| 【発明の名称】 |
エアーマッサージ機 |
| 【発明者】 |
【氏名】星野 彰司
【氏名】阿部 功一
【氏名】持田 美喜雄
【氏名】市川 洋光
【氏名】稲葉 勝美
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| 【要約】 |
【課題】
【解決手段】 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】マッサージ機本体に配設された複数の袋体に空気分配手段を有するエアー給排気装置により圧縮空気を繰返し給排気して前記各袋体を膨脹・収縮させ、使用者の身体を断続的に圧迫してマッサージするエアーマッサージ機において、前記複数の袋体は、前記給排気により同時に膨脹・収縮して使用される同期袋体と、前記給排気により前記同期袋体の数よりも少ない使用数で膨脹・収縮して使用される袋体とからなり、一端部が前記空気分配手段の分配ポートに接続されかつ前記同期袋体をなす複数の袋体に個別に接続される分岐管を有した給排気管を介して前記分配ポートと前記同期袋体とを接続するとともに、前記同期袋体に対する圧縮空気の供給量を、前記同期袋体の数よりも少ない使用数で膨脹・収縮する前記袋体に対する圧縮空気の供給量より多くなるように制御する給気量制御手段を備えたことを特徴とするエアーマッサージ機。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、マッサージ機本体に取付けられた複数の袋体を圧縮空気の給排気により膨脹・収縮させ、これらの袋体により使用者の身体に断続的に圧迫を加えてマッサージをするエアーマッサージ機に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、例えば椅子に膨脹・収縮可能な袋体を複数配設し、これら袋体への圧縮空気の供給に伴い袋体を膨脹させて椅子に座った使用者の身体を圧迫し、次に、前記圧縮空気の供給停止に伴い身体により袋体が押されるとともに次の膨脹動作のために収縮することを繰り返して、身体をマッサージする椅子式等のエアーマッサージ機は知られている。 【0003】この種のエアーマッサージ機において、圧縮空気を給排気するエアー給排気装置は、圧縮空気を袋体方向に流通させる弁位置と、袋体から排出された空気を大気中に逃がす弁位置とを切り換えるロータリ弁を有している。そして、このロータリ弁が有する複数の給気ポートが、前記各袋体にこれら袋体に対して個別に用意される専用の給排気管を介して接続されている。すなわち、各袋体はそれ専用の単一給排気系を介して個別にエアー給排気装置のロータリ弁に接続されている。そして、前記エアー給排気装置による各袋体への給気時間は一定時間に設定されていた。 【0004】ところで、人体の上半身においてマッサージを通常必要とする箇所は、背筋部の両側に対称的に分布していることは知られているから、それに合わせて首肩用袋体、背中用袋体、腰用袋体のうちの少なくとも一つを、背凭れ部の幅方向両側部に分けて配設することは合理的である。 【0005】この点に着目して、本出願人は、前記のように袋体を配置したエアーマッサージ機を開発し、各種の試行を行った結果、マッサージ効果を考慮すると、片方ずつ時期をずらして膨脹・収縮させる場合に比較して、両方の袋体を同期させて一緒に膨脹・収縮させる方が、マッサージ上好ましい結果を得られることを見出だすに至った。そして、このように袋体を同期して膨脹・収縮させるには、一端が前記ロータリー弁の分配ポートに接続される給排気管をその途中で分岐し、その分岐管を夫々同期して膨脹・収縮する袋体に接続することで実現した。 【0006】また、最近に至り本出願人は、椅子の座部の先端部に使用者の脚の下肢を受ける脚載置部を取付け、この脚載置部にも脚用の袋体を組み込んで、この袋体への圧縮空気の給排気により下肢をマッサージできる椅子式マッサージ機を開発した。そして、下肢を片方ずつ収納する一対の施療溝の両側面に夫々配置される脚用袋体の膨脹・収縮について各種の試行を行った結果、片方ずつ時期をずらして膨脹・収縮させる場合に比較して、両方の袋体を同期させて一緒に膨脹・収縮させる方が、マッサージ上好ましい結果を得られることを見出だすに至った。この場合においても、同期して膨脹・収縮する袋体に対して給排気管の途中から分岐された分岐管を夫々接続して用いた。 【0007】一方、例えば椅子式エアーマッサージ機の背凭れ部には、背筋部をマッサージするための背筋用袋体が設けられ、また、座部には尻部および腿をマッサージするための尻用および腿用の各袋体が設けられる。