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【発明の名称】 指圧器具
【発明者】 【氏名】松本 俊雄

【要約】 【課題】背中等の直接手の届かない経穴に対して、使用者自らが十分な大きさの押圧力を加えることができ、かつ、衛生的であること。

【解決手段】取手5a,5bにより袋体2を両手で持ち、袋体2の押圧体3a,3bが入っている部分を、背中等の直接手が届かないところにあてがって押圧力を加えて指圧を行う。押圧体3a,3bを袋体2の長さ方向のうち、身体の指圧をしたい経穴にあてるのに最適な位置に位置決めし、身体の経穴刺激効果を得る。このとき、押圧体3a,3bの位置設定により、不必要なところにまで刺激を与えることがない。また、押圧体3a,3bが直接身体に触れるのではなく、軟質の素材からなる袋体2を介して身体に触れるので、身体に加わる刺激が適度に緩和された経穴刺激効果が得られる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 所定の硬度を有する略球体の押圧体と、前記押圧体を複数収容し、前記押圧体が内部を長さ方向に滑らかに移動自在な所定長の軟質素材からなり、前記押圧体の外径より短い所定間隔毎に内方向の所定の弾性力で締付ける複数の締付部を有し、かつ、前記隣り合う締付部の間にある押圧体に対し、隣り合う締付部の両方から締付ける力が加わる袋体とを具備することを特徴とする指圧器具。
【請求項2】 前記袋体の締付部は、長さ方向の端部から略1/3から2/3の範囲内に設けたことを特徴とする請求項1に記載の指圧器具。
【請求項3】 前記袋体の中において、前記押圧体の略中央を貫通し、両端を前記袋体に固着した紐部材を具備することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の指圧器具。
【請求項4】 所定の硬度を有する略球体の押圧体と、前記押圧体を複数収容し、前記押圧体が内部を長さ方向に滑らかに移動自在な所定長の軟質素材からなり、所定間隔毎に内方向に所定の弾性力で締付ける複数の締付部を有し、かつ、前記隣り合う締付部によって締付範囲を特定する袋体とを具備することを特徴とする指圧器具。
【請求項5】 前記押圧体は、内外に通じる通気孔を有し、内部に活性炭を収容したことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1つに記載の指圧器具。
【請求項6】 前記押圧体は、周囲に磁石を有していることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1つに記載の指圧器具。
【請求項7】 前記押圧体は、周囲に突起部を有していることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1つに記載の指圧器具。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は指圧器具に関するものであり、特に、身体に点在する経穴(ツボ)のうち、特に、背中等の直接手の届かないものに対して、使用者自らが刺激を与えることのできる指圧器具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の指圧器具には、例えば、木質の球体に孔を空けたものを十個以上連続して紐に通したものがある。この指圧器具は、主に、使用者自らの背中に刺激を与えるためのもので、指圧器具の両端を両手で握り、連続する球体部分を背中の所望の位置にあてがって使用する。このような指圧器具によれば、背中のように本来なら直接手の届かない部分にも押圧力を加えることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記指圧器具では、加える力が、十数個もの球体の各々に分散するため、目的の経穴に対して十分な刺激を与えることができなかった。また、指圧器具は、身体に接触させて使用されることから、清潔に保たれれることが望ましいが、衛生面についてまで考慮されていなかった。
