得られた「好まれる色ほど色認識及び形状認識がされやすい」及び「メイクアップ内容物,とりわけリップカラーは他の基礎内容物等の内容物に比べて自己同一性が高い」という知見に基づき、この認識及びイメージの形成を利用すれば、リップカラー等のメイクアップ内容物をメッセージ媒体とし、メッセージ等の伝達したい情報を正確且つ印象深く伝達可能ではないかとの発想に基づき、以下の実験を経てなされたものである。
【0029】(1)好みの内容物と色認識との関係無作為に選別したパネラー13名(何れも女性;当時25〜43歳)に好みの色のリップカラーを持参してもらい、その色の近傍の色をメイクアップシミュレータで作成し、持参した色と同じ色かどうかを各パネラーに尋ねた。その後、パネラーが異なると応えた色を弁別された色と判定し、異なると判定された色のうち、最も持参した色との差が小さい色との色差をもって弁別色差とした。
【0030】弁別色差の平均値(弁別平均色差)を求めたところ、Labにおける弁別平均色差は0.34であった。ファンデーションについても同様の検討を行ったところ弁別平均色差は0.51であった。これより、メイクアップ内容物では、ファンデーションよりもリップカラーの色の弁別が正確であることがわかった。
【0031】(2)色の好みと色認識との関係パネラー7人を用い、予め用意した3色(ローズ系,オレンジ系,ダークレッド系)についての好みを、〔評点5;非常に好き〜評点1;非常に嫌い〕の5段階で評価してもらった。
【0032】弁別色差と好みの評点との関係として、〔y(好みの評点)=−2.9x(弁別色差)+4.6〕の直線回帰式に相関係数−0.893で回帰することが判明し、好みの評点が高ければ高い程、弁別色差が小さくなることがわかった。即ち、嗜好性が高い程色をはっきり認識することがわかった。
【0033】(3)形状の認識と色の好み上記(2)の実験に参加したパネラー3名を用い、(2)の実験で用いた3色を有するオイルゲルを用意し、各オイルゲルを円柱形,円錐形,三角錐形に夫々加工した。その後、被験者となるパネラーに対し、そのパネラーが最も好む色の加工物と最も好まない色の加工物とを、色毎にアットランダムに2秒間ずつ提示した。その2分後に提示した形状を提示し、形状を順番に答えてもらった。
【0034】この質問に対する正答率は、好む色を有する加工物の形状に対しては33%で、好まない色を有する加工物の形状に対しては0%であった。この結果、好む色で作られた造形物は、その形状が記憶されやすいことがわかった。
【0035】〔第1実施形態〕以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。最初に、第1実施形態として、本発明によるメッセージ入り化粧品の実施形態を説明する。
【0036】図1は、第1実施形態による化粧品1の例を示す図である。図1には、内容物2としてのリップカラーを繰り出し容器3に装填してなるメッセージ入りの化粧品1が示されている。
【0037】内容物2の側面には、特定の受取人に対する贈答者からのメッセージ4としての「I LOVE YOU」がレーザによる刻印によって付されている。さらに、内容物2は、図示できないが、特定の受取人の好む(嗜好性が高い)色を有している。
【0038】特定の受取人は、内容物2を繰り出し容器3から繰り出すことで、メッセージ4を視認することができる。このとき、内容物2の色を主とする化粧品1による刺激が受取人に与えられ、受取人のメッセージ3の記憶を助長する。
【0039】このように、本発明は、嗜好性が高い製品である化粧品1にメッセージ3を付し、メッセージ3とともに化粧品1による刺激が受取人に与えられる。特定の受取人は高い嗜好度に伴う高い認識・記憶力をもってメッセージ3を参照するので、受取人は、他の伝達媒体(紙等)を用いてメッセージを伝達した場合よりも、メッセージ3を良く記憶することができる。
【0040】なお、図1に示した例では、内容物2にメッセージ3が付されているが、メッセージは、内容物2に代えて,或いは内容物2とともに、繰り出し容器3やその蓋5に付されても良い。
【0041】〈実施例〉本発明につき、実施例を挙げて更に詳細に説明を加える。但し、本発明は、以下の実施例にのみ限定されないことは言うまでもない。
