| 【発明の名称】 |
ノズル構造 |
| 【発明者】 |
【氏名】川本 栄一
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| 【要約】 |
【課題】吸引中、液が噴射されている状態でノズルを被吸引物が付着した面から離間させても、液が周囲に飛散しないノズルの構造を提供することである。
【解決手段】吸引装置に接続され、被吸引物を吸い込むために用いられるノズルの構造であって、前記吸引装置につながる吸引口が形成されたノズル本体部と、このノズル本体部を被吸引物が付着した面と対向させた際に、被吸引物に対して吹き付ける液が、被吸引物が付着した面と略平行に噴射されるよう、前記ノズル本体部に形成された液噴射孔と、この液噴射孔から噴射された液が衝突するよう、前記ノズル本体部における、前記吸引口を挟んで前記液噴射孔と向き合う位置に設けられた障壁部とを具備し、前記吸引装置を作動させた際、前記液噴射孔から噴射された液は、前記障壁部に衝突した後に前記吸引口から吸引されるよう構成されてなるノズル構造。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 吸引装置に接続され、被吸引物を吸い込むために用いられるノズルの構造であって、前記吸引装置につながる吸引口が形成されたノズル本体部と、このノズル本体部を被吸引物が付着した面と対向させた際に、被吸引物に対して吹き付ける液が、被吸引物が付着した面と略平行に噴射されるよう、前記ノズル本体部に形成された液噴射孔と、この液噴射孔から噴射された液が衝突するよう、前記ノズル本体部における、前記吸引口を挟んで前記液噴射孔と向き合う位置に設けられた障壁部とを具備し、前記吸引装置を作動させた際、前記液噴射孔から噴射された液は、前記障壁部に衝突した後に前記吸引口から吸引されるよう構成されてなることを特徴とするノズル構造。 【請求項2】 ノズル本体部における吸引口と液噴射孔との間の領域に対応し、かつ、被吸引物が付着した面と向き合う前記ノズル本体部の面部には、貫通孔が形成されてなり、吸引装置を作動させた際に、前記貫通孔から、被吸引物が付着した面と前記ノズル本体部の面部との間の空間に外気が導入されるよう構成されてなることを特徴とする請求項1に記載のノズル構造。 【請求項3】 ノズル本体部の面部における被吸引物が付着した面と向き合う側には、突起が形成されてなることを特徴とする請求項2に記載のノズル構造。 【請求項4】 障壁部は、ノズル本体部の吸引口を取り囲む略U字形のものであって、この略U字形の障壁部の中央部分に、液噴射孔から噴射された液が衝突するよう構成されてなることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載のノズル構造。 【請求項5】 障壁部は、上端側が波状ラインに沿ってカットされた形状となっていることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載のノズル構造。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、例えば高齢者の介護、更に具体的には、高齢者の身体に付着した排泄物の吸引除去に使用されるノズルの構造に関するものである。 【0002】 【発明が解決しようとする課題】近年、寝たきりや痴呆症などの高齢者が急増しており、その介護、特に排泄物の処理が極めて大きな課題となってきている。 【0003】さて、通常、こうした高齢者の排泄物処理には、オムツを用いて対処している。すなわち、排泄後もしくは定期的にオムツを交換することで、排泄物の処理を行っている。しかし、オムツを交換しただけでは、身体に排泄物が付着したままとなり、衛生上、問題がある。ゆえにオムツの交換時に、身体に付着した排泄物を除去してやる必要がある。 【0004】従来、こうした作業は、紙材や布材などの清浄用品を用い、手作業にて行われていた。すなわち、介護者が、こうした清浄用品を用いて、高齢者の身体の汚れた部位を直接拭いているのが(身体に付着した排泄物を拭き取っているのが)現況である。 【0005】だが、身体に付着した排泄物は、オムツを交換する頃には既に固化していることが多く、手作業にてそれを除去するには多大な労力が必要となる。 