【0004】そこで、本発明は、背中等の直接手の届かない経穴であっても、使用者自らの手で必要な大きさの押圧力を与えることができる指圧器具の提供を課題とし、更に、衛生面を考慮した指圧器具の提供を課題とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1にかかる指圧器具は、所定の硬度を有する押圧体と、前記押圧体を収容し、前記押圧体が内部を長さ方向に滑らかに移動自在な所定長さの軟質素材からなり、前記押圧体の外径より短い所定間隔毎に内方向に所定の弾性力で締付ける複数の締付部を有し、かつ、前記締付部の隣り合う間隔と締付範囲との間には、隣り合う締付部の間にある押圧体に対して隣り合う締付部の両方から締付ける力が加わる関係がなりたつ袋体とを具備するものである。
【0006】ここで、押圧体としては、完全な球、球を少し変形させたもの、これらのものの周囲に多少の凹凸を有するもの等が使用でき、中実のもの、中空のものとすることができる。袋体内に入れる押圧体の個数は、1乃至5個で、特に、押圧力の強さからして2個が望ましい。更に、袋体の素材には、軟質のものであれば絹、木綿、合成繊維、不織布等の各種繊維からなる布、革、合成皮革等の使用が可能である。締付部の形態は、袋体の周囲に周回して内側或いは外側から縫い付けられたゴムまたは伸縮自在の糸で縫製することができる。また、袋体の締付部の数は4乃至10個に設定される。
【0007】請求項2にかかる指圧器具の前記袋体の締付部は、長さ方向の端部から略1/3から2/3の範囲内に設けたものである。特に、背中等の直接手の届く場所を中心に押圧体を配設することにより、人の手によって押圧体の位置を任意に移動させることができる。
【0008】請求項3にかかる指圧器具の前記袋体の中において、前記押圧体の略中央を貫通し、両端を前記袋体に固着した紐部材を具備するものである。両端を前記袋体に固着した紐部材が、前記袋体に張力を加える前に張力が加わるように長さを設定しておれば、押圧体の押圧力を強くすることができる。したがって、袋体の両端を引く力の大部分が紐部材に加わり、紐部材に加わる力が押圧体の中央より身体の指圧方向の力となる。
【0009】請求項4にかかる指圧器具は、所定の硬度を有する略球体の押圧体と、前記押圧体を複数収容し、前記押圧体が内部を長さ方向に滑らかに移動自在な所定長の軟質素材からなり、所定間隔毎に内方向に所定の弾性力で締付ける複数の締付部を有し、かつ、前記隣り合う締付部によって締付範囲を特定する袋体とを具備するものである。
【0010】ここで、押圧体としては、完全な球、球を少し変形させたもの、これらのものの周囲に多少の凹凸を有するもの等が使用でき、中実のもの、中空のものとすることができる。袋体内に入れる押圧体の個数は、1乃至5個で、特に、押圧力の強さからして2個が望ましい。更に、袋体の素材には、軟質のものであれば絹、木綿、合成繊維、不織布等の各種繊維からなる布、革、合成皮革等の使用が可能である。締付部の形態は、袋体の周囲に周回して内側或いは外側から縫い付けられたゴムまたは伸縮自在の糸で縫製することができる。また、袋体の締付部の数は複数個所に設定される。
【0011】請求項5にかかる指圧器具の前記押圧体は、内外に通じる通気孔を有し、内部に活性炭を収容したものである。特に、前記押圧体は、内部に脱臭を行う活性炭と、内外に通じる通気孔とを有しているから、使用時に付着した体臭等が押圧体内の脱臭材に吸着され、脱臭を行うことができ、衛生的に維持できる。
【0012】請求項6にかかる指圧器具の前記押圧体は、周囲に磁石を有しているものである。前記押圧体の周囲に有する磁石は、その数、形状、大きさは肉体的及び袋体が損傷しない程度のものであればよく、それらによって格別制限を受けるものではない。特に、磁界の大きさ等は、十分な血行促進効果を奏する範囲内のものであればよい。したがって、前記指圧器具の作用に加えて、磁石により押圧体の周囲に形成される磁場により、目的とする経穴の刺激が促進される。
【0013】請求項7にかかる指圧器具の前記押圧体は、周囲に突起部を有しているものである。押圧体の周囲に設けた突起部の数、形状及び大きさは、特に、格別限定されない。また、突起部そのものを磁石としても良い。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態について説明をする。
【0015】実施の形態1図1は本発明の実施の形態1にかかる指圧器具の全体を示す斜視図、図2は本発明の実施の形態1にかかる指圧器具に用いる押圧体を示す拡大分解斜視図、図3の(a)は本発明の実施の形態1にかかる指圧器具の断面を示す断面図、(b)は本発明の実施の形態1にかかる指圧器具の他の状態を示す断面図である。
