| 【発明の名称】 |
キチン・キトサンによる5−フルオロウラシルの副作用防止方法及びそのための配合剤 |
| 【発明者】 |
【氏名】奥田 拓道
【氏名】木村 善行
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| 【要約】 |
【課題】適当なmodulatorと併用することにより、5−フルオロウラシル(5−FU)の経口投与によって発生する副作用を防止する方法及びそのための配合剤を提供すいる。
【解決手段】5−FUとキチン・キトサンを併用投与する際に、少なくともキチン・キトサンを溶腸形態であるカプセル剤として患者に経口投与し、5−FUの経口投与による副作用である白血球減少及び小腸粘膜酵素活性の低下を防止すると共に、下痢の出現も遅延させる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 5−フルオロウラシルとキチン・キトサンを併用して経口投与する制癌方法であって、少なくともキチン・キトサンを溶腸形態で投与することを特徴とするシスプラチンの副作用防止方法。 【請求項2】 前記溶腸形態がカプセル剤である請求項1記載の方法。 【請求項3】 前記カプセル剤が硬カプセル剤又は軟カプセル剤のいずれかである請求項1又は2記載の方法。 【請求項4】 前記カプセル剤が二重カプセル剤であって、内部カプセル剤に5−フルオロウラシルを、内部カプセル剤を包囲する外部カプセル剤にキチン・キトサンを充填する請求項1〜3のいずれか1項記載の方法。 【請求項5】 前記カプセル剤が2室分画方式カプセル剤であって、各区画に5−フルオロウラシル又はキチン・キトサンをそれぞれ別個に充填する請求項1〜3のいずれか1項記載の方法。 【請求項6】 前記溶腸形態が錠剤である請求項1記載の方法。 【請求項7】 前記溶腸形態がレジネートである請求項1記載の方法。 【請求項8】 5−フルオロウラシルとキチン・キトサンを同時投与する請求項1記載の方法。 【請求項9】 キチン・キトサン経口投与後5−フルオロウラシルを経口投与する請求項1記載の方法。 【請求項10】 キチン・キトサンを5−フルオロウラシルに対し重量比で3倍〜240倍併用する請求項1記載の方法。 【請求項11】 キチン・キトサンを5−フルオロウラシルに対し重量比で12倍〜60倍併用する請求項1記載の方法。 【請求項12】 請求項1記載の5−フルオロウラシルの副作用防止法に使用するための溶腸形態に作製された5−フルオロウラシルとキチン・キトサンの配合剤。 【請求項13】 前記溶腸形態の5−フルオロウラシルとキチン・キトサンの配合剤がカプセル剤である請求項12記載の配合剤。 【請求項14】 前記カプセル剤が硬カプセル剤又は軟カプセル剤のいずれかである請求項12又は13記載の配合剤。 【請求項15】 前記カプセル剤が内部カプセル剤が5−フルオロウラシル充填カプセル剤で、内部カプセル剤を包囲する外部カプセル剤がキチン・キトサン充填カプセル剤である請求項12〜14のいずれか1項記載の配合剤。 【請求項16】 前記カプセル剤が一方の区画に5−フルオロウラシルが他方の区画にキチン・キトサンがそれぞれ別個に充填されている2室分画カプセル剤である請求項12〜14のいずれか1項記載の配合剤。 【請求項17】 前記溶腸形態の5−フルオロウラシルとキチン・キトサンの配合剤が錠剤である請求項12記載の配合剤。 【請求項18】 前記溶腸形態の5−フルオロウラシルとキチン・キトサンの配合剤がレジネートである請求項12記載の配合剤。 【請求項19】 前記溶腸形態の配合剤中に、キチン・キトサンを5−フルオロウラシルに対し重量比で24倍〜3000倍添加する請求項12記載の配合剤。 【請求項20】 前記溶腸形態の配合剤中に、キチン・キトサンを5−フルオロウラシルに対し重量比で120倍〜600倍添加する請求項12記載の配合剤。 【請求項21】 前記5−フルオロウラシル及びキチン・キトサンとも粉末である請求項12〜20のいずれか1項記載の配合剤。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、5−フルオロウラシル(以後5−FUと略記する)とキチン・キトサンの併用制癌方法に関し、詳細には、5−FUの経口投与法におけるキチン・キトサンの併用による5−FUの副作用防止方法に関する。 【0002】 【従来の技術】一般に、抗癌剤の歴史は、第一次世界大戦でドイツ軍によって使用された毒ガス(イペリット)に骨髄の造血作用を抑える動きがあるという発見に始まったことが知られている。 