【0042】(実施例1)下記に示す処方に従って、リップカラー(オイルゲル)を作成した。即ち、処方成分を95℃で攪拌、混合し、ロールがけして均一にさせた後、再度95℃に加熱し、金型に流し込み、冷却硬化させた後、容器に装着しメッセージのないリップカラーを作成した。これにレーザーを用いて、「19時ハチ公前」とゴチック体8ポイントの文字で記入し、本発明によるリップカラーとした。
カルナウバワックス 10 重量部モクロウ 5 重量部マイクロクリスタリンワックス 5 重量部水添ヤシ油 20 重量部ひまし油 20 重量部スクワラン 5 重量部オレイン酸モノグリセライド 0.5重量部顔料* 14.5重量部*顔料は、ベンガラ、黄色酸化鉄、赤色226号、黄色4号アルミニウムレーキ、虹彩箔、チタンマイカ、二酸化チタンを用いて調色した。
【0043】(実施例2)実施例1のリップカラーを用いて、メッセージ伝達度のテストを行った。即ち、無作為に集めた42人のパネラーを偏りの無いように21人ずつの2群に分け、1群には実施例1のメッセージ入りのリップカラーを渡し、もう1群には実施例1のメッセージの入っていないリップカラーと「19時ハチ公前」とゴチック体8ポイントの文字で記入のされている紙片を渡した。
【0044】これらは、5分以内に全て回収し、回収後60分に、どの様なメッセージを受け取ったかをアンケートにより答えてもらった。回答に於ける正答率を以下の表1に示す。これより、リップカラーにメッセージが附されていた場合の方が、紙片にメッセージが書かれている場合より、正確に、且つ、印象深くメッセージが伝えられることがわかる。
【0045】
【表1】

(実施例3)下記に示すパウダーファンデーションを作成した。即ち、(イ)の成分をヘンシェルミキサーで混合し、0.1mm丸穴スクリーンを装着したパルベライザーで粉砕した後、ヘンシェルミキサーで混合しながら、(ロ)の成分を噴霧しコーティングした。これを1mmヘリングボーンスクリーンを装着したパルベライザーで粉砕し、金皿につめ、加圧成形し、パウダーファンデーションを得た。このパウダーファンデーションの表面に活字を用いて「19時ハチ公前」とゴチック体8ポイントの文字を刻印し、本発明の化粧品とした。
(イ)シリコーン処理二酸化チタン 20 重量部シリコーン処理酸化鉄 5 重量部シリコーン処理群青 0.5重量部シリコーン処理マイカ 24.5重量部シリコーン処理セリサイト 20 重量部シリコーン処理着色タルク 20 重量部(ロ)ジメチコン 4 重量部オレイン酸オクチルドデシルエステル 6 重量部(実施例4)実施例3のメッセージ入りファンデーションと、メッセージの入っていないファンデーションを用いて、実施例2と同じデザインで、パネラー1群18人計36人を用いて、同様のメッセージ伝達試験を行った。結果を表2に示す。これより本発明の内容物はメッセージを正確、且つ、印象深く作用に優れることが再確認されたと同時に、メッセージを設ける内容物としては、リップカラーの様なオイルゲル形態を有する内容物の方が好ましいことがわかる。
【0046】
【表2】

(実施例5)実施例1のリップカラーを用いて、社内パネラー12人にて、パネラーのオーダーでメッセージを入れ、パネラーの希望する人へ贈り物として届けるサービスのテストを行った。
【0047】即ち、パネラーより8語以内のメッセージとその文字パターンを選択してもらい、これを縮尺をコントロールしたリップカラーの画像に、縮尺を調整して張り付けた図を作成し、これをパネラーに見せ確認を取り、不満足な点があれば補正した。
【0048】この画像をもとに、リップカラー上にメッセージを刻印した。これをパネラーの希望する人へ贈り物として届け、この贈り物の効果について、パネラーにアンケートで答えてもらった。
【0049】効果についての質問は、「メッセージの伝達は如何でしたか?」、「贈り先の人との関係への影響は如何でしたか?」及び「この様なメッセージリップをどう思いますか?」であり、回答の選択肢は、非常によい、良い、普通、悪い、非常に悪いの5つであった。
【0050】結果を出現率として表3に示す。これより、本発明のメッセージの媒介方法は、メッセージを印象良く伝え、人間関係を好適に保つのに有益であることがわかる。
【0051】
【表3】