【0016】実施の形態1にかかる指圧器具1は、図1乃至図3に示すように、2つの押圧体3a,3b(以下、両者に共通する事項は、単に「3」と表現する)と、両端に取手5a,5bを有し、押圧体3a,3bを中に入れた袋体2とを備えている。
【0017】押圧体3は、完全な球体のみでなく、多少変形している断面橢円となる球体或いは卵形の形状をも含むものであり、また、外周に凹凸の存在する球体を意味する。即ち、本発明を実施する場合の押圧体3は、略球体を意味するものである。押圧体3a,3bの外径は、例えば、2〜7cm程度であり、身体に点在する経穴に指圧するに最適な大きさに設定される。また、押圧体3は少なくとも、必要な指圧する圧力を付与しても容易に変形しない剛性を備えている。
【0018】このような押圧体3は、袋体2の周囲に付着した汗等による悪臭の原因を除去する活性炭7を内蔵している。即ち、袋体2の周囲に付着した汗等の臭は、袋体2内へと取り込まれ、押圧体3内の活性炭7へと取り込まれる。例えば、押圧体3は、図2に示すように、通気性を有する収納袋7aに詰め込んだ活性炭7を内部に有する中空球体からなる。即ち、図2に示す押圧体3は、上下2つの上殻3A及び下殻3Bに分割できる中空球体に、通気性を有する収納袋7aに詰め込んだ活性炭7が収容されている。
【0019】上殻3A、下殻3Bには、内外に通じる通気孔3AC,3BCが設けられており、かかる通気孔3AC,3BCを通して、袋体2内の臭気が押圧体3の活性炭7に吸着される。ここで、収納袋7aは、通気孔3AC,3BCを通じて、押圧体3の外部に活性炭粒子が洩れ出すのを防ぎ、かつ、通気性を有しているから、活性炭7に取り込まれた臭気等は発散されることがない。このように、指圧器具1に付着する臭等は、押圧体3内の活性炭7により除去され清潔感を保つことができる。
【0020】なお、収納袋7aを構成する素材には、好ましくは、不織布等の他に通気性を有する素材であればよい。また、収納袋7に詰め込まれた活性炭7としては、脱臭機能を有するものであればよい。
【0021】袋体2は、所定の長さで内部空洞の軟質素材からなり、内面と押圧体3の周囲との間に若干のゆとりを残す程度の口径を有し、押圧体3は袋体2の内部を長さ方向に滑らかに移動自在となっている。袋体2は長さ方向の端部から略1/3から2/3の領域内において、押圧体3の外径より小さいピッチで、袋体2の長さ方向に、袋体2を内部へと所定の弾性力で締付ける複数の締付部2a,・・・,2fを設けている。袋体2の締付部2a,・・・,2fは、例えば、袋体2の周囲にゴム紐、ごむ糸等が縫い付けられている。しかし、本発明を実施する場合には、必ずしも、ゴム紐、ゴム糸等の縫い付けに限定されるものではなく、袋体2を弾性収縮させるものであればよい。また、1つの袋体2が有する締付部2a,・・・,2fの数は、4個所から5個所以上であればよい。
【0022】これら締付部2a,・・・,2fにより、袋体2は複数の区画2g,2h,2i,2j,2kに区切られる。また、各締付部2a,・・・,2fの隣り合う間隔は、押圧体3の外径の60〜90%程度であり、各締付部2a,・・・,2fが袋体2を締付ける範囲は、袋体2を内側に向かって押圧体3の外径の1/3〜1/2程度の範囲にまでである。この締付部2a,・・・,2fの隣り合う間隔と、締付け範囲との関係は、隣り合う締付部2a,・・・,2fの間にある略球体に対して隣り合う締付部2a,・・・,2fの両方による締付ける力が伝わるような関係である。
【0023】そのため、押圧体3は、袋体2のいずれの区画2g,・・・,2k内においても、その区画を挟む締付部2a,・・・,2fにより所定の弾性力で押圧される。その結果、押圧体3は所定の圧力で袋体2の長さ方向への移動を阻止され、袋体2の長さ方向の特定の位置に停止できる。例えば、図3(a)では、2つの押圧体3は、区画2h、2jに各々固定されている。そして、各区画を挟む締付部2a,2b、2d,2eの弾性力よりも所定以上の外力を加えると、例えば、押圧体3a,3bは、図3(b)に示すように、加えられた力の方向に従って、隣の区画2g、2kへと移動させることができる。
【0024】次に、本発明の実施の形態1の指圧器具1の押圧体3a,3bが、袋体2内を移動する過程を説明する。図4(a)乃至(c)は本発明の実施の形態1にかかる指圧器具の袋体2内の1つの区画にある押圧体3が隣の区画へと移動する過程を示す説明図である。