【0003】その後、毒ガスの生体に及ぼす研究が盛んになり、第二次世界大戦中の1942年に、ナイトロジェン・マスタードが癌に効くことが発見された。この毒ガスは、遺伝子−DNAのグアニアンに結合し、DNAの鎖を切断する。癌細胞が分裂するためには、DNAが増加する必要があるが、DNAの鎖が切断されるとその合成ができなくなり、増殖が抑えられたり、癌細胞の死を招いたりすることがわかった。 【0004】その後、多くの抗癌剤が開発されたが、その中の代表の一つに5−FUがある。1957年、Heidelbergerらが5−FUを発見して以来40年が経過している。しかし現在でも、5−FUは単剤または併用剤として進行・再発消化器癌をはじめ、種々の固形癌の治療に欠かすことのできない薬剤となっている。5−FUは、白色の結晶で、水にやや溶けにくい。ウラシルと競合してDNAの生合成を阻害し抗腫瘍効果を示す。胃癌、直腸癌、結腸癌などの消化器癌、乳癌、子宮癌、肺癌、皮膚癌、その他の各種癌腫、及び細網肉腫、ホジキン病などに注射薬、ドライシロップ、親水軟膏として用いる。毒薬。極量:1日0.8g(径口、静脈内)。その構造式を下記に示す。 【0005】 【化1】
【0006】一方、キチン・キトサンも試験内試験でNK(リンパ球の癌細胞を殺す作用)やLAK(YAC−1癌細胞を殺す作用)活性に対する増強効果があることが知られている(奥田拓道著:キチン・キトサン 基礎と薬理、85−86頁、(1998)、薬局新聞社刊)。 【0007】しかして、キチン・キトサンは、キチンとキトサンの混合物である。キチンは、N−アセチル−β−D−グルコサミン残基が5000以上も1→4結合した分子量100万以上の多糖である。このキチンは、カニ、エビなどの甲殻類、オキアミの皮殻、カブトムシ、バッタなどの昆虫類の甲皮、ハマグリ、カキなどの貝類、イカの骨、菌類の細胞壁など生物中に存在する多糖で、生物界で年間1000億トンつくられていると推測されている。 【0008】現在のところ、カニやエビの甲殻からキチン・キトサンが単離されている。カニやエビの甲殻に約5%塩酸溶液を加えると、甲殻に含まれるCaCO3 がCaCl2 とCO2 に変わり、炭酸ガスが発生する。このようにして脱灰した甲殻を約5%水酸化ナトリウム中に浸すと、タンパク質が溶け出す。残った不溶物がキチンである。このキチンに40〜45%水酸化ナトリウム溶液を加え80〜120℃で処理すると、下記の化学構造式で示すように、キチンのアミノ基に結合したアセチル基がはずれてキトサンに変わる。カニ、エビの甲殻からの収量は15〜30%である。 【0009】 【化2】
【0010】しかし、このような処理で調製したキトサンも100%の純度ではなく、通常10〜20%のキチンを含んでいる。キチンには、毒性はないといわれている。また、キトサンもブドウ糖や砂糖の毒性に比べて著しく低いとされている。ブドウ糖や砂糖の致死量は犬で8〜12g/kgといわれるが、平野教授は、マウスにキトサンを体重1kg当たり18g経口投与しても何ら毒性は認められなかったと報告している(平野茂博、「別冊フードケミカル」I、pp.1−4(1987))。 【0011】 【発明が解決しようとする課題】ナイトロジェン・マスタードが癌の治療に有効なことの発見以後、多くの抗癌剤が発見されたが、その中の代表が「5−フルオロウラシル」(5−FU)である。これは、ウラシルが癌組織に集まりやすい事実に注目して、1958年、ハイデルバーガーなどによって発見されたものである(ウラシルは塩基であるがDNAに含まれているわけではなく、RNAに存在する塩基である)。 【0012】DNAは、4種類のヌクレオチド(dATP、dGTP、dCTP、dTTP)からつくられるが、この中で量が最も少ないのがdTTPである。したがって、dTTPがなければ、他のヌクレオチドがいくらあってもDNAは合成されないことになる。5−FUは、このdTTPの合成を阻害することを通じて、DNAの合成を低下させ、抗癌作用を発揮するのである。 【0013】次の反応図式1に示すように、5−FUはリン酸化され、F−dUMPとなり、これが葉酸とともにdTMP合成酵素と結合することで、この酵素が作用できないようにする。dTMP合成酵素は、dTTPがつくられる際の鍵となる重要な酵素である。 【0014】 【化3】