以上説明したように、第1実施形態は、化粧品をメッセージの伝達媒体とする。即ち、個人的に伝えようとするメッセージを化粧品に付し、該メッセージを付した化粧品をメッセージを伝えようとする相手に贈り、これを以てメッセージを伝達する。
【0052】この様に化粧品をメッセージの媒体、言い換えれば、記録体とすることにより、化粧品によって与えられる刺激とメッセージとが同一化し、メッセージのより良い理解と認識が惹起出来る。
【0053】メッセージの内容としては、特段の限定無く、個人的なメッセージでも、一般的なメッセージでも可能であるが、希望的、楽観的、情熱的なプラスのイメージのものが特に好ましい。この様なメッセージをもらうことにより、もらった方もメッセージに喚起されて、使用する内容物の効果も著しくなる場合が少なくないからである。
【0054】また、特定の人たちにしか理解できない記号を用いてメッセージを伝達することも可能であり、この様な形態ではより親密感を増す効果を発現することがある。この様に、第1実施形態によれば、化粧品の刺激効果によってメッセージがより明確になるのみならず、コミュニケーション能力そのものが低下している伝達者乃至は被伝達者においても、使用できるコミュニケーションツールの効果を向上させることにより、より効果的なメッセージの伝達が出来る。
【0055】このコミュニケーションは個と個が行うものであっても、グループ内で行うものであっても個とグループ或いはグループと個が行うものであっても良い。そのコミュニケーション温度差の存在を考えると個と個のコミュニケーションに用いるのが特に好ましい。
【0056】〔第2実施形態〕次に、第2実施形態として、本発明による化粧品の製造システム及びその方法の実施形態を説明する。
【0057】〔概要〕以下に説明する第2実施形態は、メッセージ入りの化粧品を用いたメッセージの伝達方法を業態に組み入れたものであり、或る贈答者から特定の受取人へのメッセージ入り化粧品の伝達を仲介を行う(メッセージ伝達を媒介する)手法を実現する。
【0058】即ち、第2実施形態にて実現されるメッセージの媒介手法は次に示すステップに従って行われる。この様な形態をとることにより、購入者の希望通りのメッセージ入りメークアップ内容物を購入者の手を煩わせず、しかも、デザインで購入者が満足できる形で、購入者の希望する贈り先の相手に贈ることが出来る。
【0059】(ステップ1)購入者が媒体とする内容物の種類、例えば、メークアップ内容物であれば、その種別と色とを選択し、そのものと伝えるべきメッセージとそのメッセージを伝えるべき相手とを仲介者に伝える。
【0060】(ステップ2)上記情報を得た仲介者は、メッセージの内容と情報量の大きさをもとに、メッセージを表す、文字及び/又は記号のパターンを既存のパターンの中より選択し、メッセージパターンを作成し、既に蓄積してある内容物の写真などのイメージデータに前記メッセージパターンを重ね、写真などの形態で表示する。
【0061】この処理は、仲介者の手元にあるパーソナルコンピューターなどを使用して行われても良いし、仲介者の手元の端末乃至は電話などの通信手段を経由して中央処理装置へ転送された後、行われても良い。購入者はこの表示をもとに、内容物の是非を判断し、是であれば、仲介者はこのパターンをもとに内容物にメッセージを附する作業へと進み、非であれば修正を加え再び購入者の判断を仰ぎ是となるまでこの作業を繰り返す。
【0062】(ステップ3)ステップ2において、パターンが決定すれば、仲介者はこれらのデータを製造者に伝え、製造者は予め製造してある内容物に決定されたパターンのメッセージを、コンピューター内のデータに合わせて附し、これを指定された受取人へと配送する。この様なパターンを予め製造されたメッセージを附していない内容物に付す場合には、該内容物がリップカラーなどのオイルゲル内容物であれば、レーザーなどで付すのが特に好ましい。
【0063】以下、上記ステップ1〜3を具体化した第2実施形態による化粧品の製造システムを図面を参照して説明する。
〈製造システムの構成〉図2は、化粧品の製造システムの構成図である。図2において、化粧品の製造システムは、コンピュータ11と、製造装置12とからなる。コンピュータ11は、ネットワーク13を介して複数の端末装置と通信回線を通じて接続される。
