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【発明の名称】 マッサージ機
【発明者】 【氏名】橋本 昌彦

【氏名】三島 弘之

【要約】 【課題】人体の生理量をマッサージ動作にフィードバックするためのセンサーから安定した検出信号を得ることが出来、然も背もたれの角度を変えた場合にも楽な姿勢で効果的なマッサージを受けることが出来るマッサージ機を提供することである。

【解決手段】本発明に係るマッサージ機においては、椅子本体1を構成する少なくとも一方の肘掛け14に、その長手方向に沿ってレール部15が形成されると共に、該レール部15には、手のひらで把持可能な可動台3が往復動可能に係合し、該可動台3には、可動台3を把持した手の指先から脈拍を検出するセンサー4が配備され、該センサー4の検出信号に基づいて、マッサージ機構2の動作が制御される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 椅子本体(1)にマッサージ機構(2)を組み込んで構成されるマッサージ機において、椅子本体(1)には、手で把持可能な可動台(3)が往復動可能に取り付けられ、該可動台(3)には、可動台(3)を把持した手から生理量を検出するためのセンサーが配備され、該センサーの検出信号に基づいて、マッサージ機構(2)の動作が制御されることを特徴とするマッサージ機。
【請求項2】 椅子本体(1)は、座(12)、背もたれ(13)及び左右一対の肘掛け(14)(14)を具え、少なくとも一方の肘掛け(14)には、その長手方向に沿ってレール部(15)が形成され、該レール部(15)に前記可動台(3)が往復動可能に係合している請求項1に記載のマッサージ機。
【請求項3】 前記センサーは脈拍センサー(4)であって、脈拍センサー(4)の検出信号に基づいて、マッサージ機構(2)の動作モード及び動作速度が制御される請求項1又は請求項2に記載のマッサージ機。
【請求項4】 可動台(3)には、可動台(3)を把持した手の指を置くための1或いは複数本の指溝(31)が凹設され、該指溝(31)に前記センサーが配備されている請求項1乃至請求項3の何れかに記載のマッサージ機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はマッサージ機に関し、特に、マッサージを受ける者に過度な負担をかけることなく効果的なマッサージを施すことが可能なマッサージ機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より広く普及しているマッサージ機は、図7に示す如く、脚(11)、座(12)、背もたれ(13)、及び左右一対の肘掛け(14)(14)からなる椅子本体(10)に、複数の揉み玉(21)を具えたマッサージ機構(2)を組み込んで構成され、これら複数の揉み玉(21)を所定の軌跡に沿って上下左右に移動させることにより、人体にマッサージを施すものである。
【0003】ところで、より高いマッサージ効果を得るためには、マッサージを受ける者の脈拍や心拍に応じて、マッサージ機構(2)の動作モードや動作速度を変えることが有効であるため、例えば指先から脈拍を検出して、脈拍数の変化に応じてマッサージ機構(2)の動作を制御する方式が検討されている。この場合、脈拍センサーを指先や耳たぶ等、人体に直接に取り付けることは不便であるため、例えば椅子本体(10)の肘掛け(14)に脈拍センサーを取り付ける構成が考えられる。該構成においては、肘掛け(14)の上に手を載せて指先を脈拍センサーの位置に置けば、指先から脈拍が検出される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の如く肘掛け(14)に脈拍センサーを取り付けた場合、マッサージ機構(2)の動作、例えば揉み玉(21)による揉み動作によって、人体が前後に揺さぶられ、これに伴って、センサーの上に載せた指先も僅かながら前後に移動することになる。この結果、指先とセンサーの間の接触状態が不安定となり、安定した検出信号が得られない問題がある。又、背もたれ(13)の角度を変えた場合、これに伴って人体と肘掛け(14)の間の位置関係も変化するので、センサーの上に指先を載せた状態を維持するには、背もたれ(13)の角度に応じて、腕を伸ばし若しくは縮める必要があり、この結果、無理な姿勢を強いられる問題が生じる。