【0015】前述のようにウラシルはRNAを構成する塩基の一つであるが、ウラシルにフッ素が結合した5−FUもRNAに取り込まれる。細胞内のRNAは、主としてタンパク質の合成に関与する。タンパク質はアミノ酸が連なったものであるが、その連なり方を指示するDNAの指令を、細胞核から細胞質へと運ぶ(伝達する)のがメッセンジャーRNAである。メッセンジャーRNAの指令に基づいて、アミノ酸からタンパク質をつくる場を提供しているのがリボゾームであり、このリゾームには大量のRNAが存在する。 【0016】そこで5−FUがRNAに取り込まれると、メッセンジャーRNAやリボゾームとしての機能が果たせなくなり、タンパク質の合成が阻害され、ひいては癌細胞が生きてゆけなくなる。すなわち5−FUは、DNAとタンパク質の合成を阻害することによって、抗癌作用を発揮している。癌細胞は、盛んに分裂を繰り返して増殖する。細胞が分裂して二つの細胞になる前に、DNAは2倍にならなくてはならず、タンパク質や脂質なども増加する必要がある。そのとき、5−FUがDNAやタンパク質の増量を阻止すると、癌細胞は分裂できなくなる。 【0017】ところで、癌患者に5−FUを投与すると、脱毛、白血球減少、下痢などの副作用が起こることはよく知られている。毛根細胞、骨髄細胞、腸粘膜細胞などは、体の中では癌細胞と同じように細胞分裂の盛んな細胞であるから、分裂の盛んな細胞を攻撃する5−FUによって毛根細胞の細胞分裂が阻害されれば脱毛が、骨髄細胞の場合なら白血球減少が、腸粘膜細胞の分裂障害なら下痢が引き起こされる。この場合、とくに白血球の減少は癌に対する抵抗力を低下させるとともに、5−FUは生き残った細胞の復活力を損ない、感染に対する抵抗力を低下させることで、肺炎などにかかりやすくなるという危険をもたらす。 【0018】本発明は、このような従来の欠点に鑑みてなされたもので、その目的は適当なmodulatorを配合することにより、5−FUの経口投与によって発生する副作用を防止する方法を提供することである。 【0019】 【課題を解決するための手段】本発明者等は、5−FUの経口投与によって発生する副作用を防止する方法について鋭意研究を行い、キチン・キトサンと併用することにより、白血球減少及び小腸粘膜酵素活性の低下という5−FU投与による副作用の防止が効果的に達成できることを見出して本発明を完成するに至った。 【0020】すなわち、本発明によれば、下記のキトサンによる5−FUの副作用防止方法及びそのための配合剤が提供されて、本発明の上記目的が達成された。 【0021】(1) 5−FUとキチン・キトサンを併用して経口投与する制癌方法であって、少なくともキチン・キトサンを溶腸形態で投与することを特徴とする5−FUの副作用防止方法。 (2) 前記溶腸形態がカプセル剤である前記(1)記載の方法。 (3) 前記カプセル剤が硬カプセル剤又は軟カプセル剤のいずれかである前記(1)又は(2)記載の方法。 (4) 前記カプセル剤が二重カプセル剤であって、内部カプセル剤に5−FUを、内部カプセル剤を包囲する外部カブセル剤にキチン・キトサンを充填する前記(1)〜(3)のいずれかに記載の方法。 (5) 前記カプセル剤が2室分画方式カプセル剤であって、各区画に5−FU又はキチン・キトサンをそれぞれ別個に充填する前記(1)〜(3)のいずれかに記載の方法。 (6) 前記溶腸形態が錠剤である前記(1)記載の方法。 (7) 前記溶腸形態がレジネートである前記(1)記載の方法。 (8) 5−FUとキチン・キトサンを同時投与する前記(1)記載の方法。 (9) キチン・キトサン経口投与後5−FUを経口投与する前記(1)記載の方法。 (10) キチン・キトサンを5−FUに対し重量比で3倍〜240倍併用する前記(1)記載の方法。 (11) キチン・キトサンを5−FUに対し重量比で12倍〜60倍併用する前記(1)記載の方法。 【0022】(12) 前記(1)記載の5−FUの副作用防止方法に使用するための溶腸形態に作製された5−FUとキチン・キトサンの配合剤。 (13) 前記溶腸形態の5−FUとキチン・キトサンの配合剤がカプセル剤である前記(12)記載の配合剤。 (14) 前記カプセル剤が硬カプセル剤又は軟カプセル剤のいずれかである前記(12)又は(13)記載の配合剤。 (15) 前記カプセル剤が内部カプセル剤が5−FU充填カプセル剤で、内部カプセル剤を包囲する外部カプセル剤がキチン・キトサン充填カプセル剤である前記(12)〜(14)のいずれかに記載の配合剤。 (16) 前記カプセル剤が一方の区画に5−FUが、他方の区画にキチン・キトサンがそれぞれ別個に充填されている2室分画カプセル剤である前記(12)〜(14)のいずれかに記載の配合剤。 (17) 前記溶腸形態の5−FUとキチン・キトサンの配合剤が錠剤である前記(12)記載の配合剤。 (18) 前記溶腸形態の5−FUとキチン・キトサンの配合剤がレジネートである前記(12)記載の配合剤。 (19) 前記溶腸形態の配合剤中に、キチン・キトサンを5−FUチンに対し重量比で3倍〜240倍添加する前記(12)記載の配合剤。 (20) 前記溶腸形態の配合剤中に、キチン・キトサンを5−FUに対し、重量比で12倍〜60倍添加する前記(12)記載の配合剤。 (21) 前記5−FU及びキチン・キトサンとも粉末である前記(12)〜(20)のいずれかに記載の配合剤。 【0023】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態について詳しく説明する。本発明に用いられる抗癌剤5−FUは、上記に説明した化学構造及び副作用を有するものであるが、その抗腫瘍活性及び副作用のメカニズムは次のように考えられる。 【0024】5−FUは時間依存生の強い代謝拮抗剤であり、その抗腫瘍活性および副作用のメカニズムが基礎的に解明され、臨床での位置づけが明確になってきたと思われる。反応図式2に示すように、5−FUの主たる作用は、生体内で同化代謝されたFdUMPと還元型葉酸(5,10−CH2 −THF)とがDNA合成の律速酵素であるdTMP synthase(TS)に結合し、三者共有結合体を形成することによりTSを阻害し、それによりDNA合成を阻止し、その結果殺細胞活性を示すことである。ピリミジンヌクレオチジと5−FUの物質代謝を次の反応図式2に示す。 【0025】 【化4】
【0026】そもそも5−FUの開発の根拠となったものは腫瘍組織のウラシル利用率が正常組織より高いことや、フッ素の導入により生物学的活性が増強されるという、2つの知見に基づくものといわれる。5−FUの特徴は抗癌スペクトルが広く、胃癌、大腸癌、肝臓癌、乳癌などの固形癌から悪性リンパ腫にいたるまで多岐にわたるが、ことに有効な抗癌剤に乏しいといわれる消化器癌(腺癌)に対しても臨床効果を示すことである。しかし本剤が活性物質のため、副作用も強く、骨髄抑制や胃腸障害のほか脱毛、色素沈着、また長期投与の場合に神経症を呈することもある。とくにドライシロップは口内炎、下痢、食欲不振、食道炎、胃炎などを生じやすい欠点がある。そこで現在は、このような副作用軽減のため錠剤が製剤化され使用されている。 【0027】このような副作用を抑えながら制癌作用を持続させるためには、5−FUを低濃度でより長く血液中に存在させることが必要であることが容易に考えられる。ところで、キチン・キトサンが食塩中の塩素と結合して、糞中に排泄され、血清塩素が上昇しないため、血圧の上昇が阻止されることが知見された(奥田拓道著、キチン・キトサン 基礎と薬理、18−35頁、1994年6月20日、株式会社薬局新聞発行)。 【0028】そこで、本発明者等は、Na+ Cl− と同様にその構造中にハロゲンであるFを有する5−FUのmodulatorとしてのキチン・キトサンの可能性について検討を行った。両者の間の相互作用は下記の化学式に示す如く考えられる。 【0029】 【化5】
【0030】上記反応図式に5−FUの化学構造を示したが、フッ素はウラシルの5番目の炭素に結合しているので、そのマイナスの荷電のほとんどは失われていると思われる。しかし、残ったわずかなマイナス荷電によって、プラスに荷電しているキトサンがゆるく結合する可能性がある。これはゆるい結合なので、食塩の場合の如くフッ素単独のときのように固く結合することはなく、糞中に排泄されることがなく、せいぜい、5−FUを腸管内に止めおく程度である。そしてこのことが、5−FUを低濃度でより長く血液中に存在させること、そして副作用を抑えながら制癌作用を持続させることに連なると考えられる。 【0031】本発明で使用するキチン・キトサンは、経口投与する際に胃の中の塩素により無駄に消費されることを防止するために溶腸形態にする必要がある。この溶腸形態にしたキチン・キトサンとしては、カプセル剤、錠剤及びレジネートが挙げられる。更にカプセル剤としては、処方箋による硬カプセル剤と、製薬工場であらかじめ製造される軟カプセル剤の両方を包含する。 【0032】また、カプセルの形状もcapとbodyからなる単純なカプセル、小形の内部カプセルに5−FUを充填し、これをキチン・キトサンを充填した大形の外部カプセル中に小形内部カプセルを図8に示すように包囲するように形成すれば、先ずキチン・キトサンが腸内で溶解し、その後5−FUが溶解するので、5−FUを腸管内に止めておくために好都合である。しかしながら、図9に示すように、カプセルbodyを適宜隔壁により2分し、各区画に5−FUとキチン・キトサンを別個に充填するように形成してもよい。なお、単純なカプセル内に適切な重量比で5−FUとキチン・キトサンを配合充填することや、後者のみをカプセルに入れ前者をそのまま、又はオブラートで包む等して同時又は適宜時間差を設けて、好ましくは5−FUを後から経口投与するなど、患者の好みに合わせて投与することは何等限定を受けることなく実施できる。 