【0064】但し、図2には、複数の端末装置として、端末装置T1と端末装置T2とが図示されている。端末装置T1は、液晶ディスプレイ(LCD)等の表示装置を備えた携帯電話T1であり、端末装置T2は、パソコン,ワークステーション,モバイルコンピュータ等である。
【0065】コンピュータ11及び製造装置12は、化粧品の製造者(メーカ)によって利用され、端末装置T1,T2は、化粧品の製造システムのユーザによって利用される。
【0066】図3は、図2に示したコンピュータ11のハードウェア構成例を示す図である。コンピュータ11は、パソコンやワークステーション,或いはこれらの上位コンピュータを用いて構成されている。
【0067】図3において、コンピュータ11は、バスBUSを介して接続されたCPU14,RAM15,ROM16,インターフェイス部(I/F)17〜20及び通信インターフェイス部(通信I/F)21とを備えている。
【0068】各I/F17〜20には、ハードディスクドライブ(HDD:ハードディスクを含む)22,キーボード及びマウス等のポインティングデバイスからなる入力装置23,プリンタ24及びディスプレイ装置25が接続され、通信I/F21は、ネットワーク13(図2参照)に接続されている。
【0069】HDD22は、そのハードディスクに、製品情報26と、メッセージテーブル27と、化粧品画像データベース(化粧品画像DB)28と、メッセージ画像データベース(メッセージ画像DB)29と、コンピュータ11を製造システムの一部として機能させるコンピュータプログラムとを記憶している。
【0070】製品情報26は、メッセージが設けられる化粧品の特定情報(例えば、製品コード,商品コード等)としての化粧品コードを含んでいる。この化粧品コードは、化粧品の種類,内容物,容器,包装物,これらの色等の情報を含んでいる。
【0071】メッセージテーブル27は、各端末装置T1,T2にて指定されるメッセージの特定情報としてのメッセージコード(コードナンバー)と、このメッセージコードに対するメッセージ(定型のメッセージ)とを格納している。
【0072】化粧品画像DB28は、製品情報26に含まれた各化粧品(内容物,容器,包装物)のイメージデータを保持したデータベースであり、化粧品コードをキーとして検索される。
【0073】メッセージ画像DB29は、メッセージテーブル27に格納された各メッセージのイメージデータを保持したデータベースであり、メッセージコードをキーとして検索される。
【0074】さらに、HDD22は、図示しないが、複数種類の文字や記号のフォントセットを記憶しており、このフォントセットは、非定型のメッセージを化粧品に設ける場合に利用される。
【0075】CPU14は、ROM16やHDD22に保持されたプログラムをRAM14にロードして実行することにより、コンピュータ11をメッセージを含む化粧品の製造システムの一部として機能させる。
【0076】なお、製造装置12が本発明の製造手段に相当し、CPU14が本発明の受付手段,画像作成手段,提示手段,読出手段に相当し、HDD22が、本発明の記憶手段及び記録媒体に相当する。
【0077】〈コンピュータ1による処理〉次に、図3に示したコンピュータ11のCPU14による処理を中心として、化粧品の製造システムの動作例を説明する。ここでは、例として、端末装置T2のユーザが化粧品の製造システムを利用する場合について説明する。
【0078】本発明において、各端末装置T1,T2のユーザと、メッセージを含む化粧品の贈答者(依頼者)とが同一人物である必要はないが、ここでは、同一人物であるものとして説明する。
【0079】端末装置T2のユーザは、或る特定の人物(特定の受取人)にメッセージを含む化粧品を送りたいと考えた場合、書籍やホームページによって提供されたカタログやパンフレット等を参照し、これらに記載された化粧品コード及びメッセージコードを特定する。
【0080】次に、ユーザは、端末装置T2を操作して端末装置T2とコンピュータ11とをネットワーク13を介して接続する(両者間の呼を確立する)。このとき、コンピュータ11から化粧品の製造情報を入力するための入力画面情報が端末装置T2に提供され、端末装置T2の図示せぬ表示装置に図示せぬ入力画面が表示される。