【0025】例えば、図4(a)において矢印Xに示すように、区画2h内にある押圧体3に区画2jの方向へ所定以上の外力を加えると、この方向への移動を阻止する締付部2cの弾性力に打ち勝って、押圧体3は区画2jの方向へと移動する。このとき、図4(b)に示すように、押圧体3の中心が締付部2cの位置にまで達すると、袋体2の締付部2cに締め付けられている部分は、最も広げられた状態になる。そのまま、同方向である矢印Xに示す向きの外力を加えると、袋体2の締付部2cに締め付けられている部分は、押圧体3の移動に従い、締付部2cが再び内部へと収縮し、押圧体3の中心が締付部2cの位置を通り過ぎた時点で、押圧体3に加える外力を取除いても、図4(c)に示すように、押圧体3は収縮する締付部2cの弾性力により区画2iへとその外周を押圧されて移動する。そして、押圧体3は、移動前の区画2hにあったときと同様に、その区画2iを挟む締付部2c,2dによる所定の弾性力で押圧され、袋体2の長さ方向への移動を阻止され、その位置に停止する。
【0026】このように、押圧体3は、加える外力の方向によって複数の区画2g,2h,2i,2j,2kのうちのいずれかの区画へと移動し、その区画を挟む締付部2a,・・・,2fによる所定の弾性力により停止させることができる。同様に反対方向の移動も可能である。そして、押圧体3は袋体2により周囲を被覆された状態で、身体に押しあてて使用する。このとき、押圧体3a,3bは、袋体2の停止させる区画によって、袋体2の長さ方向における位置及び隣り合う間隔を適宜設定することができる。
【0027】即ち、実施の形態1の指圧器具1は、取手5a,5bにより袋体2を両手で持ち、袋体2の押圧体3a,3bが入っている部分を、特に、背中等の直接手が届かないところにあてがって押圧力を加えるが、押圧体3a,3bを袋体2の長さ方向のうち、身体の指圧を与えたい経穴にあてるのに最適な条件となる位置に位置決めし、身体の経穴刺激効果を得る。このとき、押圧体3a,3bの位置設定により、不必要なところにまで刺激を与えることがない。また、押圧体3a,3bが直接身体に触れるのではなく、軟質の素材からなる袋体2を介して身体に触れるので、身体に加わる刺激が適度に緩和され、心地よい経穴刺激効果が得られる。特に、複数の押圧体3a,3bは、その位置を任意に設定できるから、各押圧体3a,3bは袋体2の長さ方向の特定の位置に位置決めできるので、経穴刺激効果を得たい複数の個所に同時に指圧することができる。
【0028】例えば、図5に示すように、押圧体3a,3bの袋体2の長さ方向に対する位置及び間隔を、線10aで示す背骨の位置を挟んで左右の位置にあてることができるように位置決めすれば、背骨を挟む両側にある経穴に指圧することができる。なお、図5は本発明の実施の形態1にかかる指圧器具の一使用例を示す説明図である。
【0029】背骨を挟む両側には、上から下に向かって、大抒、風門、肺ゆ、厥陰ゆ、心ゆ、膈ゆ、肝ゆ、胆ゆ、脾ゆ、胃ゆ、三焦ゆ、腎ゆ、大腸ゆという具合に多数の経穴が並んでいる。各経穴は、指圧を受けることにより、その種類に応じて身体に様々な効果が得られる。このように実施の形態1の指圧器具1は、経穴に押圧体3a,3bをあてた状態で袋体2を上下或いは左右に引くことで経穴に刺激を与え、その経穴刺激効果を得ることができる。
【0030】即ち、実施の形態1の指圧器具1によれば、押圧体3a,3bの位置及び間隔を適宜変えることにより身体の目的とする経穴を同時に指圧でき、身体の不調の改善等の効果を得ることができる。また、押圧体3a,3bは、直接身体に触れるのではなく、各種布等の軟質の素材からなる袋体2を介して身体に触れるので、身体に加わる刺激が適度に緩和され、心地よい刺激効果が得られる。
【0031】また、指圧器具1に付着した汗等は、押圧体3a,3bの外部から袋体2の内部へと入ると、通気孔3AC,3BCを通って押圧体3a,3b内へと入り活性炭7に取り込まれる。臭気を袋体2から外に出すことがない。更に、活性炭7は、マイナスイオンを発生することから、指圧器具1の使用時には、マイナスイオンが通気孔3AC,3BCを通るとともに袋体2の外部へと到達し、身体を活性化させることができる。