これらの袋体は二つに分割するよりも一つの袋体とする方が、よいマッサージ効果を得られる。そして、これらの単独で膨脹・収縮する袋体は、既述のようにそれ専用の単一給排気系を介して個別にエアー給排気装置のロータリ弁に接続される。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】前記のように各袋体への給気時間が一定であるエアーマッサージ機において、複数個同期して膨脹・収縮をする同期袋体と、この同期袋体の数よりも少ない使用数例えば単独で膨脹・収縮をする袋体とが混在する構成では、次の問題があることが分かった。 【0009】すなわち、同期袋体はその同期個数に応じて合計容積が大きいので、これらが所定の硬さまで膨脹するのに必要とする空気量は大であるのに対して、例えば単独で膨脹・収縮する非同期袋体の容積は前記合計容積に比較して小さい。そのため、給気時間が一定、言い換えれば、各袋体への圧縮空気の供給量が一定であると、給気時間を非同期袋体が所定膨脹量に達するに必要な短い時間に設定した場合には、非同期袋体が所定膨脹量に達した時点では同期袋体は必要な硬さ得るまでに十分に膨脹せず、したがって、各部に配設された同期袋体と非同期袋体との膨脹時の硬さが不揃いになるという問題がある。 【0010】また、給気時間を同期袋体が所定膨脹量に達するに必要な長い時間に設定した場合には、非同期袋体が所定膨脹量に達した状態を保持したままで同期袋体が所定膨脹量に達するまで待つ時間が必要になるから、膨脹・収縮の回数が少ないという問題がある。 【0011】本発明の目的は、同期して膨脹・収縮される同期袋体とこの同期袋体の数よりも少ない使用数で膨脹・収縮する袋体とが混在されてマッサージ機本体に設けられているものにおいて、同期袋体及びこの同期袋体の数よりも少ない使用数で膨脹・収縮する袋体の膨脹状態での硬さを略同じにして、使用者マッサージができる簡単な構成のエアーマッサージ機を得ることにある。 【0012】 【課題を解決するための手段】本発明は、マッサージ機本体に配設された複数の袋体に空気分配手段を有するエアー給排気装置により圧縮空気を繰返し給排気して前記各袋体を膨脹・収縮させ、使用者の身体を断続的に圧迫してマッサージするエアーマッサージ機を前提とする。 【0013】そして、前記目的を達成するために、前記複数の袋体は、前記給排気により同時に膨脹・収縮して使用される同期袋体と、前記給排気により前記同期袋体の数よりも少ない使用数で膨脹・収縮して使用される袋体とからなり、一端部が前記空気分配手段の分配ポートに接続されかつ前記同期袋体をなす複数の袋体に個別に接続される分岐管を有した給排気管を介して前記分配ポートと前記同期袋体とを接続するとともに、前記同期袋体に対する圧縮空気の供給量を、前記同期袋体の数よりも少ない使用数で膨脹・収縮する前記袋体に対する圧縮空気の供給量より多くなるように制御する給気量制御手段を備えたものである。 【0014】本発明のエアーマッサージ機において、その給気量制御手段は、同期袋体に対する圧縮空気の供給量を、前記同期袋体の数よりも少ない使用数で膨脹・収縮して使用される袋体に対する圧縮空気の供給量より多く制御する。 【0015】この給気量制御手段は、同期袋体の給気時間をこの同期袋体の数よりも少ない使用数で膨脹・収縮する袋体に対する給気時間より長くすること、或いは、給気時間一定下で同期袋体用の給排気系の流路抵抗を同期袋体の合計容積に見合って小さくするとともに、同期袋体の数よりも少ない使用数で膨脹・収縮する袋体に対する給排気系の流路抵抗を大きくすること等により、供給空気量を制御する。 【0016】それにより、同期して膨脹・収縮をする同期袋体に対しても、この同期袋体の数よりも少ない使用数で膨脹・収縮する袋体に対しても、それらの使用数の容積に見合った量の圧縮空気を夫々供給できる。したがって、給気完了時における各袋体の膨脹量を略同じにでき、これら各袋体の膨脹完了時の硬さを略同じにして、使用者をマッサージできる。 【0017】また、分岐管を有した給排気管を介してエアー給排気装置が有する空気分配手段の分配ポートと同期袋体とを接続したから、無闇に給排気管の使用数を増やさないで済む。 【0018】 【発明の実施の形態】以下、図1〜図6を参照して本発明の一実施形態を説明する。図1は本発明の一実施形態に係る椅子式エアーマッサージ機の構成を示す斜視図であって、この図1中符号1で示すマッサージ機本体としての椅子本体は、座部2と、背凭れ部3と、脚載置部12とを有している。 【0019】座部2は、椅子本体1の支持枠1aで下端を連結された左右一対(一方のみ図示)の支持脚1bの上端間に渡って略水平に設けられていて、その幅方向両側には肘掛部2aが設けられている。