【0081】ユーザは、入力画面に表示された指示に従い、予め特定した化粧品コード,メッセージコード,化粧品に対するメッセージのレイアウトに係る情報等を、化粧品の製造情報として入力する。さらに、ユーザは、宛先情報として、化粧品の受取人の名前,住所,電話番号等を入力する。
【0082】また、ユーザは、入力画面に対する入力に際し、必要に応じてコンピュータ1の製品情報26,メッセージテーブル27,化粧品画像DB28,メッセージ画像DB29の保持内容を、選択肢情報としてコンピュータ11から呼び出すことができる。端末装置T2に呼び出された選択肢情報は、入力画面内又は入力画面とは別の画面で表示装置に表示される。これによって、ユーザは、カタログやパンフレットを事前に参照していなくても、化粧品コードやメッセージコードを特定することができる。
【0083】また、ユーザは、メッセージコードに代えて、入力画面に表示されたメッセージ入力欄に受取人に伝達したいメッセージを入力することができる。このように、ユーザは、コンピュータ11に用意された定型のメッセージの代わりに、非定型のメッセージを選択することもできる。
【0084】本実施形態では、非定型のメッセージは、コンピュータ11のHDD22に保持されたフォントセット(図示せず)中の文字,記号,図形を用いて作成され、これらの組み合わせで作成される図形や模様を非定型のメッセージとすることもできる。
【0085】その後、ユーザは、端末装置T2の操作によって、入力画面に入力した製品情報をコンピュータ11へ送信する。図4は、コンピュータ11のCPU14による処理を示すフローチャートである。図4による処理は、例えば、コンピュータ11の電源が投入され、このルーチンの実行開始指示が入力装置23から入力された場合にスタートする。
【0086】図4に示すように、S1では、CPU14は、依頼者からの注文を受け付ける。即ち、CPU14は、各端末装置T1,T2からのコンピュータ11に対するアクセスを待つ。その後、CPU14は、上述した端末装置T2からの接続依頼によってコンピュータ11と端末装置T2との呼が確立すると、処理をS2に進める。
【0087】S2では、CPU14は、入力画面情報を通信I/F21から送出することで、端末装置T2に入力画面を提供し、端末装置T2から製造情報及び宛先情報が送信されてくるのを待つ。
【0088】このとき、ユーザからの要求があった場合には、その要求に応じた選択肢情報を端末装置T2に送信する。その後、通信I/F21が端末装置T2からの製造情報及び宛先情報を受信すると、これらの製造情報及び宛先情報をRAM15及びHDD22に格納し、処理をS3に進める。
【0089】S3では、CPU14は、予想画像作成処理を実行する。即ち、CPU14は、RAM15に保持された製造情報をディスプレイ装置25に表示するとともに、HDD22に記憶されたイメージ編集プログラム(描画ソフト)を実行する。
【0090】これによって、コンピュータ11のオペレータに対し、製造情報に従ってメッセージを含む化粧品の完成予想図に相当する画像(「予想画像」と称する:本発明のメッセージが含まれた化粧品の画像に相当)の作成環境が提供される。
【0091】具体的には、CPU14は、予想画像の作成画面(図示せず)をディスプレイ装置25に表示するとともに、この作成画面中に製造情報のテキストを表示する。これに対し、オペレータが表示された製品情報中の化粧品コードを入力装置23を用いてコンピュータ11に入力すると、CPU14は、入力された化粧品コードに対応する化粧品のイメージデータを化粧品画像DB28から検出し、このイメージデータに対応する化粧品の画像をディスプレイ装置25に表示する。
【0092】また、オペレータが表示されたメッセージコードをコンピュータ11に入力すると、CPU14は、入力されたメッセージコードに対応するメッセージのイメージデータをメッセージ画像DB29から読み出し、これに対応するメッセージの画像をディスプレイ装置25に表示する。
【0093】これに対し、製造情報中に、メッセージコードの代わりにユーザが記載したメッセージが含まれている場合には、CPU14は、製造情報のテキストの一部として当該メッセージのテキストをディスプレイ装置25に表示する。