【0033】錠剤としては、圧縮錠剤及び湿性錠剤のいずれでもよく、要は剤皮をかけることにより溶腸形態にできるものであれば、何等の制限なく使用できる。また、徐放製剤を形成するものとして、薬物とイオン交換樹脂を結合したもので、腸液中のアルカリで徐々にイオン交換が行われて、薬物を放出し、その除放出性を利用して持続性製剤に応用されるものであれば、何等の制限なく使用できる。 【0034】本発明においては、キチン・キトサンを5−FUに対し重量比で3倍〜240倍配合併用することが好ましく、12倍〜60倍配合併用することが更に好ましい。キチン・キトサンの5−FUに対する重量比が3倍以下では、5−FUを腸管内に止めておくこと、ひいては5−FUを低濃度でより長く血液中に存在させる能力が低下して、5−FUの副作用を防止する観点からは好ましくない。一方、240倍以上では、副作用防止の点に限定するならば、無駄になるキチン・キトサンの量が増加するだけで好ましくない。但し、高血圧症、高脂血症、食欲増進、肥満対策、肩こり・腰痛の改善などの健康食品としての効果も併せ望むならば、この限りではない。 【0035】本発明で使用する5−FU及びキチン・キトサンの形状は特に限定されないが、カプセル剤、錠剤等の徐放性の持続製剤にして使用するためには、両者とも粉末であることが便利で好都合である。 【0036】 【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により何等限定されるものではない。また実施例及び比較例を通じてパーセントは格別の指示なき限り、すべて重量表示による。 【0037】実験材料:キチン・キトサンは、富士バイオ(株)の製品を使用したが、キトサンは塩酸塩に転換されて、固有粘度が約100cPであった。粘度法による平均分子量は約100〜200キロダルトンで、アセチル化度は14%であった。以後簡単化のために単にキトサンと略記するが、正確にはキトサン86%とキチン14%からなるものである。キトサンを蒸留水に懸濁し、そのまま使用した。5−FUは和光純薬の製品を使用した。〔6− 3H〕5−FU(比活性:462.5GBq/ミリモル)はNEN Life Science Products社(ボストン、米国、マサチューセッツ州)の薬品を使用した。マウスリンパ球分離媒質(Lympholytes−Mouse)は大日本製薬の製品を使用した。フルオロセインイソチオシアネート(FITC)標識抗・マウスCD8及びフィコエリスリン(PE)標識抗・マウスNK1.1はSerotec Ltd.(英国、オックスホード)の製品を使用した。その他の化学薬品は試薬級の物を使用した。ザルコーマ180癌細胞は、愛媛大学、医学部、医化学第二教室に保存しているものを使用した。 【0038】実験動物:雄のICR系統マウス(生後6週間)及び雄のC57BL/6系統マウス(生後5週間)をクレア ジャパン社及びチャールス リバー ジャパン社から購入した。両方のマウスを25±1℃、60%RHに維持した部屋で1週間飼育し、自由に水と食料を摂取させた。部屋は朝7時に点灯して1日に12時間照明を行った。 【0039】抗悪性腫瘍活性及び副作用の測定:固形型のザルコーマ180癌細胞を0日目にマウスの背部に1.5×106個を皮下移植して作った。癌細胞の移植12時間後から、比較例として5−FU(1.25mg/kg体重)あるいは実施例として5−FU(1.25mg/kg)+キトサン(150mg/kg、375mg/kg又は750mg/kg体重)を、それぞれ蒸留水に溶解及び懸濁し、朝夕2回(午前7時と午後7時)、8日間継続して投与した。対照マウスには蒸留水だけを同一計画表によって経口投与した。 【0040】9日目にジエチルエーテル麻酔下静脈からヘパリン採血し、次いで癌、小腸、肝臓、脂肪組織及び脾臓を切除し、抗腫瘍活性及び副作用の評価のために重量を測定した。ヘパリンを含有する試験管中で血液サンプルを冷蔵し、白血球の数をクールター計数管(日本科学機器(株)製)を使用して測定した。 【0041】ザルコーマ180担癌マウスの小腸粘膜のスクラーゼ活性の測定小腸を冷0.9%NaClで洗浄して内容物を取り除いた。次いで粘膜をスライドガラスで削り取り、Polytronホモジナイザー(スイス、キネマチカ社製)を使用して、最終容積2mlになるように80ミリモル(mM)のリン酸緩衝液(pH 7.0)と共に均一化した。スクロース活性を木村等の方法(Chem.Pharm.Bull.,30,4444−4447(1982)及びPlanta Med.,50,465−468(1984)参照)により測定した。