【0032】なお、本実施の形態の押圧体3a,3bは、内部が完全に中空の中空球体であることに限定されるものではない。内部に活性炭7を収納可能で、通気孔が形成されておればよい。
【0033】ここで参考のために、活性炭の一例であるヤシガラ活性炭を用いた特性について、財団法人岐阜県公衆衛生検査センターによる試験結果を示す。
【0034】
【表1】

【0035】
【表2】

【0036】
【表3】

【0037】表1はヤシガラ活性炭の通気法による脱臭能力を示す試験結果、表2はヤシガラ活性炭の除湿能力を示す試験結果、表3は窒素酸化物を用いた有害ガスの除去能力を示す試験結果である。これらの結果から、本実施形態の指圧器具1によれば、押圧体3a,3b内に収容できる限られた量の活性炭でも使用時に周囲に付着する汗等の臭気を吸収して十分に清潔に保つことができる。
【0038】実施の形態2次に、本発明の実施の形態2について説明する。
【0039】図6(a)は本発明の実施の形態2にかかる指圧器具を示す断面図、(b)は本発明の実施の形態2にかかる指圧器具の使用状態を示す部分拡大断面図である。なお、図中、実施の形態1と同一符号及び記号は実施の形態1の構成部分と同一または相当する構成部分を示すものであるから、ここでは重複する説明を省略する。
【0040】図6(a),(b)に示すように、本発明の実施の形態2の指圧器具11は、上記実施の形態1の指圧器具1において、押圧体3a,3bに代えて紐部材12を通した押圧体13a,13bを有するものである。紐部材12は袋体2の中に両端を取手5a,5bの近傍に固着されている。押圧体13a,13bには略中心を通る貫通孔14a,14bが穿設されている。紐部材12はこれら押圧体13a,13bの貫通孔14a,14bに連通されている。紐部材12の長さは、袋体2の長さより若干短かめに固着され、取手5a,5bを持って袋体2の両端を引っ張ると取手5a,5bを引く力の大部分が紐部材12の張力として働く。
【0041】この紐部材12を引く力は、押圧体13a,13bの中央(貫通孔14a,14bが設けられた部分)を介して、身体の押圧体13a,13bの当接部分に加わる。このとき、紐部材12を引く力は、分散されることなく、略全てが押圧体13a,13bを押す力として作用する。例えば、図6(b)に示すように、袋体2の両端を引いて袋体2の押圧体13a,13bが入っている部分を身体15に押しあてるとき、袋体2の面で押圧するよりも、紐部材12を介して押圧することにより、押圧体13a,13bの身体15を押す力は大きく、無理なく刺激効果を得ることができる。
【0042】押圧体13a,13bは、中実であり、その内部を貫通する貫通孔14a,14bを有していることで、実施の形態1の押圧体3a,3bと異なるが、押圧体13a,13bの内部にも活性炭(図示せず)を入れ、押圧体13a,13bの外部に通じる通気孔(図示せず)を有することにより、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
【0043】ところで、上記各実施の形態の指圧器具1,11では、袋体2が長さ方向の両端に取手5a,5bを有しており、袋体2の両端を持って使用するようになっているが、必ずしも、取手5a,5bを持たなくてもよい、例えば、取手5a,5bと押圧体3a,3b、13a,13b間の位置でもよい。
【0044】実施の形態3本発明の実施の形態3について説明する。
【0045】図7は本発明の実施の形態3にかかる指圧器具を示す全体の斜視図、図8は本発明の実施の形態3にかかる指圧器具の第一使用例を示す説明図、図9は本発明の実施の形態3にかかる指圧器具の第二使用例を示す説明図である。なお、図中、上記各実施の形態と同一符号及び記号は各実施の形態の構成部分と同一または相当する構成部分を示すものであるから、ここでは重複する説明を省略する。
【0046】図7に示すように、本発明の実施の形態3の指圧器具21は、上記実施の形態1の指圧器具1において取手5a,5bを有しない袋体22からなる。袋体22は、袋体2の場合と同様に、長さ方向に押圧体3a,3bの外径より小さい所定の間隔毎に内部へと締付けることにより、押圧体3a,3bが袋体22の長さ方向へと移動自在とし、かつ、所定の弾性力で移動を阻止する押圧体3a,3bの径の略1:2:1程度の間隔で複数の締付部22a,22bを有しており、締付部22a,22bにより複数の区画22c,22d,22eが形成されている。即ち、区画22dは、2個の押圧体3a,3bが収容可能となっており、区画22c,22eは各1個の押圧体3a,3bが収容可能となっている。なお、本発明の実施の形態3の指圧器具21においても、締付部22a,22b及び区画22c,22d,22eの数は限定されない。