【0094】具体的には、CPU14は、HDD22中の図示せぬフォントセットからメッセージを構成する文字や記号のフォントデータを読み出し、そのフォントデータに基づくメッセージテキストをディスプレイ装置25に表示する。これによって、ユーザは、ディスプレイ装置25に表示されたメッセージテキストを予想画像の部品として利用することができる。
【0095】なお、以上説明した予想画像の部品を表示する処理は、オペレータによる1回の指示入力によって実行されるようにしても良く、或いは、オペレータが指示を入力しなくてもCPU14が自動的に処理を実行するようにしても良い。
【0096】その後、ユーザが入力装置23を操作することによって、化粧品の画像とメッセージの画像(又はメッセージテキスト)とを組み合わせて予想画像を作成する。予想画像の作成が終了した後、ユーザが予想画像の内容確定指示を入力装置23を用いて入力すると、CPU14は、予想画像の作成が終了したものとして、作成された予想画像の内容を確定する。その後、処理がS4に進む。
【0097】S4では、CPU14は、予想画像提示処理を実行する。即ち、CPU14は、ユーザが予想画像の送信指示を入力するのを待ち、送信指示が入力されると、予想画像の画像データを通信I/F21から送出することによって、端末装置T2へ送信する。その後、CPU14は、処理をS5に進め、予想画像に対する応答が端末装置T2から返ってくるのを待つ。
【0098】端末装置T2のユーザは、この予想画像のデータを端末装置T2で受信し、端末装置T2の表示装置に予想画像を表示させる。このようにして、ユーザに予想画像が提示される。
【0099】そして、ユーザが予想画像を参照し、その回答(応答)として、修正点がない場合にはその旨を、修正点がある場合には、その修正点を端末装置T2に入力する。その後、ユーザが送信指示を入力すると、予想画像に対する回答がネットワーク13を通じてコンピュータ11に受信される。
【0100】CPU14は、予想画像に対する応答を受信すると(S5;Y)、処理をS6に進める。S6では、予想画像に対する応答の判定処理が実行される。即ち、CPU14は、オペレータによる指示に従って、予想画像に対するユーザの応答をディスプレイ装置25に表示する。
【0101】オペレータは、表示された応答を参照し、予想画像の修正点があるか否かを判定する。そして、オペレータは、修正点がないと判定した場合には、製造データ出力指示を入力装置23を用いてコンピュータ11に入力し、修正点がある場合には、予想画像の再編集指示をコンピュータ11に入力する。その後、処理がS7に進む。
【0102】S7では、CPU14は、オペレータによって入力された指示が製造データ出力指示と再編集指示との何れであるかを判定し、製造データ出力指示である場合(S7;Y)には、処理をS8に進め、再編集指示である場合(S7;N)には、処理をS3に戻す。
【0103】これによって、オペレータは、ユーザの応答に従って予想画像を修正し、ユーザの応答を反映させた予想画像を再びユーザに提示し、ユーザからの応答を待つ。このように、ユーザの所望する予想画像が完成するまで、S3〜S7のループ処理が実行される。
【0104】S8では、CPU14は、入力された製造データ出力指示に従って、予想画像をディスプレイ装置25に表示出力,またはプリンタ24で紙に印刷出力する。このように出力された予想画像が本実施形態における化粧品の製造データとなる。製造データが出力されると、CPU4は、図4における処理を終了する。
【0105】その後、製造装置2の使用者(作業者)が、出力された予想画像を参照しながら、製造装置12を操作してメッセージを含む化粧品を製造する。本実施形態では、例として、製造装置は化粧品にメッセージを設ける工程を実施する装置のみからなり、メッセージが設けられる内容物,容器,包装物は、従来の製造手法を用いて製造されたものが予め用意されているものとする。
【0106】製造装置12は、化粧品をなす内容物や容器にレーザでメッセージを刻印するレーザ照射装置を含み、作業者は、内容物や容器にメッセージを設ける場合には、予想画像に対応する内容物や容器を適宜の作業位置に配置し、製造装置2を操作し、予想画像に従ってメッセージを刻印する。
