| 【発明の名称】 |
マッサージ機 |
| 【発明者】 |
【氏名】三島 弘之
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| 【要約】 |
【課題】椅子本体10に、施療子21を具えたマッサージ機構2を取り付けて構成され、施療子21を上下に往復移動させつつ、施療子21によって人体にマッサージを施すマッサージ機において、体格の違いによって起こる苦痛を緩和する。
【解決手段】本発明に係るマッサージ機は、椅子本体10の背もたれ13に取り付けられて、利用者の頸部の筋電位を検出する筋電図センサー5と、施療子21の往復移動過程で、筋電図センサー5によって検出される筋電位の変化に基づき、施療子21の動作が人体に及ぼす苦痛の大きさを表わす指標データを作成する演算処理回路と、指標データの大小に基づいて、苦痛を軽減する様にマッサージ機構2の動きを制御する制御回路とを具えている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 背もたれ(13)を具えた椅子本体(10)に、施療子(21)を具えたマッサージ機構(2)を取り付けて構成され、施療子(21)を上下に往復移動させつつ、施療子(21)によって人体にマッサージを施すマッサージ機において、椅子本体(10)の背もたれ(13)に取り付けられ、背もたれ(13)にもたれた人体の頸部に接触して、頸部の筋電位を検出する筋電位検出手段と、施療子(21)の往復移動過程で、筋電位検出手段によって検出される筋電位の変化に基づき、施療子(21)の動作が人体に及ぼす苦痛の大きさの指標となる指標データを作成するデータ作成手段と、作成された指標データの大小に基づいて、苦痛を軽減する様にマッサージ機構(2)の動きを制御する制御手段とを具えていることを特徴とするマッサージ機。 【請求項2】 データ作成手段は、筋電位検出手段から得られる筋電位検出信号が一定時間内に所定のしきい値を越える回数をカウントして、該カウント値を指標データとして出力し、制御手段は、指標データが所定の値を上回ったとき、人体が大きな苦痛を受けたものと判断して、マッサージ機構(2)の動きを変更する請求項1に記載のマッサージ機。 【請求項3】 制御手段は、指標データが所定の値を越えたときの施療子(21)の位置を計測する位置計測手段と、施療子(21)が前記計測された位置を通過する際に、施療子(21)の動作モード及び/又は動作速度を変更する手段とを具えている請求項1又は請求項2に記載のマッサージ機。 【請求項4】 制御手段は、指標データが設定の値を越えたときの施療子(21)の位置を計測する位置計測手段と、施療子(21)が前記計測された位置を回避する様に施療子(21)の軌道を修正する手段とを具えている請求項1又は請求項2に記載のマッサージ機。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、椅子本体にマッサージ機構を取り付けて構成されるマッサージ機に関し、特に、利用者に大きな苦痛を与えることのないマッサージ機に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来より広く普及しているマッサージ機は、図8に示す如く、脚(11)、座(12)、背もたれ(13)、及び左右一対の肘掛け(14)(14)からなる椅子本体(10)に、複数の施療子(21)(21)を具えたマッサージ機構(2)を組み込んで構成される。複数の施療子(21)(21)は、所定の軌道で上下に往復移動しつつ、揉み動作と叩き動作を行なって、人体にマッサージを施す。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】従来のマッサージ機において、ユーザは、操作によって、施療子(21)(21)の揉み動作や叩き動作のシーケンスを選択することは可能であるが、シーケンスを一旦選択した後は、そのシーケンスに従ってマッサージ動作が実行される。又、そのときの施療子(21)(21)の往復移動の軌道はシーケンス毎に決まっており、一定である。しかしながら、マッサージ機の利用者の体格はまちまちであり、例えば肩胛骨等の骨の位置は人によって異なるため、施療子(21)(21)が所定の軌道に沿って移動する過程で、人によっては施療子(21)(21)が骨に当たって、苦痛を与えることがあった。 