要するに、検定は全容積0.5ミリリットル中の5mMスクロース、80mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH 7.0)中にホモゲネート(50マイクロリットル)を含有する反応混合物について37℃で30分行った。遊離したグルコースをグルコースオキシダーゼ試薬を使用して定量した。 【0042】5−FUリン酸エステルの測定検定される酸素溶液をザルコーマ180癌細胞から調製した。癌細胞ペレットを2−メルカプトエタノールを5mM含有する5mMのトリス塩酸塩(pH 8.0)の4容積と共に均一化した。ホモゲネートを4℃で60分間105,000gで遠心分離し、上澄液画分を池中等の方法(Jpn.J.Cancer Res.,70,353−359(1979))による5−FUリン酸エステル化の検定のために使用した。 【0043】統計分析と薬物動力学全ての数値を平均値±標準偏差(SE)として表した。統計分析をスーパーANOVAソフトウエアを使用して有意性を決定するためにDunnet試験でなし遂げた。薬物動力学パラメータをMac ver 2.0ソフトウエア(明治製薬 薬学研究センター)用のPKを使用して求めた。 【0044】実施例及び比較例5−FU単独使用を比較例とし、5−FUとキトサンの併用を実施例として、下記の諸測定を行った。 【0045】ザルコーマ180担癌マウスにおける5−FU由来の下痢の出現日の測定固形型のザルコーマ180癌細胞を0日目にマウスの背部に1×106 個皮下移植して作った。癌細胞の移植12時間後から、5−FU(25mg/kg体重)又は5−FU(12.5mg/kg体重)+キトサン(150mg/kg又は750mg/kg体重)を、それぞれ蒸留水に溶解及び懸濁し、下痢が出現するまで毎日朝夕2回(午前7時と午後7時)投与した。対照マウスには蒸留水だけを同一計画表によって経口投与した。 【0046】C57BL/6マウスにおけるT細胞集団(CD8+及びNK1.1+ T細胞)と白血球数の測定5−FU(12.5mg/kg体重)又は5−FU(12.5mg/kg体重)+キトサン(150mg/kg又は750mg/kg体重)を、それぞれ蒸留水に溶解及び懸濁し、毎日朝夕2回(午前7時と午後7時)、7日間経口投与した。対照マウスには蒸留水だけを同一計画表によって経口投与した。8日目に、マウスの頸部を脱臼させて殺し、脾臓を素早く摘出した。器官を冷リン酸緩衝食塩水(PBS、pH 7.4)を使用して解剖鉗子により細胞を脱離させるためにおだやかに掻き裂いた。5ミリリットルの細胞懸濁液を5ミリリットルのLympholytes−Mouse上に置き、1500gで30分間遠心分離した。界面で白血球バンドを回収し、細胞をPBS(pH 7.4)で3回すすいだ。白血球の数をクールター計数管を使用して測定した。細胞濃度を2×106細胞/100マイクロリットルに調整後、10マイクロリットルのFITC標識抗マウスCD8又はPE標識抗マウスNK1.1を100マイクロリットルの細胞懸濁液に添加した。4℃で30分間温置後、白血球をPBS1ミリリットルで3回すすぎ、700gで5分間遠心分離し、次いでCD8+及びNK1.1+T細胞集団をFACS Calibur(Becton&Dickinsonカリホルニア州、マウンテン ビュー)を使用するフローサイトメータにより分析した。 【0047】マウスの血液中の5−FUの測定5−FU(12.5mg/kg)又は5−FU(12.5mg/kg)+キトサン(750mg/kg)をマウスに経口投与した。5−FU及び5−FU+キトサンの投与5、15、30、60、90及び120分後に麻酔下に静脈からヘパリン採血した血液を、血清を分離するために4℃で10分間1500gで遠心分離した。血清試料(1ミリリットル)をクロロホルム5ミリリットルと共に10分間振とうした。混合物を4℃で10分間1500gで遠心分離し、有機相を除去した。残留水相中の5−FUを酢酸エチル4ミリリットルで2回抽出し、酢酸エチル抽出物を窒素ガス流下に40℃で濃縮した。次いで残留物を蒸留水に溶解し、5−FU含量を次のクロマトグラフィ条件下に逆相高性能液体クロマトグラフィ(HPLC)により定量した。監視波長 280nm、流量 1ミリリットル/分、移動相 5mM希ギ酸でpH5に調整したメタノール2%含有5mMテトラブチルアンモニウム溶液。 【0048】ザルコーマ180担癌マウスにおける癌、小腸並びに脾臓組織のPCA可溶及びRNA画分への5−FU取り込みの測定〔6− 3H〕5−FU(12.5mg/kg、18.5MBq/kg)又は〔6− 3H〕5−FU(12.5mg/kg、18.5MBq/kg)+キトサン(150mg/kg又は750mg/kg)を癌細胞内移植後9日目にザルコーマ180担癌マウスに投与した。