【0006】そこで、本発明者は、こうした不具合を解消するべく鋭意研究を推し進め、その結果、固化物を容易に除去することが可能な装置、特に、身体に付着した固化物(排泄物)を容易に吸引除去することが可能な装置を開発するに至った(特願平11−350930号)。 【0007】ここで、その概略構造を示す図4およびその機能を示す図5を用い、上記吸引装置について簡単に説明する。 【0008】本吸引装置は、概して言うと、吸引系構造部と液吹付け系構造部(液吹付け手段)とから構成されている。 【0009】まず吸引系構造部は、図4から判るように、ノズル(吸い口部)11、吸引手段12、被吸引物用タンク13、そしてこの被吸引物用タンク13とノズル11とをつなぐ蛇腹状のホース14を主要構成要素として備える。 【0010】このうちノズル11はカップ状のものであって、このノズル11から被吸引物が吸い込まれる。なお、身体に接触するその開口縁部は、身体を傷付けないようにするためパッド11aで被覆されている。 【0011】一方、このノズル11から続く吸引手段12は、具体的にはファンモータであって、上記被吸引物用タンク13の上方に設置されている。また、この被吸引物用タンク13は、吸引手段12の作用によって上記ノズル11から吸い込まれた被吸引物を蓄える(したがって吸引手段12の吸引力は、被吸引物用タンク13内の空間を経て作用することになる)。但し、この被吸引物用タンク13内には水が適量充填されており、吸い込まれた被吸引物は、最終的に、この水と混じり合った状態となる。 【0012】なお、吸引手段12と被吸引物用タンク13との間には、前者の駆動力(回転力)を利用した気液分離機構(図示せず)を介在させてある。したがって、吸引手段12からは、言うまでもなく、空気のみが排出されることになる。 【0013】ちなみに、この気液分離機構、そして更には、水が充填された被吸引物用タンクを使用する吸引系構造部(通常、これ単独で乾湿両用掃除機と呼ばれる)については、既に公知である(例えば特開平10−304993号)。よって、ここでは、その詳しい説明を省略する。 【0014】また、上記液吹付け系構造部(液吹付け手段)の一部についても言えることであるが、吸引手段12や被吸引物用タンク13については、移動用の車輪を備えたケースAの内部に収納されている。但し、詳しく図示してはいないが、ケースAは、被吸引物用タンク13内の汚れた水を交換できるようにするため、上下二体に分離可能となっている。 【0015】次に、上記吸引系構造部と共に本吸引装置を構成する液吹付け系構造部(液吹付け手段)に関してであるが、この液吹付け系構造部は、上記ノズル11から吸い込まれる前の被吸引物に対して、つまり身体に付着し固化した状態の被吸引物(排泄物)に対して液(ぬるま湯)を吹き付けるためのものである。 【0016】この液吹付け系構造部は、やはり図4から判るように、液を蓄える液用タンク15、加熱手段16、液吹付け用ノズル17、液圧送手段18、そして、この液圧送手段18と液吹付け用ノズル17とをつなぐ輸液チューブ19を主要構成要素として備える。 【0017】このうち液用タンク15、加熱手段16および液圧送手段18は、上述したようにケースAの内部に収納されている。特に液用タンク15は、自由に液の補充ができるよう脱着自在な蓋15aを備える。また、加熱手段16は液用タンク15の下方に存在しており、この液用タンク15に蓄えられた液(水)を、例えば30〜35℃となるよう加熱する役割を果たす。更に、液用タンク15および輸液チューブ19に接続された液圧送手段18は、具体的には電動ポンプであり、上記液吹付け用ノズル17へ向けて、液用タンク15内に蓄えられた液を圧送する。なお、液を輸送する輸液チューブ19については、上記ホース14と共に動けるようにするため、所定の間隔でホース14に緊結されている。 【0018】一方、液吹付け用ノズル17は、液圧送手段18によって強制的に送られてくる液を、上記ノズル11から吸い込まれる前の被吸引物、すなわち身体に付着し固化した状態の排泄物に対して吹き付ける役割を果たす。特に、この液吹付け用ノズル17は、ノズル11の開放面と向き合うよう、その内部に突出した状態で同ノズル11に取り付けられている。つまり、ノズル11の開放面仮想中心を、吹き付ける液が通過するよう、液吹付け用ノズル17は傾斜した状態で設置されている。 