【0004】そこで本発明の目的は、施療子によって人体にマッサージを施すマッサージ機において、体格の違いによって起こる苦痛を緩和することである。 【0005】 【課題を解決する為の手段】本発明に係るマッサージ機は、背もたれ(13)を具えた椅子本体(10)に、施療子(21)を具えたマッサージ機構(2)を取り付けて構成され、施療子(21)を上下に往復移動させつつ、施療子(21)によって人体にマッサージを施すものであり、椅子本体(10)の背もたれ(13)に取り付けられ、背もたれ(13)にもたれた人体の頸部に接触して、頸部の筋電位を検出する筋電位検出手段と、施療子(21)の往復移動過程で、筋電位検出手段によって検出される筋電位の変化に基づき、施療子(21)の動作が人体に及ぼす苦痛の大きさの指標となる指標データを作成するデータ作成手段と、作成された指標データの大小に基づいて、苦痛を軽減する様にマッサージ機構(2)の動きを変更する制御手段とを具えている。 【0006】上記本発明のマッサージ機は、人体が苦痛を受けたときに、人体に生じる筋電位の変動に大きな振幅が発生することを利用して、苦痛の発生を検知し、苦痛が発生した部位におけるマッサージ動作を変更することによって、快適なマッサージを実現するものである。 【0007】マッサージ機においては、頸部の筋電位を検出することが容易であるため、椅子本体(10)の背もたれ(13)に直接に、若しくは背もたれ(13)に取り受けられた枕(16)の表面に複数の電極を配備して、筋電位検出手段を構成する。従って、利用者が椅子本体(10)に腰掛けて、背もたれ(13)にもたれると、利用者の頸部が筋電位検出手段を構成する複数の電極に接触して、これらの電極によって頸部の筋電位が検出される。 【0008】施療子(21)が往復移動する過程で、筋電位検出手段から得られる筋電位は、利用者が苦痛を覚えていないときには、比較的小さな振幅で変動するが、苦痛を覚えると、振幅が増大することになる。そこで、筋電位の振幅の大きさに応じて、苦痛の度合いを表わす指標データを作成する。そして、その指標データが所定値を越えたとき、大きな苦痛が発生したものと判断して、その位置におけるマッサージ機構(2)の動きを変更するのである。 【0009】尚、筋電位検出手段による筋電位の検出は、施療子(21)によるマッサージ動作を開始する前に施療子(21)を人体に沿って一方向に移動させるサーチ動作にて行なうことが出来るが、施療子(21)による実際のマッサージ動作の過程で行なうことも可能である。 【0010】具体的構成において、データ作成手段は、筋電位検出手段から得られる筋電位検出信号が一定時間内に所定のしきい値を越える回数をカウントして、そのカウント値を指標データとして出力する。この場合、苦痛が発生して、筋電位の振幅が増大すると、筋電位検出信号が一定時間内に所定のしきい値を越える回数が増大するので、そのカウント値を指標データとして、該指標データが所定の値を上回ったとき、人体が大きな苦痛を受けたものと判断することが出来る。 【0011】他の具体的構成において、制御手段は、指標データが所定の値を越えたときの施療子(21)の位置を計測する位置計測手段と、施療子(21)が前記計測された位置を通過する際に、施療子(21)の動作モード及び/又は動作速度を変更する手段とを具えている。該具体的構成によれば、施療子(21)が骨等の硬い部位を通過するときは、そのときの動作モードがより負担の少ない動作に変更され、若しくは施療子(21)の動作速度が低く設定されるので、施療子(21)が骨等に強く当たることはなく、これによって苦痛が軽減される。 【0012】又、他の具体的構成において、制御手段は、指標データが設定の値を越えたときの施療子(21)の位置を計測する位置計測手段と、施療子(21)が前記計測された位置を回避する様に施療子(21)の軌道を修正する手段とを具えている。該具体的構成によれば、骨等の硬い部位を回避する軌道が作成されるので、施療子(21)が骨等に当たって苦痛を与える虞れはない。 【0013】 【発明の効果】本発明に係るマッサージ機によれば、施療子によるマッサージにおいて体格の違いによって起こる苦痛を緩和することが出来る。 