背凭れ部3は、座部2の後端部において、この座部2に対して所定の角度傾斜して設けられている。この背凭れ部3は、固定して設けてもよく、また、図示しないリクライニング機構を介して座部2の後方において起倒可能に設けてもよい。なお、本発明において肘掛部2aは省略してもよい。 【0020】座部2には非同期袋体が配設されている。すなわち、座部2の前部には椅子本体1に座った使用者の腿部をマッサージするための腿用袋体4が設けられ、座部2の後部には前記使用者の尻部をマッサージするための尻用袋体5が設けられている。これら袋体4、5は、気密性を有するとともに軟質材料を用いて細長い偏平な袋に形成されていて、夫々座部2の幅方向に延びて配設されている。これら袋体4、5に対する後述の圧縮空気の給排気に伴い袋体4、5は膨脹・収縮をする。 【0021】背凭れ部3の下端部には前記使用者の腰部をマッサージするための腰用袋体6a、6bが配設され、背凭れ部3の上端部には前記使用者の首部および肩部をマッサージする首肩用袋体8a、8bが配設されている。さらに、背凭れ部3には、首肩用袋体8a、8bの下方に位置して前記使用者の背中部をマッサージする背中用袋体7a、7bが配設されているとともに、この背中用袋体7a、7bと腰用袋体6a、6bとの間に位置して前記使用者の背筋をマッサージする背筋用袋体9が配設されている。これら各袋体6a、6b、7a、7b、8a、8b、および9は、前記袋体4、5と同様に気密性を有するとともに軟質材料を用いて偏平な袋に形成されていて、圧縮空気の給排気に伴い膨脹・収縮をする。 【0022】同期袋体としての一対の腰用袋体6a、6bは、背凭れ部3の幅方向に並設されていて、同期して膨脹・収縮される。同じく、同期袋体としての一対の首肩用袋体8a、8bも、背凭れ部3の幅方向に並設されていて、同期して膨脹・収縮され、同様に同期袋体としての一対の背中用袋体7a、7bも、背凭れ部3の幅方向に並設されていて、同期して膨脹・収縮される。一方、非同期袋体としての背筋用袋体9は、背凭れ部3の幅方向中央部において、この背凭れ部3の長手方向(縦方向)に延びて、前記使用者の背筋位置に対応するように設けられている。 【0023】なお、以上のように各袋体が配設された椅子本体1は、柔軟性を有した表布10aによりカバーされているとともに、一方の肘掛部2aの外側面にはポケット状をなす収納部11が設けられている。この収納部11には、その上部の開口を通して入力手段としての後述のリモートコントローラ31が挿脱可能に差し込み保持される。 【0024】図5に示されるように略直方体形状をなすリモートコントローラ31は、その一面(操作面)に、電源をオン・オフしたり、動作モード等を指定する各種の操作ボタン31aを設けるとともに、電源ランプ31bを設けている。電源ランプ31bは電源が投入されているときのみ点灯する。リモートコントローラ31の長手方向一端面には、リモートコントロール用のケーブル31cが取付けられ、このケーブル取付け側端部、言い換えれば、リモートコントローラ31を握持したときに手元側となる端部に、前記電源ランプ31bが配設されている。また、前記収納部11の深さよりもリモートコントローラ31の方が長く、この収納部11にリモートコントローラ31を挿入保持した際に、図6に示されるように電源ランプ31bが収納部11の外部に露出するように構成されている。 【0025】そのため、このリモートコントローラ31を収納部11に下向きに差し込んで収納した状態では、電源ランプ31bが露出しているため、電源のオン・オフ状態を収納部11に邪魔されることなく容易に視認でき、電源の切り忘れを防止できる。 【0026】前記椅子本体1の前端部には脚載置部12が連結されている。この載置部12は、椅子本体1の両肘掛部2aの前端部直下に位置して一対の支持脚1bに渡って横架された枢軸14に取付けられていて、座部2の前端部に連なって設けられている。脚載置部12は、例えば枢軸14を中心として回動可能に設けられているとともに、図示しないラチェット機構等からなる位置決め手段により複数の傾斜角度に位置決めされるように設けられている。 【0027】それにより、脚載置部12を図示しないが座部2の前端に連なってその前方下側に傾斜した状態にして前方に突出させて位置決めでき、使用者が座部2に腰掛けたとき、脚の下肢を傾斜配置の脚載置部12上に載置できる。また、脚載置部12は座部2の前端部に対して略直角下方に連なった配置、言い換えれば、図1に示されるように脚載置部12を椅子本体1の前端部下部に収納配置することもできる。 