【0019】なお、この液吹付け用ノズル17が取り付けられたノズル11は、ホース14が接続される側に径の均一な部分が存在する。この部分には、上記吸引手段12や液圧送手段18を作動または停止させるためのスイッチ類(図示せず)が配されている。したがって実際には、ノズル11とケースAとの間には、ホース14や輸液チューブ19に加えて、電気信号を伝達するためのケーブルも介在している。 【0020】総じて言うと、本吸引装置は、図5に示すごとく、液吹付け用ノズル17から被吸引物(身体B’に付着し固化した排泄物)M’に対して、液W’を吹き付けることが可能である。そして、この吹き付けた液W’と共に、付着箇所から剥離した被吸引物M’が、ノズル11から、吸引手段12の作用によって吸い込まれ、更に被吸引物用タンク13に蓄えられるよう構成されている。 【0021】したがって、吸引除去しようとする被吸引物M’が既に固化している場合であっても、これに容易に対応できる。すなわち、付着固化している被吸引物M’は、吹き付けられた液W’の作用によって軟化し、付着箇所から速やかに剥離する。その上、この被吸引物M’の剥離は、液W’の勢いによって更に促進される。この結果、身体B’に付着し固化した被吸引物M’を容易に、効率よく吸引除去することが可能となる。 【0022】さて、更に研究を推し進めるうち、この優れた吸引装置にも、次のような改善を必要とする点が存在することを本発明者は見出した。 【0023】すなわち、上述したように、ノズル11には液吹付け用ノズル17が取り付けられており、この液吹付け用ノズル17から被吸引物M’に対して、液W’を吹き付けることができるよう上記吸引装置は構成されている。ところで、液W’を圧送する液圧送手段18のオン・オフは、上述したように手元のスイッチ(図示せず)にてコントロールされる。つまり、被吸引物M’の吸引除去作業中には、このスイッチをオンにしておき、他方、作業が完了してノズル11を身体から離間させる際には、スイッチをオフにする(切る)必要がある。 【0024】しかし、時として、作業者つまり介護従事者は、このスイッチを切り忘れることがある。仮に、スイッチをオンにしたまま、誤ってノズル11を身体B’から離間させてしまった場合、液吹付け用ノズル17からは、依然として液W’が勢いよく噴射されているので、この液W’が飛散し、周囲を汚損してしまう。 【0025】なお、ノズル11の開口側端面に、例えば身体B’に圧着しているか否かを検知するセンサ(圧力センサ)を設けて、上記液圧送手段18を制御するよう構成すれば、こうした問題は、ある程度解消される。しかし、その一方で、装置の構造が非常に複雑化するので、かなりコスト高になってしまう。 【0026】更に言えば、仮にこうした手法が採用されても、ノズル11が身体B’から離間したことを検知してから液W’の噴射が完全に停止するまでには、僅かではあっても無視し得ない時間を必要とする。このため、液W’が周囲に飛散してしまう問題を根本的に解決することはできない。 【0027】したがって、本発明が解決しようとする課題は、吸引中、液が噴射されている状態でノズルを被吸引物が付着した面から離間させても、液が周囲に飛散しないノズルの構造を提供することである。特に、吸引中、液が噴射されている状態でノズルを被吸引物が付着した面から離間させても液が周囲に飛散せず、その上、被吸引物へは効率良く液を吹き付ける(作用させる)ことが可能なノズルの構造を提供することである。 【0028】 【課題を解決するための手段】この課題は、吸引装置に接続され、被吸引物を吸い込むために用いられるノズルの構造であって、前記吸引装置につながる吸引口が形成されたノズル本体部と、このノズル本体部を被吸引物が付着した面と対向させた際に、被吸引物に対して吹き付ける液が、被吸引物が付着した面と略平行に噴射されるよう、前記ノズル本体部に形成された液噴射孔と、この液噴射孔から噴射された液が衝突するよう、前記ノズル本体部における、前記吸引口を挟んで前記液噴射孔と向き合う位置に設けられた障壁部とを具備し、前記吸引装置を作動させた際、前記液噴射孔から噴射された液は、前記障壁部に衝突した後に前記吸引口から吸引されるよう構成されてなることを特徴とするノズル構造によって解決される。 