【0014】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につき、図面に沿って具体的に説明する。本発明に係るマッサージ機は、図2に示す如く、脚(11)、座(12)、背もたれ(13)、及び左右一対の肘掛け(14)(14)からなる椅子本体(10)に、複数の施療子(21)(21)を具えたマッサージ機構(2)を組み込んで構成される。 【0015】椅子本体(10)の背もたれ(13)には、枕(16)が取り付けられており、該枕(16)の表面に、左右一対の検出電極(51)(52)とその中間に位置するアース電極(53)とからなる筋電図センサー(5)が配備されている。従って、図示の如く、利用者が椅子本体(10)に腰掛けて、背もたれ(13)にもたれると、アース電極(53)は頸部の中央部に接触し、一対の検出電極(51)(52)は頸部の両側部に接触して、アース電極(53)と各検出電極(51)(52)の電位差により筋電位が検出される。 【0016】マッサージ機構(2)は、図3に示す如く椅子本体(10)の背もたれ(13)の背部に、前記の施療子を振動させるための施療子駆動装置(3)を具え、該施療子駆動装置(3)は、背もたれ(13)の背面に取り付けられたサイドフレーム(15)(15)に沿って昇降可能に支持されている。又、椅子本体(10)には、施療子昇降用モータ(22)が配備され、該施療子昇降用モータ(22)はベルト式動力伝達機構(20)を介してねじ軸(23)に連繋している。該ねじ軸(23)は、施療子駆動装置(3)に取り付けられた軸受け(24)に螺合している。従って、施療子昇降用モータ(22)によってねじ軸(23)が回転駆動されると、これに伴って施療子駆動装置(3)が昇降することになる。 【0017】施療子駆動装置(3)は、図4示す如く、両側部に複数のローラ(43)(43)を具え、これらのローラ(43)(43)がサイドフレーム(15)(15)に係合して、施療子駆動装置(3)の昇降が案内されている。施療子駆動装置(3)には揉み用モータ(31)が配備され、該揉み用モータ(31)は、ベルト式動力伝達機構(32)及び変速機構(33)を介して、シャフト(34)に連繋している。該シャフト(34)には、左右一対の偏心軸受け(35)(35)が取り付けられており、これらの偏心軸受け(35)(35)によって左右一対のアーム(42)(42)が支持されている。各アーム(42)の先端部には、略L字状の連結片(36)が枢支され、該連結片(36)の両端部に施療子(21)(21)が回転可能に取り付けられている。従って、揉み用モータ(31)によってシャフト(34)が回転駆動されると、これに伴ってアーム(42)(42)が開閉方向に揺動駆動され、これによって、施療子(21)(21)による揉み動作が実現されることになる。尚、揉み用モータ(31)の回転を制御することによって、左右一対の施療子(21)(21)の間隔を調整して、施療子(21)(21)の軌道を変更することも可能である。 【0018】又、施療子駆動装置(3)には叩き用モータ(37)が配備され、該叩き用モータ(37)は、ベルト式動力伝達機構(38)を介してシャフト(39)に連繋している。該シャフト(39)には、左右一対の偏心軸受け(40)(40)が取り付けられており、これらの偏心軸受け(40)(40)によって左右一対のロッド(41)(41)が支持されている。そして、各ロッド(41)の先端部が前記アーム(42)の基端部に連結されている。従って、叩き用モータ(37)によってシャフト(39)が回転駆動されると、これに伴ってロッド(41)(41)が前後方向に揺動駆動され、これによって施療子(21)(21)による叩き動作が実現されることになる。 【0019】図1は、本発明に係るマッサージ機の制御系を表わしている。筋電図センサー(5)を構成する各電極(51)(52)(53)は筋電図計測回路(6)に接続されて、頸部の筋電位に応じた筋電図信号が計測される。筋電図信号は、図6(a)(b)に示す如く基準レベル(零)を中心に変動する信号であって、利用者が苦痛を覚えず快適なときは、同図(a)の如く筋電図信号の振幅は比較的小さいが、苦痛を感じると、同図(b)の如く筋電図信号の振幅が増大することなる。 【0020】図1の如く筋電図計測回路(6)から得られる筋電図信号は演算処理回路(7)へ供給されて、苦痛の大きさを表わす指標データが作成される。