【0028】脚載置部12は、その幅方向両側に夫々側壁12a、12bを有しているとともに、幅方向中央位置に中間壁12cを有している。これら各壁12a〜12cは平行であって、隣接する側壁12a、12c間に略U字状の施療溝12dと、隣接する側壁12b、12c間に略U字状の施療溝12eとを夫々形成している。施療溝12d、12eはその上面および長手方向両端が夫々開放された構成であって、その内部に使用者の脚の下肢を収納支持するのに使用される。 【0029】側壁12aと中間壁12cの互いに対向する溝側面、および側壁12bと中間壁12cの互いに対向する溝側面とには、夫々施療溝12d、12eに載置された脚の下肢をマッサージするための脚用袋体15a、15bおよび16a、16bが配設されている。これら袋体15a、15b、16a、16bは前記袋体4、5と同様に気密性を有するとともに軟質材料を用いて偏平な袋に形成されていて、圧縮空気の給排気に伴い膨脹・収縮をするものであり、膨脹したとき脚の下肢をその両側から包み込むように挟む大きさに形成されている。各脚用袋体15a、15b、16a、16bは同期袋体であって、これらは同期して膨脹・収縮されるものである。なお、脚載置部12は、以上のように配置された各袋体15a、15b、16a、16bを覆い隠す柔軟性を有した表布10bよりカバーされている。 【0030】脚用袋体15a、15b、16a、16bおよびそれ以外の非脚用袋体は図示しないが給排気口を有し、これらには夫々対応する給排気管23〜29(図2参照)が後述のように接続されている。各袋体に対する給排気系をなす給排気管23〜29は、軟質ビニル管等の可撓性を有するエアーチューブ等からなり、その管径は同じである。 【0031】前記椅子本体1の下部、つまり座部2の下側空間にはユニット化されたエアー給排気装置40が配置されている。この装置40は、図2に示されるように各袋体に圧縮空気を給排気管23〜29を介して給排気するエアー給排気部40aと、この給排気部40aを制御する制御手段40bとを備えている。 【0032】エアー給排気部40aは、エアーコンプレッサー17、フィルタータンク19、分配切換器21、電磁開閉弁22、急速排気弁32を備えて形成されている。 【0033】詳しくは、エアーコンプレッサー17は圧縮空気供給手段として用いられるものであって、その圧縮空気吐出口には供給管18を介してフィルタータンク19が接続されている。フィルタータンク19は、エアーコンプレッサー17から供給された圧縮空気の脈動を吸収して圧縮空気流を平滑にするために使用されている。このタンク19の出口には供給管20が接続されており、この供給管20は2本の分岐供給管20a、20bに分岐されている。一方の分岐供給管20aの先端は空気分配手段としての分配切換器21に接続され、他方の分岐供給管20bの先端は弁手段としての電磁開閉弁22に接続されている。 【0034】分配切換器21は、この種エアー式マッサージ機に用いられている周知のモータ等により駆動されるロータリ弁であって、分岐供給管20bが接続される一つの吸気ポートと、各給排気管23〜29が個別に接続される複数の分配ポートと、一つの排気ポートとを有しており、その流路切換用のロータの回転により、任意に選択された分配ポートと吸気ポートとを連通するとともに、選択されなかった分配ポートを排気ポートに連通させて、非脚用の各袋体についての選択的給気と選択的排気とができるように形成されている。前記ロータは図示しないモータにより回転される。 【0035】給排気管23は、前記腿用袋体4に専用の単一給排気系をなすものであって、この腿用袋体4に接続されており、給排気管24は、前記尻用袋体5に専用の単一給排気系をなすものであって、この尻用袋体5に接続されている。同様に、給排気管26は前記背筋用袋体9に専用の単一給排気系をなすものであって、この背筋用袋体9に接続されている。 【0036】給排気管25は、二つの分岐管25a、25bに分岐され、これら分岐管25a、25bを前記腰用袋体6a、6bに個別に接続して、これら袋体6a、6bに対する同一給排気系をなしている。給排気管27も、二つの分岐管27a、27bに分岐され、これら分岐管27a、27bを前記背中用袋体7a、7bに個別に接続して、これら袋体7a、7bに対する同一給排気系をなしている。同様に、給排気管28も、二つの分岐管28a、28bに分岐され、これら分岐管28a、28bを前記首肩用袋体8a、8bに個別に接続して、これら袋体8a、8bに対する同一給排気系をなしている。 【0037】電磁開閉弁22には脚用の給排気管29が接続され、この管29は一対の分岐給排気管29a、29bに分岐されている。