【0029】特に、上記の課題は、吸引装置に接続され、被吸引物を吸い込むために用いられるノズルの構造であって、前記吸引装置につながる吸引口が形成されたノズル本体部と、このノズル本体部を被吸引物が付着した面と対向させた際に、被吸引物に対して吹き付ける液が、被吸引物が付着した面と略平行に噴射されるよう、前記ノズル本体部に形成された液噴射孔と、この液噴射孔から噴射された液が衝突するよう、前記ノズル本体部における、前記吸引口を挟んで前記液噴射孔と向き合う位置に設けられた障壁部とを具備し、前記吸引装置を作動させた際、前記液噴射孔から噴射された液は、前記障壁部に衝突した後に前記吸引口から吸引されるよう構成されてなり、更に、前記ノズル本体部における吸引口と前記液噴射孔との間の領域に対応し、かつ、被吸引物が付着した面と向き合う前記ノズル本体部の面部には、貫通孔が形成され、前記吸引装置を作動させた際に、前記貫通孔から、被吸引物が付着した面と前記ノズル本体部の面部との間の空間に外気が導入されるよう構成されてなることを特徴とするノズル構造によって解決される。 【0030】すなわち、ノズルをこうした構造とした場合、被吸引物の吸引中、液の流れはノズル内にて反転するようなものとなる。つまり、液はノズルの外に飛び出さずに循環するので、たとえ、液を噴射している状態で、誤ってノズルを被吸引物が付着した面から離間させてしまっても、液の飛散は起きない。ゆえに、周囲を汚損することはなく、良好な環境で作業が行えるようになる。しかも、吸引除去すべき被吸引物には、それが付着した面に沿って液が吹き付けられる。よって、液を被吸引物が付着した面と交差するよう噴射する従来手法に比べ、液を極めて効率良く被吸引物に対して吹き付けること(作用させること)が可能となる。 【0031】特に、ノズル本体部の面部に貫通孔を形成し、この貫通孔から、被吸引物が付着した面と面部との間の空間に外気が導入されるよう構成したものでは、液噴射孔から噴射された液が、上記貫通孔から導入される(吹き込む)外気の圧力によって、被吸引物側へと強制的に押しやられる。この結果、噴射された液は、一層確実に被吸引物と交錯する。言い換えれば、液がより効果的に被吸引物に対して作用するようになり、更に優れた吸引除去性能が発揮される。 【0032】なお、本発明においては、ノズル本体部の面部における被吸引物が付着した面と向き合う側には、突起が形成されてなることが好ましい。これにより、被吸引物の吸着した面が柔軟なもの(特に身体の表面)である場合に、ノズル本体部の面部が被吸引物の付着した面に張り付いてしまうのを抑止できる。つまり、両者の間に、被吸引物の吸引除去処理に必要な空隙を確実に形成できるようになる。 【0033】但し、言うまでもなく、ノズル本体部の面部に貫通孔を形成する場合には、上記突起は、この貫通孔が存在する位置を避けて形成される。また、当然のことながら、上記突起は、液噴射孔から噴射された液と衝突しない位置(および/又は形状)に構成される。 【0034】更に本発明では、上記障壁部を、ノズル本体部の吸引口を取り囲む略U字形のものとし、この略U字形の障壁部の中央部分に、液噴射孔から噴射された液が衝突するよう構成することができる。このようにすることで、更に効果的に液の飛散が抑えられる。 【0035】加えて、被吸引物が付着した面とノズル本体部の面部との間の空間に、より積極的に外気を導入するため、言い換えれば、ノズルが被吸引物の付着した面(特に身体の表面)に対して過度に吸着してしまうのを回避するため、上記障壁部は、上端側が波状ラインに沿ってカットされた形状となっていることが好ましい。 【0036】 【発明の実施の形態】以下、図1〜図3を用いて、本発明の一実施形態を具体的に説明する。なお、図1は本実施形態に係る構造が採用されたノズルの斜視図、図2は同ノズルの要部拡大断面図、図3は本実施形態に係る構造が採用されたノズルの作用を示す使用状態での断面図である。 【0037】本実施形態に係る構造が採用されたノズル(以下、本ノズルと言う)は、概して言うと、吸引装置に接続されて、被吸引物である身体に付着した排泄物を吸い込むのに用いられるものである。なお、吸引装置本体は、先に説明した既存のものをそのまま使用できるので、詳しい説明は省略する。また、言うまでもなく、本ノズルは、身体に付着した排泄物の吸引除去以外にも、さまざまな用途にて使用することができる。 【0038】さて、図1から判るように、本ノズルは主要構成要素として、ノズル本体部1と、同ノズル本体部1に形成された複数の液噴射孔2と、ノズル本体部1における、この液噴射孔2と向き合う位置に設けられた障壁部3とを具備してなる。