【0047】指圧器具21は、例えば、図8及び図9に示すように、畳、絨毯、布団等の下面23と人体の頚部24との間、或いは下面23と背中10との間に介在させ、身体の所定の位置に経穴刺激効果することができる。本発明の実施の形態3の指圧器具21は、袋体が長さ方向の両端に取手5a,5bを備えることによる作用効果を除いて、上記実施の形態1の指圧器具1と略同様の作用効果を奏する。
【0048】他の実施の形態図10は本発明の各実施の形態の指圧器具に使用される押圧体の第二例を示す斜視図、図11は本発明の各実施の形態の指圧器具に使用される押圧体の第三例を示す斜視図である。
【0049】上記各実施の形態の指圧器具1,11,21の押圧体3a,3b或いは押圧体13a,13bは、内部に脱臭要素としての活性炭7を有しているが、これに加えて、図10に示すような、複数の磁石32を周囲に有する押圧体3、図11に示すような複数の突起部42を周囲に有する押圧体3とすることもできる。
【0050】押圧体3a,3b或いは押圧体13a,13bを、図10に示すような、複数の磁石32を周囲に備えた押圧体3とすれば、上記各実施の形態の指圧器具1,11,21の作用効果に加えて、磁石32により押圧体3の周囲に形成される磁界により経穴の血行が促進される。なお、押圧体3が周囲に設けた磁石32の数、形状、大きさ及び磁界の強さ等はその効果が得られるものであればよい。
【0051】押圧体3a,3b或いは押圧体13a,13bを、図11に示すような、複数の突起部42を周囲に備えた押圧体3とすることもできる。このとき、各実施形態の指圧器具1,11,21の作用効果に加えて、押圧体3に加える押圧力が突起部42に集中するので、経穴に与える圧力を無理なく増大できる。なお、押圧体3が周囲に設けた突起部42の数、形状及び大きさは、格別、問題視されるものではなく、常識の範囲で設定可能である。
【0052】また、押圧体3には、磁石32と突起部42とを混在させたものにしてもよく、突起部42そのものを磁石で構成する等、突起部42そのものに磁界を持たせることもできる。ところで、押圧体3を実施の形態2の指圧器具11に用いる場合には、押圧体3が中心を通る貫通孔(図示せず)を備え、この貫通孔に紐部材12が通されるものとする必要がある。
【0053】更に、上記各実施の形態の指圧器具1,11,21では、押圧体3a,3b、13a,13b,3の形状は、特に限定されるものではなく、球体を少し変形させたもの、押圧体3が周囲に突起部42を有しているものを含み周囲に多少の凹凸を備えたもの等とすることができる。また、袋体2,22内に入れる押圧体3の個数も特に限定されないが、通常、2個または3個が望ましい。更に、袋体2,22の素材には、軟質のものであれば絹、木綿等の各種繊維からなる布、不織布、合成繊維または革、合成皮革等、特に限定されない。
【0054】また、上記各実施形態の指圧器具1,11,21では、脱臭を行う脱臭要素は活性炭であるが、他の任意の脱臭機能を有するもの或いは芳香剤とすることができる。また、押圧体3が内外に通じる通気孔を有し、袋体2,22が通気性を有する素材からなることによって脱臭要素へと臭気が到達できるようになっている。
【0055】更に、上記各実施の形態の指圧器具1,11,21の袋体2或いは袋体22は、端部に押圧体3を出し入れ可能な開口部を備えることができる。このように袋体2或いは袋体22の何処かに押圧体3を出し入れ可能な開口部を備えていれば、上記各実施の形態の指圧器具1,11,21の作用効果に加えて、押圧体3内の活性炭の脱臭能力等が低下したら袋体2或いは袋体22に設けられた開口部より押圧体3を新しいものと交換できるので、常に快適な使用状態を持続させることができる。
【0056】なお、袋体2或いは袋体22が押圧体3を出し入れ可能な開口部を備える位置は、上記各実施の形態の指圧器具1,11,21の使用時に押圧体3が袋体2或いは袋体22の外部へと飛び出さないという条件を満たす限り、特に、限定されない。また、前記開口部はファスナー或いは接着布等で閉じる構造を有しても良い。