一方の分岐給排気管29aは、さらに二つの分岐管29a1、29a2に分岐されて前記脚用袋体15a、15bに個別に接続され、他方の分岐給排気管29bはさらに二つの分岐管29b1、29b2に分岐されて前記脚用袋体16a、16bに個別に接続されている。したがって、給排気管29は4個の脚用袋体15a、15b、16a、16bに対する同一給排気系をなしている。 【0038】給排気管29の分岐部と電磁開閉弁22との間の管路には、脚用袋体15a、15b、16a、16b内の空気を急速に排出するための急速排気手段としての急速排気弁32が設けられている。図3および図4に示されるように急速排気弁32は、バルブハウジング33と、弁体34と、スペーサ35と、排気口36とを有している。 【0039】詳しくは、バルブハウジング33は、短い円筒状周壁およびこの周壁の一端に連なる側壁を有したハウジング本体33aと、この本体33aにその円筒状周壁の開口を蓋して連結されたハウジング蓋33bとからなる。ハウジング本体33の側壁中央部には第1ポート37が突設され、このポート37に対応してハウジング蓋33bの中央部には第2ポート38が突設されている。第2ポート38には給排気管29における分岐部側の管路が接続され、第1ポート37には給排気管29における電磁開閉弁22側の管路が接続される。 【0040】第2ポート38を開閉する弁体34は、バルブハウジング33内にその軸方向に沿って移動自在に収納されている。この弁体34はバルブハウジング33の内径よりも小径な円板からなる。スペーサ35はハウジング本体33aの側壁内面において第1ポート37の回りに位置して複数突設されている。そして、これらスペーサ35を個別に貫通する通孔により排気口36が形成されている。これら排気口36は弁体34の移動により開閉されるようになっている。 【0041】前記構成の急速排気弁32は次のように動作する。すなわち、エアーコンプレッサー17の運転下において第2ポート38から圧縮空気が導入される圧縮空気供給時には、その圧力により弁体34が、ハウジング本体33aの側壁側に移動されて、図4に示されるように各スペーサ35の先端に当接して位置決めされるとともに各排気口36を閉じる。この状態では第1ポート37は、スペーサ35によりハウジング本体33aの側壁と弁体34との間に確保される空隙を介して第2ポート38に連通されているから、この経路(図4中矢印参照)を通って圧縮空気を第1ポート37より流出させ、それにより、脚用袋体15a、15b、16a、16b方向への圧縮空気の流通を可能とする。 【0042】また、エアーコンプレッサー17の停止下において空気が脚用袋体15a、15b、16a、16bから第1ポート37に導入される圧縮空気非供給時には、その圧力により弁体34が、ハウジング蓋33b側に移動されて各排気口36を開放するとともに、ハウジング蓋33bの内面に押付けられて第2ポート38を閉じる。そのため、図3中矢印で示すように第1ポート37からバルブハウジング33内に逆流した空気は、各排気口36を通ってバルブハウジング33外へ排出される。それにより、大量の空気を一挙に排出する急速排気がなされる。そして、こうした急速排気動作をなす急速排気弁32での排気効率は、前記分配切換器21での排気効率よりも大である。 【0043】図示しない中央演算処理装置CPU、リードオンメモリROM、ランダムアクセスメモリROM等を備える周知のマイクロコンピュータからなる制御手段40bは、制御装置30aと、排気時間タイマ30bと、首肩用給気時間タイマ30cと、背中用給気時間タイマ30dと、背筋用給気時間タイマ30eと、腰用給気時間タイマ30fと、尻用給気時間タイマ30gと、腿用給気時間タイマ30hと、脚用給気時間タイマ30iとを備えている。制御装置30aと各給気時間タイマ30c〜30iは同期袋体用の給排気系に対する圧縮空気の供給量を、非同期袋体用の給排気系に対する圧縮空気の供給量より多く制御する給気量制御手段をなしている。 【0044】制御装置30aには各種の動作モードを実行させるプログラムが格納されており、選択された動作モードにしたがってエアーコンプレッサー17、分配切換器21、および電磁開閉弁22の動作を制御して、各袋体に対する選択的給排気を行わせるように構成されている。 【0045】なお、各種動作モードとしては、全身マッサージコース、上半身マッサージコース、および下半身マッサージコースのコース別動作モードと、首肩、背中、背筋、腰、尻、腿、および脚の各身体部分を単独にマッサージするポイントマッサージ動作モード、および前記コース別動作モードと脚用ポイントマッサージ動作モード以外の各ポイントマッサージ動作モードに対して脚用ポイントマッサージ動作モードを同時に実施させる脚同期動作モードとが設定されている。