【0005】そこで本発明の目的は、人体の生理量をマッサージ動作にフィードバックするためのセンサーから安定した検出信号を得ることが出来、然も背もたれの角度を変えた場合にも楽な姿勢で効果的なマッサージを受けることが出来るマッサージ機を提供することである。
【0006】
【課題を解決する為の手段】本発明に係るマッサージ機において、椅子本体(1)を構成する少なくとも一方の肘掛け(14)には、その長手方向に沿ってレール部(15)が形成されると共に、該レール部(15)には、手のひらで把持可能な可動台(3)が往復動可能に係合し、該可動台(3)には、可動台(3)を把持した手から生理量を検出するためのセンサーが配備され、該センサーの検出信号に基づいて、マッサージ機構(2)の動作が制御される。
【0007】上記本発明のマッサージ機においては、マッサージ機構(2)の動作によって人体が前後に揺さぶられ、可動台(3)を把持した手が前後に移動したとしても、手の移動に伴って、可動台(3)がレール部(15)に沿って前後に移動するので、該可動台(3)に配備されたセンサーと手の間の接触状態に影響はなく、センサーからは安定した検出信号が得られる。又、背もたれ(13)の角度を変えた場合、これに伴って可動台(3)を把持した手が前後に移動したとしても、可動台(3)がレール部(15)に沿って前後に移動するので、腕を伸ばしたり縮めたりする必要がなく、背もたれ(13)の角度に拘わらず、楽な姿勢でセンサーの上に指先を載せることが出来る。
【0008】具体的には、前記センサーは脈拍センサー(4)であって、脈拍センサー(4)の検出信号に基づいて、マッサージ機構(2)の動作モード及び動作速度が制御される。これによって、マッサージを受ける者の脈拍数の変化を検知することが出来るので、マッサージの開始から大きく脈拍が増大したときは、マッサージ機構(2)の動作モードを例えば揉み動作から叩き動作へ、或いは動作速度を高速から低速に切り換えて、人体に対する負担を軽減することによって、高いマッサージ効果を得ることが出来る。
【0009】又、具体的構成において、可動台(3)には、可動台(3)を把持した手の指を置くための1或いは複数本の指溝(31)が凹設され、該指溝(31)に前記センサーが配備されている。該具体的構成によれば、指溝(31)に指を載せることによって、指の位置決めを正確且つ容易に行なうことが出来、より安定した検出動作が実現される。
【0010】
【発明の効果】本発明に係るマッサージ機によれば、人体の生理量をフィードバックするためのセンサーから安定した検出信号が得られ、然も、背もたれの角度を変えた場合にも無理な姿勢をとる必要がないので、高いマッサージ効果を得ることが出来る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につき、図面に沿って具体的に説明する。本発明に係るマッサージ機は図1及び図2に示す如く、脚(11)、座(12)、背もたれ(13)及び左右一対の肘掛け(14)からなる椅子本体(1)にマッサージ機構(2)を組み込んで構成されている。
【0012】マッサージ機構(2)は、従来と同様に、背もたれ(13)に複数の揉み玉(図示省略)を内蔵しており、これらの揉み玉の動きによって、揉み動作モード、叩き動作モード、及び叩き揉み動作モードの実現が可能である。又、各モードにおいて、動作速度を高速、標準、低速の3段階に切り換えることが出来る。尚、背もたれ(13)は自由に角度変更が可能であって、楽な姿勢でマッサージを受けることが可能となっている。
【0013】各肘掛け(14)には、その長手方向に沿ってレール部(15)が形成されており、該レール部(15)に可動台(3)が往復動可能に係合している。可動台(3)は、図3及び図4に示すごとく、手のひらHで把持することが可能な形状を有しており、その上面には、人差し指、中指及び薬指の3本の指Fを挿入するための3本の指溝(31)(31)(31)が凹設されている。又、可動台(3)の裏面には、肘掛け(14)のレール部(15)が係合する凹部(32)が形成されており、該凹部(32)には、レール部(15)上を転動する複数のローラ(33)が取り付けられている。従って、可動台(3)は、レール部(15)に沿って容易に移動することが可能である。