1又は4時間後、マウスを犠牲にして癌、小腸及び脾臓組織を摘出して敏速に凍結し、使用するまで−80℃で貯蔵した。癌組織(500mg)、小腸(1.0g)及び脾臓(100mg)を10%過塩素酸(PCA)5容積で均一化し、4℃で10分間1500gで遠心分離した。癌、小腸及び脾臓のPCA可溶画分中に取り込まれた、5−FUとそのヌクレオシド及びヌクレオチドの混合物である、5−FUの放射能を液体シンチレーション計数管を使用して測定した。PCA沈殿性材料中に存在するRNA画分中へ取り込まれた放射能を、RNA中に取り込まれた5−FUの量の定量のために僅かに改変したシュナイダー等の方法(J.Biol Chem.,164,747−751(1946)参照)を使用して抽出した。 【0049】ザルコーマ180担癌マウスにおける5−FUとキトサン併用の抗腫瘍活性図1は、実験期間中の各群の体重の変化を示す。ザルコーマ180担癌マウス(対照群)、5−FU治療群と5−FU+キトサン治療群の間には有意差がなかった(図1参照)。図2に示すように、5−FUはザルコーマ180担癌マウスの癌重量を減少させた。5−FU+キトサン(150mg、375mg及び750mg/体重×2回/日)もまた癌の成長を抑制した(図2参照)。しかしながら、5−FU治療群と5−FU+キトサン(150mg、375mg及び750mg/kg×2回/日)群の間には有意差がなかった。これらの結果は、キトサンが5−FUの抗腫瘍活性を維持することを示す。 【0050】ザルコーマ180担癌マウスにおける5−FU由来の骨髄障害及び胃腸障害に対するキトサンの効果次に、5−FU由来のいくつかの副作用:骨髄障害、胃腸障害及び免疫機能の低下に対するキトサンの効果を試験した。5−FUによる治療は、白血球数と小腸の重量を減少させた(図3及び図4参照)。これらの事実は、5−FUは骨髄障害と胃腸障害をひき起こすことを示した。図3に示すように、5−FU投与によりひき起こされた白血球の減少は、キトサン(150mg又は750mg/kg×2回/日)の経口投与により有意的に抑制された。5−FUによりもたらされた小腸の重量の減少もまた、キトサン(750mg/kg×2回/日)により抑制された(図4参照)。小腸粘膜のスクラーゼ活性は、ザルコーマ180担癌マウスにおける5−FUの経口投与により低下し(図5参照)、5−FUが小腸粘膜を損傷することを示した。5−FU+キトサン(150mg、375mg又は750mg/kg×2回/日)は、小腸粘膜のスクラーゼ活性の低下を有意的に抑制した。更に、表1に示すように、2倍高い用量(25mg/kg×2回/日)の5−FUの投与は、5日後に下痢の発生をもたらした。5−FU(25mg/kg×2回/日)によりひき起こされた下痢の発生は、キトサン(150mg又は750mg/kg×2回/日)の経口投与により遅らされた(表1参照)。 【0051】 【表1】
【0052】5−FU由来の脾臓の免疫機の低下に対するキトサンの影響5−FUは、脾臓と胸線の重量減少と共に免疫抑制と免疫障害をひき起こすことを多くの研究者が報告している。図6に示すように、5−FU(12.5mg/kg×2回/日)によりもたらされた脾臓の重量減少は、ザルコーマ180担癌マウスにおけるキトサン(750mg/kg×2回/日)の経口投与により抑制された。したがって、5−FUによりもたらされた免疫機能障害のキトサンによる防止を明らかにするために、C57BL/6マウスにおける7日間の5−FU(12.5mg/kg×2回/日)投与後の脾臓のCD8+とNK.1.1+T細胞とリンパ球の数に対するキトサンの影響を研究した。表2に示すように、キトサン(150mg及び750mg/kg×2回/日)は、C57BL/6マウスにおけるリンパ球、CD8+及びNK.1.1+ T細胞の数及び脾臓の重量に影響がなかった。他方、脾臓のCD8+T細胞とリンパ球の数は、5−FUの投与により有意的に減少した。脾臓の重量とN.K.1.1+ T細胞の数もまた、減少は有意的でないが、5−FUの投与により減少する傾向がある。キトサンは、5−FUによりもたらされたリンパ球、CD8+細胞及びN.K.1.1+ T細胞の数の減少を抑制した(表2参照)。更に、脾臓の重量及びリンパ球、CD8+及びN.K.1.1+ T細胞の数は、増加は有意的でないが、キトサン(750mg/kg×2回/日)により増加する傾向があった(表2参照)。 【0053】 【表2】