前記各動作モードは、いずれも複数の袋体への給排気によりこれら同期袋体を同時に膨脹・収縮させる同期運転と、前記同期袋体の数よりも少い数の袋体に対する給排気によりこれら袋体を例えば単独で個別に膨脹・収縮させる非同期運転とを行うようになっており、そして、前記各動作モードはリモートコントローラ31により入力される。 【0046】排気時間タイマ30bは、各袋体4、5、6a、6b、7a、7b、8a、8b、9、15a、15b、16a、16bが使用者の体重を受けて収縮する際、その内部の空気を排出させるための時間を定めているとともに、これら袋体に対し共通して使用される。したがって、この排気時間タイマ30bにより各袋体の排気時間は略同一に設定されている。そして、前記制御装置30aは、エアーコンプレッサー17を断続運転させるに当たり、排気時間タイマ30bに設定された排気タイマ時間を読み込んで、その時間帯の間エアーコンプレッサー17の運転を停止させるように制御するとともに、これと同期して分配切換器21を排気状態となるように制御する。 【0047】首肩用給気時間タイマ30cは首肩用袋体8a、8bのみに対応して設けられ、同様に背中用給気時間タイマ30dは背中用袋体7a、7bのみに対応して設けられ、同様に背筋用給気時間タイマ30eは背筋用袋体9のみに対応して設けられている。また、腰用給気時間タイマ30fは腰用袋体6a、6bのみに対応して設けられ、同様に尻用給気時間タイマ30gは尻用袋体5のみに対応し、腿用給気時間タイマ30hは腿用袋体4のみに対応して設けられている。同様に、脚用給気時間タイマ30iは脚用袋体15a、15b、16a、16bのみに対応して設けられている。 【0048】これら各給気時間タイマ30c〜30iは、個別に対応する各袋体4、5、6a、6b、7a、7b、8a、8b、9、15a、15b、16a、16bに圧縮空気を供給するための給気時間を個別に定めている。ここに、給気時間タイマ30cに設定された給気タイマ時間をT1、給気時間タイマ30dに設定された給気タイマ時間をT2、給気時間タイマ30eに設定された給気タイマ時間をT3、給気時間タイマ30fに設定された給気タイマ時間をT4、給気時間タイマ30gに設定された給気タイマ時間をT5、給気時間タイマ30hに設定された給気タイマ時間をT6、給気時間タイマ30iに設定された給気タイマ時間をT7とする。 【0049】これら給気時間タイマ30c〜30iのうち同期袋体すなわち腰用、背中用、および肩首用の各袋体6a〜8a、6b〜8bに対応する各給気時間タイマ30f、30d、および30cに設定された給気タイマ時間T4、T2、およびT1は、非同期袋体すなわち腿用、尻用、および背筋用の各袋体4、5および7に対応する各給気時間タイマ30h、30gおよび30eに設定された給気タイマ時間T6、T5、およびT3よりも長く設定されている。同様に、同期袋体すなわち脚用袋体15a、15b、16a、16bに対応する各給気時間タイマ30iに設定された給気タイマ時間T7は、前記給気タイマ時間T4、T2、T1よりも長く設定されている。したがって、前記各給気タイマ時間は、T6、T5、T3<T4、T2、T1<T7の関係をもって設定されている。そして、前記制御装置30aは、エアーコンプレッサー17を断続運転させるに当たり、給気時間タイマ30c〜30iに夫々設定されたタイマ時間を各々読み込んで、その時間帯の間エアーコンプレッサー17を運転するように制御するとともに、これと同期して分配切換器21を給気状態となるように制御する。 【0050】前記構成の椅子式エアーマッサージ機は、椅子本体1に座った状態で、リモートコントローラ31の操作を介して必要な動作モード等を指定することで使用される。そうすると、指定された動作モードに従い、エアー給排気装置40が動作されるので、そのエアーコンプレッサー17の運転下において前記指定により選択された袋体に分配切換器21または電磁開閉弁22を介してフィルタータンク19が連通されているときは、前記袋体に圧縮空気が供給される。それにより、圧縮空気が供給された袋体が膨脹する。また、エアーコンプレッサー17の運転が停止されるとともに、分配切換器21または急速排気弁32を介して選択された袋体が大気中と連通されているときは、膨脹した袋体の内部の空気が排出される。それにより、前記選択された袋体は収縮する。 【0051】このような膨脹・収縮動作がエアーコンプレッサー17の断続運転とそれに同期する分配切換器21の切換え動作または電磁開閉弁22の開閉動作とが繰り返されることにより、椅子に座った使用者の身体の各部に対して選択された袋体による圧迫が断続的に与えられて、マッサージが行われる。 