【0057】更に、上記実施の形態1の指圧器具1及び実施の形態2の指圧器具11では、取手5a,5bの形状は、袋体2と同一素材からなるループ状であるが、取手5a,5bの形態は、特に、限定されるものではなく、他の任意の形態とすることができ、また、必ずしも有しなくてもよい。
【0058】したがって、各実施の形態の構成によれば、袋体2の長さ方向に並ぶ複数の締付部2a,・・・,2fの隣り合う間隔が、前記押圧体3の外径より小さい。これら締付部2a,・・・,2fの隣り合う間隔、即ち、締付け範囲には、隣り合う締付部2a,・・・,2fの弾性力が押圧体3に対して両方から締付ける力となる関係がある。そのため、複数の締付部2a,・・・,2fのうち、隣り合ういずれかの締付部2a,・・・,2fの間の区間に押圧体3を導くと、袋体2の長さ方向より締付部2a,・・・,2fが所定の弾性力で収縮して、押圧体3の移動を阻止する。その結果、押圧体3は、その置かれた区間に停止される。また、隣り合ういずれかの締付部2a,・・・,2fの間の区間に存在する押圧体3を、締付部2a,・・・,2fの弾性力に逆らって所定以上の力を加えることにより、隣の区画へと移動させることができる。即ち、押圧体3を袋体2の長さ方向の様々な位置に移動させて停止させることができる。よって、押圧体3を袋体2の長さ方向のうち、身体の刺激を与えたい経穴にあてるのに最適な条件となる位置に位置決めできる。また、押圧体3が直接身体に触れるのではなく、軟質の素材からなる袋体2を介して身体に触れるので、身体に加わる刺激が適度に緩和され、最適な刺激を得ることができる。特に、本発明の各実施の形態の指圧器具1,11,21では、押圧体3が複数であり、各押圧体3は、袋体2或いは袋体22の長さ方向の特定の位置に単に停止させることができるだけでなく、間隔をも適宜変更できるので、目的とする複数の経穴に同時に指圧することができる。
【0059】実施の形態1の指圧器具1及び実施の形態2の指圧器具11によれば、取手5a,5bを介して袋体2の長さ方向の両端を持って、前記押圧体3の存在できる領域である袋体2の長さ方向の所定の領域(袋体2の長さ方向一端から他端に向かって略1/3〜2/3の領域)を、背中10等の直接手の届きにくいところへとあてることができる。そのため、身体に多数ある経穴のうち背中10等の直接手の届き難いところにある経穴に対しても押圧体3による押圧力を与えることができる。
【0060】実施の形態2の指圧器具11によれば、袋体2の両端を引く力の大部分が紐部材12に加わり、紐部材12に加わる力が押圧体13a,13bの中央より身体の指圧目標へと向かって加わる。その結果、袋体2の両端を引く力の大部分が紐部材12を介して押圧体13a,13bへと伝達され、押圧体13a,13bが身体を押す力が増し、無理なく十分な大きさの押圧力を経穴に与えることができる。
【0061】各実施の形態の指圧器具1,11,21によれば、使用時に付着する臭気が、通気性を有する袋体2或いは袋体22内へ入り込まれたとき、更に、通気孔3AC,3BCを通って押圧体3内の活性炭7に吸着されるので、快適な使用状態を持続させることができる。
【0062】各実施の形態の指圧器具1,11,21によれば、活性炭7によるマイナスイオンの発生により身体を活性化させる働きを奏するので、身体の疲労回復を促進できる。また、使用済の活性炭7は、光熱処理施設にて再生することができ、少量の場合には、土壌改良剤として家庭用園芸等にも有効利用できる等、廃物処理の必要がないので、地球環境汚染の恐れが全くない。
【0063】各実施の形態の指圧器具1,11,21の押圧体3の第二例を備えた指圧器具によれば、磁石32により押圧体3の周囲に形成される磁界により、目的とする経穴の血行が促進される。
【0064】各実施の形態の指圧器具1,11,21の押圧体3の第三例である押圧体3を備えた指圧器具によれば、押圧体3に加える押圧力が、突起部42に集中するので、目的とする経穴に与える指圧の大きさを無理なく増大できる。
【0065】
【発明の効果】以上のように、請求項1の指圧器具は、袋体の長さ方向に設けた複数の締付部の隣り合う間隔が、押圧体の外径より小さくし、これら隣り合う締付部の間にある押圧体に対し、隣り合う締付部の締付ける力が加わるから、隣り合う何れかの締付部の区間に押圧体を置くと、前記締付部が前記袋体の長さ方向に対して両側から所定の弾性力で押圧し、前記押圧体の移動を阻止する。その結果、押圧体は、その置かれた区間内に保持される。また、隣り合ういずれかの締付部の区間内に保持されている押圧体を、締付部の弾性力に逆らって所定以上の力を加えると、隣の区画へと移動させることができる。即ち、押圧体を袋体の長さ方向の所定の位置に移動させ、そこで保持させることができる。