【0107】また、製造装置12は、化粧品をなす容器や包装物にメッセージを印刷するインクジェットプリンタを含み、作業者は、容器や包装物にメッセージを設ける場合には、予想画像に対応する容器や包装物を適宜の作業位置に配置し、製造装置2を操作し、予想画像に従ってメッセージを印刷する。
【0108】その後、メッセージが設けられた内容物,容器又は包装物を含む化粧品を完成させる。即ち、内容物が容器及び/又は包装物に収容され、且つ内容物,容器,包装物のうちの少なくとも1つにメッセージが設けられた化粧品を完成させる。
【0109】その後、完成した化粧品の受取人の宛先情報をコンピュータ11に出力させて参照し、この宛先情報に含まれた住所へ配送する。配送に当たっては、本発明の提供手段として、例えば、車両(軽車両及び二輪自動車を含む),鉄道,船,飛行機等の各種の輸送手段が用いられる。
【0110】このようにして、化粧品が住所に配送されることで、贈答者からのメッセージが含まれた化粧品が特定の受取人に提供される。そして、受取人は、内容物,容器,包装物の少なくとも1つに付されたメッセージを化粧品による刺激とともに認識することができる。
【0111】〈第2実施形態の作用〉第2実施形態によれば、上述した化粧品の製造システムによって、依頼者(贈答者)の注文に応じたメッセージを含む化粧品が製造され、特定の受取人に届けられる。
【0112】即ち、贈答者から特定の受取人へのメッセージの伝達を媒介することができ、本発明による化粧品の製造方法,メッセージの伝達システム及びその方法を実現する。
【0113】これによって、第1実施形態にて説明した化粧品による効果と、上記〔概要〕に示したメッセージの伝達者(贈答者,依頼者)の省力化という効果とを得ることができる。
【0114】〈変形例〉上述した第2実施形態は、以下の変形が可能である。第2実施形態におけるコンピュータ11と端末装置T2との通信は、ネットワーク13にパケット交換網(蓄積交換網)を用いたパケット通信を想定している。これに対し、端末装置T1をユーザが用いる場合には、ネットワーク13として、回線交換網及びパケット交換網を用い、ユーザからコンピュータ11のオペレータに対し、回線交換網(音声通信網)を用いて製造情報及び宛先情報が伝達され、オペレータが伝達された製造情報及び宛先情報をコンピュータ11に入力装置13を操作して入力するようにしても良い。その後、予想画像がパケット交換網を用いてコンピュータ11から端末装置T1に伝送され、応答は、回線交換網を用いた音声通信で行うようにしても良い。
【0115】また、第2実施形態では、製造データとして、製造装置の使用者に参照される予想画像が出力される構成とした。これに代えて、例えば、コンピュータ11が、予想画像に基づいて、メッセージの刻印や印刷に係るCAD(Computer AidedDesign)データ及びCAM(Computer Aided Manufacturing)データを製造データとして作成し、CAMデータが製造装置12を構成するレーザ照射装置やインクジェットプリンタに与えられ、これらがCAMデータに従って化粧品に対するメッセージの刻印又は印刷工程を実施するようにしても良い。
【0116】また、第2実施形態では、製造装置2として、化粧品にメッセージを刻印又は印刷する工程を実施する装置のみを説明したが、製造装置12が、化粧品(内容物,容器,包装物)自体を製造する装置を含んでいても良い。
【0117】
【発明の効果】本発明による化粧品によれば、特定の受取人が化粧品の刺激とともにメッセージを認識することができるので、受取人によるメッセージの認識・記憶を高めることができる。
【0118】また、本発明による化粧品の製造システム及びその方法によれば、メッセージの伝達者が自らメッセージ入りの化粧品を製造・配送しなくても、自身が特定の受取人に伝えたいメッセージを含む化粧品を当該受取人に製造・配送することができ、メッセージを伝達することができる。
【出願人】 【識別番号】000113470
【氏名又は名称】ポーラ化成工業株式会社
【出願日】 平成12年3月15日(2000.3.15)
【代理人】 【識別番号】100089244
【弁理士】
【氏名又は名称】遠山 勉 (外2名)
【公開番号】 特開2001−261524(P2001−261524A)
【公開日】 平成13年9月26日(2001.9.26)
【出願番号】 特願2000−72682(P2000−72682)