そして、上記吸引装置を作動させた際、液噴射孔2から噴射された液(例えばぬるま湯)が、障壁部3に衝突した後に後述の吸引口から吸引されるよう構成されている。 【0039】上記構成要素のうちノズル本体部1は、概して三つの部分からなる。すなわち、後端側に上記吸引装置から延びるホースHが接続された円筒状の筒状部4、この筒状部4の先端側に設けられた(先端側から延在した)小判形の面部5、そしてこの面部5の一端側に設けられた断面弓形の液噴射部6から構成される(但し、上記筒状部4、面部5および液噴射部6は一体構造)。 【0040】面部5には、筒状部4の内径と等しい径を有する円孔5aが存在する。この円孔5aは、言うまでもなく、筒状部4の内部空間と連通するものであって、この円孔5aが、上記吸引装置につながる吸引口(以下、この円孔5aを吸引口と言う)となっている。つまり、ノズル本体部1には吸引口5aが形成されている。 【0041】次に、上記液噴射孔2は液噴射部6に形成されている。特に、この液噴射孔2は、図2から判るように、液(図2中、Wで示す)が上記面部5と略平行に噴射されるよう設けられている。更に詳しく言うと、ノズル本体部1(特にその面部5)を被吸引物が付着した面と対向させた際に、被吸引物に対して吹き付ける液が、被吸引物の付着した面と略平行に噴射されるよう、上記液噴射孔2は液噴射部6(したがってノズル本体部1)に形成されている。 【0042】なお、液噴射部6の内部には、液噴射孔2個々に対応して液誘導路7が形成されている。そして、この液誘導路7は基端側(上流側)にて一つにまとまり、この位置に、上記吸引装置から延びる輸液チューブTが接続されている。念のために言うと、この輸液チューブTの他端側は電動ポンプなどの液圧送手段(図示せず)に接続されており、この液圧送手段が、上記輸液チューブTを介して液噴射孔2まで液を圧送し、そこから液を噴射させるようになっている。なお、例えばノズル本体部1には、上記吸引装置の本体(具体的にはファンモータ)や上記液圧送手段を作動または停止させるためのスイッチ類が配置されるが、図ではこれらを省略した。 【0043】ちなみに、図2に示すのは、吸引装置を作動させていない状態、つまり吸引力が作用していない状態である。更に言えば、実際には、液噴射孔2から噴射された液は、後述する障壁部3の表面と直交せず、若干ではあるが傾斜(障壁部表面からの垂直線に対して傾斜)した状態で、それに衝突するよう構成されている。これは、障壁部3に衝突して跳ね返った液が、外に飛び散らないようにするためである。すなわち、障壁部3に衝突した液が、ノズル本体部1の筒状部4内に跳ね返るようにするためである。なお、これに替えて、障壁部3(特にその中央部分)を液噴射孔2側に傾斜させた構造としてもよい。このような構造とする場合には、液噴射孔2から液を真っ直ぐに噴射させることができる。 【0044】障壁部3は、上述したように、液噴射孔2と向き合う位置に、ノズル本体部1に対して一体的に設けられている。更に詳しくは、この障壁部3(正確にはその中央部分)は、上記ノズル本体部1における、吸引口5aを挟んで液噴射孔2と向き合う位置(面部5の周縁上)に、液噴射孔2から噴射された液が直接衝突するよう立設されている。 【0045】なお本実施形態では、この障壁部3を、ノズル本体部1の吸引口5aを取り囲む略U字形のものとしている。そして、この略U字形の障壁部3の中央部分(湾曲部分)に、液噴射孔2から噴射された液が衝突するよう構成した。加えて、吸引中、外気をノズル内部に積極的に導入するため、本実施形態では、障壁部3を、その上端側が滑らかな波状ラインに沿ってカットされた形状としている(むろん平坦面でもよい)。ちなみに、ここでは、障壁部3の高さ(面部5の表面から障壁部3の最高点までの距離)を均一とした。しかし、この障壁部3の高さは不均一であってもよく、例えば、液噴射部6側ほど、その高さ寸法が小さくなるよう構成することもできる。 【0046】続いて、上記ノズル本体部1の構造、特にその面部5の構造について、更に詳しく説明する。 【0047】上記面部5には、貫通孔8が複数形成されている。特に、この貫通孔8は、被吸引物が付着した面と向き合う上記面部5における、吸引口5aと液噴射孔2との間の領域に存在している。