【0052】以上のようなマッサージにおいて、各袋体に対する圧縮空気の供給行われる時には、制御手段40bは、その給気時間タイマ30c〜30iに設定された給気タイマ時間にしたがって各袋体に対する給気する。この給気制御において、容積が小さい非同期袋体である腿用、尻用、および背筋用の各袋体4、5および7に対しては、それらに対応する各給気時間タイマ30h、30g、および30eに設定された給気タイマ時間T6、T5、およびT3により決定される短い時間で給気が行われる。また、各袋体4、5、7よりも合計容積が大きい同期袋体である腰用、背中用、および肩首用の各袋体6a〜8a、6b〜8bに対しては、それらに対応する各給気時間タイマ30f、30d、および30cに設定された給気タイマ時間T4、T2、およびT1により決定された長い時間で給気が行われる。さらに、腰用、背中用、および肩首用の各袋体6a〜8a、6b〜8bよりも合計容積が大きい他の同期袋体である脚用の各袋体15a、15b、16a、16bに対しては、それらに対応する給気時間タイマ30iに設定された給気タイマ時間T7により決定された最も長い時間で給気が行われる。 【0053】以上のように同期・非同期の夫々の袋体に対してその容積に見合った量の圧縮空気を夫々供給するから、給気完了時における各袋体の膨脹量が略同じとなり、これら各袋体の膨脹完了時の硬さを略同じにできる。そのため、使用者の身体各部を圧迫してマッサージをするにあたり、身体各部に対するマッサージ効果に差が付くことがなくなる。 【0054】しかも、以上のように同期袋体6a〜8a、6b〜8b、15a、15b、16a、16bおよび非同期袋体4、5、7の夫々の容積に見合った空気量を供給するので、非同期袋体4、5、7については、それが所定膨脹量に達した後、この膨脹状態を保持したままで同期袋体6a〜8a、6b〜8b、15a、15b、16a、16bが所定膨脹量に達するまで待つ時間が不要であり、それにより、各非同期袋体4、5、7の膨脹・収縮の回数を多くできる。 【0055】また、脚載置部12においては、同期して膨脹・収縮される脚用袋体15a、15b、16a、16bに対する脚の下肢による体重負荷は最も小さいが、これらの袋体に対して急速排気弁32を設けたから、この弁32の既述の急速排気動作により、脚用袋体15a、15b、16a、16bの収縮動作を促進して、非同期袋体の排気が完了するまでの間に脚用袋体15a、15b、16a、16bの収縮を終らせることができる。言い換えれば、脚用袋体15a、15b、16a、16bの合計容積が最大であるにも拘らず、排気時間タイマ30bに設定された排気時間内で必要十分な排気ができる。 【0056】そのため、使用者の脚より上の身体部分に対する非脚用袋体について、その排気から次の給気までの間に、脚用袋体15a、15b、16a、16bの排気に要する時間に合わせた待ち時間を必要とすることがなくなり、したがって、エアーコンプレッサー17の運転間隔を長くする必要がなく、各動作モードのマッサージ時間が長くなることを防止できる。 【0057】また、前記のように同期袋体を備えた構成の椅子式エアーマッサージ機は、その同期袋体6a,6b、7a,7b、8a,8b,15a,15b、16a,16bを同期させて膨脹・収縮させるのに、一端が前記ロータリ弁からなる分配切換器21の給気用分配ポートに接続される給排気管25、27、28、29a、29bをその途中で分岐し、その分岐管25a,25b、27a,27b、28a,28b、29a1,29a2、29b1,29b2を夫々同期して膨脹・収縮する袋体6a,6b、7a,7b、8a,8b,15a,15b、16a,16bに接続したから、分配切換器21の構造の複雑化を招かず、また、給排気管の使用数を無闇に増やさないようにできるから、構成を簡単にできる点で優れている。 【0058】なお、本発明は、前記一実施形態には制約されない。例えば、前記一実施形態では、同期袋体への給気時間を非同期袋体(同期袋体の数よりも少ない使用数で膨脹・収縮して使用される袋体)への給気時間より長くすることで、同期袋体の合計容積に見合ったより多量の圧縮空気を供給する構成としたが、これに代えて、各袋体に対する給気時間を一定とするとともに、同期袋体用給排気系の流通抵抗を、非同期袋体用給排気系の流通抵抗より小さくしてもよい。こうした流通抵抗差を持たせる構成としては、給排気管の径を違えたり、径は同じでも長さを変えたり、或いは流通抵抗部材を管内に設けること等により実現すればよい。