【0054】5−FUとキトサンの併用経口投与後のマウスの血漿中の5−FU濃度図7に示すように、マウスの血中の5−FU濃度は、5−FU(12.5mg/kg)の経口投与後5分と15分で、それぞれ薬160ng/ミリリットル及び200ng/ミリリットルで、次いで迅速に低下した。表2は、5−FU投与に関するT1/2 、Tmax、Cmax及びAUC(0〜120分)が、それぞれ30.9分、10.1分、195.4ng/ミリリットル及び168.5ng・h/ミリリットルであることを示した。他方、マウスの血中の5−FU濃度は、5−FU(12.5mg/kg)+キトサン(750mg/kg)の併用投与後5、15、30及び60分で、それぞれ132ng/ミリリットル、129ng/ミリリットル、110ng/ミリリットル及び69ng/ミリリットルであった(図7参照)。5−FU+キトサンに対するT1/2 、Tmax、Cmax及びAUC(0〜120分)のような薬物動力学パラメータは、それぞれ59.6分、7.5分、136.4ng/ミリリットル及び159.2ng・h/ミリリットルであった(表3参照)。したがって、血液の5−FU濃度のCmaxは、5−FUとキトサンの併用経口投与により減少したが、血液の5−FU濃度のAUC(0〜120分)は、影響を受けなかった。 【0055】 【表3】
【0056】ザルコーマ180担癌マウスにおける癌のPCA可溶及びRNA画分、小腸及び脾臓中への5−FUの取り込みに対するキトサンの影響表4に示すように、キトサン(750mg/kg)は、 3H−5−FU(12.5mg/kg、18.5MBq/kg)の経口投与後1時間及び4時間の脾臓のPCA可溶及びRNA画分並びに小腸中への 3H−5−FUの取り込みを抑制した。他方、癌のPCA可溶及びRNA画分中への 3H−5−FUの取り込みは、キトサン(150mg及び750mg/kg)の投与により抑制されなかった(表4参照)。これらの結果は、キトサンが癌細胞中へ5−FUの取り込みを抑制せずに、正常細胞への5−FUの取り込みを抑制することによって、抗腫瘍活性を低下させることなく、5−FUにより誘起された胃腸障害及び免疫担当器官障害を防止することを示唆する。 【0057】 【表4】
【0058】なお、上記の実施例を通じて、本来はキトサンは胃腸内の塩素による無駄な浪費を防止するために、カプセル剤等の溶腸形態で投与すべきであるが、被験動物が体重が30〜40gの小型のマウスであり、実施不可能であるため懸濁液の形で経口投与した。 【0059】上記の実施例に示した結果は、キチン・キトサンの5−FUとの併用は、5−FU単独の抗腫瘍効果を維持もしくは増強しながら、5−FUによる白血球減少及び小腸粘膜酵素活性の低下を防止することを示した。さらに、5−FU投与による下痢の出現もキチン・キトサン投与によって遅延することを示した。また、キチン・キトサンの投与は、5−FUによる免疫機能低下を阻止することを示した。先に、本発明者等はキチン・キトサンがNK活性増強作用を有することを報告している。また、キチン・キトサンが小腸上皮細胞間リンパ球のNK様活性増強作用を有することを見出している。それゆえ、上記の結果は、キトサンの効果が、小腸及び脾臓組織中への5−FUの取り込みの選択的抑制によることを示唆している。 【0060】 【発明の効果】本発明によれば、キチン・キトサンと5−FUの組合せが5−FUによる白血球減少、小腸粘膜酵素活性の低下と免疫機能低下の防止に有用であるので、キチン・キトサンは5−FUからなる癌化学療法剤の副作用防止剤として可能性を有し、しかも血液中の5−FU濃度を低くすることで、癌細胞には取り込まれるが、正常細胞には取り込まれにくくなるだけでなく、より長い時間5−FUが存在することで、癌細胞に対する作用が強くなる可能性も生じる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】599100501 【氏名又は名称】富士バイオ株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年7月16日(1999.7.16) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100074147 【弁理士】 【氏名又は名称】本田 崇
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| 【公開番号】 |
特開2001−31575(P2001−31575A) |
| 【公開日】 |
平成13年2月6日(2001.2.6) |
| 【出願番号】 |
特願平11−203761 |
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