【0066】したがって、押圧体を袋体の長さ方向のうち、身体の経穴にあてがうに最適な条件となる位置に位置決めできる。また、押圧体が直接身体に触れるのではなく、軟質の素材からなる袋体を介して身体に触れるので、身体に加わる刺激が適度に緩和された刺激を得ることができる。特に、押圧体が複数である場合には、各押圧体は、袋体の長さ方向の特定の位置で保持されるものであり、かつ、間隔も適宜変更できるので、目的とする複数の経穴に同時に押圧力を与えることができる。
【0067】よって、背中等の直接手の届かない経穴であっても、使用者自らの手で必要な大きさの押圧力を与えることができる。
【0068】請求項2の指圧器具は、長さ方向の端部から略1/3〜2/3の範囲内に設けたものであるから、請求項1の効果に加えて、袋体の長さ方向の両端の各々を持って、前記押圧体を保持する領域を、背中等の直接手の届きにくいところへとあてることができる。そのため、身体に多数ある経穴のうち背中等の直接手の届き難いところにある経穴に対しても押圧体による押圧力を与えることができる。
【0069】請求項3の指圧器具は、請求項1または請求項2の効果に加えて、袋体の両端を引く力の大部分が紐部材に加わり、紐部材に加わる力が押圧体の中央より身体の指圧希望個所へと効率良く加わる。その結果、袋体の両端を引く力の大部分が紐部材を介して押圧体へと伝達され、押圧体が身体を押圧する力を増し、十分な大きさの指圧を経穴に与えることができる。
【0070】請求項4の指圧器具は、所定の硬度を有する略球体の押圧体と、前記押圧体を複数収容し、前記押圧体が内部を長さ方向に滑らかに移動自在な所定長の軟質素材からなり、所定間隔毎に内方向に所定の弾性力で締付ける複数の締付部を有し、かつ、前記隣り合う締付部によって締付範囲を特定する袋体とを具備するものである。したがって、隣り合ういずれかの締付部の区間内に保持されている押圧体を、締付部の弾性力に逆らって所定以上の力を加えると、隣の区画へと移動させることができる。即ち、押圧体を袋体の長さ方向の所定の位置に移動させ、そこで保持させることができる。
【0071】したがって、押圧体を袋体の長さ方向のうち、身体の経穴にあてがうに最適な条件となる位置に位置決めできる。また、押圧体が直接身体に触れるのではなく、軟質の素材からなる袋体を介して身体に触れるので、身体に加わる刺激が適度に緩和された刺激を得ることができる。特に、押圧体が複数である場合には、各押圧体は、袋体の長さ方向の特定の位置で保持されるものであり、かつ、間隔も適宜変更できるので、目的とする複数の経穴に同時に押圧力を与えることができる。
【0072】よって、背中等の直接手の届かない経穴であっても、使用者自らの手で必要な大きさの押圧力を与えることができる。
【0073】請求項5の指圧器具は、前記押圧体に内外に通じる通気孔を有し、内部に活性炭を収容したものであるから、請求項1乃至請求項4のいずれか1つの指圧器具の効果に加えて、使用時に付着する体臭等が通気性を有する袋体内へと入り込むと、更に押圧体内の活性炭へと到達し、臭気が除去されるので、衛生面を考慮した指圧器具とすることができる。
【0074】請求項6の指圧器具は、前記押圧体の周囲に磁石を有しているものであるから、請求項1乃至請求項5のいずれか1つの指圧器具の効果に加えて、磁石により、経穴の血行を促進できる。
【0075】請求項7の指圧器具は、前記押圧体の周囲に突起部を有しているものであるから、請求項1乃至請求項6のいずれか1つに記載の効果に加えて、単位面積当りの押圧力を増大させることができる。
【出願人】 【識別番号】390013158
【氏名又は名称】八幡化学工業株式会社
【出願日】 平成12年2月21日(2000.2.21)
【代理人】 【識別番号】100089738
【弁理士】
【氏名又は名称】樋口 武尚 (外1名)
【公開番号】 特開2001−224657(P2001−224657A)
【公開日】 平成13年8月21日(2001.8.21)
【出願番号】 特願2000−42194(P2000−42194)