このようにしても、給気時間内で流通抵抗が少ない同期袋体用給排気系を介してより多量の圧縮空気を同期袋体に供給できるから、複数の同期袋体を非同期袋体と略同じ給気時間で所定の硬さをもって十分に膨脹させることができる。 【0059】また、本発明は、椅子本体が脚載置部を備えない構成の椅子式エアーマッサージ機であっても、同期袋体とこの同期袋体の数よりも少ない使用数で膨脹・収縮する袋体とが混在して設けられた構成であれば、適用できる。 【0060】また、前記一実施形態等では同期袋体と非同期袋体とが明確に分かれているが、例えば、マッサージ機本体に第1〜第10の袋体が取付けられ、そのうちの第1〜第4の袋体が圧縮空気の給排気により同時に膨脹・収縮をする同期袋体であるとともに、この同期袋体のうちの例えば第1、第2の袋体が、第3、第4の袋体に拘らずにそれ単独で第5〜第10の袋体と同様に膨脹・収縮ができる等のように、同期袋体をなす複数の袋体のうちの少なくとも一つが非同期袋体を兼ねる構成として実施することもできる。 【0061】この場合に、例えば第1〜第4の袋体が同期して膨脹する際に、これらに供給される圧縮空気の給気量は、給気量制御手段により、例えば第1〜第4の袋体の合計容積に見合って供給されるとともに、その給気量は同期して膨脹・収縮される第1〜第4の袋体よりも少ない使用個数の袋体に対する給気量よりも多く制御されるものである。この場合、給気量制御手段は、各袋体に対応して個々に設けられた給気時間タイマを有しており、第1〜第4の袋体用の給気時間タイマに夫々設定された各給気タイマ時間を、給気量制御手段の制御装置で取込んで、この装置の演算部により取込んだ各給気タイマ時間を加算処理して、その合計時間を給気時間として用いる。それにより、同期運転の場合給気量制御手段は、同期袋体に対する給気時間を、この同期袋体の使用個数よりも少い数の袋体に対する給気時間(この時間は、袋体が非同期運転により単独に使用される場合、それに対応する給気時間タイマに設定された給気タイマ時間であり、また、同期個数が少い場合には前記と同じく加算処理された合計時間である。)よりも長く制御する。そして、こうした実施においても、同期袋体を膨脹させる時には、それに見合った多量に給気量を同期袋体に供給させることができるので、本発明の所期の目的を達成することができる。 【0062】また、本発明は、椅子式エアーマッサージ機だけではなく、ベッド本体(マッサージ機本体)に圧縮空気の給排気により膨脹・収縮をする複数の袋体を組み込み、或いはソファー本体(マッサージ機本体)に圧縮空気の給排気により膨脹・収縮をする複数の袋体を組み込んで、これら複数の袋体を、制御手段が有する制御装置に設定された各動作モ−ドにしたがって、各袋体を同期運転と非同期運転とにより膨脹・収縮させる構成のベッド式エアーマッサージ機、或いはソファー式エアーマッサージ機にも適用することができる。 【0063】 【発明の効果】以上詳記したように本発明に係るエアーマッサージ機によれば、同時に膨脹・収縮して使用される同期袋体とこの同期袋体の数よりも少ない使用数で膨脹・収縮する袋体とをマッサージ機本体に混在させて設けた構成にあって、同期袋体とこの同期袋体の数よりも少ない使用数で膨脹・収縮する袋体との給気完了時における硬さを略同じにして、使用者の身体を圧迫し、これら同期袋体とこの同期袋体の数よりも少ない使用数で膨脹・収縮する袋体との膨脹・収縮に伴うマッサージができるとともに、分岐管を有した給排気管を介してエアー給排気装置が有する空気分配手段の分配ポートと同期袋体とを接続して、無闇に給排気管の使用数を増やさないで済むようにしたから、簡単な構成のエアーマッサージ機を提供できる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000003562 【氏名又は名称】東芝テック株式会社
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| 【出願日】 |
平成7年3月29日(1995.3.29) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100058479 【弁理士】 【氏名又は名称】鈴江 武彦 (外6名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−245942(P2001−245942A) |
| 【公開日】 |
平成13年9月11日(2001.9.11) |
| 【出願番号】 |
特願2001−35939(P2001−35939) |
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