指標データとしては、図6(a)(b)に示す筋電図信号の変動において、一定時間内に筋電図信号が所定のしきい値THをクロスする回数を採用することが出来る。同図(a)の如く利用者が苦痛を覚えていないときには、筋電図信号の変動の振幅が小さいために、筋電図信号が一定時間内にしきい値THをクロスする回数は少ないが、同図(b)の如く利用者が苦痛を覚えたときは、筋電図信号の変動の振幅が大きくなるため、筋電図信号が一定時間内にしきい値THをクロスする回数が増大する。 【0021】この様にして作成された指標データは、図1の如く制御回路(8)へ供給される。制御回路(8)は、指標データに基づいて人体が受けている苦痛の大きさを判断し、大きな苦痛を受けていると判断したときには、図7に示す規則に従って動作テーブルを変更する。そして、制御回路(8)は、変更された動作テーブルに基づいてマッサージ機構(2)の動作を制御する。 【0022】尚、上述の筋電図信号の検出及び動作テーブルの変更は、施療子(21)(21)による実際のマッサージ動作を開始する前に、施療子(21)(21)を一方向に移動させるサーチ動作の過程で行なうことも可能であり、実際のマッサージ動作の過程で行なうことも可能である。 【0023】図5は、筋電図信号の検出及び動作テーブルの変更を実際のマッサージ動作の過程で行なう場合において、演算処理回路(7)及び制御回路(8)が実行する制御手続きを表わしている。先ずステップS1では、初期値として予め設定されている動作テーブルを参照して、マッサージ動作を開始する。その後、ステップS2において、筋電位の計測を開始し、ステップS3では、筋電位(筋電図信号)が一定時間内に何回しきい値をクロスするかをカウントし、そのカウント値が所定値を上回っているか否かを判断する。 【0024】カウント値が設定値未満の場合、利用者は快適な状態にあると判断して、ステップS1に戻り、同じ動作テーブルに基づくマッサージ動作を繰り返す。これに対し、カウント値が設定値以上の場合は、利用者は苦痛を覚えていると判断して、ステップS4に移行し、その位置に対するマッサージの動作テーブルを図7に示す規則に従って変更する。その後、ステップS1に戻って、変更された動作テーブルに基づくマッサージ動作を実行する。尚、ステップS4では、利用者が苦痛を覚えたときの施療子(21)(21)の位置を表わす位置情報とマッサージ動作の種類(揉み動作、叩き動作等)を表わす動作情報とが獲得され、これらの情報に基づいて動作テーブルの変更が行なわれる。 【0025】上記マッサージ機によれば、施療子(21)(21)が利用者の骨などに当たって、利用者が痛みを感じたときには、その位置における以後のマッサージ動作が、より刺激の少ない動作に自動的に変更されるので、利用者は、自己の体格に拘わらず、常に快適なマッサージを受けることが出来る。 【0026】尚、本発明の各部構成は上記実施の形態に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能である。例えば、上記実施例では、アース電極(53)と一対の検出電極(51)(52)によって筋電図センサー(5)が構成されているが、アース電極と3つ以上の検出電極によって筋電図センサーを構成することも可能である。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001889 【氏名又は名称】三洋電機株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年3月28日(2000.3.28) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100100114 【弁理士】 【氏名又は名称】西岡 伸泰
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| 【公開番号】 |
特開2001−269379(P2001−269379A) |
| 【公開日】 |
平成13年10月2日(2001.10.2) |
| 【出願番号】 |
特願2000−87827(P2000−87827) |
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