【0014】又、少なくとも一方の可動台(3)には、中指を挿入するための指溝(31)の奥部に、光学式の脈拍センサー(4)が配備されており、中指の指先から脈拍を検出することが可能となっている。脈拍センサー(4)の出力信号は、図1に示す如く検出回路(5)へ供給されて、血流量の変化から脈拍が検出され、該検出信号はマイクロコンピュータからなる制御回路(6)へ入力されて、制御回路(6)によるマッサージ機構(2)の制御に供される。尚、脈拍センサー(4)と検出回路(5)とは有線若しくは無線で繋ぐことが出来る。
【0015】図5は、制御回路(6)によるマッサージ機構(2)の制御動作を表わしている。先ずステップS1では、検出回路(5)からの検出信号を取り入れて、脈拍数を検出する。ステップS2では、カウンターをリセットして、カウント値CTを0とし、ステップS3にて、スタート釦が押されたかどうかを判断し、ノーの場合はステップS1に戻って、脈拍検知及びカウンターのリセットを繰り返す。
【0016】その後、スタートボタンが押されて、ステップS3にてイエスと判断されると、ステップS4へ移行して、検出回路(5)からの検出信号を取り入れ、脈拍数を検出する。続いて、ステップS5では、脈拍数の現在値から前回値を差し引いて、増大量Dを算出し、ステップS6にて、カウンターのカウント値CTをインクリメントする。次に、ステップS7では、カウント値CTが所定値(例えば20)を越えたかどうかを判断し、イエスと判断されたときはステップS8に移行して、脈拍数の増大量Dが所定の閾値Dtを越えているかどうかを判断する。ここで、イエスと判断されたときは、ステップS9へ移行し、図6に示す規則に従って、マッサージ機構の動作モード及び動作速度を変更する。尚、図5のステップS7でノーと判断され、或いはステップS8でノーと判断されたときは、ステップS4へ戻って脈拍検出を繰り返す。
【0017】そして、ステップS10では、終了釦が押されたかどうかを判断し、ノーの場合はステップS4に戻って、脈拍検出〜動作モード及び動作速度変更の手続きを繰り返す。その後、終了釦が押されて、ステップS10でイエスと判断されたときは、手続きを終了する。
【0018】上記本発明のマッサージ機によれば、マッサージ機構(2)の動作によって人体が前後に揺さぶられ、可動台(3)を把持した手が前後に移動したとしても、手の移動に伴って、可動台(3)がレール部(15)に沿って前後に移動するので、該可動台(3)に配備された脈拍センサー(4)と手の間の接触状態に影響はなく、脈拍センサー(4)からは安定した出力信号が得られる。又、背もたれ(13)の角度を変えた場合、上半身の姿勢の変化に伴って、可動台(3)がレール部(15)に沿って前後に移動するので、腕を伸ばしたり縮めたりする必要がなく、背もたれ(13)の角度に拘わらず、楽な姿勢で可動台(3)を把持することが出来る。然も、可動台(3)の指溝(31)に指を挿入することによって、指先が確実に脈拍センサー(4)の上に位置決めされることになるので、安定した検出信号が得られる。
【0019】尚、本発明の各部構成は上記実施の形態に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能である。例えば、可動台(3)に取り付けるべき生理量センサーとしては、脈拍センサー(4)に限らず、皮膚温を検出するための温度センサー、発汗量センサー、血圧センサー等の何れか1つ、若しくは複数を採用することも可能である。又、マッサージ機構(2)の動作モードや動作速度の変更は、脈拍数の変化に限らず、脈拍数から導出される活性度やリラックス度に応じて行なう方式も採用可能である。
【出願人】 【識別番号】000001889
【氏名又は名称】三洋電機株式会社
【出願日】 平成12年3月27日(2000.3.27)
【代理人】 【識別番号】100100114
【弁理士】
【氏名又は名称】西岡 伸泰
【公開番号】 特開2001−269377(P2001−269377A)
【公開日】 平成13年10月2日(2001.10.2)
【出願番号】 特願2000−87157(P2000−87157)