したがって、上記吸引装置を作動させた際には、この貫通孔8から、ノズル内(被吸引物が付着した面と面部5との間の空間)に外気が導入される。なお、後に詳述するが、この貫通孔8から導入される(吹き込む)外気は、上記液噴射孔2から噴射された液を、吸引除去する被吸引物側に強制的に押しやる役割を果たす。 【0048】加えて、面部5(被吸引物が付着した面と向き合う側)には、上記貫通孔8が設けられたポイントを避けて、突起9が複数形成されている(突起9は別部材であってもよい)。特に、この突起9は、液噴射孔2から噴射される液と交錯しない位置に存在しており、かつ、先端側には丸みが付与されている。また、突起9の高さ寸法は、面部5の表面から液噴射孔2までの距離よりも小さく設定されている。 【0049】次に、図3を用い、本ノズルの作用について説明する。 【0050】図3(但し突起9は省略)は、吸引装置を作動させ、かつ、液Wを被吸引物(身体Bに付着し固化した排泄物)Mに吹き付けている状態である。ここで、同図から判るように、本ノズルを用いた場合には、被吸引物Mの吸引中、液Wの流れはノズル内にて反転するようなものとなる。つまり、液Wは外に飛び出さずに循環するので、たとえ、液Wを噴射している状態で、誤ってノズルを被吸引物Mが付着した面から離間させてしまっても液Wの飛散は起きない。ゆえに、周囲を汚損することはなく、良好な環境で作業が行えるようになる。 【0051】しかも、本ノズルを用いた場合、吸引除去すべき被吸引物Mには、それが付着した面に沿って液Wが吹き付けられる。よって、液Wを、被吸引物Mが付着した面と交差するようスポット的に噴射していた従来手法に比べ、短い時間で、液Wを極めて効率良く被吸引物Mに対して吹き付けること(作用させること)が可能となる。 【0052】加えて、本実施形態では、ノズル本体部1の面部5に貫通孔8を形成し、この貫通孔8から、被吸引物Mが付着した面と面部5との間の空間に外気が導入されるよう構成した。したがって、液噴射孔2から噴射された液Wは、上記貫通孔8から導入される(吹き込む)外気の圧力によって、被吸引物M側へと強制的に押しやられる。つまり、液Wの経路は被吸引物Mの側に凸な湾曲したものとなる。この結果、噴射された液Wは、一層確実に被吸引物Mと交錯する。換言すれば、液Wは、より効果的に被吸引物Mに対して作用するので、特に優れた吸引除去性能が発揮される。 【0053】なお、本実施形態では、数条の液Wを被吸引物Mに対して吹き付ける構造としたが、これに替えて、液Wを一つの液噴射孔から扇状に噴射させる構造としてもよい。 【0054】更に言えば、上記実施形態は、あくまで本発明の一例(特に好ましい形態)であり、本発明がこうした形態に限定されるものでないことは、言うまでもない。 【0055】 【発明の効果】本発明によれば、吸引中、液が噴射されている状態でノズルを被吸引物が付着した面から離間させても、液が周囲に飛散することがない。特に、吸引中、液が噴射されている状態でノズルを被吸引物が付着した面から離間させても液が周囲に飛散せず、その上、被吸引物へは効率良く液を吹き付ける(作用させる)ことが可能である。
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| 【出願人】 |
【識別番号】591203576 【氏名又は名称】三協レイジャック株式会社 【識別番号】597047864 【氏名又は名称】川本 栄一
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| 【出願日】 |
平成12年3月14日(2000.3.14) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100079005 【弁理士】 【氏名又は名称】宇高 克己
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| 【公開番号】 |
特開2001−252329(P2001−252329A) |
| 【公開日】 |
平成13年9月18日(2001.9.18) |
| 【出願番号】 |
特願2000−70193(P2000−70193) |
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